JP4166227B2 - 外装材用保持部材、及び横葺き外装構造 - Google Patents

外装材用保持部材、及び横葺き外装構造 Download PDF

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本発明は、台風等の強風による吹き上げ等の負圧荷重に対して外装材が外れて飛散することがない外装材用保持部材、及び横葺き外装構造に関する。
近年、世界レベルで様々な異常気象が観測され、国内でも昨年(平成16年)は例年にないほどの多くの台風が国内各地に上陸して多大な被害をもたらせた。
尤も日本国はそもそも毎年のように台風が上陸するため、建築物の屋根構造においては強風による負圧作用を想定した各種の対策が採られている。
例えば特許文献1には、負圧荷重に対する耐久性の向上を目的として、略L字状の保持部材(吊子B)に、外装材(建築用板A)の水下側成形部(上馳部2)を係止する上馳支持部6と、水上側成形部(下馳部3)を係止する下馳支持部7とが形成された横葺き外装構造(横葺外囲体)が提案されている。この構造は、外装材(建築用板A)の水上側成形部(下馳部3)に保持部材(吊子B)の下馳支持部7を引っ掛けた状態で回動させて取り付け施工するものである。
また、外装材(建築用板A)の水上側成形部(下馳部3)は段状に成形され、このような構造は、特許文献1に限らず一般に外装材同士の接続部の雨仕舞を向上させる目的で多く採用され、面板部上を雨水等が吹き上げ風力により重力に逆らって水下側から水上側へ吹き上げられる際などに浸入防止効果を発揮する。
このような構造では、水上側成形部(下馳部3)と下地(下地部C)との間に隙間が形成され、外装材(建築用板A)の水上側成形部(下馳部3)は下地(下地部C)と折り曲げ部のみで接触する構造となっていた。
特開2001−329662公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の横葺き外装構造(横葺外囲体)に、台風等の強風による吹き上げ等の負圧荷重が作用して水上側成形部(下馳部3)を水下側へ引っ張る力が生じた場合には、外装材(建築用板A)と下地(下地部C)との接触部分(折り曲げ部)が水下側に滑り、水上側成形部(下馳部3)が保持部材(吊子B)から外れてしまうものであった。このように保持部材(吊子B)を引っ掛けた状態で回動させて取り付け施工するものは、同方向に外装材(建築用板A)が回動することにより、比較的容易に係止(保持)状態が解除されて外れる恐れがあった。
より詳しくは、前述のように水上側成形部(下馳部3)と下地(下地部C)との間に隙間が形成されてしまうため、この隙間の存在が水上側成形部(下馳部3)の回動を可能とし、その結果、水上側成形部(下馳部3)が保持部材(吊子B)から外れ、外装材(建築用板A)が飛散する恐れがあった。
そこで、本発明は、台風等の強風による吹き上げ等の負圧荷重に対して耐久性が高く、外装材が外れて飛散することがない外装材用保持部材及び横葺き外装構造を提供することを目的とする。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、第1の発明として横葺き外装材の水上側成形部の上端を保持する上部保持部と、水上側成形部の裏面に当接又は近接する下部保持部と、それらの水上側に位置して下地に固定される固定部とを備え、前記上部保持部は、敷設状態において、下方へ向かって弾性が作用して外装材の水上側成形部の上端を弾性的に保持することを特徴とする外装材用保持部材に関するものである。
また、前記外装材用保持部材において、下部保持部は、敷設状態において、下地に弾性的に当接していることが望ましい。
また、本発明は、第2の発明として面板部の水下・水上側に相互に係合可能な水下側成形部、水上側成形部を有する横葺き外装材を前記の外装材用保持部材を用いて敷設する横葺き外装構造において、外装材用保持部材は、上部保持部が横葺き外装材の水上側成形部の上端を保持し、下部保持部が水上側成形部の裏面に当接又は近接するよう下地に固定したことを特徴とする横葺き外装構造をも提案するものである。
さらに、前記横葺き外装構造において、水上側成形部に、敷設状態において、外装材用保持部材の下部保持部に弾性的に当接する被支持部を設けることが望ましい。
本発明の第1の発明としての外装材用保持部材は、横葺き外装材の水上側成形部の裏面に当接又は近接する下部保持部とを有する構成であって、この下部保持部により水上側成形部の裏面側に隙間が形成されないため、台風等の強風による吹き上げ等の負圧荷重が作用しても、水上側成形部が回動できず、水上側成形部が外装材用保持部材から外れることがない横葺き外装構造を構築することができる。
しかも上部保持部は敷設状態において、横葺き外装材の水上側成形部の上端を弾性的に保持し、下部保持部は水上側成形部の裏面を保持するので、上下の保持部にて水上側成形部をくわえ込む保持効果が強固に且つ安定に横葺き外装材を保持することができる。
また、外装材用保持部材の下部保持部が、敷設状態において、下地に弾性的に当接していると、外装材用保持部材自体が吹き上げ等の負圧荷重に対する耐性が高いものとなり、それによって横葺き外層構造も負圧荷重に対する耐性がより一層高いものとなる。
また、本発明の第2の発明としての横葺き外装構造は、前述のように横葺き外装材の水上側成形部が保持部材から外れることがないため、負圧荷重に対して極めて耐性が高いものとなる。
さらに、水上側成形部に、外装材用保持部材の下部保持部に弾性的に当接する被支持部を設けると、この被支持部がくわえ込むように保持される部分の下顎部分になり、しかもそれが弾性により広がろうとするため、前述のくわえ込むような保持効果がより安定に作用されるものとなる。そして、台風等の強風に起因する水上側成形部を水下側へ引っ張る力に対し、水上側成形部の取付安定性がより高いものとなり、負圧荷重に対する耐久性もより一層高いものとなる。
本発明の第1の発明である外装材用保持部材(以下、単に保持部材という)は、横葺き外装材(以下、単に外装材という)の水上側成形部の上端を保持する上部保持部と、水上側成形部の裏面に当接又は近接する下部保持部と、それらの水上側に位置して下地に固定される固定部とを備えてなる構成である。一般に吊子と称される従来の保持部材では、水上側成形部の上端を保持する保持部(本発明の上部保持部に相当)及び下地に固定される固定部を備えるので、本発明の保持部材の最も特徴的な構成は、水上側成形部の裏面に当接又は近接する下部保持部を備える構成である。
下部保持部は、その設置面が下地と当接して、敷設状態において、下地よりも高い位置にて外装材の水上側成形部の裏面に当接又は近接するものであり、具体的に特にその形状等を限定するものではない。この下部保持部は、より望ましくは、敷設状態において、下方へ向かって弾性(弾性回復力)が作用するように作製され、下地に弾性的に当接していることが望ましい。
また、上部保持部は、前述のように従来の保持部材の保持部に相当するものであって、外装材の水上側成形部の上端を上方から覆うように保持するものであれば、具体的に特にその形状を限定するものではない。この上部保持部は、より望ましくは、敷設状態において、下方へ向かって弾性(弾性回復力)が作用するように作製され、外装材の水上側成形部の上端を弾性的に保持することが望ましい。
さらに、固定部は、上記の下部保持部及び上部保持部の水上側に位置して下地に固定されるものであればよく、その固定手段も例えばボルトやビス等に限らず、どのように固定されてもよい。
このような構成の保持部材により保持される外装材は、保持部材の下部保持部に外装材の水上側成形部の裏面を当接又は近接させるように取り付けられるものであればよく、面板部の水下・水上側に相互に係合可能な水下側成形部、水上側成形部を有する各種の外装材を適用することができる。
そして、保持部材の下部保持部により水上側成形部の裏面に隙間が形成されないため、台風等の強風による吹き上げ等の負圧荷重が作用しても、水上側成形部が回動できず、水上側成形部が保持部材から外れることがない第2の発明の横葺き外装構造となる。尚、前述のように保持部材の下部保持部に水上側成形部の裏面を当接又は近接させるように外装材を取り付けるのであるが、この「近接」とは、上述の効果が得られる程度に接近していればよい。
しかも上部保持部は外装材の水上側成形部の上端を保持し、下部保持部は水上側成形部の裏面を保持するので、上下の保持部にて水上側成形部をくわえ込むように保持する状態となり、強固に且つ安定に外装材を保持することができる。
特に水下側成形部、水上側成形部が敷設状態において複数箇所でそれぞれが弾性的に当接するような外装材を用いることが望ましい。より強固に且つ確実に連結されて取り付けられるものとなるからである。この場合、がたつきなどが無く、高い防水性、連結強度を有する横葺き外装構造を構築できる。
さらに、水上側成形部に、保持部材の下部保持部に弾性的に当接する被支持部を設けると、この被支持部がくわえ込むように保持される部分の下顎部分になり、しかもそれが弾性により広がろうとするため、前述のくわえ込むような保持効果がより安定に作用されるものとなる。この被支持部は例えば後述する図示実施例のように下り段差状でも、下り傾斜状でもよいし、特にその形状を限定するものではない。
図1(a),(b)に示す保持部材1Aは、一枚のピース状の金属矩形片に、部分的な切込加工や屈曲加工を施して形成したものであって、水下側(図面右手側)に下地3に固定される固定部11が形成され、その水上側(図面左手側)が水下端からの切り込みにより三片に分割され、中央片が外装材2の水上側成形部23の上端を保持する上部保持部12となり、両側片が水上側成形部23の裏面に当接又は近接する下部保持部13,13となる構成である。
尚、図面では、各態様の保持部材を1A〜1C、各態様の外装材を2A〜2Bと表したが、総括的な説明に際しては保持部材1、外装材2と示す。
図示実施例の固定部11は、具体的には略平坦状に形成され、敷設に際しては固定ボルト111により下地3に固定される。
図示実施例の上部保持部12は、具体的には前記固定部11の水下側を略垂直状に立ち上げると共に水下側上方へ傾斜させ、その上端を水下側下方へ折り返した形状である。
図示実施例の下部保持部13は、具体的には前記固定部11の水下側を略水平状に延在させる(第2支持片133)と共にやや下方へ傾斜させ(第1支持片132)、さらにその軒端を略垂下状に折り下げ(縦片)ると共にその下端を軒側へ折曲(底片)して段差部131とした形状である。尚、この下部保持部13は、図1(a)では成形時の状態を実線で示し、敷設時の配設状態を点線で示し、図1(c)では敷設時の配設状態を実線で示し、成形時の状態を点線で示している。
この図示実施例の保持部材1Aは、敷設状態において、略平坦状の下地3上に載置するので、固定部11は下地3に接面状に設置されるが、下部保持部13の段差部131の底片を下地3に弾性的に当接(設置)することにより、第1支持片132は下地3よりも高い位置にて略水平状に配置され、第2支持片133は略傾斜状に配置される。
図1(c)は、この保持部材1Aを用いた横葺き外装構造の実施例であって、保持部材1Aの下部保持部13に外装材2Aの水上側成形部23の裏面を当接又は近接させるように取り付けられている。尚、同図では、通常は傾斜している屋根面を水平面として示している。
図2に拡大して示すように、この横葺き外装構造に用いられた外装材2Aは、面板部21の水下・水上側に相互に係合可能な水下側成形部22、水上側成形部23を有する構成である。
水上側成形部23は、面板部21の水上側の端縁を表面側に段差状(段部231)に折曲すると共に、水上側へ延在(延在片232)させ、その先端(被係合部234)を上方へ屈曲(上向き折曲片235)させ、さらにその上端を水下側に屈曲状に折り返した被保持部236を設け、さらにその下端を水上側上方へ跳ね上げ状に屈曲(案内片237)させた形状である。尚、延在片232の途中には、下り段差状の被支持部233を設けた。
水下側成形部22は、面板部21の水下側の端縁を裏面側に折曲(下向き折曲片221)し、その下端を水上側に延出(延出片222)させ、その先端(係合部224)を下方へ屈曲させた屈曲片225を有する構成である。尚、延出片222の途中には、段状部分223を設けた。
そして、水下側成形部22及び水上側成形部23が敷設状態においてハッチングで示した4箇所にて弾性的に当接するようにした。
以下、図2にてハッチングで示した4箇所のそれぞれの弾性当接について説明する。
(1)図面上、上部のハッチング部では、水上側成形部23の案内片237と、水下側成形部22の段状部分223とが、敷設状態において弾性的に当接している。
尚、この案内片237と段状部分223との弾性的当接は、それぞれが相手側に弾性的に付勢するように調整しても良いし、何れか一方のみを調整するようにしてもよく、弾性的に付勢させるための構成についても、外装材2の各部位の折曲又は屈曲部分の角度調整やその組み合わせによってどのように弾性的に付勢させて当接させるようにしてもよい。
(2)図面上、下側のハッチング部では、水上側成形部23の延在片232と、水下側成形部22の屈曲片225とが、敷設状態において弾性的に当接している。
尚、この屈曲片225と延在片232との弾性的当接は、屈曲片225の拡開角度が敷設状態における屈曲片225の拡開角度よりも大きく成形され、水上側成形部23の被係合部234を水下側成形部22の係合部224に係合させて位置を規制することにより、位置規制された屈曲片225の当接箇所に弾性反発力が常時作用する。
また、延在片232には被支持部233が設けられているが、この被支持部233の表面側に屈曲片225の先端が当接するため、水下側成形部22の水下側への滑りを防止して安定に保持させることができる。
(3)図面上、左側のハッチング部では、水上側成形部23の段部231と水下側成形部22の延出片222とが、敷設状態において弾性的に当接している。
尚、この延出片222と段部231との弾性的当接は、それぞれが相手側に弾性的に付勢するように調整しても良いし、何れか一方のみを調整するようにしてもよく、弾性的に付勢させるための構成についても、外装材2Aの各部位の折曲又は屈曲部分の角度調整やその組み合わせによってどのように弾性的に付勢させて当接させるようにしてもよい。
(4)図面上、右側のハッチング部では、水上側成形部23の被係合部234と水下側成形部22の係合部224とが、敷設状態において弾性的に当接している。
この係合部224の外幅は、敷設状態における被係合部234の内幅よりも大きく成形され、敷設状態では被係合部234との弾性的な当接により、押し狭められるように敷設されているので、当接箇所に弾性反発力が常時作用する。
このような構成を有する外装材2は、素材を特に限定するものではないが、代表的には概ね0.4乃至1.6mm程度の表面化粧鋼板、ラミネート鋼板、メッキ鋼板、ステンレス鋼板、アルミ合金板、チタン合金板、銅板等の公知の金属素材をロール成形その他の手段で所定の形状に成形する。尚、硬質樹脂板や炭素繊維積層板等によっても同様の形状に成形することができ、全てをそれらで施工することもできるし、前記金属素材のものと組み合わせて施工することもできる。また、外装材2の裏面には、結露防止、防音、防火対策上の理由により、必要に応じてポリエチレンフォーム、グラスウールシート等の裏貼り材を添装しても良い。図示実施例では裏貼り材は点線で符号20で表した。
このように構築される図1(c)の横葺き外装構造は、保持部材1Aの下部保持部13(第1支持片132及び第2支持片133)に、外装材2Aの水上側成形部23(延在片232及び被支持部233)の裏面が当接又は近接する構成であり、この下部保持部13により水上側成形部23と保持部材1Aとの間に隙間が形成されない構造となる。そのため、台風等の強風による吹き上げ等の負圧荷重が作用しても、水上側成形部23が回動することがなく、水上側成形部23が保持部材1Aから外れることがない横葺き外装構造とすることができる(図3参照)。
しかも上部保持部12は外装材2Aの水上側成形部23の上端を保持し、下部保持部13は水上側成形部23の裏面を保持するので、上下の保持部12,13にて水上側成形部23をくわえ込むように保持する状態となり、強固に且つ安定に外装材2Aを保持することができる。
また、図示実施例では、外装材2Aの水上側成形部23に、保持部材1Aの下部保持部13に弾性的に当接する被支持部233を設けたので、この被支持部233がくわえ込むように保持される部分の下顎部分になり、しかもそれが弾性により広がろうとするため、前述のくわえ込むような保持効果がより安定に作用されるものとなる。特に図示実施例のように保持部材1Aの下部保持部13の第2支持片133(傾斜面)と、水上側成形部23の被支持部233(下り段差状)との当接が係止状となっていることが、くわえ込み保持にはより望ましい。
さらに、図示実施例では、保持部材1Aの下部保持部13が、敷設状態において、下地3に弾性的に当接しているので、保持部材1A自体が吹き上げ等の負圧荷重に対する耐性が高いものとなり、それによって横葺き外層構造も負圧荷重に対する耐性がより一層高いものとなる。
また、図示実施例では、水下側成形部22、水上側成形部23が敷設状態において複数箇所でそれぞれが弾性的に当接するようにすることで、より強固に且つ確実に連結されて取り付けられている。そのため、がたつきなどが無く、高い防水性、連結強度を有する横葺き外装構造となる。
特にこのように複数箇所でそれぞれが弾性的に当接するようにすることで、前記水上側成形部23が外れない効果、負圧荷重に対する耐久性がより一層高くなり、施工性にも優れるものとなる。
前述の吹き上げ等の負圧荷重が作用した状態について、図3を用いて詳細に説明する。尚、通常は傾斜している屋根面を水平面として示している。
図3(a)は、負圧がかからない状態を示す。
図3(b)は、負圧(図中、矢印で示す)がかかった状態を示すものであって、面板部21が持ち上げられる力が作用すると共に水上側成形部23を水下側へ引っ張る力が作用する。しかし、本発明の横葺き外装構造では、保持部材1Aの下部保持部13に、外装材2Aの水上側成形部23(延在片232及び被支持部233)の裏面が当接又は近接し、水上側成形部23の裏面に隙間が形成されないため、水上側成形部23が回動できない。そのため、台風等の強風による吹き上げ等の負圧荷重が作用しても、水上側成形部23が保持部材3Aから外れることがない。
また、図示実施例の水上側成形部23は、下部保持部13と上部保持部12によってくわえ込むように保持されているので、この状態は負圧作用時にも当然のことながら維持され、水上側成形部23の取付安定性がより高いものとなり、負圧荷重に対する耐久性もより一層高いものとなる。
さらに、図示実施例の水上側成形部23には、下部保持部13に弾性的に当接する被支持部233が設けられているので、この被支持部233がくわえ込むように保持される部分の下顎部分になり、しかもそれが弾性により広がろうとするため、前述のくわえ込むような保持効果がより安定に作用されるものとなる。しかも、この被支持部233の下部保持部13への当接圧力は、図示するようにむしろ負圧がかかった状態の方が負圧がかからない状態に比べて強く(高く)なるため、水上側成形部23の取付安定性がより高いものとなる。
図4(a),(b)に示す保持部材1Bは、上部保持部12が、敷設状態において、外装材の水上側成形部の上端を弾性的に保持するように作製されたものであり、それ以外の構成は前記図1(a),(b)の保持部材1Aと同様であり、図面に同一符号を付して説明を省略する。
この保持部材1Bも、前記保持部材1Aと同様に、一枚のピース状の金属矩形片に、部分的な切込加工や屈曲加工を施して形成したものであるが、前記保持部材1Aとは異なり、略水平状の水上側部分14の水下側が上り傾斜状に屈曲され、この傾斜状部分が水下端からの切り込みにより三片に分割され、中央片が上部保持部12となり、両側片が下部保持部13,13となる構成である。
図示実施例の上部保持部12は、具体的には前記傾斜状部分の水下側を略垂直状に立ち上げると共に水下側上方へ傾斜させ、その上端を水下側下方へ折り返した形状である。この上部保持部12は、図4(a)では成形時の状態を実線で示し、敷設時の配設状態を点線で示し、図4(c)では敷設状態での配設状態を実線で示し、成形時の状態を点線で示している。そして、この上部保持部12は、敷設に際し、固定ボルト111により下地3に固定されるが、この時に当接する水上側成形部23の上端を弾性的に保持するように予め成形しておく。
図示実施例の下部保持部13は、具体的には前記傾斜状部分を延在させる(第2支持片133)と共にその水下端を略水平状に屈曲させ(第1支持片132)、さらにその軒端を略垂下状に折り下げ(縦片)ると共にその下端を軒側へ折曲(底片)して段差部131とした形状である。
図4(c)は、この保持部材1Bにて異なる外装材2Bを保持した横葺き外装構造を示すものであり、前記図1(c)と同様に通常は傾斜している屋根面を水平面として示している。
外装材2Bは、図4(b)に用いた外装材2Aでは垂直だった水下側成形部22の下向き折曲片221が傾斜状であり、段部231が相対的に軒側であり、延在片232が相対的に長い。
このように構築される図4(c)の横葺き外装構造は、前述の図1(c)の横葺き外装構造と同様に、保持部材1Bの下部保持部13に、外装材2Bの水上側成形部23(延在片232及び被支持部233)の裏面が当接又は近接する構成であり、この下部保持部13により水上側成形部23と保持部材1Bとの間に隙間が形成されない構造となる。そのため、台風等の強風による吹き上げ等の負圧荷重が作用しても、水上側成形部23が回動することがなく、水上側成形部23が保持部材1Bから外れることがない横葺き外装構造とすることができる。
上述の効果以外にも、上下の保持部12,13にて水上側成形部23をくわえ込むように保持する状態となり、強固に且つ安定に外装材2Aを保持するという効果も、下部保持部13に弾性的に当接する被支持部233が、くわえ込むように保持される部分の下顎部分になり、前述のくわえ込むような保持効果がより安定に作用されるという効果も同様である。
また、図示実施例では、上部保持部12が、敷設状態において、外装材1Bの水上側成形部23の上端を弾性的に保持するので、前述のくわえ込むような保持効果がより安定に作用されるものとなる。
図5に示す保持部材1Cは、機能的には前記図1(a),(b)の保持部材1Aと同様であり、図面に同一符号を付して説明を省略する。
尚、図中、符号15は補強凸部である。
各種の横葺き外装構造に適用することができる。
(a)本発明の保持部材の一実施例を示す側面図、(b)その斜視図、(c)その保持部材を用いた外装構造の側断面図である。 図1の保持部材を用いた横葺き外装構造の一実施例を示す要部の拡大側断面図である。 (a)図1の保持部材を用いた横葺き外装構造の一実施例において、負圧がかからない状態を示す要部の側断面図、(b)負圧がかかった状態を示す要部の側断面図である。 (a)本発明の保持部材の他の一実施例を示す側面図、(b)その斜視図、(c)その保持部材を用いた外装構造の側断面図である。 (a)本発明の保持部材の他の一実施例を示す斜視図、(b)その平面図、(c)その(水下側から見た)正面図、(d)その側面図である。 斜視図である。
符号の説明
1,1A,1B,1C (外装材用)保持部材
11 固定部
12 上部保持部
13 下部保持部
2,2A,2B (横葺き)外装材
22 水下側成形部
23 水上側成形部
3 下地

Claims (4)

  1. 横葺き外装材の水上側成形部の上端を保持する上部保持部と、水上側成形部の裏面に当接又は近接する下部保持部と、それらの水上側に位置して下地に固定される固定部とを備え、前記上部保持部は、敷設状態において、下方へ向かって弾性が作用して外装材の水上側成形部の上端を弾性的に保持することを特徴とする外装材用保持部材。
  2. 下部保持部は、敷設状態において、下地に弾性的に当接していることを特徴とする請求項1に記載の外装材用保持部材。
  3. 面板部の水下・水上側に相互に係合可能な水下側成形部、水上側成形部を有する横葺き外装材を請求項1又は2に記載の外装材用保持部材を用いて敷設する横葺き外装構造において、
    外装材用保持部材は、上部保持部が横葺き外装材の水上側成形部の上端を保持し、下部保持部が水上側成形部の裏面に当接又は近接するよう下地に固定したことを特徴とする横葺き外装構造。
  4. 水上側成形部に、敷設状態において、外装材用保持部材の下部保持部に弾性的に当接する被支持部を設けたことを特徴とする請求項3に記載の横葺き外装構造。
JP2005057860A 2005-03-02 2005-03-02 外装材用保持部材、及び横葺き外装構造 Active JP4166227B2 (ja)

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