JP2004189035A - 衝突対策用ボディーエンドモジュール構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車体重量増加等の不利を招くことなく、衝突時のエネルギー吸収を確実に行わせることができる衝突対策用ボディーエンドモジュール構造を得る。
【解決手段】バンパリインフォースメント12には第1のエネルギー吸収部材18が固定されており、フロントサイドメンバ14には第2のエネルギー吸収部材20が固定されている。前者には係合突起32が形成され、後者にはライフル状の螺旋を描く係合溝30が形成されており、両者は相対移動可能に挿嵌されている。従って、衝突時になると、エネルギー吸収部材16は変形することなく縮小変位し、その際にバンパリインフォースメント12、フロントサイドメンバ14に回転抵抗を生じさせる。これにより衝突時のエネルギー吸収がなされ、補強等の必要もないので車体重量増加等の不利も生じない。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バンパリインフォースメントと一対のサイドメンバとの結合部位にエネルギー吸収部材を介在させた車体構造に適用される衝突対策用ボディーエンドモジュール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
フロントバンパカバーの内側には、その長手方向に沿ってフロントバンパリインフォースメントが配設されている。また、エンジンルームの下部両側には、車両前後方向に沿って一対のフロントサイドメンバが配設されている。これらのフロントサイドメンバの先端部とフロントバンパリインフォースメントの両端部とが結合されることにより、フロントエンドモジュールが構成されている。
【0003】
ここで、近年、正面衝突時の衝撃吸収性を高めるために、フロントバンパリインフォースメントとフロントサイドメンバとの結合部分にクラッシュボックスを設定し、正面衝突時にクラッシュボックスを圧縮軸方向にクラッシュ(塑性変形)させてエネルギー吸収させることが行われている。なお、同種構造を開示した文献としては、下記特許文献1に記載されたサイドメンバ補強構造がある。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−81259号公報(段落番号[0022]、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術も含めて、従来のフロントエンドモジュール構成は、クラッシュボックスを圧縮軸方向に変形させることで、正面衝突時のエネルギー吸収を行うようになっている。ところが、実際の正面衝突時においては、正面衝突を回避するための咄嗟のハンドル操作が行われる等の理由により、車両にピッチングやヨーイングに相当する動きが生じ、必ずしも真正面から衝突するとは限らない。この場合、クラッシュボックスへの荷重入力方向がクラッシュボックスの圧縮軸方向から多少ずれるため、クラッシュボックスの変形荷重が局部的に大きくなることもあり、狙い通りのエネルギー吸収がなされない可能性がある。この問題を解消するべく、ボディーを補強することも考えられるが、ボディーを補強すると、車体重量の増加、コストアップ等の不利が生じる。
【0006】
また、正面からオフセット衝突した場合、反衝突側のフロントエンドモジュールが衝突側のフロントエンドモジュールに引き込まれる挙動をするため、フロントバンパリインフォースメントとクラッシュボックスとの締結部やクラッシュボックスとフロントサイドメンバとの締結部等に強い引張力が作用する。このため、これらの締結部等を補強する必要があるが、このような補強を行うと、前記問題と同様に、車体重量の増加、コストアップ等の不利が生じる。
【0007】
本発明は上記事実を考慮し、車体重量増加等の不利を招くことなく、衝突時のエネルギー吸収を確実に行わせることができ、更にはオフセット衝突時に反衝突側に作用する大きな引張力にも有効な衝突対策用ボディーエンドモジュール構造を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明に係る衝突対策用ボディーエンドモジュール構造は、バンパカバーの内側にバンパ長手方向に沿って配置されるバンパリインフォースメントと、車体の両側部に車両前後方向を長手方向として配置される一対のサイドメンバと、バンパリインフォースメントと一対のサイドメンバとの結合部位にそれぞれ介在されて衝突時にエネルギー吸収を行う一対のエネルギー吸収部材と、を含む車体構造に適用される衝突対策用ボディーエンドモジュール構造であって、前記エネルギー吸収部材は、二以上の筒状体又は軸状体に分割されており、衝突時に当該エネルギー吸収部材にバンパリインフォースメントを介して荷重が入力された際には、当該エネルギー吸収部材が車両前後方向でかつ荷重入力方向側へ縮小変位するように相互に挿嵌された状態で連結されている、ことを特徴としている。
【0009】
請求項2記載の本発明に係る衝突対策用ボディーエンドモジュール構造は、請求項1記載の発明において、前記二以上の筒状体又は軸状体は、基端部がリインフォースメント側に固定される第1のエネルギー吸収部材と、基端部がサイドメンバ側に固定される第2のエネルギー吸収部材と、を含んで構成されており、第1のエネルギー吸収部材及び第2のエネルギー吸収部材には、両者が協働することにより縮小ストロークの増加に伴ってバンパリインフォースメント及びサイドメンバに車両前後方向回りの回転力を付与する回転力付与手段が設けられている、ことを特徴としている。
【0010】
請求項3記載の本発明に係る衝突対策用ボディーエンドモジュール構造は、請求項2記載の発明において、前記第1のエネルギー吸収部材と前記第2のエネルギー吸収部材とが相互に挿嵌された状態において、第1のエネルギー吸収部材に車両前方側への引張力が作用することにより、第1のエネルギー吸収部材が第2のエネルギー吸収部材に対して所定の範囲内で伸長するのを可能とする伸長手段が設けられている、ことを特徴としている。
【0011】
請求項1記載の本発明によれば、衝突時になると、衝突荷重がバンパカバーからバンパリインフォースメントに入力され、更に一対のエネルギー吸収部材を介して一対のサイドメンバに伝達される。
【0012】
ここで、本発明では、バンパリインフォースメントとサイドメンバとの間に介在されるエネルギー吸収部材が、相互に挿嵌された状態で連結された二以上の筒状体又は軸状体に分割されており、衝突荷重がバンパリインフォースメントを介してエネルギー吸収部材に入力されると、当該エネルギー吸収部材が車両前後方向でかつ荷重入力方向側へ縮小変位する。これにより、衝突時のエネルギー吸収がなされる。
【0013】
つまり、本発明では、エネルギー吸収部材を変形させてエネルギー吸収させるのではなく、エネルギー吸収部材を縮小変位させてエネルギー吸収させようとするものである。言い換えれば、エネルギー吸収部材を変形させてエネルギー吸収させる場合には、微妙な形状調整を行わないとエネルギー吸収荷重をコントロールすることができないが、本発明のようにエネルギー吸収部材を変位させてエネルギー吸収させる場合には、微妙な形状調整等は不要であり、変位との関係でエネルギー吸収荷重をコントロールすることができる。
【0014】
従って、仮に衝突の仕方によって荷重の入力方向がエネルギー吸収部材の部材軸方向からずれたとしても、確実にエネルギー吸収することができる。また、変位との関係でエネルギー吸収荷重をコントロールすることができるので、特に補強等をする必要もない。よって、車体重量の増加、それによるコストアップ等も招かない。
【0015】
請求項2記載の本発明によれば、二以上の筒状体又は軸状体は、基端部がリインフォースメント側に固定される第1のエネルギー吸収部材と、基端部がサイドメンバ側に固定される第2のエネルギー吸収部材と、を含んで構成されており、衝突時に第1のエネルギー吸収部材及び第2のエネルギー吸収部材間に縮小方向への相対移動が生じると、その縮小ストロークの増加に伴って回転力付与手段によりバンパリインフォースメント及びサイドメンバに車両前後方向回りの回転力が付与される。このため、バンパリインフォースメント及びサイドメンバに回転抵抗が生じ(より具体的には、バンパリインフォースメントには曲げに対する抵抗が生じ、サイドメンバには捩りに対する抵抗が生じる)、更にエネルギー吸収部材自体の回転抵抗も加わる。従って、本発明によれば、これらの回転抵抗によって衝突時のエネルギー吸収量を増加させることができる。
【0016】
請求項3記載の本発明の作用は、以下の通りである。
【0017】
車両がオフセット衝突した場合、反衝突側のエンドモジュールが衝突側のエンドモジュールの変形に引き込まれる挙動をするため、バンパリインフォースメントとエネルギー吸収部材との結合部位やエネルギー吸収部材とサイドメンバとの結合部位等に強い引張力が作用する。
【0018】
しかし、本発明によれば、第1のエネルギー吸収部材側に車両前方側への引張力が作用すると、伸長手段によって第1のエネルギー吸収部材が第2のエネルギー吸収部材に対して所定の範囲内で伸長する。このため、第1のエネルギー吸収部材とバンパリインフォースメントとの結合面や第2のエネルギー吸収部材とサイドメンバとの結合面等に過度な応力が発生しない。従って、特に補強等をする必要もない。よって、車体重量の増加、それによるコストアップ等も招かない。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図4を用いて、本発明に係る衝突対策用ボディーエンドモジュール構造の一実施形態について説明する。なお、これらの図に適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印INは車両幅方向の室内側を示している。
【0020】
図1には、本実施形態に係る前突用フロントエンドモジュール構造の分解斜視図が示されている。また、図2には、当該前突用フロントエンドモジュール構造の組付状態の平断面図が示されている。
【0021】
これらの図に示されるように、フロントバンパカバー10の内側には、当該フロントバンパカバー10の長手方向(車両幅方向)に沿ってバンパリインフォースメント12が配設されている。
【0022】
一方、エンジンルームの下部両側には、各々長尺状に構成された一対のフロントサイドメンバ14が車両前後方向を長手方向として配設されている。このフロントサイドメンバ14の前端部とバンパリインフォースメント12との間には、エネルギー吸収部材16が配設されている。
【0023】
エネルギー吸収部材16は、バンパリインフォースメント12側に配置される第1のエネルギー吸収部材18と、フロントサイドメンバ14側に配置される第2のエネルギー吸収部材20とに分割されている。第1のエネルギー吸収部材18の基端部(前端部)は、バンパリインフォースメント12の外端側後部にボルト22及びナット24によって固定されている。また、第2のエネルギー吸収部材20の基端部(後端部)は、フロントサイドメンバ14の前端部にボルト26及びナット28によって固定されている。なお、ナット24、28は、必要に応じてウエルドナットとされる。
【0024】
また、図1及び図3に示されるように、第2のエネルギー吸収部材20は円筒状に形成されており、その内周面にはライフル状の螺旋を描く複数(本実施形態では、90度間隔で4本)の「回転力付与手段」としての係合溝30(広義には、次述する係合部が係合される被係合部として把握される要素である)が軸線方向に沿って形成されている。これに対応して、第1のエネルギー吸収部材18は第2のエネルギー吸収部材20に内嵌可能な円筒状に形成されており、その外周面には係合溝30に嵌合可能な複数(本実施形態では、90度間隔で4個)の「回転力付与手段」としての係合突起32(広義には、係合部として把握される要素である)が設定されている。これらの係合突起32は、第1のエネルギー吸収部材18の先端部(後端側)に形成されており、第2のエネルギー吸収部材20の係合溝30に嵌合された状態で組付状態とされている。
【0025】
また、図1、図2及び図4に示されるように、上述した第2のエネルギー吸収部材20の係合溝30のエンドには、係合突起32の抜止めを成すストッパ34が配設されている。さらに、第1のエネルギー吸収部材18と第2のエネルギー吸収部材20とが相互に挿嵌されかつ連結された状態では、第1のエネルギー吸収部材18の係合突起32と第2のエネルギー吸収部材20のストッパ34との間にストローク代Pの「伸長手段」としての空隙36が確保されている。従って、第1のエネルギー吸収部材18は第2のエネルギー吸収部材20に対して車両前方側(即ち、オフセット衝突時に引張力が作用する方向)へストロークPだけ相対移動(伸長)可能とされている。
【0026】
さらにまた、このストロークPの範囲の係合溝30のピッチは、他の部分の係合溝30のピッチよりも小さく設定されている。すなわち、ストロークPの範囲では、第1のエネルギー吸収部材18の移動距離に対する第1のエネルギー吸収部材18の回転量が大きくなるように設定されている。
【0027】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0028】
正面衝突すると、その際の衝突荷重がフロントバンパカバー10からバンパリインフォースメント12に入力され、更に第1のエネルギー吸収部材18及び第2のエネルギー吸収部材20を介して一対のフロントサイドメンバ14に伝達される。
【0029】
ここで、本実施形態では、バンパリインフォースメント12とフロントサイドメンバ14との間に介在されるエネルギー吸収部材を各々円筒状に形成された第1のエネルギー吸収部材18と第2のエネルギー吸収部材20とに分割し、軸方向に相対移動可能に相互に挿嵌された状態で連結したので、衝突荷重がバンパリインフォースメント12を介して第1のエネルギー吸収部材18に入力されると、第1のエネルギー吸収部材18が第2のエネルギー吸収部材20内へ相対変位(縮小変位)する。
【0030】
より具体的には、第1のエネルギー吸収部材18に設けられた係合突起32が第2のエネルギー吸収部材20に形成された係合溝30に沿って摺動すると共に、係合溝30がライフル状の螺旋を描いているため、第1のエネルギー吸収部材18は第2のエネルギー吸収部材20に対して軸線回りに外側へ回転する。これら一連の過程によって、衝突時のエネルギー吸収がなされる。
【0031】
つまり、本実施形態では、エネルギー吸収部材を変形させてエネルギー吸収させるのではなく、第1のエネルギー吸収部材18及び第2のエネルギー吸収部材20を縮小変位させてエネルギー吸収させようとするものである。言い換えれば、エネルギー吸収部材を変形させてエネルギー吸収させる場合には、微妙な形状調整を行わないとエネルギー吸収荷重をコントロールすることができないが、本実施形態のように第1のエネルギー吸収部材18及び第2のエネルギー吸収部材20を縮小変位させてエネルギー吸収させる場合には、微妙な形状調整等は不要であり、変位との関係でエネルギー吸収荷重をコントロールすることができる。
【0032】
従って、仮に衝突の仕方によって荷重の入力方向が第1のエネルギー吸収部材18の部材軸方向からずれたとしても、確実にエネルギー吸収することができる。また、変位との関係でエネルギー吸収荷重をコントロールすることができるので、特に補強等をする必要もない。よって、車体重量の増加、それによるコストアップ等も招かない。
【0033】
総じて言えば、本実施形態に係る前突用フロントエンドモジュール構造によれば、車体重量増加等の不利を招くことなく、衝突時のエネルギー吸収を確実に行わせることができる。
【0034】
特にエネルギー吸収の観点から見ると、先にも触れたように、本実施形態では、正面衝突時に第1のエネルギー吸収部材18が第2のエネルギー吸収部材20内へ挿入され、縮小方向への相対移動が生じるが、その際に縮小ストロークの増加に伴って係合溝30に案内されて第1のエネルギー吸収部材18が第2のエネルギー吸収部材20に対して軸線回りに外側へ回転し、その結果、バンパリインフォースメント12及びフロントサイドメンバ14に車両前後方向回りの回転力が付与される。このため、バンパリインフォースメント12及びフロントサイドメンバ14に回転抵抗が生じ(より具体的には、バンパリインフォースメント12には曲げに対する抵抗が生じ、フロントサイドメンバ14には捩りに対する抵抗が生じる)、更に第1のエネルギー吸収部材18及び第2のエネルギー吸収部材20自体の回転抵抗も加わる。従って、本実施形態によれば、これらの回転抵抗によって衝突時のエネルギー吸収量を増加させることができる。
【0035】
加えて、本実施形態に係る前突用フロントエンドモジュール構造において、車両がオフセット衝突した場合、反衝突側のフロントエンドモジュールが衝突側のエンドモジュールの変形に引き込まれる挙動をするため、バンパリインフォースメント12と第1のエネルギー吸収部材18との締結部や第2のエネルギー吸収部材20とフロントサイドメンバ14との締結部等に強い引張力が作用する。
【0036】
しかし、本実施形態では、第1のエネルギー吸収部材18側に車両前方側への引張力が作用すると、第1のエネルギー吸収部材18が第2のエネルギー吸収部材20に対してストロークPの範囲内で伸長する。即ち、係合突起32がストッパ34に当接するまでの範囲内で、第1のエネルギー吸収部材18が第2のエネルギー吸収部材20から伸び出す。このため、第1のエネルギー吸収部材18とバンパリインフォースメント12との締結部や第2のエネルギー吸収部材20とフロントサイドメンバ14との締結部等に過度な応力が発生しない。従って、この部分に特に補強等を施す必要もない。よって、車体重量の増加、それによるコストアップ等も招かない。その結果、本実施形態によれば、車体重量増加等の不利を招くことなく、オフセット衝突時に反衝突側に作用する大きな引張力にも有効に対処することができる。
【0037】
なお、本実施形態では、フロントサイドメンバ14側に固定される第2のエネルギー吸収部材20側に係合溝30を形成すると共に、バンパリインフォースメント12側に固定される第1のエネルギー吸収部材18側に係合突起32を形成したが、これに限らず、図5に示されるように、バンパリインフォースメント12側に第2のエネルギー吸収部材20を固定すると共に、フロントサイドメンバ14側に第1のエネルギー吸収部材18に固定してもよい。このように第1のエネルギー吸収部材18と第2のエネルギー吸収部材20とを前後に入れ替えた構成を採っても、本発明の作用・効果は同様に得られる。
【0038】
また、本実施形態では、雌側となる第2のエネルギー吸収部材20に係合溝30を形成すると共に、雄側となる第1のエネルギー吸収部材18に係合突起32を形成したが、これに限らず、図6に示されるように、雄側となる第1のエネルギー吸収部材40の外周面側に係合溝30を形成すると共に、雌側となる第2のエネルギー吸収部材42の内周面側に係合溝30に係合される係合突起32を形成するようにしてもよい。このように係合溝30と係合突起32との関係を逆にした構成を採っても、本発明の作用・効果は同様に得られる。
【0039】
さらに、本実施形態では、フロントサイドメンバ14に取り付けられた第2のエネルギー吸収部材20によって衝突時のストローク代が規定される構成を採ったが、これに限らず、バンパリインフォースメント12及びフロントサイドメンバ14の双方にストローク代を確保する構成を採ってもよい。
【0040】
すなわち、図7に示される例では、バンパリインフォースメント12の内部に第2のエネルギー吸収部材50が埋め込み方式で配設されている。さらに、フロントサイドメンバ14の前端部にも第2のエネルギー吸収部材52が取り付けられている。この第2のエネルギー吸収部材52は締結用のフランジ部52Aで終わるのではなく、フランジ部52Aから更に車両後方側へ延長されている。そして、この延長部52Bがフロントサイドメンバ14の内部へ挿嵌されている。一方、第1のエネルギー吸収部材54の方は、前端部及び後端部の双方に係合突起56、58が配設されている。前端側の係合突起56はバンパリインフォースメント12側の第2のエネルギー吸収部材50の係合溝30に係合されており、後端側の係合突起58はフロントサイドメンバ14側の第2のエネルギー吸収部材52の係合溝30に係合されている。なお、第1のエネルギー吸収部材54は、内部中空の筒状体でもよいし、内部中実の棒状体でもよい。
【0041】
上記構成によれば、バンパリインフォースメント12側に設定された第2のエネルギー吸収部材50とフロントサイドメンバ14側に設定された第2のエネルギー吸収部材52の延長部52Bの分だけ、衝突時のストローク代が増加したことになる。このため、バンパリインフォースメント12やフロントサイドメンバ14のように車体構造上のレイアウトの自由度が比較的少ない状況下で、衝突時のストローク代をかせぐためには有効な構成といえる。
【0042】
また、本実施形態では、ストッパ34としてブロック状の部材を用いたが、これに限らず、爪や突起を設けたり、ボルトやリベット等で係合溝30の出口を塞ぐ等の構成を採ってもよい。
【0043】
さらに、本実施形態では、ライフル状の螺旋を描く係合溝30を採用したが、これに限らず、ストレート状の係合溝を採用してもよい。
【0044】
また、本実施形態では、フロントエンドモジュールに対して本発明を適用したが、これに限らず、リヤエンドモジュールに対して本発明を適用してもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の衝突対策用ボディーエンドモジュール構造は、エネルギー吸収部材を二以上の筒状体又は軸状体に分割し、衝突時に当該エネルギー吸収部材にバンパリインフォースメントを介して荷重が入力された際には、当該エネルギー吸収部材が車両前後方向でかつ荷重入力方向側へ縮小変位するように相互に挿嵌された状態で連結させたので、変位によってエネルギー吸収荷重をコントロールすることができ、その結果、車体重量増加等の不利を招くことなく、衝突時のエネルギー吸収を確実に行わせることができるという優れた効果を有する。
【0046】
請求項2記載の本発明に係る衝突対策用ボディーエンドモジュール構造は、請求項1記載の発明において、二以上の筒状体又は軸状体は、基端部がリインフォースメント側に固定される第1のエネルギー吸収部材と、基端部がサイドメンバ側に固定される第2のエネルギー吸収部材と、を含んで構成されており、第1のエネルギー吸収部材及び第2のエネルギー吸収部材に、両者が協働することにより縮小ストロークの増加に伴ってバンパリインフォースメント及びサイドメンバに車両前後方向回りの回転力を付与する回転力付与手段を設けたので、主としてバンパリインフォースメント及びサイドメンバに回転抵抗を生じさせることができ、その結果、衝突時のエネルギー吸収を確実に行わせることができると共にエネルギー吸収効率を高めることができるという優れた効果を有する。
【0047】
請求項3記載の本発明に係る衝突対策用ボディーエンドモジュール構造は、請求項2記載の発明において、第1のエネルギー吸収部材と第2のエネルギー吸収部材とが相互に挿嵌された状態において、第1のエネルギー吸収部材に車両前方側への引張力が作用することにより、第1のエネルギー吸収部材を第2のエネルギー吸収部材に対して所定の範囲内で伸長させることを可能とする伸長手段を設けたので、第1のエネルギー吸収部材とバンパリインフォースメントとの結合面や第2のエネルギー吸収部材とサイドメンバとの結合面等に過度な応力が発生せず、その結果、車体重量増加等の不利を招くことなく、オフセット衝突時に反衝突側に作用する大きな引張力にも有効に対処することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る前突用フロントエンドモジュール構造の分解斜視図である。
【図2】図1に示される前突用フロントエンドモジュール構造の組付状態の概略水平断面図である。
【図3】第2のエネルギー吸収部材の斜視図である。
【図4】第1のエネルギー吸収部材と第2のエネルギー吸収部材との組付状態を拡大して示す水平断面図である。
【図5】第1のエネルギー吸収部材と第2のエネルギー吸収部材とを前後に入れ替えた実施形態を示す水平断面図である。
【図6】第1のエネルギー吸収部材側に係合溝を形成すると共に第2のエネルギー吸収部材に係合突起を形成した実施形態を示す水平断面図である。
【図7】衝突時のストローク代を増加させた実施形態を示す水平断面図である。
【符号の説明】
10 フロントバンパカバー
12 バンパリインフォースメント
14 フロントサイドメンバ
16 エネルギー吸収部材
18 第1のエネルギー吸収部材
20 第2のエネルギー吸収部材
30 係合溝(回転力付与手段)
32 係合突起(回転力付与手段)
36 空隙(伸長手段)
40 第1のエネルギー吸収部材
42 第2のエネルギー吸収部材
50 第2のエネルギー吸収部材
52 第2のエネルギー吸収部材
54 第1のエネルギー吸収部材
56 係合突起(回転力付与手段)
58 係合突起(回転力付与手段)

Claims (3)

  1. バンパカバーの内側にバンパ長手方向に沿って配置されるバンパリインフォースメントと、車体の両側部に車両前後方向を長手方向として配置される一対のサイドメンバと、バンパリインフォースメントと一対のサイドメンバとの結合部位にそれぞれ介在されて衝突時にエネルギー吸収を行う一対のエネルギー吸収部材と、を含む車体構造に適用される衝突対策用ボディーエンドモジュール構造であって、
    前記エネルギー吸収部材は、二以上の筒状体又は軸状体に分割されており、
    衝突時に当該エネルギー吸収部材にバンパリインフォースメントを介して荷重が入力された際には、当該エネルギー吸収部材が車両前後方向でかつ荷重入力方向側へ縮小変位するように相互に挿嵌された状態で連結されている、
    ことを特徴とする衝突対策用ボディーエンドモジュール構造。
  2. 前記二以上の筒状体又は軸状体は、基端部がリインフォースメント側に固定される第1のエネルギー吸収部材と、基端部がサイドメンバ側に固定される第2のエネルギー吸収部材と、を含んで構成されており、
    第1のエネルギー吸収部材及び第2のエネルギー吸収部材には、両者が協働することにより縮小ストロークの増加に伴ってバンパリインフォースメント及びサイドメンバに車両前後方向回りの回転力を付与する回転力付与手段が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1記載の衝突対策用ボディーエンドモジュール構造。
  3. 前記第1のエネルギー吸収部材と前記第2のエネルギー吸収部材とが相互に挿嵌された状態において、第1のエネルギー吸収部材に車両前方側への引張力が作用することにより、第1のエネルギー吸収部材が第2のエネルギー吸収部材に対して所定の範囲内で伸長するのを可能とする伸長手段が設けられている、
    ことを特徴とする請求項2記載の衝突対策用ボディーエンドモジュール構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7896428B2 (en) 2005-01-28 2011-03-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle body structure
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