JP4158531B2 - 電子装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子装置に係り、特に電子モジュールが、合成樹脂製のケース半体が組合わされてなるケースの内部に組み込まれた構成の電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来の電子装置1を示す。電子装置1は、合成樹脂製のケース半体2、3が組合わされてなるケース4の内部に、電子モジュール5が組み込まれた構成である。電子モジュール5は、プリント基板6に複数の電子部品7が実装され且つプリント基板6にシールドケース8が固定されてシールドケース8が複数の電子部品7をシールドしている構成である。電子モジュール5は、ケース半体2の内部に形成してあるリブ2aとケース半体3の内部に形成してあるリブ3aとによってプリント基板6の部分を挟まれて支持されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
電子装置1の各部は、電子装置1が乱暴に扱われても不都合が生じないように構成してある。しかし、特に小型の電子装置1の場合には、人が乗ったり、足で踏みつけられたりして、ケース4に予想を越えた強い外力が作用することがありうる。
【0004】
上記の従来の電子装置1では、ケース半体2、3のリブ2a、3aがプリント基板6に当っているため、ケース4に予想を越えた強い外力が作用してケース4が変形した場合に、ケース4の変形がリブ2a、3aを介してプリント基板6に直接に伝わり、プリント基板6が撓まされ、電子部品7にクラックが入って破損したりして、電子装置1が故障してしまう可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は上記課題を解決した電子装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、プリント基板に電子部品が実装され且つ該プリント基板に箱形状のシールドケースが固定されて上記電子部品を覆っている構成の電子モジュールが、合成樹脂製の第1の部材と第2の部材とが組合わされてなるケースの内部に組み込まれた構成の電子装置において、
上記第1の部材に突き出て形成してあるリブと上記第2の部材に突き出て形成してあるリブとが、上記電子モジュールのシールドケースの底板部及び天板部のうち縁の部分を挟んで支持する構成としたものである。
【0009】
ケースに作用した外力をシールドケースのうち強度の高い部分で受けるようになり、プリント基板は撓みにくくなる。
【0010】
請求項の発明は、請求項1記載の電子装置において、上記リブは複数並んでおり、複数のリブが上記シールドケースの底板部及び天板部のうち縁の部分を挟んで支持する構成としたものである。
【0011】
複数のリブが上記シールドケースを挟んで支持することによって、シールドケースはケースに作用した外力を分散して受けることになり、シールドケースは更に歪みにくくなり、プリント基板は更に撓みにくくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の一実施例について説明する。図1乃至図5は本発明の一実施例になるテレビゲーム装置用受信機20を示す。
【0015】
説明の便宜上、先ず、テレビゲーム装置用受信機20が使用されるテレビゲーム装置について説明する。受信機20は、図8に示すようにテレビゲーム装置10にコネクタ接続されて使用される。説明の便宜上、テレビゲーム装置10について説明する。テレビゲーム装置10は、ゲーム機本体12と、ゲーム機本体12に対して制御信号を無線で送信するコントローラ(入力装置)14とから構成されている。ゲーム機本体12は、上面に電源スイッチ15と、テレビゲームの制御プログラムが記憶されたディスク(CD−ROM)が装着されるディスク装着部16とが設けられている。この受信機用コネクタ18には、コントローラ14から送信された制御信号(電波)を受信するテレビゲーム装置用受信機20が接続されている。尚、受信機用コネクタ18は、ケーブル接続用のものであり、ケーブル式のコントローラも接続することが可能になっている。また、ゲーム機本体12は、ケーブル22を介してテレビジョン装置24に接続されている。このテレビジョン装置24は、通常のテレビ放送を見られるようにテレビチューナを内蔵しており、ビデオチャンネルに切り替えることでゲーム機本体12から転送されたゲーム画像(動画)を画面上に表示する。コントローラ14は、箱型に形成された樹脂製の筐体26の上面にX−Y方向の操作キー28と、3種類の操作釦30が設けられている。また、コントローラ14の筐体26の内部には、送信機(図示せず)が収納されている。
【0016】
次にテレビゲーム装置用受信機20について説明する。
【0017】
図1は受信機20の外観を示す図であり、(A)は背面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。図2は図1(A)中、II-II線に沿う断面図、図3は図1(A)中、III-III線に沿う断面図、図4は受信機20を分解して示す図、図5は蓋40を開けた状態を示す図である。X1−X2は受信機20の幅方向、Y1−Y2は長手方向、Z1−Z2は高さ方向である。
【0018】
図1(A)〜(C)に示されるように、受信機20は、直方体形状の合成樹脂製のケース50の内部に、図4に示す電子モジュール60が組み込んであり、且つ、プラグ部70が背面側である蓋40より突き出ており、且つ、前面側に、起動中であることを表示する発光ダイオード(LED)81が設けられている構成である。ケース50は、第1の部材としての箱形状の合成樹脂製ケース本体30と第2の部材としての合成樹脂製の蓋40とよりなる構造である。
【0019】
電子モジュール60は、図2、図3及び図4に示すように、プリント基板61に複数の電子部品62が実装してあり、このプリント基板61に、直方体形状のシールドケース63が電子部品62を覆うように固定してある構成である。シールドケース63は、プリント基板61に固定してある箱形状のシールドケース本体64と、シールドケース本体64に嵌合してある蓋部材65とよりなり、プリント基板61の一部を包み込んでいる。シールドケース本体64及び蓋部材65は共に金属板製であり、堅牢である。66はシールドケース63の底板部、67はシールドケース63の天板部である。電子モジュール60とプラグ部70とは、ケーブル82で接続してある。
【0020】
ここで、上記の受信機20は小型であるので、人が乗ったり、足で踏みつけられたりして、ケース50に予想を越えた強い外力が作用することがありうることを考慮して、電子モジュール60は以下に説明するようにケース50の内部に組み込まれて支持されている。
【0021】
即ち、ケース本体30には、シールドケース63に合わせて、図4に示すようにリブ群31,36が形成してあり、蓋40には、同じくシールドケース63に合わせて、図5示すようにリブ群41,46が形成してある。図6はリブ群31、36、41、46を取り出して、シールドケース63と対応させて示す。リブ群31、36、61、66は、夫々X1−X2方向に長いリブ32、37,42,47が、複数、Y1−Y2方向に並んでいる構成である。リブ群31はケース本体30の底板部30aのうちX2側の縁に沿って形成してあり、リブ群36はケース本体30の底板部30aのうちX1側の縁に沿って形成してある。リブ群41は蓋40の裏面のうちX2側の縁に沿って形成してあり、リブ群46は蓋40の裏面のうちX1側の縁に沿って形成してある。各リブ32、37,42,47のサイズは、Y1−Y2方向の寸法である幅寸法がWであり細く、強い圧縮力が作用した場合に、シールドケース63が潰される前にリブ32、37,42,47自体が潰れるようになっている。
【0022】
図2、図3及び図6に示すように、電子モジュール60は、シールドケース63をリブ群31、36とリブ群41、46とによって挟まれて、ケース50の内部に支持されている。リブ群31は底板部66のうちX2側の縁を支持し、リブ群41は天板部67のうちX2側の縁を支持し、リブ群32は底板部66のうちX1側の縁を支持し、リブ群46は天板部67のうちX1側の縁を支持する。即ち、シールドケース63は、底板部66のうちX2側の縁を複数の細いリブ32によって分散して支持され、底板部66のうちX1側の縁を複数の細いリブ37によって分散して支持され、且つ、天板部67のうちX2側の縁を複数の細いリブ42によって分散して支持され、天板部67のうちX1側の縁を複数の細いリブ47によって分散して支持されている。
【0023】
次に、ケース50に強い外力又は衝撃が作用した場合における電子モジュール60への影響について説明する。
【0024】
ケース50に強い外力が作用してケース50が歪むと、リブ群31、36、41、46がシールドケース63をこれを押しつぶすように押す。一方、電子モジュール60は、シールドケース63が歪んだ場合に、プリント基板61が撓まされる。
【0025】
ここで、第1にはシールドケース63は金属板製の箱形状であり堅牢であることにより、第2には力はシールドケース63のうち縁の部分に作用することにより、第3には力が分散して作用することによって、シールドケース63は歪み難い。よって、ケース50に強い外力が作用した場合において、この外力はシールドケース63によって分散して受け止められ、ケース50が歪むことが抑制される。これによって、プリント基板61が撓まされることが抑制され、電子部品62にクラックが入って破損して受信機20が故障してしまう事故は起きない。
【0026】
ケース50に特に強い外力が作用した場合には、図7に符号37a,47aで示すように、シールドケース63が潰される前にリブ32、37,42,47自体が潰れる。このように、リブ32、37,42,47自体が潰れることによって、シールドケース63が歪むことが制限され、よって、プリント基板61が撓まされることが抑制され、電子部品62にクラックが入って破損して受信機20が故障してしまう事故が防止される。即ち、リブ32、37,42,47自体が潰れることによるクッションによって、強い外力が吸収され、プリント基板61が撓まされることが抑制されて受信機20が故障してしまう事故が防止される。なお、リブ32、37,42,47自体が潰れて発揮するクッション作用は一度だけに限られるけれども、故障防止には効果的である。
【0027】
ケース50に強い衝撃が作用した場合にも、上記と同様にして、受信機20が故障してしまう事故が防止される。
【0028】
なお、電子モジュール60のシールドケース63をリブ32、37,42,47でもって挟んで支持する構成は、テレビゲーム装置用受信機20に限らず、一般の小型の機器にも適用可能である。
【0029】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、電子モジュールが、合成樹脂製の第1の部材と第2の部材とが組合わされてなるケースの内部に組み込まれた構成の電子装置において、第1の部材に突き出て形成してあるリブと第2の部材に突き出て形成してあるリブとが、電子モジュールのシールドケースの底板部及び天板部のうち縁の部分を挟んで支持する構成としたものであるため、ケースに作用した外力をシールドケースが受け、プリント基板はシールドケースが歪まない限り撓まないようになり、ケースに作用した外力を直接にプリント基板で受ける構造に比べて、ケースに強い衝撃又は外力が作用した場合のプリント基板の撓みの程度を小さく抑えることが出来、電子装置に故障が起きにくく出来、電子装置の信頼性の向上を図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例になるテレビゲーム装置用受信機を示す図である。
【図2】図1(A)中、II-II線に沿う断面図である。
【図3】図1(A)中、III-III線に沿う断面図である。
【図4】テレビゲーム装置用受信機を分解して示す斜視図である。
【図5】蓋を開けた状態のテレビゲーム装置用受信機を示す斜視図である。
【図6】ケース内のリブ群を取り出して、シールドケースと対応させて示す図である。
【図7】強い衝撃を受けた場合のリブの潰れを説明する図である。
【図8】テレビゲーム装置用受信機が使用されるテレビゲーム装置を示す図である。
【図9】従来の電子装置を示す断面図である。
【符号の説明】
10 テレビゲーム装置
20 テレビゲーム装置用受信機
30 ケース本体
31,36 リブ群
32、37 リブ
40 蓋
41,46 リブ群
42、47 リブ
50 ケース
60 電子モジュール
61 プリント基板
62 電子部品
63 シールドケース
64 シールドケース本体
65 蓋部材
66 底板部
67 天板部

Claims (2)

  1. プリント基板に電子部品が実装され且つ該プリント基板に箱形状のシールドケースが固定されて上記電子部品を覆っている構成の電子モジュールが、合成樹脂製の第1の部材と第2の部材とが組合わされてなるケースの内部に組み込まれた構成の電子装置において、
    上記第1の部材に突き出て形成してあるリブと上記第2の部材に突き出て形成してあるリブとが、上記電子モジュールのシールドケースの底板部及び天板部のうち、縁の部分を挟んで支持する構成としたことを特徴とする電子装置。
  2. 請求項1記載の電子装置において、上記第1の部材に突き出て形成してあるリブと上記第2の部材に突き出て形成してあるリブとは、共に複数並んでいる構成としたことを特徴とする電子装置。
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