JP4162677B2 - 床パネルおよび床パネルの製造方法 - Google Patents

床パネルおよび床パネルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、建物のスラブの上方に配置される床パネルおよび床パネルの製造方法に関する。
従来、マンションなどの集合住宅の建物の床構造として、コンクリート床であるスラブ上に防振支持脚を所定間隔で配置し、防振支持脚の支持ボード上に木質系材料からなる床下地パネルの各端縁を接着固定し、この床下地パネルの上にフローリングなどの仕上げ張りを行ったものが知られている。特許文献1には、木質薄片を積層した木質薄片集成板であって、長手方向(床面平行方向)に略台形の空洞が一定間隔で形成されることによって、十分な強度を得ながら軽量で、かつ、床衝撃音レベルを低減することができるようにした中空下地パネルが記載されている。
上記中空下地パネルは、図10に示すようにして形成される。すなわち、木質薄片にバインダーを付着させた後、木質薄片の一層〜数層目の上に、連結板1aで等間隔に連結された台形状アルミニウム棒からなる中子1を配置し、木質薄片を一層〜数層分散布した後、連結板2aで等間隔に連結された台形状アルミニウム棒からなる中子2を配置し、木質薄片をさらに散布する。このとき、中子1と中子2とは台形が上下逆向きになるように配置する。次に、木質薄片を積層した積層体3を、温度140〜220℃、圧力15〜40kg/cm2で6〜15分間、厚みが1/3〜1/30になるまで熱圧成形し、冷却後に中子1,2を引き抜いた後、積層体3の外周をトリミングすることによって、中空下地パネルを製作することができる。製造される中空下地パネルは、防振支持脚と当接する端部4が中実に形成され、当該端部4より内側の領域に複数の空洞が形成される。なお、断面台形状の空洞における下底と斜辺とのなす角度は、60度と120度である。
特開2003−172020号公報
上述した従来の技術では、端部4を中実にする適切な量の木質薄片を積層するのが容易ではなく、床下地パネルを製造するのに時間がかかるとともに、端部4において木質薄片の積層量が少なくなってビス止めの際に挫屈する等の問題点があった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、床パネルの製造効率を向上させるとともに、良好な遮音性を得ながら床パネルの強度を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1にかかる床パネルの発明は、下側平板および上側平板からなる一対の平板と、当該一対の平板の間に配置されるとともに山部および谷部が交互に繰り返し形成された波板状部材と、当該波板状部材の端部に配置される端部材と、が互いに固定されてスラブの上方に配置される床パネルであって、上記一対の平板の間に、上記山部を上記上側平板に接触させ上記谷部を上記下側平板に接触させて上記波板状部材が配置され、上記端部材は、上記波板状部材側に当該波板状部材の端部を上記一対の平板の一方との間で挟持する挟持部が形成され、当該一方の平板と当該挟持部との間で上記波板状部材の端部を挟持するとともに当該波板状部材の端部よりも外側となる部位で上記一対の平板の両方に接触して当該一対の平板の間に配置され、当該配置にて同一対の平板の間に同波板状部材と同端部材とが接着されて固定されたことを特徴とする。
すなわち、床パネルは一対の平板の間に波板状部材と端部材とが接着固定されて形成されるので、容易に形成される。これにより、床パネルの製造効率を向上させることができる。ここで、波板状部材の端部を端部材と平板とで挟持しないと、波板状部材の端部と平板とが十分に接着されず、床パネルの端部でビス止めをすると波板状部材の端部や平板の端部が挫屈してしまう場合がある。本発明では、波板状部材の端部が端部材と下側平板または上側平板との間で挟まれて支持されるので、波板状部材の端部が確実に平板と接着し、ビス止めの際に挫屈すること等がなくなり、良好な遮音性を得ながら床パネルの強度を向上させることができる。
上記波板状部材は、上記山部および谷部が交互に平行して延びるように形成され、上記端部材は、上記波板状部材における上記山部および谷部が交互に繰り返し形成された方向の両端部に上記山部および谷部の延びる方向に沿ってそれぞれ設けられ、棒状とされて当該配置での高さが互いに同じとされている構成としてもよい。
上記端部材は、上記波板状部材側に当該波板状部材の端部を上記一対の平板の一方との間で挟持する挟持部が形成され、当該一方の平板と当該挟持部との間で上記波板状部材の端部を挟持するとともに当該波板状部材の端部よりも外側となる部位で上記一対の平板の両方に接触して当該一対の平板の間に配置される。上記挟持部は、上記波板状部材側に当該波板状部材の端部の厚さ分薄くすることにより構成しても良い。この場合には、波板状部材側において当該波板状部材の厚さ分薄くされているので、容易に平板との間で波板状部材の端部を挟持することができる。また、端部材は、波板状部材側とは反対側が挟持部よりも波板状部材の厚さ分厚くされているので、この部分において平板と接触する。これにより、下側平板の上面と上側平板の下面に接着剤を塗るだけで床パネルを形成することが可能となる。例えば、下側平板上の所定位置に端部材を載置し、この端部材の挟持部に端部を合わせて波板状部材を下側平板上に載置し、さらに、波板状部材および端部材の上に上側平板を載置することにより、迅速に各部材を組み付けて床パネルを形成することができる。天地逆にして各部材を組み付ける場合には、上側平板上の所定位置に端部材を載置し、この端部材の挟持部に端部を合わせて波板状部材を上側平板上に載置し、さらに、波板状部材および端部材の上に下側平板を載置すればよい。
ここで、上記端部材は、棒状とされて上記波板状部材において上記山部および谷部が形成された向きに配置されるとともに当該配置での高さと略同じ高さの部材から上記一対の平板のいずれかに接する面における上記波板状部材側を切り欠いて上記挟持部を形成した部材とされてもよい。挟持部を切り欠いて形成するという簡易な構造で波板状部材の端部を端部材と平板とで容易に挟持させて迅速に床パネルを形成することができる。
上記端部材は、上記波板状部材における高さと略同じ高さの外側端部材と、この外側端部材の高さよりも同波板状部材の端部の厚さ分低い高さにされるとともに当該外側端部材よりも上記波板状部材側に配置されて上記挟持部を形成する内側端部材と、が接合されて形成された構成としてもよい。この場合、一対の平板の間隔が単一の外側端部材の高さで決まるので、平板間の間隔を高精度に管理することができる点で好適である。
また、上記端部材は、上記波板状部材における高さから同波板状部材の端部の略厚さ分低い高さの基端部材と、同波板状部材の端部の厚さ分の高さにされるとともに同基端部材において上記一対の平板のうち接しない平板に対向する面における上記波板状部材側とは反対側の位置に積層されて上記波板状部材側に上記挟持部を形成させる積層部材と、が接合されて形成された部材とされている構成としてもよい。この場合、波板状部材と同じ材質の板を積層部材とすることができ、容易に波板状部材の端部の厚さ分低い高さの挟持部を形成することができる点で好適である。
上記波板状部材は、上記一対の平板の間に配置された状態で同山部および谷部が交互に繰り返し形成された向きに対する垂直断面にて台形状の空洞を形成させる形状とされている構成としてもよい。すると、床パネルを軽量かつ強固にさせることができる。なお、同山部と同谷部とを繋ぐ部分の傾斜の角度は、45度、60度、等とすることができる。
また、上記一対の平板の間に上記波板状部材が端部どうしを隣接させて水平方向に複数並べられるとともに上記端部材が当該隣接した波板状部材の端部の両方を上記一対の平板の一方との間で挟持するように配置されている構成としてもよい。一対の平板の間に複数の波板状部材を並べて床パネルを形成する場合に、隣り合う波板状部材の端部が確実に平板と接着する。
ところで、請求項5にかかる床パネルの製造方法は、下側平板および上側平板からなる一対の平板と、当該一対の平板の間に配置されるとともに山部および谷部が交互に繰り返し形成される波板状部材と、当該波板状部材の端部に配置される端部材と、が互いに固定されてスラブの上方に配置される床パネルの製造方法であって、上記一対の平板において互いに相対向する面に接着剤を塗布し、当該一対の平板の一方について接着剤を塗布した面を上にして上記波板状部材を載置するとともに当該波板状部材の端部を上記一対の平板の一方との間で挟持させるように上記端部材を載置し、さらにその上に他方の平板を載置することにより、上記一対の平板の間に上記山部を上記上側平板に接触させ上記谷部を上記下側平板に接触させて上記波板状部材を配置するとともに上記端部材を配置し、当該配置にて同一対の平板の間に同波板状部材と同端部材とを接着して固定することにより床パネルを製造することを特徴とする。むろん、請求項2〜請求項4に記載された構成を製造方法に対応させることも可能である。
床パネルを製造する際、上記波板状部材は、上記山部および谷部が交互に平行して延びるように形成され、上記一対の平板に接着剤を塗布する際、接着剤を付着させるローラであって上記波板状部材の山部および谷部が接触する位置に合わせて凹凸を形成したローラを用いることにより当該山部および谷部の位置に合わせて上記平板に接着剤を塗布してもよい。
以上説明したように、請求項1にかかる発明によれば、波板状部材の端部を端部材と平板とで容易に挟持させて迅速に床パネルを形成することができるとともに、下側平板の上面と上側平板の下面に接着剤を塗るだけで床パネルを形成することが可能となり、波板状部材の端部が確実に平板と接着するのでビス止めの際に挫屈すること等が無くなり、良好な遮音性を得ながら床パネルの強度を向上させることが可能となる。
請求項2にかかる発明では、波板状部材の両端が端部材と平板とで挟持されて床パネルが形成されるので、床パネルの強度をさらに向上させることができる。
請求項3にかかる発明では、床パネルの強度を向上させることができる。
請求項4にかかる発明では、隣接した波板状部材どうしの端部の両方が確実に平板と接着するのでビス止めの際に挫屈すること等が無くなり、良好な遮音性を得ながら床パネルの強度を向上させることが可能となる。
請求項5にかかる発明では、下側平板の上面と上側平板の下面とに接着剤を塗布するという簡易な構成で、容易に床パネルを製造することができ、床パネルの製造効率を向上させることができるとともに、波板状部材の端部が確実に平板と接着するのでビス止めの際に挫屈すること等が無くなり、良好な遮音性を得ながら床パネルの強度を向上させることが可能となる
請求項6にかかる発明では、接着剤の使用量を低減させ、床パネルのコストを低減させることができる。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)床パネルの概要:
(2)床パネルの製造方法の説明:
(3)床パネルおよびその製造方法の作用、効果:
(4)各種変形例:
(1)床パネルの概要:
図1は、本発明の床パネルを用いた乾式遮音二重床の遮音床10を示す垂直断面図である。本遮音床10は、建物の躯体であるスラブ12の上に間隔を空けて配置される防振支持脚14と、防振支持脚14によって支持されてスラブ12の上方に配置される床下地パネル(床パネル)20と、床下地パネル20の上に載置される仕上げ材16とから構成される。なお、仕上げ材16は、フローリング材、畳、絨毯などであり、必要に応じて、仕上げ材16と床下地パネル20との間に捨貼材を配置してもよい。
防振支持脚14は、錘台形の防振ゴム14aに回転自在に支持される支持ボルト14bと、この支持ボルト14bに螺合される支持ボード14cとから構成されている。支持ボルト14bの上方端面には、六角穴が形成されており、床下地パネル20は、支持ボード14c上に、六角穴が上部から覗くように間隔を空けて載置され、この六角穴により六角レンチを使って支持ボルト14bを回転させることによって床下地パネル20の高さ調整(レベル出し)を行うことが可能である。なお、床下地パネルは、支持ボードに接着固定してもよいし、ネジやボルトを使って支持ボードに固定してもよい。
図2は天地逆にして各部材21〜25を組み付けて床下地パネルを形成する様子を示す分解斜視図であり、図3は各部材を組み付けた後の床下地パネルを図2のA1方向から見て示す正面図である。床下地パネル20は、下側平板21および上側平板22からなる一対の平板と、当該一対の平板21,22の間に配置されるとともに山部23aおよび谷部23bが交互に繰り返し形成された波状の波板状部材23と、当該波板状部材23の端部23c,dに配置される端嵌部材(端部材)24,25と、が互いに固定されて形成されている。ここで、一対の平板21,22において互いに相対向する面は接着剤が塗布された塗布面21a,22aとされ、一対の平板21,22の間に、山部23aを上側平板22に接触させ谷部23bを下側平板21に接触させて波板状部材23が配置されるとともに当該波板状部材の端部23c,dを一対の平板21,22の一方との間で挟持させるように端嵌部材24,25が配置される。本床下地パネル20は、このような配置にて一対の平板21,22の間に波板状部材23と端嵌部材24,25とが接着されて固定されることにより、製造される。
上記各部材21〜25は、木質系材料にて形成されている。木質系材料としては、ファイバーボード(プリプレグマット)、パーチクルボード、ストランドボード、ベニヤ板、等の合板、合板ではない木材、等を用いることができる。床下地パネルの各部材を木質系材料とすることにより、床に物を落下させる等、床に衝撃力が加えられたときに生じる衝撃音が小さくて済む。
平板21,22としては、部分的に加えられる衝撃力に対して強い抗力を示すストランドボードを用いると、床下地パネルを非常に良好な強度にさせることができる。波板状部材23としては、ファイバーボードを用いると、容易に波板状に成形して波板状部材を得ることができる点で好適である。
本実施形態の平板21,22は、厚さ5〜10mm程度の正方形状にプレス成形した木質系のストランド板としている。平板は、長方形状、長方形から一部を切り欠いた形状、台形状、等、様々な形状とすることができる。
波板状部材23は、山部23aと谷部23bとが交互にかつ平行して延びるように形成されるとともに、一対の平板21,22の間に配置された状態で山部23aおよび谷部23bが形成された向き(図2に示す前後方向)に対する垂直断面(図3を臨む方向に対して垂直な断面)にて台形波状とされて台形状の空洞26,27が形成される形状とされている。ここで、山部23aから下側にて上底よりも下底の方が長い台形状の空洞26が形成され、谷部23bから上側にて下底よりも上底の方が長い台形状の空洞27が形成され、二種類の空洞26,27が左右方向に交互に配置されている。空洞26における下底と斜辺とのなす角度(水平面に対する山部23aと谷部23bとを繋ぐ部分である傾斜部23eの傾斜の角度に一致)は、略45°とされている。また、空洞27における下底と斜辺とのなす角度は、180°から45°を差し引いた略135°とされている。このため、床面に対して垂直な床面垂直方向(図3の上下方向)に加わる力と床面に対して平行な床面平行方向(図3の左右方向)に加わる力とがともに波板状部材の傾斜部23eの長手方向に対して略圧縮方向に働くので、両方向から加わる力に対する強度が高くなっている。
また、波板状部材の傾斜部23eは、交互に床面垂直方向に対して左右対称の傾き角度にされているため、床面平行方向のいずれの方向から加わる力に対しても均等に強度が高く維持されている。従って、床下地パネル20は、中空構造を有することによって軽量化されるにも関わらず、床面垂直方向および床面平行方向に対する強度(剛性)を高く維持することができる。これにより、本床下地パネルは、空洞を有しない床下地パネルと比較して強度/重量比(重量に対する強度の比)を高くすることができるので、従来の床下地パネルと同等の強度を持たせてもパネル重量を軽くすることができる。
本実施形態の波板状部材23は、厚さ2〜4mm程度の断面台形波状にプレス成形した木質系のファイバー板としている。なお、波板状部材は、断面台形波状とする以外にも、様々な断面波状とすることができ、より正弦波に近い形状、より三角波に近い形状、より方形波に近い形状、等とすることができる。
本実施形態の端嵌部材24,25は、波板状部材23における山部23aおよび谷部23bが交互に現れる左右方向の両端部23c,dにそれぞれ設けられ、棒状とされて各山部23aおよび谷部23bが形成された前後方向の向きに配置される。当該配置での各端嵌部材24,25の高さは、互いに同じH1としてある。また、各端嵌部材24,25は、波板状部材側に当該波板状部材の端部23c,dの厚さH2分薄くされ、一対の平板21,22のいずれかとの間で波板状部材の端部23c,dを挟む挟持部24a,25aが形成されている。すなわち、端嵌部材の挟持部24a,25aの位置に波板状部材の端部23c,dの位置を合わせ、一対の平板21,22の間に波板状部材23と端嵌部材24,25とを配置すると、波板状部材の端部23c,dを端部材の挟持部24a,25aと平板21とで容易に挟持させて迅速に床下地パネルを形成することができる。
なお、床下地パネル20の衝撃点から伝搬してきた振動エネルギーは、床下地パネル20の端部となる中実部と空洞26,27が形成された中空部との境界で繰り返し反射されるので、中空部の複雑な伝搬経路を繰り返し通過することによって短時間で減衰する。これにより、遮音床10は、床下地パネル20から防振支持脚14を介してスラブ12に伝わる振動エネルギーや、床下地パネル20の振動によってスラブ12に伝わる音響エネルギーを低減することができ、床衝撃音レベルを大幅に低減することが可能である。また、図3に示すように、厚さL1と厚さL2の部分とでインピーダンスの不連続が生じるため、これによっても衝撃点から床面平行方向に伝搬する振動エネルギーが厚さの境界部分で反射し、短時間で減衰することとなる。
(2)床パネルの製造方法の説明:
図2に示すようにスラブの上方に配置された状態での波板状部材の端部23c,dが下側となる場合、図3に示すように天地逆にして各部材を組み付けて床下地パネルを形成すると、床下地パネルを製造する作業を比較的短時間にさせることができる。
まず、本実施形態の床下地パネル20を構成する各部材21〜25を形成する方法について説明する。
平板21,22については、木質薄片にバインダーを付着させ、木質薄片を散布して積層し、木質薄片の積層体を、温度140〜220℃、圧力15〜40kg/cm2で6〜15分間、5〜10mm程度の所定の厚みになるまで熱圧成形し、冷却後に積層体の外周をトリミングすればよい。すると、所定の形状にプレス成形した木質系のストランドボードからなる平板が形成される。木質薄片やバインダーについては、特開2003−172020号公報に記載されたものを用いることができる。
波板状部材23については、木材の繊維や麻の繊維に、つなぎとしてポリエチレンテレフタレート(PET)の繊維を添加し、さらに熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂を添加して、厚さ2〜4mm程度の断面台形波状に熱圧成形し、冷却すればよい。必要に応じて、外周をトリミングすればよい。すると、所定の波状にプレス成形した木質系のファイバーボードからなる波板状部材が形成される。本実施形態では、端部23c,dを除いて谷部23bよりも山部23aの方が一つ多い波板状部材を形成する。
端嵌部材24,25については、断面長方形の木質系材料の棒状角材を波板状部材23の高さと略同じ高さH1に切削し、さらに、一対の平板21,22のいずれかに接する面の波板状部材23側を波板状部材の端部23c,dの高さH2分切り欠く加工を行って挟持部24a,25aを形成すればよい。棒状部材の稜線部を切り欠いて挟持部にするという簡易な構造で波板状部材の端部を端嵌部材と平板とで容易に挟持させて迅速に床パネルを形成することができる。
なお、図4の上段に示すように、波板状部材の両端に配置される各端嵌部材34,35を、断面長方形の棒状の外側端部材34a,35aと断面長方形の棒状の内側端部材34b,35bとが接合されて形成された部材としてもよい。ここで、外側端部材34a,35aは、波板状部材における高さと略同じ高さH1とされ、内側端部材34b,35bの外側に配置される。内側端部材34b,35bは、いずれも外側端部材34a,35aの高さH1よりも波板状部材の端部の厚さH2分低い高さ(H1−H2)にされ、外側端部材34a,35aよりも波板状部材側(内側)に配置されて挟持部34c,35cを形成させる。そして、外側端部材34a,35aの内側面と内側端部材34b,35bの外側面とを、波板状部材の端部を挟持しない面(図では上面)が一致するようにして接着剤による接着等により接合すると、挟持部を有する端嵌部材が形成される。
以上の構成により、挟持部を有する端嵌部材を作製する際に切り欠きを形成する加工が不要となるので、端嵌部材の形成が容易となる。そして、一対の平板の間隔を単一の部材である外側端部材の高さで決めることができるので、平板間の間隔を高精度に管理することができ、床下地パネルの高さのばらつきを抑えることができる。
また、図4の下段に示すように、波板状部材の両端に配置される各端嵌部材44,45を、断面長方形の棒状の基端部材44a,45aと断面長方形の棒状のスペーサ(積層部材)44b,45bとが接合されて形成された部材としてもよい。ここで、基端部材44a,45aは、波板状部材における高さから同波板状部材の端部の略厚さ分低い高さH1−H2にされ、スペーサ44b,45bの上側または下側に配置される。スペーサ44b,45bは、いずれも波板状部材の端部の厚さ分と同じ高さH2にされ、基端部材44a,45aにおいて一対の平板のうち接しない平板(図では下側平板21)に対向する面(図では下面)における波板状部材側とは反対側(外側)の位置に積層されて波板状部材側(内側)に挟持部44c,45cを形成させる。スペーサ44b,45bは、波板状部材の端部と同じ高さとされるので、波板状部材と同じ材質の板を用いることができ、例えば波板状部材の端部をトリミングしたときに生じる端材を用いることができる。そして、基端部材44a,45aとスペーサ44b,45bとを、外側面が一致するようにして接着剤による接着等により接合すると、挟持部を有する端嵌部材が形成される。
以上の構成によっても、挟持部を有する端嵌部材を作製する際に切り欠きを形成する加工が不要となるので、端嵌部材の形成が容易となる。そして、波板状部材と同じ材質の板を積層部材とすることができるので、波板状部材の端部の厚さ分低い高さの挟持部を容易に形成することができる。
床下地パネルを構成する各部材を形成すると、図2で示したようにして、床下地パネル20を製造する。同図では天地逆にして床下地パネルを形成する様子を示してあり、同図の例では、まず、上側平板22の下面となる塗布面22a全面に接着剤を塗布する。接着剤としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、アクリル樹脂、等の合成樹脂、澱粉糊、等を用いることができる。以下も、同様である。
また、図5に示すように、上側平板の塗布面22aに接着剤を塗布する際、長手方向を左右方向に向けて設けられた回動可能な金属製回転軸部材81〜84や、当該軸部材81〜84に対してそれぞれ固定されたローラ85〜88や、端部材89,89や、図示しない接着剤供給機構や、図示しない駆動機構を備える塗布装置を用いて接着剤を塗布してもよい。図では、接着剤が存在する箇所に多数の点を付している。
ローラ85は、接着剤を付着させるエンボスローラであり、波板状部材の山部23aおよび谷部23bが接触する位置に合わせて凹凸が形成されている。同ローラ85は、概略、平板21,22において山部23aまたは谷部23bが接触する位置に接触する凹部分85bでは径が細くされ、当該部分以外の凸部分85aでは径が太くされている。また、ローラ85の両端部は平板21,22よりも外側に出るようにされ、平板21,22の左右方向の幅内では凹部分85c,85cとされるとともに、当該凹部分85c,85cよりも幅方向外側では凸部分85d,85dが左右方向に長く形成されている。同ローラ85は、駆動機構により回転軸部材81とともに図の右回りに回転するようにされている。ローラ86は、平板21,22とは接触せず、エンボスローラ85の凸部分との間のクリアランスが0とされて、駆動機構により回転軸部材82とともに図の左回りに回転するようにされている。両ローラ85,86の接触部位の上側には接着剤供給機構から接着剤が供給され、エンボスローラ85の外周全面に接着剤が付着される。ローラ87,88は、平板21,22においてエンボスローラ85の接触面とは反対面に接触するようにされ、駆動機構により回転軸部材83,84とともに図の左回りに回転して平板21,22を図の左方向へ移送するようにされている。左右の両端部では、エンボスローラの凸部分85d,85dの外周とローラ86の外周とに摺接するように固定された端部材89,89が設けられ、ローラ85,86の接触部位の上側にある接着剤が左右方向外側へはみ出さないようにせき止められるようにされている。
以上の構成により、両ローラ85,86の接触部位の上側においてエンボスローラ85の外周全面に付着した接着剤のうち凸部分85aに付着した接着剤は、ローラ85,86の接触部位から下へは移動せず、凹部分85b,85cのみに付着した状態となる。すると、平板の塗布面(22a)には、凹部分85b,85cに付着した接着剤が帯状に転写される。これにより、山部23aおよび谷部23bの位置に合わせて平板21,22に接着剤が塗布される。
以上により、平板において山部または谷部が接触しない部分に接着剤が塗布されないので、接着剤の使用量を低減させ、床下地パネルの製造コストを低減させることができる。
また、エンボスローラの端部に比較的長い凹部分85cが形成されているので、上側平板と下側平板とで山部または谷部の接触位置が異なる場合に当該接触位置に合わせて平板の位置をずらすことにより同一の塗布装置で接着剤を塗布することができる。
なお、エンボスロールの凹部分85b,cに付着した接着剤を残すようにして凸部分85aに付着した接着剤のみを掻き取る掻き取り部材を設け、凹部分85b,cに付着した接着剤を平板に転写するようにしても、同様の作用、効果が得られる。また、エンボスロールの凸部分にのみ接着剤を付着させて平板の塗布面に凸部分に付着した接着剤を帯状に転写しても、凸部分と凹部分との位置関係が変わるだけであり、同様の作用、効果が得られる。
上側平板の塗布面に接着剤を塗布すると、挟持部24a,25aを上側かつ波板状部材側に向けた端嵌部材24,25を上側平板22上の所定位置に載置する。このとき、端嵌部材24,25は、接着剤により上側平板の塗布面22aに付着する。次に、端嵌部材の挟持部24a,25aに端部23c,dを合わせて波板状部材23を上側平板上に載置する。すると、波板状部材の山部23aが接着剤により上側平板の塗布面22aに付着する。
また、下側平板21の上面となる塗布面21aに接着剤を塗布する。ここでも、塗布面21a全面に塗布してもよいし、図5で示したように複数のローラ82を波板状部材の谷部23bが接触する位置に合わせて移動させながら接着剤を塗布するとともに谷部23bが接触しない位置にて付着する接着剤を複数の掻き取り部材83にて回収してもよい。
その後、波板状部材23および端嵌部材24,25の上に下側平板21を載置する。ここで、挟持部24a,25aの高さ減少分が波板状部材の端部の高さH2とされているので、波板状部材の谷部23bと端嵌部材における挟持部24a,25aが形成された面24b,25bとが同時に接着剤により付着する。
以上により、一対の平板21,22の間に波板状部材23が配置されるとともに当該波板状部材の端部23c,dを平板21との間で挟持させるように端嵌部材24,25が配置された状態となる。そして、図示しないプレス機にて、一対の平板21,22に対して上下方向に押圧力を加える。すると、接着剤により平板21,22に挟まれた各部材23〜25と平板21,22とが接着し、上側平板22に端嵌部材24,25を押圧させて当該端嵌部材24,25に下側平板21との間で波板状部材の端部23c,dを挟持させた状態で一対の平板21,22の間に波板状部材23と端嵌部材24,25とが固定される。なお、上側平板22は一対の平板21,22のうち波板状部材の端部23c,dを挟持させない側の平板であり、下側平板21は波板状部材の端部23c,dを挟持させる側の平板である。
さらにその後、正寸にカットすることにより、床下地パネルが形成される。
以上により、迅速に各部材を組み付けて床下地パネルを製造することができる。また、波板状部材の端部が上側平板22に押圧された端嵌部材24,25と下側平板21とで挟まれて支持されるので、確実に一対の平板の間に波板状部材と端嵌部材とが接着されて固定され、床下地パネルの強度を良好にさせる。
(3)床パネルおよびその製造方法の作用、効果:
本床下地パネルの製造方法によると、床下地パネルの端部を中実にするために適切な量の木質薄片を積層してストランドを形成する必要が無いので、床下地パネルを製造するのに時間がかからず、床下地パネルの端部において木質薄片の積層量が少ないことによるビス止めの際の挫屈等が生じなくなる。
なお、図6に示す床下地パネル90のように、挟持部を形成していない端嵌部材94,95を用いると、一対の平板91,92に対して上下方向に押圧力を加えても波板状部材の端部93c,dにその押圧力が加わらないので、同端部93c,dと平板91との接着が不十分となる場合がある。波板状部材の端部と平板とがしっかりと接着されないと、床下地パネルの端部でビス止めをすると波板状部材の端部や平板の端部が挫屈することがある。本発明では、波板状部材の端部が端嵌部材と平板との間で挟まれて支持されるので、波板状部材の端部が確実に平板と接着し、ビス止めの際に挫屈しない。また、図6に示す床下地パネル90では、各部材の寸法誤差等により、平板上に両端嵌部材を配置した後に波板状部材を配置させようとしたときに、波板状部材が両端嵌部材間に収容されないこともあり得る。本実施形態の床下地パネルでは、このような問題も生じない。
そして、床下地パネル内で床面平行方向に断面台形状の空洞26,27が一定間隔で形成されているので、十分な強度を得ながら軽量で、かつ、床衝撃音レベルを低減させることができる。従って、床下地パネルの製造効率を向上させることができるとともに、波板状部材の端部が確実に平板と接着するのでビス止めの際に挫屈すること等が無くなり、良好な遮音性を得ながら床下地パネルの強度を向上させることが可能となる。
また、端嵌部材24,25は、波板状部材側に当該波板状部材の端部の厚さH2分薄くされて平板との間で当該波板状部材の端部を挟む挟持部24a,25aを有しているので、容易に平板との間で波板状部材の端部を挟持することができる。ここで、端嵌部材24,25は波板状部材側とは反対側が挟持部よりも波板状部材の厚さH2分厚くされているので、波板状部材の端部23c,dを挟持部24a,25aの位置に合わせたときに波板状部材の端部23c,dと端嵌部材24,25とで形成される平板への対向面が略平面となる。すなわち、端嵌部材における挟持部が形成された面24b,25bにおいて平板と接触するので、下側平板の上面と上側平板の下面に接着剤を塗るだけで容易に床下地パネルを形成することができる。さらに、一方の平板上の所定位置に端嵌部材を載置し、この端嵌部材の挟持部24a,25aに端部23c,dを合わせて波板状部材23を同平板上に載置すると、波板状部材が位置決めされる。そして、波板状部材23および端嵌部材24,25の上に残りの平板を載置することにより、迅速に各部材を組み付けて床下地パネルを形成することができる。これにより、均質の床下地パネルが素早く形成される。
従来は床下地パネル内に形成する断面台形状の空洞における下底と斜辺とのなす角度を60°および120°と斜辺を鉛直方向側としていたため、プレス成形が容易ではなく、プレス成形を迅速に行うことができなかった。本実施形態では、同角度を45°および135°と鉛直方向と水平方向との中間にしたため、プレス成形を迅速に行うことができ、床下地パネルの製造効率を向上させることができる。なお、同角度を60°および120°とした床下地パネルを形成し、この床下地パネルと本実施形態の角度45°および135°の床下地パネルとに対して、床下地パネルの上面中央部に100kgの荷重を鉛直下向きに加える強度試験を行ったところ、パネル中央部のたわみ量は本実施形態の床下地パネルの方が少なかった。すなわち、同角度を45°および135°とすることによって、床下地パネルの強度も向上する。
また、従来は木質薄片を積層してプレス成形していたため、プレス成形が容易ではなく、プレス成形を迅速に行うことができなかった。本実施形態では、形状の複雑な波板状部材をファイバーボードとしたため、プレス成形を迅速に行うことができ、床下地パネルの製造効率を向上させることができる。
(4)各種変形例:
接着剤を塗布する際には、波板状部材および端嵌部材と平板とを接合させる前であればよく、接着剤を塗布する箇所全てに接着剤を塗布した後に、各部材を組み付けていってもよい。また、波板状部材や端嵌部材に接着剤を塗布して部材間を接着させてもよい。さらに、両面テープを貼付する等により、部材間を接着させてもよい。
また、部材間が接着されればよいため、一対の平板に対して上下方向に押圧力を加える工程を省略することもできる。
山部と谷部とを交互に平行させて波板状部材を形成する際には、曲線状、折れ線状に平行させて形成していてもよい。むろん、垂直断面において山部および谷部が交互に現れる波板状部材であれば、良好な遮音性を得ながら床パネルの強度を向上させる効果が得られる。
端嵌部材における波板状部材側の面は、垂直面とされる以外にも、垂直から斜めにずれた面とされてもよい。挟持部の垂直方向の面も、垂直から斜めにずれた面とされてもよい。
端嵌部材が床下地パネルの両端のうち片側のみに設けられる場合でも、良好な遮音性を得ながら床パネルの強度を向上させる効果が得られる。むろん、床下地パネルの全周に本発明を適用した端嵌部材を配置させる構成としてもよい。
図7上段に示すように、図3で示した波板状部材とは天地逆の形状の波板状部材53を用いてもよい。この波板状部材53は、上記波板状部材23とは異なり、端部53c,dを除いて山部53aよりも谷部53bの方が一つ多くなっている。端嵌部材54,55には、上側平板52との間で波板状部材の端部53c,dを挟む挟持部54a,55aを形成すればよい。
床下地パネル50を製造する際には、上面となる塗布面に接着剤を塗布した下側平板51上の所定位置に、挟持部54a,55aを上側かつ波板状部材側に向けた端嵌部材54,55を載置する。また、端嵌部材の挟持部54a,55aに端部53c,dを合わせて波板状部材53を下側平板上に載置する。さらに、下面となる塗布面に接着剤を塗布した上側平板52を、波板状部材53および端嵌部材54,55の上に載置する。
以上の配置状態で、プレス機にて一対の平板51,52に対して上下方向に押圧力を加えると、接着剤により平板51,52に挟まれた各部材53〜55と平板51,52とが接着し、下側平板51に端嵌部材54,55を押圧させて当該端嵌部材54,55に上側平板52との間で波板状部材の端部53c,dを挟持させた状態で一対の平板51,52の間に波板状部材53と端嵌部材54,55とが固定される。
また、図7下段に示すように、両端部63c,dが互いに上下異なる波板状部材63を用いてもよい。この波板状部材53は、山部63aと谷部63bの数が同じにされている。同図下段の例では、左側の端嵌部材64に下側平板61との間で波板状部材の左端部63cを挟む挟持部64aを形成し、右側の端嵌部材65に上側平板62との間で波板状部材の右端部63dを挟む挟持部65aを形成していることが示されている。
床下地パネル60を製造する際には、上面となる塗布面に接着剤を塗布した下側平板61上の所定位置に、挟持部65aを上側かつ波板状部材側に向けた右側の端嵌部材65を載置する。また、端嵌部材65の挟持部65aに右端部63dを合わせて波板状部材63を下側平板上に載置する。さらに、波板状部材の左端部63cに左側の端嵌部材64の挟持部64aを合わせて当該端嵌部材64を下側平板上に載置する。そして、下面となる塗布面に接着剤を塗布した上側平板62を、波板状部材63および端嵌部材64,65の上に載置する。
以上の配置状態で、プレス機にて一対の平板61,62に対して上下方向に押圧力を加えると、接着剤により平板61,62に挟まれた各部材63〜65と平板61,62とが接着し、床下地パネル60が形成される。
8に示す床下地パネルの参考例は、挟持部が形成されていない端嵌部材74,75を用いている。同端嵌部材74,75は、山部73aおよび谷部73bが交互に現れる波板状部材73における高さから同波板状部材の端部73c,dの略厚さ分低い高さH1−H2にされた断面長方形の棒状部材とされている。
床下地パネル70を製造する際には、下面となる塗布面に接着剤を塗布した上側平板72上の所定位置に、端嵌部材74,75を載置する。また、端嵌部材74,75における平板と接触しない面74b,75bに接着剤を塗布し、当該面74b,75bに端部73c,dを合わせて波板状部材73を上側平板上に載置する。さらに、上面となる塗布面に接着剤を塗布した下側平板71を、波板状部材73および端嵌部材74,75の上に載置する。
以上の配置状態で、プレス機にて一対の平板71,72に対して上下方向に押圧力を加えると、接着剤により各部材71〜75が接着し、床下地パネル70が形成される。
さらに、図9に示すように、一対の平板121,122の間に波板状部材123が端部123c,dどうしを隣接させて水平方向に複数並べられた床パネル120にも本発明を適用可能である。本床パネルでは、各波板状部材123が山部123aを上側平板122に接触させ谷部123bを下側平板121に接触させて一対の平板121,122の間に配置され、床パネル全体の左側端部において左側の波板状部材123の左側端部123cを下側平板121との間で挟持させるように外側端部材124が配置され、床パネル全体の右側端部において右側の波板状部材123の右側端部123dを下側平板121との間で挟持させるように外側端部材125が配置され、床パネル全体の水平方向内側において隣接した波板状部材の端部123c,dの両方を下側平板121との間で挟持させるように内側端部材126が配置されている。この配置にて、一対の平板121,122の間に波板状部材123,123と端部材124,125,126とが接着されて固定され、床パネル120が形成されている。
なお、端部材124〜126は、山部123aおよび谷部123bの延びる方向に沿ってそれぞれ設けられ、棒状とされて上記配置での高さが互いに同じとされている。また、左側縁部の下側に左側の波板状部材123の端部123dを下側平板121との間で挟持する挟持部126aが形成され、右側縁部の下側に右側の波板状部材123の端部123cを下側平板121との間で挟持する挟持部126bが形成されている。
上記床パネル120では、複数の波板状部材を並べることによって広い床パネルを容易に形成することができるとともに、隣り合う波板状部材の端部の両方が確実に平板と接着するのでビス止めの際に挫屈すること等が無くなり、良好な遮音性を得ながら床パネルの強度を向上させることが可能となる。
なお、上側平板との間で隣り合う波板状部材どうしの端部を挟持する内側端部材を設けた床パネルや、一方の端部を下側平板との間で挟持するとともに他方の端部を上側平板との間で挟持する内側端部材を設けた床パネルや、外側端部材を設けず内側端部材だけを設けた床パネルであっても、上記効果が得られる。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、床パネルの製造効率を向上させるとともに、良好な遮音性を得ながら床パネルの強度を向上させることが可能となる。
本発明の床パネルを用いた遮音床を示す垂直断面図。 床下地パネルを形成する様子を示す分解斜視図。 部材組み付け後の床下地パネルを図2のA1方向から見て示す正面図。 端嵌部材の変形例を図3と同じ位置から見て示す正面図。 平板上に接着剤を塗布する様子を示す斜視図。 波板状部材の端部が端嵌部材で挟持されていないときの様子を示す正面図。 床下地パネルの変形例を示す正面図。 床下地パネルの参考例を示す正面図。 床下地パネルの変形例を示す正面図。 従来の床下地パネルの製造方法を説明する斜視図。
符号の説明
10…遮音床
12…スラブ
14…防振支持脚
16…仕上げ材
20,50,60,70,120…床下地パネル(床パネル)
21,51,61,71,121…下側平板
21a,22a…塗布面
22,52,62,72,122…上側平板
23,53,63,73…波板状部材
23a,53a,63a,73a,123a…山部
23b,53b,63b,73b,123b…谷部
23c,23d,53c,53d,63c,63d,73c,73d,123c,123d…端部
23e…傾斜部
24,25,34,35,44,45,54,55,64,65,124,125,126…端嵌部材(端部材)
24a,25a,34c,35c,44c,45c,54a,55a,64a,65a,126a,126b…挟持部
26,27…台形状の空洞
34a,35a…外側端部材
34b,35b…内側端部材
44a,45a…基端部材
44b,45b…スペーサ(積層部材)

Claims (6)

  1. 下側平板および上側平板からなる一対の平板と、当該一対の平板の間に配置されるとともに山部および谷部が交互に繰り返し形成された波板状部材と、当該波板状部材の端部に配置される端部材と、が互いに固定されてスラブの上方に配置される床パネルであって、
    上記一対の平板の間に、上記山部を上記上側平板に接触させ上記谷部を上記下側平板に接触させて上記波板状部材が配置され
    上記端部材は、上記波板状部材側に当該波板状部材の端部を上記一対の平板の一方との間で挟持する挟持部が形成され、当該一方の平板と当該挟持部との間で上記波板状部材の端部を挟持するとともに当該波板状部材の端部よりも外側となる部位で上記一対の平板の両方に接触して当該一対の平板の間に配置され、
    当該配置にて同一対の平板の間に同波板状部材と同端部材とが接着されて固定されたことを特徴とする床パネル。
  2. 上記波板状部材は、上記山部および谷部が交互に平行して延びるように形成され、
    上記端部材は、上記波板状部材における上記山部および谷部が交互に繰り返し形成された方向の両端部に上記山部および谷部の延びる方向に沿ってそれぞれ設けられるとともに、棒状とされて当該配置での高さが互いに同じとされていることを特徴とする請求項1に記載の床パネル。
  3. 上記波板状部材は、上記一対の平板の間に配置された状態で同山部および谷部が交互に繰り返し形成された向きに対する垂直断面にて台形状の空洞を形成させる形状とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の床パネル。
  4. 上記一対の平板の間に上記波板状部材が端部どうしを隣接させて水平方向に複数並べられ
    上記端部材は、上記隣接した波板状部材の端部の両方を上記一対の平板の一方との間で挟持する第一の挟持部および第二の挟持部が形成され、当該第一の挟持部と当該第二の挟持部との間で上記一対の平板の両方に接触して当該一対の平板の間に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の床パネル。
  5. 下側平板および上側平板からなる一対の平板と、当該一対の平板の間に配置されるとともに山部および谷部が交互に繰り返し形成される波板状部材と、当該波板状部材の端部に配置される端部材と、が互いに固定されてスラブの上方に配置される床パネルの製造方法であって、
    上記一対の平板において互いに相対向する面に接着剤を塗布し、当該一対の平板の一方について接着剤を塗布した面を上にして上記波板状部材を載置するとともに当該波板状部材の端部を上記一対の平板の一方との間で挟持させるように上記端部材を載置し、さらにその上に他方の平板を載置することにより、上記一対の平板の間に上記山部を上記上側平板に接触させ上記谷部を上記下側平板に接触させて上記波板状部材を配置するとともに上記端部材を配置し、当該配置にて同一対の平板の間に同波板状部材と同端部材とを接着して固定することにより床パネルを製造することを特徴とする床パネルの製造方法。
  6. 上記波板状部材は、上記山部および谷部が交互に平行して延びるように形成され、
    上記一対の平板に接着剤を塗布する際、接着剤を付着させるローラであって上記波板状部材の山部および谷部が接触する位置に合わせて凹凸を形成したローラを用いることにより当該山部および谷部の位置に合わせて上記平板に接着剤を塗布することを特徴とする請求項5に記載の床パネルの製造方法。
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