JP4160672B2 - 歯切りユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ワークの低速回転機構と回転工具軸とを備えた複合旋盤に装着してワークの歯切り加工を行う歯切りユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ワークの歯切り加工にはホブ盤が広く用いられている。ホブ盤はワークを把持して低速回転する主軸と、この主軸の軸線にある角度をもって交叉するように配置されたホブカッタとを備えており、主軸とホブカッタとを所定の速度比で同期回転させてワークの歯切り加工を行う。
【0003】
一方複合旋盤は、刃物台または通常の刃物台と別個に設けた第2刃物台に回転工具軸を備えており、ワークを低速回転させることが可能な主軸を備えている。従って主軸と回転工具軸とを所望の速度比で同期回転可能としかつ回転工具軸でホブカッタを駆動するようにすれば、歯切り加工が可能な複合旋盤を実現することができる。このような構造の複合旋盤は、たとえば特開昭56−56337号、特開昭56−62721号、特開平2−152718号公報等に提案されている。
【0004】
ホブカッタで歯切り加工を行うためには、ホブカッタを主軸の軸線に対してある角度で交叉するように配置しなければならない。一方複合旋盤の回転工具軸はワーク周面に孔加工や溝加工を行うために設けられているので、主軸の軸線に向けて直角に設けられている。またワークに孔加工や溝加工を行うときの回転工具軸の回転速度は、歯切り加工を行うときのホブカッタの回転速度に比べて高速である。そのため複合旋盤の回転工具軸で歯切り加工用のホブカッタを回転させようとすると、回転方向を90度変換するための傘歯車ないしはすば歯車対と、回転速度を減速するための減速歯車対とが必要である。前記特開平2−152718号公報には、回転方向を90度変換する傘歯車対を含む歯車列を備えた構成が示されているが、この公報の図面に示された構造では、片持ち(片側支持)で装着されたホブカッタを、傘歯車対で回転方向を90度変換したあと、回転速度を若干増速する歯車対を介して駆動する構造となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
旋削加工であれ歯切り加工であれ、工作機械にはできるだけ高い加工精度を実現することが要求される。高い加工精度を実現するためには、機械の剛性を高くすることや加工中の振動を抑制することが重要である。歯切り加工の専用機であるホブ盤は、ホブカッタを軸支しているハウジングを機械フレームにしっかりと固定し、ホブカッタの回転駆動系に比較的精度の低い傘歯車などを介在させない構造とすることにより、ホブカッタの高い支持剛性と振動の抑制とを実現できる。
【0006】
しかしながら複合旋盤などの汎用機を用いて歯切り加工を行うときは、たとえばホブカッタを工具交換装置を用いて機械に着脱したいという要求や、ホブカッタの回転駆動系が複雑になるという制約から、ホブカッタの支持剛性や回転駆動系の剛性が低下するのを避けることができず、従って歯切り加工時の切削能力や加工精度が低下するのを避けることが難しい。
【0007】
この発明は、複合旋盤に必要に応じて装着して歯切り加工を可能にする歯切りユニットにおいて、ホブカッタのより高い支持剛性と回転駆動系の振動の抑制とを実現して、これらの汎用の工作機械においてより高い精度の歯切り加工を可能にすることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の歯切りユニットは、工作機械に着脱自在に装着されるユニットケース1と、工作機械の工具駆動軸に連結される連結軸2と、歯車列を介してこの連結軸に連結されて回転駆動されるカッタ軸11と、このカッタ軸に装着された歯切り用のホブカッタ10とを備えた歯切りユニットにおいて、旋盤のタレットケースの工具取付孔に嵌挿される円筒部31を有する前記ユニットケース1と、この円筒部31に軸支された前記連結軸2と、前記円筒部31から突出する連結軸2の突出端に形成されて前記タレットケース内の回転工具軸と連結する連結端32と、カッタ軸11と平行な中間軸14とを備え、中間軸14と連結軸2とは傘歯車対17、18を介して回転連結され、中間軸14とカッタ軸11とは減速歯車対19、20を介して回転連結され、カッタ軸11はホブカッタ10の両側でユニットケース1に軸支されていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の歯切りユニットにおいて、中間軸14またはカッタ軸11にフライホイール25、26が装着されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の歯切りユニットにおいて、フライホイール25、26がカッタ軸の両側の軸支位置の外側端に装着されていることを特徴とするものである。
【0011】
【作用】
この発明では、ユニットケース1でカッタ軸11をホブカッタ10の両側部分で軸支することにより、ホブカッタ10の高い支持剛性を実現している。傘歯車対は平歯車対に比べて加工精度も低くバックラッシュも大きい。このような傘歯車対を介して伝達された回転を減速歯車対を介してカッタ軸に伝達することにより、傘歯車対で生じた誤差や振動を減速歯車対で低減してカッタ軸に伝達することにより、回転駆動系の剛性を高めて振動を低減できる。さらに中間軸14やカッタ軸11にフライホイール25、26を設けることにより、カッタ軸の振動をさらに低減できる。
【0012】
中間軸にフライホイールを設けた構造は、回転数が大きいのでフライホイールを小型化できる。一方カッタ軸にフライホイールを設けた構造は、減速歯車対で生じた誤差や振動も吸収できるので、より高い加工精度が実現できる。フライホイールをカッタ軸の両端に設けた構造は、同一の慣性効果を得るのに必要な個々のフライホイールの寸法を小さくできるとともに、カッタ軸の捩じれ振動を抑制することが可能である。
【0013】
なお工具駆動軸という用語は回転工具を駆動する最終段の軸のみでなく、その駆動系に含まれる軸を含む意味で用いられている。歯切りユニットを頻繁に着脱するときは、最終段の工具駆動軸に連結軸を連結させるような構造が有利であり、歯切りユニットを常時工作機械に装着しておくような場合には、回転工具の駆動系の中間の軸に連結軸を連結する構造がホブカッタの支持剛性及び駆動系の剛性をより高くすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図面に示す実施例を参照してこの発明の実施の形態を説明する。図1及び図2は、タレット刃物台を備えた旋盤のタレットケースの正面に取り付けて歯切り加工を行う歯切りユニットの例を示したもので、タレットの旋回中心軸に配置された工具駆動軸から回転を受け取るようにした構造である。
【0015】
歯切りユニットのユニットケース1は、図示しないボルトでタレットケースAに固定されている。タレットケースAには図2に示す連結軸2が軸受3、4でタレットの放射方向に軸支されている。工具駆動軸の先端Bは、タレットケースを貫通してタレットの正面中央に突出しており、この先端と連結軸2の基端とが第1傘歯車対5、6で連結されている。
【0016】
ユニットケース1の(タレットの)外周側の部分には、長手略中央にホブカッタ10を装着したカッタ軸11がそのホブカッタの両側部分において軸受12、13で軸支され、さらにこのカッタ軸11と平行な中間軸14が軸受15、16で軸支されている。カッタ軸11及び中間軸14は、前記連結軸2と直交する位置関係となっており、連結軸2の先端と中間軸14の内側端とが第2傘歯車対17、18で連結されている。中間軸14の他端には、ピニオン19が一体に形成され、このピニオンがカッタ軸11に装着したホイール20と噛合している。すなわち中間軸14とカッタ軸11とは、ピニオン19とホイール20とからなる減速歯車対を介して連結されている。
【0017】
カッタ軸11の両端の軸受12、13の外側の部分にキー21、22でカッタ軸11と一体回転するようにハブブロック23、24が装着されており、このハブブロックにそれぞれフライホイール25、26がカッタ軸と平行な取付ボルト27で固定されている。
【0018】
上記構造の歯切りユニットを旋盤のタレットの正面に取り付け、ホブカッタ10がワーク側を向くようにタレットを割り出して工具駆動軸を回転させると、その回転は第1及び第2歯車対及び減速歯車対を介してカッタ軸11に伝達され、ホブカッタ10を回転させる。従って旋盤の主軸の回転と工具駆動軸の回転とを加工しようとする歯車によって定まる一定の回転比で同期回転し、タレットに主軸方向及び主軸直角方向の送りを与えてやれば、主軸に装着したワークの外周に歯車を加工できる。
【0019】
図3はこの発明の実施例を示した図で、歯切りユニットをタレットケースの外周部分に装着する構造である。カッタ軸11及び中間軸14並びにこれらの支持構造は、図1、2で説明した構造と同一であるので、図面に同一の符号を付けて説明を省略し、以下第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。
【0020】
ユニットケース1は図示しないボルトでタレットケースの外周面に固定される。ユニットケース1は上記固定時にタレットケースの外周に設けられている工具取付孔に嵌挿される円筒部31を有しており、連結軸2はこの円筒部31に軸受3、4で軸支されている。連結軸2と中間軸14とは第1実施例の第2傘歯車対に相当する傘歯車対17、18で連結されている。連結軸2の基端はユニットケースの円筒部31から突出しており、その突出端に連結端(軸継ぎ手の一方)が形成されている。タレットケースに内装された図示しない回転工具軸の先端にはこの連結端32に対応する連結端が形成され、ユニットケース1をタレットケースの外周に装着したとき、連結軸2の連結端32が回転工具軸先端の連結端と嵌合して、回転工具軸の回転が連結軸2に伝達される。
【0021】
この発明の歯切りユニットの構造は図1、2に示した構造に比べて歯切りユニットを小型化することができ、タレットへの着脱を行う場合などに有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図2のユニットケースの拡大断面図
【図2】 タレットケースに取り付けた状態で示す一部断面側面図
【図3】 この発明の実施例の図1と同様な断面図
【符号の説明】
1 ユニットケース
2 連結軸
10 ホブカッタ
11 カッタ軸
14 中間軸
17,18 第2傘歯車対
19 ピニオン
20 ホイール
25,26 フライホイール
Claims (3)
- 工作機械に着脱自在に装着されるユニットケース(1)と、工作機械の工具駆動軸に連結される連結軸(2)と、歯車列を介してこの連結軸に連結されて回転駆動されるカッタ軸(11)と、このカッタ軸に装着された歯切り用のホブカッタ(10)とを備えた歯切りユニットにおいて、
旋盤のタレットケースの工具取付孔に嵌挿される円筒部(31)を有する前記ユニットケース(1)と、この円筒部(31)に軸支された前記連結軸(2)と、前記円筒部(31)から突出する連結軸(2)の突出端に形成されて前記タレットケース内の回転工具軸と連結する連結端(32)と、カッタ軸(11)と平行な中間軸(14)とを備え、中間軸(14)と連結軸(2)とは傘歯車対(17,18)を介して回転連結され、中間軸(14)とカッタ軸(11)とは減速歯車対(19,20)を介して回転連結され、カッタ軸 (11) はホブカッタ (10) の両側でユニットケース (1) に軸支されていることを特徴とする、歯切りユニット。 - 中間軸(14)またはカッタ軸(11)にフライホイール(25、26)が装着されていることを特徴とする、請求項1記載の歯切りユニット。
- フライホイール(25、26)がカッタ軸の両側の軸支位置の外側端に装着されていることを特徴とする、請求項2記載の歯切りユニット。
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JP30437998A JP4160672B2 (ja) | 1998-10-26 | 1998-10-26 | 歯切りユニット |
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