JP2971635B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2971635B2
JP2971635B2 JP23178991A JP23178991A JP2971635B2 JP 2971635 B2 JP2971635 B2 JP 2971635B2 JP 23178991 A JP23178991 A JP 23178991A JP 23178991 A JP23178991 A JP 23178991A JP 2971635 B2 JP2971635 B2 JP 2971635B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置に関し、詳しくは記録ヘッドのインク吐出状態を良好
にするための処理、例えば1ページ分の記録をする間に
記録ヘッドの目詰まりを取り除く、あるいは防止するべ
く記録ヘッドを駆動してインク吐出を行わせる動作(空
吐出動作)のために配設する手段に関するものである。
【0002】
【背景の技術】従来、記録紙,OHP用フィルムなどの
記録媒体(以下、記録紙または単に紙ともいう)を搬送
させながらインクジェット方式などによる記録ヘッドを
用いて画像記録を行う装置は、一般的に以下に述べるよ
うな構成になっている。
【0003】図3はその一例を示す。装置の枠体は、底
板102,前側板103,後側板104,その他ステー
などで構成されている。4つのヘッドカートリッジ8
Y,8M,8Cおよび8Bkは、それぞれイエロー,マ
ゼンタ,シアン,ブラックのインクが蓄えられたインク
タンク部と、インクジェット方式にしたがってインクを
ヘッド内の複数吐出口から吐出させる機能を持つ記録ヘ
ッドとから成っており、各インクタンクが各ヘッドに一
体に構成されてインク連通がなされている。そして、色
分解された各画像信号に応じて各ヘッドから対応する4
色のインクが吐出され、4色のインクを重ね合わすこと
でフルカラー画像が形成される。
【0004】記録ヘッドに対向してはプラテン19が配
置され、さらにプラテンに沿った両側部には記録紙搬送
用の2つのローラ対が回転可能に配置されている。一方
のローラ対は副走査ローラ13および副走査従動ローラ
14であり、他方は排紙ローラ20および排紙従動ロー
ラ21である。プラテン19は装置の底板に対して位置
決めされており、両ローラ対13,14;21,22も
それぞれの軸受け部を介して底板に対して位置決めされ
ている。副走査ローラ13および排紙ローラ20の一端
には、それぞれ副走査プーリ15および排紙プーリ22
が結合されており、それらはそれぞれ副走査ベルト16
および排紙ベルト23を介してステッピングモータ17
の出力軸に結合された搬送モータプーリ18の回転に応
じて駆動される。
【0005】記録紙1は不図示の給紙装置から1枚づつ
供給され、上ガイド11と下ガイド12との間に案内さ
れて副走査ローラ13と副走査従動ローラ14の圧接部
に至る。すると紙1は、両ローラの回転によってプラテ
ン19上を搬送されて、排紙ローラ20と排紙従動ロー
ラ21の圧接部へ進入し、一旦停止する。ここで、排紙
ローラ20の搬送速度は副走査ローラ13の搬送速度よ
りも若干速く設定されているために、紙1はローラ1
3,20間で張力が作用した状態とされ、従ってプラテ
ン19上に浮き等がない平面状態が保たれることにな
る。
【0006】紙1が停止すると、4つのヘッドカートリ
ッジ8C,8M,8Y,8Bkを搭載したキャリッジ7
がパルスモータ形態8の主走査駆動モータ2および主走
査ベルト4の作用により、主走査レール6に案内されて
所定距離を保ちつつプラテン19に沿って移動走査す
る。ここで、ベルト4は主走査プーリ3およびアイドラ
プーリ5に巻回され、所定位置でキャリッジに固着され
ている。また、主走査駆動モータ2は前側板103に、
アイドラプーリは後側板104に、主走査レール6はそ
の両端を前側板103と後側板104とに保持されてい
る。また、7Aはキャリッジ7の主走査レール6に対す
る軸受部である。
【0007】以上の構成において、キャリッジ走査時
に、各ヘッドに設けた吐出口列から画像信号に応じて紙
に向かってインクが吐出され、紙上に吐出口配列幅分の
カラー画像が記録される(以後これを主走査印字または
単に主走査と呼ぶ)。そして、キャリッジ7の1往復が
終了すると、副走査ローラ13および副走査従動ローラ
14によって紙が吐出口配列幅分搬送され(以後これを
副走査搬送または単に副走査と呼ぶ)、再びキャリッジ
7の主走査印字が行われる。以下、かかる主走査と副走
査とが交互に行われて紙全体に画像が形成されることに
なる。そして記録領域近傍に置かれた不図示のセンサに
より、紙後端が検出されると記録動作を終了させ、紙は
排紙ローラ対20,21の回転により排紙ガイド24に
沿って機外へ排出される。
【0008】キャリッジ7が図3中の右側の二点鎖線の
位置の記録前の待機状態にあるとき、いわゆるホームポ
ジションにあるとき、キャリッジ7の真下にはヘッドに
対向して吐出口ないしこれに連通する液路を良好な状態
に維持したり、または良好な状態へ回復したりする回復
ユニット9が底板に対して設置されている。
【0009】その具体的動作を説明すると、例えば本出
願人による特開平3−73352号に開示された機構に
より、キャリッジ7がホームポジションに移動する動作
に連動して回復ユニット9の吸引口10Y,10M,1
0Cおよび10Bkがヘッドに向かって移動し、その吸
引口周囲に付けられたゴム状部材が吐出口配列部の周囲
に押し付けられて密閉される(以後これをキャッピング
と呼ぶ)。その後、不図示の吸引手段により密閉部内の
気圧を減少させて吐出口内方の不要な気泡や不純物など
をインクと共に排出させる。
【0010】ホームポジションには不図示のホームポジ
ションセンサが配置してあり、主走査の位置基準となっ
ている。
【0011】また、主走査におけるキャリッジの位置は
主走査駆動モータ2の駆動パルス数で検出しており、1
ページの印刷開始時にホームポジションセンサを検出す
ることにより主走査の位置決めをし、1ページの印刷終
了までこのときの位置を基準に主走査動作を行う。
【0012】1ページの途中で再度ホームポジションの
検出を検出したときにもし先程の基準位置とのずれが生
じていたとしても修正を行わずに動作する。これは、ホ
ームポジションセンサの位置検出精度がパルスモータで
ある主走査駆動モータ2に対する駆動パルスを用いる位
置検出精度に比べて劣るためで、もしここで基準位置の
修正を行ってしまうと次の主走査時に記録開始のレジス
トずれを生じることがありうるからである。
【0013】また、一般に主走査印字の速度に比べて逆
転移動時(リターン時)の速度の方が高くなるように主
走査駆動モータ(パルスモータ)2を制御する。これ
は、1ページの画像形成時間をできるだけ短縮するため
によく用いられる手法である。
【0014】次に、ヘッドの回復動作について説明す
る。
【0015】インクジェット記録ヘッドにあっては、ヘ
ッドの不使用,低湿度環境あるいは印刷頻度の差異など
の要因によって粘度の増したインクや、さらには塵埃の
付着などによってヘッドのインク吐出口に目詰まりを生
じることがある。そこで、ヘッドの吐出口の内方から増
粘インクを加圧排出したり、あるいは、ヘッド吐出口を
覆って保護するためのキャップを介してインクを吸引排
出することにより、増粘インクを除去する吐出回復機構
が種々提案されてきた。さらに、記録動作においても各
吐出口のインク吐出頻度は一様ではなく、一度も使用さ
れない吐出口が生じる場合もあり、インク吐出の少ない
吐出口に目詰まりを生じる恐れがある。この目詰まりは
画質の劣化を招くので、一般に例えば一定期間毎にヘッ
ドをキャップに対向させ、キャップに向けて全吐出口よ
りインク吐出を行わせる処理(いわゆる空吐出)による
吐出回復処理を行うものもある。つまり、印刷の途中で
回復処理を行う場合もあるわけである。
【0016】ところで、キャップは一般にヘッドの待機
位置(ホームポジション)に配設され、記録動作中に回
復処理が介挿されることを考慮して、主走査はキャップ
のある位置と主走査終了位置との往復運動で行われ、必
要に応じて回復処理が行われるようにされている。
【0017】また、上記構成のプリンタで種々の異なっ
たサイズの記録紙への記録を実現するにあたっては給紙
および搬送に関して次の2つの方法がある。
【0018】第1は回復ユニットの吸引口が配置された
側を基準として紙を搬送し、ヘッドの主走査距離を紙幅
に応じてを変更する方法、つまり紙の片側を主走査基準
側によせて搬送する方法であり、紙サイズが異なっても
主走査開始位置が同じであるので回復のための位置が一
致している。この方法は片側基準搬送と呼ばれる。
【0019】第2は、搬送ローラの中央を基準にして紙
を搬送し、主走査の開始位置を紙との相対位置は変えず
に吸引口からの絶対位置を変更する方法、つまり紙の中
央と主走査の中央とを一致させている方法であり、紙サ
イズが異なると主走査開始位置がこれに応じて変わり、
回復のための位置が一致していない。この方法は中央基
準搬送と呼ばれる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、片側基
準搬送の場合には主走査の移動距離に無駄がなく、1ペ
ージあたりの印刷時間が短く、制御も単に主走査終了位
置を変えるだけですむので単純となる。しかしプリンタ
の搬送系では紙を挟みこむ力を得るために搬送従動ロー
ラ14の所定の部位、例えばその両端に圧力を加えて搬
送ローラ13に押し付けるようにしているので、搬送従
動ローラが主走査方向にたわみを生じて紙を挟みこむ圧
力分布が均一ではない。従って片側基準搬送では加圧さ
れている端部に近いところでは十分に圧力が加わってい
ても、中央付近では十分な圧力が得られず、記録紙のサ
イズによっては搬送量にむらを生じたり、斜行が生じた
りしやすい問題点がある。
【0021】また、搬送ローラの中央を基準にして主走
査の開始位置も変える中央基準搬送にすれば、紙を挟み
こむ力を左右対称ないしはほぼ均一にし、上記問題点を
解決することはできるものの、空吐出や吸引による回復
処理を実施するときにその都度ヘッドを吸引口位置まで
戻さなければならなくなり、制御が複雑になる上に1ペ
ージあたりの記録時間も増大する。
【0022】本発明は、かかる問題点を解決し、副走査
時に生じうる搬送のむらを抑制するとともに、記録のス
ループットを向上することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明は、
主走査方向に異なった幅を有する2種以上の記録媒体に
対して記録が可能で、記録のためにインクを吐出を行う
記録ヘッドを前記幅に対応した範囲で主走査することに
より記録を行うインクジェット記録装置において、前記
記録ヘッドのインク吐出状態を良好にするための処理に
用いられる回復手段を、前記2種以上の記録媒体の前記
幅に対応した位置に配置して成り、前記記録媒体が中央
基準で搬送されることを特徴とする。
【0024】
【0025】また、前記処理は、1ページの記録媒体に
対する記録動作中に介挿されて前記記録ヘッドを駆動す
ることにより前記インクの吐出を行わせる処理であり、
前記回復手段は当該処理に際して吐出されたインクを受
容する部材を有するものとすることができる。
【0026】
【作用】本発明によれば、中央基準で記録紙の搬送を行
う装置において、各用紙サイズに応じた主走査開始位置
に回復処理用の手段(例えば空吐出用の部材)を追加
し、記録中にはヘッドを移動させながら回復処理(空吐
出)を行う制御をすることで、副走査に生じる搬送量の
むらを抑え、かつ記録のスループットを向上することが
できる。
【0027】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0028】図1は本発明の一実施例を示した図面であ
り、図3と同様に構成できる部分については対応箇所に
同一符号を付してある。本例においても、キャリッジ7
はその軸受部7Aに主走査レール6が挿通され、主走査
レール6の軸方向に移動可能である。主走査モータ2の
回転軸には主走査モータプーリ3が固定されており、回
転軸とともに一体的に回転することができる。
【0029】主走査ベルト4は主走査モータプーリ3と
アイドラプーリ5との間に掛けられ、主走査モータ2の
回転と共に周回駆動される。両プーリ3,5間において
主走査ベルト4とキャリッジ7とが結合されており、主
走査モータ2が回転することによってキャリッジ7が主
走査駆動される。キャリッジ7の下部には回転自在に支
持された不図示のコロが配置され、プラテン19に支持
された紙1a(または1b)上を転動することによっ
て、キャリッジ7と紙との図中高さ方向の間隔が常に一
定に規制される。
【0030】キャリッジ7には各々異なる色のインクに
対応したヘッドカートリッジ8が所定の位置に4個固定
されている。それぞれは、ブラックインク用のヘッドカ
ートリッジ8Bk,シアンインク用のヘッドカートリッ
ジ8C,マセンタインク用のヘッドカートリッジ8M,
イエローインク用のヘッドカートリッジ8Yである。各
カートリッジ8の下部でプラテン19に対向する位置に
は、それぞれキャリッジ7の移動方向と異なる方向(例
えば直交方向)に配列された複数個の吐出口とインクを
吐出するために利用されるエネルギ(例えばインクに膜
沸騰を生じさせる熱エネルギ)を付与する素子とを有す
るインクジェットヘッドが設けられている。そして、各
インクジェットヘッドは、カートリッジ内のインクタン
ク部から供給されるインクを、プラテン19上で支持さ
れる紙に向かって、上記素子に加えられる電気信号に応
じて吐出することができる。
【0031】インクジェットヘッドのノズルを密閉する
吸引口10Bk,10C,10M,10Yは吸引に対す
る回復処理や、空吐出による回復処理に用いられる。さ
らに本例ではサイズの小さい記録紙1bを用いる場合の
インクジェットヘッドの空吐出用に対応するための部材
50を設けている。この部材50はプラテン19に設け
た凹部の底面または開口の内方に配置され、吐出したイ
ンクを吸収する吸収体を有するものとすることができ
る。
【0032】この吸収体には種々のものを用いることが
できるが、インク吸収によっても膨潤が生じないかまた
はほとんど生じないものであればその上面がプラテン上
面より低くなるように、インク吸収による膨潤が生じる
ものであれば最大吸収時の上面がプラテン上面より低く
なるように、吸収体などの寸法を定めておくのが強く望
ましい。大きいサイズの記録紙の搬送妨害やその汚損な
どを避けるためである。また、吸収能力の低下等に対応
すべく、吸収体を容易に交換可能とするための手段が付
加されていてもよい。
【0033】さらに、本例では空吐出対応用部材の個数
は1つであるが、種々のサイズの記録紙に対応して、適
切な位置に複数設けられていてもよく、主走査方向に適
当量延在して設けられていてもよい。また、吸引口10
Bk〜10Yに関連して通常設けられるポンプ等の吸引
手段,廃インクタンク等が部材50についても設けられ
てもよく、それらが兼用されていてもよい。
【0034】ここで、空吐出対応用部材50と小サイズ
の紙1bの側端部との距離は、吸引口10Bkと大サイ
ズの紙1aの側端部との距離と等しく、またはほぼ等し
くなるようにしており、これらの距離は主走査モータの
回転を記録に必要な回転速度まで上げるのに必要かつ十
分な距離とするのが好適である。
【0035】図2は図1の記録部位の上面図であり、中
央(c)基準で搬送されるそれぞれ大きさの異なる大小
2種類の大きさの記録紙に1a,1bに記録を行う場合
の主走査の位置関係を表わしている。
【0036】図1において、1aは大きいサイズの紙な
いしその位置を表わしており、カートリッジ8Bkを基
準にしてみると吸引口10Bkの位置から図中8Bk′
で示す位置までが主走査の範囲であり、主走査開始位置
はa、主走査終了位置はb、空吐出位置はa、吸引回復
位置はaである。一方、1bは小さいサイズの紙ないし
はその位置を表わしており、部材50の位置から、カー
トリッジ8Yが図中8Y″で示す位置をとるときのカー
トリッジ8Bkの位置までが主走査範囲であり、主走査
開始位置はc、主走査終了位置はd、空吐出位置はc、
吸引回復位置aである。
【0037】つまり紙1aに印刷するときにはキャリッ
ジ7は位置aとbの間を往復し、記録中に空吐出をする
ときは位置aに戻るのでそのaの位置でこれを行い、紙
1bに記録するときは位置dとcとの間を往復し、記録
中に空吐出をするときは主走査開始位置cから移動しは
じめ、カートリッジ8Bk,8C,8Mおよび8Yの順
番に空吐出部材50上方を通過する際に順次に空吐出を
行う。かかる部材50に正しく空吐出を行うための制御
にあたっては、例えばキャリッジ7の移動速度ないしは
位置、すなわちパルスモータである主走査駆動モータ2
の回転速度ないしは回転位置を勘案し、各カートリッジ
のインクジェットヘッドの吐出タイミングを調整すれば
よい。
【0038】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0039】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0040】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0041】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0042】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0043】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0044】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0045】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
中央基準で記録紙の搬送を行うとともに、各用紙サイズ
に応じた主走査開始位置に空吐出に対応するための部材
を追加し、記録中にはヘッドを移動させながら空吐出を
行う制御をすることで、副走査に生じる搬送量のむらを
抑え、記録時間を短縮してスループットを向上すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の記録部位の上面図である。
【図3】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,1a,1b 紙 2 主走査駆動モータ 4 主走査ベルト 5 アイドラプーリ 6 主走査レール 7 キャリッジ 8Bk,8C,8M,8Y インクカートリッジ 9 回復ユニット 10Bk,10C,10M,10Y 吸引口 13 副走査ローラ 14 副走査従動ローラ 19 プラテン 20 排紙ローラ 21 排紙従動ローラ 25 副走査基台 26 主走査基台 50 小サイズ紙の空吐出対応用部材

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主走査方向に異なった幅を有する2種以
    上の記録媒体に対して記録が可能で、記録のためにイン
    ク吐出を行う記録ヘッドを前記幅に対応した範囲で主走
    査することにより記録を行うインクジェット記録装置に
    おいて、 前記記録ヘッドのインク吐出状態を良好にするための処
    理に用いられる回復手段を、前記2種以上の記録媒体の
    前記幅に対応した位置に配置して成り、前記記録媒体が
    中央基準で搬送されることを特徴とするインクジェット
    記録装置。
  2. 【請求項2】 前記処理は、1ページの記録媒体に対す
    る記録動作中に介挿されて前記記録ヘッドを駆動するこ
    とにより前記インクの吐出を行わせる処理であり、前記
    回復手段は当該処理に際して吐出されたインクを受容す
    る部材をゆうすることを特徴とする請求項1記載のイン
    クジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドは、前記インクを吐出す
    るために利用されるエネルギを発生する素子として、前
    記インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生可能な
    電気熱変換体を有することを特徴とする請求項1または
    2記載のインクジェット記録装置。
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