JP4158016B2 - 皮膚貼付治療体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、肩こりや腰痛等の諸症状を磁力線や経皮鎮痛消炎剤や温熱などにより治療を行うための皮膚貼付治療体に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の皮膚貼付治療体は、磁力線の発生源や経皮鎮痛消炎剤等を身体に貼り付けて治療効果が得られるようになっているので、身体の動きによる肌の伸縮に追従でき、密着性にも優れたものでなければ、患者に不快感を与えてしまうという問題がある。
【0003】
しかし、身体の動きは複雑であり、身体に貼り付けられた治療用弾性シートには引張、曲げ、ねじり等の力が複合的に作用するので、身体の複雑な動きに対処できるように次のような皮膚貼付治療体が提案されていた。
【0004】
図17に示す皮膚貼付治療体100は、両側にスリット状の切れ目部101を設けたものである(例えば、特許文献1参照。)。かかる皮膚貼付治療体100によれば、切れ目部101がないものに較べて伸び易くなるが、曲げ力Mによって圧縮側の部位が縮み難く身体追従性が乏しい等の問題があった。
【0005】
図18に示す皮膚貼付治療体200は、両側に切り欠き部201を設けることによってくびれ部202を形成したものである(例えば、特許文献2参照。)。かかる皮膚貼付治療体200によれば、曲げ力Mの作用により圧縮側に位置する切り欠き部201の切り欠き幅が狭まることによって身体追従性等が向上する。
【0006】
しかし、皮膚貼付治療体200を、特許文献2のように単に絆創膏基体として用いるのではなく、肌接着面全面に磁気治療等の治療効果を付与するようにした場合には、身体追従性等を満足させるだけの切り欠き部を設けようとすると、切り欠き部によって治療面積が減少して治療効果が低下し、また、切り取り部が増えてコスト高になるという問題があった。
【0007】
【特許文献1】
実開昭57−35333号公報(全頁、第1図)
【0008】
【特許文献2】
実開平3−18720号公報(全頁、第1図、第2図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、治療面積を大幅に減少させることなく、身体の動きに対する追従性等を向上させることができる皮膚貼付治療体を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、肌面に沿って貼付可能で、且つ、肌接触面の全面若しくは一部が治療面となった治療用弾性シートを備え、前記治療用弾性シートの弾性変形によって収縮可能となる大きさに設定された切り欠き部を前記治療用弾性シートの周縁部に複数設け、前記切り欠き部の最深部を始点とするスリット状の切れ目部を前記治療用弾性シートに形成したことを特徴とする皮膚貼付治療体を提供する。
【0011】
また、前記治療用弾性シートに切り込み部を設け、該切り込み部の両端部が前記治療用弾性シートの周縁部及び前記切れ目部に開かないように構成するのが望ましい。
【0012】
更に、前記切り込み部は、その端部が前記切れ目部の端部に接近しない位置に設けるのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図1に示すように、皮膚貼付治療体Aは、肌面Sに沿って貼付可能な治療用弾性シート1にくびれ部2及び切れ目部3を設けることにより構成されている。治療用弾性シート1は、ゴム等の弾性材料の成形体であり、弾性材料には磁気粉が混入され、肌に接触する面は全面にわたって磁気治療効果を発揮するようになっている。なお、治療用弾性シート1は磁気治療効果を発揮するものには限定はされず、例えば経皮鎮痛消炎剤を含むものであったり、温熱効果を発揮させるものであっても良い。
【0014】
治療用弾性シート1の周縁部には外側に向かうほど切り欠き幅が拡がった切り欠き部4が形成され、該切り欠き部4の間に位置する治療用弾性シート1の幅狭部分(斜線模様で示す。)をくびれ部2とし、該くびれ部2以外の部位を非くびれ部5としている。なお、隣接する切り欠き部4の間に位置する治療用弾性シート1にも該切り欠き部4によって幅狭部分(散点模様で示す。)が形成されるが、くびれ部2は該幅狭部分を含むものではない。すなわち、くびれ部2は後述するように治療用弾性シート1に高い伸び、曲げ及び捻り等の性能を付与するために設けられるものであるので、これらのいずれの性能にも寄与しない治療用弾性シート1の幅狭部分はくびれ部2の概念からは除外される。
【0015】
切り欠き部4の形状は、その切り欠き幅が治療用弾性シート1の弾性変形によって収縮可能となるものであれば特に限定されるものではないが、図示のように略V字形状であって治療用弾性シート1の周縁が緩やかな曲線となるようにするのが好適である。
【0016】
切り欠き部4は、治療用弾性シート1の周縁に等間隔で形成することによっていずれの方向から力に対しても適度に伸縮して安定した追従性や密着性が得られるのが好ましく、治療用弾性シート1が長方形状のときには、各長辺部に等間隔で設けるのが好ましい。
【0017】
また、切り欠き部4は、小さすぎると追従性が得られず、大きすぎると治療面積が減少して治療効果が十分に得られなくなるので、切り欠き部4の大きさについては、治療用弾性シート1の追従性及び治療効果に留意しつつ決定される。例えば、縦寸法×横寸法が5cm×9cmの長方形状の治療用弾性シート1では、切り欠き部4の面積は0.5cm2〜1.3cm2の範囲内で決定されるのが好適であるが、必ずしもこの範囲に限定されるものではない。更に、治療用弾性シート1の形態や大きさが変更されたときには、上記の点に留意しつつ切り欠き部4の大きさは適宜変更されるものである。
【0018】
切り欠き部4の数についても、少なすぎると追従性が得られず、多すぎると治療面積が減少して治療効果が十分に得られなくなるので、治療用弾性シート1の追従性及び治療効果に留意しつつその数が決定される。例えば、縦寸法×横寸法が5cm×9cmの長方形の治療用弾性シート1では、図示のように各長辺部にそれぞれ3個設けるのが好適であるが、必ずしもこの範囲に限定されるものではない。更に、治療用弾性シート1の形態や大きさが変更されたときには、上記の点に留意しつつ切り欠き部4の数は適宜変更されるものである。
【0019】
また、くびれ部2には切り欠き部4の最深部を始点としてスリット状の切れ目部3が形成され、該切れ目部3とくびれ部2とが一体的に働くことにより、引張力や曲げ力やねじり力等に対する皮膚貼付治療体Aの変形抵抗を低減し、身体の動きに対する皮膚貼付治療体Aの追従性等を向上させている。
【0020】
例えば、図2のように、身体の動きにより皮膚貼付治療体Aに引張力Pが作用したときには、くびれ部2の高い伸び率により皮膚貼付治療体Aは身体の動きに応じて伸び、それと同時にくびれ部2に応力が集中することにより切れ目部3が拡開し、この結果、身体の動きに対する高い追従性が発揮される。しかも、切れ目部3はスリット状に形成されているので、皮膚貼付治療体Aの貼付け面(治療面)の面積は減少しない。
【0021】
また、図3(a)のように切れ目部3が存在する分だけ非くびれ部5の端部5aの自由端長Lが長くなるので、同図(b)のように切れ目部3がないものに較べ、二点鎖線のように非くびれ部5の端部5aが撓み易くなり、皮膚貼付治療体Aの追従性能が向上し、肌に突き刺さる等の肌への不快な刺激も解消できる。
【0022】
図4のように曲げ力Mが作用したときには、皮膚貼付治療体Aの圧縮側の部位では切り欠き部4の切り欠き幅が狭まって圧縮力に対処できるので、皮膚貼付治療体Aが肌面Sから浮き上がり難くなる一方、引張側の部位では切り欠き部の切り欠き幅が拡がるので、皮膚貼付治療体Aが貼られることによる肌の突っ張り感を解消することができる。
【0023】
なお、引張側の部位が拡がり易くなる分、圧縮側の部位は大きく折れ曲がって肌から浮き上がろうとする。しかし、図5のように圧縮側の皮膚貼付治療体Aは切れ目部3で屈曲するので、二点鎖線で示すように切れ目部3がないことによって皮膚貼付治療体Aが円弧状に湾曲するのに較べ、肌面Sから浮き上がる治療面の面積を低く抑えることができる。
【0024】
また、図6に示すように、身体の動きにより治療用弾性シート1にねじり力Tが作用したときには無理なくねじれ、図7のような引張力Pに対しても身体追従性が向上する。
このように、皮膚貼付治療体Aは、引張、曲げ、ねじり等の種々の変形性能が向上するので、屈伸運動は勿論のこと、ねじりや曲げなどの様々な筋肉の動きに対する追従性が優れ、図9(a)のように肩や腰や膝などの動きの激しい身体の部位に貼り付けても剥がれ難くなる。
しかも、切れ目部3の存在により、切り欠き部4の面積を大きくしなくてもこれらの効果が得られるので、切り欠き部4によって治療面積を大幅に減少させなくて済む。なお、スリット状の切れ目部3は、外力が作用していない状態では該切れ目部3の相対向する縁部3aが接触して閉じている。また、切れ目部3の相対向する縁部3aが離れて隙間が存在しても良いが、該隙間の幅については、隙間が狭まるような身体の動きがあった場合には、隙間が解消されるか、又は隙間が僅かに残るように設定されるものである。
【0025】
皮膚貼付治療体Aを身体Bに貼り付ける方法としては、図9(a)のように皮膚貼付治療体Aを身体Bに直に接着させる場合には、皮膚貼付治療体Aの肌接触面に粘着剤層を形成するが、同図(b)(c)のように前記粘着剤層を形成せずに不織布製貼付テープCを用いても良い。この場合、同図(b)のように治療用弾性シート1と相似形の不織布製貼付テープCを用いれば、不織布製貼付テープCによる皮膚貼付治療体Aの身体追従性の低下を防止できる。また、追従性に優れた不織布製貼付テープCであれば、同図(c)のように治療用弾性シート1と非相似形であっても良い。
【0026】
図8に示すように、皮膚貼付治療体Aは長方形(縦寸法×横寸法は、5cm×9cm、厚さ0.55mm)の治療用弾性シート1を裁断して製造される。すなわち、5つの同径(半径2.7cm)の円9の中心を長方形の治療用弾性シート1の中心線上に所定間隔(2cm)で点打ちし、該中心点を中心に二点鎖線のように描き、斜線部分を切り取ることにより、3つのくびれ部2を形成する。更に切り欠き部4の最深部を始点としてスリット状の切れ目部3(長さ0.5cm)を設ける。
【0027】
切り欠き部4や切れ目部3の形は本実施形態のものに限定されるものではなく、直線、曲線、又はこれらの組み合わせによって得られる種々の形態が考えられ、裁断寸法や切れ目部3の長さや方向も特に限定されるものではない。また、皮膚貼付治療体Aの外周縁を全周にわたって湾曲させて刺激を和らげるようにしても良い。また、治療用弾性シート1の形状も特に限定されるものではない。
【0028】
図10は他の実施形態を示し、同図(a)のように非くびれ部5の幅方向にスリット状の切り込み部6を設け、引張力P等に対しては、同図(b)のように切り込み部6が開口することにより皮膚貼付治療体Aの伸び能力等が更に向上するようになっている。また、切り込み部6は、その端部が切れ目部3の端部に接近しない位置に設けられるものである。そして、切り込み部6の端部と切れ目部3の端部との接近を避けることにより、皮膚貼付治療体Aに外力が作用するときに、切り込み部6及び切れ目部3により発生する応力集中箇所が重ならないようにして皮膚貼付治療体Aの構造強度の低下を最小限に抑えることができる。
【0029】
また、図11のように、切り込み部6を十字状に形成すれば、身体の複雑な動きに対する追従性等が更に向上する。
【0030】
図12は更に他の実施形態を示し、非くびれ部5に複数本の切り込み部6を平行に設けたり、交差して設けるなどして皮膚貼付治療体Aの性能を向上させている。
使用感の評価
皮膚貼付治療体の使用経験者10名が次の評価項目(1)から(3)に基づいて評価を行った。
(1)追従性(身体の動かし易さであり、主としてサンプルの貼付部位の身体の束縛感(突っ張り感)の面から評価した。)
(2)密着性(身体を動かしたときの患部からサンプルの浮き上がり頻度、患部からのサンプルのずれ、サンプルのよじれの面から評価した。)
(3)不快な刺激(サンプルの周縁部による身体への刺激の面から評価した。)実施例1と、図13乃至図15に示す比較例1〜3のサンプルとを、長方形状の不織布製貼付テープ10(9cm×14cm)を用いて図9に示す部位にそれぞれ貼り付けた。実施例1は、図8に示す皮膚貼付治療体と同寸法のものである。
A.実施例1と比較例1との比較
比較例1は、図13に示す長方形(5cm×9cm)の皮膚貼付治療体300である。
(1)動かし易さ
(a)動かし易さの絶対評価は次の通りである。
【0031】
Figure 0004158016
このように、実施例1の場合には、「動かし易い」と「やや動かし易い」を合わせて全体の9割になり、また、比較例1のそれの9倍となった。
【0032】
(b)実施例1と比較例1の相対評価は次の通りである。
【0033】
実施例1の方が動かし易い 90%
実施例1の方がやや動かし良い 10%
同等 0%
比較例1の方がやや動かし易い 0%
比較例1の方が動かし易い 0%
このように、「実施例1の方が動かし易い」と「実施例1の方がやや動かし易い」を合わせると10割になった。
【0034】
この結果、実施例1によれば、身体の束縛感が解消され、優れた使用感が得られることが判明した。
(2)密着性
(a)絶対評価は次の通りである。
【0035】
Figure 0004158016
このように、実施例1の場合には、「良い」と「やや良い」を合わせると10割になり、比較例1の1割を大きく上回った。
【0036】
(b)実施例1と比較例1の相対評価は次の通りである。
【0037】
実施例1の方が良い 80%
実施例1の方がやや良い 20%
同等 0%
比較例1の方がやや良い 0%
比較例1の方が良い 0%
このように、「実施例1の方が良い」と「実施例1の方がやや良い」を合わせると10割になった。
【0038】
この結果、実施例1によれば優れた密着性が得られ、治療効果が高くなることが判明した。
(3)不快な刺激
(a)絶対評価は次の通りである。
【0039】
Figure 0004158016
このように、実施例1の場合には、「ない」と「あまりない」を合わせて10割になり、比較例1の3割を大きく上回った。
【0040】
(b)実施例1と比較例1の相対評価は次の通りである。
【0041】
実施例1の方がある 0%
実施例1の方がややある 0%
同等 20%
比較例1の方がややある 50%
比較例1の方がある 30%
このように、「実施例1の方がある」と「実施例1の方がややある」は0割であったのに対して、「比較例1の方がある」と「比較例1の方がややある」を合わせて8割になった。
【0042】
この結果、実施例1は不快な刺激を与えないことが判明した。
B.実施例1と比較例2との比較
比較例2は、図14に示すようにくびれ部401を有する皮膚貼付治療体400であり、切れ目部は存在せず、寸法が実施例1の皮膚貼付治療体と同じである。
(1)動かし易さ
(a)動かし易さの絶対評価は次の通りである。
【0043】
Figure 0004158016
このように、実施例1の場合には、「動かし易い」と「やや動かし易い」を合わて全体の9割になり、また、比較例2のそれの2倍強となった。
【0044】
(b)実施例1と比較例2の相対評価は次の通りである。
【0045】
実施例1の方が動かし易い 60%
実施例1の方がやや動かし良い 30%
同等 10%
比較例2の方がやや動かし易い 0%
比較例2の方が動かし易い 0%
このように、「実施例1の方が動かし易い」と「実施例1の方がやや動かし易い」を合わせて9割になった。
【0046】
この結果、切れ目部を設けることによって、身体の束縛感が解消され、使用感が向上することが判明した。
(2)密着性
(a)絶対評価は次の通りである。
【0047】
Figure 0004158016
このように、実施例1の場合には、「良い」と「やや良い」を合わせて10割になり、比較例2の3割を上回った。
【0048】
(b)実施例1と比較例2の相対評価は次の通りである。
【0049】
実施例1の方が良い 70%
実施例1の方がやや良い 30%
同等 0%
比較例2の方がやや良い 0%
比較例2の方が良い 0%
このように、「実施例1の方が良い」と「実施例1の方がやや良い」を合わせて10割になった。
【0050】
この結果、切り欠き部の最深部に切れ目部を設けることにより、優れた密着性が得られ、治療効果が高くなることが判明した。
(3)不快な刺激
(a)絶対評価は次の通りである。
【0051】
Figure 0004158016
このように、実施例1の場合には、「ない」と「あまりない」を合わせて10割になり、比較例2の9割を上回った。
【0052】
(b)実施例1と比較例2の相対評価は次の通りである。
【0053】
実施例1の方がある 0%
実施例1の方がややある 0%
同等 70%
比較例2の方がややある 30%
比較例2の方がある 0%
このように、「同等」が70%となったが、「比較例2の方がある」が3割になった。切れ目部を設けることにより不快な刺激がより解消されることが判明した。
C.実施例1と比較例3との比較
比較例3は、図15に示すようにスリット状の切れ目部501を有する長方形(9cm×5cm)の皮膚貼付治療体500である。
(1)動かし易さ
(a)動かし易さの絶対評価は次の通りである。
【0054】
Figure 0004158016
このように、実施例1の場合には、「動かし易い」と「やや動かし易い」を合わて全体の9割になり、また、比較例3を大きく上回った。
【0055】
(b)実施例1と比較例3の相対評価は次の通りである。
【0056】
実施例1の方が動かし易い 80%
実施例1の方がやや動かし良い 20%
同等 0%
比較例3の方がやや動かし易い 0%
比較例3の方が動かし易い 0%
このように、「実施例1の方が動かし易い」と「実施例1の方がやや動かし易い」を合わせて10割になった。
【0057】
この結果、切り欠き部と切れ目部とを組み合わせて設けることによって、身体の束縛感が解消され、使用感が大幅に向上することが判明した。
(2)密着性
(a)絶対評価は次の通りである。
【0058】
Figure 0004158016
このように、実施例1の場合には、「良い」と「やや良い」を合わせて10割になり、比較例3の2割を大きく上回った。
【0059】
(b)実施例1と比較例3の相対評価は次の通りである。
【0060】
実施例1の方が良い 80%
実施例1の方がやや良い 20%
同等 0%
比較例3の方がやや良い 0%
比較例3の方が良い 0%
このように、「実施例1の方が良い」と「実施例1の方がやや良い」を合わせて10割になった。
【0061】
この結果、切り欠き部と切れ目部とを組み合わせて設けることにより、優れた密着性が得られ、治療効果が高くなることが判明した。
(3)不快な刺激
(a)絶対評価は次の通りである。
【0062】
Figure 0004158016
このように、実施例1の場合には、「ない」と「あまりない」を合わせて10割になり、比較品3の2割を大きく上回った。
【0063】
(b)実施例1と比較例3の相対評価は次の通りである。
【0064】
実施例1の方がある 0%
実施例1の方がややある 0%
同等 10%
比較例3の方がややある 40%
比較例3の方がある 50%
このように、「比較例3の方がある」と「比較例3の方がややある」とを合わると9割になった。切り欠き部と切れ目部とを組み合わせて設けることにより不快な刺激が解消されることが判明した。
D.実施例1と実施例2との比較
実施例2は、図10に示すように実施例1の非くびれ部に長さ2cmの切り込み部を設けて構成された皮膚貼付治療体である。
(1)動かし易さ
(a)動かし易さの絶対評価は次の通りである。
【0065】
Figure 0004158016
このように、「動かし易い」と「やや動かし易い」を合われば、実施例2は10割になり、実施例1の9割を少し上回った。
【0066】
(b)実施例1と実施例2の相対評価は次の通りである。
【0067】
実施例1の方が動かし易い 0%
実施例1の方がやや動かし良い 0%
同等 30%
実施例2の方がやや動かし易い 50%
実施例2の方が動かし易い 20%
このように、非くびれ部に切り込み部を設けることにより、更に動かし易くなることが判明した。
(2)密着性
(a)絶対評価は次の通りである。
【0068】
Figure 0004158016
このように、「良い」は、実施例1が8割であるのに対して実施例2は9割となった。
【0069】
(b)実施例1と実施例2の相対評価は次の通りである。
【0070】
実施例1の方が良い 0%
実施例1の方がやや良い 0%
同等 20%
実施例2の方がやや良い 60%
実施例2の方が良い 20%
このように、「実施例2の方が良い」と「実施例2の方がやや良い」を合わせて8割になった。
【0071】
この結果、非くびれ部に切り込み部を設けることによって密着性が更に向上することが判明した。
(3)不快な刺激
(a)絶対評価は次の通りである。
【0072】
Figure 0004158016
このように、実施例1は、共に、「ない」と「あまりない」を合わせて10割になった。
【0073】
(b)実施例1と実施例2の相対評価は次の通りである。
【0074】
実施例1の方がある 0%
実施例1の方がややある 0%
同等 100%
実施例2の方がややある 0%
実施例2の方がある 0%
このように、「同等」が10割になった。
【0075】
この結果、実施例2は、実施例1と同様に、不快な刺激も与えないことが判明した。
E.固さ(柔軟性)の評価
(1)評価方法
図16に示す実施例1の固さを基準とした軸を用い、実施例1を0点、固い方向を1マスにつきプラス1点、柔らかい方向を1マスにつきマイナス1点とし、使用経験者10名の合計によってスコア付けして固さの評価を行った。
(2)評価結果
表1のように、実施例1は高い柔軟性を示し、実施例2は更に高い柔軟性を示した。
【0076】
【表1】
Figure 0004158016
【0077】
【発明の効果】
本発明の皮膚貼付治療体によれば、切り欠き部とその最深部にスリット状の切れ目部により、身体の動きに対する追従性や密着性等が向上し、肌への不快な刺激を解消することができ、良好な使用感を得ることができる。
【0078】
しかも、切り欠き部の最深部にスリット状の切れ目部を設けることにより、くびれ部を形成するための切り欠き部の面積を大きくすることなく追従性等を向上できるので、治療面積の低減による治療効果の低下を防止できる。
【0079】
また、前記治療用弾性シートに切り込み部を設け、該切り込み部の両端部が前記治療用弾性シートの周縁部及び前記切れ目部に開かないように構成すれば、使用感を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の皮膚貼付治療体の実施形態を示す平面図である。
【図2】同実施形態の使用状態を示す平面図である。
【図3】(a)は図1のX―X断面図、(b)は比較例を示す断面図である。
【図4】同実施形態の使用状態を示す平面図である。
【図5】図4のY―Y断面図である。
【図6】同実施形態の使用状態を示す平面図である。
【図7】同実施形態の使用状態を示す平面図である。
【図8】同実施形態の製造方法を示す平面図である。
【図9】同実施形態の身体への貼付状態を示す斜視図である。
【図10】本発明の皮膚貼付治療体の他の実施形態を示す平面図である。
【図11】本発明の皮膚貼付治療体の他の実施形態を示す平面図である。
【図12】本発明の皮膚貼付治療体の他の実施形態を示す平面図である。
【図13】比較例1を示す平面図である。
【図14】比較例2を示す平面図である。
【図15】比較例3を示す平面図である。
【図16】スコア軸を示す図である。
【図17】従来例を示す平面図である。
【図18】従来例を示す平面図である。
【符号の説明】
A 皮膚貼付治療体
1 治療用弾性シート
2 くびれ部
3 切れ目部
4 切り欠き部
5 非くびれ部

Claims (3)

  1. 肌面に沿って貼付可能で、且つ、肌接触面の全面若しくは一部が治療面となった治療用弾性シートを備え、該治療用弾性シートを長方形状とし、前記治療用弾性シートの弾性変形によって伸縮可能となる大きさに設定された切り欠き部を前記治療用弾性シートの各長辺部に複数設け、前記切り欠き部の最深部を始点とするスリット状の切れ目部を前記治療用弾性シートに形成したことを特徴とする皮膚貼付治療体。
  2. 前記治療用弾性シートに切り込み部を設け、該切り込み部の両端部が前記治療用弾性シートの周縁部及び前記切れ目部に開いていないことを特徴とする請求項1に記載の皮膚貼付治療体。
  3. 前記切り込み部を十字状に形成したことを特徴とする請求項2に記載の皮膚貼付治療体。
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