JP3295007B2 - 立体トラスの接合部構造 - Google Patents

立体トラスの接合部構造

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哲郎 山下
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、予めユニット化
されたトラス枠材と接合部金物とにより構成される大型
網目の立体トラス構造物に適用される接合部構造に関す
るものである。
【0002】
【従来技術】立体トラス構造物は、H形鋼等の上下弦材
をラチス材で連結してなるトラス枠材と、トラス節点位
置に配設されて各トラス枠材の端部が接合される接合部
金物から構成され、上下弦材は、断面性能の良いH形鋼
等の強軸方向を縦にして配設するのが一般的である。
【0003】図7に示すのは、上下弦材にT形鋼を使用
した場合であり、接合部金物Bを、トラス枠材Aの上下
弦材50を垂直につなぐ束材60と、この束材60の上
下端部にボルト接合される垂直ガセットプレート61
と、この垂直ガセットプレートに溶接で水平に取付けら
れる接合プレート62から構成し、上下弦材50のフラ
ンジ50aと接合プレート62の接合端部とを、また上
下弦材50のウェブ50bと垂直ガセットプレート61
の接合端部とを、突き合わせ、スプライスプレート63
を介してボルト接合している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、H形鋼
等の上下弦材の強軸方向を縦にして用いることは、屋根
材を取り付けるための二次部材の上弦材への取付けが容
易であるという点などから決められていることであり、
H形鋼等の上下弦材の強軸方向を横にして用いること
も、数少ないが行われている。
【0005】このH形鋼等の上下弦材の強軸方向を横に
して用いた場合には、トラス構面外座屈長さを長くする
ことができ、より大型の網目を構成することができる利
点があるが、接合部金物の接合プレートと上下弦材のフ
ランジとが直交した状態で接合されるため、従来のよう
なスプライスプレートを使用することができない。
【0006】また、仮にH形鋼ウェブのみをスプライス
プレートを用いて接合プレートに接合した場合には、ウ
ェブのH形鋼全断面積に占める割合は通常1/3以下で
あるため、狭い領域にトラス弦材の軸力が集中すること
になり、構造強度上に問題が生じる。
【0007】この発明は、立体トラスにおけるトラス枠
材の上下弦材を強軸方向が横向きとなるようにして用い
る場合に、比較的簡単な構造により、トラス枠材のフラ
ンジ軸力を接合部金物の接合プレートに有効に伝達する
ことのできる立体トラスの接合部構造を提供しようとす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、強軸方向を
横に向けたH形鋼からなる上下弦材をラチス材で連結し
てなるトラス枠材と、トラス節点位置に配設されて各ト
ラス枠材の端部が接合される接合部金物とにより、大型
の網目を構成する立体トラス構造物において、前記トラ
ス枠材の上下弦材をつなぐ束材と、この束材の上下端に
位置して上下弦材がそれぞれ接続される接合プレートと
で、一体化した接合部金物を形成し、前記上下弦材のウ
ェブをそれぞれ前記接合プレートの接合端部に突き合わ
せ、上下弦材と接合プレートとを、上下弦材の左右フラ
ンジの上部と下部を左右から挟み、かつ、接合プレート
を上下から挟む片側のフランジで計4枚のアングル材を
介してボルト接合してなることを特徴とする。
【0009】以上のような構成において、上下弦材の軸
力が上下弦材のフランジおよびアングル材を介して接合
プレートに有効に伝達され、従来のようにフランジ同士
が水平に接合されなくても、比較的簡単な構造で、十分
な接合部性能を得ることができ、H形鋼等の上下弦材の
強軸方向を横にしてトラス構面外座屈長さを長くし、よ
り大型の網目を構成することができる。
【0010】
【発明の実施の態様】以下、この発明を図示する実施例
に基いて説明する。図1,図2は、上下弦材にH形鋼を
用い、トラス枠体をシングルワーレンとした立体トラス
の場合、図3,図4は、上下弦材にH形鋼を用い、トラ
ス枠体をダブルワーレンとした立体トラスの場合を示
す。
【0011】図1〜図4において、立体トラスは、平面
視で三角形や四角形等の網目を形成するトラス枠材A
と、網目の節点位置に配設されて各トラス枠材Aの端部
が接合される接合部金物Bから構成されている。
【0012】トラス枠材Aは、H形鋼からなる上弦材1
および下弦材2と、両者間に斜めに配設されるアングル
材からなるラチス材3とから構成され、上弦材1および
下弦材2は、H形鋼の強軸方向が横に向くように、即
ち、ウェブ1b,2bが水平となるように、配設されて
いる。
【0013】接合部金物Bは、主として、鋼管等からな
る束材4と、上下の接合プレート5,6からなり、接合
プレート5,6は、それぞれ上弦材1,下弦材2のウェ
ブ1b,2bと一致するように、束材4の上下端部に溶
接により固定されている。
【0014】上弦材1,下弦材2のウェブ1b,2bが
それぞれ接合プレート5,6の接合端部に突き合わさ
れ、上弦材1,下弦材2のフランジ1a,2aが接合用
のアングル材7を介してボルト接合される。アングル材
7は、上弦材1,下弦材2の左右フランジ1a,2aの
上部、下部を挟むように配設され、ボルト8で上弦材
1,下弦材2のフランジ1a,2aに取付けられ、接合
プレート5,6を上下から挟むアングル材7がボルト9
により接合プレート5,6に取付けられる。
【0015】また、H形鋼のフランジとウェブの付け根
部には、Rが施されているので、アングル材7と、上弦
材1,下弦材2のウェブ1b,2bおよび接合プレート
5,6との間にフィラー10を介在させ、付け根部のR
を避けてアングル材7のタッチ面が密着できるようにし
ている(図1のa−a断面参照)。
【0016】トラス枠材Aの上弦材1,下弦材2とラチ
ス材3との接続は、一対のアングル材11とガセットプ
レート12で行う。一対のアングル材11は、上弦材
1,下弦材2のウェブ1b,2b(必要に応じて補強リ
ブ13で補強する)にボルト止めし、このアングル材1
1でガセットプレート12の基部を挟持し、このガセッ
トプレート12の先端部にラチス材3の先端部をボルト
止めする。また、これに限らず、図5に示すように、ス
プリットT14を使用してもよい。
【0017】接合部金物Bとラチス材3の接続は、図2
のシングルワーレンの場合には、上部の接合プレート5
の下面に垂直ガセットプレート15を溶接で取付け、こ
こにラチス材3の先端部をボルト止めする。下部の接合
プレート6の上面には、補強リブ16を溶接で取り付け
ておく。
【0018】図4のダブルワーレンの場合には、束材4
の中間部に垂直ガセットプレート17を溶接で取付けて
おき、ここにラチス材3の先端部をボルト止めする。上
部の接合プレート5の下面および下部の接合プレート6
の上面には、補強リブ18を設ける。
【0019】また、母屋受け材19は、図2に示すよう
に、トラス節点位置において上弦材1のウェブ1bの上
面に取付プレート20を溶接で取付け、この取付プレー
ト20の上部に母屋受け材19をボルト止めする。ある
いは、図4に示すように、トラス節点位置において上弦
材1のウェブ1bの上面にスプリットT21をボルト止
めし、このスプリットT21の上部に一対のアングル材
22を取付け、このアングル材22の上に母屋受け材1
9をボルト止めする。
【0020】また、図6に示すように、トラス節点にお
ける2つのラチス材3の交点が上弦材1,下弦材2の中
心軸線から上または下にずれるようにしてもよい。この
場合には、スプリットT14等の長さを短くできる利点
がある。
【0021】以上のような構成において、トラス枠材A
と接合部金物Bとをそれぞれ独立して製作し、現場にお
いてトラス枠材Aと接合部金物Bとを組み合わせる。突
き合わせた上弦材1,下弦材2と接合プレート5,6と
をそれぞれアングル材7でボルト接合する。
【0022】以上のような構成であれば、トラス枠材A
と接合部金物Bとを分割して製作するため、接合部金物
の束材がトラス枠材と一体のものと比較して、それぞれ
を小型化・軽量化することができ、生産性・作業性・施
工性が向上する。また、上弦材1および下弦材2は、強
軸方向を横に向けて配設されているので、トラス構面外
座屈長さを長くすることができ、トラス枠材Aを長くし
て、より大型の網目を構成することができる。また、上
弦材1および下弦材2の軸力は、フランジ1a,2aお
よびアングル材7を介して接合プレート5,6に有効に
伝達され、十分な接合部性能が得られる。さらに、接合
部金物Bは、束材4と接合プレート5,6からなる簡単
な構成とすることができると共に、接合プレート5,6
は板材にボルト孔を穿設するだけでよいため、NC加工
機で省力的に生産することができ、コスト低減と共に、
工期短縮が可能となる。
【0023】
【発明の効果】この発明は、トラス枠材の上下弦材を強
軸方向が横向きとなるように配設してなる大型の網目を
構成する立体トラス構造物において、トラス枠材の上下
弦材をつなぐ束材と、この束材の上下端に位置して上下
弦材がそれぞれ接続される接合プレートとで、一体化し
た接合部金物を形成し、上下弦材のウェブをそれぞれ接
合プレートの接合端部に突き合わせ、上下弦材と接合プ
レートとを、上下弦材のフランジを挟むアングル材を介
してボルト接合するようにしたため、次のような効果を
奏する。
【0024】(1) 上下弦材の強軸方向が横向きで上下弦
材のフランジと接合プレートとが直交していても、上下
弦材の軸力をアングル材を用いて接合プレートに有効に
伝達することができ、十分な接合部性能を有する接合部
構造を得ることができる。
【0025】(2) 上下弦材の強軸方向を横向きとするこ
とができるため、トラス構面外座屈長さを長くすること
ができ、トラス枠材を長くして、より大型の網目を構成
することができる。
【0026】(3) 接合部金物は、束材と接合プレートか
らなる簡単な構成とすることができると共に、接合プレ
ートは板材にボルト孔を穿設するだけでよいため、コス
ト低減および工期短縮が可能となる。
【0027】(4) トラス枠材の接合部をほとんどボルト
接合とするため、NC加工ができ、生産性・作業性が向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る立体トラスの接合部構造をシン
グルワーレンのトラス枠材に適用した実施例を示す平面
図である。
【図2】図1の立体トラスの正面図である。
【図3】この発明に係る立体トラスの接合部構造をダブ
ルワーレンのトラス枠材に適用した実施例を示す平面図
である。
【図4】図3の立体トラスの正面図である。
【図5】上下弦材とラチス材の接続部分の構造が異なる
例を示す(a)は横断面図、(b)は縦断面図である。
【図6】上下弦材とラチス材の交点位置の異なる例を示
す正面図である。
【図7】従来のトラス枠材と接合部金物を示し、(a)
は平面図、(b)は正面図である。
【符号の説明】
A…トラス枠材 B…接合部金物 1…上弦材 2…下弦材 3…ラチス材 4…束材 5…上部の接合プレート 6…下部の接合プレート 7…接合用のアングル材 8…ボルト 9…ボルト 10…フィラー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強軸方向を横に向けたH形鋼からなる
    下弦材をラチス材で連結してなるトラス枠材と、トラス
    節点位置に配設されて各トラス枠材の端部が接合される
    接合部金物とにより、大型の網目を構成する立体トラス
    構造物において、 前記トラス枠材の上下弦材をつなぐ束材と、この束材の
    上下端に位置して上下弦材がそれぞれ接続される接合プ
    レートとで、一体化した接合部金物を形成し、前記上下
    弦材のウェブをそれぞれ前記接合プレートの接合端部に
    突き合わせ、上下弦材と接合プレートとを、上下弦材の
    左右フランジの上部と下部を左右から挟み、かつ、接合
    プレートを上下から挟む片側のフランジで計4枚のアン
    グル材を介してボルト接合してなることを特徴とする立
    体トラスの接合部構造。
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