JPH11305285A - デジタルカメラ用シャッタ - Google Patents

デジタルカメラ用シャッタ

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Publication number
JPH11305285A
JPH11305285A JP11709298A JP11709298A JPH11305285A JP H11305285 A JPH11305285 A JP H11305285A JP 11709298 A JP11709298 A JP 11709298A JP 11709298 A JP11709298 A JP 11709298A JP H11305285 A JPH11305285 A JP H11305285A
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JP
Japan
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rotor
shutter
initial position
coil
state
Prior art date
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Application number
JP11709298A
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English (en)
Inventor
Kunio Arisaka
邦夫 有坂
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Nidec Copal Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】撮影時における露光開口の口径規制と、撮影終
了時における露光開口の閉鎖とを、一つのアクチュエー
タで行えるようにした、小型化,低コスト化,省電力に
適したデジタルカメラ用シャッタを提供すること。 【解決手段】永久磁石製の回転子3は、その初期位置に
おいては、一体的に回転する駆動ピン4によって、シャ
ッタ羽根11,12を小絞り状態にしている。カメラの
電源スイッチが閉じても、この状態のままでモニターに
よって被写界を観察できる。撮影時には、被写界が暗い
場合のみ、コイル7に正方向の通電が行われ、回転子3
を反時計方向へ回転させて全開状態とし、被写界が明る
い場合には小絞り状態のままで、露光時間の制御が開始
される。露光時間の制御の終了時には、コイル7に逆方
向の通電が行われてシャッタ羽根11,12が閉じ、記
録媒体への記録が終了した段階で通電が断たれ、各部材
は小絞り状態に復帰するようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結像面にCCDな
どの撮像素子を配置し、被写界像を光電変換して記憶媒
体に静止画像の情報として記録するようにしたデジタル
カメラ用のシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】デジタルカメラの中には、絞り羽根とシ
ャッタ羽根を備え、それらを個別のアクチュエータによ
って作動させるタイプのものがある。このタイプのカメ
ラは、カメラの不使用時には、絞り羽根は最大絞り状態
(露光開口全開状態)になっていて、シャッタ羽根は閉
じ状態になっている。そして、撮影に先立って電源スイ
ッチが閉じられると、撮像素子が通電状態になると共
に、アクチュエータが作動してシャッタ羽根を全開状態
にする。そのため、撮像素子は電荷の蓄積と放出を繰り
返し、画像モニターを備えているカメラにおいては、そ
のモニターによって被写界の観察が可能になる。
【0003】撮影に際しては、レリーズボタンを押す
と、その時点での撮像素子の出力によって絞り値と露光
時間が決定され、それに基づいて、露光開口の口径を絞
る必要がある場合には、先ず、一方のアクチュエータを
作動させて絞り羽根を所定の絞り位置にセットし、次
に、蓄積電荷の放出されている撮像素子に対して電荷の
蓄積を開始させると、それと同時に、その蓄積開始信号
をトリガー信号として露光時間制御回路が起動し、それ
によって上記の露光時間に対応する秒時が経過したと
き、その出力信号によって他方のアクチュエータを作動
させ、シャッタ羽根を閉じさせるようにしている。そし
て、画像書き込み装置などを介して被写界像が記憶媒体
に記録された後、絞り羽根とシャッタ羽根は、夫々のア
クチュエータによって全開状態にされ、次の撮影に備え
ることになるが、次の撮影を行わない場合には、電源ス
イッチを開くと、遅延回路が働き、その遅延時間中にア
クチュエータによってシャッタ羽根が閉じるようになっ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近のデジ
タルカメラは、小型化と低コスト化が急速に進んでお
り、大きさの点については胸のポケットに入れることの
可能なものも現れている。そのため、上記したタイプの
カメラにおいても小型化と低コスト化が要求されている
が、その場合、このタイプのカメラにおいては、アクチ
ュエータを如何に小さく且つ廉価に製作できるようにす
るかが問題になる。しかしながら、一般には、同じ性能
を確保する限りにおいては、小型化しようとするとコス
トが高くなり、また、それを覚悟していても小型化には
自ずと限界がある。
【0005】他方、最近のデジタルカメラは、画像モニ
ターを備えたものが多くなり、それをファインダの代わ
りに用いるようにしたものも現れている。そのため、フ
ィルム使用のカメラに比較して、消費電力が極めて大き
く、電池を頻繁に交換しなければならないことから、消
費電力を如何に少なくするかが大きな課題となってい
る。従って、上記したタイプのカメラにおいては、アク
チュエータによって消費される電力を、如何に少なくす
るかということが課題となる。しかしながら、消費電力
の少ないアクチュエータの開発は非常に難しいし、仮に
可能であったとしても、コストが高くなることが間違い
ない。
【0006】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、撮
影時における露光開口の口径規制と、撮影終了時におけ
る露光開口の閉鎖とを、一つのアクチュエータで行える
ようにした、小型化,低コスト化,省電力に適したデジ
タルカメラ用のシャッタを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のデジタルカメラ用シャッタは、固定子に
設けられているコイルに通電されていないときには初期
位置を占めており該コイルに正方向へ通電されたときに
は所定の角度だけ正方向へ回転し逆方向へ通電されたと
きには所定の角度だけ逆方向へ回転する永久磁石製の回
転子と、前記回転子の回転に対応して作動する駆動手段
と、前記駆動手段によって作動される複数枚のシャッタ
羽根とを備えていて、前記シャッタ羽根は、前記回転子
が初期位置を占めているときには露光開口を所定の口径
に規制しており前記回転子が正方向へ回転しているとき
には露光開口を全開し前記回転子が逆方向へ回転してい
るときには露光開口を閉じているようにする。また、上
記の本発明のデジタルカメラ用シャッタにおいては、前
記駆動手段が、前記回転子と一体に構成され、且つ前記
回転子の回転軸と平行に延伸した駆動ピンを有してお
り、また、前記シャッタ羽根が、それらの長孔を該駆動
ピンに嵌合させた2枚のシャッタ羽根で構成されてい
て、それらの羽根は該駆動ピンによって相対的に作動さ
せられるようにすることが好ましい。また、本発明のデ
ジタルカメラ用シャッタにおいては、前記固定子に少な
くとも一つの磁性体部材を備え、前記シャッタ羽根が露
光開口を閉じている状態及び露光開口を全開している状
態において前記コイルへの通電を断つと、前記回転子
は、該磁性体部材との間に作用する磁力によって初期位
置へ復帰し、該磁力によってその初期位置を保たれてい
るようにすると好適である。その場合、前記磁性体部材
の配置を変えることによって、前記回転子の初期位置を
変え、前記シャッタ羽根による露光開口の口径規制状態
を調整できるようにすると更に好適となる。また、本発
明のデジタルカメラ用シャッタにおいては、前記シャッ
タ羽根が露光開口を閉じている状態において前記コイル
への通電が断たれたときは、一方の端部で前記駆動手段
を付勢して前記回転子を初期位置へ回転させ、前記シャ
ッタ羽根が露光開口を全開している状態において前記コ
イルへの通電が断たれたときは、他方の端部で前記駆動
手段を付勢して前記回転子を初期位置へ回転させること
のできる復帰ばねが設けられていて、前記回転子の初期
位置においては、前記復帰ばねの両端部が異なる方向か
ら規制部材に当接し、該両端部によって前記回転子の初
期位置が保たれているようにしてもよい。その場合、前
記規制部材が偏心軸であって、該偏心軸の回転位置を変
えることによって前記回転子の初期位置を変え、前記シ
ャッタ羽根による露光開口の口径規制状態を調整できる
ようにすることが好ましい。更に、本発明のデジタルカ
メラ用シャッタは、前記シャッタ羽根が露光開口を閉じ
ている状態及び露光開口を全開している状態において
は、前記回転子を回転させる場合よりも前記コイルに対
する供給電流を減じるようにすることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図示した
二つの実施例によって説明する。図面は、図1〜図6が
第1実施例を示し、図7及び図8が第2実施例を示した
ものであるが、図3〜図6は第2実施例にも適用される
ものである。尚、第1実施例と第2実施例を構成する部
材のうち、同一の部材及び同一の部位には同じ符号を付
けてある。
【0009】〔第1実施例〕最初に、主に図1及び図2
を用いて第1実施例の構成を説明する。シャッタ地板1
と補助地板2は合成樹脂製であって、中央部には円形の
開口部1a,2aを有している。それらの開口部1a,
2aのうち直径の小さい方が露光開口の大きさを規制す
ることになるが、本実施例においては、これらの開口部
1a,2aは、同心円となるように配置された同じ直径
の開口部ということにしておく。また、このシャッタ地
板1と補助地板2は、図示していない手段によって相互
に取り付けられていて、それらの間には羽根室が形成さ
れている。
【0010】図1において、シャッタ地板1の表面側に
はアクチュエータが取り付けられている。このアクチュ
エータは、通常、ムービングマグネット型モータと称さ
れていて、少なくともカメラ業界では周知であり、固定
子のコイルに対して正方向に通電すると正方向へ、逆方
向へ通電すると逆方向へ、いずれも所定の角度だけ回転
するタイプのものである。先ず、回転子3は径方向に着
磁された2極の永久磁石製であって、合成樹脂で一体的
に成形され径方向に張り出した部位には、回転子3の回
転軸と平行に延伸した駆動ピン4が設けられている。そ
して、この駆動ピン4は、シャッタ地板1と補助地板2
に形成されている長孔1b,2bを貫通している。
【0011】この回転子3は、固定子を構成する上枠5
と下枠6に軸受けされており、その上枠5と下枠6の周
りには、それらの外壁面に形成されている凹部内におい
て、回転子3の軸受部を包むようにしてコイル7が巻回
されており、また、上枠5の周りには筒形のヨーク8が
取り付けられている。このヨーク8は、円筒形ではな
く、図1から分かるように平面形状が小判型をしてい
て、製作時には、上枠5に対して僅かな角度だけ回転さ
せることができ、配置位置が決まると接着剤で固定され
るようになっている。そして、このような構成をしたア
クチュエータは、二つのビス9,10によってシャッタ
地板1に取り付けられている。
【0012】次に、シャッタ羽根について説明する。本
実施例におけるシャッタ羽根は、相対的に作動する2枚
構成のシャッタ羽根であって、それらのシャッタ羽根1
1,12は、シャッタ地板1に設けられた軸1c,1d
に枢着され、また、それらに形成されている長孔11
a,12a(図3,図4参照)には、上記した駆動ピン
4が嵌合されている。また、シャッタ羽根11には当接
部11b,11cが、シャッタ羽根12には当接部12
bが形成されていて、シャッタ地板1には、それらの当
接部が当接するストッパ1e,1g,1fを設けてあ
る。
【0013】ここで、本実施例の作動を説明する前に、
カメラの不使用時において、シャッタ羽根11,12
が、どのようにして図1に示された状態を保っているの
かを説明しておく。回転子3は180°ずつの2極に着
磁されており、図1においてはその境界を一点鎖線で示
している。ヨーク8は、強磁性体の軟鉄で筒状に製作さ
れたものであり、回転子3の回転中心から二つの平行な
壁面までの距離が、円弧状の二つの壁面までの距離より
も小さくなるように形成されている。そのため、コイル
7が非通電状態のときには、回転子3は、永久磁石の磁
力によって、N極とS極を平行な二つの壁面に向けた状
態で静止するようになっている。
【0014】このことからも分かるように、このような
回転子3の静止状態は、平行な二つの壁面の少なくとも
一方の位置に、ヨーク8に代えて、他の磁性体部材を配
置するだけでも得られることになる。また、そのように
した場合には、更にその外側に外乱防止のために円筒形
にしたヨークを配置しても差し支えない。そして、それ
らの構成にした場合には、磁性体部材の位置を、回転子
3に対して角度的に変えてやれば、回転子3の静止状態
を変えることも可能になる。故に、本実施例において
は、上枠5に対してヨーク8を若干回転できるように
し、製作時においては、その回転によって回転子3の静
止状態を変え、シャッタ羽根11,12によって規制さ
れる露光開口が所定の大きさとなるように調整してか
ら、ヨーク8を上枠5に固定するようにしている。
【0015】次に、本実施例の作動を説明する。上記し
たように本実施例は、カメラの不使用時においては、コ
イル7に通電されておらず、回転子3とヨーク8との間
に作用する永久磁石の磁力によって、シャッタ羽根1
1,12は露光開口を所定の大きさにした状態にある。
以下、この状態における回転子3の位置を、回転子3の
初期位置と称する。また、このときの開口状態を小絞り
状態と称し、開口部1a,2aを全開にした状態を全開
状態と称することにする。そこで、先ず、撮影に先立っ
て、カメラの電源スイッチを閉じると、撮像素子が通電
状態になって電荷の蓄積と放出を繰り返すようになる。
しかし、コイル7には通電されないため、回転子3は初
期位置にあり、シャッタ羽根11,12は図1に示す小
絞り状態のままである。そのため、画像モニターを備え
ている場合には、この状態で被写界の観察が可能とな
る。
【0016】撮影に際して、レリーズボタンが押される
と、その時点における撮像素子の出力により、全開状態
で撮影するか小絞り状態で撮影するかの決定と、夫々の
場合における露光時間が決定される。そこで、先ず、被
写界が比較的暗く、全開状態で撮影する場合を、図1〜
図5を用いて説明する。この場合には、先ず、コイル7
に対し、正方向に大きな電流が供給される。そのため、
回転子3は、図1において反時計方向へ所定の角度だけ
回転され、駆動ピン4によってシャッタ羽根11,12
に開き作動を行わせる。そして、その開き作動は、シャ
ッタ羽根11,12の当接部11b,12bが、ストッ
パ1e,1fに当接して停止する。その状態が図3に示
された全開状態である。
【0017】この全開状態になると、本実施例において
は、図5に示すように、コイル7に対する供給電流を減
じるようにしている。言うまでもなく、シャッタ羽根1
1,12を作動させる場合には大きな力を必要とする
が、全開状態を維持させるためには、そのような大きな
力を必要としないからである。次に、撮像素子に対する
電荷の蓄積開始信号をトリガー信号として露光時間制御
回路が起動し、露光時間に対応する秒時がカウントされ
る。そして、カウントが終了すると、その出力信号によ
って、コイル7に対し、逆方向への大きな電流が供給さ
れる。そのため、回転子3は、時計方向へ初期位置を越
えて回転され、駆動ピン4によってシャッタ羽根11,
12に閉じ作動を行わせる。そして、その閉じ作動は、
シャッタ羽根11の当接部11cがストッパ1gに当接
して停止する。その状態が図4に示された閉じ状態であ
る。
【0018】この閉じ状態になると、上記した全開状態
の場合と同じように、コイル7に対する供給電流が減じ
られる。また、この閉じ状態において、画像書き込み装
置などを介して被写界像が記憶媒体に記録される。そし
て、その記録が終了すると、本実施例においてはコイル
7に対する通電が断たれることになる。そのため、回転
子3は永久磁石の磁力によって初期位置への復帰作動を
行い、僅かに振動した後、初期位置に静止し、次の撮影
に備えることになる。
【0019】次に、被写界が比較的明るいため、小絞り
状態のままで撮影する場合を、図1,図4,図6を用い
て説明する。この場合には、図1の状態において、コイ
ル7に通電することなく、直ちに、撮像素子に対する電
荷の蓄積開始信号をトリガー信号として露光時間制御回
路を起動させる。そして、露光時間に対応する秒時のカ
ウントが終了すると、その出力信号によって、コイル7
に対して、逆方向への大きな電流が供給され、回転子3
が、初期位置から時計方向へ回転され、駆動ピン4によ
ってシャッタ羽根11,12を閉じさせ、図4に示した
閉じ状態にさせる。以後は、被写界が暗い場合の作動と
同じであって、コイル7に対する供給電流が減じられ、
且つ記憶媒体に被写界像が記録される。そして、記録が
終了すると、コイル7への通電が断たれ、回転子3が初
期位置へ復帰し、次の撮影に備えることになる。また、
次の撮影を行わない場合には、この状態において電源ス
イッチを開くだけであり、アクチュエータを機能させる
必要は全くない。
【0020】〔第2実施例〕次に、図7及び図8を用い
て第2実施例を説明するが、作動の説明においては上記
した図3〜図6も援用される。尚、図7はカメラの不使
用時における本実施例の平面図であり、図8は図7に示
されているアクチュエータの構成を示した断面図であっ
て、夫々第1実施例における図1及び図2に対応して示
されたものである。また、本実施例は、アクチュエータ
の構成が第1実施例の構成と異なるだけであり、そのア
クチュエータの構成も共通な点が多いため、第1実施例
の場合と全く同じか、同一視してもよいと考えられる部
材,部位には、第1実施例の場合と同じ符号を付けてあ
る。従って、それらについての構成説明は省略する。
【0021】先ず、第1実施例と異なる構成について説
明する。本実施例におけるヨーク13は、図7において
は形状の一部を省略してあるが、単純な円筒形をしてい
る。そのため、第1実施例のヨーク8のように、小絞り
状態の調整機能を有していない。また、シャッタ地板1
に設けられた柱1hには、ばね14が巻回されていて、
その両端が駆動ピン4の大径部を挟むようにし、相反す
る方向へ駆動ピン4を付勢することができるようになっ
ている。更に、シャッタ地板1には偏心ピン15が取り
付けられており、それを回転させると、回転子3の初期
位置がばね14を介して変わるようになっている。従っ
て、本実施例の場合は、製作時においては、偏心ピン1
5の回転によって回転子3の初期位置を変え、シャッタ
羽根11,12によって規制される露光開口が所定の大
きさとなるように調整することになる。
【0022】次に、本実施例の作動を説明するが、第1
実施例の作動と同じ説明については、重複を避けるた
め、省略するか簡単に説明することにする。先ず、本実
施例の場合には、カメラの不使用時においては、コイル
7に通電されておらず、ばね14の付勢力によって、小
絞り状態を維持している。そこで、撮影に先立って、カ
メラの電源スイッチを閉じると、撮像素子は通電状態と
なるが、コイル7には通電されず、回転子3は初期位置
にあり、シャッタ羽根11,12は図7に示した小絞り
状態のままである。そのため、画像モニターでの被写界
の観察は可能となる。
【0023】次に、レリーズボタンが押されると、撮像
素子の出力により、全開状態で撮影するか小絞り状態で
撮影するかの決定と、夫々の場合の露光時間が決定され
る。そこで、最初に、被写界が比較的暗く、全開状態で
撮影する場合を説明する。その場合、先ず、コイル7に
対し、図5に示すように、正方向に大きな電流が供給さ
れるから、回転子3は、図7において反時計方向へ回転
される。このとき、駆動ピン4は、ばね14の一端を押
し、ばね14の付勢力に抗して回転し、シャッタ羽根1
1,12に開き作動を行わせることになる。そして、そ
の開き作動は、図3に示すように、シャッタ羽根11,
12の当接部11b,12bが、ストッパ1e,1fに
当接することによって停止する。
【0024】この全開状態になると、コイル7に対する
供給電流が減じられ、且つ撮像素子に対する電荷の蓄積
開始信号をトリガー信号として露光時間制御回路が起動
する。露光時間に対応する秒時のカウントが終了する
と、その出力信号によって、コイル7には逆方向への大
きな電流が供給される。そのため、回転子3は、時計方
向へ、図7に示した初期位置を越えて回転され、駆動ピ
ン4によってシャッタ羽根11,12に閉じ作動を行わ
せる。その場合、ばね14の付勢力は、初期位置までは
駆動ピン4の作動方向と略同じ方向に働くが、初期位置
を越えてからは、駆動ピン4がばね14の他端を押すこ
とになるから、駆動ピン4の作動に対して逆らうように
働くことになる。そして、この閉じ作動は、図4に示す
ようにシャッタ羽根11の当接部11cがストッパ1g
に当接して停止する。
【0025】閉じ状態になると、コイル7に対する供給
電流が減じられ、また、画像書き込み装置などを介して
被写界像が記憶媒体に記録される。そして、その記録が
終了すると、コイル7に対する通電が断たれる。そのた
め、回転子3は、ばね14の付勢力によって初期位置へ
復帰作動を行い、僅かに振動してから停止し、次の撮影
に備えることになる。
【0026】次に、被写界が比較的明るいため、小絞り
状態のままで撮影する場合を説明する。この場合には、
第1実施例の場合と同様に、図7の状態において、コイ
ル7に通電せず、直ちに露光時間制御回路を起動させ
る。そして、露光時間に対応する秒時のカウントが終了
すると、その出力信号によって、コイル7に対して、逆
方向への大きな電流を供給し、回転子3を、初期位置か
ら時計方向へ回転させ、駆動ピン4によってシャッタ羽
根11,12を閉じさせる。以後は、被写界が暗い場合
と同様であって、コイル7に対する供給電流を減じ、且
つ記憶媒体に被写界像が記録されてから、コイル7への
通電を断ち、回転子3を初期位置へ復帰させ、次の撮影
に備えることになる。しかし、次の撮影を行わないとき
は、第1実施例の場合と同様に、この状態において電源
スイッチを開くことになる。
【0027】尚、各実施例の作動説明においては、カメ
ラの電源スイッチが閉じられた段階では、コイル7に電
流が供給されない場合で説明したが、電源スイッチが閉
じられたとき、コイル7には正方向への電流を供給し、
シャッタ羽根11,12を全開状態にしておき、撮影に
際して、被写界が暗い場合にはそのままの状態から、ま
た、被写界が明るい場合には小絞り状態に作動させてか
ら、露光時間制御回路を起動させるようにしても差し支
えない。但し、その場合には、消費電力の点で、上記の
作動説明の場合よりは不利になるが、従来よりも有利で
あることには変わりがない。
【0028】また、上記の各実施例においては、駆動ピ
ン4によって2枚のシャッタ羽根11,12を相対的に
開閉作動させているが、本発明はこのような構成に限定
されるものではなく、回転子によって往復作動させられ
る駆動手段が、複数枚のシャッタ羽根を往復作動させ、
露光開口の開閉を行わせ且つ露光開口の大きさを規制で
きるように構成されたものであれば、全てのものに適用
することが可能である。更に、上記の各実施例において
は、回転子3を初期位置へ復帰させるとき、コイル7に
正方向への通電をしても差し支えない。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、シャッ
タ羽根のほかに絞り羽根を備えていなが、それでも全開
状態での撮影と小絞り状態での撮影ができるから、適正
露光条件での撮影範囲を広くすることができる。しか
も、アクチュエータは一つであって羽根も一組で済み、
また、そのアクチュエータ自体の構成も極めて簡単であ
ることから、シャッタの全体構成を小型に、且つ低コス
トで製作することが可能である。また、アクチュエータ
が一つで良いことと、シャッタ羽根の総体的な作動量が
少なくなることから、消費電力を抑えることが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】カメラの不使用時における第1実施例の平面図
である。
【図2】図1に示されているアクチュエータの構成を理
解し易くするために示した断面図である。
【図3】露光開口の全開状態を示す第1実施例の平面図
である。
【図4】露光開口の閉じ状態を示す第1実施例の平面図
である。
【図5】被写界が暗い場合における第1実施例の作動を
説明するためのタイミングチャートである。
【図6】被写界が明るい場合における第1実施例の作動
を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】カメラの不使用時における第2実施例の平面図
である。
【図8】図7に示されているアクチュエータの構成を理
解し易くするために示した断面図である。
【符号の説明】
1 シャッタ地板 1a,2a 開口部 1b,2b,11a,12a 長孔 1c,1d 軸 1e,1f,1g ストッパ 1h 柱 2 補助地板 3 回転子 4 駆動ピン 5 上枠 6 下枠 7 コイル 8 ヨーク 9,10 ビス 11,12 シャッタ羽根 11b,11c,12b 当接部 13 ヨーク 14 ばね 15 偏心ピン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子に設けられているコイルに通電さ
    れていないときには初期位置を占めており該コイルに正
    方向へ通電されたときには所定の角度だけ正方向へ回転
    し逆方向へ通電されたときには所定の角度だけ逆方向へ
    回転する永久磁石製の回転子と、前記回転子の回転に対
    応して作動する駆動手段と、前記駆動手段によって作動
    される複数枚のシャッタ羽根とを備えていて、前記シャ
    ッタ羽根は、前記回転子が初期位置を占めているときに
    は露光開口を所定の口径に規制しており前記回転子が正
    方向へ回転しているときには露光開口を全開し前記回転
    子が逆方向へ回転しているときには露光開口を閉じてい
    るようにしたことを特徴とするデジタルカメラ用シャッ
    タ。
  2. 【請求項2】 前記駆動手段が、前記回転子と一体に構
    成され、且つ前記回転子の回転軸と平行に延伸した駆動
    ピンを有しており、また、前記シャッタ羽根が、それら
    の長孔を該駆動ピンに嵌合させた2枚のシャッタ羽根で
    構成されていて、それらの羽根は該駆動ピンによって相
    対的に作動させられるようにしたことを特徴とする請求
    項1に記載のデジタルカメラ用シャッタ。
  3. 【請求項3】 前記固定子に少なくとも一つの磁性体部
    材を備えていて、前記シャッタ羽根が露光開口を閉じて
    いる状態及び露光開口を全開している状態において前記
    コイルへの通電を断つと、前記回転子は、該磁性体部材
    との間に作用する磁力によって初期位置へ復帰し、該磁
    力によってその初期位置を保たれているようにしたこと
    を特徴とする請求項1又は2に記載のデジタルカメラ用
    シャッタ。
  4. 【請求項4】 前記磁性体部材の配置を変えることによ
    って、前記回転子の初期位置を変え、前記シャッタ羽根
    による露光開口の口径規制状態を調整できるようにした
    ことを特徴とする請求項3に記載のデジタルカメラ用シ
    ャッタ。
  5. 【請求項5】 前記シャッタ羽根が露光開口を閉じてい
    る状態において前記コイルへの通電が断たれたときは、
    一方の端部で前記駆動手段を付勢して前記回転子を初期
    位置へ回転させ、前記シャッタ羽根が露光開口を全開し
    ている状態において前記コイルへの通電が断たれたとき
    は、他方の端部で前記駆動手段を付勢して前記回転子を
    初期位置へ回転させることのできる復帰ばねが設けられ
    ていて、前記回転子の初期位置においては、前記復帰ば
    ねの両端部が異なる方向から規制部材に当接し、該両端
    部によって前記回転子の初期位置が保たれているように
    したことを特徴とする請求項1又は2に記載のデジタル
    カメラ用シャッタ。
  6. 【請求項6】 前記規制部材が偏心軸であって、該偏心
    軸の回転位置を変えることによって前記回転子の初期位
    置を変え、前記シャッタ羽根による露光開口の口径規制
    状態を調整できるようにしたことを特徴とする請求項5
    に記載のデジタルカメラ用シャッタ。
  7. 【請求項7】 前記シャッタ羽根が露光開口を閉じてい
    る状態及び露光開口を全開している状態においては、前
    記回転子を回転させる場合よりも前記コイルに対する供
    給電流を減じるようにしたことを特徴とする請求項1乃
    至6の何れかに記載のデジタルカメラ用シャッタ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6710563B2 (en) 2001-03-12 2004-03-23 Canon Kabushiki Kaisha Driving device, light amount controller and shutter
KR100935533B1 (ko) 2008-06-10 2010-01-07 성우전자 주식회사 카메라용 셔터장치

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