JP4164297B2 - 駆動装置、光量調節装置及びレンズ駆動装置 - Google Patents

駆動装置、光量調節装置及びレンズ駆動装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ等の光学機器に好適な駆動装置、光量調節装置及びレンズ駆動装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のレンズシャッタカメラのシャッタ装置としては、図15に示すものがある。
【0003】
同図において、101は永久磁石、102は駆動レバー、102aは駆動レバー102に設けられた駆動ピンである。前記駆動レバー102は永久磁石101に固着され、該永久磁石101と一体的に回転する。103はコイル、104,105は軟磁性材料から成り、前記コイル103により励磁されるステータである。ステータ104とステータ105は104a部と105a部において接合されており、磁気回路上一体となっている。前記コイル103への通電により、ステータ104及びステータ105が励磁され、永久磁石101は所定の角度内を回転駆動する。106,107はシャッタ羽根であり、108は地板である。前記シャッタ羽根106,107は地板108のピン108a,108bへ穴部106a,107aにおいて回転可能に取り付けられ、長穴106b,107bが前記駆動ピン102aに摺動可能に嵌合し、前記永久磁石101とともに駆動レバー102が回転する事で、該シャッタ羽根106,107は穴部106a,107aを中心として回転駆動され、不図示の開口を開閉する。
【0004】
この他の形態としては、コストアップを防ぐ為に永久磁石をプラスチックマグネットで形成し、駆動ピンを一体的に成形したものもある。
【0005】
109は前記シャッタ羽根106,107を前記地板108との間で移動可能に保持する前地板であり、110は前記ステータ104,105を保持し、前記永久磁石101を回転可能に保持する後地板である。
【0006】
また、撮像素子にCCDなどを用い、被写界像を光電変換して記憶媒体に静止画像の情報として記録するデジタルカメラが普及してきている。この種のデジタルカメラの露光に関する動作について、以下に簡単に説明する。
【0007】
まず撮影に先立って主電源が投入され、撮像素子が動作状態になるとシャッタ羽根は前記撮像素子に露光可能な開位置に保持される。これにより前記撮像素子にて電荷の蓄積と放出転送が繰り返され、画像モニターによって被写界の観察が可能になる。
【0008】
その後、レリーズボタンが押されると、その時点での撮像素子の出力に応じて絞り値と露光時間が決定され、それに基づいて、露光開口の口径を絞る必要がある場合には、まず、絞り羽根が駆動されて所定の絞り値にセットされる。次に、蓄積電荷の放出がされている前記撮像素子に対して電荷の蓄積開始が指示され、それと同時にその蓄積開始信号をトリガー信号として露光時間制御回路が起動され、所定の露光時間の経過により、前記シャッタ羽根が前記撮像素子への露光を遮る閉位置へと駆動される。前記撮像素子への露光が遮られた後、蓄積された電荷の転送が行われ、画像書き込み装置を介して記録媒体に画像情報が記録される。電荷の転送中に撮像素子への露光を防ぐのは、電荷の転送中に余分な光によって電荷が変化してしまうことを防ぐためである。
【0009】
上記のようなシャッタ装置の他に、NDフィルターを進退させる機構を持つものや、小さな絞り径をもつ絞り規制部材を進退させる機構を持つものがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記シャッタ装置はコイルやステータにより地板において多くの範囲を占めてしまい、他のアクチエータやレンズのガイド棒等を配置する事が困難になってしまう。この欠点を解消するものとして、本願出願人により特開2002−49076号公報において、以下の実施例に開示の装置が提案されている。
【0011】
回転中心の仮想軸に対して垂直方向の面が該仮想軸を中心とする角度方向に分割して異なる極に交互に着磁され、回転中心を中心として回転可能なマグネットを備え、該マグネットの外周或いは内周コイルを配置し、前記コイルにより励磁される第1のステータと第2のステータが前記マグネットの上面及び下面及び内周面に対向したステータと、前記マグネットと一体的に構成された羽根駆動ピンとからなる駆動装置と、開口部を備えた地板と、前記駆動装置の羽根駆動ピンにより駆動され、前記地板の開口部の開口量を調節する光量調節羽根とを備えた光量調節装置である。
【0012】
このような構成の光量調節装置とする事により、地板上においてコイルやステータ以外の構成部材を配置可能なコンパクトな装置にすることができるといった従来にない効果を有するものとなる。
【0013】
その後、本願出願人が更にこの種の装置の開発を進めていくと、前記コイルヘの通電がなされないときに生じる、前記マグネットが磁極部に吸引される力により該マグネットの安定する位置がシャッタの開口行程の途中にある場合、最大開口を保持する状態、或いは、完全に遮光している状態に保持するには前記コイルへの通電を続けなければならず、消費電力の面に難があることが判明した。
【0014】
また、近年製品の使用によっては2種類の位置の間でレンズ駆動を行えば良いものもある。例えば収納位置と使用位置との間で移動させる場合や、通常撮影距離位置とマクロ撮影位置との間で移動させる場合である。このような簡易のレンズ駆動機構を、上記の構成に使用されるアクチュエータを用いて、前記光量調節羽根の代わりに用いる構成も考えているが、この際にも2種類の位置でレンズを保持するのに通電をし続けなければならないとすると、電池を電源とするカメラ等には適さないことになる。
【0015】
そこで本願出願人は、省電化を可能にする光量調節装置やレンズ駆動装置を新たに考えている。
【0016】
(発明の目的)
本発明の第1の目的は、コイルへの無通電時において、マグネットの着磁部の1極の中心が各磁極部の中心に対向する位置で安定的に保持される条件を設定し、一旦コイルへ通電して駆動動作を行った後は、前記コイルへの通電を断っても、マグネットを回動範囲端である第1もしくは第2の位置に保持することができ、省電力化を達成し得る駆動装置を提供しようとするものである。
【0017】
本発明の第2の目的は、省電化を達成しつつ、所望の第1の開口状態もしくは第2の開口状態を保持することのできる光量調節装置を提供しようとするものである。
【0018】
本発明の第3の目的は、省電化を達成しつつ、所望の第1のレンズ位置もしくは第2のレンズ位置を保持することのできるレンズ駆動装置を提供しようとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、リング形状を成しその円心を軸中心として回転可能に保持されるとともに、周方向に分割して異なる極に交互に着磁されたマグネットと、該マグネットの外径側もしくは内径側に配置されるコイルと、前記マグネットの回転軸方向の一方の面に対向し、前記コイルにより励磁される櫛歯形状の第1の磁極部と、前記マグネットの回転軸方向の他方の面に対向し、前記コイルにより励磁される櫛歯形状をした第2の磁極部を具備した円盤形状のステータとを有する駆動装置において、前記コイルへの正逆通電が切り換えられることで正逆回転する前記マグネットの回動範囲を、所定の第1の位置と第2の位置の間で一方から他方へ回転できるように規定すると共に、前記マグネットが前記第1の位置もしくは前記第2の位置に達した状態では、前記各磁極部の中心に対して前記マグネットの着磁部の1極の中心が一定の角度をなし、この状態時に前記コイルへの通電が断たれると、前記各磁極部の中心に前記マグネットの着磁部の1極の中心を対向させるコギング力が前記第1の位置もしくは前記第2の位置の状態を保持する力として作用するように、前記各磁極部に対する前記マグネットの関係を規定する規定部材を有し、前記各磁極部の一つあたりの角度をA、前記マグネット1極あたりの角度をBとして、「A/B」をYとし、前記マグネットの回転軸方向の板厚に対する該マグネットの外径の1極あたりの円周上の長さの比の値をXとすると
−0.333X+0.7>Y
の条件を満たすように設定した駆動装置とするものである。
【0021】
また、上記第2の目的を達成するために、請求項及びに記載の発明は、請求項1に記載の駆動装置と、リング形状の前記マグネットの内径部の少なくとも一部を光路とし、該光路を通過する光に対する最大開口を規定する開口部を有する板部材と、前記マグネットの回転に連動して前記開口部の開口径を変化させて通過光量を調整する光量調節部材とを有し、前記光量調節部材が、前記マグネットが前記第1の位置と前記第2の位置の間で一方から他方へ回転するのに連動して、前記開口部の開口径を第1の開口状態もしくは第2の開口状態のうちの何れか一方に変化させる光量調節装置とするものである。
【0023】
また、上記第3の目的を達成するために、請求項に記載の発明は、請求項1に記載の駆動装置と、前記ステータの内径部を光路とするレンズを前記マグネットの回転に連動して光軸方向に移動させて該レンズの位置を変化させるレンズ位置出し機構とを有し、前記レンズ位置出し機構が、前記マグネットが前記第1の位置と前記第2の位置の間で一方から他方へ回転するのに連動して、前記レンズを第1のレンズ位置もしくは第2のレンズ位置のうちの何れか一方に変化させるレンズ駆動装置とするものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0026】
図1〜図4は本発明の第1の形態に係る図を示すものであり、詳しくは、図1は光量調節装置の分解斜視図、図2は図1の光量調節装置の断面図、図3は図1の光量調節装置のシャッタ閉鎖時における図2のC−C断面図、図4は同じく図1の光量調節装置のシャッタ開放時における図2のC−C断面図であり、いずれもボビンとコイル、及び対向するステータは不図示としてある。また羽根の駆動部分は地板上に180度反対位置で同様に機能するため、図示は一方のみとした。
【0027】
これらの図において、1はプラスチックマグネット材料からなるリング形状のマグネットであり、リング形状の中心である回転中心を仮想軸とすると該仮想軸に対して垂直な方向の平面である一方の面及び他方の面を円周方向に16分割して交互にS極、N極に着磁されている。着磁部1a,1cはN極に、着磁部1b,1dはS極に着磁されており、各々その裏面は反対の極になっている。この例では着磁極数は16極であるが、マグネットは2極以上であればよい。11は前記マグネット1に一体的に固定される軸受リングであり、回転の為、摺動性の良い材料で成形されている。12は軸受であり、第1のステータ3と第2のステータ4の間に固定され、前記軸受リング11及びマグネット1が第1のステータ3と第2のステータ4の間で所定の間隔を維持しながら円滑に回転できるように構成されている。2はリング形状のコイルであり、該コイル2は前記マグネット1と同心でかつ、該マグネット1の外径側に配置されて、電気的に絶縁されている材料で作られたボビン2aに導線が巻かれている。
【0028】
3は軟磁性材料からなる第1のステータであり、コイル2への通電により励磁される第1の磁極部3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3hを持ち、該磁極部3a〜3hは前記リング形状のマグネット1の軸方向と垂直な第1の平面(一方の面)に所定の隙間をもって対向し、前記マグネット1の径方向でしかも内径方向に延出する平板の櫛歯形状により構成されている。ここの延出する櫛歯形状の磁極部の数はマグネット1の着磁分割数nの1/2個形成され、それらが720/n度(この実施の形態では45度)ずつ等分(ここでは8つ)配置されている。前記コイル2ヘの通電により、前記第1の磁極部3a〜3hはすべて互いに同極になるように励磁される。
【0029】
4は軟磁性材料からなる第2のステータであり、前記コイル2への通電により励磁される第2の磁極部4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4hを持ち、該磁極部4a〜4hは前記マグネット1の前記第1の平面と反対側の平面である第2の平面(他方の面)に所定の隙間をもって対向し、マグネット1の半径方向でしかも内径方向に延出する平板の櫛歯形状により構成されている。この延出する櫛歯形状の磁極部の数はマグネット1の着磁分割数nの1/2個形成され、それらが720/n度(この実施の形態では45度)ずつ等分(ここでは8つ)配置されている。
【0030】
前記コイル2ヘの通電により、第2の磁極部4a〜4hはすべて互いに同極になるように、しかも第1の磁極部3a〜3hとは逆の極性になるよう励磁される。前記第2のステータ4の第2の磁極部4a〜4hは、前記マグネット1を挟んで前記第1のステータ3の第1の磁極部3a〜3hに対向する位置に形成されている。前記第1のステータ3と前記第2のステータ4は、磁極部とは径方向において逆側の位置、即ちコイル2の外径を覆う3i部で磁気的に連結されている。
【0031】
前記マグネット1、コイル2、第1のステータ3及び第2のステータ4で磁気回路を構成している。
【0032】
前記マグネット1には第1のステータの側に駆動ピン1hと1iが形成されている。また、駆動ピン1hと1iは後述の地板5の開口中心と同軸の円弧状の長穴5dと5eの中をそれぞれ開口中心と同軸の円周方向に概略移動するように配置されている。これらで、マグネット1の回動範囲を所定の状態に規制することになる。
【0033】
5は光量調節装置の地板であり、該地板5は開口部5aを備えている。前記第1のステータ3はその第1の平面側において前記地板5に固定されている。6は前地板であり、前記地板5との間に所定の空間を保ち、該空間に後述する光量調節羽根が移動可能に保持するものであり、開口部6aを備えている。7,8,9,10は光量調節羽根であり、光量調節羽根7と9の丸穴7a,9aがそれぞれ地板5のピン5b,5cに回転可能に嵌合している。また、長穴7b,9bはマグネット1の駆動ピン1hに摺動可能に嵌合している。前記光量調節羽根8と10の丸穴8a,10aはそれぞれ地板5のピン5f,5gに回転可能に嵌合しており、長穴8b,10bはマグネット1の駆動ピン1iに摺動可能に嵌合している。これにより、マグネット1の回転に応じて地板5の開口部5aの開口量を変化させることができる。
【0034】
図3のマグネット1の回転位置は、光量調節羽根7〜10により開口部5aを閉じた(最小開口径)とした状態であり、図4のマグネット1の回転位置は、前記光量調節羽根7〜10を開口部5aより退避させた位置であり、該開口部5aを開放にしている状態である。
【0035】
図3の状態からコイル2に通電を行い、第1のステータ3の磁極部をN極、第2のステータ4の磁極部をS極に励磁すると、マグネット1は反時計回りに回転して図4に示す開口部5aを開放する状態になり、この図4の状態からコイル2に逆方向の通電を行い、第1のステータ3の磁極部をS極、第2のステータ4の磁極部をN極に励磁すると、マグネット1は時計回りに回転して図3に示す開口部5aを閉じた状態になる。駆動ピン1hと1iはマグネットと一体的に成形されるので、別部品で構成される場合に比べ、低コストで少ない組み立て誤差となる。
【0036】
上記構成において、前記コイル2はマグネット1と軸方向における同じ高さの外周(或いは内周でも良い)配置されるので、図2において回転軸方向が薄型のアクチエータとなり、また、マグネット1の上面及び下面に対向する第1のステータ3と第2のステータ4を挟む磁路となるので磁気抵抗が少なく、コイル2により発生する磁力線が効果的にマグネットに作用する為、出力の高いアクチエータとなり、結果的に薄型で安定した特性を備えた光量調節装置を構成できる。
【0037】
次に、磁極部の形状について詳細に説明する。
【0038】
マグネット1はコイル2ヘの無通電時にそれに応じた状態で回転位置が保持される。この様子を図5及び図6を用いて説明する。
【0039】
図5において、縦軸はマグネット1に作用する第1のステータ3と第2のステータ4との間で発生する磁力を示し、横軸はマグネット1の回転位相を示す。
【0040】
E1点,E2点で示されるところは、正回転しようとするとマイナスの力が働いて元の位置に戻ろうとし、逆回転しようとするとプラスの力が働いて元の位置に戻される。すなわち、マグネット1と磁極部の間の磁力によって該マグネット1がE1点或いはE2点に安定的に位置決めされようとするコギングの位置である。F1点,F2点,F3点はマグネットの位相が少しでもずれると前後のE1点或いはE2点の位置に回転する力が働く不安定な均衡状態にある停止位置である。コイル2への通電がなされない状態では、振動や姿勢の変化によってF1点,F2点,F3点に停止していることはなく、E1点或いはE2点の位置で停止する。
【0041】
E1点,E2点のようなコギング安定点はマグネット1の着磁極数をnとすると、「360/n」度の周期で存在し、その中間位置がF1点,F2点,F3点のような不安定点になる。
【0042】
有限要素法による数値シミュレーションの結果、着磁される極の角度(図3においてBで示す角度) と磁極部の角度(図3においてAで示す角度) との関係により、コイルヘの通電がない状態での磁極部とマグネットとの吸引状態の様子が変化することが明らかになった。
【0043】
それによると、磁極部の角度により該マグネットのコギング安定位置が変化する。すなわち、磁極部の角度が所定値以下の場合には、マグネットの極の中心が磁極部の中心に対向する位置で安定的に保持される。この時、図5で述べたE1点及びE2点が、マグネットの極の中心が磁極部の中心に対向する位置となる。逆に、磁極部の角度が所定値以上の場合にはマグネットの極と極の境界が磁極部の中心に対向する位置で安定的に保持される。この時、図5で述べたE1点及びE2点が、マグネットの極と極の境界が磁極部の中心に対向する位置となる。その様子を図6で詳しく説明する。
【0044】
図6は、磁極部の幅寸法とコギングトルク、マグネット寸法の関係をグラフ化して示す図である。
【0045】
図6において、横軸は「マグネットの板厚(軸方向の厚みを意味する)/マグネットの外径の1極あたりの円周上の長さ(=マグネット1極あたりの外周長さ) 」、縦軸は「磁極部1つあたりの角度(図3のA度)/マグネット1極あたりの角度(図3のB度)」である。例えば、マグネットの外径寸法がφ18mm、マグネットの板厚が0.05mmで、極数が16極の場合、磁極部1極あたりの外周長さは「18×π/16」であるから、横軸の「マグネットの板厚/マグネットの外径の1極あたりの外周長さ」の値は0.141となる。
【0046】
また、磁極部1つあたりの角度を13.5度とすると、マグネット1極あたりの角度は22.5度であるから、縦軸の「磁極部1つあたりの角度/マグネット1極あたりの角度」は0.600となる。
【0047】
図6中の各ポイントはコギングトルクがほぼ0或いは最小となるようなモデルの「磁極部1つあたりの角度/マグネット1極あたりの角度」をプロットしたものであり、図7に示す14種類のモータについてコギングトルクがほぼ0或いは最小となるような場合をグラフ化したものである。
【0048】
縦軸を「Y=磁極部1つあたりの角度/マグネット1極あたりの角度」、横軸を「X=マグネットの板厚/マグネットの外径の1極あたりの円周上の長さ」とすると、これらのポイントは「Y=−0.333X+0.7」の式で近似した直線1と、「Y=−0.333X+0.9」の式で近似した直線2とに囲まれた領域に存在する。直線1より下の範囲、即ち、「Y<−0.333X+0.7」の範囲はマグネット1の極の中心が磁極部の中心に対向する位置で安定的に保持され、「Y>−0.333X+0.9」ならば、マグネット1の極と極の境界が磁極部の中心に対向する位置で安定的に保持される。直線1と直線2とに囲まれた領域、即ち、「−0.333X+0.7≦Y≦−0.333X+0.9」の条件を満たしている場合はコギングトルクがほぼ0或いは極めて小さく構成される。
【0049】
図8、図9、図10に実験結果を示す。
【0050】
図8、図9、図10はともに図5と同様に、縦軸はマグネット1に作用する第1のステータ3と第2のステータ4とで発生する磁力によるトルクを示し、横軸はマグネット1の回転位相を示す。コイル2に無通電時のトルク、即ちコギングトルクとコイル端子間に3Vの電圧を印加した時の発生トルクを示している。
【0051】
このモデルのマグネットは外径φ16mm、内径φ14mm、着磁極部の数40極、コイルは巻き数105ターン、抵抗10.65Ω、ステータは外径φ19.1mmであり、図8は、磁極部の角度Aは4.5度のものである。X,Yの値はX=0.455,Y=0.50となる。
【0052】
図9は、磁極部の角度Aは5.63度のものであり、この場合が、無通電時の発生するトルク、即ちコギングトルクが一番小さくなっている。X,Yの値はX=0.455,Y=0.625となる。
【0053】
図10は、磁極部の角度Aは7.2度のものであり、X,Yの値はX=0.455Y=0.80となる。
【0054】
図6で求めた直線1,2に対して図8、図9、図10の構成のものを、図11上でそれぞれa,b,cで示す。図8に特性を示した構成のもの、つまり磁極部の角度Aは、4.5度のものはX=0.455,Y=0.50で、「Y<−0.333X+0.7」の条件に当てはまり、マグネット1の安定位置は着磁部の極の中心が磁極部の中心に対向する位置であった。
【0055】
図9に特性を示した構成のもの、つまり磁極部の角度Aが、5.63度のものはX=0.455,Y=0.60で、「−0.333X+0.7≦Y≦−0.333X+0.9」の条件に当てはまり、コギングトルクが極めて小さくなっている。
【0056】
図10に特性を示した構成のもの、つまり磁極部の角度Aは、7.2度のものはX=0.455Y,Y=0.80で、「Y>−0.333X+0.9」の条件に当てはまり、マグネット1の安定位置は着磁部の極の境界が磁極部の中心に対向する位置であった。
【0057】
本実施の形態では、「Y<−0.333X+0.7」となるように寸法が設定されており、コイル2への通電がない状態では、上記E1点及びE2点が、マグネット1の極の中心がステータ4の磁極部部の中心に対向する位置となり、マグネット1の極の中心がステータ4の磁極部の中心に対向する位置で安定的に停止するようになっている。しかし、この状態からコイル2へ通電をして磁極部を励磁しても、マグネット1に回転力が生じない。
【0058】
そこで、この実施の形態では、地板5に長穴5d(5e)を設け、該長穴5d(5e)とマグネット1のピン1h(1i)の関係が以下のように構成されてある。
【0059】
つまり、図3に示すように開口部5aを閉じた状態時には、長穴5d(5e)の一方の端面に当接してマグネット1の回転位置が、該マグネット1bの極(即ち着磁部1a)の中心Q1と第1のステータ3の磁極部R1の中心とのなす角度がα度になるように設定してある。
【0060】
これにより、図3の状態からコイル2へ通電して磁極部をS極に励磁すると、マグネット1に時計方向の回転力が生じて安定して起動が行われ、図4に示す開口部5aを開放する状態になる。また、図3の状態を図5に当てはめると、G点の位置となる。この位置でのコギングトルク(マグネット1に作用するステータ4との間で発生する吸引力)はT2であり、これは、E1点に戻ろうとする回転方向にマイナスの力(図3において反時計方向の力)が働くことになる。すなわち、マグネット1のピン1h,1iが地板5の長穴5d,5eに当接する位置の保持力がT2となる。よって、図3の状態においてコイル2への通電を切ってもマグネット1は安定的にこの位置に停止する。
【0061】
同様に、マグネット1の時計方向の回転に関しては、この実施の形態では図4に示す位置になるように、地板5の長穴5d(5e)の他方の端面がマグネット1のピン1h(1i)と当接するように設定してある。この場合のマグネット1の位置は、マグネット1の極の中心Q2と磁極部3bの中心R2とのなす角度がβ度になるように設定してある。
【0062】
図4に示す開口部5aを開放する状態で通電を断っても、マグネット1は安定的にこの位置に停止する。図4の状態を図5に当てはめると、H点の位置となる。この位置でのコギングトルク(マグネット1に作用する第1のステータ3との間で発生する吸引力)はT1であり、これは、E2点に進もうとする回転方向にプラスの力(図4において時計方向の力)が働くことになる。すなわち、地板5の長穴5d,5eの端面がマグネット1のピン1h,1iに当接する位置の保持力がT1となる。よって、コイル2への無通電時にはマグネット1は安定的にこの位置(図4の位置)に停止する。
【0063】
上述したように、光量調節羽根7〜10はマグネット1に連動して回転する。マグネット1が図4の状態にある時、光量調節羽根7〜10はそれぞれ地板5の開口部5aから退避する位置にある。一方、マグネット1が図3の状態にある時、光量調節羽根7〜10により地板5の開口部5aは閉鎖される。よって、コイル2への通電方向を切り換えることにより、光量調節羽根7〜10の位置を開放位置と閉鎖位置の2状態に切り換え可能となり、羽根押え6の開口部6a及び地板5の開口部5aの通過光量を制御できる。
【0064】
そして、図3又は図4の状態で前記コイル2への通電を断っても、マグネット1と第1のステータ3、第2のステータ4との吸引力により、それぞれの位置が保持される。よって、通電していなくても振動等により光量調節羽根7〜10の位置が変化することはなく、シャッタの信頼性が向上するとともに、従来に比べてはるかに省電化を図った装置とすることができる。
【0065】
つまり、本装置は、開き位置でも閉じ位置でも無通電で安定して保持できるシャッタ装置として作用する。
【0066】
上記マグネットや磁極部等よりなる駆動装置は、以下の特徴も有する。
【0067】
コイル2への通電により発生する磁束は、第1のステータ3と第2のステータ4との間にあるマグネット1を横切るので効果的に作用する。磁極部は径方向に延出する平板の櫛歯形状により構成されるため、軸方向への凹凸により構成されるものに比べて外周或いは内周関する寸法は小さく構成できる。これにより、非常に薄型のリング形状の駆動装置(アクチエータ)とすることができる。
【0068】
また、コイル2は一つで構成されるので通電の制御回路も単純になり、コストも安く構成できる。そして、該コイル2はマグネット1と同じ高さで該マグネットの外周(或いは内周)などに配置され、シャッタを薄く、小型化できる。
【0069】
以上により、出力が高く、かつ安価で薄く、小型の駆動装置を備えた光量調節装置を提供することができる。
【0070】
(実施の第2の形態)
図12は本発明の実施の第2の形態に係る光量調節装置を示す分解斜視図であり、上記実施の第1の形態と同様な機能を有する部分は同一符号を付し、その詳細は省略する。
【0071】
上記実施の第1の形態では、開口部を閉じる状態と開放する状態に切り換えるシャッタとしての機能を有する装置を例にしていたが、本発明の実施の第2の形態では、被写界輝度に応じて撮像素子に入る光量を調節する光量調節装置として用いる例である。つまり、NDフィルター板をマグネットで駆動し、開口部に対して進退させ、透過光量を調節する光量調節装置である。
【0072】
12は光量調整部材であるNDフィルター板であり、穴12a部が地板5のピン5bに回転可能に嵌合している。12cは透過光量を減少させるNDフィルター部であり、NDフィルター板12の長穴12bは上記実施の第1の形態における光量調節羽根7〜10と同様に、マグネット1の駆動ピン1hに摺動可能に嵌合し、該駆動ピン1hの回転位置により地板5の開口部5a内に進入し、透過光量を減少させる位置と開口部5aから退避した位置へと移動可能である。よって、開口部5aを通過する光量を調整可能である。
【0073】
この構成においては、NDフィルター板12を開口部5aに進入させた、光量を調節した状態で通電を断ったとしても、その状態を保持することができる。
【0074】
(実施の第3の形態)
図13は本発明の実施の第3の形態に係る光量調節装置を示す分解斜視図であり、上記実施の第1の形態と同様な機能を有する部分は同一符号を付し、その詳細は省略する。
【0075】
本発明の実施の第3の形態は、上記実施の第2の形態におけるNDフィルター板12の代わりに、小さい口径の開口部をもつ絞り口径板を進退させるようにしたものである。
【0076】
図13において、20は絞り口径板であり、遮光性のあるプラスチック或いは金属で構成され、穴20a部が地板5のピン5bに回転可能に嵌合している。20cは地板5の開口部5aよりも口径が小さい開口部であり、開口部以外は遮光性の材料から構成されている。絞り口径板20は長穴20bが上記実施の第2の形態におけるNDフィルター板12と同様に、マグネット1の駆動ピン1hとの摺動可能に嵌合し該駆動ピン1hの回転位置により地板5の開口部5a内に進入し、開口径を小さくする位置と開口部5aから退避した位置へと移動可能である。よって、開口部5aを通過する光量を調整可能となる。
【0077】
この構成においては、絞り口径板20を開口部5aに進入させた、光量を調節した状態で通電を断ったとしても、その状態を保持することができる。
【0078】
(実施の第4の形態)
図14は本発明の実施の第4の形態に係るレンズ駆動装置を示す断面図であり、上記実施の第1の形態と同様な機能を有する部分は同一符号を付し、その詳細は省略する。
【0079】
本発明の実施の第4の形態は、上記実施の第1の形態等においても用いた駆動装置を用いて、簡易的に2種類の繰り込んだ第1のレンズ位置(例えばマクロ撮影位置)と繰り出した第2のレンズ位置(例えば無限撮影位置)の間でレンズを光軸方向に移動させるようにしたものである。
【0080】
101は内径側にメスヘリコイド部が形成された円筒形状の鏡筒部材であり、第1の磁極部3の図1において地板側の面に固定されるものである。102は前記ステータ3,4の内径部を光路とするレンズを保持するレンズ保持部材で、外周側に前記鏡筒部材101に形成されたメスヘリコイド部に回転可能に嵌合するオスヘリコイド部が形成されていて、その後端に形成された穴部102a,102に前記マグネットの駆動ピン1h,1iが挿入されている。
【0081】
よって、前述した様にマグネット1が図3と図4の間で回転すると、駆動ピン1h,1iに案内されて前記レンズ保持部材102が正逆回転し、前記オスヘリコイド部とメスヘリコイド部との作用により、前記レンズ102が光軸方向へ移動する。なお、前記駆動ピンの光軸と平行方向の長さは、前記レンズ保持部材120が光軸方向に移動しても、その穴部102a,102b内に挿入した状態を保つことができる長さを必要とすることはいうまでもない。
【0082】
つまり、不図示のレンズ駆動信号に基づいて前記コイル2への正逆通電の切り換えを行うことにより、マグネット1は図3から図4の状態、又は図4から図3の状態まで回転し、これに連動してレンズ102は図14の繰り込んだ第1のレンズ位置から繰り出した第2のレンズ位置(不図示)へ、もしくは図13の繰り出した第2のレンズ位置から繰り込んだ第1のレンズ位置へ光軸に沿って移動することになる。
【0083】
そして、所望のレンズ位置に達した時点で、前記コイル2への通電を断つと、前述したコギング力によってマグネット1はその位置を保持されるため、レンズ102もその時のレンズ位置で保持されることになる。
【0084】
よって、簡易的な2種類のレンズ位置を設定可能なレンズ駆動装置を構成したとしても、第1もしくは第2のレンズ位置を保持するために通電し続けなければならないといったことがなくなり、省電化の達成されたレンズ駆動装置となる。
【0085】
また、前記ステータの内径部を光路としてレンズを光軸方向に移動させる構成をとることができるので、該装置を小型化することも可能である。
以上の実施の各形態では、マグネット1の極数を16極としたが、少なくとも2極あれば良い。
【0086】
最後に、上記実施の各形態の特徴的な構成及び効果を、請求項との関係を明示しつつ以下にまとめて列挙する。
【0087】
1)マグネット1と、コイル2と、該コイル2により励磁される櫛歯形状の第1の磁極部3a〜3hと第2の磁極部4a〜4bを具備した円筒形状のステータ3,4とを有する駆動装置とし、前記ステータ3、4の前記第1の磁極部と前記第2の磁極部はそれぞれ前記マグネットの前記一方の面及び前記他方の面に所定の角度だけ対向するものであって、前記各磁極部の一つあたりの角度をA(図3のA度)、前記マグネット1極あたりの角度をB(図3のB度)をY(=A/B)、前記マグネットの前記仮想軸方向の板厚に対する該マグネットの外径の1極あたりの円周上の長さの比の値をXとすると、「−0.333X+0.7>Y」の条件を満たすように設定している。
【0088】
上記条件を満たすことで、前記コイル2へ通電して前記マグネット1が図3の位置もしくは図4の位置に達した状態では、前記各磁極部の中心に対して前記マグネット1の着磁部の1極の中心とが一定の角度α,β(図3、図4参照)をなし、この状態時に前記コイルへの通電が断たれると、前記各磁極部の中心に前記マグネットの着磁部の1極の中心を対向させるコギング力が前記第1の位置もしくは前記第2の位置の状態を保持する力として作用するように、前記各磁極部に対する前記マグネットの関係を規定する構成(駆動ピン1h,1iと長穴5d,5eがこの関係を規制する)をとることができ、前記コイルへの通電が断たれても、前記コギング力により図3もしくは図4の状態を保持することができる。
【0089】
よって、コイルへの通電を断っても、所望の位置でその位置に保持することができ、省電力化を達成し得る駆動装置とすることができる。
【0090】
2)上記の構成の駆動装置を、実施の第1の形態のようにシャッタ羽根の駆動、上記実施の第2の形態のようにNDフィルターの駆動、上記実施の第3の形態のように絞り口径板の駆動用、つまり光量調節用の手段として用いることにより、省電化を達成しつつ、所望の第1の開口状態(NDフィルターの場合は正確には濃度調節になるが、この事を含むものとする)を保持することができる光量調節装置とすることができる。
【0091】
3)また、上記の構成の駆動装置を、実施の第4の形態のようにレンズ駆動のための手段として用いることにより、省電化を達成しつつ、所望の第1のレンズ位置もしくは第2のレンズ位置を保持することができるレンズ駆動装置とすることができる。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、コイルへの無通電時において、マグネットの着磁部の1極の中心が各磁極部の中心に対向する位置で安定的に保持される条件を設定し、一旦コイルへ通電して駆動動作を行った後は、前記コイルへの通電を断っても、マグネットを回動範囲端である第1もしくは第2の位置に保持することができ、省電力化を達成し得る駆動装置を提供できるものである。
【0093】
また、請求項又はに記載の発明は、省電化を達成しつつ、所望の第1の開口状態もしくは第2の開口状態を保持することができる光量調節装置を提供できるものである。
【0094】
また、請求項に記載の発明は、省電化を達成しつつ、所望の第1のレンズ位置もしくは第2のレンズ位置を保持することができるレンズ駆動装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係る光量調節装置を示す分解斜視図である。
【図2】図1の光量調節装置の断面図である。
【図3】図1の光量調節装置のシャッタ閉鎖時における図2のC−C断面図である。
【図4】図1の光量調節装置のシャッタ開放時の図2のC−C断面図である。
【図5】本発明の実施の第1の形態に係るコギングトルクの様子を示す図である。
【図6】本発明の実施の第1の形態に係る外側磁極の幅寸法とコギングトルク、マグネット寸法の関係を示す図である。
【図7】実験に用いたモータの種類を示す図である。
【図8】実験結果を示すトルクとマグネットの回転位相との関係を示す図である。
【図9】実験結果を示すトルクとマグネットの回転位相との関係を示す図である。
【図10】実験結果を示すトルクとマグネットの回転位相との関係を示す図である。
【図11】実験モデルの外側磁極の幅寸法とコギングトルク、マグネット寸法の関係を示す図である。
【図12】本発明の実施の第2の形態に係る光量調節装置を示す分解斜視図である。
【図13】本発明の実施の第3の形態に係る光量調節装置を示す分解斜視図である。
【図14】本発明の実施の第4の形態に係るレンズ駆動装置を示す断面図である。
【図15】従来のシャッタ羽根駆動装置を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 マグネット
2 コイル
3 第1のステータ
4 第2のステータ
5 地板
6 羽根押え板
7,8,9,10 光量調節羽根
101 鏡筒部材
102 レンズ保持部材
103 レンズ

Claims (4)

  1. リング形状を成しその円心を軸中心として回転可能に保持されるとともに、周方向に分割して異なる極に交互に着磁されたマグネットと、
    該マグネットの外径側もしくは内径側に配置されるコイルと、
    前記マグネットの回転軸方向の一方の面に対向し、前記コイルにより励磁される櫛歯形状の第1の磁極部と、前記マグネットの回転軸方向の他方の面に対向し、前記コイルにより励磁される櫛歯形状をした第2の磁極部を具備した円盤形状のステータとを有する駆動装置において、
    前記コイルへの正逆通電が切り換えられることで正逆回転する前記マグネットの回動範囲を、所定の第1の位置と第2の位置の間で一方から他方へ回転できるように規定すると共に、前記マグネットが前記第1の位置もしくは前記第2の位置に達した状態では、前記各磁極部の中心に対して前記マグネットの着磁部の1極の中心が一定の角度をなし、この状態時に前記コイルへの通電が断たれると、前記各磁極部の中心に前記マグネットの着磁部の1極の中心を対向させるコギング力が前記第1の位置もしくは前記第2の位置の状態を保持する力として作用するように、前記各磁極部に対する前記マグネットの関係を規定する規定部材を有し、
    前記各磁極部の一つあたりの角度をA、前記マグネット1極あたりの角度をBとして、「A/B」をYとし、前記マグネットの回転軸方向の板厚に対する該マグネットの外径の1極あたりの円周上の長さの比の値をXとすると
    −0.333X+0.7>Y
    の条件を満たすように設定してあることを特徴とする駆動装置。
  2. 請求項1に記載の駆動装置と、
    リング形状の前記マグネットの内径部の少なくとも一部を光路とし、該光路を通過する光に対する最大開口を規定する開口部を有する板部材と、
    前記マグネットの回転に連動して前記開口部の開口径を変化させて通過光量を調整する光量調節部材とを有し、
    前記光量調節部材は、前記マグネットが前記第1の位置と前記第2の位置の間で一方から他方へ回転するのに連動して、前記開口部の開口径を第1の開口状態もしくは第2の開口状態のうちの何れか一方に変化させることを特徴とする光量調節装置
  3. 前記開口部の開口径を変化させて通過光量を調整する前記光量調節部材は、シャッタ羽根、光量調節用フィルター部材、絞り口径板の何れかであることを特徴とする請求項2に記載の光量調節装置。
  4. 請求項1に記載の駆動装置と、
    前記ステータの内径部を光路とするレンズを前記マグネットの回転に連動して光軸方向に移動させて該レンズの位置を変化させるレンズ位置出し機構とを有し、
    前記レンズ位置出し機構は、前記マグネットが前記第1の位置と前記第2の位置の間で一方から他方へ回転するのに連動して、前記レンズを第1のレンズ位置もしくは第2のレンズ位置のうちの何れか一方に変化させることを特徴とするレンズ駆動装置
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