JP4164884B2 - 排気ガス浄化用触媒 - Google Patents

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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気ガス浄化用触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】
特公平2−15253号公報及び特開昭60−110335号公報には、アルミナ粉末にセリアを担持させたものと、セリア粉末とを混合して担体にコーティングした後、そのコーティング層にPt、Rh及びPdからなる群より選ばれた少なくとも1種の貴金属成分を担持させるという排気ガス浄化用触媒の製造方法及び該方法によって得られる排気ガス浄化用触媒が記載されている。これは、アルミナ粉末に直接担持させるセリア量を少なくすることによって、該アルミナ粉末の比表面積の低下を防止し、該アルミナ粉末上における貴金属成分の分散性を高めようとするものである。
【0003】
セリアがOストレージ効果を有し、これを利用して三元触媒のA/Fウインドウ(該触媒が有効に働く空燃比領域)を拡大することは知られている。上記従来技術は、アルミナ粉末の比表面積の低下を防止するという観点から、アルミナ粉末に担持させるセリア量を減らす一方、貴金属を担持させた後にセリア粉末を添加することによって、上記Oストレージ効果を得るに十分なセリア量を確保するものと認められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術はアルミナ粉末の比表面積の低下を防止するものであるが、本発明のねらいは、Pd酸化物とセリウム酸化物との相互作用の向上を図ることにある。すなわち、セリウム酸化物のOストレージ効果を利用してPd酸化物の触媒機能を高めるには、セリウム酸化物がPd酸化物のまわりに適切に配置されていることが必要になる。しかし、先にアルミナ粉末に貴金属を担持させた後に、これにセリア粉末を混合しただけでは、Oストレージ効果が十分に生かされるように該貴金属とセリア粉末とが接近することを担保することができない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、セリウム酸化物にPd酸化物を担持させ、その後にこれにさらにセリウム酸化物を担持させることにより、Pd酸化物がセリウム酸化物のOストレージ効果によって金属Pdに還元されにくくし、触媒の活性・耐久性を改善しようとするものである。
【0006】
すなわち、この出願の排気ガス浄化用触媒に係る発明は、Pdの酸化物と、金属成分としてセリウムを含む金属酸化物とが含まれている排気ガス浄化用触媒であって、
金属成分としてセリウムを含む金属酸化物粒子の表面に、Pd酸化物粒子が分散担持され、該Pd酸化物粒子が上記金属酸化物粒子の表面に形成された金属成分としてセリウム を含む金属酸化物の被膜によって覆われていることを特徴とする。
【0007】
ここに、「金属成分としてセリウムを含む金属酸化物」とは、セリア単独であっても、セリウムと他の貴金属ないしは遷移金属との複合酸化物(複酸化物)であってもよい。そのような他の遷移金属としては、例えばジルコニウム、プラセオジウム、ネオジウム、ランタン等がある。また、「Pd含む貴金属」とは、Pd単独でもよく、Pd以外にPt、Rhその他貴金属を併用したものであってもよい。
【0008】
上記排気ガス浄化用触媒の場合、全体としてみれば、Pd酸化物がセリウム酸化物(ここでいうセリウム酸化物は、セリアに限って使用している語ではなく、広く上記複合酸化物を含んでいる。)で言わば囲まれており、このセリウム酸化物のOストレージ効果がPd酸化物に有効に働くことになる。これにより、当該排気ガス浄化用触媒の活性、特にHC(炭化水素)、CO及びNOx(窒素酸化物)の浄化に関する低温活性が向上し、また、高温でのNOx浄化率も高くなる。
【0009】
上記排気ガス浄化用触媒は、 金属成分としてセリウムを含む金属酸化物に、Pdを含む貴金属を担持する貴金属担持工程と、上記金属酸化物に貴金属を担持させたものを該貴金属が金属酸化物に固定されるように熱処理する熱処理工程と、上記熱処理物に、金属成分としてセリウムを含む金属酸化物を担持させる酸化物担持工程とを順に行なうことによって得ることができる。
【0010】
上記貴金属担持工程については、これを、上記金属酸化物の粉末と上記貴金属の溶液とを接触させることによって行なうことができる。これにより、金属酸化物粉末の表面全体に貴金属溶液が付着し、その後に熱処理したとき、金属酸化物粒子の表面全体に貴金属の酸化物が分散して担持固定されたものが得られ、触媒の活性向上に有利になる。
【0011】
また、上記貴金属担持工程では、上記金属酸化物粉末とアルミナ粉末とに上記貴金属の溶液を接触させることによって、該貴金属を金属酸化物粉末とアルミナ粉末とに担持させることができる。これにより、貴金属を金属酸化物粉末とアルミナ粉末の各々に対して高分散担持することができ、アルミナの利用によって触媒の活性を高めることができる。
【0012】
上記熱処理工程における熱処理は、その後の酸化物担持工程において貴金属が金属酸化物から脱離しないように、該貴金属を金属酸化物に固定するために行なうものであって、その処理温度は450〜700℃が好ましい。450℃未満では貴金属の金属酸化物への固定が不十分になり、700℃以上では触媒の劣化を招き易くなるためである。
【0013】
上記酸化物担持工程では、上記熱処理物にセリウムを含む金属の溶液(例えば、硝酸塩や酢酸塩の溶液)を接触させて焼成することによって当該担持を行なうことができる。この場合、焼成によってセリウム等は金属酸化物となる。金属の溶液を熱処理物に含浸させて焼成する方法であっても、熱処理物と金属の溶液とを混合して乾固(蒸発乾固又はスプレードライ)し、その後に焼成する方法であってもよい。
【0014】
担体表面に、Pdの酸化物と、金属成分としてセリウムを含む金属酸化物とが含まれている触媒層が形成されてなる排気ガス浄化用触媒を得るには、上記貴金属担持工程の後に、当該貴金属を担持した金属酸化物を担体にコーティングし、しかる後に上記熱処理工程及び酸化物担持工程を行なうようにすればよい。
【0015】
例えば、上記金属酸化物粉末、貴金属(Pd等)の溶液、バインダ及び水を、さらに必要に応じてこれらとアルミナ粉末とを混合することによって、貴金属の金属酸化物粉末やアルミナ粉末への担持を行ない、当該混合によって得られるスラリーを担体にコーティングすればよい。また、上記金属酸化物粉末、貴金属(Pd等)の溶液及び水を、さらに必要に応じてこれらとアルミナ粉末とを合わせて、加熱しながら攪拌し乾固させることによって、貴金属の金属酸化物粉末やアルミナ粉末への担持を行ない、得られた乾固物を粉砕しこれに水及びバインダを加えてスラリーを形成し、このスラリーを担体にコーティングするようにすることもできる。
【0016】
上記酸化物担持工程では、セリウムを含む金属の溶液を上記担体のコーティング層に含浸させて焼成することによって、当該担持を行なうことができる。これにより、コーティング層のセリウム酸化物の表面にセリウム酸化物の被膜が形成され、この被膜によってPd酸化物が覆われることになる。よって、このPd酸化物の全体がセリウム酸化物によって囲まれることになり、上記Oストレージ効果の利用に有利になる。
【0017】
上記酸化物担持工程では、上記熱処理物とセリウムを含む金属の溶液とを混合して乾固し、該乾固物をスラリーとして担体にコーティングし、しかる後にその焼成を行なうようにすることができる。これにより、個々の熱処理物の表面がセリウム酸化物被膜で覆われたものを担体の表面に触媒層として担持させることができる
【0018】
上記金属酸化物粒子の量は、該金属酸化物粒子と上記金属酸化物被膜とを合わせた量の10〜30wt%が好適である。
【0019】
このような割合であれば、触媒の低温活性の向上と、排気浄化率の向上とを両立させることができる。上記割合は20〜30wt%が特に好適である。
【0020】
【発明の効果】
従って、この出願の排気ガス浄化用触媒に係る発明によれば、金属成分としてセリウムを含む金属酸化物粒子の表面に、Pd酸化物粒子が分散担持され、該Pd酸化物粒子が上記金属酸化物粒子の表面に形成された金属成分としてセリウムを含む金属酸化物の被膜によって覆われているから、セリウム酸化物のOストレージ効果がPd酸化物の触媒機能に有効に働き、当該触媒の低温活性が向上するとともに、高温でのNOx浄化率が高くなる。
【0021】
【発明の実施の形態】
<排気ガス浄化用触媒の構造>
図1には自動車の排気ガスを浄化するための触媒の一例が示されている。該触媒において、1はコージェライト製のハニカム担体であり、その表面に、セリア粒子2の表面にPd酸化物粒子3が分散担持され且つ該Pd酸化物粒子3を覆うようにセリア粒子2の表面にセリア被膜4が形成されてなる触媒粒子5が担持されている。なお、このハニカム担体1の表面には、図示は省略するが、上記触媒粒子5と同様に、活性アルミナ粒子の表面にPd酸化物粒子が分散担持され且つ該Pd粒子を覆うように該表面にセリア被膜が形成されてなる触媒粒子も担持されている。これらの触媒粒子はバインダ(例えば、水和アルミナ)によって担体1の表面に固着されている。
【0022】
<排気ガス浄化用触媒の製造方法>
−含浸法による場合−
アルミナ粉末X1g、セリア粉末Y1g、ジニトロジアミンPd溶液(4.53wt%)1.64g、バインダ及び水10mLを攪拌混合してスラリーを形成する。このスラリーにハニカム担体を浸漬して引上げ、エアブローによって余分なスラリーを除去した後、乾燥し、加熱焼成(熱処理)する。その冷却後、このハニカム担体のコーティング層に、硝酸セリウムZ1gを水3mlに溶解させてなる水溶液を含浸させ、再度焼成を行なうことによって、上記排気ガス浄化用触媒を得る。
【0023】
−蒸発乾固法による場合−
アルミナ粉末X2g、セリア粉末Y2g、ジニトロジアミンPd溶液(4.53wt%)1.64g及び水を加熱容器に入れ、加熱しながら攪拌することによって乾固させる。得られた乾固物を粉砕し、これにバインダ及び水10mLを加えてスラリーを形成する。このスラリーにハニカム担体を浸漬して引上げ、エアブローによって余分なスラリーを除去した後、乾燥し、加熱焼成する。その冷却後、このハニカム担体のコーティング層に、硝酸セリウムZ2gを水3mlに溶解させてなる水溶液を含浸させ、再度焼成を行なうことによって、上記排気ガス浄化用触媒を得る。
【0024】
<全セリア量に占めるセリア粉末量の割合の影響>
上述の製造方法によれば、得られる触媒には、セリア粉末と、硝酸セリウムから生成するセリアとが含まれることになる。そこで、全セリア量に占めるセリア粉末の割合を20wt%、40wt%、60wt%、80wt%及び100wt%と段階的に変えて、それが触媒の活性に及ぼす影響を調べた。
【0025】
触媒の調製には上記含浸法を採用した。各材料の量は、セリア粉末20wt%の場合、アルミナ粉末X1=3.0g、セリア粉末Y1=0.6g、ジニトロジアミンPd溶液(4.53wt%)1.64g、硝酸セリウムZ1=1.72gとした。担体(25cc)に対するコーティング量は乾燥重量で1.8gである。これによって、最終完成品では、アルミナ:セリア=1:1の重量比となり、担体1L当りのPd担持量は1.5gとなる。2回の焼成はいずれも500℃で2時間とした。
【0026】
触媒の活性については、低温活性の評価のために、HC、CO及びNOxの浄化に関するT50(最高浄化率の半分の浄化率が得られるときの触媒入口の排気ガス温度)を測定し、また、高温での活性を評価するために、400℃及び500℃の各々でのHC、CO及びNOxの各浄化率を測定した。
【0027】
排気ガスとしては、次の模擬ガスを用い、空燃比がA/F=14.7を中心に±0.9の幅で変化するように、1Hzでガス組成を変化させた。
【0028】
A/F=14.7のガス組成
CO:13.9%,O:0.6%,CO:0.6%,H:0.2%:0.056%,NO:0.1%,残部N
また、各供試触媒には、耐熱性を評価するために大気中で1000℃で24時間の熱処理を施してから、上記テストに供した。なお、図2以下の各グラフにおいて、CA材とは、上記セリア粉末のことを意味する。
【0029】
T50の結果は図2に示されている。同図によれば、CA材で全セリアの一部を構成するようにした本発明の触媒は、いずれもセリア粉末のみで全セリアを構成した比較例に比べて、T50が低くなっている。これから、本発明によれば低温活性が向上することがわかる。これは、Pd酸化物がセリア粉末と硝酸セリアによるセリア被膜とによって囲まれ、セリアのOストレージ効果がPd酸化物に有効に働いたためと考えられる。
【0030】
C400の結果は図3に示されている。HC及びCOの浄化率に関しては本発明触媒と比較例触媒との間に大差はないが、NOx浄化率に関しては、本発明触媒の方が高くなっている。C500の結果は図4に示されているが、C400の場合と同様の結果となっている。但し、CA材の占める割合が多くなるに従って、NOx浄化率は低くなっている。
【0031】
<CA材の占める割合の最適化>
そこで、CA材(セリア粉末)の占める割合を0wt%、10wt%、20wt%、30wt%、100wt%とした各触媒を調製し、同様にT50、C400及びC500を測定した。結果は、図5乃至図7に示されている。
【0032】
図5に示すT50に関しては、CA材が10〜30wt%のときに略同じ程度低くなっている。図6に示すC400及び図7に示すT500については、CA材が20wt%及び30wt%のときNOx浄化率が特に高くなっている。従って、上記割合は10〜30wt%がよいこと、NOx浄化率の向上の観点から20〜30wt%がよいことがわかる。
【0033】
<CA材が20wt%と100wt%との触媒粒子の比較>
上記CA材(セリア粉末)を20wt%として得られた触媒と、これを100wt%として得られた触媒とについて、各々のセリア粉末部分を電子顕微鏡写真にとった。20wt%の触媒の同写真を図8に、100wt%の同写真を図9に示す。各触媒は大気中で1000℃24時間の熱処理を施したものである。
【0034】
図9に示すCA材100wt%のものにおいて、写真右側に現れている大きな粒がセリア粒子であり、その表面に現れている小さな粒がPd酸化物である。これに対して、図8に示すCA材20wt%のものにおいて、写真左側に比較的濃く現れている大きな粒がセリア粒子、その周囲に薄く現れている部分がセリア被膜、この被膜部分に見える小さな粒がPd酸化物であり、このPd酸化物粒子がセリア被膜によって覆われていることがわかる。このセリア被膜の有無が上述の触媒活性の違いとなって上記結果に現われているものである。
【0035】
なお、TEM(Transmission electron microscopy)画像上の元素の同定方法としては、EDX(Energy dispersion X-raydetector)を使うものと、格子縞から同定するものとがある。このいずれによっても、上記CA材20wt%とした触媒と、これを100wt%とした触媒とを明確に判別することができる。
【0036】
<調製法による活性の違い>
触媒活性が最も良かったCA材(セリア粉末)の割合20wt%の触媒に関し、触媒の調製に上述の含浸法を採用したものと乾固法を採用したものとについて、そのC400及びC500を同様に測定した。結果は図10にC400が、図11にC500が示されている。このときのX2、Y2、Z2はCA材20wt%でのX1、Y1、Z1と同じにした。
【0037】
C400及びC500のいずれに関しても、乾固法の方が含浸法よりも浄化率が少し低くなる傾向にあるが、それでもCA材100の例に比較すると、高い浄化率を示し、特にNOx浄化率に関しては顕著に差が現れている。従って、調製に乾固法を採用しても本発明は有用であることがわかる。
【0038】
<本発明触媒と従来触媒との比較>
本発明とは異なる従来方法によって触媒を調製した。すなわち、アルミナ粉末に硝酸セリウムをセリア量換算で予定する全セリア量の5wt%を含浸させて焼成し、このセリア含有アルミナ粉末とセリア粉末(全セリア量の残り95wt%分)と水とを混合してスラリーを形成した。そして、このスラリーを担体にコーティングした後、焼成し、さらに、このコーティング層にジニトロジアミンPd溶液を含浸させて焼成した。アルミナ粉末量、全セリア量、Pd担持量は上記CA材(セリア粉末)20wt%の本発明触媒と同じになるようにした。
【0039】
そうして、上記他の調製法によって得られた触媒についてT50、C400及びC500を同様によって測定し、本発明触媒と比較した。結果は図12乃至図14に示されている。
【0040】
図12に示すT50をみると、他の調製法による触媒ではCA材100wt%の触媒よりも低温活性が良くなっているが、それでも本発明触媒に比べると低い結果になっている。これは、他の調製法による場合、アルミナ粉末の比表面積の大きな低下は避けられるものの、Pd酸化物は単にセリア粒子やアルミナ粒子に担持されたものになるだけで、本発明の如きセリア被膜によって覆われた形態にはならないためと考えられる。よって、この結果からも本発明の有用性が裏付けられる。
【0041】
図13に示すC400及び図14に示すC500をみると、上記他の調製法による触媒では、CA材100wt%のものよりもかえって浄化率が低くなっている。これはアルミナ粉末への硝酸セリウムの含浸・焼成によって、そのアルミナ粒子の比表面積が低くなった結果と考えられる。
【0042】
<貴金属としてPdとPtとRhとを用いた場合>
貴金属として上記Pdと共にPt及びRhを併用してCA材(セリア粉末)20wt%の触媒とCA材100wt%の触媒とを調製し、同様にT50、C400及びC500を測定した。調製法としては先に説明した含浸法を採用し、各貴金属の担体1L当りの担持量は、Pt:Pd:Rh=1:7:3の重量比率で総計が1.3gとなるようにした。また、得られた触媒にはいずれにも大気中で1000℃、24時間の熱処理を施した。結果は図15乃至図17に示されている。
【0043】
図15に示すT50については、CA材を20wt%としたものが100wt%としたものよりも低い。図16に示すC400及び図17に示すC500に関してもCA材20wt%のものが良い。CA材20wt%の触媒ではNOx浄化率が極めて高くなっていることが特徴的である。従って、この結果から、貴金属としてPdを単独で用いる場合だけでなく、Pt、Rhと併用する場合でも、本発明は有用であることがわかる。
【0044】
<貴金属としてPtとRhのみを用いた場合>
そこで、貴金属としてPdを用いずにPtとRhのみ(Pt:rh=5:1の重量比率で、担体1L当りの担持量が総計で1.6g)として、CA材(セリア粉末)20wt%の触媒とCA材100wt%の触媒とを調製し、同様にT50、C400及びC500を測定した。調製法としては先に説明した含浸法を採用した。また、得られた触媒にはいずれにも大気中で1000℃、24時間の熱処理を施した。結果は図18乃至図20に示されている。
【0045】
図18に示すT50をみると、CA材20wt%では100wt%のものよりも高くなっており、しかも、Pdを用いた場合に比べてT50が高くなっている。図19に示すC400及び図20に示すC500の各浄化率も、CA材20wt%の方が100wt%のものより低くなっており、また、Pdを用いた場合に比べてC400が低くなっている。
【0046】
従って、以上の結果から、貴金属としてPdを使用しない場合には、格別な効果は得られないことがわかる。これは、Pdは酸化物となって働くことにより優れた触媒機能を発揮するものであるから、セリアのOストレージ効果がPd酸化物の触媒活性を安定したものにするのに対し、Ptは酸化物ではなく金属状態においてその優れた触媒機能を発揮するものであり、このPtに対してはセリアのOストレージ効果は効を奏さず、かえってセリア被膜の形成により、Ptが酸化し易くなり、あるいは排気ガスとの接触が妨げられる結果と考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の触媒構造の一例を示す断面図。
【図2】 CA材(セリア粉末)の割合がT50に及ぼす影響をみたグラフ図。
【図3】 CA材の割合がC400に及ぼす影響をみたグラフ図。
【図4】 CA材の割合がC500に及ぼす影響をみたグラフ図。
【図5】 CA材の割合を細かく変えたときのT50に及ぼす影響をみたグラフ図。
【図6】 CA材の割合を細かく変えたときのC400に及ぼす影響をみたグラフ図。
【図7】 CA材の割合を細かく変えたときのC500に及ぼす影響をみたグラフ図。
【図8】 本発明触媒の粒子構造を示す電子顕微鏡写真。
【図9】 比較触媒の粒子構造を示す電子顕微鏡写真。
【図10】 触媒調製法の違いがC400に及ぼす影響をみたグラフ図。
【図11】 触媒調製法の違いがC500に及ぼす影響をみたグラフ図。
【図12】 本発明調製法と他の調製法とをT50に関して比較したグラフ図。
【図13】 本発明調製法と他の調製法とをC400に関して比較したグラフ図。
【図14】 本発明調製法と他の調製法とをC500に関して比較したグラフ図。
【図15】 貴金属としてPt、Pd及びRhを併用した場合のT50をCA材20wt%と100wt%とで比較したグラフ図。
【図16】 貴金属としてPt、Pd及びRhを併用した場合のC400をCA材20wt%と100wt%とで比較したグラフ図。
【図17】 貴金属としてPt、Pd及びRhを併用した場合のC500をCA材20wt%と100wt%とで比較したグラフ図。
【図18】 貴金属としてPt及びRhを用いた場合のT50をCA材20wt%と100wt%とで比較したグラフ図。
【図19】 貴金属としてPt及びRhを用いた場合のC400をCA材20wt%と100wt%とで比較したグラフ図。
【図20】 貴金属としてPt及びRhを用いた場合のC500をCA材20wt%と100wt%とで比較したグラフ図。
【符号の説明】
1 ハニカム担体
2 セリア粒子
3 Pd酸化物粒子
4 セリア被膜
5 触媒粒子

Claims (2)

  1. Pdの酸化物と、金属成分としてセリウムを含む金属酸化物とが含まれている排気ガス浄化用触媒であって、
    金属成分としてセリウムを含む金属酸化物粒子の表面に、Pd酸化物粒子が分散担持され、該Pd酸化物粒子が上記金属酸化物粒子の表面に形成された金属成分としてセリウムを含む金属酸化物の被膜によって覆われていることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  2. 請求項1に記載されている排気ガス浄化用触媒において、
    上記金属酸化物粒子の量が、該金属酸化物粒子と上記金属酸化物被膜とを合わせた量の10〜30wt%であることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
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