JP2007161226A - 車両用盗難防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】微小な加速度で車両がジャッキアップされた後に、微小な加速度で持ち去れている場合であっても盗難を検知することができ、かつ、風による車両の揺れ等によっても盗難状態であると誤検知しない車両用盗難防止装置を提供すること。
【解決手段】車両用盗難防止装置において、車両のフロア方向に対して垂直な方向の角速度を検出し、角速度信号として出力する角速度センサと、前記角速度信号に基づき、車両が盗難状態にあるか否かを判定する判定手段とを備える構成とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用盗難防止装置に関する。
車両用盗難防止装置として、例えば特許文献1には、加速度センサの出力から車両における複数の状態を検知し、車両の盗難を防止する構成が開示されている。
具体的には、車両の複数軸方向の加速度を検出する加速度検出手段と、この加速度検出手段により検出される複数軸方向の加速度に基づいて、車両の盗難に伴う異常の有無を判定する判定手段とを備え、判定手段は、車両の前後方向及び幅方向それぞれについて、静止状態にある車両の一定期間中における加速度を平均して求めておいた加速度オフセット値と、随時検出される加速度との差を、実効加速度として求め、実効加速度が許容誤差を上回った場合に、実効加速度を積分し、その積分値が異常検知基準値を上回ったかどうかで、車両が移動または傾斜したかどうかを判定する構成としている。
特許第3622723号
しかしながら、特許文献1に示される車両用盗難防止装置の場合、許容誤差を超えない程度の微小な加速度で車両がジャッキアップされた後に、微小な加速度で持ち去れている場合には、盗難を検知することができない。また、許容誤差を小さくした場合、風による車両の揺れ等によっても盗難状態であると誤検知する恐れがある。
本発明は上記問題点に鑑み、盗難防止機能を向上した車両用盗難防止装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、車両のフロア方向に対して垂直な方向の角速度を検出し、角速度信号として出力する角速度センサと、前記角速度信号に基づき、車両が盗難状態にあるか否かを判定する判定手段とを備えることを特徴とする。
角速度センサの出力は、風などによる車両の揺れの影響を受けにくいため、判定に加速度センサのみを用いた車両用盗難防止装置に比べて、判定精度を高めることができる。
請求項2に記載の発明は、前記角速度センサは、前記車両の運動制御に用いるイナーシャセンサに含まれることを特徴とする。
盗難状態か否かの判定に、運動制御に用いられるイナーシャセンサの一部である角速度センサを兼用することで、盗難防止装置を設置するために新規に角速度センサを設ける必要がなくなる。また、このような運動制御用のイナーシャセンサは、乗員などが容易に触れることができないように設置されているため、車両盗難犯に破壊されにくい。
請求項3に記載の発明は、前記車両用盗難防止装置は、前記角速度センサの出力した角速度信号を演算処理する演算手段を備えることを特徴とする。
演算手段は、角速度センサの出力信号を演算処理することで、例えば角速度を微分して角加速度を演算したり、角速度を積分して角変化量や相対方位を演算することができる。
請求項4に記載の発明は、前記演算手段は、前記角速度信号から前記車両の相対方位を演算し、前記判定手段は、前記演算手段により演算された前記相対方位が、所定値以上変化している場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする。
車両が駐車(停止)しているにもかかわらず相対方位が変化している状態は、車両が盗難されている危険が高い。このため、相対方位を演算し、判定に用いることで、盗難状態か否かを判定することができる。
請求項5に記載の発明は、前記演算手段は、前記角速度信号から前記車両の角速度を演算し、前記判定手段は、前記演算手段により演算された前記角速度が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする。
車両が駐車(停止)しているにもかかわらず角速度が変化している状態は、車両が盗難されている危険が高い。このため、角速度を演算し、判定に用いることで、盗難状態か否かを判定することができる。
請求項6に記載の発明は、前記車両用盗難防止装置は、少なくとも前記車両の前後方向への加速度を検出し加速度信号として出力する加速度センサを有し、前記演算手段は、前記加速度センサの出力した加速度信号を演算処理し、前記判定手段は、前記演算手段により演算された前記加速度信号の処理結果が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする。
角速度センサのみを判定に用いれば、車両がジャッキアップされて持ち去られている経路が直線のみであった場合に、角速度が発生しない虞がある。しかしながら、加速度センサは、車両をジャッキアップする時、および、車両を持ち去る時に発生する加速度を検出することができる。このため、加速度センサを用いて、車両の前後方向の加速度を検出し、この加速度を演算処理して判定に用いることで、角速度センサの演算処理結果のみを用いて判定を行う場合に比べて判定精度を向上することができる。
請求項7に記載の発明は、前記演算手段は、前記加速度信号から前記車両の前後方向への加速度を演算するとともに、該加速度に基づき重力印加方向に直交する水平面に対する斜度を演算し、さらに基準斜度と該斜度とを用いて斜度変化量を演算し、前記判定手段は、前記演算手段により演算された前記斜度変化量が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする。
このように、斜度変化量を演算し、これを判定に用いることで、駐車路面に斜度が存在する場合であっても盗難状態か否かを判定することができる。
請求項8に記載の発明は、前記基準斜度は、前記車両が停止した状態の斜度であることを特徴とする。
このように、車両が停止した状態の斜度を基準斜度とすることで、車両がどれだけ傾いたかを判定することができる。すなわち、車両が駐車されているにも関わらず傾くということは、車両がジャッキアップされている可能性が高いため、車両が持ち去られる前に盗難状態であることを検出することができる。
請求項9に記載の発明は、前記演算手段は、前記加速度信号から前記車両の前後方向への加速度を演算するとともに、該加速度に基づき重力印加方向に直交する水平面に対する傾斜速度を演算し、前記判定手段は、前記演算手段により演算された前記傾斜速度が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする。
このように、傾斜速度を演算し、これを判定に用いることで、駐車路面に斜度が存在する場合であっても盗難状態か否かを判定することができる。
請求項10に記載の発明は、前記演算手段は、前記加速度信号から前記車両の前後方向への加速度を演算するとともに、該加速度に基づき前記車両の移動速度、移動距離の少なくとも一方を演算し、前記判定手段は、前記演算手段により演算された前記移動速度、前記移動距離の少なくとも一方が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする。
このように、加速度センサにより検出された加速度信号から、車両の移動速度、移動距離の少なくとも一方を演算することによって、車両が盗難されたか否かを検出することができる。すなわち、車両が駐車されているにも関わらず、車両が移動しているということは、車両が持ち去られている可能性が高い。このため、車両の移動速度、移動距離を盗難状態か否かの判定に用いることで、車両の盗難を判定することができる。
請求項11に記載の発明は、前記加速度センサはイナーシャセンサに含まれ、前記角速度センサと同一の筐体内に収容されていることを特徴とする。
このように、イナーシャセンサの角速度センサと加速度センサとを使用することで、装置を小型化することができる。
請求項12に記載の発明は、前記加速度センサはイナーシャセンサに含まれ、前記角速度センサと同一の基板上に配置されていることを特徴とする。
このように、イナーシャセンサの角速度センサと加速度センサとを使用することで、装置を小型化することができる。
請求項13に記載の発明は、前記車両用盗難防止装置は、ジャッキアップされた際に路面に接地したままの車輪の回転状態を検出する車速センサを有し、前記演算手段は、前記車速センサの出力した前記車輪の回転状態を演算処理し、前記判定手段は、前記演算手段により演算された前記車輪の回転状態の処理結果が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする。
車両が駐車しているにも関わらず、車輪が回転しているということは、車両が持ち去られている可能性が高い。このため車速センサを用いて、車輪の回転状態を検出し、この回転状態から車速を演算することで、車両が盗難され持ち去られているか否かを判定することができる。
請求項14に記載の発明は、前記演算手段は、前記回転状態から前記車両の車速を演算し、前記判定手段は、前記演算手段により演算された前記車速が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする。
車両が駐車しているにも関わらず、車速が発生しているということは、車両が持ち去られている可能性が高い。このため車速が所定値以上であるか否かを判定することで、車両が盗難され持ち去られているか否かを判定することができる。
請求項15に記載の発明は、前記演算手段は、前記回転状態から前記車両の移動距離を演算し、前記判定手段は、前記演算手段により演算された前記移動距離が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする。
車両が駐車しているにも関わらず、車両が移動しているということは、車両が持ち去られている可能性が高い。このため移動距離が所定値以上であるか否かを判定することで、車両が盗難され持ち去られているか否かを判定することができる。また、移動距離を用いれば、持ち去られた車両の位置推定を行うことも可能となる。
請求項16に記載の発明は、前記車両用盗難防止装置は、少なくとも前記車両の前後方向へのピッチングを検出しピッチング信号として出力するピッチングセンサを有し、前記演算手段は、前記ピッチングセンサの出力した前記ピッチング信号を演算処理し、前記判定手段は、前記演算手段により演算された前記ピッチング信号の処理結果が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする。
車両が駐車しているにも関わらず、ピッチングが発生しているということは、車両がジャッキアップされるなどして揺らされている可能性が高い。このためピッチングセンサを用いて、ピッチングを検出することで、車両が盗難されている(されつつある)か否かを判定することができる。
請求項17に記載の発明は、前記演算手段は、前記ピッチング信号から前記車両の前後方向へのピッチングレートを演算するとともに、該ピッチングレートに基づき重力印加方向に直交する水平面に対する斜度を演算し、前記判定手段は、前記演算手段により演算された前記斜度が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする。
ピッチングレートは、駐車開始時点の路面の斜度によらないため、駐車開始時点から車両がどれだけ傾いたかを判定することができる。すなわち、車両が駐車されているにも関わらず傾くということは、車両がジャッキアップされている可能性が高いため、車両が持ち去られる前に盗難状態であることを検出することができる。
請求項18に記載の発明は、前記車両用盗難防止装置は、前記判定に用いるセンサ情報を選択可能な設定スイッチを有し、前記演算手段は、前記設定スイッチの選択状態に応じて、センサ情報を演算し、前記判定手段は、前記演算手段により演算されたセンサ情報が所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする。
請求項19に記載の発明は、前記車両は、舵角を検出する舵角センサと、前記車両の速度を演算する車速センサと、前記車両の挙動を推定可能な運動モデルを有し、前記演算手段は、前記運動モデルに、前記舵角と前記速度を当てはめ、角速度推定値を演算し、前記判定手段は、前記角速度推定値と、前記角速度センサにより検出された角速度とが、所定値以上乖離している場合に前記車両が盗難状態にあると判定することを特徴とする。
舵角と車速とを、運動モデルに適用して角速度推定値を演算し、実測値の角速度との乖離を判定に用いることで、盗難状態か否かを判定することができる。
請求項20に記載の発明は、前記車両は、ステアリングのロック機構を制御するキーシリンダを有し、前記判定手段は、前記ロック機構によりステアリングがロックされている状態において、前記角速度信号が所定値以上である場合に、車両が盗難状態にあると判定することを特徴とする。
通常、ロック機構がステアリングをロックしている状態で、車両を旋回させることは無いため、ロック状態で角速度が発生している場合に車両が盗難されていると判定することができる。
請求項21に記載の発明は、前記車両用盗難防止装置は、報知手段と、前記判定手段により盗難状態にあると判定された場合、異常を報知するように前記報知手段を作動させる報知制御手段とを備えることを特徴とする。
車両が盗難状態にあると判定された際に、報知手段にて異常を報知することができる。従って、適切に盗難防止を行うことができる。
請求項22に記載の発明は、前記車両用盗難防止装置は、通信手段と、前記判定手段により盗難状態にあると判定された場合、異常発生情報を端末に送信するように前記通信手段を作動させる通信制御手段を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、車両が盗難状態にあると判定された際に、異常発生情報を端末(例えばユーザ端末、セキュリティ会社端末)に送信することができる。従って、盗難時の迅速な対応が可能となる。
以下、第1の実施形態から第8の実施形態を用いて本発明を詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る車両用盗難防止装置10の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、車両用盗難防止装置10は、加速度センサ110、角速度センサ120、演算制御装置130、報知部140、及び送信部150を備えている。
加速度センサ110は、車両の加速度を検出し、加速度に応じた信号を出力するものである。その検出原理、検出軸数、及び設置個数は特に限定されるものではない。例えば、ピエゾ抵抗式、静電容量式、磁気センサ式、ガス式(サーモ式)等を用いることができる。本実施形態において、加速度センサ110は、地面と水平方向であるX軸(車幅方向)とY軸方向(前後方向)の2軸の加速度をそれぞれ検出するように構成されている。
角速度センサ120は、車両の角速度を検出し、その角速度に応じた信号を出力するものである。その検出原理、検出軸、及び設置個数は特に限定されるものではない。例えば、振動式、ガス式、静電容量式、光学式等を用いることができる。本実施形態において、角速度センサ120は、地面と垂直方向であるヨー周りの角速度を検出するように構成されている。すなわちヨーレイトセンサとして機能するように配置されている。
尚、本実施形態においては、車両の挙動安定制御システムに適用される加速度センサ及び角速度センサを、本装置10にも適用(すなわち兼用)する構成としている。従って、車両全体においてセンサ数が削減されている。また、加速度センサと角速度センサは、同一の基板上に配置され、同一の筐体内に収容されている。従って、装置10の体格が小型化されている。同一の基板上に配置された構成としては、各センサチップを同一の基板上に実装した構成を採用しても良いし、各センサを同一の基板上に作り込んだ構成を採用しても良い。
ECU(Electric Control Unit)130は、通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知のCPU、ROM、RAM、I/O、及びこれらの構成を接続するためのバスラインが備えられている。ROMには、制御部130が実行するためのプログラムが書き込まれており、このプログラムに従ってCPU等が所定の演算処理を実行する。このECU130は、機能部として、演算部131、判定部132、記憶部133、報知出力制御部134、及び異常情報出力制御部135を備えている。尚、ECU130が、特許請求の範囲に示す判定手段に相当する。
演算部131は、加速度センサ110及び角速度センサ120を定期的に読み込むことにより、車両の水平方向の加速度に基づく各種データと、ヨー周りの角速度に基づく各種データを演算により求める。
判定部132は、演算部131での演算結果に基づき、車両が駐車状態にあるか盗難状態にあるか(すなわち異常の有無)を判定する。
記憶部133は、例えば演算に用いられるデータ、演算結果、判定に用いられる比較データ等を記憶している。
報知出力制御部134は、判定部132において車両が盗難状態にある(異常あり)と判定された場合に、異常を車両外部に報知するように報知部140を作動させる。本実施形態においては、警報音発生器(例えばホーン)を作動させて、異常である旨を警報音にて知らせる構成としている。尚、報知部140が特許請求の範囲に示す報知手段に相当し、報知出力制御部134が報知制御手段に相当する。報知部140としては、警報音発生器に限定されるものではなく、例えば光(例えばライトを点消灯させること)によって異常を報知するものでも良い。
異常情報出力制御部135は、判定部132において車両が盗難状態にある(異常あり)と判定された場合に、異常が発生した旨を端末(例えば携帯電話等のユーザ端末やセキュリティ会社の端末)に送信するように送信部150を作動させる。尚、送信部150が特許請求の範囲に示す通信手段に相当し、異常情報出力制御部135が通信制御手段に相当する。
次に、上記構成の車両用盗難防止装置10による異常検出の一例を、図2〜図6に示すフローチャートに基づいて説明する。図2は、ECU130による制御内容の要部を示すフローチャートである。
キーシリンダ操作、プッシュスイッチ操作等によりイグニッションOFFとなり、セキュリティモードがONとなった状態で、ECU130の演算部131は、加速度センサ110から出力された加速度信号を取り込み(S100)、次いで角速度センサ120から出力された角速度信号を取り込む(S200)。
次に、ECU130の演算部131及び判定部132は、得られた加速度信号に基づいて、第1の判定処理を実施する(S300)。また、得られた角速度信号に基づいて、第2の判定処理を実施する(S400)。
第1及び第2の判定処理後、S500において、判定部132は、両判定、または、いずれか一方の判定において、異常(盗難状態である)と判定されたか否かを判定する。両判定若しくはいずれか一方の判定において異常ありと判定された場合には、ECU130の報知出力制御部134が報知部140を作動させる。これにより、異常(盗難状態)であることが車両外部に報知される(S600)。また、ECU130の異常情報出力制御部135が送信部150を作動させる。これにより、異常(盗難状態)であることが端末に通知される(S700)。
尚、両判定若しくはいずれか一方の判定において異常なしと判定された場合には、S100から繰り返し実行される。尚、図2に示す処理は、予め設定された所定周期毎に繰り返し実行するようになっており、イグニッションOFFとなった状態で終了となる。
ここで、図2のS300に示される第1の判定処理と、S400に示される第2の判定処理について、その具体例を示す。図3は、第1の判定処理として、傾斜判定の一例を示すフローチャートである。
得られた加速度信号には、重力加速度成分が含まれている。そこで、得られた加速度信号に基づいて、演算部132は、車両の現在の傾斜角度を算出する(S310)。
次いで、演算部132は、算出された傾斜角度と、予め演算部132より演算されて記憶部133に記憶されている基準傾斜角度との差から、傾斜変化角度を算出する(S311)。この基準傾斜角度としては、イグニッションOFFとなり、セキュリティモードがONとなった状態で、例えば最初の加速度信号を受けてから一定期間中(例えば10秒)における傾斜角度の平均値を適用することができる。それ以外にも、任意の一定期間中(例えば10秒)における傾斜角度の平均値を適用しても良いし、前回の判定処理において、S310にて算出された傾斜角度を適用しても良い。駐車状態にある車両の傾斜角度を基準値とすることが好ましい。
傾斜変化角の算出後、判定部131は、算出された傾斜変化角と予め設定された所定の閾値α1とを比較し、傾斜変化角が閾値α1以上であるか否かを判定する(S312)。そして、傾斜変化角が閾値α1以上の場合には異常あり(S313)として、傾斜変化角が閾値α1未満の場合には異常なし(S314)として、記憶部133に記憶される。そして、図2に示すS500にて、記憶部133に記憶された情報に基づいて、車両が駐車状態にあるか盗難状態にあるか最終的に判断される。尚、閾値α1はノイズ等を考慮して決定される。
図4は、第1の判定処理として、速度判定の一例を示すフローチャートである。先ず、演算部132は、得られた加速度信号を一回積分し、車両の現在の速度を算出する(S320)。
次いで、判定部131は、一回積分値(速度)と予め設定された所定の閾値α2とを比較し、一回積分値が閾値α2以上であるか否かを判定する(S321)。そして、一回積分値が閾値α2以上の場合には異常あり(S322)として、一回積分値が閾値α2未満の場合には異常なし(S323)として、記憶部133に記憶される。そして、図2に示すS500にて、記憶部133に記憶された情報に基づいて、車両が駐車状態にあるか盗難状態にあるか最終的に判断される。尚、閾値α2はノイズ等を考慮して決定される。
図5は、第1の判定処理として、移動距離判定の一例を示すフローチャートである。先ず、演算部132は、得られた加速度信号を二回積分し、車両の現在の移動距離を算出する(S330)。
次いで、判定部131は、二回積分値(移動距離)と予め設定された所定の閾値α3とを比較し、二回積分値が閾値α3以上であるか否かを判定する(S331)。そして、二回積分値が閾値α3以上の場合には異常あり(S332)として、二回積分値が閾値α3未満の場合には異常なし(S333)として、記憶部133に記憶される。そして、図2に示すS500にて、記憶部133に記憶された情報に基づいて、車両が駐車状態にあるか盗難状態にあるか最終的に判断される。尚、閾値α3はノイズ等を考慮して決定される。
以上図3〜5に示したように、第1の判定処理においては、検出された加速度に基づいて、傾斜変化角、速度、移動距離の少なくとも1つが演算され、異常がないか判定される。
図6は、第2の判定処理として、方位変化判定の一例を示すフローチャートである。先ず、演算部132は、得られた角速度信号を一回積分し、車両の現在の相対方位を算出する(S410)。
次いで、判定部131は、一回積分値(相対方位)と所定の閾値α4とを比較し、一回積分値が閾値α4以上であるか否かを判定する(S411)。そして、一回積分値が閾値α2以上の場合には異常あり(S412)として、一回積分値が閾値α2未満の場合には異常なし(S413)として、記憶部133に記憶される。そして、図2に示すS500にて、記憶部133に記憶された情報に基づいて、車両が駐車状態にあるか盗難状態にあるか最終的に判断される。尚、閾値α4は、例えば駐車状態における車両の相対方位に対してノイズ等を考慮して決定される。
このように本実施形態に係る車両用盗難防止装置10は、加速度センサ110とともに角速度センサ120を備え、角速度センサ120の出力に基づく車両の相対方位を判定要素としている。従って、微小な加速度により車両が移動した場合にも、相対方位の変化によって車両の移動を検出することができる。また、加速度センサ110の出力に基づいて、複数の車両の状態を検知することも可能である。すなわち、従来よりも盗難防止機能が向上された車両用盗難防止装置10である。
尚、図2のS300に示す第1の判定処理においては、検出された加速度に基づいて、傾斜変化角、速度、移動距離の少なくとも1つが演算され、異常がないか判定されれば良い。しかしながら、少なくとも傾斜変化角からはレッカー時の車両の傾斜、速度、移動距離からは盗難による車両の移動を検出することができるので、複数を判定要素とすると盗難防止精度を向上することができる。
また、図2のS300に示す第1の判定処理において、少なくとも移動距離を判定要素として異常がないか判定し、図2のS400に示す第2の判定処理において、相対方位を判定要素として異常がないか判定することが好ましい。この場合、微小な加速度(速度)で車両が移動された場合でもその移動を検知することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
本実施形態においては、加速度センサ110の加速度信号(検出信号)に基づいて、傾斜変化角、速度、移動距離の少なくとも1つを、第1の判定処理における判定要素とする例を示した。しかしながら、得られた加速度信号を判定要素としても良い。この場合、車両盗難時に発生する衝撃、車両の移動、人が乗り込んだ場合の揺れ等を検出することができる。
また、本実施形態においては、図3〜6に示すように、第1の判定処理と第2の判定処理において、その判定結果を記憶部133に記憶させておき、図2に示すように、第1及び第2の判定処理の両方で異常ありと判定された場合、または、いずれかの判定処理において異常ありと判定された場合に異常処理(S600,S700)を実施する構成としている。すなわち、傾斜変化角、速度、移動距離の少なくとも1つを判定要素とする判定処理と、相対方位を判定要素とする判定処理を実施して、その結果を基に異常処置する構成としている。しかしながら、図2に示すS500を無くし、図3〜6に示す比較判定のステップ(S312,S321,S331,S411)において異常ありと判定された場合、S600,700に示す異常処理(S600,S700)を実施する構成としても良い。すなわち、第1の判定処理の判定要素と第2の判定処理の判定要素とのいずれか一方で異常ありと判定された場合、異常処置をする構成としても良い。異常なしと判定された場合は、S100に戻って、新たに加速度信号を取り込めばよい。
また、本実施形態においては、随時検出される加速度信号の一回積分値(速度)、二回積分値(移動距離)を、第1の判定処理の判定要素として適用し、それぞれ閾値α2、α3と比較して判定する例を示した。しかしながら、上記一回積分値(速度)、二回積分値(移動距離)と、例えば最初の加速度信号を受けてから一定期間中(例えば10秒)における加速度の平均値を積分してなる基準値との差を、それぞれ閾値α2、α3と比較して判定する構成としても良い。尚、基準値は、上記例に限定されるものではなく、任意の一定期間中(例えば10秒)における加速度の平均値を用いても良いし、前回の判定処理において算出された一回積分値(速度)、二回積分値を適用しても良い。
〔第2の実施形態〕
図7は、本発明の第2の実施形態に係る車両用盗難防止装置10の概略構成を示すブロック図である。
図7に示すように、車両用盗難防止装置10は、角速度センサ120、ECU130、報知部140、及び送信部150を備えている。
角速度センサ120は、車両の角速度を検出し、その角速度に応じた信号を出力するものである。その検出原理、検出軸、及び設置個数は特に限定されるものではない。例えば、振動式、ガス式、静電容量式、光学式等を用いることができる。本第2の実施形態において、角速度センサ120は、車両のフロア面に対して垂直方向であるヨー周りの角速度を検出するように構成されている。すなわちヨーレイトセンサとして機能するものであって、車両の重心付近のフロア上に、乗員等が容易に触れることができないように配置されている。
尚、本第2の実施形態においては、VDIM(Vehicle Dynamics Integrated Management)に代表されるような車両の挙動安定制御システムに適用される角速度センサ120を、本装置にも適用(すなわち兼用)する構成としている。従って、盗難防止の判定を行うためのセンサを追加する必要がなく、車両全体においてセンサ数が削減されている。また、この角速度センサ120は、図示しない加速度センサ110などと同一の基板上に配置され、同一の筐体内に収容されたイナーシャセンサ100である。なお、イナーシャセンサ100とは、各センサチップを同一の基板上に実装した構成や、各センサを同一の基板上に作り込んだ構成を含んだ総称である。
ECU130(Electric Control Unit)は、通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知のCPU、ROM、RAM、I/O、及びこれらの構成を接続するためのバスラインが備えられている。ROMには、制御部が実行するためのプログラムが書き込まれており、このプログラムに従ってCPU等が所定の演算処理を実行する。このECU130は、機能部として、演算部131、判定部132、記憶部133、報知出力制御部134、及び異常情報出力制御部135を備えている。尚、ECU130が、特許請求の範囲に示す判定手段に相当する。
演算部131は、角速度センサ120が出力する角速度センサ120信号γsを定期的(例えば、1分毎)に読み込んで、車両のフロア面に対して垂直な方向のヨー回りの角速度γを演算する。さらに、後述の記憶部133より、前回制御周期における相対方位Doldに、角速度γを加算(1回積分)して、現在の相対方位Dを演算する。また、演算部131は、この相対方位Dを、例えば1分後に行われる次回の演算処理において用いられるように、記憶部133に出力する。
記憶部133は、例えば演算に用いられるデータ、演算結果、判定に用いられる比較データ等を記憶している。具体的には、演算部131で演算された相対方位Doldと、後述の判定部132で使用される閾値Dthとを記憶している。
判定部132は、演算部131で演算された相対方位Dと、記憶部133に記憶された閾値Dthとに基づき、車両が駐車状態にあるか盗難状態にあるか(すなわち異常の有無)を判定する。
報知出力制御部134は、判定部132において車両が盗難状態にある(異常あり)と判定された場合に、異常を車両外部に報知するように報知指令を出力して報知部140を作動させる。本第2の実施形態においては、警報音発生器(例えばホーン)を作動させて、異常である旨を警報音にて知らせる構成としている。尚、報知部140が特許請求の範囲に示す報知手段に相当し、報知出力制御部134が報知制御手段に相当する。報知部140としては、警報音発生器に限定されるものではなく、例えば光(例えばライトを点消灯させること)によって異常を報知するものでも良い。
異常情報出力制御部135は、判定部132において車両が盗難状態にある(異常あり)と判定された場合に、異常が発生した旨を端末(例えば携帯電話等のユーザ端末やセキュリティ会社の端末)に送信するように送信指令を出力して送信部150を作動させる。尚、送信部150が特許請求の範囲に示す通信手段に相当し、異常情報出力制御部135が通信制御手段に相当する。
次に、上記構成の車両用盗難防止装置10による異常検出の一例を、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、図8のフローチャートの制御周期は1分であり、初回処理は、キーシリンダ操作や、プッシュスイッチ操作等によりイグニッションOFFとなった状態から開始される。すなわち、イグニッションOFFとなると、本車両用盗難防止装置10は、セキュリティモードがONとなり、図8の処理が制御周期1分毎に行われる。
ステップS1000では、角速度センサ120が出力する角速度センサ120信号γsが取得される。ステップS1000より続くステップS1001では、演算部131において、角速度センサ120信号から角速度γが演算される。ステップS1001より続くステップS1002では、演算部131において、前回相対方位Doldが記憶部133より取得された後に、前回相対方位Doldと角速度γとが加算され、相対方位Dが演算される。さらに、ステップS1002より続くステップS1003では、相対方位Dが次回制御周期において使用されるために前回相対方位Doldとして記憶部133に記憶される。ステップS1003より続くステップS1004では、相対方位Dと閾値Dthとの関係に基づいて、分岐判定が行われる。すなわち、相対方位Dが閾値Dthよりも大きいと判定されたなら、ステップS1005へ進み、大きくないと判定された場合にはステップS1000に戻る(ただし実際にステップS1000が開始されるのは制御周期後)。
ステップS1004の判定によって、イグニッションOFFであるにも関わらず相対方位が変化している場合には、車両がレッカー車などによって盗難されている(持ち去られている)盗難状態と推定されるため、ステップS1005では、ECU130の報知出力制御部134に報知指令を出力し報知部140を作動させる。これにより、異常(盗難状態)であることが車両外部に報知される。また、ECU130の異常情報出力制御部135が送信部150を作動させる。これにより、異常(盗難状態)であることが端末に通知される。
尚、前述の図8の処理で用いた閾値Dthはノイズ等を考慮して決定されたものである。そして、具体的には、閾値DthはDth=5〔deg〕である。ただし、ノイズが少ない場合には、Dth=1〔deg〕程度とすることが望ましい。なお、実際に閾値Dthが設定可能な範囲は、0.5〜90〔deg〕程度である。
このように本第2の実施形態に係る車両用盗難防止装置10は、イナーシャセンサ100に含まれる角速度センサ120を用いて、角速度センサ120の出力に基づく車両の相対方位Dを判定要素としている。従って、イグニッションOFFとなり、本車両用盗難防止装置10のセキュリティモードがONとなっている状態において、車両が微小な加速度でジャッキアップされた後に、レッカー車などによって微小な加速度で持ち去れている場合にも、相対方位Dの変化によって車両の移動を検出することができる。この場合、イグニッションOFFとなっているにも関わらず、車両の相対方位が変化し移動しているため、車両が盗難状態にあると判定することができる。
また、従来の加速度センサ110を用いた車両用盗難防止装置10は、風による車両の揺れ等によって発生した加速度成分の影響を受けやすいため、誤判定を起こさないように風による車両の揺れ等を加味したノイズマージンを閾値に設けていた。しかしながら、本第2の実施形態の車両用盗難防止装置10は、風などによる車両の揺れの影響を受けにくい角速度センサ120を用いているため、従来の車両用盗難防止装置10に比べて、閾値Dthのノイズマージンを減らすことができる。すなわち、加速度センサ110を用いた車両用盗難防止装置10に比べて、判定精度を高めることができる。
なお、本第2の実施形態では、閾値Dthを固定値としていたが、閾値Dthは固定値でなくても良い。例えば、車両の所有者が盗難防止センサの感度を任意に設定できるようなスイッチを車室内に設け、このスイッチの状態に応じて、閾値Dthを設定できるようにしたとする。すなわち、所有者は、近くを大型トラックなどが頻繁に通行し、路面が揺れるような場所に駐車をした際には、スイッチを閾値Dthが低くなるようにセットすることが可能である。
また、本第2の実施形態では、角速度センサ120から得た角速度から相対方位Dを演算し、これを用いて盗難状態か否かの判定を行っていた。しかし、判定に用いる変数は、相対方位Dでなくても良い。例えば、通常、駐車中の車両の角速度が変化することはないため、角速度γから相対方位Dを演算せずに、角速度γ自体を用いて判定を行うことも可能である。
さらに、本第2の実施形態の車両用盗難防止装置10は、車両の挙動安定制御システムに用いられるイナーシャセンサ100に含まれる角速度センサ120を兼用することで、装置の体格を小型化している。また、一般に、挙動安定制御システムに用いられるような角速度センサ120は、取り外しを行うことは少なく、検出精度を高めるために、車両の重心付近において、容易に取り外しが不可能な場所、例えば、センターコンソールの下などに設けられている。このため、犯人が、車両をジャッキアップする前に角速度センサ120を発見し、破壊することは難しい。
また、前述の判定処理などは、例えばナビゲーションシステムに搭載されている角速度センサ120を用いても実施可能である。しかしながら、ナビゲーションシステムは、他のナビゲーションシステムに交換することができるように、脱着可能な構造となっているとともに、車室内に露出している場合が多い。そして、一般にナビゲーションシステムの角速度センサ120は、センターコンソールに設けられたナビゲーションシステム筐体の内部や、助手席下の筐体内に設けられている。このため、ナビゲーションシステム筐体自体を取り外す、もしくは破壊することで、犯人が車両用盗難防止装置10を無効化してしまう虞がある。
このため、本第2の実施形態の車両用盗難防止装置10には、挙動安定制御システムに用いられるイナーシャセンサ100のような容易に取り外しが不可能で厳重に保護されている角速度センサ120を用いることがより望ましい。
〔第3の実施形態〕
図9から図11を用いて第3の実施形態について説明する。本第3の実施形態は、イナーシャセンサ100に設けられた加速度センサ110を盗難状態か否かの判定に兼用している点で第2の実施形態と異なる。なお、前述の第2の実施形態と同等の構成については、同様の符号を付し、本第3の実施形態における説明を省略する。
図9は、第3の実施形態のブロック構成図である。この図9に示すように、イナーシャセンサ100に含まれる加速度センサ110の出力gxが、ECU130に入力されている。この加速度センサ110は、車両のフロア平面で、車両の前後方向に印加された加速度を検出し、この加速度を加速度センサ110信号gxとして出力する。
さらに、演算部131は、第2の実施形態の角速度センサ120の出力から相対方位を演算する処理に加えて、加速度センサ110信号gxから、車両の斜度θを演算する。なお、この斜度θとは、車両が路面に水平な方向に対して停止した状態にあると仮定した場合の路面と車両フロアとの成す角である。
図10を用いて、加速度センサ110信号gxを用いて斜度θを演算するアルゴリズムについて説明する。この図10に示すように、加速度センサ110信号gxとは、車両のフロア方向に印加された加速度である。平坦で斜度のない路面に車両が駐車されている場合には、加速度センサ110には加速度が印加されていない(すなわちgx=0)。しかし、平坦で斜度のない路面において、ジャッキアップなどにより車両が斜度θだけ傾斜すると、gx=重力加速度×sinθとなる。このため、既知の重力加速度と、検出されたgxとを用いて、斜度θ=sin-1(gx/重力加速度)を演算することができる。
図11のフローチャートを用いて、演算部131および判定部132で行われる処理を説明する。これらの処理の制御周期は1.5分であり、イグニッションOFFとなると、セキュリティモードがONとなり、図11の処理が制御周期1.5分毎に行われる。なお、イグニッションOFFとなった時点での車両の斜度が、図10を用いて前述したアルゴリズムに基づいて演算され基準斜度θiとして記憶される。
ステップS1000では、角速度センサ120が出力する角速度センサ120信号が取得される。ステップS1000より続くステップS1001では、演算部131において、角速度センサ120信号から角速度γが演算される。ステップS1001より続くステップS1002では、演算部131において、前回相対方位Doldが記憶部133より取得された後に、前回相対方位Doldと角速度γとが加算され、相対方位Dが演算される。さらに、ステップS1002より続くステップS1003では、相対方位Dが次回制御周期において使用されるために前回相対方位Doldとして記憶部133に記憶される。ステップS1003より続くステップS1004では、相対方位Dと閾値Dthとの関係に基づいて、分岐判定が行われる。すなわち、相対方位Dが閾値Dthよりも大きいと判定されたなら、ステップS2000へ進み、大きくないと判定された場合にはステップS1000に戻る(ただし実際にステップS1000が開始されるタイミングは制御周期に基づく)。
ステップS2000では、加速度センサ110信号gxを取得する。ステップS2000より続くステップS2001では、図10を用いて説明したアルゴリズムに基づき加速度センサ110信号gxから斜度θを演算する。ステップS2001より続くステップS2002では、斜度変化量θs、すなわちセキュリティモードがONとなってから斜度がどれだけ変化したかを演算する。具体的には、斜度θから基準斜度θiを除算することで、斜度変化量θsを演算する。ステップS2002より続くステップS2003では、斜度変化量θsを用いて分岐判定が行われる。もし、斜度変化量θsが閾値θthよりも大きいと判定されたならステップS1005へ進み、大きくないと判定されたならステップS1000に戻る(ただし実際にステップS1000が開始されるタイミングは制御周期に基づく)。
ステップS1004の判定によって、車両はイグニッションOFFであるにも関わらず相対方位が変化しており、さらに車両の斜度が駐車開始時点よりも変化しているため、レッカー車などによって盗難されている盗難状態(持ち去られている状態)と推定される。このため、ステップS1005では、ECU130の報知出力制御部134に報知指令を出力し報知部140を作動させる。これにより、異常(盗難状態)であることが車両外部に報知される。また、ECU130の異常情報出力制御部135が送信部150を作動させる。これにより、異常(盗難状態)であることが端末に通知される。
このように本第3の実施形態の車両用盗難防止装置10は、角速度センサ120に加えて、加速度センサ110の出力を用いて、盗難状態か否かの判定を行っている。このため、第2の実施形態の作用効果を奏しながら、さらに検出精度を向上することができる。具体的には、第2の実施形態に比べて、判定に用いる閾値Dthを小さい値に設定可能である。また、加速度センサ110信号から傾斜角度を演算する車両用盗難防止装置10に比べて、θthの値を小さくすることができる。具体的には、θthをθth=5〜15〔deg〕程度に設定することができる。
さらに、本第3の実施形態では、斜度変化量θsを用いて、駐車開始時点からどれだけ斜度θが変化したかを判定しているため、風などを受けて瞬間的に車両に加速度が発生した場合であっても誤判定する虞が少ない。また、検出精度が高いため第2の実施形態よりも制御周期を長くすることができ、ECU130や各種センサの電力消費を抑制することも可能である。
〔第4の実施形態〕
図12および図13を用いて第4の実施形態について説明する。本第4の実施形態は、盗難状態か否かの判定に、車速Vを用いる点で第3の実施形態と異なる。なお、前述の各実施形態と同等の構成については、同様の符号を付し、本第4の実施形態における説明を省略する。
図12は、第4の実施形態のブロック構成図である。この図12に示すように、車速センサ160の出力が判定部132に入力されている。ただし、この車速センサ160は、駐車中、常時作動しているものではなく、図13のフローチャートを用いて後述する処理において、ある条件に適合した際に、車速の検出と判定部132への出力を開始する。この車速センサ160は、前輪駆動車においては後輪、後輪駆動車においては前輪、四輪駆動車においては前後輪に備えられている。すなわち、レッカー車によって、駆動輪がジャッキアップされ、さらに従輪を接地させたまま運搬された場合、従輪の回転数をカウントする車速センサ160を用いれば、車両が運搬された距離を計測することができる。
図13のフローチャートを用いて、演算部131および判定部132で行われる処理を説明する。これらの処理の制御周期は2分であり、イグニッションOFFとなると、セキュリティモードがONとなり、図13の処理が制御周期2分毎に行われる。
ステップS1000からステップS1003は、前述の図8および図11のステップS1000からステップS1003の処理と同一である。ステップS1003より続くステップS1004では、相対方位Dと閾値Dthとの関係に基づいて、分岐判定が行われる。すなわち、相対方位Dが閾値Dthよりも大きいと判定されたなら、ステップS2000aへ進み、大きくないと判定された場合にはステップS2000bへ進む。
ステップS2000aおよびステップS2000bでは、加速度センサ110信号gxを取得する。ステップS2000aより続くステップS2001aおよびステップS2000bより続くステップS2001bでは、加速度センサ110信号gxから斜度θを演算する。ステップS2001aより続くステップS2002aおよびステップS2001bより続くステップS2002bでは、斜度変化量θsを演算する。ステップS2002aより続くステップS2003aでは、斜度変化量θsを用いて分岐判定が行われる。もし、斜度変化量θsが閾値θthよりも大きいと判定されたならステップS3000へ進み、大きくないと判定されたならステップS1000に戻る。なお、ステップS2003aにおいて、斜度変化量θsが閾値θthよりも大きくないと判定される場合には、車両の相対方位が変化しているが傾斜していない状態、すなわちタワーパーキングのターンテーブルなどで車両が回っている状態であると考えられる。このため、盗難状態の報知などは行わず、ステップS1000へ戻って再び盗難防止処理を行う。
ステップ300では、車速センサ160を起動し、起動後に車速センサ160から出力される車速Vを取得する。ステップS3000より続くステップS3001では、車速Vを用いて分岐判定が行われる。もし、車速Vが閾値Vthよりも大きいと判定されたなら、ステップS3002へ進み、大きくないと判定されたならステップS3003へ進む。ステップS3002では、送信部150および報知部140に対して、「盗難されている状態が非常に高い」との情報を送信、報知する。「盗難されている状態が非常に高い」理由は、駐車しているにも関わらず、車両の斜度および方位が変化し、さらに車速が所定値以上であるためである。
一方、ステップS3003では、前段のステップS3001で、車速Vが閾値Vthよりも大きくないと判定されているため、送信部150および報知部140に対して、「盗難されている状態が高い」との情報を送信、報知する。「盗難されている状態が高い」理由は、車速が所定値以上ではないものの、駐車しているにも関わらず、車両の斜度および方位が変化しており、車両が低速で持ち去られていると推定されるためである。なお、本実施形態において、この閾値VthとしてはVth=1〔m/s〕と設定されているが、実際には0.5〜16〔m/s〕程度の間で設定可能である。また、通常、ジャッキアップによる車両運搬は、20〔m/s〕程度以下で行われるため、車速Vがこの20〔m/s〕以上である場合には、車速センサ160が故障していると判定しても良い。
このように、車速センサ160の出力を盗難状態か否かの判定に用いることで、前述の各実施形態よりもさらに検出精度を向上することができる。また、図13のフローチャートには記載しなかったが、車速Vを検出することで、車両が盗難されてからどれだけの距離を走ったかを測定することも可能であり、この距離を送信部150などで送信することも可能である。なお、一般の車両には、車速センサ160が搭載されているため、図13の処理を行うために新たに車速センサ160を取り付ける必要がなく、第3の実施形態に比べて車体全体のセンサ数が増えることはない。
〔第5の実施形態〕
図14および図15を用いて第5の実施形態について説明する。本第5の実施形態は、駐車環境に応じて判定に使用する情報を選択可能な設定SW170が備えられている点、および、加速度センサ110信号gxおよび角速度センサ120信号γsの信号をBPF(バンド・パス・フィルタ)でフィルタリングをしている点で前述の各実施形態と異なる。なお、前述の各実施形態と同等の構成については、同様の符号を付し、本第5の実施形態における説明を省略する。
図14は、第5の実施形態のブロック構成図である。この図14に示すように、ECU130にはBPFが備えられている。このBPFは、加速度センサ110信号gxから低周波成分gxl(例えば0.1Hz近傍、少なくとも0.05Hz〜0.2Hzの範囲内)と、高周波成分gxh(例えば100Hz近傍、少なくとも80Hz〜200Hzの範囲内)とを抽出するとともに、角速度センサ120信号γsから低周波成分γl(例えば0.1Hz近傍、少なくとも0.05Hz〜0.2Hzの範囲内)と、高周波成分γh(例えば100Hz近傍、少なくとも80Hz〜200Hzの範囲内)とを抽出する。そして、抽出したこれらの信号(gxl、gxh、γl、γh)を判定部132に出力する。また、図14に示すように、本車両用盗難防止装置10には設定SW170が備えられている。この設定SW170は、例えばダイヤル式の形状で、車室内のインパネ付近に設置されている。そして、車両の所有者は、このダイヤルを回転させることで、車両用盗難防止装置10を、駐車環境に適合したモードも設定することができる。この設定SW170の出力であるSW信号は、ECU130の判定部132に入力される。
図15に示すように、設定SW170には4種類のモードが設定されている。モードOFFは、車両用盗難防止装置10をOFFにする設定である。
モード1は、後述のモード2もしくはモード3にする必要がない時に設定が推奨されるモードであって、車両が少しでも振動するとともに方位が大きく変わった場合に、盗難状態であると判定する。すなわち、タワーパーキングのように車両が傾かずに揺れる場合には、盗難状態であると判定されない。このモード1では、車両を少しでも振動させるもしくは傾斜させる際に大きな出力が発生するgxlと、車両に大きな方位変化が発生した際に大きな出力が発生するγhとを判定に用いる。
もしくは、モード1として、車両が大きく振動する場合に、盗難状態であると判定しても良い。この場合には、車両を傾斜させる際には、大きな出力が発生するgxlとgxhとを判定に用いる。
モード2は、大型車両の通行量が多い車道の側に駐車した際などに設定されることが推奨されるモードであって、車両が激しく揺らされるとともに、角速度が変化した場合に、盗難状態であると判定する。すなわち、大型車両の走行振動が車両に印加され、車両が振動したとしても、盗難状態であると判定されない。このモード2では、車両を激しく揺らすもしくは素早く傾斜させる際に大きな出力が発生するgxhと、車両に大きな方位変化が発生した際に大きな出力が発生するγhとを判定に用いる。
モード3は、住宅街などにおいて、極力誤判定を防止したい場所で設定されるモードであって、車両が盗難される直前、もしくは盗難されてから初めて警報や報知を行うものである。このモード3では、ゆっくりであっても車両を傾斜させる際に大きな出力が発生するgxlと、車両に少しでも方位変化が発生した際に大きな出力が発生するγlとを判定に用いる。
もしくは、モード3として、さらに、車両に大きな方位変化が発生した際に大きな出力が出るγhを加えても良いし、車両をすばやく傾斜させる際に大きな出力が発生するgxhを用いても良い。
このように、複数のモードを備え、駐車環境に応じて、所有者が盗難状態か否かを判定するモードを切り替えることが可能な構成にすることにより、誤判定を減らすことができる。
なお、本第5の実施形態では、車両の乗員が設定SW170によって、モードを設定する構成としたが、例えばナビゲーションシステムなどによって駐車時の周囲の環境を取得し、自動的にモードを設定するような構成としても良い。
〔第6の実施形態〕
図16から図19を用いて第6の実施形態について説明する。本第6の実施形態は、盗難状態か否かの判定にピッチングセンサ180を使用している点で前述の各実施形態と異なる。なお、前述の各実施形態と同等の構成については、同様の符号を付し、本第6の実施形態における説明を省略する。
図16は、第6の実施形態のブロック構成図である。この図16に示すように、車両には、車両の挙動制御に使用され、車両の前後方向のピッチングを検出するピッチングセンサ180が備えられている。そして、このピッチングセンサ180の出力Psは、盗難状態か否かを判定する際のセキュリティモードONの状態では、ECU130の演算部131に入力される。そして、演算部131により演算された斜度θおよび相対方位DおよびピッチングレートPが判定部132に入力される。
図17のフローチャートを用いて、演算部131および判定部132で行われる処理を説明する。これらの処理の制御周期は3分であり、イグニッションOFFとなると、セキュリティモードがONとなり、図17の処理が制御周期3分毎に行われる
ステップS4000では、加速度センサ110信号gxおよび角速度センサ120信号γsおよびピッチングセンサ180信号Psを取得する。ステップS4000より続くステップS4001では、加速度センサ110信号gxから斜度θ、角速度センサ120信号γsより角速度γ、ピッチングセンサ180PsよりピッチングレートPを演算する。ステップS4001より続くステップS4002では、ピッチングレートPを条件に分岐判定を行う。もし、ピッチングレートPが閾値Pthよりも大きいと判定された場合には、ステップS4003へ進み、そうでない場合にはステップS4000へ戻る。
ステップS4003では相対方位Dを演算する。ステップS4003より続くステップS4004では、相対方位DをDoldとして記憶する。ステップS4004より続くステップS4005では、相対方位Dが閾値Dthよりも大きいか否かを条件に分岐判定を行う。もし、相対方位Dが閾値Dthよりも大きいと判定されたならステップS4007へ進み、大きくないと判定されたならステップS4006へ進む。ステップS4006では、相対方位Dの変化は小さい(もしくは変化していない)ものの、斜度が変化(ピッチングが発生)しているため「盗難の危険性有り」との情報を送信部150より送信する。
ステップS4007に処理が移った場合には、車両の斜度が変化(ピッチングが発生)し、かつ、相対方位Dも変化しているため、車両が持ち去られている可能性が非常に高い。そこで、ステップS4007からステップS4103では、路面に対する車両の移動距離(駐車開始時点からの累積走行距離)を演算する。以下、この移動距離の演算方法について、図18(a)および図18(b)を用いて説明する。
図18(a)は、駐車開始時点の状態を示すものであって、この図に示すように、車両は、斜度θiの路面に駐車されている。この時の斜度を基準斜度θiとして、イグニッションOFFとなった時点(すなわちセキュリィティONとなった状態)で、記憶部133に記憶されているものである。また、この基準斜度θiが判明すれば、駐車開始時点で、車両に印加される車両のフロア方向への加速度gxiを推定することが可能である。以下、この時の加速度gxiを初期加速度推定値とする。
次に図18(b)に示すように、図18(a)の状態から車両がθsだけジャッキアップされたとする。この時、車両がジャッキアップされているものの移動していないならば、加速度センサ110の加速度センサ110信号gxは、gxpとなっているはずである。このgxpは、水平面に対する車両の角度θによって演算することができ、θは基準斜度θiと斜度変化量θsとを加算した角度である。ただし、実際にθsジャッキアップされることにより増加した加速度は、加速度センサ110信号gxpから、初期加速度推定値giのcos成分を除いたものである。
そして、図18(b)において、車両がジャッキアップされている状態で、移動しているとする。このとき、加速度センサ110信号gxは、ジャッキアップに起因する後方への加速度(gxp−gxi)と、移動に伴う車両のフロア方向へのフロア加速度afの合計値を検出するはずである。そのため、実際に移動のためにθiだけ傾斜した路面方向に掛かっている路面加速度aは、車両のフロア方向への加速度afのcosθs成分であるため、路面加速度a=af×cosθsとなる。なお、この路面加速度aは、路面に対する加速度であるため、レッカー車により移動させられている場合には、路面加速度aを積算することで、レッカー車の速度、移動距離を演算することが可能である。
以下、図17のフローチャートの説明に戻る。ステップS4007では、ピッチングレートPを積算することで演算した累積Piから、斜度変化量θsを演算する。ステップS4007より続くステップS4008では、斜度変化量θsと基準斜度θiとを加算し、現在の斜度θを演算する。ステップS4008より続くステップS4009では、基準斜度θiから駐車開始時点の初期加速度推定値gxiを演算する。ステップS4009よる続くステップS4100では、斜度θで、車両が停止している場合に、加速度センサ110が検出すると推定される加速度推定値gxpを演算する。ステップS4100より続くステップS4101では、斜度変化量θsと初期加速度推定値gxiとから初期加速度補正値gxipを演算する。なお、この初期加速度補正値gxipとは、初期加速度推定値gxiのcosθs成分である。ステップS4101より続くステップS4102では、加速度信号gxと、加速度推定値gxpと初期加速度補正値gxipとから、車両のフロア方向への加速度であるフロア加速度afをaf=gx+gxp−gxpiとして演算する。ステップS4102より続くステップS4103では、フロア加速度afと斜度変化量θsとから、フロア加速度afの路面方向成分を抽出するために、路面加速度a=af×cosθsとの演算を行う。図18(b)を用いて説明したように、この路面加速度aとは、車両がレッカー車によって移動させられている場合のレッカー車の加速度と等価である。ステップS4103より続くステップS4104では、前段のステップS4103で演算した路面加速度aを用いて、路面方向への速度を演算し、累積走行距離、すなわち盗難により移動させられた距離を演算する。ステップS4104より続くステップS4105では、累積走行距離を送信部150より送信するために、報知指令および送信指令を出力する。そしてステップS4105が完了次第、処理はステップS4000に戻る。
以下、本第6の実施形態の効果について述べる。図19に示すように、斜度変化量θsとΔgxの値との関係は、線形ではない。例えば、駐車開始時点の路面斜度がθ0で加速度センサ110信号gxの値がgx0である状態から車両がΔθ(θs=Δθ)だけジャッキアップされてθ=θ1になり、gx=gx1になったとする。一方、駐車開始時点の路面斜度がθ1で加速度センサ110信号gxの値がgx1である状態から車両がΔθだけジャッキアップされてθ=θ2になり、gx=gx2になったとする。このとき、同じΔθだけジャッキアップされたにも関わらず、gx1−gx0と、gx2−gx1とは値が異なる。特に、大きく傾いた斜面に車両を駐車した場合は、斜度変化が発生してもgxには反映されにくい。しかしながら、本第6の実施形態の構成のように、ピッチングセンサ180を備えることで、駐車開始時点の路面斜度(基準斜度θi)に関わらず、盗難状態か否かを判定することができる。
また、車両が傾斜した状態で移動させられている場合には、車両のフロア方向の加速度を検出する加速度センサ110の出力信号には、傾斜に起因する加速度と移動に伴う加速度の両方が混在してしまい、これを加速度センサ110のみで分離することは難しい。しかしながら、ピッチングセンサ180を用いて斜度変化量θsを検出することで、加速度センサ110信号gxから路面に対して平行な方向への路面加速度aを演算することができる。このように、路面加速度aを演算することで、車両が盗難され移動した距離を演算することができ、この距離を端末などに送信することで、容易に盗難車両を追跡することができる。さらに、角速度センサ120の信号と、路面加速度aとを用いれば、車両の現在位置を推定することも可能である。
〔第7の実施形態〕
図20を用いて第7の実施形態について説明する。本第7の実施形態は、舵角センサ190および車速センサ160を用いて推定角速度を演算し、この推定角速度と角速度センサ120からの実測角速度とを比較して、盗難状態か否かを判定する点で前述の各実施形態と異なる。なお、前述の各実施形態と同等の構成については、同様の符号を付し、本第7の実施形態における説明を省略する。
図20は、第7の実施形態のブロック構成図である。この図20に示すように、車両には、車両の操舵角を検出する舵角センサ190が備えられ、その出力φがECU130の演算部131に設けられた挙動推定部136に入力される。また、車速センサ160により検出された車速VもECU130の演算部131に設けられた挙動推定部136に入力される。
挙動推定部136では、これらの舵角φおよび車速Vを、車両の運動モデルに入力して、推定角速度γvを演算する。具体的な演算例について以下に述べる。例えば、アッカーマンジャントーの操舵機構を有する前輪操舵型車両の場合、変数である車速Vと、舵角φが判明すれば、角速度γを数式1のように演算することができる。
Figure 2007161226
ここで、mは車両の車重、lはホイールベース、lfは車両重心から前軸中心までの距離、lrは車両重心から後軸中心までの距離、kfは前輪のコーナリング係数、krは後輪のコーナリング係数である。この数式1を用いて、挙動推定部136では、舵角センサ190の出力φおよび加速度センサ110の出力Vを用いて、推定角速度γvを演算する。
一方、盗難状態か否かの判定は、推定加速度γvと、角速度センサ120により得た実測値である角速度γとが所定値以上乖離していた場合に、盗難状態であると判定する。具体的には、推定加速度γvのプラスマイナス10%以内の範囲に角速度γが存在する場合には盗難状態ではないと判定し、角速度γが推定加速度γvのプラスマイナス10%以上乖離している場合に、盗難状態であると判定する。
本来、正確な車両の運動モデルに基づけば、実測値である角速度γと、推定加速度γvとは略同一の値となるはずである。しかしながら、ジャッキアップにより盗難され運搬されている最中であれば、実測値である角速度γと推定加速度γvとは一致しない。例えば、前輪駆動車の場合、操舵輪であり駆動輪でもある前輪をジャッキアップして運搬するため、レッカー車がカーブを曲がった場合、推定角速度γvは舵角φが変化しないため発生しないが、実測値である角速度γには角速度が発生する。このため、盗難状態であると判定することができる。
一方、後輪駆動車の場合、駆動輪である後輪をジャッキアップして運搬するが、キーシリンダをACCまたはONにしなければ操舵輪がロックされたままである。このため、レッカー車がカーブを曲がった場合、推定角速度γvは舵角φが変化しないため発生しないが、実測値である角速度γには角速度が発生する。すなわち、前輪駆動車と同様に盗難状態であるか否かを判定することができる。
なお、本第7の実施形態では、説明を簡略化するためにアッカーマンジャントーの操舵機構を有する前輪操舵型車両の運動モデルを例に説明を行ったが、車両の運動モデルはこれに限定されない。
また、このような運動モデルは、VDIM等の車体の挙動制御を行うシステムには、必ず用いられているものであり、VDIM用のECU130には舵角センサ190や車速センサ160およびイナーシャセンサ100の出力が入力されているため、盗難状態か否かの判定をVDIM用のECU130において行うことも可能である。この場合、盗難状態か否かの判定を行うためにECU130を新設し、さらに新設したECU130に新たに各種センサの信号線を引きなおす必要がない。
〔第8の実施形態〕
第8の実施形態について説明する。本第8の実施形態は、イグニッションキーのポジションと、角速度センサ120信号とに基づいて、盗難状態か否かを判定する。なお、前述の各実施形態と同等の構成については、同様の符号を付し、本第8の実施形態における説明を省略する。
多くの車両が、キーシリンダにキーを挿入し、これを回動させることで、エンジンを始動(ON)したり、アクセサリー(ACC)を始動する構造となっている。また、このような車両において、キーポジションがOFFとなっている場合には、操舵ができないようにロックが掛かっている。特に、レッカー車によって、後輪駆動車を運搬する場合、接地したままとなる前輪のロックを解除しておかないと、路面のギャップなどによって、ロック機構が破壊されてしまう。このため、盗難でない場合におけるレッカー移動では、キーポジションをOFF以外の状態、例えばACCやONにしておく必要がある。
一方、レッカー車により盗難が行われる場合、犯人はキーを持っていないため、キーポジションはOFFの状態となったままである。このため、キーポジションがOFFの状態のまま角速度γが検出される。
このような特徴を鑑みて、本第8の実施形態の車両用盗難防止装置10は、角速度センサ120とキーポジションセンサとにより構成され、角速度センサ120の出力が所定値以上であり、かつ、キーポジションがOFF(厳密には操舵輪のロックが掛かっている状態)である場合、車両が盗難されていると判定することができる。閾値として用いるこの所定値としては、1〔deg/s〕とする。
これにより、簡易な構成で、盗難状態か否かを判定することができる。
〔その他の実施形態〕
前述の各実施形態(例えば、図11、図13、図17)では、加速度センサ110信号gxに基づき斜度変化量θsを演算し、斜度に関してはこれのみを判定に用いていた。しかしながら、斜度に関する判定は、これだけに限定されない。例えば、加速度センサ110信号gxを1回積分することにより、傾斜速度を演算し、この傾斜速度が閾値以上であるか否かを判定しても良い。すなわち、イグニッションOFFでありながら、傾斜速度が発生した場合、車両が盗難されていると判定することが可能である。このような判定を、前述の各実施形態に追加することで、さらに判定の精度を向上することができる。
前述の基準斜度θiは、イグニッションOFFとなった際の斜度としていた。しかしながら、基準斜度θiは、イグニッションOFFとなった際の斜度に限定されない。例えば、イグニッションOFFとなってから、所定時間(例えば1分間)の斜度の平均値を基準斜度θiとしても良いし、イグニッションOFFとなって乗員が車両から降りた時点から所定時間(例えば30秒間)の斜度の平均値としても良い。所定時間の斜度の平均値を基準斜度θiとすることで、風などの高周波ノイズを除去することが可能である。また、30分毎に基準斜度θiを更新しても良い。盗難を行うために30分間も掛けてジャッキアップを行うことは考えにくいため、30分毎に基準斜度θiを更新しても問題はない。しかも、降雪した路面に駐車した場合などは、30分以上の時間を掛けて少しずつ斜度が変化するため、基準斜度θiを更新することで雪が溶け車両の斜度が変化した際の誤判定を防止することができる。
本発明の第1の実施形態に係る車両用盗難防止装置10の概略構成を示すブロック図である。 第1の実施形態において用いられるECU130による制御内容の要部を示すフローチャートである。 第1の実施形態において用いられる第1の判定処理として、傾斜判定の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態において用いられる第1の判定処理として、速度の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態において用いられる第1の判定処理として、移動距離の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態において用いられる第2の判定処理として、方位変化判定の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態において用いられる車両用盗難防止装置10のブロック図である。 第2の実施形態において用いられるECU130の内部処理を表すフローチャートである。 第3の実施形態において用いられる車両用盗難防止装置10のブロック図である。 第3の実施形態において用いられる加速度センサ110信号gxと斜度θとの関係を表す図である。 第3の実施形態において用いられるECU130の内部処理を表すフローチャートである。 第4の実施形態において用いられる車両用盗難防止装置10のブロック図である。 第4の実施形態において用いられるECU130の内部処理を表すフローチャートである。 第5の実施形態において用いられる車両用盗難防止装置10のブロック図である。 第5の実施形態において用いられるモード毎の違いを説明する表である。 第6の実施形態において用いられる車両用盗難防止装置10のブロック図である。 第6の実施形態において用いられるECU130の内部処理を表すフローチャートである。 第6の実施形態において用いられる図であって、図18(a)は車両が斜度θiの路面に駐車されている状態を表す図であり、図18(b)は車両がθsだけジャッキアップされ、さらに移動させられている状態を表す図である。 第6の実施形態において用いられる斜度変化量と、加速度センサ110信号との関係を表す図である。 第7の実施形態において用いられる車両用盗難防止装置10のブロック図である。
符号の説明
10 車両用盗難防止装置
100 イナーシャセンサ
110 加速度センサ
120 角速度センサ
130 ECU
131 演算部
132 判定部
133 記憶部
134 報知出力制御部(報知制御手段)
135 異常情報出力制御部(通信制御手段)
136 挙動推定部
140 報知部(報知手段)
150 送信部(通信手段)
160 車速センサ
170 設定SW
180 ピッチングセンサ
190 舵角センサ

Claims (22)

  1. 車両のフロア方向に対して垂直な方向の角速度を検出し、角速度信号として出力する角速度センサ(120)と、
    前記角速度信号に基づき、車両が盗難状態にあるか否かを判定する判定手段(132)とを備えることを特徴とする車両用盗難防止装置。
  2. 前記角速度センサ(120)は、前記車両の運動制御に用いるイナーシャセンサ(100)に含まれることを特徴とする請求項1に記載の車両用盗難防止装置。
  3. 前記車両用盗難防止装置は、前記角速度センサ(120)の出力した角速度信号を演算処理する演算手段(131)を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用盗難防止装置。
  4. 前記演算手段(131)は、前記角速度信号から前記車両の相対方位を演算し、
    前記判定手段(132)は、前記演算手段(131)により演算された前記相対方位が、所定値以上変化している場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする請求項3に記載の車両用盗難防止装置。
  5. 前記演算手段(131)は、前記角速度信号から前記車両の角速度を演算し、
    前記判定手段(132)は、前記演算手段(131)により演算された前記角速度が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の車両用盗難防止装置。
  6. 前記車両用盗難防止装置は、少なくとも前記車両の前後方向への加速度を検出し加速度信号として出力する加速度センサ(110)を有し、
    前記演算手段(131)は、前記加速度センサ(110)の出力した加速度信号を演算処理し、
    前記判定手段(132)は、前記演算手段(131)により演算された前記加速度信号の処理結果が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
  7. 前記演算手段(131)は、前記加速度信号から前記車両の前後方向への加速度を演算するとともに、該加速度に基づき重力印加方向に直交する水平面に対する斜度を演算し、さらに基準斜度と該斜度とを用いて斜度変化量を演算し、
    前記判定手段(132)は、前記演算手段(131)により演算された前記斜度変化量が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする請求項6に記載の車両用盗難防止装置。
  8. 前記基準斜度は、前記車両が停止した状態の斜度であることを特徴とする請求項7に記載の車両用盗難防止装置。
  9. 前記演算手段(131)は、前記加速度信号から前記車両の前後方向への加速度を演算するとともに、該加速度に基づき重力印加方向に直交する水平面に対する傾斜速度を演算し、
    前記判定手段(132)は、前記演算手段(131)により演算された前記傾斜速度が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
  10. 前記演算手段(131)は、前記加速度信号から前記車両の前後方向への加速度を演算するとともに、該加速度に基づき前記車両の移動速度、移動距離の少なくとも一方を演算し、
    前記判定手段(132)は、前記演算手段(131)により演算された前記移動速度、前記移動距離の少なくとも一方が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする請求項6から請求項9のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
  11. 前記加速度センサ(110)はイナーシャセンサ(100)に含まれ、前記角速度センサ(120)と同一の筐体内に収容されていることを特徴とする請求項6から請求項10のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
  12. 前記加速度センサ(110)はイナーシャセンサ(100)に含まれ、前記角速度センサ(120)と同一の基板上に配置されていることを特徴とする請求項6から請求項11のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
  13. 前記車両用盗難防止装置は、ジャッキアップされた際に路面に接地したままの車輪の回転状態を検出する車速センサ(160)を有し、
    前記演算手段(131)は、前記車速センサ(160)の出力した前記車輪の回転状態を演算処理し、
    前記判定手段(132)は、前記演算手段(131)により演算された前記車輪の回転状態の処理結果が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする請求項3から請求項12のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
  14. 前記演算手段(131)は、前記回転状態から前記車両の車速を演算し、
    前記判定手段(132)は、前記演算手段(131)により演算された前記車速が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする請求項13に記載の車両用盗難防止装置。
  15. 前記演算手段(131)は、前記回転状態から前記車両の移動距離を演算し、
    前記判定手段(132)は、前記演算手段(131)により演算された前記移動距離が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする請求項13または請求項14のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
  16. 前記車両用盗難防止装置は、少なくとも前記車両の前後方向へのピッチングを検出しピッチング信号として出力するピッチングセンサ(180)を有し、
    前記演算手段(131)は、前記ピッチングセンサ(180)の出力した前記ピッチング信号を演算処理し、
    前記判定手段(132)は、前記演算手段(131)により演算された前記ピッチング信号の処理結果が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする請求項3から請求項15のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
  17. 前記演算手段(131)は、前記ピッチング信号から前記車両の前後方向へのピッチングレートを演算するとともに、該ピッチングレートに基づき重力印加方向に直交する水平面に対する斜度を演算し、
    前記判定手段(132)は、前記演算手段(131)により演算された前記斜度が、所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする請求項16に記載の車両用盗難防止装置。
  18. 前記車両用盗難防止装置は、前記判定に用いるセンサ情報を選択可能な設定スイッチ(170)を有し、
    前記演算手段(131)は、前記設定スイッチ(170)の選択状態に応じて、センサ情報を演算し、
    前記判定手段(132)は、前記演算手段(131)により演算されたセンサ情報が所定値以上である場合に前記車両は盗難状態にあると判定することを特徴とする請求項3から請求項17のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
  19. 前記車両は、舵角を検出する舵角センサ(190)と、
    前記車両の速度を演算する車速センサ(160)と、
    前記車両の挙動を推定可能な運動モデルを有し、
    前記演算手段(131)は、前記運動モデルに、前記舵角と前記速度を当てはめ、角速度推定値を演算し、
    前記判定手段(132)は、前記角速度推定値と、前記角速度センサ(120)により検出された角速度とが、所定値以上乖離している場合に前記車両が盗難状態にあると判定することを特徴とする請求項3から請求項18のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
  20. 前記車両は、ステアリングのロック機構を制御するキーシリンダを有し、
    前記判定手段(132)は、前記ロック機構によりステアリングがロックされている状態において、前記角速度信号が所定値以上である場合に、車両が盗難状態にあると判定することを特徴とする請求項1から請求項19のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
  21. 前記車両用盗難防止装置は、報知手段(140)と、
    前記判定手段(132)により盗難状態にあると判定された場合、異常を報知するように前記報知手段(140)を作動させる報知制御手段(134)とを備えることを特徴とする請求項1から請求項20のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
  22. 前記車両用盗難防止装置は、通信手段(150)と、
    前記判定手段(132)により盗難状態にあると判定された場合、異常発生情報を端末に送信するように前記通信手段(150)を作動させる通信制御手段(135)を備えることを特徴とする請求項1から請求項21のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
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