JP4162760B2 - インクジェットプリント装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクの吐出が可能なプリントヘッドを用いて、被プリント媒体に画像をプリントするインクジェットプリント装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェット方式のプリント装置においては、プリントヘッドのインク吐出口を成すノズルよりインクを吐出し、そのインク液滴によって印字等のプリントを行っている。このプリントヘッドのノズルが乾燥するとインクの吐出が不安定になるため、プリントを行わない時には、プリントヘッドを密閉して、ノズルが乾燥しないようにしている。しかしながら、プリント中は常時ノズルが外気と接しているため、インクを吐出していないノズルは乾燥の危険にさらされている。このため、長時間プリントする場合は、所定の時間毎に、プリントヘッドの全ノズルから、プリントに寄与しないインクを吐出する吐出回復処理(以下、単に「回復処理」ともいう)を実施している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、プリントヘッドの回復処理を行うための回復位置が印字等のプリント動作位置(以下、「プリント位置」という)と異なる位置に設定されている。そのため、回復処理を行う場合には、一旦、プリントヘッドをプリント位置から離れた回復位置まで移動しなければならなかった。この結果、例えば、多数枚の被プリント媒体に対して印字等のプリントを連続して行う場合には、所定の時間が経過する毎に、プリントを一時中断してプリントヘッドを回復位置まで移動させる必要があり、そのためプリント時間が長くなるという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、プリントの中断を必要とすることなくプリントヘッドの回復処理を行って、プリント時間を短縮することができるインクジェットプリント装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のインクジェットプリント装置は、所定のプリント位置にてインクの吐出が可能なプリントヘッドを用いて、被プリント媒体に画像をプリントし、かつ前記プリントヘッドから画像のプリントに寄与しないインクを吐出させるインクジェットプリント装置において、前記プリント位置における前記プリントヘッドと対向する位置に前記被プリント媒体を搬送する搬送手段と、前記プリント位置における前記プリントヘッドと対向し、かつ前記被プリント媒体と干渉しない位置にて、前記プリントヘッドから吐出される前記画像のプリントに寄与しないインクを受けるインク受け手段と、を備え、前記搬送手段は、前記プリント位置における前記プリントヘッドと対向する位置を通る搬送ラインに沿って延在して、前記被プリント媒体を搬送する搬送ベルトと、前記プリント位置における前記プリントヘッドと対向する前記搬送ベルトの部位を前記プリントヘッドから離間する方向にガイドするガイド部と、を有し、前記インク受け手段は、前記ガイド部によってガイドされる前記搬送ベルトの部位と前記搬送ラインとの間に位置することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の実施形態としてのフルカラーのインクジェットプリント装置の断面図である。本例のプリント装置は、給紙装置1、用紙搬送装置2、プリントヘッド3、回復装置4、スタッカー5等を備えている。以下に、それらの構成について説明する。
【0009】
1は、被プリント媒体としての用紙12をプリント装置本体に供給するための給紙装置である。この給紙装置1は、用紙12をセットするトレイ11、セットされた用紙12を給紙するピックアップローラ13、ピックアップローラ13で給紙された用紙12を用紙搬送装置2へと導く搬送ローラ14および15、用紙12の重送を防止する分離ガイド16、用紙12の斜行を補正するシャッタ17等から構成される。3は、画像を形成するためのインクを吐出可能なプリントヘッドである。本例の場合は、フルカラーの画像を形成するために、4色(ブラック,シアン,マゼンタ,イエロー)のインクを吐出可能な計4つのプリントヘッド31,32,33,34が備えられている。これらのプリントヘッド31,32,33,34をまとめてプリントヘッド3ともいう。このプリントヘッド3は、図示しない駆動系により、図1中実線の退避位置と図1中2点鎖線のプリント位置との間にて、上下動されるようになっている。本例のプリントヘッド3は、図1中の下面に、図1中紙面の表裏方向に沿って列状に並ぶ複数のノズルつまりインク吐出口が形成されており、それらのインク吐出口から下向きにインクが吐出される。また、プリントヘッド3は、インクを吐出させるための手段として、例えば、インクを吐出させるための熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備えている。
【0010】
回復装置4は、プリントヘッド3の表面つまりインク吐出口の形成面を拭くためのブレード41と、プリントヘッド3から吐出されるインクを吸収するための吸収体42と、プリントヘッド3を密閉するためのゴム材質等のキャップ43を備えて構成される。また、回復装置4は、プリントヘッド3が図1中2点鎖線のプリント位置に移動する場合に、図1中2点鎖線のように横方向に移動して退避する。2は、用紙12をプリント装置の用紙出口にまで導く用紙搬送装置である。
【0011】
図2は、本例の用紙搬送装置2の平面図である。用紙搬送装置2は、用紙12を搬送する3本の搬送ベルト21a,21b,21c(これらをまとめて、「搬送ベルト21」ともいう)と、搬送ベルト21の駆動力を生じるためのモータ22と、モータ22の駆動力によって搬送ベルト21を駆動するためのプーリ23と、用紙12の先端を検知する紙センサ27と、用紙12を搬送ベルト21に導くローラ24と、プリント装置の用紙出口に用紙12を導くための排紙ローラ25および26等から構成されている。搬送ベルト3は、その上面に載置された用紙12を図1中1点鎖線の搬送ラインLに沿って搬送する。また、搬送ベルト21a,21b,21cは、プリントヘッド31,32,33,34の直下に位置する部位が従動プーリ28によって下方に屈曲されている。
【0012】
それらの搬送ベルト21a,21b,21cの屈曲部の成す空間内には、吸収体61と回復フレーム62とによって構成されたインク受け手段としての回復系6が配列されている。吸収体61は多孔質材で形成されていて、インクを容易に吸収できる構成になっている。回復フレーム62の後方には、回復フレーム62内に溜まったインクを吸い出すために、インク管63とチューブ64が接続されており、図示しないモータ駆動のポンプによりインクを吸引するようになっている。
【0013】
図1において、5は、画像形成された用紙12をストックするためのスタッカであり、排紙された用紙12をストックするための排紙トレイ53と、用紙12を排紙トレイ53へと導く排紙ローラ51,52等から構成される。
【0014】
次に、図1を参照して、給紙から画像形成、用紙スタックまでのプロセスを簡単に説明する。
【0015】
給紙装置1より用紙搬送装置2に導かれた用紙12は、モータ22、プーリ23により駆動される搬送ベルト21上に導かれる。用紙12の先端を紙センサ27により検知してプリントのタイミングを計り、用紙12がブラック,シアン,マゼンタ,イエローのインク吐出用のプリントヘッド31,32,33,34の下面を通過する際に、それらのプリントヘッド31,32,33,34からインクを吐出して画像を形成する。画像が形成された用紙12は、モータ22により駆動される排紙ローラ25,26まで、搬送ベルト21によって導かれる。用紙12は、さらに排紙ローラ51,52によって排紙トレイ53に排出される。
【0016】
次に、本例の回復処理を図3のフローチャートを用いて説明する。
【0017】
まず、印字等のプリント指令が出され(ステップS1)、プリントヘッド3が待機位置からプリント位置への移動を開始し(ステップS2)、同時にタイマーTが起動する(ステップS3)。そして、所定の時間Tkが経過するまで、つまりタイマーTの計時時間“T”が時間Tkに達するまでは、印字等のプリントを連続する(ステップS5,S6)。
【0018】
一方、所定の時間Tkに達するまでプリント(ステップS5)が連続的に行われた場合は、次に搬送される用紙12の先端を紙センサ27によって検知して(ステップS6)、現在搬送中の用紙12の後端がブラックインク吐出用のプリントヘッド(以下、「ブラックヘッド」ともいう)31との対向位置を通過した後に、ブラックヘッド31における全ノズルから、プリントに寄与しないインクを吐出させて(ステップS7,S8)、ブラックヘッド31の回復処理を行う。つまり、現在搬送中の用紙12の後端と、次に搬送する用紙12の先端との搬送間隔を利用し、ブラックインク31との対向位置に、それらの用紙12の相互間の隙間(以下、「紙間」ともいう)が形成されたときに、その紙間に向って、ブラックヘッド31の全ノズルからプリントに寄与しないインクを吐出することになる。このように、ブラックヘッド31の回復処理のために吐出されるインクは、それと対向する回復フレーム62内の吸収体61によって受けられて吸収される。吸収体61は、ブラックヘッド31の全ノズルから吐出されるインクを受けるべく、その全ノズル幅以上の範囲に渡って備えられている。
【0019】
このようにしてブラックヘッド31の回復処理をした後は、同様にして、紙間位置がプリントヘッド32,33,34との対向位置に順次ずれることに伴ない、その紙間に向って、それらのプリントヘッド32,33,34からプリントに寄与しないインクを吐出して、それらの回復処理を行う(ステップS9)。それらのプリントヘッド32,33,34の回復処理のために吐出されるインクは、それらと対向する回復フレーム62内の吸収体61によって受けられて吸収される。
【0020】
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態を説明するための要部の断面図である。
【0021】
71は、用紙12を搬送するための複数の搬送ローラであり、図示しない駆動系によって同期して回転されることにより、搬送ラインLに沿って用紙12を搬送する構成となっている。各ローラ71の間には、前述した第1の実施形態と同様の回復系6の吸収体61と回復フレーム62が配列されている。
【0022】
本実施形態の場合は、前述した第1の実施形態と同様に、用紙12の紙間に向って、プリントヘッド31,32,33,34からインクを吐出して回復処理を行い、そのインクは、搬送ラインLの下方の吸収体61によって受けられる。
【0023】
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態を説明するための要部の断面図である。
【0024】
本例の場合、搬送ベルト21は、搬送ラインLに沿って直線状に配備されており、その搬送ベルト21の直下に回復系6が備えられている。75は、クリーニングローラである。クリーニングローラ75は、インクを吸収可能な多孔質材であり、板バネ等の弾性部材76によって定位置に支持されて、矢印A方向から搬送ベルト21の表面に付勢される構成となっている。
【0025】
本例において、前述した第1の実施形態と同様に、用紙12の紙間に向ってインクを吐出する回復処理を行った場合、搬送ベルト21の表面にインクが付着してしまう。そこで、クリーニングローラ75により、その搬送ベルト21上のインクを拭き取る。
【0026】
なお、搬送ベルト21がプリントヘッド3の全ノズル幅に相当する広幅のベルトである場合には、そのベルトの表面において、回復処理のために吐出されるインクの全てを受けてから、そのインクをクリーニングローラ75などのクリーニング手段によって拭き取るようにしてもよい。この場合、回復系6を備える必要はない。
【0027】
(第4の実施形態)
図6は、本発明の第4の実施形態における搬送系の平面図、図7は、その要部の拡大断面図である。
【0028】
78は、搬送ベルト21に取り付けられたインク吸収体である。この吸収体78は、搬送ベルト21と共に回転した時に、図7のようにプリントヘッド3とは接触しないようになっている。79は吸収体検知センサであり、吸収体78の位置を検知する。搬送ベルト77による用紙12の搬送タイミングは、吸収体検知センサ79による吸収体78の検出時点に基づいて制御される。すなわち、搬送ベルト21上において、用紙3と吸収体78とが重ならないように、用紙3の搬送タイミングを制御する。また、用紙3の紙間に向ってインクを吐出する回復処理のタイミングも、吸収体検知センサ79による吸収体78の検出時点に基づいて制御される。すなわち、回復処理のために吐出されるインクが確実に吸収体78上にて受けられるように、回復処理のタイミングを制御する。
【0029】
(第5の実施形態)
図8および図9は、本発明の第5の実施形態を説明するための要部の断面図である。
【0030】
本例の場合は、プリントヘッド3と搬送ベルト21との間に、図示しない駆動系により移動可能な吸収体84が配置されている。本例の吸収体84は、定位置の点Oを中心として回転するアーム85の先端に保持されており、アーム85の回動位置の如何に拘らず、水平状態に保たれるようになっている。
【0031】
通常、この吸収体84は、図8のようにプリントヘッド3との対向位置から外れた位置に待機されている。そして、プリントヘッド3の回復処理を行う場合は、図9のように用紙12の紙間がプリントヘッド3と対向するタイミングに合わせて、そのプリントヘッド3の直下に吸収体84を移動させ、その吸収体84によって、回復処理のために吐出されたインクを受けて吸収する。その回復処理後は、直ちに、吸収体84を図8のような待機位置に戻す。
【0032】
(その他)
なお、本発明は、特にインクジェットプリント方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギによりインクの状態変化を生起させる方式のプリントヘッド(以下、「記録ヘッド」ともいう)、プリント装置(以下、「記録装置」ともいう)において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が達成できるからである。
【0033】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書,同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書,同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0034】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書,米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録を確実に効率よく行うことができるようになるからである。
【0035】
さらに、本発明は、前述した実施形態のように、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドに対して、有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0036】
加えて、記録ヘッドの主走査方向の往復移動と、被プリント媒体の副走査方向の搬送によって画像をプリントするシリアルタイプの記録装置において、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。その場合には、プリントのための記録ヘッドの走査範囲をプリント位置とし、そのプリント位置にて回復処理を行うようにする。
【0037】
また、本発明の記録装置の構成として、記録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げることができる。
【0038】
また、搭載される記録ヘッドの種類ないし個数についても、例えば単色のインクに対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けられるものであってもよい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるかいずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0039】
さらに加えて、以上説明した本発明実施例においては、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合のインクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0040】
さらに加えて、本発明インクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、プリント位置のままのプリントヘッドから、プリントに寄与しないインクを吐出させて回復処理を行うことにより、プリント動作中においても回復処理が可能となり、プリントを中断することなく、多数枚被プリント媒体に対して連続的にプリントを行っても、プリント時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を説明するためのプリント装置全体の要部の断面図である。
【図2】図1のプリント装置における用紙搬送装置の概略平面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における回復処理を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施形態を説明するための要部の断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態を説明するための要部の断面図である。
【図6】本発明の第4の実施形態を説明するための要部の平面図である。
【図7】図6のプリントヘッドと対向するベルト部分の拡大断面図である。
【図8】本発明の第5の実施形態を説明するための要部の断面図である。
【図9】本発明の第5の実施形態を説明するための要部の断面図である。
【符号の説明】
1 給紙装置
2 用紙搬送装置
3 プリントヘッド
4 回復装置
5 スタッカー
6 回復系
61 吸収体
62 回復フレーム
Claims (5)
- 所定のプリント位置にてインクの吐出が可能なプリントヘッドを用いて、被プリント媒体に画像をプリントし、かつ前記プリントヘッドから画像のプリントに寄与しないインクを吐出させるインクジェットプリント装置において、
前記プリント位置における前記プリントヘッドと対向する位置に前記被プリント媒体を搬送する搬送手段と、
前記プリント位置における前記プリントヘッドと対向し、かつ前記被プリント媒体と干渉しない位置にて、前記プリントヘッドから吐出される前記画像のプリントに寄与しないインクを受けるインク受け手段と、
を備え、
前記搬送手段は、前記プリント位置における前記プリントヘッドと対向する位置を通る搬送ラインに沿って延在して、前記被プリント媒体を搬送する搬送ベルトと、前記プリント位置における前記プリントヘッドと対向する前記搬送ベルトの部位を前記プリントヘッドから離間する方向にガイドするガイド部と、を有し、
前記インク受け手段は、前記ガイド部によってガイドされる前記搬送ベルトの部位と前記搬送ラインとの間に位置する
ことを特徴とするインクジェットプリント装置。 - 前記インク受け手段は、インクを吸収可能なインク吸収体を有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリント装置。
- 前記プリントヘッドは複数用いられ、かつ各々は、前記被プリント媒体の搬送方向と交差する方向に沿って並ぶ複数のインク吐出口を有し、
前記インク受け手段は、前記複数のプリントヘッドの各々に対応して設けられ、前記複数のインク吐出口の配列長さ以上の大きさである
ことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットプリント装置。 - 前記プリント位置における前記プリントヘッドと対向する位置に、前記被プリント媒体の相互間に隙間が形成されたときに前記回復処理をすることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェットプリント装置。
- 前記プリントヘッドは、前記インクを吐出するための熱エネルギーを発生する電気熱変換体を有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットプリント装置。
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