JP2005315971A - 光量調節装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 シャッタ機構とNDフィルタ機構の両方を有し、かつ、小型化を達成した光量調節装置を提供する。
【解決手段】 第1の光量調節手段と、第2の光量調節手段をそれぞれ別の駆動源で駆動する。第1の駆動源は、中空円筒形状でラジアル方向に着磁された複数の極が形成されたマグネット、このマグネットの軸方向に配置されるコイル、および、マグネットの外周面と内周面に対向する磁極を有しており、第2の駆動源は、中空円筒形状でスラスト方向に着磁された複数の極が形成されたマグネット、このマグネットの径方向に配置されるコイル、マグネットの軸方向における前面と後面に対応する磁極を有している。そして第1の駆動源を構成するマグネットの回転軸の延長線上に、第2の駆動源を構成するマグネットの回転軸が位置する。
【選択図】 図2
【解決手段】 第1の光量調節手段と、第2の光量調節手段をそれぞれ別の駆動源で駆動する。第1の駆動源は、中空円筒形状でラジアル方向に着磁された複数の極が形成されたマグネット、このマグネットの軸方向に配置されるコイル、および、マグネットの外周面と内周面に対向する磁極を有しており、第2の駆動源は、中空円筒形状でスラスト方向に着磁された複数の極が形成されたマグネット、このマグネットの径方向に配置されるコイル、マグネットの軸方向における前面と後面に対応する磁極を有している。そして第1の駆動源を構成するマグネットの回転軸の延長線上に、第2の駆動源を構成するマグネットの回転軸が位置する。
【選択図】 図2
Description
本発明は光量調節装置に関し、特に複数の光量調節手段を有する小径かつ薄型、高効率に構成された光量調節装置に関する。
撮像素子にCCDなどを用い、被写界像を光電変換して記憶媒体に静止画像の情報として記録する小型のデジタルカメラがある。このデジタルカメラは年々、高機能化しており中でも重要なのが小型化及び高画質化である。高画質化の為に撮像素子の前面に機械式シャッタ機構を設けて被写体輝度に応じて光量調節を行い、より広い被写体輝度範囲に対応しようとするものである。小型化、高画質化された光量調節装置のシャッタ機構の従来例として、ステップモータをリング状の構造として、その中央部の空洞を光等が通過可能としたものがある(例えば、特許文献1参照)。ここで小型、高画質化された光量調節装置の撮影の際の動作を説明する。
まず撮影に先立って主電源投入され、撮像素子が動作状態になるとシャッタ羽根は撮像素子に露光可能な開位置に保持される。撮像素子は電荷の蓄積と放出転送を繰り返し、画像モニターによって被写界の観察が可能になる。レリーズボタンが押されると、その時点での撮像素子の出力に応じて露光時間が決定される。次に、蓄積電荷の放出されている撮像素子に対して電荷の蓄積を開始させ、それと同時にその蓄積開始信号をトリガー信号として露光時間制御回路が起動し、所定の露光時間が経過したことを計時したら、シャッタ羽根を撮像素子への露光をさえぎる閉位置へと駆動する。撮像素子への露光がさえぎられた後蓄積された電荷の転送が行われ画像書き込み装置を介して記録媒体に画像情報が記録される。電荷の転送中に撮像素子への露光を防ぐのは、電荷の転送中に余分な光によって電荷が変化してしまうことを防ぐためである。
また、更なる記録可能な被写体輝度範囲の拡大の為に、高輝度側の抑制手段として前記のシャッタ機構に加え、絞り機構とNDフィルタ進退機構という手段がある。
絞り機構は絞り羽根或いは絞り板で撮影開口部を部分的に遮って(絞り径を小さくして)光量を調節するものである。しかしながら特に小型デジタルカメラにおいては撮像素子は小型化されているので絞り機構の絞り径も小さくならざるをえず、高輝度時の露光量を調節する方法として絞り径を小さくする方法は画質低化を招く光の回折現象を招き画質的に好ましくない場合がある。一方、NDフィルタ進退機構は高輝度時に絞り径を小さくする代わりに透過率が低くなるNDフィルターを撮影開口部に進入させて光量を調節し、低輝度時には撮影開口部から退避させる機構で、画像の劣化を招く光の回折の恐れはない。
以下の記載の際はこのNDフィルターによる光量調節機構を「ND機構」と略記する。
すなわち、記録可能な被写体輝度範囲が広いのでさまざまな撮影状況、被写体に対応可能であり、かつ、光の回折現象による画質低下のない高画質な画像撮影が可能な小型デジタルカメラの光量調節装置として小型のシャッタ機構とND機構の2つの光量調節機構を備えることが必要である。
次に、一般に2つの機構を駆動する場合、例えば一つの駆動源に対しその動力を分割する動力分割機構を追加して2つの機構を駆動する方法がある。この場合、追加する動力分割機構は多くの精度の高いメカ部品で構成されることが多いのでこの動力分割機構のスペース、コストを考慮しなければならない。また、デジタルカメラの動作シーケンス上でも同時に2つの機構を動作させることが難しいなどの不利な点がある。
一方、2つの機構のそれぞれに駆動源を備えて独立して2つの機構を制御する方法がある。この場合、追加された駆動源のスペースやコストは考慮する必要があるが、デジタルカメラの動作シーケンス上、重要となる2つの機構を同時に制御可能などの点では非常に有利である。
小型化が望まれるデジタルカメラにおいて、2つの機構と2つの駆動源を備える為にはそれぞれの要素が構造的に小型でかつ、互いにスペース効率の良い機構である必要がある。一方、光量調節機構であるシャッタ機構の小型化に関しては、シャッタ機構はその光量調節装置の撮影最大開口径を完全に遮光するシャッタ羽根が必要なので、シャッタ機構の大きさはその光量調節装置の撮影最大開口径に加えて、シャッタ羽根が開口より退避するスペースを含んだものが最大の大きさとなる。すなわち、その大きさは回動するシャッタ羽根を保持するシャッタ地板の直径となるので、このシャッタ機構の駆動源はシャッタ地板の直径に収まる小径であることがスペース効率の点で良く、小型化の為には必要である。そのような小型のシャッタ機構として、駆動源を薄肉円筒状として撮影レンズの同心の周囲に配置し、撮影レンズの後方にあるシャッタ羽根を開閉駆動するものがある(例えば、特許文献2参照)。この構成の利点は、一般のデジタルカメラ用撮影レンズが複数のレンズを有して、それらの直径は被写体側のレンズが大きく、撮像素子側のレンズが小さく、全体としてテーパ状となるレンズ構成が多い為、その細くなった部分と前記シャッタ地板の最大直径との間のいわゆるデッドスペースに駆動源を配置するという点であり、撮影光量調節装置の小径、小型化という点でスペース効率の良い構成である。
シャッタ地板に用いられた薄肉円筒状の駆動源を2つ用いて前記シャッタ機構の駆動源と前記ND機構の駆動源を地板上に並列配置した光量調節装置の構成として図7、図8に従来例として例を示す。図7は円筒形状のシャッタ機構の駆動源と同じく円筒形状のND機構の駆動源を並列に配置した光量調節装置の組立状態の軸方向断面図であり、図8は前記光量調節装置の下面図でこの方向がデジタルカメラの正面である。
この従来例の構成について図7から図8において、先ずシャッタ機構、ついでND機構について説明する。先ずシャッタ機構の構成要素について説明する。101は中空円筒形状のマグネットであり、その外周表面を円周方向にn分割(ここでは16分割)して、S極・N極が交互に着磁されている。前記マグネット101は射出成形により形成されるプラスチックマグネット材料により形成され、後述の地板104に回転可能に支持される。図中の矢印Mcはマグネット101に着磁された主たる磁束を模式的に表したものであり、ほとんどの磁束は矢印Mcの方向(図面上の左右方向)に展開しており、マグネット101から遠ざかるに従いその強さは減じていく。
102は円筒形状のコイルであり、導線が絶縁材料からなるボビンに巻き付けられている。103は軟磁性材料からなるステータであり、外筒及び内筒とそれらを結ぶ連結部とで構成される。前記ステータ103の外筒はその先端部が軸方向に延出する複数の歯、すなわち櫛歯形状によって構成される。この軸方向に延出する歯の数は前記シャッタ機構のマグネット101の着磁分割数nの1/2にて形成され、これらが外側磁極103aを形成している。前記外側磁極103aは円周方向に720/n度ずつ等分配置されて形成される。また、前記ステータ103の内筒は中空円筒形状により構成され、内側磁極103bを形成している。前記第ステータ103の外側磁極103a及び内側磁極103bの間に前記コイル102が接着等により固定され、導線に通電されることにより前記ステータ103が励磁される。前記ステータ103の外側磁極103a及び内側磁極103bは前記マグネット101の着磁された部分の外周面及び内周面に対向して前記マグネット101を挟み込むように設けられる。
104は中央に開口部が形成された地板であり、前記マグネット101を回転可能とする摺動部と、前記ステータ103の外側磁極103aが嵌合して接着等により固定される部分を有する。この時、前記マグネット101と前記ステータ103とは同軸になるように固定され、前記マグネット101の着磁部分の先端と前記ステータ103に固定されるコイル102との軸方向には所定の隙間が保たれる。
105及び106は羽根A及び羽根Bであり、前記羽根A105の不図示の丸穴105aが前記地板104のダボ104aに回転可能に嵌合し、前記羽根A105の不図示の長穴105bが前記マグネット101のダボ101aに摺動可能に嵌合し、前記羽根B106の不図示の丸穴106aが前記地板104のダボ104bに回転可能に嵌合し、前記羽根B106の不図示の長穴106bが前記マグネット101のダボ101bに摺動可能に嵌合する。
107は中間地板で前記地板104との間に所定の空間を確保し、前記羽根A105及び前記羽根B106を回動可能に支持している。以上の前記マグネット101、前記コイル102、前記ステータ103、前記地板104、前記羽根A105及び羽根B106、前記中間地板107によりシャッタ機構であるシャッタ羽根開閉機構が構成されている。
また、中間地板107は中央に開口部107aを有し、これに隣接してND機構を固定する不図示の固定部107bが形成されている。
109は中央に開口部109aが形成された押え板であり、後述のNDレバー108を所定の隙間を持って中間地板107との間に挟んで軸方向の受けとなる。
次にND機構の構成要素としてNDレバー108、マグネット111、ステータ113、コイル112、ロータ110、軸受114がある。
108はNDレバーであり、中央に不図示のNDフィルタ108cを有する。また、不図示の丸穴108aが押え板109に嵌合している後述のロータの軸部110aに回転可能に嵌合し、前記NDレバー108の不図示の長穴108bが前記ロータ110の外周部にある後述の駆動ピン110cに摺動可能に嵌合し、よって前記ロータ110の回転により前記NDレバー108が回動し、開口部107aをNDフィルタ108cで覆う位置と退避する位置の間を移動して開口部107aの通過光量を調節するよう構成されている。
111はロータを構成する中空円筒形状のマグネットであり、その外周表面を円周方向にn分割して、S極・N極が交互に着磁されている。図中の矢印Mdはマグネット111に着磁された主たる磁束を模式的に表したものであり、ほとんどの磁束は矢印Mdの方向(図面上の左右方向)に展開しており、マグネット111から遠ざかるに従いその強さは減じていく。前記マグネット111は射出成形により形成されるプラスチックマグネット材料により形成され、ロータ110の円板部に嵌合し、軸部110aが後述の押え板109に回転可能に支持され、もう一方の軸部110bは後述のステータ113の中央の穴に嵌合して支持されている軸受114に支持されている。
112は円筒形状のコイルであり、導線が絶縁材料からなるボビンに巻き付けられている。113は軟磁性材料からなるステータであり、外筒及び内筒とそれらを結ぶ連結部とで構成される。前記ステータ113の外筒はその先端部が軸方向に延出する複数の歯、すなわち櫛歯形状によって構成される。この軸方向に延出する歯の数は前記第1のマグネット1の着磁分割数nの1/2にて形成され、これらが外側磁極113aを形成している。前記外側磁極113aは円周方向に720/n度ずつ等分配置されて形成される。また、前記ステータ113の内筒は中空円筒形状により構成され、内側磁極113bを形成している。前記ステータ113の外側磁極113a及び内側磁極113bの間に前記コイル112が接着等により固定され、導線に通電されることにより前記ステータ113が励磁される。前記ステータ113の外側磁極113a及び内側磁極113bは前記マグネット111の着磁された部分の外周面及び内周面に対向して前記マグネット111を挟み込むように設けられる。
中間地板107のND機構の取り付け部に前記ステータ113の外側磁極113aの外周が嵌合して接着等により固定される。この時、前記マグネット111と前記ステータ113とは同軸になるように固定され、前記マグネット111の着磁部分の先端と前記ステータ113に固定されるコイル112との軸方向には所定の隙間が保たれる。
以上、前記NDレバー108、マグネット111、前記コイル112、前記ステータ113、前記ロータ110、軸受114によりND機構を構成している。
また、前記シャッタ機構とND機構が中間地板107を介して一体となっているのでシャッタとNDフィルタの両方の光量調節手段を有する光量調節装置が構成されている。
次にこの光量調節装置のレイアウトについて説明する。図8にあるように光軸方向前面から見るとシャッタ機構の駆動源103の最外径とND機構の駆動源113の最外径は隣接する配置となる。従ってシャッタ機構の駆動源103の最外径をφD1、ND機構の駆動源113の最外径をφD2とするとND機構の駆動源113は前記シャッタ機構の駆動源103の最外周より部分的に突出せざるを得ない。しかしながら、一般の小型デジタルカメラのレンズ鏡筒は円筒であることから内臓される光量調節装置も円筒形状が好ましい。よってND機構の駆動源113が小径であったとしてもシャッタ機構の駆動源と並列に配置すると光量調節装置全体としての最外径はDmax=D1+D2となる。結果として直径Dmaxという最外径の大きい鏡筒となり、この鏡筒を備えたデジタルカメラは小型化が難しくなる。また、最外径Dmaxとシャッタ機構の駆動源D1の間に生じた空間は馬蹄形状で他の機構要素が配置し難いデッドスペースとなることが多い、という問題があった。
さらに、図7にあるようにシャッタ機構の駆動源103に円筒形状のマグネット101を備え、ND機構の駆動源113に円筒形状のマグネット111が備えられていると、それぞれのマグネットは両方共、ラジアル方向に着磁されていることになる。よってそれぞれの磁束を模式的に矢印で表した磁束McとMdからわかるように、これらマグネットの磁束は装置の軸方向に垂直な平面方向に広がっているので隣接して2つの駆動源を並列に配置すると互いに磁気干渉が発生し、本来それぞれの駆動源が有する駆動力が低下する。これを防ぐ為には互いの距離dを遠ざける必要があり、最大外径Dmaxは
Dmax=D1+D+2d
となり、遠ざけた距離dの2倍分を加えた直径となって装置の最大外径は増大してしまう、という問題があった。しかも、いずれかの駆動源の出力を増大させるに従い、その距離は大きくする必要がある。
Dmax=D1+D+2d
となり、遠ざけた距離dの2倍分を加えた直径となって装置の最大外径は増大してしまう、という問題があった。しかも、いずれかの駆動源の出力を増大させるに従い、その距離は大きくする必要がある。
このように軸方向と直交する平面に並列に薄肉円筒形状の駆動源を並べると、その最大外径は薄肉円筒形状のシャッタ機構の駆動源103の最外径よりND機構の駆動源113の直径分以上大きくなり、これを採用したデジタルカメラの鏡筒も小型化が困難である。また、2つの機構の駆動源である2つのマグネットの磁気干渉により駆動力が低下してしまう、という問題があった。
一方で薄型の駆動装置及び光量調節手段を有する光学機器として、シャッタ機構の駆動源としてスラスト方向に着磁された中空円板形状のマグネットと1つのコイルを用いた駆動装置であり、そのマグネットに連動して光量調節を行うものがある(例えば、特許文献3参照)。この構成によれば、中空円板形状のマグネットを用いてコイルをその内周においてステータで軸方向からマグネットを挟む構成なので機構全体の厚さが薄く構成できる、という利点がある。
しかしながら、この装置は薄型である一方、略同一平面にマグネットとコイルを配置しているので径方向にはスペースが必要である。
特開昭57−166847号公報
特開2002−272083号公報
特開2003−111376号公報
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものであり、小型デジタルカメラに最適なシャッタ機構とNDフィルタ機構を有する光量調節装置において、レンズ鏡筒回りが薄肉となる小径で、かつ、軸方向長さも短い形状であり、また、装置の大きさに対し出力が大きい高効率な装置に構成することを目的とするものである。
上記目的を達成する為に、本発明の光量調節装置は以下(1)〜(3)の構成を備える。
(1)中空円筒形状でその回転中心軸に対しラジアル方向に着磁され周方向に交互に異なる極が形成される第1のマグネットと、前記第1のマグネットの軸方向に配置される第1のコイルと、前記第1のマグネットの外周面に対向して前記第1のコイルにより励磁される第1の磁極と、前記第1のマグネットの内周面に対向して前記第1のコイルにより励磁される第2の磁極とを有し、かつ、中空円板形状でその回転中心軸に対しスラスト方向に着磁され周方向に交互に異なる磁極が形成される第2のマグネットと、第2のマグネットの外周或いは内周に配置される第2のコイルと、前記第2のマグネットの着磁面に対向する面にあって前記第2のコイルにより励磁される第3の磁極と、前記第2のマグネットを挟んで反対側の面にあって前記第2のコイルにより励磁される第4の磁極と、開口部を有する最大開口規制部材を有する光量調節装置において、前記第1のマグネットと前記第2のマグネットはそれぞれの回転中心軸を同軸として配置され、かつ、前記第1のマグネットはその回転によって前記最大開口規制部材の開口部の通過光量を調節する第1の光量調節手段を駆動し、かつ、前記第2のマグネットはその回転によって前記最大開口規制部材の開口部の通過光量を調節する第2の光量調節手段を駆動することを特徴としている。
(2)前項(1)に記載の光量調節装置において、前記第1の光量調節手段は前記最大開口規制部材の開口部から退避した開状態と前記最大開口規制部材の開口部を覆う閉状態との間を移動して通過光量を調節する手段であり、かつ、前記第2の光量調節手段は前記最大開口規制部材の開口部の通過光量を減じる半透明部材を前記開口部に出し入れする手段であることを特徴としている。
(3)前項(2)に記載の光量調節装置において、前記最大開口規制部材には互いに表裏となる第1の面と第2の面を有し、前記第1の面の側には前記第1の光量調節手段が移動する空間と前記第1の光量調節手段を駆動する第1の駆動手段が配置され、前記第2の面の側には前記第2の光量調節装置が移動する空間と前記第2の光量調節手段を駆動する第2の駆動手段が配置されていることを特徴としている。
シャッタ機構とND機構の2つの駆動機構を有し、高輝度から低輝度まで広い範囲の被写体に対して良好な撮影が撮影が可能となるデジタルカメラに好適な光量調節装置でありながら、全ての駆動機構が概略真円形状に構成できて、それらの機構を同軸に重ねて配置したので余分な凸部が無い薄肉円筒形状とすることができる。
従ってデジタルカメラの鏡筒に内臓した場合、円筒形の鏡筒内にレンズ部分とスペースを埋めあってデッドスペースなく収まる構成とすることができてデジタルカメラの小型化に有効である。
また、光量調節装置の最大開口規制部材の前に薄肉円筒形状のシャッタ機構を、後ろ側に薄型偏平形状のND機構を配置したので、前側はレンズ鏡筒の小径となった部分と空間を分け合うことができ、後ろ側は撮像素子との距離が短い場合に有利である。
以下、図面を用いながら本発明を実施するための最良の形態について説明を行う。
図1、図2、図3、図4、図5、図6は本実施例の光量調節装置を示す図であり、そのうち、図1は光量調節装置の分解斜視図であり、図2は光量調節装置の組立完成状態の軸方向断面図であり、図3は下面図、図4は本実施例の光量調節装置を組み込んだデジタルカメラを模式的にユニット毎に表した軸方向断面図であり、図5は第1の光量調節手段の駆動源の軸方向に直角な断面図であり、図5(a)は第1の光量調節手段が開の状態の時の第1のマグネット1と第1のステータ3の位置関係を表し、図5(b)は第1の光量調節手段が閉の状態の時の第1のマグネット1と第1のステータ3の位置関係を表している。図6は第2の光量調節手段の駆動源の軸方向に直角な断面図であり、図6(a)は第2の光量調節手段が進入している状態の時の第2のマグネット11と第2のステータA10の位置関係を表し、図6(b)は第2の光量調節手段が退避の状態の時の第2のマグネット11と第2のステータA10の位置関係を表している。
図4においてAは第1の駆動機構である薄肉円筒形状のシャッタ機構、Bは第2の駆動機構である薄型偏平形状のND機構、SはCCDなどの撮像素子、Lは鏡筒で被写体側のレンズが比較的大きな直径で撮像素子側が比較的小さな直径の光学系で全体として撮像素子側が細くなる形状の鏡筒である。ここで鏡筒Lが次第に小径になる部分に第1の駆動機構Aが配置され、デッドスペースを埋めている。また、第2の駆動機構Bは薄型なので撮像素子Sとの距離に対し配置しやすい。7は後述する本実施例の光量調節装置の最大開口径を決定する連結板である。
図1から図6において、シャッタ機構部分を第1の駆動機構、ND機構部分を第2の駆動機構として説明する。先ず第1の駆動機構の構成要素について説明する。1は中空円筒形状の第1のマグネットであり、その外周表面を円周方向にn分割(ここでは16分割)して、S極・N極が交互に着磁されている。前記第1のマグネット1は射出成形により形成されるプラスチックマグネット材料により形成され、後述の第1の地板4に回転可能に支持される。また後述の第1の羽根5と第2の羽根6を駆動するダボ1a、1bを有する。図中の矢印Maは第1のマグネット1に着磁された主たる磁束を模式的に表したものであり、ほとんどの磁束は矢印Maの方向(図面上の左右方向)に展開しており、第1のマグネット1から遠ざかるに従いその強さは減じていく。2は円筒形状の第1のコイル&ボビンであり、導線が絶縁材料からなるボビンに巻き付けられている。3は軟磁性材料からなる円筒形状の第1のステータであり、外筒及び内筒とそれらを結ぶ連結部とで構成される。前記第1のステータ3の外筒はその先端部が軸方向に延出する複数の歯、すなわち櫛歯形状によって構成される。この軸方向に延出する歯の数は前記第1のマグネット1の着磁分割数nの1/2にて形成され(ここでは8つ)、これらが外側磁極3aを形成している。前記外側磁極3aは円周方向に720/n度(ここでは45度)ずつ等分配置されて形成される。また、前記第1のステータ3の内筒部分は内側磁極3bを形成している。この構成によりアクチュエータの直径を最小限にしつつ磁極の形成が可能となる。前記第1のステータ3の外側磁極3a及び内側磁極3bの間に前記第1のコイル&ボビン2が接着等により固定され、導線に通電されることにより前記第1のステータ3が励磁される。前記第1のステータ3の外側磁極3a及び内側磁極3bは前記第1のマグネット1の着磁された部分の外周面及び内周面に対向して前記第1のマグネット1を挟み込むように設けられる。
4は中央に開口部が形成された円形の第1の地板であり、前記第1の地板4に前記第1のマグネット1が回転可能に取り付けられ、また第1の地板4の別の部分には前記第1のステータ3の外側磁極3aが嵌合して接着等により固定される。この時、前記第1のマグネット1と前記第1のステータ3とは同軸になるように固定され、前記第1のマグネット1の着磁部分の先端と前記第1のステータ3に固定されるコイル&ボビン2との軸方向には所定の隙間が保たれる。
5及び6は第1の羽根及び第2の羽根であり、前記第1の羽根5の丸穴5aが前記第1の地板4のダボ4aに回転可能に嵌合し、前記第1の羽根5の長穴5bが前記第1のマグネット1のダボ1aに摺動可能に嵌合し、前記第2の羽根6の丸穴6aが前記第1の地板4のダボ4bに回転可能に嵌合し、前記第2の羽根6の長穴6bが前記第1のマグネット1のダボ1bに摺動可能に嵌合する。
7は円形の連結板で中央に開口部7cを有し、この直径が本実施例の光量調節装置全体の最大開口径となる最大開口規制部材である。また前記第1の地板4との間に所定の空間を確保して結合し、前記第1の羽根5及び前記第2の羽根6を回動する空間を確保している。7aは第1の地板4の爪部と係合する係合部で7bは後述の第2の地板9の爪部9bと係合する係合部である。
以上の前記第1のマグネット1、前記第1のコイル&ボビン2、前記第1のステータ3、前記第1の地板4、前記第1の羽根5及び第2の羽根6、前記連結板7により第1の駆動機構であるシャッタ羽根開閉機構が全体に薄肉円筒形状に構成されている。すなわち、円板形状の構成要素は全て同軸に配置、組み立てられている。
次に第2の駆動機構であるNDフィルタ駆動機構について説明する。その構成要素として連結板7、NDレバー8、第2の地板9、第2のマグネット11、第2のステータA10及び第2のステータB13、第2のコイル&ボビン12がある。
尚、前記連結板7は、図中その下面側で前記第1の駆動機構の第1の地板4と結合し、図中上面側で第2の駆動機構、すなわちNDフィルタを駆動する機構の第2の地板9と結合し、第1の駆動機構であるシャッタ機構と第2の駆動機構であるNDフィルタ駆動機構を一体化している。
8はNDレバーであり、中央にNDフィルタ8cを有する。また、丸穴8aが第2の地板9に支持される後述の第2の地板9の不図示の軸9cに回転可能に嵌合し、前記NDレバー8の長穴8bが後述の第2のマグネット11にある駆動ピン11aに摺動可能に嵌合し、よって前記第2のマグネット11の回転により前記NDレバー8が回動し、開口部9aをNDフィルタで覆う位置と退避する位置の間を移動して開口部9aの通過光量を調節するよう構成されている。
9は中央に開口部9aが形成された円形の第2の地板であり、後述のNDレバー8を所定の隙間を持って連結板7との間に挟んで前記NDレバー8の軸方向の受けとなる。
11はプラスチックマグネット材料などからなる扁平円環形状の第2のマグネットであり、扁平円環形状の中心を回転中心を仮想軸とすると該仮想軸に対して垂直な面である一方の面及び他方の面を円周方向に20分割して交互にS極、N極に着磁されている。また、各々その裏面は反対の極になっている。この例では着磁極数は20極であるが、マグネットは2極以上であればよい。前記第2のマグネット11にはその回転トルクを出力する為に第2のステータA10の側に駆動ピン11aが形成されている。
11bは第2のマグネット11の径方向と軸方向の位置を決める摺動部で、その内周を第2のコイル&ボビン&ボビン12の外周に嵌合して同軸を維持しながら円滑に回転する。
12はリング形状の第2のコイル&ボビンであり、前記第2のコイル&ボビンは前記第2のマグネット11と同心でかつ、該第2のマグネット11の内径側に配置されている。
10は軟磁性材料からなる第2のステータAであり、第2のコイル&ボビン12への通電により励磁される。第2のステータA10は前記リング形状の第2のマグネット11の軸方向と垂直な平面(一方の面)に所定の隙間をもって対向し、前記第2のマグネット11の径方向でしかも内径方向に延出する平板の櫛歯形状の磁極歯10aにより構成されている。この延出する櫛歯形状の磁極歯の数は第2のマグネット11の着磁分割数nの1/2個形成され、それらが720/n度(この実施の形態では36度)ずつ等分(ここでは10)配置されている。
13は軟磁性材料からなる第2のステータBであり、第2のコイル&ボビン12への通電により励磁される。第2のステータB13は前記リング形状の第2のマグネット11の軸方向と垂直な平面(一方の面)に所定の隙間をもって対向し、前記第2のマグネット11の径方向でしかも内径方向に延出する平板の櫛歯形状の磁極歯13aにより構成されている。この延出する櫛歯形状の磁極歯の数は第2のマグネット11の着磁分割数nの1/2個形成され、それらが720/n度(この実施の形態では36度)ずつ等分(ここでは10)配置されている。前記第2のステータA10の磁極歯10aは、前記第2のマグネット11を挟んで前記第2のステータB13の磁極歯13aに対向する位置に形成されている。前記第2のステータA10と前記第2のステータB13はそれぞれの内周部の立ち壁形状部で磁気的に連結されている。従って前記第2のコイル&ボビン12ヘの正通電により、前記第2のステータA10の全ての磁極歯10aは同じ極、例えばN極になるように励磁され、一方で前記第2のステータB13の全ての磁極歯13aは同じ極、例えばS極になるように励磁される。また、前記第2のコイル&ボビン12ヘの逆通電により、前記第2のステータA10の全ての磁極歯10aは同じ極、S極になるように励磁され、前記第2のステータB13の全ての磁極歯13aは同じ極、N極になるように励磁される。前記第2のマグネット11、第2のコイル&ボビン12、第2のステータA10及び第2のステータB13で磁気回路を構成している。
以上、前記NDレバー8、第2の地板9、第2のマグネット11、前記第2のコイル&ボビン&ボビン12、前記第2のステータA10及び第2のステータB13により第2の駆動機構であるND機構を偏平円板形状に構成している。すなわち、円板形状の構成要素は全て同軸に配置、組み立てられる。
また、前記第1の駆動機構である円筒形状のシャッタ機構と第2の駆動機構である偏平円板形状のND機構が円形の連結板7を介してそれぞれの円筒及び円板形状の中心軸を一致させて合体しているのでシャッタとNDフィルタの両方の手段を有する光量調節装置全体が円筒形状に構成されている。また、第1の地板4の開口部4aと連結板7の開口部7a及び第2の地板9の開口部9aは不図示の光学レンズ系に対する開口であって、ここでは例えば連結板7の開口部7aが最小直径とし、この実施例の光量調節装置の最終的な開口部としている。
また、図2において連結板7を境に上側に不図示の撮像素子があり、連結板7の下側を被写体側とする。
次に、前記光量調節装置のシャッタ機構の前記第1のマグネット1の回転動作と第1のステータ3との関係及び第1の羽根5、第2の羽根6の開閉の動作を図1、図5、図6を用いて用いて説明する。
前記第1のコイル2への無通電時には図5(b)に示すように前記第1のマグネット1はまず時計回り方向に回動した位置で停止している。この状態ではダボ1a、ダボ1bが時計回りに回動した位置であり、第1の羽根5及び第2の羽根6もそれぞれの回転中心に対し時計方向に回動させた状態、すなわち、第1の地板4の開口部4aを閉じている。この状態から前記第1のコイル2に例えば正通電して、前記第1のステータ3の外側磁極3aをS極とし、前記内側磁極3bをN極に励磁すると、前記外側磁極3aと前記内側磁極3bの励磁により前記第1のマグネット1は回転方向の電磁力を受け、前記第1のマグネット1は反時計方向にスムーズに回転し始める。そして所定の回転角度となると第1の地板4の不図示の回転規制部材により回動が停止し、所定のタイミングで前記第1のコイル2への通電を断つ。この状態が図5(a)の状態である。これにより、第1の羽根5及び第2の羽根6はそれぞれの回転中心に対し反時計方向に回動して第1の地板4の開口部4aから完全に退避して全開となる。
次に、図5(a)の状態から前記第1のコイル2への通電を反転させ、前記第1のステータ3の外側磁極3aをN極とし、前記内側磁極3bをS極に励磁すると、前記外側磁極3aと前記内側磁極3bの励磁により前記第1のマグネット1は回転方向の電磁力を受け、前記第1のマグネット1は時計方向にスムーズに回転し始める。そして回転角度が所定の回転角度となると第1の地板4の不図示の回転規制部材により回動が停止し、所定のタイミングで前記第1のコイル2への通電を断つ。この状態が図5(b)の状態である。これにより、第1の羽根5及び第2の羽根6はそれぞれの回転中心に対し時計方向に回動して第1の地板4の開口部4aを全閉とする。
以上のように前記第1のコイル2への通電方向を切り換えることにより、前記シャッタ機構は前記開口部4a及びする光束を開閉するシャッタ機構として機能する。
次に、前記光量調節装置のうち、ND駆動機構の前記第1のマグネット11の回転動作及びNDレバー8の進退の様子を図1及び図6を用いて説明する。
図6(a)のように前記第2のコイル&ボビン12への無通電時には前記第1のマグネット11はまず反時計回り方向に回動した位置で停止している。この状態ではダボ11aが反時計回りに回動した位置であり、NDレバー8は回転中心に対し反時計方向に回動させた状態、すなわち、第2の地板9の開口部9aから退避している。この状態から前記第2のコイル&ボビン12に例えば正通電して、前記第2のステータA10の磁極10aをS極とし、前記第2のステータB13の磁極13aをN極に励磁すると、前記第1のマグネット11は回転方向の電磁力を受け、前記第1のマグネット11は時計方向にスムーズに回転し始める。そして所定の回転角度となると第2の地板9の不図示の回転規制部材により回動が停止し、所定のタイミングで前記第2のコイル&ボビン12への通電を断つ。この状態が図6(b)である。これにより、NDレバー8は回転中心に対し時計方向に回動して第2の地板9の開口部9aを覆って通過する光束を全てNDフィルタ8cに通過させる。
次に、図6(b)の状態から前記第2のコイル&ボビン12への通電を反転させ、前記第2のステータA10の磁極10aをN極とし、前記第2のステータB13の磁極13aをS極に励磁すると、前記第2のマグネット11は回転方向の電磁力を受け、前記第2のマグネット11は反時計方向にスムーズに回転し始める。そして回転角度が所定の回転角度となると第2の地板9の不図示の回転規制部材により回動が停止し、所定のタイミングで前記第2のコイル&ボビン12への通電を断つ。この状態が図6(a)である。これにより、NDレバー8は回転中心に対し反時計方向に回動して第2の地板9の開口部9aから退避する。
以上のように前記第2のコイル&ボビン12への通電方向を切り換えることにより、前記ND駆動機構は前記開口部9aに対しNDフィルタレバー8を進退させることで前記開口部9aを通過する光束の光量を所定量減じて調節するND機構として機能する。
以上のように第1のコイル2の通電方向の制御により、本実施例の光量調節装置の開口部7aの全開、全閉を行い、第2のコイル&ボビン12の通電方向の制御により本実施例の光量調節装置の開口部7aの通過光量を減じる機能を行う。また第1のコイル2の通電方向制御と第2のコイル&ボビン12への通電方向制御は独立して行うことができる。
次に実際のシャッタ機構とND機構を有する光量調節装置が広い輝度範囲の被写体に対応して撮影可能な状況について説明する。
まず撮像素子Sなどの被写体の輝度情報検出装置からの信号により、カメラが被写体の輝度が撮像素子Sの高輝度側の限界を超えて高いと認識した場合、第2のコイル&ボビン12へ正通電を行い、前記NDフィルタ8cを光路に進入させた状態で、前記第1のコイル2へ正通電を行って前記シャッタ機構の第1の羽根5及び第2の羽根6を開き、撮像素子Sに露光を行い、所定時間後、前記第1のコイル2へ逆通電を行い、シャッタを全閉させて撮影を終了する。
以上により撮像素子Sの高輝度側の限界を超えて高い輝度の被写体に対して被写体からの光量を所定量減じることで被写体輝度を撮像素子Sの適当な輝度範囲に納めて高輝度部分が撮像素子Sの電荷の飽和のない良好な撮影が可能となった。次に撮像素子Sなどの被写体の輝度情報検出装置からの信号により、カメラが被写体の輝度が撮像素子Sの高輝度側の限界の範囲内であると認識した場合、第2のコイル&ボビン12へ逆通電を行い、前記NDフィルタ8cを光路から退避させた状態で、前記第1のコイル2へ正通電を行ってシャッタを開き、撮像素子Sに露光を行い、所定時間後、前記第1のコイル2へ逆通電を行い、前記シャッタ機構の第1の羽根5及び第2の羽根6を全閉させて撮影を終了する。
以上により撮像素子Sの高輝度側の限界の範囲内の被写体に対しては撮像素子Sの適当な輝度範囲に納めた撮影が可能となり、実際には低輝度の被写体に対しては撮像素子Sの能力を最大限に利用しての撮影が可能となる。
また、以上説明したように本実施例の光量調節装置はシャッタ機構とND機構の2つの駆動機構を有し、高輝度から低輝度まで広い範囲の被写体に対して良好な撮影が可能となるデジタルカメラに好適な光量調節装置でありながら、全ての駆動機構が概略真円形状で、それらの機構を同軸に重ねて配置したので余分な凸部が無い薄肉円筒形状とすることができる。詳しくはデジタルカメラの鏡筒に存在するレンズ部分と撮像素子に対し、ラジアル方向に着磁された中空円筒形状のマグネットを用いた駆動源薄肉円筒形状の駆動機構をレンズ部分の外周に配置し、スラスト方向に着磁された中空円板形状のマグネットを用いた薄型偏平形状の駆動機構を追加しているのでレンズ部分と互いにデッドスペースを埋めあるって効率のよいスペース配置が可能となる。従ってデジタルカメラの鏡筒に内臓した場合、円筒形の鏡筒内にデッドスペースなく収まる構成とすることができてデジタルカメラの小型化に有効である。また、シャッタ機構とNDフィルタ駆動機構のそれぞれの駆動源に用いられている2つのマグネットは、その着磁方向が互いに90度異なって着磁されているので磁気の干渉が少なく、発生する駆動力の低下のない高効率な光量調節装置を提供できるものである。
ここで、このような構成の光量調節装置が小径で高効率な構成であることについて述べる。
本実施例の光量調節装置の基本構成について述べると、
第1に第1のマグネットを中空円筒形状に形成し、その外周面をラジアル方向に着磁していること。
第2に第2のマグネットを中空円板形状に形成し、その回転軸に垂直な面にスラスト方向に着磁していること。
第3に第1のマグネットと第2のマグネットの回転軸を軸方向に同軸に配置したこと。
第4に最大開口規制部材である連結板の軸方向の前側に第1のマグネット及び第1のマグネットに駆動される第1の光量調節機構を配置し、連結板の軸方向の後ろ側に第2のマグネット及び第2のマグネットに駆動される第2の光量調節機構を配置していること。
第5に第1のマグネットの軸方向に第1のコイルをならべて配置していること。
第6に第1のコイルにより励磁される第1のステータの外側磁極及び内側磁極をそれぞれ第1のマグネットの外周面及び内周面に対向させていること。
第7に第1のステータの外側磁極を軸方向に延出する櫛歯により構成していること。
第8に第2のマグネットの外周あるいは内周に第2のコイルを配置していること。
第9に第2のコイルにより励磁される第2のステータAと第2のステータBを第2のマグネットの回転軸に垂直な面に対向させていること。
第10に第2のステータAの磁極を径方向に延出する櫛歯により形成していること。
第11に第2のステータBの磁極を径方向に延出する櫛歯により形成していること。
第1に第1のマグネットを中空円筒形状に形成し、その外周面をラジアル方向に着磁していること。
第2に第2のマグネットを中空円板形状に形成し、その回転軸に垂直な面にスラスト方向に着磁していること。
第3に第1のマグネットと第2のマグネットの回転軸を軸方向に同軸に配置したこと。
第4に最大開口規制部材である連結板の軸方向の前側に第1のマグネット及び第1のマグネットに駆動される第1の光量調節機構を配置し、連結板の軸方向の後ろ側に第2のマグネット及び第2のマグネットに駆動される第2の光量調節機構を配置していること。
第5に第1のマグネットの軸方向に第1のコイルをならべて配置していること。
第6に第1のコイルにより励磁される第1のステータの外側磁極及び内側磁極をそれぞれ第1のマグネットの外周面及び内周面に対向させていること。
第7に第1のステータの外側磁極を軸方向に延出する櫛歯により構成していること。
第8に第2のマグネットの外周あるいは内周に第2のコイルを配置していること。
第9に第2のコイルにより励磁される第2のステータAと第2のステータBを第2のマグネットの回転軸に垂直な面に対向させていること。
第10に第2のステータAの磁極を径方向に延出する櫛歯により形成していること。
第11に第2のステータBの磁極を径方向に延出する櫛歯により形成していること。
上記実施の形態において、図1、図2、図3の第1のコイル&ボビン2が本発明の第1のコイルに相当し、第2のコイル&ボビン12が本発明の第2のコイルに相当し、第1のステータ3の外側磁極3aが本発明の第1の磁極に相当し、第1のステータ3bが本発明の第2の磁極に相当し、第2のステータA10が本発明の第3の磁極に相当し、第2のステータB13が本発明の第4の磁極に相当し、連結板7が本発明の最大開口規制部材に相当する。
本実施例ではデジタルカメラのレンズ鏡筒などに内臓された光量調節装置は最大開口規制部材に対し、レンズの軸方向の被写体側にラジアル方向に着磁された第1のマグネットを配置し、撮像素子S側にスラスト方向に着磁された第2のマグネットを配置しているが、その逆でもよい。すなわち、被写体側に第2のマグネットを配置し、撮像素子S側に第1のマグネットを配置しても良い。
また、本実施例ではラジアル方向に着磁された第1のマグネットを用いた駆動機構はシャッタ羽根を駆動し、スラスト方向に着磁された第2のマグネットを用いた駆動機構はNDフィルタを駆動しているが、その逆でも良い。すなわち、ラジアル方向に着磁された第1のマグネットを用いた駆動機構はNDフィルタを駆動し、スラスト方向に着磁された第2のマグネットを用いた駆動機構はシャッタ羽根を駆動しても良い。
1 第1のマグネット
2 第1のコイル&ボビン
3 第1のステータ
4 第1の地板
5 第1の羽根
6 第2の羽根
7 連結板
8 NDレバー
9 第2の地板
10 第2のステータA
11 第2のマグネット
12 第2のコイル&ボビン
13 第2のステータB
A シャッタ機構
B ND機構
S 撮像素子
L 鏡筒
2 第1のコイル&ボビン
3 第1のステータ
4 第1の地板
5 第1の羽根
6 第2の羽根
7 連結板
8 NDレバー
9 第2の地板
10 第2のステータA
11 第2のマグネット
12 第2のコイル&ボビン
13 第2のステータB
A シャッタ機構
B ND機構
S 撮像素子
L 鏡筒
Claims (3)
- 中空円筒形状でその回転中心軸に対しラジアル方向に着磁され周方向に交互に異なる極が形成される第1のマグネットと、前記第1のマグネットの軸方向に配置される第1のコイルと、前記第1のマグネットの外周面に対向して前記第1のコイルにより励磁される第1の磁極と、前記第1のマグネットの内周面に対向して前記第1のコイルにより励磁される第2の磁極とを有し、かつ、中空円板形状でその回転中心軸に対しスラスト方向に着磁され周方向に交互に異なる磁極が形成される第2のマグネットと、第2のマグネットの外周或いは内周に配置される第2のコイルと、前記第2のマグネットの着磁面に対向する面にあって前記第2のコイルにより励磁される第3の磁極と、前記第2のマグネットを挟んで反対側の面にあって前記第2のコイルにより励磁される第4の磁極と、開口部を有する最大開口規制部材を有する光量調節装置において、前記第1のマグネットと前記第2のマグネットはそれぞれの回転中心軸を同軸に配置され、かつ、前記第1のマグネットはその回転によって前記最大開口規制部材の開口部の通過光量を調節する第1の光量調節手段を駆動し、かつ、前記第2のマグネットはその回転によって前記最大開口規制部材の開口部の通過光量を調節する第2の光量調節手段を駆動することを特徴とする光量調節装置。
- 前記第1の光量調節手段は前記最大開口規制部材の開口部から退避した開状態と前記最大開口規制部材の開口部を覆う閉状態との間を移動して通過光量を調節する手段であり、かつ、前記第2の光量調節手段は前記最大開口規制部材の開口部の通過光量を減じる半透明部材を前記開口部に出し入れする手段であることを特徴とする請求項1記載の光量調節装置。
- 前記最大開口規制部材には互いに表裏となる第1の面と第2の面を有し、前記第1の面の側には前記第1の光量調節手段が移動する空間と前記第1の光量調節手段を駆動する第1の駆動手段が配置され、かつ、前記第2の面の側には前記第2の光量調節装置が移動する空間と前記第2の光量調節手段を駆動する第2の駆動手段が配置されていることを特徴とする請求項2記載の光量調節装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004131310A JP2005315971A (ja) | 2004-04-27 | 2004-04-27 | 光量調節装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004131310A JP2005315971A (ja) | 2004-04-27 | 2004-04-27 | 光量調節装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005315971A true JP2005315971A (ja) | 2005-11-10 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004131310A Withdrawn JP2005315971A (ja) | 2004-04-27 | 2004-04-27 | 光量調節装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005315971A (ja) |
-
2004
- 2004-04-27 JP JP2004131310A patent/JP2005315971A/ja not_active Withdrawn
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A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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