JP4157702B2 - 細紐状加工青果物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の目的】
この発明は、全体またはその殆どが果肉で満たされた性状を有する果実や野菜、根菜類の加工品に関わるものであり、特に、これまで全く類例がない麺類に近い性状で、組織の丈夫さと弾性的食感とが保持されるようにした新規な構成の加工青果物と、それを素材とした加工食品、ならびにそれらの製造方法を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
我が国の食料事情は、昭和30年代末から劇的な変化を見せ、それまで戦後の食糧難の時代から国策として増産に増産を重ねてきていた主食の米が、遂にその消費を減少し始め、その対応のために度重なる減反政策で大幅な米の生産調整をしてきたにも拘わらず、ある時期からは、特に若年層の食生活の洋風化がすっかり定着してしまった影響をそのまま反映し、米余り現象を呈する有り様となってしまっていたが、稲作中心で我が国の農業を支えてきていた多くの農家やその指導者には、このような事態に危機感を抱き、若年層にも好まれる美味しい米作りに懸命の努力を長年に渡って重ねてきた甲斐があったことと、規制緩和政策による米単価の抑制ないしは低落傾向を示したこと等の要因から、ここにきて幾分なりとも米の消費拡大の兆しが見え始めている。
【0003】
と同時に、我が国を代表する食物の一つで、今では、国際的にも「SUSHI」に並んで「SOBA」で通用するまでの認知を得るに至っている蕎麦についても、休耕作物としての地位を得て増産傾向にあるという好条件が重なっているとはいえ、かなりの割合で蕎麦の消費量が拡大傾向にあるという現象があって、このところの我が国の食生活環境に変化が表れ始めているのは間違いがなく、こうした傾向は、世界でも類例がない程の経済発展を続けている間に深く浸透してしまった食生活の洋風化が、国民の健康管理にそれ相当の悪影響を及ぼしてきているという警鐘が鳴らされ、情報に聡い若年層にも微妙な影響を与えていること等にも起因しているのではないかと予想され、元々生理的に動物性食品よりも、米や蕎麦といった穀物を始め、果物や野菜等といった青果物も含めた植物性食品を摂取し易い体質に生まれついている人種性からしてみても、こうした回帰現象は当然のことと首肯できなくはない。
【0004】
植物性食品の中でも、特に、青果物の場合は、豊富な水分の外、固形分として果糖、ブドウ糖およびショ糖等の糖分を、有機酸成分としてリンゴ酸、クエン酸等を、そして、無機成分として高い含量のカリウムを含む特徴を有する上、セルロースやペクチン等の豊富な食物繊維を含んでいて、糖尿病の予防や血中コレステロールの低下等について効果があることもよく知られる一方、この青果物に含まれるカテキンやプロシアニジン等のポリフェノール成分は、近年、活性酸素消去能等の機能性を有するという報告がなされる等、人体の形成、維持や生理活性に欠かせない有用成分の摂取、補充に最適な食品とされ、更に、果物や野菜に豊富に含まれるビタミンA、ビタミンC等のビタミン類は、栄養成分として健康の維持に大きく関与している事実も周知されるとおりであって、このように、青果物は、健康の維持、増進に有益な食品として代表的な資源であるということができる。
【0005】
こうした認識から、これら青果物は、従前からも、単に生食で供給されるだけではなく、例えば、野菜類であれば、調理食品の原料となる外、ジュースや漬物、カット野菜、乾燥野菜等各種加工品として提供され、また、果物類では、果汁やジャム、プリザーブ、ビネガー、缶詰あるいは乾果等、多種類の加工品原料としても広く用いられてきてはいるものの、食文化が大きく様変わりをして、誰でもがそれ程の負担もなく、濃厚な味で食べては美味しい肉中心の洋風食や、一風変ったエスニック料理、手軽に食を満たす各種ファーストフード等々、豊富な食品の食味が可能になったことから、これだけその有用性を再認識され始めた青果物といえども、多少目先を変えた程度どの加工品としてでは、人々が好んで受入れる食品の仲間入りをすることが難しい環境となっている。
【0006】
そのため、様々な狙いから、これまでにも、例えば、特開昭60−30661号「摘果りんごの加工方法」発明や特開昭62−134058号「リンゴを素材としたスナック食品の製造方法」発明、あるいは特公平7−63311号「切断青果物の保存処理方法」発明等といった提案のように、それら青果物に熱を加えたり、揚げたり、乾燥させたり等の各種加工を施して新商品の開発に挑戦してきてはいたものの、その加工工程の際に、折角の青果物が褐変や果肉の軟化等の性状変化を生じ、著しく品質の低下を招く結果に繋がってしまうことが多く、多量の酸化防止剤等の使用を余儀なくされていて、自然食品としての評価を落してしまう結果、なかなか人々に認知、評価される程の新しい加工品の実現化が果たし得ないという厳しい状況下に置かれてしまっていた。
【0007】
そこで、この発明では、青果物が有する色調や食感を保ち、且つ、前記したとおりの食物繊維等健康に有用な成分、機能を壊さないようにする新たな青果物の加工法がないものかとの見地から、逸早くその開発、研究に着手し、様々な試行錯誤と幾多の試作実験とを長年に渡って繰り返してきたところ、茲にきて、遂にその新規な構造の加工青果物、およびそのための新規な加工方法を実現化することに成功したものであり、以下では、その構成の詳細を開示していくこととする。
【0008】
【発明の構成】
この発明の加工青果物は、基本的に次のとおりの構成を要旨とするものである。
即ち、加熱、溶融マーガリン液中で所定時間加熱処理された対象青果物を、熱湯に浸して油切りをして常温にまで戻すようにして得られる、褐変がなく、略素材の色調のままか、それに近い色調を維持し、組織の丈夫さと弾性的食感とが保持されるようにした加工青果物である。
【0009】
上記した基本的な構成からなるこの発明の加工青果物は、他の記載表現によるものとすよれば、加熱、溶融マーガリン液中で所定時間加熱処理されて酸、糖分あるいは脂質成分を分離させ、高温化した対象青果物を、熱湯に浸して油切りをして常温にまで戻すようにして得られる、褐変がなく、略素材の色調のままか、それに近い色調を維持し、組織の丈夫さと弾性的食感とが保持されるようにした構成を要旨とする加工青果物となる。
【0010】
また、これら基本的な構成の加工青果物は、より具体的には、155ないし165℃程度にまで加熱した溶融マーガリン液中で所定時間加熱処理されて酸、糖分あるいは脂質成分を分離させ、高温化した対象青果物を、熱湯に浸して油切りをして常温にまで戻すようにして得られる、褐変がなく、略素材の色調のままか、それに近い色調を維持し、組織の丈夫さと弾性的食感とが保持されるようにした加工青果物とすることができる。
【0011】
そして、それらをより望ましい構成のものとして示せば、略160℃程度に加熱した溶融マーガリン液中で所定時間加熱処理されて酸、糖分あるいは脂質成分を分離させ、高温化した対象青果物を、熱湯に浸して油切りをして常温にまで戻すようにして得られる、褐変がなく、略素材の色調のままか、それに近い色調を維持し、組織の丈夫さと弾性的食感とが保持されるようにした加工青果物ということができる。
【0012】
加熱処理の対象にする青果物は、果物では果肉組織が密実で全体が一塊となっている、例えば梨や熟す前の柿、瓜等であって、好ましくは林檎の果実であり、また、野菜、根菜類としても、その果肉部分が密実で全体が一塊となっているもの、例えば干瓢や冬瓜、胡瓜、蕪、サツマイモ、ジャガイモ等、好ましくは大根や人参であって、それらは、種子およびそれを包む室や内果皮を除去し、外果皮も剥き去ったものを用い、望ましくはその厚みが略2ないし3mm程度の肉薄状のものに規制されるよう加工したものにすると、その加熱処理が効率的且つ確実に実現できて好都合のものになる。但し、それら対象青果物は、生食として提供されるものだけではなく、摘果リンゴ等の未熟の果実や、そのままでは生食として適さない規格外の青果物等についても採用可能であることは言うまでもない。
【0013】
なお、対象青果物の皮剥き、除芯加工は手作業で行うこともできるが、皮剥き器や除芯器等加工機器を利用して処理するようにすれば、効率的且つ衝生的に作業を実施することができ、青果物が大根や人参のときは、適当な長さに切断してから皮剥き処理するのが望ましく、また、皮剥き、除芯した対象青果物は、例えば桂剥きの要領によって肉薄加工処理すると共に、幅5ないし10cm、長さ30ないし50cm程度の短冊状のものに加工処理する(できれば市販の加工機器を採用して品質の向上を図る。)ようにした処理を加えてから次の加熱処理工程に移行するようにすれば、当該加熱処理工程を円滑に実施し得ると共に、加熱処理をして常温に戻した加工青果物を饂飩または蕎麦様の細紐状に裁断、加工する処理が効率化される。
【0014】
更に、この対象青果物は、望ましくは、皮剥き、除芯加工の直後に1%前後の濃度とした塩水中に浸漬処理して組織の酸化を防止するようにした処理を加えてから次の加熱処理工程に移行するようにすれば、加熱処理工程前に青果物を変色させてしまい、加熱処理工程後にもその変色部分が残存して商品価値を落してしまうことがないようにしたものとすることができて、極めて好都合のものとなる。
【0015】
マーガリンは、植物油、動物油を原料とした加工油に、水等を加えて乳化した可塑性あるいは流動性の油脂加工品であって、家庭用、業務用、特珠用途用に分けられるが、好ましくは業務用マーガリンであって、日本農林規格で区分される強化マーガリン、A級マーガリン、B級マーガリンの中、ビタミンAを強化した強化マーガリンまたはA級マーガリンを用いるようにするのが望ましいと言える。なお、このマーガリンに相当する食用油脂として、大豆油、なたね油、バーム油、米油、やし油等の植物油脂、バター脂、豚油、牛脂等の動物油脂が存在していて、代替品としての可能性が完全に消去されている訳ではない。
【0016】
溶融マーガリン液は、融点が55℃のため、常温では固形の上記したマーガリンを、十分な容量の金属製容器内に、対象青果物加熱処理に都合がよく、当該容器容量に見合った十分な量だけ取り込み、155ないし165℃程度、最適には略160℃程度にまで加熱すると、それらマーガリンは速やかに溶融して淡黄色で透明な液体となって得られる。なお、この溶融マーガリン液段階で、未だ対象青果物の加熱処理をしない中に、予めシナモン等、最終的な加工青果物に相応しい香り付けができるよう、公知の各種香辛料を添加したものとすることができる。
【0017】
対象青果物は、上記した溶融マーガリン液中で、当該対象青果物の性状、即ち、品種や同一品種でも成熟度等に左右される果肉状態、あるいはその肉厚や大きさ等の違いに応じて決定される所定時間、例えば、青果物が林檎であって厚さが5mm程度、巾が10cm程度、長さが50cm程度の短冊状のものの場合であれば、5ないし8分程度までの比較的短時間に渡って加熱処理されるようにするものであって、この間の加熱処理により、対象青果物が含有する酸、糖分あるいは脂質成分を、当該対象青果物の組成を破壊することなく溶融マーガリン液中に固形分として分離、浮遊状にさせてしまうことができることになる。
【0018】
この加熱処理過程で対象青果物含有成分である酸、糖分あるいは脂質成分を溶融マーガリン液中に溶出、溶け込み状ではなく、分離できることに起因して、加工青果物にしたときに褐変がなく、略素材の色調のままか、それに近い色調を維持し、組織の丈夫さと弾性的食感とが確保されるものと予想され、それら対象青果物内所定成分は、溶融マーガリン液中に分離、浮遊状に存在するが故に、加熱処理中あるいはその後の段階に容易に溶融マーガリン液から除去することができ、対象青果物内に吸収されて減少した分のマーガリンを補充するだけで、当該使用中の溶融マーガリン液は、この発明の加熱処理用のそれとして繰り返し、何回でも使用が可能になるという利点も得られる。
【0019】
所定時間加熱処理された対象青果物は、上記溶融マーガリン液中から当該溶融マーガリン液の滴りをできるだけなくすようにして注意深く取り出し、用意してあった熱湯に浸して十分油切りを行ってから常温にまで戻すようにしたものとすることによって得られる加工青果物は、褐変がなく、略素材の色調のままか、それに近い色調を維持し、組織の丈夫さと弾性的食感とが保持されたものになると共に、加熱処理の結果としてマーガリンの成分が残留して機能をした食物となる。
【0020】
即ち、このマーガリンは、工業的に広く利用されている安全で経済的な素材であって、近年の研究から、ビタミンAの増強剤として、また、油脂として調味や物性あるいは栄養学的な機能性を有することが知られるようになってきており、したがって、対象青果物が元来備えている色調や食感は固より、当該青果物としての高い機能性も失うことがない上、更にマーガリンが有する機能が補充、増強された新規な食物に加工されたことなる。
【0021】
【関連する発明1】
この発明の基本をなす上記加工青果物に関連し、この発明には、次のとおりの構成からなる加工食品が包含されている。
即ち、上記したとおりの加工青果物を素材にした上、所望の形状に型抜きまたは裁断されてチップ化または粒状化された上、表面味付け、浸透味付け、焼成、燻製処理、フライ処理、乾燥処理の何れか、またはそれらの組合せ処理して得られるようにした構成を要旨とする、前記加工青果物を素材にした加工食品である。
【0022】
この発明の基本をなす前記加工青果物は、その対象青果物としての組織状態を略そのまま維持していることから、更に所望の形状に型抜きしたり、裁断加工することが容易であって、チップ化または粒状化することが可能であり、例えば皮剥き、除芯しただけで加工林檎としたものでは、それを薄くスライスして薄ドーナツ状に加工、調製し、それらを高温の乾燥機で脱水処理して乾燥したものとすることにより、チップ様のスナックを調製することができ、こうして得られるこの発明の加工食品は、従来法である対象青果物、あるいはその乾燥物を単に食用油脂で揚げるフライ処理しただけの公知のチップとは、明らかにその色調、食感とも異なったものになる。
【0023】
【関連する発明2】
更に、この発明には、上記した加工青果物を素材して得られる次のとおりの構成からなる加工食品が、この発明の基本をなす上記加工青果物に関連したものとして包含される。
即ち、前記したこの発明による加工青果物を素材にした上、除芯した空洞部分に、グラタンあるいはカレールー等の充填食材を注入してからオーブンで加熱調理して得られるようにした加工食品である。
【0024】
充填食材は、グラタンあるいはカレールーを代表的なものとしているが、その他、例えば公知の餃子やシューマイ、あるいは肉マン等に用いられている類いの詰め物や、小豆や栗を主体にした餡類、菓子の生地等々、この発明の加工青果物に組み合わせてその味わいを調和させることができ、しかも除芯した空洞部への充填を可能にし、加熱調理することによって味わいを出すことができるものであれば、特にその材料の限定はなく、それら中から好適なものを適宜採用可能になることは言うまでもない。
【0025】
【関連する発明3】
以上詳述してきたとおりのこの発明の加工青果物およびそれを素材にした加工食品に関連し、この発明には、それらを製造する次のとおりの構成からなる製造方法も包含する。
即ち、金属製容器内に固形マーガリンを入れ、速やかに加熱、溶融して透明、淡黄色の溶融マーガリン液とする工程、皮剥きし、必要に応じて除芯処理された青果物を溶融マーガリン液中で所定時間加熱処理し、対象青果物含有の酸、糖分あるいは脂質成分を溶融マーガリン液中に分離、浮遊状にさせる工程、加熱処理されて高温化した青果物を溶融マーガリン液中から取り出し、熱湯中に浸漬して油切り処理をする工程、加熱処理済みで常温に戻した対象青果物を水切りまたは脱水して所望含水量にまで加工処理する工程、以上の工程からなる、この発明の加工青果物を得るための製造方法である。
【0026】
この基本的な構成による製造方法は、より具体的には、対象青果物を洗浄した後、皮剥きし、必要に応じて除芯処理する工程、十分な容量の金属製容器内に、その容器に合わせた十分な量の固形マーガリンを入れ、速やかに155ないし165℃程度にまで加熱、溶融して透明、淡黄色の溶融マーガリン液とする工程、対象青果物を溶融マーガリン液中で所定時間に渡って加熱処理し、対象青果物含有の酸、糖分あるいは脂質成分を溶融マーガリン液中に分離、浮遊状にさせる工程、加熱処理されて高温化した対象青果物を溶融マーガリン液中から取り出し、熱湯中に浸漬して油切り処理をする工程、加熱処理済みで常温に戻した対象青果物を水切りまたは脱水して所望含水量にまで加工処理する工程、以上の工程からなる、前記したこの発明の加工青果物を得るための製造方法と言うことができる。
【0027】
そして、より望ましい構成のものとして示せば、対象青果物を洗浄後、皮剥きし、必要に応じて除芯処理する工程、十分な容量の金属製容器内に、その容器に合わせた十分な量の固形マーガリンを入れ、速やかに略160℃程度にまで加熱、溶融して透明、淡黄色の溶融マーガリン液とする工程、対象青果物を溶融マーガリン液中で所定時間に渡って加熱処理し、対象青果物含有の酸、糖分あるいは脂質成分を溶融マーガリン液中に分離、浮遊状にさせる工程、加熱処理されて高温化した対象青果物を溶融マーガリン液中から取り出し、熱湯中に浸漬して油切り処理をする工程、加熱処理済みで常温に戻した青果物を水切りまたは脱水して所望含水量にまで加工処理する工程からなる、この発明の加工青果物を得るための製造方法となる。
【0028】
対象青果物の前処理工程では、清水によって十分に洗浄した後、手作業か市販の皮剥き器具を使うかして皮剥きすると共に、林檎等の果実類の場合のようにに対象青果物に種子や芯のあるものについては、それら種子や芯を除去してしまう除芯処理を施す必要があり、既述の如く、この除芯処理には、市販の除芯器等加工機器を利用して処理するようにして、効率的且つ衝生的な作業を実施するようにすべきであり、また、対象青果物が大根や人参のときは、適当な長さに切断してから皮剥き処理するのが望ましい。
【0029】
加熱処理工程において溶融マーガリン液中に分離、浮遊状にした対象青果物含有の酸、糖分あるいは脂質成分は、既述した如く、溶融マーガリン液中に分離、浮遊状に存在することになるため、加熱処理中にあっても除去することができるものの、この発明による製造方法を全て済ませた後、自然放冷または強制放冷して常温に戻すことにより、マーガリンの融点が55℃のため、溶融マーガリン液は、常温に移行する過程で簡単に凝固し、この凝固の際に対象青果物由来の酸、糖分あるいは脂質成分で、溶融マーガリン液中に分離されていた抽出物が、マーガリンの固形部の上部に層をなした状態になって残されることから、その抽出物だけを極めて容易且つ確実に除去することができ、したがって、一旦使用したマーガリンを、この発明の製造方法における溶融マーガリン液として再利用する上では、この凝固による分離が最も有利な抽出物の処理方法と言うことができる。
【0030】
油切り処理工程は、主として加熱処理して高温化している対象青果物の表面付近に残存状となってベタつくマーガリンを除去する目的から実施されるものであり、したがって、長い時間に渡って処理する必要はなく、また、長い時間の処理によって、折角浸透しているマーガリン成分、特にマーガリンの色素であるビタミンAの成分が、青果物の色調維持に有利に係わっている作用を無くす虞れがあることから、対象青果物の性状に合わせた最適な時間による処理に限るようにするのが得策である。
【0031】
こうして製造される加工青果物は、それが林檎等の果実類によるものであれば、色調は淡黄色で林檎の組織の丈夫さと果肉の食感とを十分に保っており、流水による水洗いや水切り等の取扱いによっても千切れて断片化してしまうようなことはなく、また、大根によるものでは、透明な白色の色調を呈しており、それが人参では、その色調は鮮やかなオレンジ色に強調されたものになり、林檎の場合と同様に、その繊維組織の丈夫さ、果肉の食感何れとも、十分過ぎる程に保持され、その繋がり強さに至っては逆に強化されたものに変化したものになることから、細紐状に加工したものでは、麺つゆに浸して素麺のように食味することが可能になり、また薄葉状のままか、千切り状に加工するかしてサラダ等の具として利用することもできる。
【0032】
【関連する発明4】
更に関連して、この発明には、上記のとおりの製造方法によって得られた加工青果物を素材に、所望の形状に型抜きまたは裁断してチップ化または粒状化する工程、および、それらチップまた粒状物に表面味付け、浸透味付け、焼成、燻製処理、フライ処理、乾燥処理の何れか、またはそれらの組合せ処理をする工程が加えられて加工食品を得るようにした、この発明の加工青果物を素材にした加工食品を得るための製造方法が包含される。
【0033】
【関連する発明5】
同様に、上記のとおりの製造方法によって得られた加工青果物を素材に、除芯した空洞部分に、グラタンあるいはカレールー等の充填食材を注入する工程、および、それら全体をオーブンで加熱調理する工程が加えられて加工食品を得るようにした、この発明の加工青果物を素材にした加工食品を得るための製造方法も包含されている。
以下では、上述してきたこの発明の構成がより明確なものとなるようにするため、幾つかの代表的な実施例について説明を加えていくことにする。
【0034】
【実施例1】
工程の概略を図化した図1に示す実施例は、この発明の代表的な加工青果物の製造方法の中、対象青果物が林檎であって、加熱処理した後で麺状に加工してなる加工青果物を得るようにするため、▲1▼から▲6▼に至る工程を経るようにした製造方法について取り上げたものである。
【0035】
【0036】
【実施例2】
同様にして表示した図2の実施例は、対象青果物が大根または人参の場合の加工青果物を得るようにするための▲1▼ないし▲6▼による製造方法であって、
【0037】
【実施例3】
図3に図化して取り上げた実施例は、皮剥き、除芯しただけで丸のまま加熱処理して得た加工林檎を利用した食品の事例であって、加工林檎の除芯した後の空洞部分に充填食材が詰められた加工食品のための▲1▼ないし▲6▼による製造方法である。
この製造方法は、前記実施例1における第一ないし四工程中、▲2▼桂剥きの要領で厚さ略2mm程度、巾が略50mm程度の短冊状に切り出し加工する工程を無くし、林檎を皮剥き、除芯した丸のままで第五工程以下に移行するもので、それ以外は全く同様の工程として▲1▼ないし▲3▼を経過する。
【0038】
【0039】
こうして得られた充填食材詰めの加工食品は、そのままで商品にすることができる外、この後に空洞部分に直交する方向に薄切りして薄円盤状にし、それらを熱風乾燥装置で水分が無くなるまで乾燥することにより、充填食材を芯にして加工林檎にコンビネーション化してなるチップ状のスナック食品にすることもできる。
【0040】
【実施例4】
図4に図化してある実施例は、皮剥き、除芯しただけで丸のまま加熱処理して得た加工林檎を利用した食品の他の事例であって、この製造方法においても、上記実施例3同様に、前記実施例1における第一ないし四工程中、▲2▼桂剥きの要領で厚さ略2mm程度、巾が略50mm程度の短冊状に切り出し加工する工程を無くし、林檎を皮剥き、除芯した丸のままで第五工程以下に移行するもので、それ以外は全く同様の工程として▲1▼ないし▲3▼を経過する。
【0041】
【0042】
【作用効果】
以上のとおりの構成からなるこの発明の加工青果物、およびそれを素材にした加工食品、ならびにそれらの製造方法は、皮剥き、除芯し、そのままの状態か、もしくは桂剥きの工程を加えて短冊状果肉の材料を塩水に浸した後、よく水切りをしてから溶融マーガリン液中に入れ、所定時間に渡って静かに掻き混ぜて対象青果物全体が均質にマーガリン成分に晒されるようにしたものであって、林檎等の青果物に含まれる酸、糖分あるいは脂質成分を、固形分として油脂から分離すると共に、マーガリンの色素であるビタミンAの成分が、油脂の着色を防ぐだけでなく、青果物のの色調を保つ作用に利用することにより、この発明の所期の目的である対象青果物が元来備えている色調や食感を保持した新規な加工青果物、およびそれを素材にした加工食品が、極めて効率的且つ確実に得られるようにするものであり、得られた加工青果物およびその加工食品は、食品添加物等の使用を一切なくし、当該青果物としての高い機能性を有するだけではなく、マーガリンが有する機能も補充、増強された安全で高機能の食品になるという大きな効果が得られるものとなる。
【0043】
また、この発明の加熱処理では、対象青果物の殆どのものが多量の水分を含んでいて、従前までのフライ処理のように、マーガリン以外の油脂、例えば大豆
第五工程 加熱されて高温化した丸のままの林檎を、できるだけ溶融マーガリン液の滴りがないように注意深くして筒形ステンレス鍋から取り出し、用意しておいた熱湯に入れ、取り出して静置し分が溶出、混入状となって油脂を着色させてしまうと同時に、使用油脂自体の品質の低下を招き、それら油質の再利用を困難にして経済的負担を増してしまうようになる外、対象青果物を褐変によって着色させ、組織を壊して青果物が元来有していた独特の食感を失わせてしまうといった不都合を生じていたのとは違い、マーガリン自体が、その製造過程で既に水分を含んだものとして形成されているため、対象青果物が含有する水分に反応することはなく、穏やかな状態が続き、安全且つ効率的な作業が保証され、しかも、対象青果物由来の成分を油脂中に溶出するのではなく、分離するという作用からもたらされていると考えられる結果において、対象青果物が元来備えている色調や食感に支障を来さないだけではなく、食物繊維等の機能性成分の構造に損傷を与えず、逆にその組織の繋がり強さや弾性力を増強できる加工になるという秀れた特徴が発揮される。
【0044】
特に実施例に取り上げた事例によるものでは、上述の作用効果を普く達成可能になるのは勿論のこと、実施例1、3ないし4の対象青果物に林檎を取り上げたものでは、その色調は淡黄色で林檎本来の組織の丈夫さと果肉の食感を保っており、流水による水洗いや水切り等の取扱い中でも千切れて断片化してしまうような虞れがないものになると共に、組織に殆ど変化を生じさせない加工を可能にしており、また、実施例2の大根および人参を対象青果物としたものでは、大根の透明な白色の色調が殆どそのまま保持されたものになり、人参の色調は鮮やかなオレンジ色に強調できるという効果が得られ、それら加工青果物は、麺つゆに浸して素麺のようにして食したり、サラダ等の材料の一つに利用可能にすると共に、グラタンやカレールー等の充填食材とのコンビネーションにより、これまでに見られない全く新しい加工食品としたり、対象青果物が元来備えていた色調や食感を保持し、高機能を備えた新たなスナック食品にすることができるという実用的な効果が確実に得られるものとなる。
【0045】
叙述してきた如く、この発明の加工青果物、およびそれを素材にした加工食品、ならびにそれらの製造方法は、その新規な構成によって普く所期の目的を達成し、多種多様の食品が日々提供され続け、それに慣れ親しみ過ぎている消費者に対しても、青果物が有する食物繊維等健康に有用な成分、機能の摂取を、経済的に、しかも安全且つ簡便に達成できるようにするものであり、更に、摘果果実や規格外野菜等商品価値の少ない青果物の有効利用も果たして廃棄物の減少化にも寄与し得ることから、消費者は固よりのこと、青果物生産者や食品業界、果ては公共機関等多くの関係者から高い評価を得て広く採用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
【図1】対象青果物を林檎とした加工青果物の製造方法で、この発明を代表する実施例の工程を図化した概略図である。
【図2】対象青果物を大根または人参とした加工青果物の製造方法で、この発明を代表する実施例の工程を図化した概略図である。
【図3】この発明によって得られる加工林檎を素材にした新たな加工食品の製造方法で、この発明を代表する実施例の工程を図化した概略図である。
【図4】この発明によって得られる加工林檎を素材にした新たな加工食品の製造方法であって、この発明を代表する他の実施例の工程を図化した概略図である。
Claims (1)
- 対象青果物を洗浄後、皮剥きし、必要に応じて除芯処理してから2ないし3mm程度の肉薄状で、幅5ないし10cm、長さ30ないし50cm程度の短冊状のものに加工する工程、十分な容量の金属製容器内に、その容器に合わせた十分な量の固形マーガリンを入れ、速やかに155ないし165℃、望ましくは160℃程度で加熱、溶融して透明、淡黄色の溶融マーガリン液とする工程、対象青果物を溶融マーガリン液中で所定時間に渡って加熱処理し、対象青果物含有の酸、糖分あるいは脂質成分を溶融マーガリン液中に分離、浮遊状にさせる工程、加熱処理されて高温化した対象青果物を溶融マーガリン液中から取り出し、熱湯中に浸漬して油切り処理をする工程、加熱処理済みで常温に戻した対象青果物を饂飩または蕎麦様の細紐状にした上、水切りまたは脱水して所望含水量にまで加工処理する工程、以上の工程からなることを特徴とする細紐状加工青果物の製造方法。
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