JP4165782B2 - プレス機械の防護ガード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレス機械の防護ガードに関し、特にプレス機械の作業面に有する光線式安全装置の光線カーテン下端とボルスタ前面との隙間から作業領域への侵入を防護するプレス機械の防護ガードに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プレス本体の左右側面にC型フレームを有するプレス機械は、通常汎用プレス機械として広く使用されているので、稼働中にプレスの作業領域(すなわちスライドの動作範囲)に作業者の手等を挿入したときの事故を防止するために、作業者が作業領域に素材を搬入するための作業面(通常は、プレスの前面)の入口に光線式安全装置を設置している。図8に光線式安全装置を備えたC型フレームを有する一般的なプレス機械の斜視図を示しており、同図に基づいて以下説明する。
【0003】
プレス機械1の下部に設けられたボルスタ2の上面に下型3が配置されており、このボルスタ2に対向する位置で、かつ、プレス機械1の上部に上下動自在に設けられたスライド4の下面には、前記下型3と対向するように上型5が配置されている。また、ボルスタ2の前面には、通常、左右に運転押しボタン8,8が配設されており、作業者が両手で左右の運転押しボタン8,8を操作することによって、スライド4を起動することができるようになっている。上型5と下型3との間の空間いわゆる作業領域6に対して作業者が作業するプレス機械1の前面の入口左右に、互いに対向する投光器7aと受光器7bとからなる光線式安全装置7が配設されている。そして、投光器7aと受光器7bとの間に形成された光線カーテン7cを作業者の手等身体の一部で遮光したときに、図示しない制御器は前記作業領域6への侵入と判断して、スライド4が作動中であればスライド4を非常停止させて安全性を高めている。
【0004】
また、特定のプレス機械10においては、この光線式安全装置7を自動起動装置のために使用しているものがある。すなわち、プレス作業を自動化するために、プレス作業の1サイクルにおける投光器7aと受光器7bとの間に形成された光線カーテン7cの遮光及び通光に基づいて、スライドを自動起動させる感応式プレス起動装置(以後、PSDIと言う)が設置されている。
このように光線式安全装置7を使用するPSDIにおいては、作業者の手により素材を下型3上にセットするときに、前記投光器7a及び受光器7bとの間に形成された光線カーテン7cを遮光し、素材を下型3上にセットした後、作業者の手を光線カーテン7c外に引っ込めると光線カーテン7cの前記遮光が回復する(これを、ブレークと言う)。
【0005】
図示しない制御器はこの光線カーテン7cの遮光が回復されたことを検出すると、プレス機械10を自動起動するようにしており、これによって、作業者の作業と連動してプレス機械10を自動的に起動させてプレス作業の能率向上を図っている。上記の作業例は1ブレークの場合であるが、他方の手でプレス加工品を下型3より出すような2ブレークの場合においても、プレス作業の1サイクルにおける2回目の遮光の回復後、または、ブレークの回数をカウントしてプレス機械10が自動起動するようになっている。
一方、プレス機械10が起動中に、前記作業面入口の光線カーテン7cを作業者の手等身体の一部が遮光したときには、前記作業領域6への侵入として検知し、図示しない制御器は光線式安全装置7のこの検知信号を入力したとき、スライド4を非常停止させるようにして安全性を高めている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のプレス機械においては、以下のような問題がある。通常のプレス作業の際は、前方より作業領域に素材の搬入、成形品の搬出を行うため、光線式安全装置7の光線カーテン7cを作業者の手等が遮光したとき、光線式安全装置7の検知信号によりこの遮光中はプレス機械は起動しないようにしているが、下方より光線式安全装置7の光線カーテン7cの下端とボルスタ2前面(図8では運転押しボタン8,8の上部)との隙間Pからプレス稼動時に作業領域6内へ手等が侵入する恐れがある。
また、ボルスタ2前面と光線式安全装置7の光線カーテン7cの下端との隙間Pから手等が作業領域6内に侵入するのを防止するカバーを配設すると、金型交換時にこのカバーが邪魔をして、スライド4やボルスタ2への寄り付きが悪くなり、このため金型交換時の作業性が悪いという問題がある。
さらに、ボルスタ2の前面と光線式安全装置7の光線カーテン7cの下端との隙間Pの範囲を別の光線カーテン等で防護しようとすると、コストが高価となる。
【0007】
本発明は、上記の問題点に着目してなされ、スライドの起動中にボルスタの前面と光線式安全装置の光線カーテンの下端との隙間から作業領域への侵入を防止するプレス機械の防護ガードを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記目的を達成するため、本発明に係わるプレス機械の防護ガードの第1発明は、左右側面視でC字型形状のフレームを有すると共に、ボルスタとスライド間の作業領域へ作業者の手及び/又は素材が侵入する作業面の入り口の左右に光線式安全装置を配設したプレス機械において、ボルスタの前面と光線式安全装置の光線カーテンの下端との隙間Pに、作業領域への侵入を防止する防護ガードを設け、この防護ガードは、左右のいずれか一端部を中心にして上下方向に回動自在であり、かつ上方に回動させたとき光線式安全装置の光線カーテンを遮光するように構成されている。
【0009】
第1発明によると、ボルスタの前面と、光線式安全装置の光線カーテンの下端との隙間に防護ガードを設けたので、この隙間より作業領域に作業者の手等が入らないよう防護できる。したがって、作業中に光線式安全装置の光線カーテンを作業者の手等で遮光したときスライドを非常停止させることと併せて、作業者の安全を大幅に向上できる。
また、この防護ガードを左右のいずれか一端部を中心にして上下方向に回動自在としたので、防護ガードを回動することによりボルスタへの寄り付きが良くなる。したがって、金型交換時や、ボルスタ、スライド、及び/又はこれらの周辺部分のメンテナンス時には、防護ガードを上下方向に回動し、ボルスタ前面の作業者の手前側を開放することにより、作業者のボルスタ及びスライドへの寄り付きを良くして作業を容易に行うことができる。この結果、金型交換時やメンテナンス時の作業性を向上できる。
さらに、防護ガードを上下方向に回動させた時に、防護ガードが光線式安全装置の光線カーテンを遮光するようにしている。通常、光線式安全装置の投光器と受光器が通光状態にあることを条件として、プレス運転ができるようなインタロックを設けているので、防護ガードが光線式安全装置の光線カーテンを遮光したときには、プレス機械を運転できないようになる。したがって、金型交換時やメンテナンス時に、作業者がボルスタ前面への寄り付きを良くする位置に防護ガードを回動すると、必ず防護ガードが光線カーテンを遮光して、プレス機械を運転できないようにするので、作業時の安全性を確実に確保できる。
【0010】
第2発明は、左右側面視でC字型形状のフレームを有すると共に、ボルスタとスライド間の作業領域へ作業者の手及び/又は素材が侵入する作業面の入り口の左右に光線式安全装置を配設したプレス機械において、ボルスタの前面と光線式安全装置の光線カーテンの下端との隙間Pに、作業領域への侵入を防止する防護ガードを設け、この防護ガードは、プレス機械の左右両側の端部を中心にしてそれぞれ上下方向に回動自在であり、かつ少なくともいずれかを上方に回動させたとき光線式安全装置の光線カーテンを遮光するように、左右2分割で構成されている。
【0011】
第2発明によると、ボルスタの前面と、光線式安全装置の光線カーテンの下端との隙間に防護ガードを設けたので、この隙間より作業領域に作業者の手等が入らないよう防護できる。したがって、作業中に光線式安全装置の光線カーテンを作業者の手等で遮光したときスライドを非常停止させることと併せて、作業者の安全を大幅に向上できる。
また、この防護ガードを左右2分割し、かつプレス機械の左右両側の端部を中心にして上下方向に回動自在としたので、防護ガードを回動することによりボルスタへの寄り付きが良くなる。したがって、金型交換時や、ボルスタ、スライド、及び/又はこれらの周辺部分のメンテナンス時には、防護ガードを上下方向に回動し、ボルスタ前面の作業者の手前側を開放することにより、作業者のボルスタ及びスライドへの寄り付きを良くして作業を容易に行うことができる。この結果、金型交換時やメンテナンス時の作業性を向上できる。
さらに、少なくとも左右いずれかの防護ガードを上下方向に回動させた時に、防護ガードが光線式安全装置の光線カーテンを遮光するようにしている。通常、光線式安全装置の投光器と受光器が通光状態にあることを条件として、プレス運転ができるようなインタロックを設けているので、防護ガードが光線式安全装置の光線カーテンを遮光したときには、プレス機械を運転できないようになる。したがって、金型交換時やメンテナンス時に、作業者がボルスタ前面への寄り付きを良くする位置に防護ガードを回動すると、必ず防護ガードが光線カーテンを遮光して、プレス機械を運転できないようにするので、作業時の安全性を確実に確保できる。
【0012】
第3発明は、第1又は第2発明において、上下方向の回動を規制する防護ガード固定手段を設けた構成としている。
【0013】
第3発明によると、防護ガード固定手段例えばノブ付きスクリュウ等によって防護ガードを固定して上下方向の回動を規制するようにしたので、プレス運転中に振動等により防護ガードが飛び上がり、防護ガードの一部が光線式安全装置の光線カーテンを遮光することを防止する。これにより、防護ガードの誤動作によるプレス停止がなくなり、プレスを確実に稼動できる。また、プレス運転中に防護ガードの振動等を規制して騒音の発生を防止するので、作業環境が良く、作業性を向上できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、図1〜図7を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明に係る第1実施形態の防護ガードが適用されたプレス機械要部の正面図及び右側面図を示す。図3は、第1防護ガード部分の斜視図である。プレス機械1は本体フレーム側面にC型フレームを有しており、プレス機械1の下部に設けられたボルスタ2の上面に下型3が取着されている。また、プレス機械1の上部で、かつボルスタ2に対向する位置に上下動自在に設けられたスライド4の下面には、下型3と対向するように上型5が取着されている。作業者が作業する作業面(通常はプレス機械1の前面)の入口左右には、互いに対向して設けられた投光器7aと受光器7bとを有する光線式安全装置7が配設されており、作業面の入り口に光線カーテン7cを形成している。
【0015】
プレス機械1のボルスタ2の前面には、通常左右に運転押しボタン8,8が配設されており、作業者が両手で左右の運転押しボタン8,8を操作することによりスライド4を起動できるようになっている。この両手式運転押しボタン8,8の上部と、光線式安全装置7の投光器7aと受光器7bにより形成する光線カーテン7cの下端との間にある隙間Pに、次のような開閉式の第1防護ガード9が設けられている。すなわち、ボルスタ2の左右端部の前面に、プレス前方に突出するように固定板11aと11bが取着されており、この固定板11aと11bの間に第1防護ガード9が配設されている。プレス機械1の前後方向に水平な回転軸心を有するヒンジ12の固定側が固定板11aに取り付けられている。そして前記第1防護ガード9の左端部がこのヒンジ12に取り付けられており、第1防護ガード9は固定板11aに対して上下方向に揺動(回動)自在となっている。
【0016】
第1防護ガード9の上面には、先端が右端部から突出した状態で係止プレート14が固着されている。この係止プレート14の先端部には係止孔が加工してあり、固定板11bの上面で支持される。固定板11bの上面で、かつ係止プレート14を支持する部分にはタップを加工している。この係止プレート14の前記係止孔と固定板11bのタップとの位置を合わせ、ノブ付きスクリュウ15等を前記係止孔に挿入して、係止プレート14を固定板11bに固定できるようしてあり、これにより、第1防護ガード9は固定板11bに固定される。
【0017】
第1防護ガード9は、例えば鋼材、合成樹脂、木材等で構成することができ、上方に揺動したとき光線式安全装置7の光線カーテン7cを遮光するようになっている。また、第1防護ガード9は作業者のボルスタ2への寄り付きが良くなるような上方の位置に揺動したとき、光線式安全装置7の投光器7aの取り付け部上部に設けた保持具13により保持される(図1の2点鎖線で示す状態)ようになっている。
【0018】
次に、図4に示すフローチャートに基づいて第1実施形態に係わる光線式安全装置7とプレス運転とのインタロック処理について説明する。ここで、プレス前面側の作業面の入口に光線カーテン7cを形成する光線式安全装置7の投光器7aと受光器7bが通光できることを基準状態とし、第1防護ガード9がボルスタ2の前面(ここでは、運転押しボタン8,8の上部)と光線式安全装置7の光線カーテン7cの下端との隙間Pから作業領域6への侵入を防護できる位置を基準位置としている。そして、第1防護ガード9が光線式安全装置7の光線カーテン7cを遮光している状態を「ガード開放」とし、また投光器7aと受光器7bが通光できて光線カーテン7cが形成されている状態を「ガード閉」とする。
【0019】
まず、S1において、第1防護ガード9が前記基準位置にあるか、又はこれより外れた位置にあるかを、光線式安全装置7が通光できる基準状態か否かによってチェックし、通光できないとき、ガード開放又は作業領域への侵入物有りと判断し、この後S2でプレス運転準備をNGとしてプレス運転を停止させる。そして、S3で金型交換作業か否かを判断し、そうでないときはS1からの処理を継続し、金型交換のときはS4で金型交換を行った後、S1へ戻って処理を繰り返す。また、前記S1で通光の時は、ガード閉又は侵入物無しと判断し、この後S5でプレス運転準備OKとし、次にS6で、運転押しボタン8,8が押されたらプレス運転を行う。そして、再びS1に戻って通光か否かをチェックし、以上の処理が繰り返される。
【0020】
上記のフローチャートに基づき、プレス運転のインタロックの効果を説明する。プレス機械を運転するときは、第1防護ガード9はボルスタ2の前面と光線式安全装置7の光線カーテン7cの下端との隙間Pに配置されていて、この隙間Pから作業者の手や工具等が侵入するのを防止する。これによって、プレス運転中の安全性向上が図れる。そして、プレス運転中に、プレス機械前面から作業領域6への侵入があったときに光線式安全装置7の光線カーテン7cで検知してスライド4を非常停止させることと併せて、作業時の安全性を向上できる。
【0021】
また、金型交換作業時には、第1防護ガード9がボルスタ2の前面にあると金型交換作業を阻害するので、第1防護ガード9を上方へ揺動して回動させ、作業者のボルスタ前面側への寄り付きを良くする位置に移動させる。これにより、第1防護ガード9が光線式安全装置7を遮光してプレス運転は準備NGとなり、金型交換作業中のプレス運転ができなくなり、安全性を確保できる。しかも、金型交換作業中のボルスタ前面は第1防護ガード9の上方への揺動により開放されるので、スライド4、ボルスタ2への寄り付きが良くなり、金型交換作業がしやすくなる。
金型交換作業が終了して、第1防護ガード9をボルスタ2の前面の元の位置に回動させると、光線式安全装置7を通光させることができ、プレス運転は準備OKとなる。
【0022】
光線式安全装置7が遮光されているか否かによって、第1防護ガード9が基準位置にあること及びプレス運転準備完了のインタロックをとっている。したがって、例えばリミットスイッチ等を取り付けて行う特別のインタロックを用いないので、信頼性が向上する。そして、プレス機械を使用する事業者側にてこの特別な取り付け等の改造を行う必要性もなくなり、よって改造に伴う安全性の低下を防止できる。
【0023】
以上によると、プレス運転中は、ボルスタ2の前面と光線式安全装置7の光線カーテン7cの下端との隙間Pに設けた第1防護ガード9によって、この隙間Pから作業領域6内に作業者に手等が入らないように防護することができる。また、段取り換え時には、第1防護ガード9がヒンジ12を中心に上下方向に揺動して回転され、作業者のボルスタ2及び上下金型への寄り付きを良くする位置に移動するので、金型交換時やメンテナンス時の作業性を格段に向上できる。
また、このとき、第1防護ガード9の上方への回動により、第1防護ガード9の少なくとも一部が光線式安全装置7の光線カーテン7cを遮光する。この遮光により、プレス機械は運転できないようにインタロックがとってあるので、安全性が非常に向上する。
【0024】
なお、本実施形態においては、第1防護ガード9の回転中心のヒンジ12の固定側をプレス機械の左端側、つまり固定板11aに取り付けているが、本発明はこれに限定されず、プレス機械の右端側、つまり固定板11bにヒンジ12の固定側を取り付け、固定板11bに対して上下方向に揺動(回動)自在にしてもよい。このとき、光線式安全装置7の受光器7bの上部に保持具13を設け、揺動した第1防護ガード9を保持具13により保持し、第1防護ガード9が光線式安全装置7の光線カーテン7cを遮光するようにする。
【0025】
ノブ付きスクリュウ15等によって、第1防護ガード9を固定板11bに固定することにより、プレス運転中に振動等により第1防護ガード9が飛び上がり、第1防護ガード9の一部が光線式安全装置7の光線カーテン7cを遮光することを防止すると共に、プレス運転中に、第1防護ガード9の振動等を規制して騒音の発生を防止する。したがって、第1防護ガード9の振動による光線式安全装置7の誤動作がなくなりプレス運転を確実にでき、また、作業環境の改善により作業性を向上できる。
【0026】
なお、左右幅の大きいボルスタを備えたプレス機械1の場合には、第1防護ガード9を、図5に示すように中央部分を2分割し、分割した中央部をヒンジ16により連結して回動自在にすることもできる。2分割することにより、第1防護ガード9を上方に揺動して回転する時の回転半径Rが小さくなる。したがって、金型交換作業時に、光線式安全装置7の投光器7aの取り付け部上部に設けた保持具13により安定した状態で第1防護ガード9を保持することができ、よって第1防護ガード9が転倒することを防止して第1防護ガード9が光線式安全装置7の光線カーテンcを遮光することを確実にできる。
【0027】
つぎに、図6は、本発明に係る第2実施形態の防護ガードが適用されたプレス機械の正面図を示す。図7は、防護ガード部分の斜視図である。ここでは図1と同一の構成には同じ符号を付している。
本実施形態は本体フレーム側面にC字形状のいわゆるC型フレームを有すると共に、PSDIを備えたプレス機械の例を示している。プレス機械10は、プレス機械の下部にはボルスタ2が設けられており、ボルスタ2の上面に下型3が設置されている。またこのプレス機械10の上部で、かつボルスタ2に対向する位置には上下動自在にスライド4が設けられており、スライド4の下面には下型3と対向するように上型5が設置されている。
【0028】
また、プレス機械10の左右側面には、それぞれサイドカバー18、19がC型フレームの開口部20をふさぐように配設されている。さらにこのサイドカバー18、19とC型フレームの左右の外側側面との間に、それぞれ後面カバー21、22が配設されている。そして、左側面のサイドカバー18のプレス前面側の端部にPSDIの投光器7a(ここでは光線式安全装置7の投光器7aを兼用している)が取り付けられており、右側面のサイドカバー19のプレス前面側の端部にPSDIの受光器7b(ここでは光線式安全装置7の受光器7bを兼用している)が取り付けてある。また、左右のサイドカバー18、19は、図7に示すように、それぞれが開口部20を閉鎖する位置にあるときに、投光器7aと受光器7bが互いに対向して通光するようになっている。これによって、投光器7aから発光された光線が受光器7bに受光された状態で、作業者の作業面である前面の入口に光線カーテン7cが形成される構成としている。
【0029】
ボルスタ2前面と光線式安全装置7の投光器7aと受光器7bにより形成する光線カーテン7cの下端との間にある隙間Pに、次のような揺動式の第2防護ガード23a、23bが設けられている。すなわち、ボルスタ2の左右側面に、プレス前方に突出するように固定板24、25が取着されており、ボルスタ2の左側面に取着された固定板24の上面の前端部外側に投光器7aが装着され、ボルスタ2の右側面に取着された固定板25の上面の前端部外側に前記受光器7bが装着されている。そして、それぞれの固定板24、25のプレス中心側端部にそれぞれヒンジ26,26が取り付けられている。プレス機械10の前後方向に水平な回転軸心を有する各ヒンジ26の固定側は、固定板24、25に取り付けられている。そして、固定板24にはヒンジ26を介して第2防護ガード23aが取り付けられ、固定板25にはヒンジ26を介して第2防護ガード23bが取り付けられている。このように、左右1対の第2防護ガード23a、23bは、それぞれ固定板24、25に対して上下方向に揺動(回動)自在となっている。
また、金型交換作業の時、上下方向に回動した第2防護ガード23a,23bの少なくとも一部が光線式安全装置7の光線カーテン7cを遮光するようにしている。
【0030】
左の第2防護ガード23aのヒンジ26を取り付けてない右端部には右方に突出した状態で係止プレート31が固着されており、この係止プレート31の先端部は右の第2防護ガード23bの左端部上面で支持されている。係止プレート31の先端部に係止孔を加工し、第2防護ガード23bの係止プレート31を支持する部分にタップを加工している。この係止プレート31の係止孔と第2防護ガード23bのタップとの位置を合わせ、ノブ付きスクリュウ32等を前記係止孔に挿入して係止プレート31を第2防護ガード23bに締結し、固定できるようなっている。これにより、第2防護ガード23aは第2防護ガード23bに固定される。
【0031】
また、ボルスタ2前面には、金型交換のときに使用する図示しない引き出しレールを装着するためのレール取り付け部27が2ヶ所に設けられている。金型交換作業の時、第2防護ガード23a,23bを上方に回動して、レール取り付け部27に引き出しレールを組み付けた後に、金型を出し入れし、金型交換作業が終了すると引き出しレールをレール取り付け部27から取り外すようにしている。このため、第2防護ガード23a,23bとこれらのレール取り付け部27とが干渉しないように、第2防護ガード23a,23bには切り欠き部28を設けてある。
【0032】
サイドカバー18、19は固定板24、25の側面にボルト等で固定されて、サイドカバー18、19が開口部20を閉鎖するようにされており、確実に投光器7aと受光器7bを通光状態にすることができると共に、プレス機械10の振動等で簡単に位置がずれないようになっている。
【0033】
第2防護ガード23a、23bは、光線式安全装置7の光線カーテン7cを遮光できるように、例えば、鋼材、合成樹脂、木材等を基材として構成されている。
また、サイドカバー18、19と後面カバー21、22は、鋼材を基材として構成されているが、本発明はこれに限定されず、例えば金網又は透明アクリル板等を用いて構成することも可能であり、又は、複数の棒状部材を使用してこの棒状部材の間隔を作業者の手が入らないようにした構造にしても良い。
【0034】
本実施形態における光線式安全装置7とプレス運転とのインタロック処理は、以下のようになる。前記図4で示した第1実施形態のフローチャートにおいては、S6で、運転押しボタン8,8が押されたらプレス運転を行うようにしているが、本実施形態では、S6で、PSDIによりブレーク数、すなわち遮光及びこの回復(つまり通光)の回数のカウントにより自動起動可否を判断してプレス運転を行う。このように、プレス運転のスライド起動方法は異なるが、前記図4で示したフローチャートと同様である。
【0035】
以上の構成によると、プレス機械を運転するときは、第2防護ガード23a、23bがボルスタの前面と光線式安全装置7の光線カーテン7cの下端との隙間Pに配置されていて、この隙間Pから作業者の手や工具等が侵入することを防護する。これによって、プレス運転中の安全性向上が図れる。そして、プレス運転中に、プレス機械前面から作業領域6への侵入があったときに光線式安全装置7の光線カーテン7cで検知してスライド4を非常停止させることと併せて、作業者の安全性を向上できる。
【0036】
また、金型交換作業時には、第2防護ガード23a,23bを上下方向に揺動させて作業者のボルスタ2の前面側への寄り付きを良くする位置に移動させる。これにより、第2防護ガード23a,23bが光線式安全装置7の光線カーテン7cを遮光してプレス運転は準備NGとなり、金型交換作業中のプレス運転ができなくなり、安全性を確保できる。しかも、金型交換作業中のボルスタ前面は第2防護ガード23a,23bが上方に回動して開放されることで、スライド、ボルスタ部分への寄り付きが良くなり、金型交換作業がしやすくなる。
さらに、ボルスタ2前面にレール取り付け部27を設けて、図示しない引き出しレールを装着して金型交換作業をすることもできるため、金型交換作業がしやすく、しかも安全性が向上する。
【0037】
光線式安全装置7の光線カーテン7cが遮光されているか否かによって、第2防護ガード23a,23bが基準位置にあること及びプレス運転準備完了のインタロックをとっている。したがって、例えばリミットスイッチ等を取り付けて行う特別のインタロックを用いないので、信頼性が向上する。そして、プレス機械を使用する事業者側にてこの特別な取り付け等の改造を行う必要性もなくなり、よって安全性の向上が図れる。
【0038】
尚、本発明はプレス機械の起動方式によって防護カードの装着形態が限定されるものではない。すなわち、両手操作の運転押しボタン8,8による起動方式のプレス機械の場合にも図7に示した防護ガードを装着してもよく、またPSDIによる起動方式のプレス機械の場合にも図3叉は図5に示した防護ガードを装着してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の防護ガードが適用されたプレス機械要部の正面図を示す。
【図2】本発明に係る第1実施形態の防護ガードが適用されたプレス機械要部の右側面図を示す。
【図3】本発明に係る第1実施形態の防護ガードの斜視図を示す。
【図4】光線式安全装置とプレス運転のインタロックを示すフローチャート例である。
【図5】第1防護ガードの中央部分を2分割した構成図を示す。
【図6】本発明に係る第2実施形態の防護ガードが適用されたプレス機械の正面図を示す。
【図7】本発明に係る第2実施形態の防護ガードの斜視図を示す。
【図8】光線式安全装置を備えたC型フレームを有するプレス機械例の斜視図を示す。
【符号の説明】
1,10…プレス機械、2…ボルスタ、3…下型、4…スライド、5…上型、6…作業領域、7…光線式安全装置、7a…投光器、7b…受光器、7c…光線カーテン、8…運転押しボタン、9…第1防護ガード、11a,11b,24,25…固定板、12,16,26…ヒンジ、13…保持具、14,31…係止プレート、15,32…ノブ付きスクリュウ、18,19…サイドカバー、20…開口部、21,22…後面カバー、23a,23b…第2防護ガード、27…レール取り付け部、28…切り欠き部。
Claims (3)
- 左右側面視でC字型形状のフレームを有すると共に、ボルスタ(2) とスライド(4) 間の作業領域(6) へ作業者の手及び/又は素材が侵入する作業面の入り口の左右に光線式安全装置(7) を配設したプレス機械(1) において、
ボルスタ(2) の前面と光線式安全装置(7) の光線カーテン(7c)の下端との隙間Pに、作業領域 (6) への侵入を防止する防護ガードを設け、
この防護ガードは、左右のいずれか一端部を中心にして上下方向に回動自在であり、かつ上方に回動させたとき光線式安全装置(7) の光線カーテン(7c)を遮光するように構成されている
ことを特徴とするプレス機械の防護ガード。 - 左右側面視でC字型形状のフレームを有すると共に、ボルスタ(2) とスライド(4) 間の作業領域(6) へ作業者の手及び/又は素材が侵入する作業面の入り口の左右に光線式安全装置(7) を配設したプレス機械(1) において、
ボルスタ(2) の前面と光線式安全装置(7) の光線カーテン(7c)の下端との隙間Pに、作業領域 (6) への侵入を防止する防護ガードを設け、
この防護ガードは、プレス機械の左右両側の端部を中心にしてそれぞれ上下方向に回動自在であり、かつ少なくともいずれかを上方に回動させたとき光線式安全装置(7) の光線カーテン(7c)を遮光するように、左右2分割で構成されている
ことを特徴とするプレス機械の防護ガード。 - 請求項1又は2記載のプレス機械の防護ガードにおいて、
上下方向の回動を規制する防護ガード固定手段を設けた
ことを特徴とするプレス機械の防護ガード。
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