JP4161035B2 - ペリレン顔料組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
発明の背景
本発明は、ペリレン顔料成分に加えて、顔料組成物の調製中に結晶成長阻害物として機能する非対称ペリレンジカルボキサミジンイミドを含む、ペリレン顔料組成物に関する。
【0002】
ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸のジイミドを含むペリレン類は、当業者に公知の方法(例えば、W. Herbst and K. Hunger, Industrial Organic Pigments, 2nd ed. (New York: VCH Publishers, Inc., 1997), pp. 9, 476-479; H. Zollinger, Color Chemistry (VCH Verlagsgessellschaft, 1991), pp. 227-228, 297-298;およびM.A. Perkins, “Pyridines and Pyridones,” The Chemistry of Synthetic Dyes and Pigments, ed. H.A. Lubs (Malabar, Florida: Robert E. Krieger Publishing Company, 1955), pp. 481-482)で調製をすることができる。しかし、しばしば粗ペリレンと称される最初に分離されたペリレンは、一般に顔料としての使用に適さず、したがって、顔料として優れた特性を提供するように粒度、粒子形状および/または結晶構造を改変する一つまたはそれ以上の追加の仕上げ工程を一般に行わねばならない。例えば、K. Merkle and H. Schaefer, “Surface Treatment of Organic Pigments,” Pigment Handbook, Vol. III (New York: John Wiley & Sons, Inc., 1973), p. 157; R.B. McKay, “The Development of Organic Pigments with Particular Reference to Physical Form and Consequent Behavior in Use,” Rev. Prog. Coloration, 10, 25-32 (1979); およびR.B. Mckay, “Control of the application performance of classical organic pigments”, JOCCA, 89-93(1989)を参照されたい。
【0003】
イミド基の少なくとも一つが、さらに反応してジカルボキサミジンイミドを形成しないジアミンに由来するペリレンジイミドは公知である(例えば、米国特許第 5,958,129号および第 5,248,774号;欧州特許出願EP 283,436;およびT.Deligeorgiev et al, “Synthesis and Properties of Fluorescent Bis-Quaternized Perylene Dyes”, Dyes and Pigments, 24, 75-81 (1994))。
【0004】
イミド基の双方がジカルボキサミジンの形である対称的ペリレンは報告されている(例えば、米国特許第 4,556,622号および第2,473,015号)。これら特許には、イミド基の一方のみがジカルボキサミジンの形である非対称ペリレンジイミドについては記載がない。
【0005】
イミド基の一つがジカルボキサミジン基の形である非対称ペリレンジイミドは報告されているが、ペリレン顔料との混合物中で使用されるものとして記載されていない(例えば、米国特許第 5,508,137号および第 4,714,666号;独国特許DD 299,733;H. Langhals et al, “Imidazoleperylenimide - ein starck fluoreszierender, stabilier Ersatz fuer Terrylen,” Angew. Chem., 111, 143-144 (1999); “Novel Dyes for Electrophotographic Processes with Perylene Structure Element”, IS&T s Tenth International Congress on Advances in Non-Impact Printing Technologies, 192-195 (1994); Y. Nagao, “Synthesis and properties of perylene pigments,” Progress in Organic Coatings, 31, 43-49 (1997); H. Quante et al, “Synthesis of Soluble Perylenebisamidine Derivatives. Novel Long-Wavelength Absorbing and Fluorescent Dyes”, Chem. Mater., 9, 495-500 (1997); H. Langhals, “Novel Perylene Derivatives as Highly Photostable Fluorescent Dyes,” Chimia, 48, 503-505 (1994); G. Tamizhmani et al, “Photoelectrochemical Characterization of Thin Films of Perylenetetracarboxylic Acid Derivatives”, Chem. Mater., 3, 1046-1053 (1991); Y. Nagao et al, “Synthesis of Unsymmetrical Perrylenebis(dicarboximide) Derivatives”, Chemistry Letters, 151-154 (1979); K. Venkataraman et al, “Anthraquinonoid Vat Dyes”, Chemistry of Synthetic Dyes, ed. K. Venkataraman, 5 (New York: Academic Press, 1971) p. 233)。化合物のいくつかは、関連のない合成法(例えば、米国特許第 4,336,383号)によって調製されている。
【0006】
ペリレンテトラカルボン酸化合物よりむしろペリレンジカルボン酸化合物に由来するペリレンジカルボキサミジンもまた公知であるが、ペリレン顔料との混合物中で使用されるものとして記載されてない(例えば、米国特許第 5,650,513号およびL. Feiler et al, “Synthesis of Perylene-3,4-dicarboximides - Novel Highly Photostable Fluorescent Dyes,” Liebiqs Ann., 1229-1244 (1995))。
【0007】
ペリレンジカルボキサミジンヒドラゾアミドは公知であり、ペリレン顔料との混合物中で使用されるという記載がある(PCT出願WO 00/40657を参照されたい)。しかし、このヒドラゾアミド部分は、本発明のペリレンジカルボキサミジンイミドのイミド部分とは構造的に異なっており、また、この PCT出願はペリレンジイミドとペリレンジカルボキサミジンヒドラゾアミドとの共沈殿混合物の調製を開示していない。
【0008】
ペリレンジイミドとペリレンジカルボキサミジンイミドとの混合物を含む組成物は公知である。例えば、米国特許第 6,022,656号、第 5,019,473号および第 4,968,571号には、電子写真用エレメントに用いるポリマー結合剤中で、別々に調製した成分を混合することについての記載があり、米国特許第 4,762,569号には非水性塗料やインク中で、別々に調製した成分を分散させることについての記載がある。これら特許のいずれにも、均一粒度分布の小さい粒度を有するペリレンジイミドとペリレンジカルボキサミジンイミドとの共沈殿混合物の調製についての記載はない。
【0009】
驚くべきことに、ペリレン顔料とある種の非対称ペリレンジカルボキサミジンイミドとの反応性共沈殿は、結晶サイズを改変する更なる物理的操作なしで最初に分離される未完成形態においてさえ、改良された透明性および色特性を示す小サイズ結晶を有する顔料組成物を提供するということが今般見出された。
【0010】
発明の概要
本発明は、ペリレン顔料組成物に関し、
(1)顔料組成物に対して約75ないし約99.9モル%(好ましくは、約90ないし約99.5モル%)の、次式(I)
【化4】
Figure 0004161035
[式中、Rはそれぞれ独立して、水素、C1−C6アルキル、C5-C8シクロアルキル、C7−C16アラルキル、またはC6−C10アリール(好ましくは、両R基は同一)であり、
Aは、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、スルホニル基、アミノ、アンモニウム、ヒドロキシ、ニトロ、またはハロゲンであり、そして
mは、ゼロまたは1から8の数である]
を有する化合物;および
(2)顔料組成物に対して約0.1ないし約25モル%(好ましくは、約0.5ないし約10%)の、次式(II)
【化5】
Figure 0004161035
[式中、Wは、任意に置換または修飾されてよいC2−C3アルキレンであり、
Rは、水素、C1−C6アルキル、C5−C8シクロアルキル、C7−C16アラルキル、またはC6−C10アリールであり、
Aは、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、スルホニル基、アミノ、アンモニウム、ヒドロキシ、ニトロ、またはハロゲンであり、そして
mは、ゼロまたは1から8の数である]
を有する非対称ペリレンジカルボキサミジンイミド
を含む反応性共沈殿混合物を含んでなる。
【0011】
本発明はさらに、そのようなペリレン顔料組成物の調製法に関し、
(a)
(i)次式(III)
【化6】
Figure 0004161035
[式中、E1およびE2は独立して、OR1であるか又は合わさってOまたはNRであり、
3およびE4は独立して、OR1であるか又は合わさってOであり、
1はそれぞれ独立して、C1−C6アルキル(すなわちアルキルエステルとして)、C7−C16アラルキル(すなわちアラルキルエステルとして)、またはC6−C10アリール(すなわちアリールエステルとして)であり、
Rは、水素、C1−C6アルキル、C5−C8シクロアルキル、C7−C16アラルキル、またはC6−C10アリールであり、
Aは、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、スルホニル基、アミノ、アンモニウム、ヒドロキシ、ニトロ、またはハロゲンであり、そして
mは、ゼロまたは1から8の整数である]
を有するペリレンテトラカルボン酸化合物と、
(ii)成分(a)(i)の全量に対して約0.1ないし約25モル%(好ましくは0.5ないし10モル%)の、次式(IV)
2H−W−NH2 (IV)
[式中、Wは、任意に置換または修飾されてよいC2−C3アルキレンである]
を有するジアミン、および
(iii)任意に、溶媒
とを反応させて、
それによって中間組成物を形成すること;
(b)
(i)ステップ(a)からの中間組成物と、
(ii)中間組成物に対してモル過剰(好ましくは中間組成物1モル当り約2.1ないし約5モル)の、式(V)
R-NH2 (V)
[式中、Rは水素(すなわちアンモニア)、C1−C6アルキル、C5−C8シクロアルキル、C7−C16アラルキル、またはC6−C10アリールである(任意に、式(V)中のRは 式(III)中のRとは異なってよい)]
を有するアミン、および
(iii)任意に、溶媒
とを反応させて、
それによって式(I)の化合物と式(II)の非対称ペリレンジカルボキサミジンイミドとを含む反応性共沈殿混合物としてペリレン顔料組成物を形成すること、そして
(c)ペリレン顔料組成物を分離すること
を含んでなる、ペリレン顔料組成物の調製法に関する。
【0012】
発明の詳細な説明
本発明によって使用され得るペリレンテトラカルボン酸化合物は、あるものは粗製または調整処理されたペリレン顔料であり、あるものはペリレン顔料の前駆体であるが、当業者に公知の種々の方法のいずれかによって調製できる(例えば、W. Herbst and K. Hunger Industrial Organic Pigments, 2nd ed. (New York: VCH Publishers, Inc. 1997) pp. 9, 476-479; H. Zollinger, Color Chemistry (VCH Verlagsgessellschaft, 1991), pp. 227-228, 297-298; M.A. Perkins, “Pyridines and Pyridones,” The Chemistry of Synthetic Dyes and Pigments, ed. H.A. Lubs (Malabar, Florida: Robert E. Krieger Publishing Company, 1955), pp. 481-482;およびF. Graser, “Perylenes,” Pigment Handbook, 2nd ed. Vol. III (New York: John Wiley & Sons, Inc., 1988), pp. 653-658)。
【0013】
ここで用いる用語「C2−C3アルキレン」とは、任意に置換または修飾されてよい1,2−エチレンまたは1,3−プロピレン基をいうが、式(II)のペリレンジカルボキサミジンイミドを指す場合にはこれは二つの窒素原子に結合して表示の複素環を形成し、式(IV)のジアミン反応物を指す場合にはこれは二つのNH2基に結合する。
【0014】
置換されたC2−C3アルキレン基は、一つまたはそれ以上のエチレンまたはプロピレン炭素原子のそれぞれが一つまたは二つのC1−C6アルキル(好ましくはメチル)、C1−C6アルコキシ、C5−C8シクロアルキル、C7−C16アラルキル、C6−C10アリール(好ましくはフェニル)、もしくはハロゲン基で、または一つのスルホニル、アミノ、アンモニウム、ヒドロキシ、もしくはニトロ基で置換されたものであって、ここで一つまたはそれ以上のエチレンまたはプロピレン炭素原子はC3−C7アルキレン基で gem−二置換されて4ないし8個の環炭素原子を有するジェミナル環系を形成しているか、隣接する炭素原子は縮合環系の部分をなす。用語「縮合環系」とは、二つの隣接する炭素原子が、合わさって縮合炭化水素環を形成する基で置換されたエチレンもしくはプロピレン基を指し、これにはシクロアルカン環、より好ましくはベンゼンまたは1,2−もしくは2,3−ナフタレンなどの芳香族環系が含まれ、または3個の炭素原子全てが、合わさって縮合複炭化水素環(もっとも好ましくは1,8−ナフタレンのような多芳香族環系)を形成する基で置換されたプロピレン基を指す。ジェミナル環系または縮合環系はそれぞれ、例えば、上記のようなC1−C6アルキル、C7−C16アラルキル、C6−C10アリール、C1−C6アルコキシ、スルホニル、アミノ、アンモニウム、およびハロゲン基で環置換することができる。
【0015】
修飾されたC2−C3アルキレン基は、一つまたはそれ以上の炭素原子がO、S、またはNRa(ここでRaは水素またはC1−C6アルキルである)で置換されたものである。この型の修飾されたアルキレン基を基にしたジアミンの例は、ジアミノグアニジンである。
【0016】
好ましいC2−C3アルキレン基には、非置換もしくは非修飾1,3−プロピレンまたは一つもしくはそれ以上の炭素原子が一つもしくは二つのC1−C6アルキル基でそれぞれ置換された1,3−プロピレンが含まれる。
【0017】
用語「C1−C6アルキル」は、1ないし6個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基を指す。C1−C6アルキルの例は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルおよびこれらの異性体である。用語「C5−C8シクロアルキル」は、5ないし8個の炭素原子を有する環式脂肪族炭化水素基を指す。C5−C8シクロアルキルの例は、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルである。用語「C6−C10アリール」は、フェニルおよび1−または2−ナフチルを指す。用語「C7−C16アラルキル」は、全炭素原子数が7ないし16になるようにC6−C10アリールで置換されたC1−C6アルキルを指す。C7−C16アラルキルの例は、ベンジル、フェネチル、およびナフチルメチルである。これらアルキル、シクロアルキル、アリール、およびアラルキル基は、一つまたはそれ以上の炭素原子位置で、C1−C6アルキル(もとの基がアルキルである場合は分岐したまたは長鎖のアルキル基を形成し得る)、C1−C6アルコキシ、C7−C16アラルキル、C7−C16アラルコキシ、C6−C10アリール、C6-C10アリールオキシ、アミノ(例えば、一つまたはそれ以上のC1−C6アルキル、C7−C16アラルキル、および/またはC6−C10アリール基で置換されたアミノ)、ハロゲン、ヒドロキシ(互変異性オキソ型を含む)、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、シアノ、およびニトロ基で置換され得る。アリールおよびアラルキル基の芳香環はまた、脂肪族炭素原子に結合された場合に一般に安定ではない基、例えばアリール−N=N−基で置換できる。用語「C1-C6アルコキシ」は、1ないし6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキルオキシ基を指す。C1−C6アルコキシの例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、およびこれらの異性体である。用語「C7−C16アラルコキシ」は、全炭素原子数が7ないし16になるようにC6−C10アリールで置換されたC1−C6アルコキシを指す。C7−C16アラルコキシの例は、ベンジルオキシである。用語「C6−C10アリールオキシ」は、芳香族部分がアリール基に関して上記したように任意に置換され得るフェノキシおよび1−または2−ナフトキシを指す。用語「スルホニル基」は−SO2−Ri基を指し、例えば、アルキルスルホニル(ここでRiはアルキルである、例:メタンスルホニルまたはエタンスルホニル)、アリールスルホニル(ここでRiはアリールである、例:ベンゼンスルホニル、1−または2−ナフタレンスルホニル、およびトルエンスルホニルのような置換型)、スルホキシおよび対応するエステル(ここでRiはOH、アルコキシ、シクロアルコキシ、アラルコキシ、アリールオキシである)、およびスルホンアミド(ここでRiは−NRiiiiiであって、RiiおよびRiiiは独立して水素、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、またはアリールである)を指す。用語「アミノ」および「アンモニウム」はそれぞれ、−NRivvおよび−NRivvvi+であって、ここでRiv、RvおよびRviは独立して水素、C1−C6アルキル、またはC7−C16アラルキルで、各アンモニウム基は化学量論的な量の陰イオンで電気的に平衡している。用語「ハロゲン」には、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素が含まれる。
【0018】
本発明の顔料用ペリレン組成物の調製のための出発材料(a)(i)として用い得るペリレンテトラカルボン酸化合物には、式(III)の種々のカルボン酸エステルまたは環状無水物が含まれる。好ましいペリレンテトラカルボン酸化合物は、E1とE2が合わさっておよびE3とE4が合わさって酸素原子である式(III)の二無水物であって、これは次式(IIIa)
【化7】
Figure 0004161035
[式中、Aおよびmは式(III)に関して上記に定義した通りである]を有する化合物に対応する。とくに好ましいペリレン二無水物は芳香環置換基Aを有しない(すなわち、mがゼロである)が、ペリレン部分の8個の置換可能な芳香環炭素原子の少なくとも一つが少なくとも一つの基Aを有する(すなわちmがゼロでない)置換されたペリレン二無水物もまた適している。適当であるが一般に好ましさのより低いペリレンテトラカルボン酸化合物には、E1、E2、E3およびE4基が独立してC1−C6アルコキシ、C7−C16アラルコキシ、またはC6−C10アリールオキシであるエステル(好ましくは、E1、E2、E3およびE4が一致してアルコキシであるテトラカルボン酸エステル)、とくに芳香環置換基Aを有しない(すなわち、mがゼロである)ものが含まれる。もちろん、例えば、E1とE2が合わさって酸素原子で、E3およびE4が独立してC1−C6アルコキシであるエステル無水物を使用することもまた可能である。
【0019】
適当であるが一般に好ましさのより低い他のペリレンテトラカルボン酸化合物は、E1とE2が合わさってNRで、E3とE4が合わさってOR1または(やや好ましくは)酸素原子である、式(III)のイミドジエステルまたは無水物であり、これは式(IIIb)
【化8】
Figure 0004161035
[式中、R、R1、A、およびmは、式(III)に関して上記に定義した通りである]を有する化合物に対応する。
【0020】
成分(a)(i)として用いられるペリレンテトラカルボン酸化合物のあるものはそれ自体で顔料であり得るが、最終ペリレン顔料組成物が着色性である限り、これら化合物が必ずしも顔料である必要はない。
【0021】
ステップ(a)において、式(III)のペリレンテトラカルボン酸化合物を、約0.1ないし約25モル%(好ましくは0.5ないし10モル%)の式(II)の非対称ペリレンジカルボキサミジンイミドが本発明の最終顔料組成物中に存在するような量で、式(IV)を有するジアミンと反応させる。実際には、これは、ステップ(a)で用いるペリレンテトラカルボン酸化合物およびジアミンの全量に対して0.1ないし約25モル%のジアミンを用いて達成することができる。
【0022】
適当なジアミンは、式(IV)
2N−W−NH2 (IV)
[式中、Wは任意に置換または修飾されてよい1,2−エチレンまたは1,3−プロピレン基を表す]の化合物である。最終的に形成される式(II)の非対称ペリレンジカルボキサミジンイミドは、ステップ(a)で1,2−ジアミノエタンまたはその誘導体が用いられた場合は5員複素環基を有するか、1,3−ジアミノプロパンまたはその誘導体が用いられた場合は6員複素環基を有する。とくに好ましいジアミンは、非置換かつ非修飾の1,3−ジアミノプロパン、または2−位置において一つまたは二つのC1−C6アルキル(好ましくはメチル)基またはヒドロキシ基で置換された1,3−ジアミノプロパンである。適切なジアミノプロパンの例としては、1,3−ジアミノプロパン、2−メチル−1,3−ジアミノプロパン、2,2−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパンなどがあげられる。適切なジアミノエタンの例としては、1,2−ジアミノエタン、1,2−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノブタンなどがあげられる。一般に好ましくはないが、ステップ(b)またはその後のステップが行われる間または後に基W上の置換基が他の置換基に転換できるジアミンを選択することは可能である。
【0023】
ステップ(a)は一般に、必ずではないが、溶媒中で行われる。適切な溶媒(a)(iii)は、反応中に著しく分解も又は反応もすることなく反応混合物の成分を溶解または懸濁することができる液体である。適切な溶媒の例としては、水;一官能アルコール、とくにメタノール、エタノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノールおよびそれらの異性体のような低級アルカノール;ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドのようなアミド;テトラヒドロフランおよびジオキサンのようなエーテル;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、およびチオジグリコールなどのアルキレングリコールおよびチオグリコール;ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール;グリセロールおよび1,2,6−ヘキサントリオールなどの他のポリオール;2−メトキシエタノール、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エタノール、および2−[2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ]エタノールなどの多価アルコールの低級アルキルエーテル;ベンゼン、ピリジン、およびキノリンなどの芳香族および複素芳香族液体;および当業者に公知の他のそのような有機液体があげられる。水がとくに好まれる溶媒である。もちろん、他の溶媒もまたしばしば用いられるが、反応性成分と反応し得る溶媒を避けることが一般に賢明である。溶媒の量は一般に重要ではないが、反応混合物の成分を溶解または懸濁させるに十分であるが反応完了後に過剰量の除去が要求されるように多くはない量でなければならない。一般に溶媒の量は、成分(a)および(b)の全量に対して約0.5から約100重量部(好ましくは1ないし10重量部)の範囲である。
【0024】
溶媒(a)(iii)は、成分(a)(i)または(a)(ii)のいずれかが液体であるか、または望ましくない副生成物への著しい分解なしで成分の混合物が溶融できる場合には、必ずしも必要でない。
【0025】
ペリレン顔料とともに用いられる従来の添加剤もまた、ステップ(a)の前または途中で加えることができる。適切な添加剤には、例えば、表面活性剤、分散剤、湿潤剤、消泡剤、粉砕添加剤、ラテックス、有機顔料誘導体、無機化合物(例えば、金属塩)、またはこれらの混合物が含まれる。このような任意的成分の例としては、有機顔料(とくにペリレン、フタロシアニンまたはキナクリドン)のスルホン酸、スルホンアミド、カルボキサミド、アミノアルキル、またはフタルイミドアルキル誘導体;アクリル共重合体;少なくとも12個の炭素原子を有する脂肪酸(例えば、ステアリン酸またはベヘン酸)および対応するアミド、エステル、または塩(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、またはベヘン酸マグネシウム);トリ[(C1−C4アルキル)ベンジル]アンモニウム塩などの第四級アンモニウム化合物;エポキシ化大豆油などの可塑剤;ワックス(例えばポリエチレンワックス);樹脂酸(例えば、アビエチン酸、ロジンソープ、または水素付加または二量化ロジン);C12−C18−パラフィン−ジスルホン酸;スルホン化ジカルボン酸および対応するそれらのエステルまたはアミド(例えば、スルホコハク酸塩、;スルホン化ジカルボン酸および対応するそれらのエステルまたはアミド(例えば、スルホコハク酸塩、スルホスクシナメート(sulfosuccinamate)およびそれらの誘導体);アルキルリン酸塩およびホスホン酸塩;長鎖脂肪アミン(例えば、ラウリルアミンまたはステアリルアミン);ポリアミン(例えば、ポリエチレンイミン);第四級アンモニウム化合物(例えば、トリ[(C1−C4アルキル)ベンジル]アンモニウム塩);アルキルフェノール;アルコールおよびジオール(例えば、ステアリルアルコールおよびドデカン−1,2−ジオール);アルコキシル化脂肪酸およびアミド、アルコキシル化アルコール、アルコキシル化アルキルフェノール、およびグリコールエステル;ポリウレタン;またはこれらの組み合わせがあげられる。このような任意の成分は、式(III)のペリレンテトラカルボン酸出発材料の量に対して約20重量%まで(好ましくは0.05ないし20重量%、より好ましくは1ないし10重量%)の範囲の量で組み入れることができる。
【0026】
ステップ(a)は一般に、約50℃ないし約150℃の温度で、好ましくは約2ないし約15時間、より好ましくは約4ないし約7時間、行う。
【0027】
ステップ(a)で形成される中間組成物には、式(III) の未反応ペリレンテトラカルボン酸化合物とともに中間組成物の全量に対して約0.1ないし約25モル%のペリレン中間体が含まれ、これは主に、次式(VI)
【化9】
Figure 0004161035
[式中、E1、E2、W、Aおよびmは上記に定義された通りである]を有する非対称ジカルボキサミジンと考えられる。式(IIIa)の好ましいペリレン二無水物をペリレン出発材料として使用した場合、ペリレン中間体は主に、次式(VIa)
【化10】
Figure 0004161035
[式中、W、Aおよびmは上記に定義された通りである]を有する非対称ジカルボキサミジン無水物と考えられる。対応する対称ビス−ジカルボキサミジンの少量の存在は、統計的に式(IV)のジアミン量の増加に伴うようであるが、最終生成物の性質には悪影響を及ぼさない。
【0028】
式(IIIb)のペリレンイミド無水物をペリレン出発材料として使用した場合、ペリレン中間体は、式(II)
【化11】
Figure 0004161035
[式中、R、W、Aおよびmは上記に定義された通りである]を有する非対称ペリレンジカルボキサミジンイミドと考えられる。もちろん、式(II)の化合物は、本発明のペリレン顔料組成物の非対称ペリレンジカルボキサミジンイミド成分であり、したがって更なる反応を必要としない。しかしながら、未反応イミド無水物は、ステップ(b)でペリレンジイミド成分にさらに転換されねばならない。式(II)のジカルボキサミジンイミドは形成後に実質的に不溶であるため、ステップ(b)中のペリレンジイミド成分の別の形成は式(IIIa)の優先のペリレン二無水物を用いて形成されたものと同じ共沈殿を生じない。
【0029】
とくに追加ステップを要する点から好ましさは一般にずっと低いが、得られる混合物がステップ(b)の式(V)のモノアミンと続いて反応し得る限り、式(III) のペリレンテトラカルボン酸成分と 式(VIa)の非対称ペリレンジカルボキサミジン無水物の別々に調製されたバッチを混合することもまた可能である。すでに完全形成された式(I)のペリレンジイミドと式(II)の非対称ペリレンジカルボキサミジンイミドとを混合することによって調製される組成物は、本発明によって調製される組成物の有利な物理的および色的特性を示さないであろう。
【0030】
ステップ(b)において、ステップ(a)からの中間組成物を十分過剰量の式(V)のモノアミンと反応させて、すべての未反応の式(III)のペリレンテトラカルボン酸化合物の無水物および/またはエステル基およびペリレン中間体(式(VI)を有する非対称ジカルボキサミジンと考えられる)をイミド基に転換する。
【0031】
成分(b)(ii)には、アンモニアおよび式R−NH2 [式中、RはC1−C8アルキル(好ましくはメチル)、C7−C16アラルキル、またはC6−C10アリールである]を有する第一級アミンが含まれる。適切な第一級アミンの例としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミンなどのアルキルアミン、およびそれらの異性体;ベンジルアミンおよびフェネチルアミンのようなアラルキルアミン;ならびにアニリン、アニシジン、フェネチジン、トルイジン、および種々のキシリジン異性体のようなアリールアミンがあげられる。A基を有しないペリレンテトラカルボン酸化合物(例えば、非置換ペリレン二無水物)と合わせたメチルアミンの使用によって、例えば、主要成分としてN,N’−ジメチルペリレンテトラカルボン酸ジイミドを含むペリレン顔料組成物が得られる(Pigment Red(赤色顔料)179)。
【0032】
式R−NH2 のアミンの適切な選択によって、式(I)の化合物が二つの異なるR基を有する(すなわち、非対称ペリレン)顔料組成物を調製することが可能である。例えば、式(III) のペリレンテトラカルボン酸化合物がE1とE2が合わさってNRであるイミドであれば、ステップ(b)はRがすでに形成されたイミド基と異なる式R−NH2 のアミンを用いて行うことができる。
【0033】
中間組成物の無水物および/またはエステル基に対して、少なくともやや過剰のアンモニアまたは第一級アミンを使用することが必要である。望ましい反応の完了に要するモノアミンの理論量を計算して、混合物中に残っている未反応の無水物および/またはエステル基の量を明らかにできる。しかし、通常、中間組成物のモル当り約2.1モルないし約5モルのアンモニアまたは第一級アミンの使用が好ましい。一般に好ましくはないが、より多量のアンモニアまたは第一級アミンを用いることも可能であり、これは反応条件下で液体であれば溶媒または共溶媒ともなり得る。
【0034】
ステップ(b)は任意に溶媒中で行われる。適切な溶媒(b)(iii)は、反応中に著しく分解も又は反応もすることなく反応混合物の成分を溶解または懸濁することができる液体であって、ステップ(a)で用いる溶媒と同じでも異なっていてもよい(好ましくは同じである)。
【0035】
ペリレン顔料とともに用いられる従来の添加剤もまた、反応(b)の前または途中で加えることができる。そのような添加剤の例としては、ステップ(a)に関して上記した添加剤があげられる。式(V)のモノアミンと反応して顔料添加剤を形成する化合物を含むこともまた可能である。適切なそのような反応性化合物の例には、米国特許第 6,015,458号および第 6,039,769号の記載にあるような非顔料性環状無水物およびイミドが含まれる。
【0036】
一般に、ステップ(b)は、約50℃ないし約150℃の温度で、好ましくは約2ないし約15時間、より好ましくは約4ないし約7時間、実施する。
【0037】
ステップ(b)中、ペリレンテトラカルボン酸化合物およびペリレン中間体またはそれぞれ式(I)および(II)の化合物への転換中に生じる一時中間体は、少なくとも一時的に反応媒体中で溶解すると考えられる。ステップ(b)中に生じる非対称ペリレンジカルボキサミジンイミド成分は、中間体混合物の本発明のペリレン顔料組成物への転換中の結晶成長阻害剤の役目をする。起きる経過の正確な性質に関係なく、本願において「反応性共沈殿」(reactive co-precipitation)と称されるものは、ステップ(b)中の式(I)および(II)の化合物の共沈殿した混合物の形成である。得られる反応性共沈殿ペリレン顔料組成物は、比較的狭い粒度分布を有する小サイズ結晶を有し、彩度特性の改善された塗料を調製するために用いることができる。
【0038】
一般に必須ではないが、したがって顔料の最終粒度を後処理の方法を変えることによってさらに調整することができる。例えば、顔料は、粒度を小さくすることによってより透明に、粒度を大きくすることによってより不透明にすることができる。望ましければ、例えば、ペリレン顔料組成物は、粉砕(milling)または、それほど好ましくはないが、溶媒処理または粉砕と溶媒処理との組み合わせなどの当業者に公知の方法で調整処理することができる。適切な粉砕方法には、添加剤存在または非存在下でのジェット粉砕、ボール粉砕などの乾式粉砕法、または添加剤存在または非存在下での水または有機溶媒中での塩捏和、砂粉砕、ビーズ粉砕などの湿式粉砕法が含まれる。
【0039】
任意的な調整処理ステップ中または後の種々の他の任意的成分の使用は、一般に必須ではないが、本発明のペリレン顔料組成物の特性をさらに改良することができる。適切な任意的成分には、ステップ(a)における使用に関して上記したような、表面活性剤、分散剤、湿潤剤、消泡剤、粉砕添加剤、ラテックス、有機顔料誘導体、無機化合物(例えば、金属塩)、またはこれらの混合物が含まれる。このような任意的成分は、有機顔料組成物の量に対して約20重量%まで(好ましくは0.05ないし20重量%、より好ましくは1ないし10重量%)の範囲の量で組み入れることができる。
【0040】
その有利な特性のために、本発明によるペリレン顔料組成物は、多くの異なる顔料の適用に適している。例えば、本発明による顔料組成物は、光できわめて褪色し難い着色系のための着色剤として(または一つもしくはそれ以上の着色剤のひとつとして)使用することができる。その例には、他材料との着色混合物、顔料配合物、塗料、印刷インク、着色紙、または着色高分子材料が含まれる。用語「他材料との混合物」には、例えば、二酸化チタン(ルチル)もしくはセメントなどの無機白色顔料または他の無機顔料との混合物が含まれると理解される。顔料配合物の例には、有機液体またはペーストとのフラッシュペースト、および水、分散剤、適宜に保存料との分散物が含まれる。本発明の顔料が使用され得る塗料の例としては、例えば、物理的または酸化的乾燥ラッカー、レンジ加熱処理エナメル、反応性塗料、二成分塗料、溶媒または水性塗料、耐候性被覆用エマルジョンペンキ、および泥絵具が含まれる。印刷インクには、紙、布地およびブリキ印刷における使用が知られているものが含まれる。適切な高分子物質には、ゴムなどの天然起源のもの;アセチルセルロール、セルロールブチラート、またはビスコースなどの化学修飾によって得られるもの;またはポリマー、ポリ付加物、およびポリ縮合物などの合成によって形成されるものが含まれる。合成によって形成される高分子物質の例としては、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、およびポリプロピオン酸ビニルなどのプラスチック材料;ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィン;高分子量ポリアミド;アクリラート、メタクリラート、アクリロニトリル、アクリルアミド、ブタジエンまたはスチレンなどの重合体および共重合体;ポリウレタン;およびポリカーボネートが含まれる。本発明のペリレン顔料組成物で着色された材料は、いかなる所望の形状または形態にもなり得る。本発明による顔料組成物は、高度に耐水性、耐油性、耐酸性、耐石灰性、耐アルカリ性、耐溶媒性で、過剰ラッカー、過剰噴霧に耐え、耐昇華性、耐熱性および耐硬化性であって、かつ優れた染色着色収率をもたらし、(例えばプラスチック材料中で)容易に分散し得る。
【0041】
次の実施例は、本発明の組成物の調製および使用についてさらに詳細に説明する。本発明は、上記の開示に記載されており、これらの実施例によって精神も範囲も限定されるものではない。当業者には、次の調製方法の条件および工程の公知の変法はこれら組成物の調製に用い得ることは容易に理解されよう。とくに記載がなければ、温度はすべて摂氏であり、全パーセントは重量パーセントである。
【0042】
実施例
例1−5
例1−5は、粒度特性に関して分析されたペリレン顔料組成物の調製を記述する。
【0043】
比較例1は、本発明によるペリレンジカルボキサミジンイミドの非存在下でのN,N’−ジメチルペリレンテトラカルボン酸ジイミド(赤色顔料179)の調製を記述する。実施例2−4は、本発明によるペリレンジカルボキサミジンイミドの存在下でのN,N’−ジメチルペリレンテトラカルボン酸ジイミド(赤色顔料179)の調製を記述する。
【0044】
粒度試験法
次の実施例で調製された組成物の粒度は、QLSレーザー散乱、DCP分離板型遠心沈降(ディスク遠心分離)、およびX線粉末回折法を用いて決定した。レーザー散乱およびディスク遠心分離による決定のために、各顔料組成物の試料を水で希釈して、超音波ホーン(600Wで2分間)で分散させて、さらに希釈した。X線決定には、粉末試料を用いた。
【0045】
レーザー散乱の結果は、B1-900 Correlator検出器を備えたBrookhaven Instruments Laser Scattering Particle Size Analyzerを使用して、光電子増倍管電圧1.75kV、レーザー波長632.8nm、ビーム幅1mm(非偏光)、検出角度90度、およびセル長12mmを用い、平均または中位値と類似の有効直径(Deff)として報告される。
【0046】
ディスク遠心分離の結果は、Brookhaven Instruments BI-DCP 1000 Particle Sizer を10,000rpmの操作で用いて得られ、表面積平均直径(DS)、重量平均直径(DW)、重量分布における95%累積値(DW,95)、および多分散性(DW/Dnで定義される分布の広がり(ここでDnは数平均直径))として報告される。
【0047】
X線粉末回折の結果は、Siemens D5000 X-Ray Diffractometerを用いて得られ、8.2度の回折角度2θで見出される一重線に関する半値幅(「FWHM」)として報告される。
【0048】
例1(比較)
120g(0.31モル)のペリレンテトラカルボン酸二無水物(「PTCA」)の水1600グラムでの懸濁液を攪拌しながら90℃まで加熱して、90℃で4時間保持した。次いで、懸濁液を23℃まで冷却した後、120g(1.55モル)の40%モノメチルアミン水溶液を15分間かけて滴下して加えた。添加が完了したら、反応混合物を25℃でさらに45分間攪拌して、80℃まで加熱して、80℃で4時間保持した。室温まで冷却した後、顔料を真空濾過で集めて、洗浄してアミンを除き、乾燥して、約120gの生成物を得た。
【0049】
試験結果を表1に示す。
【0050】
例2
450g(1.15モル)のPTCA、水6000g、および6g(58.7ミリモル)の2,2−ジメチル−1,3−ジアミノプロパンの混合物を25℃で1時間攪拌して、90℃まで加熱して、90℃で4時間保持した。次いで、懸濁液を25℃まで冷却した後、450g(5.81モル)の40%モノメチルアミン水溶液を15分間かけて滴下して加えた。添加が完了したら、反応混合物を周囲温度でさらに45分間攪拌して、80℃まで加熱して、80℃で4時間保持した。室温まで冷却した後、顔料を真空濾過で集めて、洗浄してアミンを除き、乾燥して、下記式を有する非対称ペリレンジカルボキサミジンイミド約5モル%含む生成物約450gを得た。
【化12】
Figure 0004161035
【0051】
試験結果を表1に示す。
【0052】
例3
450g(1.15モル)のPTCA、6000gの50℃の水、および6g(58.7ミリモル)の2,2−ジメチル−1,3−ジアミノプロパンの混合物を攪拌しながら90℃まで加熱して、90℃で4時間保持した。次いで、懸濁液を25℃まで冷却した後、450g(5.81モル)の40%モノメチルアミン水溶液を15分間かけて滴下して加えた。添加が完了したら、反応混合物を周囲温度でさらに45分間攪拌して、80℃まで加熱して、80℃で4時間保持した。室温まで冷却した後、顔料を真空濾過で集めて、洗浄してアミンを除き、乾燥して、下記式を有する非対称ペリレンジカルボキサミジンイミド約5モル%含む生成物約450gを得た。
【化13】
Figure 0004161035
【0053】
試験結果を表1に示す。
【0054】
4
450g(1.15モル)のPTCA、6000gの水、および4.68g(51.9ミリモル)の1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパンの混合物を25℃で1時間攪拌し、90℃まで加熱して、90℃で4時間保持した。次いで、懸濁液を25℃まで冷却した後、450g(5.81モル)の40%モノメチルアミン水溶液を15分間かけて滴下して加えた。添加が完了したら、反応混合物を周囲温度でさらに45分間攪拌して、80℃まで加熱して、80℃で4時間保持した。室温まで冷却した後、顔料を真空濾過で集めて、洗浄してアミンを除き、乾燥して、下記式を有する非対称ペリレンジカルボキサミジンイミド約4モル%含む生成物約450gを得た。
【化14】
Figure 0004161035
【0055】
試験結果を表1に示す。
【0056】
例5
450g(1.15モル)のPTCA、6000gの50℃の水、および4.68g(51.9ミリモル)の1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパンの混合物を攪拌しながら90℃まで加熱して、90℃で4時間保持した。次いで、懸濁液を25℃まで冷却した後、450g(5.81モル)の40%モノメチルアミン水溶液を15分間かけて滴下して加えた。添加が完了したら、反応混合物を周囲温度でさらに45分間攪拌して、80℃まで加熱して、80℃で4時間保持した。室温まで冷却した後、顔料を真空濾過で集めて、洗浄してアミンを除き、乾燥して、下記式を有する非対称ペリレンジカルボキサミジンイミド約4モル%含む生成物約450gを得た。
【化15】
Figure 0004161035
【0057】
試験結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
Figure 0004161035
【0059】
表1に示された試験結果は、本発明によって調製された顔料組成物はペリレンジカルボキサミジンイミドの存在なしで調製された比較顔料と比べてより小さい粒子を有することを示す。
【0060】
例6−8
例6−8は、更に処理を行って水性塗料系での色特性を試験したペリレン顔料組成物について記述する。とくに、例6では比較例1の顔料のさらなる調整処理について記述し、実施例7および8ではそれぞれ実施例2および4の顔料の塗料試験に用いるための更なる調整処理について記述する。
【0061】
塗料試験法
水性塗料試験を、水媒介ベースコート/溶媒媒介クリアコート塗料系を用いて上記した調整処理した顔料について行った。水性分散物を、AROLON(登録商標)559-G4-70アクリル樹脂(Reichhold Chemicals, Inc.)12.4%、SOLSPERSE(登録商標)27000高分散剤(Avecia Inc.)3.2%、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(Angus Chemical)1.6%、および調整処理した有機顔料18%の混合物を用いて調製したが、ここで顔料−結合剤比は3:2、全固形含量は30%となった。次いで、追加のAROLON(登録商標)559-G4-70アクリル樹脂(全量26%)および25%CYMEL(登録商標)325メラミン/ホルムアルデヒド樹脂(Cytec Industries)を用いて顔料-結合剤比を1:4に低減したが、ここで全固形含量は50%となった。マストーンおよび透明性測定を、それぞれ76μmおよび38μm湿潤フィルム厚で適用して室温で15分間および100℃で5分間静置したフィルムを用いて行った。次いで、80%AROPLAZ(登録商標)1453-X-50アルキド樹脂(Reichhold Chemicals, Inc.)と20%CYMEL(登録商標)メラミン/ホルムアルデヒド樹脂との混合物を全固形物レベル57%で含むクリアコートをベースコート上に76μm湿潤フィルム厚で適用して室温で15分間および121℃で15分間静置した。
【0062】
アンダートーン色彩塗料を、低減した顔料-結合剤比1:4を有する上記の水性分散物から、追加のAROLON(登録商標)559-G4-70アクリル樹脂、CYMEL(登録商標)325メラミン/ホルムアルデヒド樹脂、および35%TINT-AYD(登録商標)CW-5003白色分散(Elementis)をを用いて調製したが、これで顔料-結合剤比は1:1.1、全固形分含量は55%、およびTiO2−顔料比は9:1となった。色測定を、38μm湿潤フィルム厚で適用して室温で15分間、100℃で5分間静置したフィルムを用いて行った。次いでクリアコートを適用して、上記のように焼き(baking)処理した。
【0063】
メタリック塗料を、顔料−結合剤比3:2を有する上記の分散物から、水分散性アルミニウム顔料(Silberline Manufacturing Co., Inc.からHYDRO PASTE(登録商標)8726として入手可能)、AROLON(登録商標)559-G4-70アクリル樹脂、およびCYMEL(登録商標)325メラミン/ホルムアルデヒド樹脂を、顔料−結合剤比1:2、アルミニウム−顔料比1:4、および全固形分含量43%となるような量で用いて、調製した。色測定を、38μm湿潤フィルム厚で適用して上記のように焼き処理した。次いでクリアコートを適用して上記のように焼き処理した。
【0064】
調整処理された有機顔料を含む塗料に関する彩度値は、Datacolor InternationalからのCS-5 Chroma Sensor分光計上でD65光源を用いて角度10度で得られた。ΔL、ΔH、ΔC、および透明性の全値を、例6によって調製された比較顔料と比較して測定した。ΔL、ΔH、ΔC、および透明性に関する正の値は、それぞれより薄い、より黄色の、より色彩的、そしてより透明性の試料を示す。フロップ(フリップ・フロップ感)の主観的質的評価は、熟練した観察者によって決定された。
【0065】
例6(比較)
プレスケーキ型の例1の比較顔料の試料295.53g(固形物20ないし40%、顔料60.28g)に、AveciaからSOLSPERSE(登録商標)27000として入手できる非イオン性芳香族エトキシレート分散剤9.04gを加えた。スラリーを1時間攪拌して均質のスラリーを生じさせ、これを次いで0.3ないし0.4mmのケイ酸ジルコニウムビーズを装填した水平媒体ミルに加えて、5時間粉砕処理した。粉砕中の水分蒸発のために、粉砕終了時の固形物含量は20.89%であった。粉砕完了後、ミルを取り出して水でリンスして、合わせたスラリーと洗浄水とを噴霧乾燥して、62.27gの調整処理した顔料を得た。
【0066】
調整処理した顔料を、実施例7および8の色試験のための対照顔料として用いた。その結果を表2に示す。
【0067】
例7
プレスケーキ型の実施例2のペリレンジカルボキサミジンイミドの試料約895g(固形物約25%、顔料215g)に、32.25gのSOLSPERSE(登録商標)27000を加えた。スラリーを1時間攪拌して均質のスラリーを生じさせ、これを次いで0.3ないし0.4mmのケイ酸ジルコニウムビーズを装填した水平媒体ミルに加えて、5時間粉砕処理した。スラリーをミルに加える間の水分添加のために、粉砕終了時の固形物含量は22.95%であった。粉砕完了後、ミルを取り出して水でリンスして、合わせたスラリーと洗浄水とを噴霧乾燥して、236.29gの調整処理した顔料を得た。
【0068】
例6の比較顔料と相対比較した色特性を表2に示す。
【0069】
例8
プレスケーキ型の実施例4のペリレンジカルボキサミジンイミドの試料約884g(固形物約25%、顔料221g)に、33.15gのSOLSPERSE(登録商標)27000を加えた。スラリーを1時間攪拌して均質のスラリーを生じさせ、これを次いで0.3ないし0.4mmのケイ酸ジルコニウムビーズを装填した水平媒体ミルに加えて、5時間粉砕処理した。スラリーをミルに加える間の水分添加のために、粉砕終了時の固形物含量は22.58%であった。粉砕完了後、ミルを取り出して水でリンスして、合わせたスラリーと洗浄水とを噴霧乾燥して、213.36gの調整処理した顔料を得た。
【0070】
例6の比較顔料と相対比較した色特性を表2に示す。
【0071】
【表2】
Figure 0004161035
【0072】
表2の試験結果は、本発明によって調製された顔料組成物を用いて調製した水性塗料は、例1の比較顔料を用いて調製した塗料と比較した場合、より深く、より透明なマストーン、より黄色で清んだアンダートーン(彩色)、およびより強く、より透明で、より黄色のメタリック感をもたらすことを示す。

Claims (10)

  1. ペリレン顔料組成物であって、
    (1)顔料組成物に対して75ないし99.9モル%の、次式(I)
    Figure 0004161035
    [式中、Rはそれぞれ独立して、水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−C16アラルキルまたはC−C10アリールであり、
    Aは、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、スルホニル基、アミノ、アンモニウム、ヒドロキシ、ニトロ、またはハロゲンであり、そして
    mは、ゼロまたは1から8の数である]
    を有する化合物;および
    (2)顔料組成物に対して0.1ないし25モル%の、次式(II)
    Figure 0004161035
    [式中、Wは、任意に置換または修飾されてよいC−Cアルキレンであり、
    Rは、水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−C16アラルキル、またはC−C10アリールであり、
    Aは、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、スルホニル基、アミノ、アンモニウム、ヒドロキシ、ニトロ、またはハロゲンであり、そして
    mは、ゼロまたは1から8の数である]
    を有するペリレンジカルボキサミジンイミド
    を含む反応性共沈殿混合物を含んでなるペリレン顔料組成物。
  2. mがゼロである、請求項1に記載のペリレン顔料組成物。
  3. Wが1,3−プロピレン、または2−位置において一つもしくは二つのC−Cアルキル基もしくはヒドロキシ基で置換された1,3−プロピレンである、請求項1に記載のペリレン顔料組成物。
  4. RがC−Cアルキルである、請求項1に記載のペリレン顔料組成物。
  5. 請求項1に記載のペリレン顔料組成物の調製法であって、
    (a)
    (i)式(III)
    Figure 0004161035
    [式中、EおよびEは独立して、ORであるか又は合わさってOまたはNRであり、
    およびEは独立して、ORであるか又は合わさってOであり、
    はそれぞれ独立して、C−Cアルキル、C−C16アラルキル、またはC−C10アリールであり、
    Rは、水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−C16アラルキル、またはC−C10アリールであり、
    Aは、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、スルホニル基、アミノ、アンモニウム、ヒドロキシ、ニトロ、またはハロゲンであり、そして
    mは、ゼロまたは1から8の整数である]
    を有するペリレンテトラカルボン酸化合物と、
    (ii)成分(a)(i)の全量に対して0.1ないし25モル%の、次式(IV)
    N−W−NH (IV)
    [式中、Wは、任意に置換または修飾されてよいC−Cアルキレンである]
    を有するジアミン、および
    (iii)任意に、溶媒
    とを反応させて、
    それによって中間体組成物を形成すること;
    (b)
    (i)ステップ(a)からの中間体組成物と、
    (ii)前記中間体組成物に対してモル過剰の、式(V)
    R−NH (V)
    [式中、Rは水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−C16アラルキル、またはC−C10アリールである]
    を有するアミン、および
    (iii)任意に、溶媒
    とを反応させて、
    それによって式(I)の化合物と式(II)の非対称ペリレンジカルボキサミジンイミドとを含む反応性共沈殿混合物としてペリレン顔料組成物を形成すること、そして
    (c)前記ペリレン顔料組成物を分離すること
    を含んでなる、ペリレン顔料組成物の調製法。
  6. とEが合わさっておよびEとEが合わさって酸素原子である、請求項5に記載の調製法。
  7. Wが1,3−プロピレン、または2−位置において一つもしくは二つのC−Cアルキル基もしくはヒドロキシ基で置換された1,3−プロピレンである、請求項5に記載の調製法。
  8. RがC−Cアルキルである、請求項5に記載の調製法。
  9. mがゼロである、請求項5に記載の調製法。
  10. 溶媒として水を用いてステップ(a)および(b)を行う、請求項5に記載の調製法。
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