JP4165555B2 - 車両盗難防止システム - Google Patents

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本発明は、加速度センサ等のような傾斜センサを用いてジャッキアップ等による車両の傾斜を検出して警報することで、車両の盗難防止を行う車両盗難防止システムに関するものである。
従来より、侵入、窓ガラス破損、ジャッキアップなどによって車両が盗難されることを防止する車両盗難防止システムが実用化されつつある。このうち、ジャッキアップに関しては、特許文献1において、振り子と光学素子からなる車両振動検出器により車両の傾斜を検出する傾斜センサを備えた車両盗難防止システムが提案されている。
この特許文献1に示される車両盗難防止システムでは、車両振動検出器から出力されるパルスの一定時間内におけるパルス数、パルス幅などから信号の特徴を検出し、予め決められた判定ルールを用いて、その特徴と判定ルールとを比較し、出力されたパルスが盗難時の挙動を示すものであるかその他の要因によるものかを判定し、誤判定を抑制するようにしている。
特開平4−215547号公報
しかしながら、上記特許文献1に示される車両盗難防止システムでは、出力されたパルスが盗難時の挙動を示すものであるかその他の要因によるものかの判定に用いられる判定ルールが予め決められたものであるため、車両の駐車環境に対応できない。
例えば、幹線道路脇、工事現場横、簡易立体駐車場の上、台風などの強風下のように、車両が頻繁に振動を受けるようなシビア環境下に駐車する場合、車両振動検出器がその振動を検出してしまうことになる。このとき、車両振動検出器から出力されたパルスを予め決めておいた判定ルールと比較したときに、盗難時の挙動を示すものと判定されるようなパルスになっていた場合には、実際には車両の盗難でないにも関わらず、振動を受ける度に盗難時の挙動を示すものと判定されることになる。このため、何度も繰り返しクラクションやサイレンなどによる警報が行われ、近隣の住民に対して迷惑を掛けることになり兼ねない。
このようなことが起こらないような判定ルールを設定できれば良いが、車両盗難防止の観点から言えば、車両の盗難の疑いがあるような状況であれば、できるだけ警報を出すようにする方が好ましく、単に判定ルールを甘めに設定したのでは車両盗難防止が実現できなくなる。
本発明は上記点に鑑みて、車両の駐車環境に応じて判定ルールを設定することができる車両盗難防止システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、制御手段(1c、5)は、車両の盗難の恐れがあるか否かの判定に用いる判定ルールを設定する判定ルール設定手段(12d)と、傾斜信号発生手段(1a、1b)が発生させる傾斜信号を取り込み、該傾斜信号の特徴を検出する特徴検出手段(11)と、特徴検出手段(11)が検出した傾斜信号の特徴から判定ルールの設定用のパラメータの変動を求める演算手段(12a)と、演算手段(12a)で求められた判定ルールの設定用のパラメータの変動から、車両を駐車した状況を推定する状況推定手段(12c)とを備え、判定ルール設定手段(12d)に、状況推定手段(12c)の推定結果に基づいて判定ルールを基準値から変更する学習機能を備えることを特徴としている。
このように、状況推定手段(12c)の推定結果に基づいて判定ルールを基準値から変更するようにしている。これにより、シビア環境下に車両を駐車させたときに、実際には車両の盗難でないにも関わらず、振動を受ける度に盗難時の挙動を示すものと判定されてしまう回数を抑制できる。したがって、判定ルールを固定としている従来技術と比べて誤警報を少なくすることが可能となるため、何度も繰り返しクラクションやサイレンなどによる警報が行われてしまうことで、近隣の住民に対して迷惑を掛けることを抑制することができる。
例えば、傾斜信号発生手段(1a、1b)が、車両の水平方向における少なくとも一方向の振動を検出したときにパルスを発生させるものである場合に、演算手段(12a)にて、特徴検出手段(11)が検出した傾斜信号の特徴から判定ルールの設定用のパラメータとして一定時間当たりのパルス数を求める。そして、判定ルール設定手段(12d)にて、一定時間当たりのパルス数がしきい値よりも大きい場合に、基準値に対して、車両の盗難の恐れがあると判定し難くなるように判定ルールを変更することができる。
また、演算手段(12a)にて、特徴検出手段(11)が検出した傾斜信号の特徴から判定ルールの設定用のパラメータとして一定時間当たりのパルス幅を求め、判定ルール設定手段(12d)にて、一定時間当たりのパルス幅がしきい値よりも大きい場合に、基準値に対して、車両の盗難の恐れがあると判定し難くなるように判定ルールを変更することもできる。
さらに、演算手段(12a)にて、特徴検出手段(11)が検出した傾斜信号の特徴から判定ルールの設定用のパラメータとして車両の傾斜角を求め、判定ルール設定手段(12d)にて、車両の傾斜角と判定ルールとして設定されるしきい値との関係に基づいて判定ルールを変更することもできる。
この場合、判定ルール設定手段(12d)にて、車両の傾斜角が判定ルールとして設定されるしきい値の一定割合となる値を超える頻度が規定回数を超える場合に、基準値に対して、車両の盗難の恐れがあると判定し難くなるように判定ルールを変更することができる。
逆に、演算手段(12a)にて、特徴検出手段(11)が検出した傾斜信号の特徴から判定ルールの設定用のパラメータとして一定時間当たりのパルス数を求め、判定ルール設定手段(12d)は、一定時間当たりのパルス数がしきい値よりも小さい場合に、基準値に対して、車両の盗難の恐れに対し判定し易くなるように判定ルールを変更するという形態とすることも可能である。
また、演算手段(12a)にて、特徴検出手段(11)が検出した傾斜信号の特徴から判定ルールの設定用のパラメータとして一定時間当たりのパルス幅を求め、判定ルール設定手段(12d)は、一定時間当たりのパルス幅がしきい値よりも小さい場合に、基準値に対して、車両の盗難の恐れに対し判定し易くなるように判定ルールを変更することもできる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、車両盗難防止システムのブロック構成を示した図である。
図1に示されるように、車両盗難防止システムには、傾斜センサ1、ドアロック検出部2、浸入センサ3、照合ECU5およびホーン6などが備えられている。
傾斜センサ1は、2つの加速度センサ1a、1bとマイクロコンピュータ(以下、マイコンと略す)1cを備えた構成とされている。2つの加速度センサ1a、1bは、車両の水平方向における直交する2方向、つまり車両の前後方向および左右方向の加速度を検出するためのものである。これら各加速度センサ1a、1bから、車両の前後方向および左右方向の加速度に応じた検出出力が発生させられ、その検出出力がマイコン1cに入力される。
マイコン1cは、各加速度センサ1a、1bの検出出力を受け取り、内蔵されたA/Dコンバータを用いて、アナログ信号として示された加速度を物理値に変換する。そして、マイコン1cは、加速度センサ1a、1bの検知出力から得た車両の前後方向もしくは左右方向の加速度の物理値に基づいて、車両の傾斜角の変化を求め、ジャッキアップによる車両盗難の恐れがあるか否かの判定を行う。
具体的には、マイコン1cは、LPF(ローパスフィルタ)10、特徴検出部11、推論部12およびIG検出部13を有した構成とされている。
LPF10は、加速度センサ1a、1bの検出出力のうち所望の周波数帯の信号を抽出することで、高周波ノイズなどを除去して検出出力の波形を成形するものである。
特徴検出部11は、LPF10によって抽出された所望の周波数帯の加速度センサ1a、1bの検出出力(以下、加速度信号という)の特徴を検出するものである。この加速度信号の特徴について説明する。
加速度センサ1a、1bに検出方向と一致する成分を含む加速度が入力されると、その加速度に応じてパルス的に変動する波形となる加速度信号が出力される。この加速度信号のパルス波形が加速度の入力を示しているため、加速度信号の単位時間当たりのパルス数、パルス幅、パルスの変化量(変化速度)などから加速度の入力状況を調べることができる。
図2は、加速度信号の波形の一例を示したものである。図2(a)はジャッキアップによる車両の盗難と考えられる加速度信号の波形を示しており、図2(b)は、幹線道路脇、工事現場横、簡易立体駐車場の上、台風などの強風下のように、車両が頻繁に振動を受けるようなシビア環境下における加速度信号の波形を示している。
図2(a)に示されるように、ジャッキアップによる車両の盗難の場合、加速度信号は、瞬間的に加速度が増大して徐々に収束していくという波形を示す。また、図2(b)に示されるように、シビア環境下では、加速度信号は、短時間に繰り返し加速度が入力されるという波形を示す。
このため、加速度信号の波形に現れる特徴は、加速度センサ1a、1bに入力された加速度がどのような要因で発生させられたものかを表したものとなる。例えば、単位時間当たりのパルス数であれば、ジャッキアップによる車両の盗難の場合と比べて、シビア環境下の方が大きな値となる。パルス幅(例えば所定のしきい値を超えているパルス幅)についても、ジャッキアップによる車両の盗難の場合と比べて、シビア環境下の方が大きな値となる。また、パルスの変化量に関しては、ジャッキアップの場合の方がシビア環境下と比べて、パルスの立上りが緩やかになりがちであるため小さくなる。
したがって、特徴検出部11は、後述する推論部12で単位時間当たりのパルス数、パルス幅もしくはパルスの変化量(変化速度)が求められるように、加速度信号の特徴を抽出する。また、加速度信号の特徴として、加速度信号に示される加速度のピーク値なども抽出され、抽出された加速度信号の特徴が推論部12に伝えられる。
推論部12は、特徴検出部11で検出した加速度信号の特徴に基づいて、車両の盗難の恐れがあるか否かを判定するものである。つまり、推論部12は、加速度センサ1a、1bに対して加速度が入力された場合に、その加速度に基づいて車両の傾斜角を求め、車両の傾斜がジャッキアップの為に発生したものであるか、それとも他の要因によって発生したものであるかを判別する。そして、推論部12は、車両盗難の恐れがあると判定した場合に、それを示す信号を照合ECU5に出力するようになっている。
具体的には、推論部12は、演算部12a、記憶部12b、状況推定部12c、判定ルール設定部12dおよび比較部12eを備えた構成とされている。
演算部12aは、特徴検出部11で検出した加速度信号の特徴として、単位時間当たりのパルス数、パルス幅もしくはパルスの変化量(変化速度)の演算や加速度から求められる車両の傾斜角の演算を行うものである。なお、上述したように、単位時間当たりのパルス数、パルス幅もしくはパルスの変化量は、加速度信号の特徴を直接的に表すものとなるが、加速度信号は車両の傾斜角の演算にも用いられるため、加速度信号の特徴は車両の傾斜角の変化も表すことになる。
記憶部12bは、演算部12aでの演算結果を記憶しておくものである。例えば、記憶部12bは、所定時間分の演算結果を記憶し、所定時間が経過するごとに記憶内容の更新を行うようになっている。
状況推定部12cは、記憶部12bに記憶された内容に基づいて車両が駐車された環境の状況を推定するものである。この状況推定部12cには、環境の状況の推定材料となる様々なパターンが記憶されており、そのパターンを参照して、車両が駐車された環境の状況を推定する。
例えば、シビア環境と想定される単位時間当たりのパルス数、パルス幅、パルスの変化量のパターンが記憶されており、それに該当する場合には、車両が駐車された環境がシビア環境であると推定する。
また、状況推定部12cは、次に説明する判定ルール設定部12dにおいて、シビア環境でないときに設定される判定ルールを環境の状況の推定材料の1つとして記憶しており、それに基づいても車両が駐車された環境の状況を推定する。例えば、車両を駐車した場所がシビア環境では無い場合に、車両の傾斜角が例えば1.6度となったときに警報するという判定ルールであったとすると、その傾斜角の80%の角度まで頻繁に車両が傾斜するような場合には、車両が駐車された環境がシビア環境であると推定する。
判定ルール設定部12dは、車両の盗難の恐れがあると判定する際の判定ルールの設定を行うものである。例えば、判定ルール設定部12dは、車両の盗難の恐れがあると判定する傾斜角のしきい値の設定を行うもので、状況推定部12cでの推定結果に応じてその加速度のしきい値の設定変更を行う。
車両を駐車した場所がシビア環境では無い場合、車両の傾斜角が例えば1.6度となったときに警報するというように判定ルールが設定されていた場合において、状況推定部12cにて車両の駐車した場所がシビア環境であると推定された場合には、判定ルールの設定変更を行い、しきい値を例えば2.5度とすることで判定ルールを甘くする。つまり、通常の時に設定されている判定ルールを基準値とした場合に、その基準値に対して、車両の盗難の恐れがあると判定され難くなるように判定ルールを変更する。
つまり、車両を駐車した場所がシビア環境であった場合、ジャッキアップによる車両の盗難でなくても車両の傾斜角が頻繁に変化することになるため、車両の盗難の恐れがあるとする傾斜角のしきい値を低く設定しておくと、何度もそのしきい値を超えてしまい兼ねない。このため、車両を駐車した場所がシビア環境であった場合には、判定ルールが甘くなるように設定変更することで、車両の盗難では無いにも関わらず車両の盗難の恐れがあるものとして警報が出されることを防止することができる。
また、これまでシビア環境であった場合について述べてきたが、その逆についても判定ルール変更は有効である。つまり所定時間の演算結果を記憶するが、その間のデータ解析の結果、極めて静かな環境であると判定された場合は逆に判定ルールを厳しくすることができる。車両の傾斜各が例えば1.6度となったときに警報するというように判定ルールが設定されていた場合において、状況推定部12cにて車両の駐車した場所が静かな環境であると推定された場合には、判定ルールの設定変更を行い、しきい値を例えば1.2度とすることで判定ルールを厳しくする。これにより車両盗難に対する警報性能をアップさせることができる。
比較部12eは、演算部12aで演算された車両の傾斜角と判定ルール設定部12dで設定されたしきい値とを比較し、演算された車両の傾斜角がしきい値を超えているか否かの判定を行うことで、車両の盗難の恐れがあるか否かを判別する。
IG検出部13は、IGスイッチのオンオフ状態を検出するもので、IGスイッチがオンされたときに、所定の電圧が印加されるようになっている。IG検出部13は、この電圧が印加される端子の電位に基づいて、つまり、所定の電圧が印加されているか否かがHi、Lowで示されるため、これに基づいてIGスイッチのオンオフ状態が検出できるようになっている。このIG検出部13によりIGスイッチがオフ状態とされたことが検出された場合に、間欠的にマイコン1cをSleep状態からWake−Up状態に切り替え、上述した各部10〜12を動作させるようになっている。
ドアロック検出部2は、ドアのロックおよびアンロックの状態を検出し、その状態を示すドアロック信号を出力するものである。例えば、ドアロック検出部2は、キーレスエントリシステムにおけるリモートキーを使用してドアのロックを行った場合など、ドアがロック状態とされたことを検出し、照合ECU5にドアのロックおよびアンロックの状態を伝える。例えば、図示しないボデーECUでドアロック・アンロック検知信号や、ドアロック用アクチュエータ(ソレノイド)へのオンオフ信号が扱われている場合には、それに基づいてドアのロックおよびアンロック状態を検出することができる。
浸入センサ3は、例えば赤外線探知機などによって構成されるもので、車室内への人の侵入を検出するものである。なお、ここでは、車両盗難防止システムに備えられるジャッキアップ以外の盗難手段の検知を行うものとして、この浸入センサ3を例に挙げたが、その他にも、ガラス割れセンサ等を備えた構成としても良い。
照合ECU5は、傾斜センサ1、ドアロック検出部2および浸入センサ3から送られてくる信号に基づいて、車両盗難の恐れがあることを検知し、ホーン6を駆動するものである。
具体的には、照合ECU5は、ドアロック検出部2のドアロック信号を受け取り、ドアがロック状態とされている場合、車両の盗難を警戒すべく、傾斜センサ1に対して盗難警戒に準備させるためのセキュリティオン信号を出力する。また、照合ECU5は、警戒信号を出力したのち、ドアがアンロック状態とされると、車両の盗難の警戒を解除すべく、傾斜センサ1に対して盗難警戒を解除させるセキュリティオフ信号を出力する。
したがって、傾斜センサ1に備えられたマイコン1cは、セキュリティオン信号が入力されると、加速度センサ1a、1bの検出出力に基づいて、車両の盗難の恐れがあるか否かの判定を行うことで車両の盗難に備え、セキュリティオフ信号が入力されるとそれを解除する。
そして、傾斜センサ1から盗難の恐れがあることを示す信号、浸入センサ3から人が車室内に侵入してきたことを示す信号などが入力されると、照合ECU5は、ホーン6を駆動するための駆動信号を出力する。
ホーン6は、照合ECU5の駆動信号に基づいて駆動されるもので、クラクションやサイレンなど音声によって車両が盗難される恐れがあることを報知するものである。なお、ここでは警報手段の一例としてホーン6を挙げたが、車両から離れたユーザに対して車両の盗難を知らせるべく、携帯電話への連絡を行うような装置で警報手段を構成しても良い。
続いて、上記のように構成された車両盗難防止システムにおけるマイコン1cで実行される車両盗難警報処理について説明する。
図3は、車両盗難警報処理のフローチャートを示したものである。この図に示す車両盗難警報処理は、例えば、IGスイッチがオフ状態とされたときに照合ECU5からセキュリティオン信号を受け取ると、所定のサンプリング周期毎に行われる。
まず、ステップ100では、傾斜信号取り込み、つまり加速度センサ1a、1bの検出出力の取り込みを行う。これは、マイコン1c内のLPF10を通じて行われることになる。
次に、ステップ110では、傾斜信号特徴検出を行う。つまり、LPF10を通過した所望の周波数帯の加速度信号から特徴を検出する。これは、マイコン1c内の特徴検出部11で行われる。
続いて、ステップ120において、ステップ110で得た加速度信号の特徴に基づいて各種演算、例えば、単位時間当たりのパルス数、パルス幅もしくはパルスの変化量(変化速度)の演算や加速度から求められる車両の傾斜角の演算を行う。これは、マイコン1c内の推論部12における演算部12aで行われる。そして、ステップ130において、ステップ120での演算結果のうち、判定ルールの設定に関わるデータを記憶部12bに記憶する。
その後、ステップ140に進み、判定ルール変更の必要があるか否かの判定を行う。判定ルール変更の必要性は、車両を駐車した場所がシビア環境であるか否かの判定を行うことにより行う。
上述したように、加速度信号の特徴は、ジャッキアップによる車両の盗難の時とシビア環境下で受ける振動による時とで異なる。そして、状況推定部12cに予め環境の状況の推定材料となる様々なパターンを記憶してあるため、そのパターンを参照して、記憶部12bに記憶された内容から、車両が駐車された環境の状況を推定する。
例えば、単位時間当たりのパルス数であれば、ジャッキアップによる車両の盗難の場合と比べて、シビア環境下の方が大きな値となるため、シビア環境か否かの判定に用いるしきい値を記憶しておき、そのしきい値以上となるような場合には車両を駐車した場所がシビア環境であると推定することができる。
パルス幅(例えば所定のしきい値を超えているパルス幅)についても、ジャッキアップによる車両の盗難の場合と比べて、シビア環境下の方が大きな値となる。このため、上記と同様に、シビア環境か否かの判定に用いるしきい値を記憶しておき、そのしきい値以上となるような場合には車両を駐車した場所がシビア環境であると推定することができる。
また、パルスの変化量に関しては、ジャッキアップの場合の方がシビア環境下と比べて、パルスの立上りが緩やかになりがちであるため小さくなる。このため、シビア環境か否かの判定に用いるしきい値を記憶しておき、そのしきい値を以下となるような場合には車両を駐車した場所がシビア環境であると推定することができる。
また、例えば、車両を駐車した場所がシビア環境では無い場合に、車両の傾斜角が例えば1.6度となったときに警報するという判定ルールであったとすると、その傾斜角の80%の角度まで頻繁に車両が傾斜するような場合(例えば、単位時間当たりに規定回数以上となる場合)には、車両が駐車された環境がシビア環境であると推定する。
このようにして車両を駐車した場所がシビア環境であるか否かの判定が行われる。そして、このステップで否定判定され、判定ルールの変更を行う必要性が無いのであれば、ステップ160に進み、そのとき設定されている判定ルールがそのまま用いられる。逆に、このステップで肯定判定され、判定ルールの変更を行う必要性があるのであれば、ステップ150に進み、判定ルールの変更を行う。
例えば、車両を駐車した場所がシビア環境では無い場合に、車両の傾斜角が例えば1.6度となったときに警報するというように判定ルールが設定されているのであれば、しきい値を例えば2.5度とすることで判定ルールを甘くする。
そして、ステップ160に進み、警報可能であるか否かの判定を行う。つまり、ステップ120で演算された車両の傾斜角と判定ルールとして設定されたしきい値とを比較する。そして、演算された車両の傾斜角がしきい値以上となっている場合には、警報可能と判定し、しきい値未満の場合には警報可能ではないと判定する。
ここで肯定判定された場合には、盗難の恐れが無いため再び上記処理を繰り返し、否定判定された場合には、盗難の恐れがあるためステップ170に進む。
ステップ170では、警報処理を行う。この処理により、マイコン1cから車両の盗難の恐れがあることを示す信号を出力する警報出力が為される。このため、照合ECU5は、この警報出力を受け取り、ホーン6を駆動するための駆動信号を出力し、ホーン6が警告音を発することで車両の盗難の予防を行うことが可能となる。
以上説明したように、本実施形態の車両盗難防止システムによれば、記憶部12bに駐車してからのデータを記憶させておき、この記憶させておいた過去のデータから車両を駐車した場所の状況を推定して、その推定結果に基づいて判定ルールを変更する学習機能を備えるようにしている。
これにより、シビア環境下に車両を駐車させたときに、実際には車両の盗難でないにも関わらず、振動を受ける度に盗難時の挙動を示すものと判定されてしまうことを防止できる。したがって、判定ルールを固定としている従来技術と比べて誤警報を少なくすることが可能となるため、何度も繰り返しクラクションやサイレンなどによる警報が行われてしまうことで、近隣の住民に対して迷惑を掛けることを防止することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、傾斜信号を発生させる傾斜信号発生手段として、加速度センサ1a、1bを例に挙げたが、車両の振動を検出する振り子を用いても良い。
また、上記実施形態では、判定ルールの変更を行うのに用いるパラメータとして、加速度センサ1a、1bの加速度信号の単位時間当たりのパルス数、パルス幅、パルスの変化量および加速度から求められる傾斜角を用いているが、車両を駐車した場所の環境に応じて変動するパラメータであればどのようなものであっても構わない。
また、上記第1実施形態ではマイコン1cにより車両盗難警報処理を実行しているが、便宜上車両盗難警報処理を行う制御手段を第1、第2制御手段という二つに分けてあるだけであり、これらが1つの制御手段で構成されていても良い。勿論、これらが2つの制御手段に分けられたままの状態で協働して車両盗難警報処理を行っていても構わない。
この場合、マイコン1cから照合ECU5に向けて、車両盗難の恐れがあることを示す信号の代わりに、加速度センサ1a、1bの検出出力から求められる車両の前後方向と左右方向および上下方向の加速度の物理値を送るようにしても良い。
なお、各図中に示したステップは、各種処理を実行する手段に対応するものである。
本発明の第1実施形態における車両盗難防止システムのブロック構成を示した図である。 (a)はジャッキアップによる車両の盗難と考えられる加速度信号の波形を示した図、(b)は、シビア環境下における加速度信号の波形を示した図である。 車両盗難警報処理のフローチャートである。
符号の説明
1…傾斜センサ、1a、1b…加速度センサ、1c…マイコン、2…ドアロック検出部、3…浸入センサ、5…照合ECU、6…ホーン、10…LPF、11…特徴検出部、12…推論部、12a…演算部、12b…記憶部、12c…状況推定部、12d…判定ルール設定部、12e…比較部、13…IG検出部。

Claims (7)

  1. 車両の傾斜に応じた傾斜信号を出力する傾斜信号発生手段(1a、1b)と、
    前記傾斜信号発生手段(1a、1b)が発生させる前記傾斜信号に基づいて前記車両の傾斜を検出し、傾斜を検出したときの傾斜角を判定ルールと比較することで、前記車両の盗難の恐れがあるか否かを判定し、前記車両の盗難の恐れがあると判定した場合に駆動信号を発生させる制御手段(1c、5)と、
    前記制御手段(1c、5)が発生させた前記駆動信号に基づき、前記車両の盗難の恐れがあることを警報する警報手段(6)とを備えてなる車両盗難防止システムにおいて、
    前記制御手段(1c、5)は、
    前記車両の盗難の恐れがあるか否かの判定に用いる判定ルールを設定する判定ルール設定手段(12d)と、
    前記傾斜信号発生手段(1a、1b)が発生させる前記傾斜信号を取り込み、該傾斜信号の特徴を検出する特徴検出手段(11)と、
    前記特徴検出手段(11)が検出した前記傾斜信号の特徴から前記判定ルールの設定用のパラメータの変動を求める演算手段(12a)と、
    前記演算手段(12a)で求められた前記判定ルールの設定用のパラメータの変動から、前記車両を駐車した状況を推定する状況推定手段(12c)とを備え、
    前記判定ルール設定手段(12d)は、前記状況推定手段(12c)の推定結果に基づいて前記判定ルールを基準値から変更する学習機能を有していることを特徴とする車両盗難防止システム。
  2. 前記傾斜信号発生手段(1a、1b)は、前記車両の水平方向における少なくとも一方向の振動を検出したときにパルスを発生させるように構成され、
    前記演算手段(12a)は、前記特徴検出手段(11)が検出した前記傾斜信号の特徴から前記判定ルールの設定用のパラメータとして一定時間当たりのパルス数を求め、
    前記判定ルール設定手段(12d)は、前記一定時間当たりのパルス数がしきい値よりも大きい場合に、前記基準値に対して、前記車両の盗難の恐れがあると判定し難くなるように前記判定ルールを変更することを特徴とする請求項1に記載の車両盗難防止システム。
  3. 前記傾斜信号発生手段(1a、1b)は、前記車両の水平方向における少なくとも一方向の振動を検出したときにパルスを発生させるように構成され、
    前記演算手段(12a)は、前記特徴検出手段(11)が検出した前記傾斜信号の特徴から前記判定ルールの設定用のパラメータとして一定時間当たりのパルス幅を求め、
    前記判定ルール設定手段(12d)は、前記一定時間当たりのパルス幅がしきい値よりも大きい場合に、前記基準値に対して、前記車両の盗難の恐れがあると判定し難くなるように前記判定ルールを変更することを特徴とする請求項1に記載の車両盗難防止システム。
  4. 前記演算手段(12a)は、前記特徴検出手段(11)が検出した前記傾斜信号の特徴から前記判定ルールの設定用のパラメータとして車両の傾斜角を求め、
    前記判定ルール設定手段(12d)は、前記車両の傾斜角と前記判定ルールとして設定されるしきい値との関係に基づいて前記判定ルールを変更することを特徴とする請求項1に記載の車両盗難防止システム。
  5. 前記判定ルール設定手段(12d)は、前記車両の傾斜角が前記判定ルールとして設定されるしきい値の一定割合となる値を超える頻度が規定回数を超える場合に、前記基準値に対して、前記車両の盗難の恐れがあると判定し難くなるように前記判定ルールを変更することを特徴とする請求項に記載の車両盗難防止システム。
  6. 前記傾斜信号発生手段(1a、1b)は、前記車両の水平方向における少なくとも一方向の振動を検出したときにパルスを発生させるように構成され、
    前記演算手段(12a)は、前記特徴検出手段(11)が検出した前記傾斜信号の特徴から前記判定ルールの設定用のパラメータとして一定時間当たりのパルス数を求め、
    前記判定ルール設定手段(12d)は、前記一定時間当たりのパルス数がしきい値よりも小さい場合に、前記基準値に対して、前記車両の盗難の恐れに対し判定し易くなるように前記判定ルールを変更することを特徴とする請求項1に記載の車両盗難防止システム。
  7. 前記傾斜信号発生手段(1a、1b)は、前記車両の水平方向における少なくとも一方向の振動を検出したときにパルスを発生させるように構成され、
    前記演算手段(12a)は、前記特徴検出手段(11)が検出した前記傾斜信号の特徴から前記判定ルールの設定用のパラメータとして一定時間当たりのパルス幅を求め、
    前記判定ルール設定手段(12d)は、前記一定時間当たりのパルス幅がしきい値よりも小さい場合に、前記基準値に対して、前記車両の盗難の恐れに対し判定し易くなるように前記判定ルールを変更することを特徴とする請求項1に記載の車両盗難防止システム。
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