JP4159263B2 - モータ - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば自動車のサンルーフ等の駆動装置に用いられるモータに関する。
【０００２】
【従来の技術】
この種のモータとしては、ケースとは独立して配置されたホルダベースにブラシホルダの基端部が取付けられ、ブラシホルダの先端部にブラシが装着されているものが知られている。ブラシは、ブラシホルダによりコンミュテータに電気的に接続可能に押し付けられる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のモータにおいては、ケースとは別体に作成されたホルダベースにブラシホルダが取付けられていたため、組付けが容易に行われないという問題点があった。
【０００４】
【発明の目的】
この発明は、ブラシホルダの組付けを極めて容易に行うことができるモータを提供することを目的としている。
【０００５】
【発明の構成】
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項１に係るモータでは、通電により回転するアーマチュアを収容したモータケースと、アーマチュアの回転が伝達され回転可能な減速機構と、減速機構に連結され、回転する出力軸と、モータケースに結合され、出力軸を回転可能に支持するギヤケースと、アーマチュアに備えられたコンミュテータに通電可能なブラシと、ブラシをコンミュテータに圧接可能なブラシばねと、ブラシを摺動可能に保持し、ギヤケースに取付けられたブラシホルダとを備えている小型モータであって、ブラシホルダには、ギヤケースに圧着固定される固定部と、ブラシを摺動可能に保持するブラシ収容部とが一体に形成され、ギヤケースには、減速機構を収容する減速機構収容部が形成され、かつ、ブラシホルダを出力軸の軸方向より装着可能なブラシホルダ装着部が一体に形成されている構成としたことを特徴としている。
【０００７】
この発明の請求項２に係るモータでは、請求項１の構成に加え、ブラシには、略中央部に形成され、ブラシ本体から突出されていてコンミュテータに摺接する摺接部と、摺接部に連接してテーパ状に配置され、摺接部の摩耗に対応して摺接部のコンミュテータに接触する面積を増大可能なテーパ面とが形成されている構成としたことを特徴としている。
【０００８】
この発明の請求項３に係るモータでは、請求項１または、２の構成に加え、ブラシとブラシホルダのブラシ収容部とには、コンミュテータを挿入する際に、コンミュテータが挿入可能な予め定められた位置にブラシを保持し、コンミュテータが挿入された後に、ブラシをコンミュテータに電気的に接触可能な仮保持手段を備えている構成としたことを特徴としている。
【０００９】
この発明の請求項４に係るモータでは、請求項３の構成に加え、仮保持手段は、ブラシに形成された掛止部と、ブラシホルダのブラシ収容部の一部に形成され、ブラシが挿入される際にブラシの掛止部に掛止され、コンミュテータが挿入された後にブラシの掛止部への掛止を解除されるブラシ掛止用舌片とからなる構成としたことを特徴としている。
【００１０】
【発明の作用】
この発明に係るモータにおいて、ブラシを摺動可能に保持するブラシ収容部が形成されたブラシホルダの固定部は、ギヤケースのブラシホルダ装着部に対し、出力軸の軸方向より装着されることによってギヤケースに圧着固定される。それ故、ブラシホルダは、ホルダベースを介さずにギヤケースに直接取付けられる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
【００１２】
【実施例】
【００１３】
図１ないし図１７には、この発明に係るモータの一実施例が示されている。
【００１４】
この発明に係るモータにおいて、モータ３０は、主として、ギヤケース２、モータケース３、第１，第２のマグネット４，５、アーマチュア６、ホイールギヤ１１、出力軸１２、そして、ブラシ装置１から構成されている。ブラシ装置１には、第１，第２のブラシ７，８、第１，第２のブラシホルダ９，１０が備えられている。アーマチュア６には、アーマチュア軸１３、アーマチュアコア１４、コンミュテータ１５、アーマチュアコイル１６が備えられている。
【００１５】
ギヤケース２には、フランジ部２ａ、アーマチュア軸収容部２ｂ、ブラシホルダ装着部２ｃ、ホイールギヤ収容部２ｄ、コネクタ収容部２ｅが減速機構収容部２ｆに一体に形成されている。フランジ部２ａは、モータケース３の開口側の端部がねじ１７のねじ込みによって固定されている。
【００１６】
アーマチュア軸収容部２ｂは、フランジ部２ａの中央部からギヤケース２の端部に向け筒形に形成されている。図４に示されるように、アーマチュア軸収容部２ｂ内には、アーマチュア６のアーマチュア軸１３が挿入される。アーマチュア軸収容部２ｂ内には、端部に第１の軸受１８が配置され、モータケース側に第２の軸受１９が配置されている。アーマチュア軸収容部２ｂには、アーマチュア軸１３に取付けられたセンサマグネット２２に対応した位置に矩形の孔にされた第１，第２の磁力通過用孔２ｂ１，２ｂ２がそれぞれ形成されている。ブラシホルダ装着部２ｃは、アーマチュア軸収容部２ｂのフランジ２ａ側に配置されている。ブラシホルダ装着部２ｃには、第１，第２のブラシホルダ９，１０が挿入される第１，第２のブラシホルダ挿入孔２ｃ１，２ｃ２がそれぞれ一対に形成されて
いる。第１，第２のブラシホルダ挿入孔２ｃ１，２ｃ２は四角孔形にされてアーマチュア軸収容部２ｂ内に貫通されている。また、ブラシホルダ装着部２ｃには、第１，第２のブラシホルダ９，１０に形成された第１，第２の固定片９ａ，１０ａが嵌め付けられる第１，第２の固定部２ｃ３，２ｃ４がそれぞれ一対に形成されている。第１，第２の固定部２ｃ３，２ｃ４は、図３に示されるように、板部２ｃ５，２ｃ６と、切欠２ｃ７，２ｃ８とからなる。ブラシホルダ装着部２ｃには、第１，第２のブラシホルダ挿入孔２ｃ１，２ｃ２に対応して配置されていてブラシ解除用治具５０に形成された一対の突部５０ａ，５０ｂが挿入される第１，第２の突部挿入溝２ｃ９，２ｃ１０がそれぞれ形成されている。
【００１７】
ホイールギヤ収容部２ｄは、アーマチュア軸収容部２ｂ内に連通して円筒形に形成されている。このホイールギヤ収容部２ｄには、内部にホイールギヤ１１が収められ，外側にホイールギヤカバー２ｄ１が被されている。ホイールギヤ収容部２ｄの中央部には、図６に示されるように、第３の軸受２０が固定された軸支持部２ｄ２が形成されている。第３の軸受２０には、ホイールギヤ１１の歯車部１１ａの中央部に一体に形成された出力軸１２が回転可能に支持されている。出力軸１２は、サンルーフ等に備えられた駆動装置に連結される。
【００１８】
コネクタ収容部２ｅは、ホイールギヤ収容部２ｄの傍に配置されている。このコネクタ収容部２ｅには、図示しないコネクタが配置される、このコネクタに設けられた端子は、減速機構収容部２ｆ内に収められる図示しない回路基板上の制御回路に電気的に接続されている。減速機構収容部２ｆには、回路基板が収められ、図示しないギヤケースカバーが被される。
【００１９】
モータケース３に備えられたモータケース本体３ａの内側には、第１，第２のマグネット４，５が取付けられている。モータケース本体３ａの閉塞側の端部には、エンドカバー３ｂが配置されている。そして、エンドカバー３ｂに第４の軸受２１が取付けられている。モータケース３内には、アーマチュア６が第１，第２のマグネット４，５に非接触で、第１，第２，第４の軸受１８，１９，２１によって回転可能に支持されている。
【００２０】
アーマチュア６には、アーマチュア軸１３上にアーマチュアコア１４、コンミュテータ１５、センサマグネット２２がそれぞれ固定されており、アーマチュアコア１４に巻回されていてコンミュテータ１５に電気的に接続されたアーマチュアコイル１６が備えられている。ギヤケース２のアーマチュア軸収容部２ｂ内に配置されたアーマチュア軸１３の一端寄りには、減速機構４０を構成するウォーム１３ａが形成されている。ウォーム１３ａは、同じく減速機構４０を構成するホイールギヤ１１の歯車部１１ａに噛合されている。
【００２１】
第１，第２のブラシホルダ９，１０には、第１，第２の固定片９ａ，１０ａ、第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂ、第３，第４の固定片９ｃ，１０ｃがそれぞれ一体に形成されている。第１，第２の固定片９ａ，１０ａはそれぞれ板形にされており、第１のブラシホルダ９の第１の固定片９ａは、図１０、図１１、図１２、図１３に示されるように、図１４、図１５、図１６、図１７に示される第２のブラシホルダ１０の第２の固定片１０ａよりも長い長さ寸法をもつ。第１の固定片９ａは、ギヤケース２のブラシホルダ装着部２ｃにおいて第１の固定部２ｃ３に形成された切欠２ｃ７内に嵌入れられることによって、第１のブラシホルダ９をギヤケース２に固定するのに用いられる。第２の固定片１０ａは、ギヤケース２のブラシホルダ装着部２ｃにおいて第２の固定部２ｃ４に形成された切欠２ｃ８内に嵌入れられることによって、第２のブラシホルダ１０をギヤケース２に固定するのに用いられる。第１，第２の固定片９ａ，１０ａの端部には、Ｌ字形に折り曲げられた接続端子部９ａ１，１０ａ１が形成されている。接続端子部９ａ１，１０ａ１は、回路基板上の制御回路にそれぞれ電気的に接続されている。第３，第４の固定片９ｃ，１０ｃは、ギヤケース２の第１，第２のブラシホルダ挿入孔２ｃ１，２ｃ２の外側に嵌め付けられる。
【００２２】
第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂ内には、第１，第２のブラシばね２３，２４を介して第１，第２のブラシ７，８がそれぞれ収容されている。第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂ内に収容された第１，第２のブラシ７，８は、第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂの筒方向であるコンミュテータ１５の径方向に移動可能に支持される。また、第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂの底部には、スリット９ｂ２，９ｂ２、１０ｂ２，１０ｂ２を介して仮保持手段３１を構成する第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１がそれぞれ形成されている。第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１の上面には、第１，第２の突起９ｂ３，１０ｂ３が形成されている。
【００２３】
第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１は、図１１，図１５に示されるように、第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂのブラシの挿入側を基端部として先端部が第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂの内側及び外側に弾性変形可能に配置されている。また、第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１の先端部には、第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂからわずかに突出した位置に第１，第２の押圧端部９ｂ４，１０ｂ４が形成されている。第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１は、第１，第２のブラシ７，８が第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂ内に、その入り口から挿入された際に、図７に示されるように、第１，第２のブラシ７，８に形成された掛止孔７ｆ，８ｆに第１，第２の突起９ｂ３，１０ｂ３がそれぞれ掛止されることによって、第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂから飛び出さないように第１，第２のブラシ７，８を保持する。これは、第１，第２のブラシ７，８の間にコンミュテータ１５を配置する際に用いる仮保持である。このとき、第１，第２のブラシ７，８の間には、コンミュテータ１５の外径寸法よりも大きい間隙ができる。そして、第１，第２のブラシ７，８の間隙内にコンミュテータ１５が配置されると、図８に示されるように、ブラシ解除用治具５０の突部５０ａ，５０ｂがギヤケース２の第１，第２の溝２ｃ９，２ｃ１０にそれぞれ挿入され、突部５０ａ，５０ｂによって第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１の先端部が押圧され、第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１の第１，第２の突起９ｂ３，１０ｂ３が第１，第２のブラシ７，８の掛止孔７ｆ，８ｆから外れる。よって、第１，第２のブラシ７，８は、第１，第２のブラシばね２３，２４の弾性反発力によりコンミュテータ１５に対し電気的に接続可能にして押し付けられる。第１，第２のブラシばね２３，２４の弾性反発力によりコンミュテータ１５に対して押し付けられる第１，第２のブラシ７，８の掛止孔７ｆ，８ｆは、第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１の第１，第２の突起９ｂ３，１０ｂ３から離れるので、第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１の第１，第２の突起９ｂ３，１０ｂ３に掛止されることはない。
【００２４】
第１，第２のブラシ７，８には、ブラシ本体７ａ，８ａに第１，第２のピグテイル７ｂ，８ｂの一端部がそれぞれ電気的に接続されている。第１，第２のピグテイル７ｂ，８ｂの他端部は第１，第２のブラシホルダ９，１０の第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂにそれぞれ電気的に接続されている。ブラシ本体７ａ，８ａには、図７に示されるように、コンミュテータ１５に押し付けられる摺接部７ｃ，８ｃの両脇に一対の第１，第２のテーパ面７ｄ，７ｅ，８ｄ，８ｅがそれぞれ形成されている。ブラシ本体７ａ，８ａの裏側には、仮保持手段３１を構成する掛止孔７ｆ，８ｆがそれぞれ形成されている。摺接部７ｃ，８ｃには、アーマチュア軸１３の軸方向に沿って湾曲状をなす湾曲面７ｃ１，８ｃ１がそれぞれ形成されている。第１，第２のブラシ７，８は、コンミュテータ１５に対し、ブラシ本体７ａ，８ａから突出して配置された摺接部７ｃ，８ｃが主に摺接する。そして、第１，第２のブラシ７，８は、それぞれの摺接部７ｃ，８ｃの摩耗に対応して、第１，第２のテーパ面７ｄ，７ｅ，８ｄ，８ｅにより摺接部７ｃ，８ｃのコンミュテータ１５に接触する面積が増大される。第１，第２のテーパ面７ｄ，７ｅ，８ｄ，８ｅは、第１，第２のブラシ７，８の摩耗に対応してコンミュテータ１５に接触する面積を序々に増大するようにする機能をもつ。第１，第２のブラシ７，８の摺接部７ｃ，８ｃの端部には、第１，第２のテーパ面７ｄ，７ｅ，８ｄ，８ｅの端部に連接されたカット部７ｇ，７ｇ，８ｇ，８ｇがそれぞれ形成されている。カット部７ｇ，７ｇ，８ｇ，８ｇは、第１，第２のブラシ７，８が、第１，第２のブラシホルダ９，１０の第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂ内で万が一に傾いた際、コンミュテータ１５との摺接に引っ掛かりなどの支障がないようにする機能をもつ。
【００２５】
このような構造をもつモータは、モータ３０のギヤケース２が車両のルーフインナパネルに固定され、ホイールギヤ１１の出力軸１２がサンルーフ駆動装置に連結され、ギヤケース２のコネクタ収容部２ｅにサンルーフ制御回路のコネクタが装着されて車体に搭載される。サンルーフリッドが閉っているときに、サンルーフ制御回路に備えられたスイッチが開側にオンされると、アーマチュア軸１３、ホイールギヤ１１が正回転するため、出力軸１２を介してサンルーフ駆動装置によりサンルーフリッドが開く。これに反して、サンルーフリッドが開いているときに、サンルーフ制御回路のスイッチが閉側にオンされると、アーマチュア軸１３、ホイールギヤ１１が逆回転するため、出力軸１２を介してサンルーフ駆動装置によりサンルーフリッドが閉る。
【００２６】
上述したように、第１，第２のブラシ７，８は、コンミュテータ１５に対し、ブラシ本体７ａ，８ａから突出された摺接部７ｃ，８ｃが主に摺接する。そして、第１，第２のブラシ７，８は、摺接部７ｃ，８ｃの摩耗に対応して、第１，第２のテーパ面７ｄ，７ｅ，８ｄ，８ｅにより摺接部７ｃ，８ｃのコンミュテータ１５に接触する面積が増大されるので、コンミュテータ１５に対して小さい面積で摺接され、摩耗するにつれ、コンミュテータ１５に接触する面積が序々に増大されるから、その面積変動が急激なものにならない。そして、第１，第２のブラシ７，８を摺動可能に保持するブラシ収容部９ｂ、１０ｂが形成された第１，第２のブラシホルダ９，１０の固定部９ａ，１０ａは、ギヤケース２のブラシホルダ装着部２ｃに対し、出力軸１２の軸方向より装着されることによってギヤケース２に圧着固定される。
【００２７】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明に係るモータによれば、ブラシを摺動可能に保持するブラシ収容部が形成されたブラシホルダの固定部は、ギヤケースのブラシホルダ装着部に対し、出力軸の軸方向より装着されることによってギヤケースに圧着固定される。それ故、ブラシホルダは、ホルダベースを介さずにギヤケースに直接取付けられる。よって、ブラシホルダの組付けを極めて容易に行うことができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明に係るモータの一実施例においてのモータのギヤケースの内部構造を説明する平面図である。
【図２】図１に示したモータの外観斜視図である。
【図３】図１に示したモータにおいてのブラシ装置の取付関係を説明する外観斜視図である。
【図４】図１に示したモータの横断面図である。
【図５】図４に示したモータにおいてのブラシ装置まわりの拡大図である。
【図６】図１に示したモータにおいてのホイールギヤまわりの縦断面図である。
【図７】図１に示したモータにおいてのコンミュテータを配置する際のブラシの位置を説明する縦断面図である。
【図８】図１に示したモータにおいてのコンミュテータを配置する際のブラシの位置を説明する縦断面図である。
【図９】図１に示したモータにおいてのブラシの単体外観斜視図である。
【図１０】 図１に示したモータにおいての第１のブラシホルダの斜め上方から見た単体外観斜視図である。
【図１１】図１に示したモータにおいての第１のブラシホルダの斜め下方から見た単体外観斜視図である。
【図１２】図１に示したモータにおいての第１のブラシを保持した第１のブラシホルダの斜め上方から見た単体外観斜視図である。
【図１３】図１に示したモータにおいての第１のブラシを保持した第１のブラシホルダの斜め下方から見た単体外観斜視図である。
【図１４】図１に示したモータにおいての第２のブラシホルダの斜め上方から見た単体外観斜視図である。
【図１５】図１に示したモータにおいての第２のブラシホルダの斜め下方から見た単体外観斜視図である。
【図１６】図１に示したモータにおいての第２のブラシを保持した第２のブラシホルダの斜め上方から見た単体外観斜視図である。
【図１７】図１に示したモータにおいての第２のブラシを保持した第２のブラシホルダの斜め下方から見た単体外観斜視図である。
【符号の説明】
１ ブラシ装置
２ ギヤケース
２ｃ ブラシホルダ装着部
２ｆ 減速機構収容部
３ モータケース
６ アーマチュア
７ （ブラシ）第１のブラシ
７ａ ブラシ本体
７ｃ 摺接部
７ｄ テーパ面、第１のテーパ面
７ｅ テーパ面、第２のテーパ面
７ｆ （掛止部）掛止孔
８ （ブラシ）第２のブラシ
８ａ ブラシ本体
８ｃ 摺接部
８ｄ テーパ面、第１のテーパ面
８ｅ テーパ面、第２のテーパ面
８ｆ （掛止部）掛止孔
９ （ブラシホルダ）第１のブラシホルダ
９ａ （固定部）第１の固定片
９ｂ （ブラシ収容部）第１のブラシ収容部
９ｂ１ （ブラシ掛止用舌片）第１のブラシ掛止用舌片
１０ （ブラシホルダ）第２のブラシホルダ
１０ａ （固定部）第２の固定片
１０ｂ （ブラシ収容部）第２のブラシ収容部
１０ｂ１ （ブラシ掛止用舌片）第２のブラシ掛止用舌片
１２ 出力軸
１５ コンミュテータ
２３ （ブラシばね）第１のブラシばね
２４ （ブラシばね）第２のブラシばね
３０ モータ
３１ 仮保持手段
４０ 減速機構
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば自動車のサンルーフ等の駆動装置に用いられるモータに関する。
【０００２】
【従来の技術】
この種のモータとしては、ケースとは独立して配置されたホルダベースにブラシホルダの基端部が取付けられ、ブラシホルダの先端部にブラシが装着されているものが知られている。ブラシは、ブラシホルダによりコンミュテータに電気的に接続可能に押し付けられる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のモータにおいては、ケースとは別体に作成されたホルダベースにブラシホルダが取付けられていたため、組付けが容易に行われないという問題点があった。
【０００４】
【発明の目的】
この発明は、ブラシホルダの組付けを極めて容易に行うことができるモータを提供することを目的としている。
【０００５】
【発明の構成】
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項１に係るモータでは、通電により回転するアーマチュアを収容したモータケースと、アーマチュアの回転が伝達され回転可能な減速機構と、減速機構に連結され、回転する出力軸と、モータケースに結合され、出力軸を回転可能に支持するギヤケースと、アーマチュアに備えられたコンミュテータに通電可能なブラシと、ブラシをコンミュテータに圧接可能なブラシばねと、ブラシを摺動可能に保持し、ギヤケースに取付けられたブラシホルダとを備えている小型モータであって、ブラシホルダには、ギヤケースに圧着固定される固定部と、ブラシを摺動可能に保持するブラシ収容部とが一体に形成され、ギヤケースには、減速機構を収容する減速機構収容部が形成され、かつ、ブラシホルダを出力軸の軸方向より装着可能なブラシホルダ装着部が一体に形成されている構成としたことを特徴としている。
【０００７】
この発明の請求項２に係るモータでは、請求項１の構成に加え、ブラシには、略中央部に形成され、ブラシ本体から突出されていてコンミュテータに摺接する摺接部と、摺接部に連接してテーパ状に配置され、摺接部の摩耗に対応して摺接部のコンミュテータに接触する面積を増大可能なテーパ面とが形成されている構成としたことを特徴としている。
【０００８】
この発明の請求項３に係るモータでは、請求項１または、２の構成に加え、ブラシとブラシホルダのブラシ収容部とには、コンミュテータを挿入する際に、コンミュテータが挿入可能な予め定められた位置にブラシを保持し、コンミュテータが挿入された後に、ブラシをコンミュテータに電気的に接触可能な仮保持手段を備えている構成としたことを特徴としている。
【０００９】
この発明の請求項４に係るモータでは、請求項３の構成に加え、仮保持手段は、ブラシに形成された掛止部と、ブラシホルダのブラシ収容部の一部に形成され、ブラシが挿入される際にブラシの掛止部に掛止され、コンミュテータが挿入された後にブラシの掛止部への掛止を解除されるブラシ掛止用舌片とからなる構成としたことを特徴としている。
【００１０】
【発明の作用】
この発明に係るモータにおいて、ブラシを摺動可能に保持するブラシ収容部が形成されたブラシホルダの固定部は、ギヤケースのブラシホルダ装着部に対し、出力軸の軸方向より装着されることによってギヤケースに圧着固定される。それ故、ブラシホルダは、ホルダベースを介さずにギヤケースに直接取付けられる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
【００１２】
【実施例】
【００１３】
図１ないし図１７には、この発明に係るモータの一実施例が示されている。
【００１４】
この発明に係るモータにおいて、モータ３０は、主として、ギヤケース２、モータケース３、第１，第２のマグネット４，５、アーマチュア６、ホイールギヤ１１、出力軸１２、そして、ブラシ装置１から構成されている。ブラシ装置１には、第１，第２のブラシ７，８、第１，第２のブラシホルダ９，１０が備えられている。アーマチュア６には、アーマチュア軸１３、アーマチュアコア１４、コンミュテータ１５、アーマチュアコイル１６が備えられている。
【００１５】
ギヤケース２には、フランジ部２ａ、アーマチュア軸収容部２ｂ、ブラシホルダ装着部２ｃ、ホイールギヤ収容部２ｄ、コネクタ収容部２ｅが減速機構収容部２ｆに一体に形成されている。フランジ部２ａは、モータケース３の開口側の端部がねじ１７のねじ込みによって固定されている。
【００１６】
アーマチュア軸収容部２ｂは、フランジ部２ａの中央部からギヤケース２の端部に向け筒形に形成されている。図４に示されるように、アーマチュア軸収容部２ｂ内には、アーマチュア６のアーマチュア軸１３が挿入される。アーマチュア軸収容部２ｂ内には、端部に第１の軸受１８が配置され、モータケース側に第２の軸受１９が配置されている。アーマチュア軸収容部２ｂには、アーマチュア軸１３に取付けられたセンサマグネット２２に対応した位置に矩形の孔にされた第１，第２の磁力通過用孔２ｂ１，２ｂ２がそれぞれ形成されている。ブラシホルダ装着部２ｃは、アーマチュア軸収容部２ｂのフランジ２ａ側に配置されている。ブラシホルダ装着部２ｃには、第１，第２のブラシホルダ９，１０が挿入される第１，第２のブラシホルダ挿入孔２ｃ１，２ｃ２がそれぞれ一対に形成されて
いる。第１，第２のブラシホルダ挿入孔２ｃ１，２ｃ２は四角孔形にされてアーマチュア軸収容部２ｂ内に貫通されている。また、ブラシホルダ装着部２ｃには、第１，第２のブラシホルダ９，１０に形成された第１，第２の固定片９ａ，１０ａが嵌め付けられる第１，第２の固定部２ｃ３，２ｃ４がそれぞれ一対に形成されている。第１，第２の固定部２ｃ３，２ｃ４は、図３に示されるように、板部２ｃ５，２ｃ６と、切欠２ｃ７，２ｃ８とからなる。ブラシホルダ装着部２ｃには、第１，第２のブラシホルダ挿入孔２ｃ１，２ｃ２に対応して配置されていてブラシ解除用治具５０に形成された一対の突部５０ａ，５０ｂが挿入される第１，第２の突部挿入溝２ｃ９，２ｃ１０がそれぞれ形成されている。
【００１７】
ホイールギヤ収容部２ｄは、アーマチュア軸収容部２ｂ内に連通して円筒形に形成されている。このホイールギヤ収容部２ｄには、内部にホイールギヤ１１が収められ，外側にホイールギヤカバー２ｄ１が被されている。ホイールギヤ収容部２ｄの中央部には、図６に示されるように、第３の軸受２０が固定された軸支持部２ｄ２が形成されている。第３の軸受２０には、ホイールギヤ１１の歯車部１１ａの中央部に一体に形成された出力軸１２が回転可能に支持されている。出力軸１２は、サンルーフ等に備えられた駆動装置に連結される。
【００１８】
コネクタ収容部２ｅは、ホイールギヤ収容部２ｄの傍に配置されている。このコネクタ収容部２ｅには、図示しないコネクタが配置される、このコネクタに設けられた端子は、減速機構収容部２ｆ内に収められる図示しない回路基板上の制御回路に電気的に接続されている。減速機構収容部２ｆには、回路基板が収められ、図示しないギヤケースカバーが被される。
【００１９】
モータケース３に備えられたモータケース本体３ａの内側には、第１，第２のマグネット４，５が取付けられている。モータケース本体３ａの閉塞側の端部には、エンドカバー３ｂが配置されている。そして、エンドカバー３ｂに第４の軸受２１が取付けられている。モータケース３内には、アーマチュア６が第１，第２のマグネット４，５に非接触で、第１，第２，第４の軸受１８，１９，２１によって回転可能に支持されている。
【００２０】
アーマチュア６には、アーマチュア軸１３上にアーマチュアコア１４、コンミュテータ１５、センサマグネット２２がそれぞれ固定されており、アーマチュアコア１４に巻回されていてコンミュテータ１５に電気的に接続されたアーマチュアコイル１６が備えられている。ギヤケース２のアーマチュア軸収容部２ｂ内に配置されたアーマチュア軸１３の一端寄りには、減速機構４０を構成するウォーム１３ａが形成されている。ウォーム１３ａは、同じく減速機構４０を構成するホイールギヤ１１の歯車部１１ａに噛合されている。
【００２１】
第１，第２のブラシホルダ９，１０には、第１，第２の固定片９ａ，１０ａ、第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂ、第３，第４の固定片９ｃ，１０ｃがそれぞれ一体に形成されている。第１，第２の固定片９ａ，１０ａはそれぞれ板形にされており、第１のブラシホルダ９の第１の固定片９ａは、図１０、図１１、図１２、図１３に示されるように、図１４、図１５、図１６、図１７に示される第２のブラシホルダ１０の第２の固定片１０ａよりも長い長さ寸法をもつ。第１の固定片９ａは、ギヤケース２のブラシホルダ装着部２ｃにおいて第１の固定部２ｃ３に形成された切欠２ｃ７内に嵌入れられることによって、第１のブラシホルダ９をギヤケース２に固定するのに用いられる。第２の固定片１０ａは、ギヤケース２のブラシホルダ装着部２ｃにおいて第２の固定部２ｃ４に形成された切欠２ｃ８内に嵌入れられることによって、第２のブラシホルダ１０をギヤケース２に固定するのに用いられる。第１，第２の固定片９ａ，１０ａの端部には、Ｌ字形に折り曲げられた接続端子部９ａ１，１０ａ１が形成されている。接続端子部９ａ１，１０ａ１は、回路基板上の制御回路にそれぞれ電気的に接続されている。第３，第４の固定片９ｃ，１０ｃは、ギヤケース２の第１，第２のブラシホルダ挿入孔２ｃ１，２ｃ２の外側に嵌め付けられる。
【００２２】
第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂ内には、第１，第２のブラシばね２３，２４を介して第１，第２のブラシ７，８がそれぞれ収容されている。第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂ内に収容された第１，第２のブラシ７，８は、第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂの筒方向であるコンミュテータ１５の径方向に移動可能に支持される。また、第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂの底部には、スリット９ｂ２，９ｂ２、１０ｂ２，１０ｂ２を介して仮保持手段３１を構成する第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１がそれぞれ形成されている。第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１の上面には、第１，第２の突起９ｂ３，１０ｂ３が形成されている。
【００２３】
第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１は、図１１，図１５に示されるように、第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂのブラシの挿入側を基端部として先端部が第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂの内側及び外側に弾性変形可能に配置されている。また、第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１の先端部には、第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂからわずかに突出した位置に第１，第２の押圧端部９ｂ４，１０ｂ４が形成されている。第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１は、第１，第２のブラシ７，８が第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂ内に、その入り口から挿入された際に、図７に示されるように、第１，第２のブラシ７，８に形成された掛止孔７ｆ，８ｆに第１，第２の突起９ｂ３，１０ｂ３がそれぞれ掛止されることによって、第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂから飛び出さないように第１，第２のブラシ７，８を保持する。これは、第１，第２のブラシ７，８の間にコンミュテータ１５を配置する際に用いる仮保持である。このとき、第１，第２のブラシ７，８の間には、コンミュテータ１５の外径寸法よりも大きい間隙ができる。そして、第１，第２のブラシ７，８の間隙内にコンミュテータ１５が配置されると、図８に示されるように、ブラシ解除用治具５０の突部５０ａ，５０ｂがギヤケース２の第１，第２の溝２ｃ９，２ｃ１０にそれぞれ挿入され、突部５０ａ，５０ｂによって第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１の先端部が押圧され、第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１の第１，第２の突起９ｂ３，１０ｂ３が第１，第２のブラシ７，８の掛止孔７ｆ，８ｆから外れる。よって、第１，第２のブラシ７，８は、第１，第２のブラシばね２３，２４の弾性反発力によりコンミュテータ１５に対し電気的に接続可能にして押し付けられる。第１，第２のブラシばね２３，２４の弾性反発力によりコンミュテータ１５に対して押し付けられる第１，第２のブラシ７，８の掛止孔７ｆ，８ｆは、第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１の第１，第２の突起９ｂ３，１０ｂ３から離れるので、第１，第２のブラシ掛止用舌片９ｂ１，１０ｂ１の第１，第２の突起９ｂ３，１０ｂ３に掛止されることはない。
【００２４】
第１，第２のブラシ７，８には、ブラシ本体７ａ，８ａに第１，第２のピグテイル７ｂ，８ｂの一端部がそれぞれ電気的に接続されている。第１，第２のピグテイル７ｂ，８ｂの他端部は第１，第２のブラシホルダ９，１０の第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂにそれぞれ電気的に接続されている。ブラシ本体７ａ，８ａには、図７に示されるように、コンミュテータ１５に押し付けられる摺接部７ｃ，８ｃの両脇に一対の第１，第２のテーパ面７ｄ，７ｅ，８ｄ，８ｅがそれぞれ形成されている。ブラシ本体７ａ，８ａの裏側には、仮保持手段３１を構成する掛止孔７ｆ，８ｆがそれぞれ形成されている。摺接部７ｃ，８ｃには、アーマチュア軸１３の軸方向に沿って湾曲状をなす湾曲面７ｃ１，８ｃ１がそれぞれ形成されている。第１，第２のブラシ７，８は、コンミュテータ１５に対し、ブラシ本体７ａ，８ａから突出して配置された摺接部７ｃ，８ｃが主に摺接する。そして、第１，第２のブラシ７，８は、それぞれの摺接部７ｃ，８ｃの摩耗に対応して、第１，第２のテーパ面７ｄ，７ｅ，８ｄ，８ｅにより摺接部７ｃ，８ｃのコンミュテータ１５に接触する面積が増大される。第１，第２のテーパ面７ｄ，７ｅ，８ｄ，８ｅは、第１，第２のブラシ７，８の摩耗に対応してコンミュテータ１５に接触する面積を序々に増大するようにする機能をもつ。第１，第２のブラシ７，８の摺接部７ｃ，８ｃの端部には、第１，第２のテーパ面７ｄ，７ｅ，８ｄ，８ｅの端部に連接されたカット部７ｇ，７ｇ，８ｇ，８ｇがそれぞれ形成されている。カット部７ｇ，７ｇ，８ｇ，８ｇは、第１，第２のブラシ７，８が、第１，第２のブラシホルダ９，１０の第１，第２のブラシ収容部９ｂ，１０ｂ内で万が一に傾いた際、コンミュテータ１５との摺接に引っ掛かりなどの支障がないようにする機能をもつ。
【００２５】
このような構造をもつモータは、モータ３０のギヤケース２が車両のルーフインナパネルに固定され、ホイールギヤ１１の出力軸１２がサンルーフ駆動装置に連結され、ギヤケース２のコネクタ収容部２ｅにサンルーフ制御回路のコネクタが装着されて車体に搭載される。サンルーフリッドが閉っているときに、サンルーフ制御回路に備えられたスイッチが開側にオンされると、アーマチュア軸１３、ホイールギヤ１１が正回転するため、出力軸１２を介してサンルーフ駆動装置によりサンルーフリッドが開く。これに反して、サンルーフリッドが開いているときに、サンルーフ制御回路のスイッチが閉側にオンされると、アーマチュア軸１３、ホイールギヤ１１が逆回転するため、出力軸１２を介してサンルーフ駆動装置によりサンルーフリッドが閉る。
【００２６】
上述したように、第１，第２のブラシ７，８は、コンミュテータ１５に対し、ブラシ本体７ａ，８ａから突出された摺接部７ｃ，８ｃが主に摺接する。そして、第１，第２のブラシ７，８は、摺接部７ｃ，８ｃの摩耗に対応して、第１，第２のテーパ面７ｄ，７ｅ，８ｄ，８ｅにより摺接部７ｃ，８ｃのコンミュテータ１５に接触する面積が増大されるので、コンミュテータ１５に対して小さい面積で摺接され、摩耗するにつれ、コンミュテータ１５に接触する面積が序々に増大されるから、その面積変動が急激なものにならない。そして、第１，第２のブラシ７，８を摺動可能に保持するブラシ収容部９ｂ、１０ｂが形成された第１，第２のブラシホルダ９，１０の固定部９ａ，１０ａは、ギヤケース２のブラシホルダ装着部２ｃに対し、出力軸１２の軸方向より装着されることによってギヤケース２に圧着固定される。
【００２７】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明に係るモータによれば、ブラシを摺動可能に保持するブラシ収容部が形成されたブラシホルダの固定部は、ギヤケースのブラシホルダ装着部に対し、出力軸の軸方向より装着されることによってギヤケースに圧着固定される。それ故、ブラシホルダは、ホルダベースを介さずにギヤケースに直接取付けられる。よって、ブラシホルダの組付けを極めて容易に行うことができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明に係るモータの一実施例においてのモータのギヤケースの内部構造を説明する平面図である。
【図２】図１に示したモータの外観斜視図である。
【図３】図１に示したモータにおいてのブラシ装置の取付関係を説明する外観斜視図である。
【図４】図１に示したモータの横断面図である。
【図５】図４に示したモータにおいてのブラシ装置まわりの拡大図である。
【図６】図１に示したモータにおいてのホイールギヤまわりの縦断面図である。
【図７】図１に示したモータにおいてのコンミュテータを配置する際のブラシの位置を説明する縦断面図である。
【図８】図１に示したモータにおいてのコンミュテータを配置する際のブラシの位置を説明する縦断面図である。
【図９】図１に示したモータにおいてのブラシの単体外観斜視図である。
【図１０】 図１に示したモータにおいての第１のブラシホルダの斜め上方から見た単体外観斜視図である。
【図１１】図１に示したモータにおいての第１のブラシホルダの斜め下方から見た単体外観斜視図である。
【図１２】図１に示したモータにおいての第１のブラシを保持した第１のブラシホルダの斜め上方から見た単体外観斜視図である。
【図１３】図１に示したモータにおいての第１のブラシを保持した第１のブラシホルダの斜め下方から見た単体外観斜視図である。
【図１４】図１に示したモータにおいての第２のブラシホルダの斜め上方から見た単体外観斜視図である。
【図１５】図１に示したモータにおいての第２のブラシホルダの斜め下方から見た単体外観斜視図である。
【図１６】図１に示したモータにおいての第２のブラシを保持した第２のブラシホルダの斜め上方から見た単体外観斜視図である。
【図１７】図１に示したモータにおいての第２のブラシを保持した第２のブラシホルダの斜め下方から見た単体外観斜視図である。
【符号の説明】
１ ブラシ装置
２ ギヤケース
２ｃ ブラシホルダ装着部
２ｆ 減速機構収容部
３ モータケース
６ アーマチュア
７ （ブラシ）第１のブラシ
７ａ ブラシ本体
７ｃ 摺接部
７ｄ テーパ面、第１のテーパ面
７ｅ テーパ面、第２のテーパ面
７ｆ （掛止部）掛止孔
８ （ブラシ）第２のブラシ
８ａ ブラシ本体
８ｃ 摺接部
８ｄ テーパ面、第１のテーパ面
８ｅ テーパ面、第２のテーパ面
８ｆ （掛止部）掛止孔
９ （ブラシホルダ）第１のブラシホルダ
９ａ （固定部）第１の固定片
９ｂ （ブラシ収容部）第１のブラシ収容部
９ｂ１ （ブラシ掛止用舌片）第１のブラシ掛止用舌片
１０ （ブラシホルダ）第２のブラシホルダ
１０ａ （固定部）第２の固定片
１０ｂ （ブラシ収容部）第２のブラシ収容部
１０ｂ１ （ブラシ掛止用舌片）第２のブラシ掛止用舌片
１２ 出力軸
１５ コンミュテータ
２３ （ブラシばね）第１のブラシばね
２４ （ブラシばね）第２のブラシばね
３０ モータ
３１ 仮保持手段
４０ 減速機構
Claims (4)
- 通電により回転するアーマチュアを収容したモータケースと、
前記アーマチュアの回転が伝達され回転可能な減速機構と、
前記減速機構に連結され、回転する出力軸と、
前記モータケースに結合され、前記出力軸を回転可能に支持するギヤケースと、
前記アーマチュアに備えられたコンミュテータに通電可能なブラシと、
前記ブラシを前記コンミュテータに圧接可能なブラシばねと、
前記ブラシを摺動可能に保持し、前記ギヤケースに取付けられたブラシホルダとを備えている小型モータであって、
前記ブラシホルダには、前記ギヤケースに圧着固定される固定部と、前記ブラシを摺動可能に保持するブラシ収容部とが一体に形成され、前記ギヤケースには、前記減速機構を収容する減速機構収容部が形成され、かつ、前記ブラシホルダを前記出力軸の軸方向より装着可能なブラシホルダ装着部が一体に形成されていることを特徴とするモータ。 - ブラシには、略中央部に形成され、ブラシ本体から突出されていてコンミュテータに摺接する摺接部と、該摺接部に連接してテーパ状に配置され、摺接部の摩耗に対応して摺接部のコンミュテータに接触する面積を増大可能なテーパ面とが形成されていることを特徴とする請求項１に記載のモータ。
- ブラシとブラシホルダのブラシ収容部とには、コンミュテータを挿入する際に、該コンミュテータが挿入可能な予め定められた位置に前記ブラシを保持し、該コンミュテータが挿入された後に、ブラシをコンミュテータに電気的に接触可能な仮保持手段を備えていることを特徴とする請求項１または、２に記載のモータ。
- 仮保持手段は、ブラシに形成された掛止部と、ブラシホルダのブラシ収容部の一部に形成され、前記ブラシが挿入される際に前記ブラシの掛止部に掛止され、コンミュテータが挿入された後に前記ブラシの掛止部への掛止を解除されるブラシ掛止用舌片とからなることを特徴とする請求項３に記載のモータ。
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