JP4157824B2 - 柱と梁の接合構造 - Google Patents

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本発明は鉄骨建築物等に用いて好適な柱と梁の接合構造に関する。
建物における柱と梁の接合構造として、特許文献1に記載の如く、梁の柱接合部にスチ
フナを設け、このスチフナを梁のフランジにボルト接合してなるものがある。この柱と梁
の接合構造では、梁の柱接合部におけるウェブの板厚が腐食したとき、この柱接合部の剪
断強度を確保できず、柱接合部の剪断変形が増大し、建物構造体の耐力、変形に悪影響を
及ぼす。
建物における他の柱と梁の接合構造として、柱・梁接合部の剪断強度を強化するため、
プレートを柱(又は梁)のウェブに溶接にて添設するとともに、スチフナを柱(又は梁)
のウェブとフランジに突合せ溶接するものがある(ダブラープレート方式)。柱(又は梁
)のウェブの板厚をプレートにより補強するものである。
特開平11-324129号公報
従来のダブラープレート方式は、柱・梁接合部の剪断強度を強化し得るものの、以下の
問題点がある。
(1)柱・梁接合部の柱(又は梁)のウェブに対し、プレートを溶接する溶接部と、スチ
フナを溶接する溶接部が別個になり、結果としてウェブに及ぶ溶接熱量が過大になり、柱
(又は梁)の溶接歪も過大になる。
(2)柱・梁接合部の柱(又は梁)にスチフナを溶接した状態で、プレートを溶接しよう
とするとき、プレートの溶接部に突き付けられる溶接棒等の姿勢がスチフナの存在により
限定的になって適正化できず、溶接品質を損なうおそれがある。
本発明の課題は、柱・梁接合部の剪断強度を強化するための補強部材を溶接するに際し
、補強部材の溶接品質を向上することにある。
請求項1の発明は、形鋼製柱と形鋼製梁の一方に他方の端部を接合する接合仕口で、それら柱と梁の一方を構成する形鋼に補強部材を溶接する柱と梁の接合構造において、前記形鋼がH形鋼からなり、前記補強部材として、プレートの両端部を直角に折り曲げスチフナを形成し、更に前記スチフナの先端側を直角に折り曲げリップを形成したものを用い、前記補強部材の前記プレートを、前記一方のH形鋼のウェブに添設し、前記スチフナの両端部を前記一方のH形鋼の相対するフランジのそれぞれに前記他方のH形鋼のフランジに対応する位置で突合せてなるようにしたものである。

請求項2の発明は、形鋼製柱と形鋼製梁の一方に他方の端部を接合する接合仕口で、それら柱と梁の一方を構成する形鋼に補強部材を溶接する柱と梁の接合構造において、前記形鋼がH形鋼からなり、前記補強部材として、プレートの両端部を直角に折り曲げ一方のスチフナを形成し、前記一方のスチフナの先端側を直角に折り曲げリップを形成し、更にその外側に前記一方のスチフナの端部でエンドプレートを介して他方のスチフナを接合して一体化したものを用い、前記補強部材の前記プレートを、前記一方のH形鋼のウェブに添設し、前記両スチフナの両端部を前記一方のH形鋼の相対するフランジのそれぞれに前記エンドプレートが前記他方のH形鋼のフランジに対応する位置となるように突合せてなるようにしたものである。

請求項3の発明は、請求項2に記載の発明において更に、前記他方の形鋼の端部にエンドプレートを設け、当該エンドプレート及び前記一方の形鋼のフランジ並びに前記補強部材のエンドプレートにボルト挿通孔を設け、前記一方の形鋼と前記他方の形鋼とがボルト接合されているようにしたものである。

請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において更に、前記補強部材のプレートが中央にX字状の補強リブをプレス形成してなるようにしたものである。

請求項5の発明は、柱と梁に形鋼を用いた鉄骨建築物において、請求項1〜4のいずれか一項に記載の柱と梁の接合構造を採用してなる鉄骨建築物である。

(請求項1)
(a)柱・梁接合部の柱(又は梁)のウェブの板厚を補強するプレートと、スチフナを一
体にした補強部材を用いることにより、プレート及びスチフナの板厚を低減しながら、柱
・梁接合部の剪断強度を強化できる。
(b)補強部材はプレートとスチフナを一体化したものであるから、プレートとスチフナ
の交差部(折曲げ部)を柱(又は梁)のウェブに対する溶接部とすることにより、柱(又
は梁)のウェブに対し別体のプレートとスチフナのそれぞれを溶接するものに比し、溶接
部を共通化するものになる。これにより、柱(又は梁)のウェブに及ぶ溶接熱量を低減し
、柱(又は梁)の溶接歪を低減できる。
(c)柱・梁接合部の柱(又は梁)のウェブにプレートとスチフナの交差部(折曲げ部)
を溶接するとき、溶接棒等の姿勢を容易に適正化でき、溶接品質を向上できる。
(請求項1、2)
(d)柱と梁をH形鋼にて構成し、補強部材のプレートを柱(又は梁)のH形鋼のウェブ
に溶接し、スチフナの両端部を柱(又は梁)のH形鋼の相対するフランジのそれぞれに突合せ溶接することにより、H形鋼からなる柱(又は梁)に対する溶接品質を向上できる。

(請求項1〜3)
(e)補強部材を構成するスチフナの先端側にリップを折曲げ形成することにより、スチ
フナの断面性能を増大し、柱・梁接合部の剪断強度をより強化できる。スチフナの板厚を低減することもできる。

(請求項4)
(f)補強部材を構成するプレートの中央にX字状の補強リブをプレス形成することによ
り、プレートの断面性能を増大し、柱・梁接合部の剪断強度をより強化できる。プレート
の板厚を低減することもできる。
(請求項5)
(g)鉄骨建築物において、柱・梁接合部の剪断強度を強化するための補強部材を溶接す
るに際し、上述(a)〜(f)を実現できる。
図1は実施例1の柱と梁の接合構造を示し、(A)は正面図、(B)は補強部材を示す
斜視図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は図1のIII−III線に沿う断面図、図
4は実施例2の柱と梁の接合構造を示し、(A)は正面図、(B)は補強部材を示す斜視
図、図5は図4のV−V線に沿う断面図、図6は図4のVI−VI線に沿う断面図、図7は図4
のVII−VII線に沿う断面図、図8は実施例3の柱と梁の接合構造示し、(A)は正面図、
(B)は補強部材を示す斜視図、図9は図8のIX−IX線に沿う断面図である。
図1〜図3の鉄骨建築物1Aは、柱10と梁20にH形鋼を用いてなり、柱10の長手
方向の一部に柱勝ちの柱口の接合仕口Aを有し、接合仕口Aを構成する柱10のウェブw
を挟む正背両側で、そのウェブwと左右のフランジf1、f2に補強部材30、40を溶接
するものである。
補強部材30は、柱10のウェブwの正面側に溶接されるものであり、図1(B)に示
す如く、相交差する、プレート31と上下相対するスチフナ32、33とを一体に備えた
溝形状をなす。プレート31の上下端部を直角に折曲げ成形してスチフナ32、33を形
成し、本実施例ではスチフナ32、33の先端側を更に直角に折曲げ成形してリップ32
A、33Aを形成したものである。
補強部材40は、柱10のウェブwの背面側に溶接されるものであり、上下の平板状の
スチフナ41、42からなる。
接合仕口Aは以下の如くに構成される。
(1)柱10の接合仕口Aを構成する部分において、柱10のウェブwの正面側に補強部
材30を装填し、プレート31をそのウェブwに添設して溶接し、スチフナ32、33を
そのフランジf1、f2に突合せ溶接する。
このとき、補強部材30のプレート31と上下のスチフナ32、33の交差部(折曲げ
部)を溶接部a、bとして柱10のウェブwに溶接し、プレート31の左右縦縁部を溶接
部c、dとして柱10のウェブwに溶接し、スチフナ32、33の左右縁部を溶接部e、
fとして柱10のフランジf1、f2に溶接する。
(2)柱10の接合仕口Aにおける上述(1)のウェブwの背面側に補強部材40のスチフナ
41、42を水平に装填する。スチフナ41は、補許部材30の上スチフナ32に対応す
る位置で、柱10のウェブwとフランジf1に突合せ溶接される。スチフナ42は、補強
部材30の下スチフナ33に対応する位置で、柱10のウェブwとフランジf2に突合せ
溶接される。
(3)柱10の一方のフランジf1の外面に一方の梁20を突合せ溶接し、柱10の他方の
フランジf2の外面に他方の梁20を突合せ溶接する。梁20は、それらの上下のフラン
ジf0、f0を、柱10に溶接された補強部材30の上下のスチフナ32、33、上下のス
チフナ41、42に対応する位置に突合せ溶接される。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)接合仕口Aの柱10のウェブwの板厚を補強するプレート31と、スチフナ32、
33を一体にした補強部材30を用いることにより、プレート31及びスチフナ32、3
3の板厚を低減しながら、接合仕口Aの剪断強度を強化できる。
(b)補強部材30はプレート31とスチフナ32、33を一体化したものであるから、
プレート31とスチフナ32、33の交差部(折曲げ部)を柱10のウェブwに対する溶
接部a、bとすることにより、柱10のウェブwに対し別体のプレート31とスチフナ3
2、33のそれぞれを溶接するものに比し、溶接部a、bを共通化するものになる。これ
により、柱10のウェブwに及ぶ溶接熱量を低減し、柱10の溶接歪を低減できる。
(c)接合仕口Aの柱10のウェブwにプレート31とスチフナ32、33の交差部(折
曲げ部)を溶接するとき、溶接棒等の姿勢を容易に適正化でき、溶接品質を向上できる。
(d)柱10と梁20をH形鋼にて構成し、補強部材30のプレート31を柱10のH形
鋼のウェブwに溶接し、スチフナ32、33の両端部を柱10のH形鋼の相対するフラン
ジf1、f2のそれぞれに突合せ溶接することにより、H形鋼からなる柱10に対する溶接
品質を向上できる。
(e)補強部材30を構成するスチフナ32、33の先端側にリップ32A、33Aを折
曲げ形成することにより、スチフナ32、33の断面性能を増大し、接合仕口Aの剪断強
度をより強化できる。スチフナ32、33の板厚を低減することもできる。
(f)鉄骨建築物1Aにおいて、接合仕口Aの剪断強度を強化するための補強部材30を
溶接するに際し、上述(a)〜(e)を実現できる。
図4〜図7の鉄骨建築物1Bは、柱10と梁20にH形鋼を用いてなり、梁20の長手
方向の一部に梁勝ちの接合仕口Bを有し、接合仕口Bを構成する梁20のウェブwを挟む
正背両側で、そのウェブwと上下のフランジf1、f2に補強部材50、60を溶接するも
のである。
補強部材50は、梁20のウェブwの正面側に溶接されるものであり、図4(B)に示
す如く、相交差する、プレート51と左右相対するスチフナ52、53とを一体に備えた
溝形状をなす。プレート51の左右端部を直角に折曲げ成形してスチフナ52、53を形
成し、本実施例ではスチフナ52、53の先端側を更に直角に折曲げ成形してリップ52
A、53Aを形成したものである。
補強部材50は、更に、スチフナ52、53の外側に並置される左右のスチフナ54、
55を有し、スチフナ52と54の各上端部をエンドプレート56の両端部に溶接して一
体化するとともに、スチフナ53とスチフナ55の各上端部をエンドプレート57の両端
部に溶接して一体化する。エンドプレート56、57にはボルト挿通孔56A、57Aが
設けられる。
補強部材60は、梁20のウェブwの背面側に溶接されるものであり、左右の平板状の
スチフナ61、62からなる。補強部材60は、更に、スチフナ61、62の外側に並置
される左右のスチフナ63、64を有し、スチフナ61とスチフナ63の各上端部をエン
ドプレート65の両端部に溶接して一体化するとともに、スチフナ62とスチフナ64の
各上端部をエンドプレート66の両端部に溶接して一体化する。
エンドプレート65、66にはボルト挿通孔65A、66Aが設けられる。
接合仕口Bを構成する柱10の端部にはエンドプレート11を溶接する。エンドプレー
ト11において、柱10のウェブwの両側に各2個のボルト挿通孔11A(補強部材50
のエンドプレート56、57のボルト挿通孔56A、57A、補強部材60のエンドプレ
ート65、66のボルト挿通孔65A、66Aに対応)を設ける。エンドプレート11に
おいて、各ボルト挿通孔11Aの周辺にはL字プレート12が立設される。L字プレート
12は、エンドプレート11に一端部を溶接されるとともに、一側部を柱10のウェブw
に、他側部を柱10のフランジf0の外縁部に溶接され、柱10のウェブwとウェブf0の
間に囲んだボルト挿入スペース(ボルト13)を他端部に開口している。
接合仕口Bは以下の如くに構成される。
(1)梁20の接合仕口Bを構成する部分において、梁20のウェブwの正面側に補強部
材50を装填し、プレート51をそのウェブwに添設して溶接し、スチフナ52、53、
54、55をそのフランジf1、f2に突合わせて溶接する。
このとき、補強部材50のプレート51と左右のスチフナ52、53の交差部(折曲げ
部)を溶接部a、bとして梁20のウェブwに溶接し、プレート51の上下縁部を溶接部
c、dとして梁20のウェブwに溶接し、スチフナ52、53の上下縁部を溶接部e、f
として梁20のフランジf1、f2に溶接し、スチフナ54、55の縦縁部を溶接部g、h
として梁20のウェブwに溶接し、スチフナ54、55の上下縁部を溶接部i、jとして
梁20のフランジf1、f2に溶接する。
(2)梁20の接合仕口Bにおける上述(1)のウェブwの背面側に補強部材60のスチフナ
61、62、63、64を装填する。スチフナ61、62は、補強部材50のスチフナ5
2、53に対応する位置で、梁20のウェブwとフランジf1、f2に突合わせ溶接される
。スチフナ63、64は、補強部材50のスチフナ54、55に対応する位置で、梁20
のウェブwとフランジf1、f2に突合わせ溶接される。
(3)梁20の一方のフランジf1に柱10のエンドプレート11を突き当てる。柱10の
エンドプレート11のボルト挿通孔11Aと、梁20の一方のフランジf1に設けられる
ボルト取着孔21と、補強部材50、60のエンドプレート56、57、65、66のボ
ルト挿通孔56A、57A、65A、66Aに高力ボルト13を挿通し、高力ボルト13
に螺着されるナット13Aにより、柱10のエンドプレート11と梁20のフランジf1
と補強部材50、60のエンドプレート56、57、65、66を締結する。
高力ボルト13の締結力は、接合仕口Bに作用するモーメントにより、柱10のエンド
プレート11が梁20のフランジf1から開くことのないように設定される。
本実施例によれば、以下の作用効果を奏する。
(a)接合仕口Bの梁20のウェブwの板厚を補強するプレート51と、スチフナ52、
53を一体にした補強部材50を用いることにより、プレート51及びスチフナ52、5
3の板厚を低減しながら、接合仕口Bの剪断強度を強化できる。
(b)補強部材50はプレート51とスチフナ52、53を一体化したものであるから、
プレート51とスチフナ52、53の交差部(折曲げ部)を梁20のウェブwに対する溶
接部a、bとすることにより、梁20のウェブwに対し別体のプレート51とスチフナ5
2、53のそれぞれを溶接するものに比し、溶接部a、bを共通化するものになる。これ
により、梁20のウェブwに及ぶ溶接熱量を低減し、梁20の溶接歪を低減できる。
(c)接合仕口Bの梁20のウェブwにプレート51とスチフナ52、53の交差部(折
曲げ部)を溶接するとき、溶接棒等の姿勢を容易に適正化でき、溶接品質を向上できる。
(d)柱10と梁20をH形鋼にて構成し、補強部材50のプレート51を梁20のH形
鋼のウェブwに溶接し、スチフナ52、53の両端部を梁20のH形鋼の相対するフラン
ジf1、f2のそれぞれに突合せ溶接することにより、H形鋼からなる梁20に対する溶接
品質を向上できる。
(e)補強部材50を構成するスチフナ52、53の先端側にリップを折曲げ形成するこ
とにより、スチフナ52、53の断面性能を増大し、接合仕口Bの剪断強度をより強化で
きる。スチフナ52、53の板厚を低減することもできる。
(f)鉄骨建築物1Bにおいて、接合仕口Bの剪断強度を強化するための補強部材50を
溶接するに際し、上述(a)〜(e)を実現できる。
図8、図9の鉄骨建築物1Cは、柱10と梁20にH形鋼を用いてなり、梁20の長手
方向の一部に梁勝ちの接合仕口Cを有し、接合仕口Cを構成する梁20のウェブwを挟む
正背両側で、そのウェブwと上下のフランジf1、f2に同一の補強部材70、70を溶接
するものである。
補強部材70は、梁20のウェブwの正面側と背面側のぞれぞれに溶接されるものであ
り、図8(B)に示す如く、相交差する、プレート71と左右相対するスチフナ72、7
3とを一体に備えた溝形状をなす。プレート71の左右端部を直角に折曲げ成形してスチ
フナ72、73を形成し、本実施例ではスチフナ72、73の先端側を更に直角に折曲げ
成形してリップ72A、73Aを形成したものである。
補強部材70は、更に、スチフナ72、73の外側に並置される左右のスチフナ74、
75を有し、スチフナ72と74の各上下端部を上下エンドプレート76、77の両端部
に溶接して一体化するとともに、スチフナ73とスチフナ75の各上下端部を上下エンド
プレート78、79の両端部に溶接して一体化する。エンドプレート76〜79にはボル
ト挿通孔76A〜79Aが設けられる。
更に、補強部材70にあっては、プレート71の中央にX字状に膨らんだ補強リブ71
Aがプレス成形にて形成される。
接合仕口Cを構成する柱10の底部にはエンドプレート11を溶接する。エンドプレー
ト11において、柱10のウェブwの両側に各2個のボルト挿通孔11A(補強部材70
のエンドプレート76、78のボルト挿通孔76A、78Aに対応)を設ける。エンドプ
レート11において、各ボルト挿通孔11Aの周辺にはL字プレート12が立設される。
L字プレート12は、エンドプレート11に一端部を溶接されるとともに、一側部を柱1
0のウェブwに、他側部を柱10のフランジf0の外縁部に溶接され、柱10のウェブw
とウェブf0の間に囲んだボルト挿入スペース(ボルト13)を他端部に開口している。
接合仕口Cは以下の如くに構成される。
(1)梁20の接合仕口Cを構成する部分において、梁20のウェブwの正面側と背面側
のそれそれに補強部材70を装填し、プレート71をそのウェブwに添設して溶接し、ス
チフナ72、73、74、75をそのフランジf1、f2に突合わせて溶接する。
このとき、補強部材70のプレート71と左右のスチフナ72、73の交差部(折曲げ
部)を溶接部a、bとして梁20のウェブwに溶接し、プレート71の上下縁部を溶接部
c、dとして梁20のウェブwに溶接し、スチフナ72、73の上下縁部を溶接部e、f
として梁20のフランジf1、f2に溶接し、スチフナ74、75の縦縁部を溶接部g、h
として梁20のウェブwに溶接し、スチフナ74、75の上下縁部を溶接部i、jとして
梁20のフランジf1、f2に溶接する。
(2)梁20の一方のフランジf1に柱10のエンドプレート11を突き当てる。柱10の
エンドプレート11のボルト挿通孔11Aと、梁20の一方のフランジf1に設けられる
ボルト取着孔21と、補強部材70のエンドプレート76、78のボルト挿通孔76A、
78Aに高力ボルト13を挿通し、高力ボルト13に螺着されるナット13Aにより、柱
10のエンドプレート11と梁20のフランジf1と補強部材70のエンドプレート76
、78を締結する。
(3)梁20の他方のフランジf2と、補強部材70のエンドプレート77、79のボルト
挿通孔77A、79Aに高力ボルト14を挿通し、高力ボルト14に螺着されるナット1
4Aにより、梁20のフランジf2と補強部材70のエンドプレート77、79を締結す
る。
高力ボルト13の締結力は、接合仕口Cに作用するモーメントにより、柱10のエンド
プレート11が梁20のフランジf1から開くことのないように設定される。
本実施例によれば、以下の作用効果を奏する。
(a)接合仕口Cの梁20のウェブwの板厚を補強するプレート71と、スチフナ72、
73を一体にした補強部材70を用いることにより、プレート71及びスチフナ72、7
3の板厚を低減しながら、接合仕口Cの剪断強度を強化できる。
(b)補強部材70はプレート71とスチフナ72、73を一体化したものであるから、
プレート71とスチフナ72、73の交差部(折曲げ部)を梁20のウェブwに対する溶
接部a、bとすることにより、梁20のウェブwに対し別体のプレート71とスチフナ7
2、73のそれぞれを溶接するものに比し、溶接部a、bを共通化するものになる。これ
により、梁20のウェブwに及ぶ溶接熱量を低減し、梁20の溶接歪を低減できる。
(c)接合仕口Cの梁20のウェブwにプレート71とスチフナ72、73の交差部(折
曲げ部)を溶接するとき、溶接棒等の姿勢を容易に適正化でき、溶接品質を向上できる。
(d)柱10と梁20をH形鋼にて構成し、補強部材70のプレート71を梁20のH形
鋼のウェブwに溶接し、スチフナ72、73の両端部を梁20のH形鋼の相対するフラン
ジf1、f2のそれぞれに突合せ溶接することにより、H形鋼からなる梁20に対する溶接
品質を向上できる。
(e)補強部材70を構成するスチフナ72、73の先端側にリップ72A、73Aを折
曲げ形成することにより、スチフナ72、73の断面性能を増大し、接合仕口Cの剪断強
度をより強化できる。スチフナ72、73の板厚を低減することもできる。
(f)補強部材70を構成するプレート71の中央にX字状の補強リブ71Aをプレス形
成することにより、プレート71の断面性能を増大し、接合仕口Cの剪断強度をより強化
できる。プレート71の板厚を低減することもできる。
(g)鉄骨建築物1Cにおいて、接合仕口Cの剪断強度を強化するための補強部材70を
溶接するに際し、上述(a)〜(f)を実現できる。
以上、本発明の実施例を図面により記述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に
限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明
に含まれる。
図1は実施例1の柱と梁の接合構造を示し、(A)は正面図、(B)は補強部材を示す斜視図である。 図2は図1のII−II線に沿う断面図である。 図3は図1のIII−III線に沿う断面図である。 図4は実施例2の柱と梁の接合構造を示し、(A)は正面図、(B)は補強部材を示す斜視図である。 図5は図4のV−V線に沿う断面図である。 図6は図4のVI−VI線に沿う断面図である。 図7は図4のVII−VII線に沿う断面図である。 図8は実施例3の柱と梁の接合構造示し、(A)は正面図、(B)は補強部材を示す斜視図である。 図9は図8のIX−IX線に沿う断面図である。
符号の説明
1A、1B、IC 鉄骨建築物
10 柱
20 梁
30、50、70 補強部材
31、51、71 プレート
32、33、52、53、72、73 スチフナ
32A、33A、52A、53A、72A、73A リップ
71A 補強リブ
w ウェブ
f1、f2 フランジ

Claims (5)

  1. 形鋼製柱と形鋼製梁の一方に他方の端部を接合する接合仕口で、それら柱と梁の一方を構成する形鋼に補強部材を溶接する柱と梁の接合構造において、
    前記形鋼がH形鋼からなり、
    前記補強部材として、プレートの両端部を直角に折り曲げスチフナを形成し、更に前記スチフナの先端側を直角に折り曲げリップを形成したものを用い、前記補強部材の前記プレートを、前記一方のH形鋼のウェブに添設し、前記スチフナの両端部を前記一方のH形鋼の相対するフランジのそれぞれに前記他方のH形鋼のフランジに対応する位置で突合せてなることを特徴とする柱と梁の接合構造。
  2. 形鋼製柱と形鋼製梁の一方に他方の端部を接合する接合仕口で、それら柱と梁の一方を構成する形鋼に補強部材を溶接する柱と梁の接合構造において、
    前記形鋼がH形鋼からなり、
    前記補強部材として、プレートの両端部を直角に折り曲げ一方のスチフナを形成し、前記一方のスチフナの先端側を直角に折り曲げリップを形成し、更にその外側に前記一方のスチフナの端部でエンドプレートを介して他方のスチフナを接合して一体化したものを用い、前記補強部材の前記プレートを、前記一方のH形鋼のウェブに添設し、前記両スチフナの両端部を前記一方のH形鋼の相対するフランジのそれぞれに前記エンドプレートが前記他方のH形鋼のフランジに対応する位置となるように突合せてなることを特徴とする柱と梁の接合構造。
  3. 前記他方の形鋼の端部にエンドプレートを設け、当該エンドプレート及び前記一方の形鋼のフランジ並びに前記補強部材のエンドプレートにボルト挿通孔を設け、前記一方の形鋼と前記他方の形鋼とがボルト接合されていることを特徴とする請求項2に記載の柱と梁の接合構造。
  4. 前記補強部材のプレートが中央にX字状の補強リブをプレス形成してなる請求項1〜3のいずれか一項に記載の柱と梁の接合構造。
  5. 柱と梁に形鋼を用いた鉄骨建築物において、請求項1〜4のいずれか一項に記載の柱と梁の接合構造を採用してなる鉄骨建築物。
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