JP4158159B2 - 貫通電極付基板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、貫通電極を形成したセラミックスやガラス基板に関し、特に基板に開けた貫
通孔に金属を充填して電極を形成した貫通電極付基板およびその製造方法に関する。
貫通電極を形成したセラミックスやガラスの絶縁体基板は、基板の表裏を通して電気的
導通が得られるので、シリコンICチップの表面実装や、磁気センサーなどの電子デバイ
ス、光デバイスに用いられている。例えば特許文献1には、貫通電極付ガラス基板を用い
た圧力センサーが示されている。ダイヤフラムの変化を電気信号に変換し、貫通電極基板
を通して電気信号を外部に引き出しているものである。特許文献2には、貫通電極付ガラ
ス基板を用いた圧力センサーが示されている。圧力を錘の変位で検知し、発生した電気信
号を外部に引き出すと同時に、錘を含む機械的に脆弱な部分を保護するのに貫通電極付ガ
ラス基板が用いられている。
特開2001−201418 図1、図2 特開平10−22514 図2、図20
貫通電極付基板の製造方法として、基板に開けた貫通孔に導電性のフィラーと樹脂バイ
ンダーを混練した導電性ペーストを充填する方法があり、セラミックス積層基板の貫通電
極作製に用いられている。また、特許文献3で開示されている、貫通孔を有する基板を真
空中で熔融金属中に浸し貫通孔に金属を充填し電極を形成する方法もある。
特開2002−158191 図2
導電性フィラーと樹脂バインダーを混練した導電性ペ−ストを貫通孔に充填する方法を
用いれば、低温加熱で比較的容易に貫通電極を形成することが可能である。しかし、樹脂
バインダーの熱膨張率が導電性フィラーの熱膨張率より大きいため、温度上昇と共に導電
性フィラーの接触面積が減少するためか、電極の抵抗が上昇してしまうことがあった。ま
た、樹脂は高温で変質や分解し易くガスを発生する場合もあるので、用途が限定されるこ
とがある。この様なことから、樹脂を導電性ペーストのバインダーとして用いることは、
貫通電極の耐熱性の面から適しているとは言い難いところがある。
本発明は上記問題を解決するもので、耐熱性を得るために貫通電極を金属で形成し、電
極金属Dと貫通孔内壁との間に金属膜Cを設けることで貫通電極の強い密着力と安定した
電極の電気抵抗が得られる、貫通電極付基板とその製造方法を提供するものである。
本発明の貫通電極付基板は、ガラスもしくはセラミックス基板の表裏板厚方向に貫通す
る孔に、電極となる金属を充填した貫通電極付基板で、貫通孔の開口径aが80μmから
500μmで、基板の厚さbとの比a/bが0.2から0.5であり、貫通孔内壁の基板
両面から少なくとも50μm深さの領域は、0.2μm以上の膜厚で金属膜Cが内壁面に
形成され、貫通孔は金属膜Cより融点の低い電極金属Dで充填されていることが好ましい
本発明に用いる基板材料は耐熱性を有する材料が好ましい。樹脂材料の多くは加熱によ
り軟化や変質の恐れがあり、基板の寸法精度や強度が維持できなくなるので、樹脂材料は
好ましい材料とは言い難い。一方、多くのセラミックスやガラスは、加熱しても軟化や変
質の恐れが少ないため、本発明に用いる基板材料として好ましい材料である。セラミック
ス材料としては、アルミナやジルコニア、マグネシア、窒化珪素、酸化チタン、チタン酸
バリウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、Ni−Znフェライトなどの絶縁性
示す材料を用いることができる。ガラス材料としては、鉛ガラスやソーダガラス、硼珪酸
ガラスなどを用いることができる。
基板の貫通孔は、工業的に容易にかつ精度良く安価に形成する必要があり、レーザー、
ショットブラスト、エッチングなどの方法を用いることができる。ガラスであれば、予め
貫通孔となる部位に芯型が形成され鋳型に熔融ガラスを鋳込んで、貫通孔付基板を形成す
ることもできる。セラミックスであれば、グリーンシートにパンチやドリルで孔をあけ、
それらを焼成することで貫通孔付基板を形成することもできる。基板にフォトレジストな
どでマスクを形成し、化学的なエッチングやショットブラストで貫通孔を形成する方法は
、基板に多数の貫通孔を一括形成できるので、大変好ましい方法である。本発明の貫通孔
は、円形や楕円形、多角形、矩形、不定形な平面形状でよく、深さ方向に形状が変化する
貫通孔であっても構わないものである。
貫通孔への金属の充填には、熔融金属の注入充填や、めっきによる金属の充填などを用
いることができるが、特殊な装置や設備が必要となる。金属粉末とフラックスの混合物を
貫通孔に充填、加熱し、フラックスを除去することで、金属の貫通電極を容易に形成でき
る。フラックスには金属粉末どうしの結合を助けると同時に、貫通孔内壁に形成した金属
膜Cと貫通電極となる電極金属Dの密着を強くする働きがある。フラックスは粉末状、グ
リス状、液状などの形態のものを用いることができる。金属粉末とフラックスとの混合物
は、混合物の形態に応じて貫通孔に充填することができる。混合物が乾いた紛体の場合に
は、流し込みなどの方法で充填することもでき、混合物がペースト状の場合には、摺り込
み、押し出し、印刷などを用いることができる。貫通孔に混合物を充填した後、ラバープ
レスなどで充填した混合物に圧力をかけ、電極金属Dの高密度化を行ってもよい。充填し
た金属粉末とフラックスの混合物は、加熱処理するとフラックス成分のみが排出され、電
極金属Dのみで貫通電極を形成することができる。
貫通電極が形成された基板は、電極金属Dの表面と基板表面が同一面になるよう、機械
加工を施して平坦に仕上げることが好ましい。平坦化加工には、研磨や研削などの方法を
用いることができる。電極金属Dの表面と基板表面を同一面にすることで、電極から引き
回す配線の接続不良や抵抗不良を防ぐことができる。また、表面凹凸が小さい基板はフォ
トリソグラフィーで直接基板上に微細配線を形成することができるので、素子サイズを小
さくする必要のある部品の製造には適した基板となる。
貫通孔の開口径aは80μmから500μmであることが好ましい。本発明では、基板
両端に形成される貫通孔開口部のうち、最大開口径長を貫通孔の開口径と定義する。貫通
孔の開口径が500μmより大きいと、高温で軟化した電極金属Dの一部が貫通孔から脱
離し、貫通電極表面が大きく凹んだ形状になりやすい。表面が凹んだ電極では、接続不良
や抵抗不良が発生しやすく、表面を研削や研磨で平坦加工しなければならない。表面の凹
みが大きいと加工量が大きくなってしまうので、加工の手間がかかり経済的でない上に基
板も薄くなってしまうので好ましくない。また、開口径が80μmより小さい貫通孔は、
安定して微細な形状の貫通孔を作製するのが容易ではなく、貫通孔に電極金属Dを充填す
るのも難しいので現実的でない。
開口径aと基板の厚さbとの比a/bは0.2から0.5であることが好ましい。a/
bが0.5より大きいと貫通孔のアスペクト比が小さくなるので、加熱中に軟化した電極
金属Dが僅かな振動でも貫通孔から飛び出しやすく、未充填の貫通孔が生じやすくなるの
で好ましくない。a/bが0.2より小さいと、金属の充填が困難になるのと同時に、電
極内部に気泡が巻き込まれやすくなる。電極内部に気泡が巻き込まれると、電極抵抗の上
昇や電極の導通不良の原因になるので好ましくない。
本発明の貫通電極は、貫通孔内壁の基板両面近傍の領域に、あらかじめ金属膜Cを形成
してから電極金属Dを充填するのが好ましい。セラミックスやガラス基板の貫通孔に直接
電極金属Dを充填すると、熱が加わったとき、電極金属Dと貫通孔内壁との間に隙間が生
じ、貫通孔の中で電極金属Dが弛むことがある。電極金属Dが強く貫通孔に保持されない
と、外部からの力で電極金属Dが貫通孔から脱離しやすくなるので好ましくない。貫通孔
内壁の基板両面近傍の領域に金属膜Cを形成することで、電極金属Dが貫通孔内壁と強く
密着して保持される好ましい形態となる。
金属膜Cは電極金属Dと貫通孔の密着を強くするために、貫通孔内壁の基板両面から少
なくとも50μm深さの領域に0.2μm以上の膜厚で形成されることが好ましい。金属
膜Cが形成される領域が50μmより浅い場合や、金属膜厚が0.2μmより薄い場合で
は、電極金属Dと貫通孔内壁との間に隙間が生じ、貫通孔の中で電極金属Dが弛むことが
ある。金属膜Cの成膜には、蒸着やスパッタなどの真空成膜や、無電界めっきなどの湿式
成膜を用いることができるが、膜の付着強度が高いスパッタを用いるのが好ましい。
貫通孔に充填する電極金属Dは、貫通孔内壁に設けられた金属膜Cより融点の低い金属
であることが好ましい。充填する電極金属Dより金属膜Cの融点が低いと、充填した電極
金属Dが熔融するときに金属膜Cも同時に熔融してしまい、金属膜Cの全てが電極金属D
中に拡散してしまう恐れがある。金属膜C全てが電極金属D中に拡散してしまうと、貫通
孔の中で電極が保持される効果が小さくなるので好ましくない。充填する電極金属Dより
金属膜Cの融点が高ければ、電極金属Dを熔融しても金属膜Cが電極金属D中に全て拡散
せず金属膜Cとして残るため、電極を貫通孔の中で強く保持できるで好ましい状態となる
本発明の貫通電極付基板では、貫通孔内壁の基板両面から少なくとも50μm深さの領
域は、金属膜Cとして、壁面側から0.02μm以上の膜厚でクロムと0.2μm以上の
膜厚でクロム以外の金属が、内壁面に形成されていることが好ましい。
金属膜Cの下地にクロム膜を形成すると、金属膜Cと貫通孔内壁との密着力が強くなる
のでより好ましい。クロム膜厚は0.02μmより薄いと密着を強くする効果が小さいの
で、0.02μm以上の膜厚とすることが好ましい。クロム膜と金属膜Cの一部、もしく
はクロム膜と金属膜Cの全てを連続して成膜する方法は、クロム膜と金属膜との間で強い
密着を得ることができるので大変好ましいものである。
本発明の貫通電極付基板では、貫通孔内壁の基板両面から少なくとも50μm深さの領
域に設けられた金属膜Cと電極金属Dの界面は、金属膜Cと電極金属Dの接する金属から
なる相互拡散層が形成されていることが好ましい。
金属膜Cと充填した電極金属Dとの間に明確な界面があると、熱膨張率の差や機械的な
外力が加わった際に界面に亀裂が入る恐れがある。金属膜Cと充填した電極金属Dとの界
面に相互拡散層を形成することで、金属膜Cから充填する電極金属Dにかけて連続的に材
質が変化し、熱膨張差や機械的な外力で亀裂が発生し難くなる。金属膜Cと充填した電極
金属Dとの間の相互拡散層の厚さは、熱処理温度と熱処理時間の組合せで制御できるが、
金属膜Cが全て充填する電極金属D中に拡散してしまうと金属膜Cと貫通孔内壁との密着
が弱くなってしまうので、金属膜Cは初期の膜厚0.2μm以上の少なくとも半分は残る
ように制御するのが好ましい。
本発明の貫通電極付基板では、金属膜Cが、金(Au)、ニッケル(Ni)、銅(Cu
)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)もしくはこれらの合金からなることが好ましい。
金属膜Cは充填する電極金属Dよりも融点が高く、充填した電極金属Dが熔融したとき
に濡れ性が良いことが好ましいことから、Au、Ni、Cu、Al、Feなどの金属もし
くはこれらの合金からなることが好ましい。特に、Au、Ni、Cuは低融点金属と相互
拡散しやすく、特に好ましい金属である。
本発明の貫通電極付基板では、電極金属Dの80mass%以上を、錫(Sn)、鉛(
Pb)、亜鉛(Zn)から選ばれる少なくとも一つ以上の金属が占めることが好ましい。
充填する電極金属Dは融点の低い金属が好ましく、特にSn、Pb、Znは好ましい金
属である。これら金属の融点230℃から420℃程度であり、軟化点が低いと言われる
鉛系ガラスの500℃程度の軟化温度より低くいので、基板材料に鉛系ガラスを用いるこ
ともできる。充填する金属の80mass%以上をSnもしくはPb、Znにすることで
、より低い融点の合金とすることもでき、電極金属Dとしてはより好ましいものとなる。
本発明の貫通電極付基板で、電極金属Dの平均粒径は、貫通孔に充填して加熱する前は
50μmより小さい粉末状であり、加熱後は粉末表面の少なくとも50%以上が、他の粉
末と熔融接合していることが好ましい。
電極金属Dの粉末形状は、球状、楕円状、6面体や8面体もしくはこれ以上の多面体状
、板状、フレーク状、針状、個々の形状に規則性が見いだし難い不定形、またはこれらの
組合せ形状のものを用いることができる。ただし、安定した電気抵抗の貫通電極を形成す
るためには、ほぼ類似の形状であって粒径の分布が均一の粉末を用いるほうが好ましい。
電極金属Dの平均粒径は、電子顕微鏡などで金属粉末の写真を撮り、任意の直線を引い
て直線内にある粒子の数を数え、直線の距離を粒子の数で除することで求める。もしくは
、レーザー等を用いた粒度測定器を用いることもできる。平均粒径の大きい電極金属Dを
用いると、充填密度を上げるのが難しく、電極に多くの空隙が生じる。空隙の多い電極は
、電気抵抗が高くなるので好ましくない。電極の作製には、電極金属Dには平均粒径が5
0μmより小さい粉末を用いるのが好ましく、平均粒径が30μmより小さい粉末を用い
るのがより好ましい。
電極金属Dの粉末は、加熱後全てが元の粉末形状を残さなくなるまで熔融して貫通電極
を形成してもよいが、一部粉末が形状を残しつつ他の粉末と熔融接合して貫通電極を形成
してもよい。粉末の形状を残しつつ貫通電極を形成する場合、加熱後の電極を任意の方向
から切断して断面を観察したときの金属粒子周縁部が、少なくとも50%以上、他の隣接
する粉末と熔融接合していることが好ましい。他の隣接する粉末と熔融接合している部分
が50%未満であると空隙を多く含む貫通電極になり、電気抵抗が高くなるので好ましく
ない。
本発明の貫通電極付基板は、ガラスもしくはセラミックス基板に開口径aが80μmか
ら500μmの貫通孔を形成する工程、貫通孔内壁の基板両面から少なくとも50μmの
領域に、金属膜Cもしくは、金属膜Cとしてクロムとクロム以外の金属を形成する工程、
電極金属Dの粉末とフラックスの混合物を貫通孔に充填する工程、加熱して混合物を熔融
し、金属膜Cと電極金属Dの界面に金属膜Cと電極金属Dの接する金属からなる相互拡散
層を形成する工程を有し製造されることが好ましい。また、電極金属Dとガラスもしくは
セラミックス基板表面を、同時に研削や研磨を行い平坦化する工程を有することは、より
好ましいものである。
本発明の貫通電極付基板は、貫通孔内壁に金属膜Cを形成するので、電極金属Dが貫通
孔内壁と強く密着して保持され、弛みにくい貫通電極とすることができる。さらに、樹脂
成分のない金属粉末が電極金属Dとなり貫通電極を形成するので、耐熱性のある貫通電極
付基板とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。説明を解りやすくす
るため同一の部位、部品には同一の符号を用いている。図1(a)は本発明の貫通電極付
基板の外観模式図である。本発明の貫通電極付基板は、絶縁性基板1に設けた貫通孔に電
極となる電極金属Dを充填し、貫通電極6を形成するものである。図1(b)は図1(a
)のX−X’断面模式図である。本発明の貫通電極付基板は、貫通孔内壁の基板両面から
の深さ領域8に、金属膜C3を形成することを特徴としている。金属膜C3を設けること
で、貫通孔内壁と電極金属D5の密着が強くなり、貫通孔から脱離しにくい貫通電極6と
することができる。
本発明の実施例として貫通電極付ガラス基板の作製プロセスの例を、図2を用いて以下
に示す。本実施例では、100mmφのソーダガラス板に2.0mmピッチで貫通孔10
を配した基板1を用いた。本ガラス基板は、あらかじめ2.0mmピッチに貫通孔型を形
成した鋳型に、熔融したソーダガラスを鋳込んでガラス基板を形成したものである。本実
施例では、開口径が、50μm、120μm、220μm、330μm、520μmの貫
通孔が形成されたガラス基板を用いた。ガラス基板の板厚は、320μm、470μm、
770μm、1220μmとした。
ガラス基板上にメタルマスク2を配し、真空蒸着法を用いて、貫通孔10の内壁に金属
膜C3を形成した。本実施例では金属膜C3に銅を用いた。メタルマスク2は板厚が1.
0mmで、メタルマスクの開口ピッチは貫通孔と同ピッチとし、開口パターンは貫通孔よ
り径が約30μm大きい円形とした。成膜は、基板を蒸着源に対して30度から45度の
角度に傾けながら自公転させ、基板の角度と成膜時間を制御して、貫通孔の基板表面から
約100μm深さの内壁に約1μmの膜厚で銅を成膜した。成膜は片面ずつ行い、貫通孔
内壁の基板両面端から、100μm程度の深さに銅膜を成膜した。
内壁の一部に金属膜C3である銅を形成した貫通孔10に、組成がSn96.5mas
s%、Ag3mass%、Cu0.5mass%で平均粒径が11μmの電極金属D5と
なる金属粉末とグリス状のフラックスを混錬して、粘度を150Pa・Sに調整した導電
性ペースト4を充填した。充填にはスクリーン印刷法を用いた。用いたスクリーンマスク
9の、開口ピッチは貫通孔と同ピッチで、スクリーンマスク9の開口パターンは貫通孔よ
り径が約30μm大きい円形とした。導電性ペースト4は貫通孔10に均一に摺り込むよ
うにして充填した。導電性ペーストの充填は基板片面から行い、基板面から僅かにはみ出
るようにして充填した。導電性ペーストの充填は基板両面から行っても良いが、空気の巻
き込みに注意する必要がある。
貫通孔に導電性ペーストを充填したガラス基板は、窒素雰囲気の連続炉中で加熱処理し
た。加熱条件は、室温から150℃まで昇温して5分間保持し、次に260℃まで昇温し
て2分間保持するプログラムとした。加熱によりペースト中のフラックス成分は基板表裏
面に排出されるので、加熱処理後、排出されたフラックスを有機溶剤で洗浄除去した。最
後に、基板表裏面を10μmづつ研磨して、貫通電極6と貫通電極付基板7を完成した。
完成した貫通電極付基板を、実体顕微鏡を用い貫通電極6の外観状態の検査、導通テス
ターで電極両端の導通有無の評価、貫通電極6と貫通孔内壁との密着性を評価した。貫通
電極6と貫通孔内壁との密着性は、電極両面について1回づつテープ剥離試験を行うこと
で評価した。全ての評価は、各作製条件あたり100個の電極について行った。図3に、
貫通孔の開口径aと基板厚さbを変えて作製した貫通電極付基板について、電極の作製条
件と評価結果を示す。
貫通電極6の外観検査の結果、貫通孔の開口径aが500μmより大きい条件では、一
部の電極で表面が凹んでいた。基板加熱時、開口径aが大きい為に熔融した金属が脱離し
た為と考えられる。また、貫通孔の開口径aと基板厚さbとの比a/bが0.5より大き
い条件では、一部の貫通孔が金属で充填されておらず、電極が形成されていないものがあ
った。基板加熱時、開口径aに対して基板厚さbが小さい為に、熔融した金属が流出した
為と考えられる。これら以外の条件では、貫通電極6は貫通孔が電極金属Dで充填されて
おり、表面が平坦で良好な外観であることが観察された。電極両端の導通有無の検査結果
は、貫通孔の開口径aが80μmより小さいか、開口径aと基板厚さbとの比a/bが0
.2より小さい条件で、導通の無い貫通電極があった。導通の無い貫通電極では、開口径
aに対して基板厚さbが大きい為、貫通孔に導電性ペーストがうまく充填されずに貫通電
極内に空気が巻き込まれて空洞が形成されたものと考えられる。貫通電極と貫通孔の密着
性の評価結果は、テープ剥離試験で貫通電極が貫通孔から抜け取れることはなく良好な密
着性を示した。これら結果から、本発明の目的とした、貫通電極6が貫通孔内壁と強く密
着して保持され、かつ貫通電極6が金属のみで構成されることで耐熱性がある貫通電極付
基板を得ることができた。
本発明の他の実施例として、貫通孔内壁面に成膜領域と膜厚の組合せを変えて金属膜C
を形成した例を以下に示す。本実施例では、大きさが100mm角で板厚が700μmの
硼珪酸ガラス(コーニング社製:パイレックス(登録商標))板を基板に用いた。ガラス
板に厚さ100μmのフィルムレジストを圧着し、フォトリソグラフィーで貫通孔マスク
パターンを形成した。貫通孔のパターンピッチは2.0mmでマスクパターンは円形とし
た。マスクパターンの上からアルミナ微粉のショットブラストを行い、ガラス板の表裏板
厚方向に貫通する貫通孔を形成した。貫通孔を形成した後、ガラス板上のマスクパターン
は専用の剥離剤で除去し、開口径200μmφの複数貫通孔を有する貫通孔付ガラス基板
を作製した。
貫通孔付ガラス基板上にメタルマスクを配し、DCマグネトロンスパッタリング法で貫
通孔内壁にNiFe合金膜を形成した。メタルマスクのマスク開口ピッチは貫通孔と同ピ
ッチとし、開口パターンは貫通孔より径が約30μm大きい円形とした。マスク板厚を0
.7mmから1.7mmの間のものを適宜選択することで異なる領域にNiFe合金膜を
形成し、成膜時間を制御することで異なる膜厚のNiFe合金膜を形成した。本実施例で
は、NiFe合金膜の基板端面からの成膜深さを35μm、55μm、80μm、105
μm、膜厚を0.1μm、0.25μm、0.5μm、1.0μmとし、両条件を組合せ
た貫通電極付基板を作製した。
内壁の一部にNiFe合金膜が形成された貫通孔には、Zn95mass%、Sn5m
ass%で平均粒径8μmの電極金属Dとなる金属粉末と、グリス状のフラックスを混錬
して粘度を150Pa・Sに調整した導電性ペーストを充填した。導電性ペーストの充填
にはスクリーン印刷法を用いた。スクリーンマスクは、開口ピッチが貫通孔と同ピッチと
し、開口パターンは貫通孔より径が約30μm大きい円形とした。導電性ペーストは貫通
孔に均一に摺り込むようにして充填した。導電性ペーストの充填は、基板を反転して裏面
からも行い、基板の両面から僅かにはみ出るようにして充填した。
貫通孔に導電性ペーストを充填したガラス基板は、窒素雰囲気の連続炉中で加熱処理し
た。加熱条件は、室温から150℃まで昇温して5分間保持し、次に400℃まで昇温し
て20分間保持するプログラムとした。基板冷却後、基板表面に排出されたフラックスは
有機溶剤で洗浄除去した。貫通電極を形成したガラス基板は、表裏面を基板厚さで10μ
mづつ研磨して、貫通電極付基板を完成した。
完成した貫通電極付基板は、実施例1と同様の方法で、貫通電極と貫通孔内壁との密着
性を調査した。その結果、NiFe合金膜の成膜深さが、基板両面から50μmに満たな
い条件の基板、NiFe合金膜の膜厚が0.2μmより薄い条件の基板では、テープ剥離
試験で一部の電極がテープに貼り付いて貫通孔から脱離した。貫通孔内壁の基板両面から
少なくとも50μm以上の深さ領域に、0.2μm以上の膜厚でNiFe膜を形成した条
件の基板では貫通電極の脱離は無かった。
本発明の他の実施例として、貫通孔内壁面にクロム下地を設けた金属膜Cを形成した例
を以下に示す。本実施例では、100mm角で板厚が700μmの硼珪酸ガラス(コーニ
ング社製:パイレックス(登録商標))板を基板に用いた。ガラス板には実施例2と同じ
方法で貫通孔を形成し、貫通孔付ガラス基板を得た。貫通孔の開口部形状は円形とし、開
口径は200μmφとした。
貫通孔付ガラス基板上にメタルマスクを配し、DCマグネトロンスパッタリング法で貫
通孔内壁に金属膜C3を形成した。金属膜Cは、壁面側からクロム膜と銅膜の2層とした
。メタルマスクのマスク開口ピッチは貫通孔と同ピッチとし、開口パターンは貫通孔より
径が約30μm大きい円形とした。開口部から深さ80μmの貫通孔内壁面に、クロム膜
と銅膜の順で2層膜を形成した。クロム膜厚を0μm、0.01μm、0.02μm、0
.03μm、銅膜の膜厚を0.15μm、0.22μm、0.35μmとし、両条件を組
合せた状態の貫通孔に、実施例2と同法で導電性ペーストを充填して、加熱処理の後に表
面加工して貫通電極付基板を作製した。
通常は1回のテープ剥離試験回数であるが、クロム膜と銅膜の2層からなる金属膜Cの
効果を確認するため、貫通電極両面について20回ずつテープ剥離試験を行い、電極と貫
通孔内壁との密着性を調査した。クロム膜厚が0μmおよび0.01μmの条件と、銅膜
厚が0.15μmの条件の基板では、一部の電極がテープに貼り付いて貫通孔から脱離し
た。クロム膜が0.01μmと薄いか銅膜が0.15μmと薄い条件下では、貫通電極と
貫通孔内壁との間に、密着性が得られないことが判った。貫通孔内壁の壁面側から0.0
2μm以上の膜厚でクロム膜と0.2μm以上の膜厚で銅膜を形成する条件では貫通電極
の脱離は無かった。20回と言う過酷なテープ剥離試験でも、クロムを0.02μm付け
ることで銅膜を0.15μmとしても貫通電極の脱離が無いことから、クロム膜を設ける
効果がある事が確認できた。
本発明の他の実施例として、電極金属Dの加熱処理時間を変えて金属膜Cと電極金属D
との拡散状態を評価した。100mm角で板厚が700μmの硼珪酸ガラス(コーニング
社製:パイレックス(登録商標))板を基板に用いた。ガラス板には実施例2と同法で貫
通孔付ガラス基板を作製した。貫通孔の開口部形状は円形とし、開口径aは180μmφ
とした。
貫通孔付ガラス基板上にメタルマスクを配し、DCマグネトロンスパッタリング法で貫
通内壁に金属膜Cを形成した。金属膜Cは、壁面側からクロム膜と銅膜の2層膜とし、ク
ロム膜の膜厚を0.02μm、銅膜の膜厚を0.35μmとした。マスクのマスク開口ピ
ッチは貫通孔と同ピッチとし、開口パターンは貫通孔より径が約30μm大きい円形と、
基板両端面から深さ80μmの領域の貫通孔内壁面に、クロム膜と銅膜の順で2層膜を形
成した。
貫通孔内壁面の一部にクロム膜と銅膜を形成した後、実施例2と同法で導電性ペースト
を充填し、窒素雰囲気の連続炉中で加熱処理した。加熱条件は、室温から300℃まで昇
温して5分間保持した後、380℃まで昇温して一定時間保持した。保持時間は、貫通孔
内壁面に形成した金属膜Cと電極金属Dとの拡散状態を変えるために、2分、5分、10
分、30分の4条件とした。基板冷却後、基板表面に排出されたフラックスを有機溶剤で
洗浄除去し、表裏面を10μmづつ研磨して、貫通電極付基板を完成した。
貫通電極付基板の一部の電極を断面加工して、金属膜Cと電極金属Dとの間に生じてい
る相互拡散層の有無と量を評価した。相互拡散層の観察と評価には、EPMA(電子線プ
ローブ・マイクロアナライザー)を用い、金属膜Cと電極金属Dとの界面に明確な相互拡
散層が0.1μm以上観察された場合、金属膜Cと電極金属Dとの間に相互拡散層が生じ
ていると判断した。本実施例では、380℃での保持時間が、10分、30分の条件で、
金属膜Cである銅膜と電極金属DであるZn95mass%、Sn5mass%の金属と
の間に相互拡散が生じていることが確認できた。
金属膜Cと電極金属Dとの間に相互拡散が確認できなかった条件の貫通電極付基板では
、一部の貫通電極がテープに貼り付いて貫通孔から脱離した。このことから、金属膜Cと
電極金属Dとの間に生じる相互拡散が高い密着性を与えていることが確認できた。
本発明の他の実施例として、電極金属Dと貫通孔内壁面に形成する金属膜Cの組合せを
変えて評価した結果を示す。100mm角で板厚が700μmの貫通孔付アルミナ(純度
99.5%)板を基板に用いた。グリーンシートの段階でパンチで孔を開け、焼成するこ
とで貫通孔付アルミナ基板を形成した。貫通孔の開口部形状は円形とし、開口径は200
μmとした。
貫通孔付アルミナ基板上にメタルマスクを配し、DCマグネトロンスパッタリング法で
貫通孔内壁に金属膜Cを形成した。金属膜Cは、Au(金)、Ni(ニッケル)、Cu(
銅)、Al(アルミニウム)、Fe(鉄)、Ni45Fe55(ニッケル−鉄合金、Ni
45mass%)、Al99.5Cu0.5(アルミニウム−銅合金、Cu0.5mas
s%)、Cr(クロム)とし、膜厚を0.4μmとした。メタルマスクのマスク開口ピッ
チは貫通孔と同ピッチとし、開口パターンは貫通孔より径が約30μm大きい円形とし、
基板端面から深さ80μmの領域の貫通孔内壁面に金属膜Cを形成した。
内壁の一部に金属膜Cを形成した貫通孔には、平均粒径8μmから11μmの電極金属
Dの粉末と、グリス状のフラックスを混錬して粘度を150Pa・Sに調整した導電性ペ
ーストを充填した。電極金属Dの粉末には、Sn90Cu10(錫−銅合金、Sn90m
ass%)、Sn80Cu30(Sn80mass%)、Sn(錫)、Pb(鉛)、Zn
(亜鉛)、SnZn(錫−亜鉛合金、Sn50mass%)、Zn95Cu(亜鉛−銅
合金、Zn95mass%)、Zn70Cu30(Zn70mass%)の粉末を用いた
。導電性ペーストの充填にはスクリーン印刷法を用いた。スクリーンマスクは、開口ピッ
チが貫通孔と同ピッチとし、開口パターンは貫通孔より径が約30μm大きい円形とした
。導電性ペーストは貫通孔に均一に摺り込むようにして充填した。導電性ペーストの充填
は、基板を反転して裏面からも行い、基板の両面から僅かにはみ出るようにして充填した
。貫通孔に導電性ペーストを充填したアルミナ基板は、以降実施例2と同法で処理し貫通
電極付基板を完成した。
テープ剥離試験で貫通電極と貫通孔内壁との密着性を評価した。金属膜Cにクロム膜を
用いた貫通電極付基板では、一部の電極が貫通孔から脱離した。金属膜Cにクロム膜のみ
を用いた場合、電極金属Dとの間で相互拡散層が形成され難いためか、電極金属Dと貫通
孔内壁と密着性が低くなったものと考えられる。電極金属Dに、Zn70Cu30(Zn
70mass%)の粉末を用いた条件では、加熱温度が不足なためか粉末を熔融結合させ
ることができなかった。他の、電極金属Dの粉末に用いた金属は金属膜Cとの間に相互拡
散層が形成されており、テープ剥離試験に耐えられる密着強度を得ることができた。
本発明の他の実施例として、貫通孔に充填する金属粉末の粒径と、金属粉末どうしの熔
融接合状態を変えた結果を示す。100mm角で板厚が700μmの硼珪酸ガラス(コー
ニング社製:パイレックス(登録商標))板を基板に用いた。ガラス板には実施例2と同
じ方法で貫通孔を形成し、貫通孔付ガラス基板とした。貫通孔の開口部形状は円形とし、
開口径は200μmφとした。
ガラス基板上にメタルマスクを配し、DCマグネトロンスパッタリング法で貫通孔内壁
に金属膜Cを形成した。金属膜Cは、壁面側からクロム膜と銅膜の2層膜とし、クロム膜
の膜厚を0.02μm、銅膜の膜厚を0.35μmとした。メタルマスクのマスク開口ピ
ッチは貫通孔と同ピッチとし、開口パターンは貫通孔より径が約30μm大きい円形と、
基板端面から深さ80μmの領域の貫通孔内壁面に、クロム膜と銅膜に順で2層膜を形成
した。
内壁の一部にクロム膜と銅膜を形成した貫通孔には、電極金属Dとなる平均粒径5μm
から55μmのSn90Cu10(錫−銅合金、Sn90mass%)の金属粉末と、グ
リス状のフラックスを混錬して粘度を150Pa・Sに調整した導電性ペーストを充填し
た。導電性ペーストの充填にはスクリーン印刷法を用いた。スクリーンマスクは、開口ピ
ッチが貫通孔と同ピッチとし、開口パターンは貫通孔より径が約30μm大きい円形とし
た。導電性ペーストは貫通孔に均一に摺り込むようにして充填した。導電性ペーストの充
填は、基板を反転して裏面からも行い、基板の両面から僅かにはみ出るようにして充填し
た。貫通孔に導電性ペーストを充填したガラス基板は、以降実施例1と同じ条件と方法で
、加熱保持温度を230℃から260℃まで変えた条件で貫通電極付基板を完成させた。
完成した貫通電極付基板の一部の電極を断面加工して、電極金属Dである金属粉末どう
しの熔融状態を評価した。評価には、SEM(走査型電子顕微鏡)を用い、金属粉末周縁
部の熔融接合の割合を測定した。図4に、金属粉末の平均粒径と加熱保持温度を変えた条
件での熔融接合の割合を示す。電極金属Dの粉末の平均粒径が大きいか加熱保持温度が低
い条件では、熔融接合の割合は小さくなっていることから、電極金属Dとなる金属粉末の
平均粒径が小さく、基板が耐えられる温度まで加熱温度を上げることで、熔融接合の割合
を上げられることが確認できた。
貫通電極付基板の電極を、導通テスターを用いて電極両端間の電気抵抗を測定した。熔
融接合の割合が25%以下の貫通電極付基板では、熔融接合の割合が50%以上の貫通電
極付基板より貫通電極の電気抵抗が1桁高くなった。金属粉末どうしの熔融接合の割合を
50%以上の条件とすることで、低電気抵抗な貫通電極付基板を作製することができた。
本発明の貫通電極基板の外観模式図と電極断面模式図である 本発明の貫通電極基板の作製プロセス説明図である。 本発明の実施例1の結果を説明する図である。 本発明の実施例6の結果を説明する図である。
符号の説明
1 絶縁性基板、2 メタルマスク、3 金属膜C、4 導電性ペ−スト、
5 電極金属D、6 貫通電極、7 貫通電極付基板、8 金属膜Cの形成領域、
9 スクリーンマスク、10 貫通孔。

Claims (5)

  1. ガラスもしくはセラミックス基板の表裏板厚方向に貫通する孔に、電極となる金属を充
    填した貫通電極付基板であって、貫通孔の開口径aが80μmから500μmで、基板の
    厚さbとの比a/bが0.2から0.5であり、貫通孔内壁の基板両面から少なくとも5
    0μm深さの領域は、0.2μm以上の膜厚で金属膜Cが内壁面に形成され、貫通孔は金
    属膜Cより融点の低い電極金属Dで充填され、金属膜Cと電極金属Dの界面は、金属膜C
    と電極金属Dの接する金属からなる相互拡散層が形成されおり、電極金属Dは貫通孔に充
    填して加熱する前の平均粒径が50μmより小さい粉末状であり、加熱後は粉末表面の少
    なくとも50%以上が他の粉末と熔融接合されていることを特徴とする貫通電極付基板。
  2. 貫通孔内壁の基板両面から少なくとも50μm深さの領域は、金属膜Cとして、壁面側
    から0.02μm以上の膜厚でクロムと0.2μm以上の膜厚でクロム以外の金属が内壁
    面に、連続して製膜されていることを特徴とする請求項1に記載の貫通電極付基板。
  3. 金属膜Cが、金、ニッケル、銅、アルミニウム、鉄もしくはこれらの合金からなること
    を特徴とする請求項1もしくは2に記載の貫通電極付基板。
  4. 電極金属Dの80mass%以上を、錫、鉛、亜鉛から選ばれる少なくとも一つ以上の
    金属が占めることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の貫通電極付基板。
  5. ガラスもしくはセラミックス基板に開口径aが80μmから500μmの貫通孔を形成
    する工程、貫通孔内壁の基板両面から少なくとも50μmの領域に、金属膜Cもしくは、
    金属膜Cとしてクロムとクロム以外の金属を形成する工程、電極金属Dの粉末とフラック
    スの混合物を貫通孔に充填する工程、加熱して混合物を熔融し、金属膜Cと電極金属Dの
    界面に金属膜Cと電極金属Dの接する金属からなる相互拡散層を形成する工程を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の貫通電極付基板の製造方法。

    以 上
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