JP4155486B2 - 顔料分散液の製造方法 - Google Patents

顔料分散液の製造方法 Download PDF

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    • C09D17/00Pigment pastes, e.g. for mixing in paints
    • C09D17/001Pigment pastes, e.g. for mixing in paints in aqueous medium

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顔料分散液の製造方法および、この製造方法で得られた顔料分散液に関し、特に、インクジェット記録用インクに好適な、200nm以下の微小平均粒径の顔料分散液を効率的に製造することができる顔料分散液製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のインクジェット記録方式に用いるインクとしては、特開昭63−51485号公報、特開昭63−56575号公報、特開平1−198671号公報等に開示されているように、各種の水溶性染料を水単体または、水と水溶性溶剤からなる溶媒中に溶解し、必要に応じて各種添加剤を添加したものが主流であった。
【0003】
しかし、このような染料系インクを用いて印字を行った場合、被記録材上での記録画像の耐水性が悪い(水をこぼしたりすると、容易に記録部分の染料が滲んでしまう)という問題や、耐光性が悪い(記録部分に光が当たると、色調変化や濃度低下が発生する)という問題があった。
【0004】
染料系インクのこれらの問題を解決するため、着色剤として染料の代わりにカーボンブラックや、各種有機顔料を用いた、いわゆる顔料系インクをインクジェット記録方式に適用することが特開昭57−10660号公報、特開昭57−10661号公報、特公平1−15542号公報、特開平2−255875号公報、特開平2−276876号公報等に開示されている。
【0005】
顔料系インクを用いて印字を行った場合、被記録材上で乾燥したインクは着色材が顔料であるため、水がかかっても染料とは違って、溶解して滲むことがなく耐水性が良好である。また、顔料は染料と比較して光に対する反応性が低いため、顔料系インクの耐光性は染料系インクよりも優れている。
【0006】
このような顔料系インクは一般に、顔料と液媒体と分散剤からなる混合物をボールミル、サンドミル等の分散機で分散処理を行い、調製した顔料分散液に必要に応じて各種添加剤を添加して製造されている。
【0007】
従来、上記顔料分散液の製造に当たり、顔料粉体(通常、顔料1次粒子の凝集体である2次粒子からなる)と、液媒体(水、有機溶剤等)と、分散剤とを混合し、該混合物を分散機で分散処理している。しかし、上記混合物の分散処理効率を上げるための特別な工夫はなされていなかった。
【0008】
インクジェット記録用インクに使用する顔料分散液では、ノズル詰まりを確実に防止するとともに、印字画像の透明性を確保するために通常、200nm以下、より好ましくは150nm以下の粒子径レベルまで、顔料分散液中の顔料粒子を微細化する必要がある。そのためには、分散機において顔料粉体を、顔料1次粒子のレベルまで限りなく微細化しなければならなかった。
【0009】
一方、顔料粉体の分散過程は、(1)顔料粉体の「濡れ」、すなわち顔料2次粒子表面および、2次粒子内部の空隙の空気が液媒体及び/又は液媒体と分散剤とにより置換される過程、(2)分散機により顔料2次粒子が粉砕(微細化)される過程および、(3)微細化した顔料粒子表面に分散剤が吸着し、微細顔料粒子の「再凝集防止」が行われる過程とからなることが明らかにされている。
【0010】
顔料粉体と液媒体と分散剤とからなる混合物を分散処理する前に、上記「濡れ」の過程を行っておくことで次の分散処理が効率的に進み、微細粒子径の顔料分散液作製に要する時間が短縮される。ところが、従来技術では上記「濡れ」の過程を行う際に、上記混合物を単に長時間攪拌する(プレミックス)だけであり、顔料2次粒子表面の「濡れ」は起こっても、単に攪拌時間を長くするだけでは、2次粒子内部の一次粒子表面の「濡れ」は生じないのが実情であり、そのため、分散時間の短縮化を実現することはできなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術の上記問題点に鑑みなされたもので、その目的は、顔料分散液を効率良く調製することができる顔料分散液製造方法および、この製造方法で得られた顔料分散液を提供すること、特に、インクジェット記録用インクに好適な、微小粒子径の顔料分散液を短時間に効率的に製造することができる顔料分散液製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、顔料と液媒体と分散剤とからなる混合部または、顔料と液媒体とからなる混合部(この場合は、分散剤を後で添加する)を減圧環境下に保持した後、常圧以上の圧力環境下で保持することにより、その後の分散処理時間を著しく短縮することができることを見いだして本発明を完成するに至った。
【0013】
また、本発明者らの検討によれば、上記混合物を減圧環境下、好ましくは6.65kPa以下の環境下で攪拌しながら1分間以上保持することで、顔料2次粒子内部の空隙の空気が引き出され(上記空気が引き出されることは、混合物からの泡の発生で確認できる。また、この泡の発生が終了することで、上記引き出しが終了したことが判る)、その後該混合物を常圧以上の環境下に、好ましくは1分間以上保持することにより、空気が引き出された顔料2次粒子内部の空隙に液媒体、または液媒体と分散剤とが完全に浸透し、顔料2次粒子内部の1次粒子表面の「濡れ」が充分に行われるため、分散機による分散処理で「微細化」と、「再凝集防止」の過程が極めて円滑に進行し、そのため短時間の分散処理で微小粒子径の顔料分散液を作製することができるものと考えられる。
【0014】
すなわち、請求項1に係る顔料分散液の製造方法は、少なくとも顔料と液媒体と分散剤とからなる混合物を減圧環境下に保持した後、常圧以上の圧力環境下に保持し、しかる後に分散処理を行うことを特徴とする。
【0015】
請求項2に係る顔料分散液の製造方法は、少なくとも顔料と液媒体とからなる混合物を減圧環境下に保持した後、常圧以上の圧力環境下に保持中及び/又は保持後、該混合液に分散剤を加えて分散処理することを特徴とする。
【0016】
請求項3に係る顔料分散液の製造方法は、請求項1または2において、混合物を減圧環境下に保持している間に、該混合物を攪拌することを特徴とする。
【0017】
請求項4に係る顔料分散液の製造方法は、請求項1,2または3において、減圧環境下の圧力が6.65kPa(50mmHg)以下であることを特徴とする。
【0018】
請求項5に係る顔料分散液の製造方法は、請求項1,2,3または4において、減圧環境下に保持する時間が1分間以上であることを特徴とする。
【0019】
請求項6に係る顔料分散液の製造方法は、請求項1〜5のいずれかにおいて、減圧環境下での保持を、混合物からの泡の発生が止まるまで継続することを特徴とする。
【0020】
請求項7に係る顔料分散液の製造方法は、請求項1〜6のいずれかにおいて、常圧以上の圧力環境下に保持する時間が1分間以上であることを特徴とする。
【0021】
請求項8に係る顔料分散液の製造方法は、請求項1〜7のいずれかにおいて、分散処理を高圧ホモジナイザー、サンドミル、パールミル、ダイノーミルのいずれかで行うことを特徴とする。
【0022】
本発明の顔料分散液の製造方法は、請求項1〜8のいずれかにおいて、液媒体が水性媒体であることが好ましい
【0023】
本発明の顔料分散液の製造方法は、請求項1〜のいずれかにおいて、顔料が有機顔料であることが好ましい
【0024】
本発明の顔料分散液の製造方法は、請求項1〜のいずれかにおいて、分散剤が界面活性剤であることが好ましい
【0025】
本発明の顔料分散液の製造方法は、請求項1〜のいずれかにおいて、顔料として少なくともカーボンブラックを含むことが好ましい
【0026】
本発明の顔料分散液の製造方法は、請求項1〜のいずれかにおいて、顔料として少なくともピグメントレッド122を含むことが好ましい
【0027】
本発明の顔料分散液の製造方法は、請求項1〜のいずれかにおいて、顔料として少なくともピグメントブルー15:3を含むことが好ましい
【0028】
本発明の顔料分散液の製造方法は、請求項1〜のいずれかにおいて、顔料として少なくともピグメントイエロー138を含むことが好ましい
【0029】
請求項に係る顔料分散液の製造方法は、請求項1〜のいずれかにおいて、顔料分散液中の顔料の平均粒子径が200nm以下であることを特徴とするものである。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に詳しく説明する。
本発明の顔料分散液および該分散液の製造方法に使用される顔料は、特に限定されるものではないが、例示すれば以下のとおりである。
黒色用としてはファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック類、または銅、鉄、酸化チタン等の金属類、アルトニトロアニリンブラック等の有機顔料が挙げられる。
【0032】
さらにカラー用としてはピグメントイエロー138、ピグメントレッド122、ピグメントブルー15:3、トルイジンレッド、パーマネントカーミンFB、ファストイエロAAA、ジスアゾオレンジPMP、レーキレッドC、ブリリアントカーミン6B、フタロシアンニンブルー、キナクリドンレッド、ジオキサンバイオレット、ビクトリアピュアブルー、アルカリブルートナー、ファーネスイエロー10G、ジスアゾエローAAMX、ジスアゾエローAAOT、ジスアゾエローAAOA、黄色酸化鉄、ジスアゾエローHR、オルトニトリロアニリンオレンジ、ジニトロアニリンオレンジ、バルカンオレンジ、トルイジンレッド、塩素化パラレッド、ブリリアンファーストスカーレット、ナフトールレッド23、ピラゾンレッド、バリウムレッド2B、カルシウムレッド2B、ストロンチウムレッド2B、マンガンレッド2B、バリウムリソームレッド、ピグメントスカーレッド3Bレーキ、レーキボルドー10B、アンソシン3Bレーキ、アンソシン5Bレーキ、ローダミン6Gレーキ、エオシンレーキ、べんがら、ファフトールレッドFGR、ローダミンBレーキ、メチルバイオレッドレーキ、ジオキサジンバイオレッド、ベーシックブルー5Bレーキ、ベーシックブルー6Gレーキ、ファストスカイブルー、アルカリブルーRトナー、ピーコックブルーレーキ、紺青、群青、レフレックスブルー2G、レフレックスブルーR、ブリリアントグリーンレーキ、ダイアモンドグリーンチオフラビンレーキ、フタロシアンニングリーンG、グリーンゴールド、フタロシアニングリーンY、酸化鉄粉、さびこ、亜鉛華、酸化チタン、炭酸カルシウム、クレー、硫酸バリウム、アルミナ、アルミナホワイト、アルミニウム粉、ブロンズ粉、昼光蛍光顔料、パール顔料、ナフトールカーミンFB、ナフトールレッドM、パーマネントカーミンFB、ファストエロG、ジスアゾエローAAA、ジオキサンバイオレッド、アルカリブルーGトナー等、その他顔料表面を樹脂等で処理したグラフトカーボン等の加工顔料等が使用できる。これらは、場合によっ2種類以上を混合して用いることもできる。
【0033】
これらの中でも分散安定性、色調再現性、耐光性の点で黒色用としてはカーボンブラックが、イエロー用としてはピグメントイエロー138が、マゼンタ用としてはピグメントレッド122が、シアン用としてはピグメントブルー15:3が、それぞれ好ましく使用できる。また、顔料分散液中の顔料濃度は5〜30重量%が好ましく、これにより分散効率が向上する。
【0034】
また、分散剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、高分子系界面活性剤、高分子重合物などを使用することができる。
【0035】
アニオン性界面活性剤としてはアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等が、カチオン性界面活性剤としては塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム等が、両性界面活性剤としてはアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルジメチルアミンオキサイド、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン等が、それぞれ使用できる。
【0036】
また、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等が使用できる。
【0037】
さらに、高分子系界面活性剤としては、高分子量ポリウレタン、ポリエステル系などが、高分子重合物としては、顔料に対して親和性のある官能基(例えばカルボニル基、アミノ基など)を持つものが、それぞれ使用できる。
【0038】
さらに、水溶性樹脂を分散剤として使用することもできる。その例としては、セルロース樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ビニル樹脂等が挙げられる。これらの水溶性樹脂は、顔料を被記録剤に固着させるための固着剤としても添加できる。
【0039】
以上の分散剤の中では、微粒子化性能および分散安定性の点で、界面活性剤が好ましく使用できる。
【0040】
本発明では液媒体として水、有機溶媒のいずれを用いることもできるが、コストおよび環境安全性の点で水性媒体が好ましい。この水性媒体とは、水単独または、水と水溶性有機溶剤との混合溶媒のことであり、水としては種々のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水(脱イオン水)を使用するのが好ましい。
【0041】
水と混合して使用される水溶性有機溶剤としては、例えば以下に列挙するものがある。すなわち、
メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の、炭素数1〜4のアルキルアルコール類;
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;
アセトン、ジアセトンアルコール等の、ケトンまたはケトンアルコール類;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等の、アルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;
グリセリン、エチレングリコールモノメチル(またはエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(またはエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(またはエチル)エーテル等の、多価アルコールの低級アルキルエーテル類;
N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。
【0042】
これら多くの水溶性有機溶剤の中でも、ジエチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレングリコールモノメチル(またはエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテルが好ましい。
【0043】
本発明において、顔料と液媒体または、顔料と液媒体と分散剤とからなる混合物を減圧環境下に保持する装置(減圧下保持装置)としては、特別な構造のものを準備する必要はなく、通常の真空釜、真空乳化装置や、少量の場合には真空デシケータ、減圧蒸留用のガラスフラスコ等が使用できる。真空釜や真空デシケータを使用する際には、上記混合物を一旦、大気開放型の容器に入れ、この容器を上記減圧下保持装置に入れて、外部の真空ポンプ等により上記減圧下保持装置内を減圧すれば良い。
【0044】
減圧下保持装置として減圧蒸留用のガラスフラスコを使用する場合には、上記混合物をそのまま直接、このガラスフラスコに入れ、真空ポンプ等で減圧すれば良い。なお、減圧環境下での上記混合物の突沸を防止するとともに、顔料2次粒子内部の空気の引き出しを円滑に行う目的で、減圧環境下に保持された混合物を攪拌するのが好ましい。
【0045】
混合物の攪拌に際しては、真空釜や真空デシケータの場合では、上記混合物が入った容器と適当な攪拌装置とを一緒に、これら真空釜や真空デシケータに入れ、攪拌しながら減圧環境下に保持すれば良い。また、減圧蒸留用のガラスフラスコや小型の真空デシケータの場合は、上記混合物にマグネット攪拌子を入れておけば、マグネチックスターラ等により、外部からの操作で攪拌を行うことができる。さらに真空乳化装置などでは、あかじめ装置内に液体攪拌機構が配備されているので、これをそのまま使用することで上記混合物の攪拌を行うことができる。また、真空釜や真空デシケータには、上記混合物からの泡の発生状況が確認できるように、減圧に耐えるガラス窓等を設けることが望ましい。
【0046】
減圧環境下に保持した上記混合物を常圧以上の圧力環境に保持することにより空気が引き出され、減圧状態になっている顔料2次粒子内部の空隙に上記空気に替わって液媒体または、液媒体と分散剤とが押し込まれ、顔料1次粒子表面がほぼ完全に「濡れる」ことになる。この場合、上記混合物を単に常圧下に保持しても良いが、上記混合物を加圧釜等の加圧器に入れ、常圧より高い圧力の環境下にこの混合物を保持するのがより好ましい。
【0047】
分散処理用の装置としては、一般に用いられる公知の分散機ならどのようなものでも使用でき、例えばボールミル、ロールミル、サンドミル、アトライター、パールミル、ダイノーミル、高圧ホモジナイザー、超音波分散機、アジテーターミル、グレンミル、コボルミル等が挙げられる。これらの中では、高圧ホモジナイザー、サンドミル、パールミル、ダイノーミルが分散効率の点で好ましく用いられる。
【0048】
【実施例】
つぎに、本発明を実施例に基づいて、更に具体的に説明する。なお、以下に示す「部」「%」はいずれも重量基準のものである。
〔実施例1〕
<混合物(A)>
・ピグメントレッド122 24部
(クラリアント社製:トナーマゼンタE02)
・POE(n=40)ノニルフェニルエーテルの10%水溶液 120部
(界面活性剤系分散剤)
・イオン交換水 16部
【0049】
500mlのビーカーに上記組成の混合物(A)と、テフロン被覆攪拌子を入れた。このビーカーを、内寸法260mm×180mm×260mmの圧力計付きで、強化アクリル樹脂板製の小型卓上真空デシケータに入れ、この真空デシケータの底面下に強力マグネチックスターラを設置した。このスターラをONにして混合物(A)を緩く攪拌しながら、外部に設けた真空ポンプで上記デシケータ内を徐々に減圧し、最終的には1330Paまで減圧した。この減圧下で混合物(A)を10分間攪拌し続けたところ、泡の発生が終了した。
【0050】
つぎに、真空デシケータ内の圧力を徐々に常圧に戻した。その後、混合物(A)が入ったビーカーを真空デシケータから取り出し、常圧下で10分間攪拌を行った。ついで、上記減圧処理ずみの混合物(A)をサンドミル(株式会社 カンペハピオ製のバッチ式卓上サンドミル)にて、直径0.3mmのジルコニアボールを使用して6時間分散処理を行ったところ、平均粒子径121.8nmの顔料分散液(A)が得られた。上記平均粒子径の測定では、日機装株式会社製のマイクロトラックUPA150を使用した。
【0051】
〔比較例1〕
実施例1において混合物(A)を減圧環境下に保持しないことを除けばすべて実施例1と同様にして顔料分散液(B)を得た。この顔料分散液(B)の平均粒子径は148.4nmであった。
【0052】
〔実施例2〕
<混合物(B)>
・ピグメントイエロー138 24部
(東洋インキ社製:LIONOGEN YELLOW 1010)
・POE(n=40)ノニルフェニルエーテルの10%水溶液 120部
(界面活性剤系分散剤)
・イオン交換水 16部
【0053】
実施例1の混合物(A)に替えて上記混合物(B)を使用する以外はすべて実施例1と同様にして顔料分散液(C)を得た。この顔料分散液(C)の平均粒子径は89.9nmであった。
【0054】
〔比較例2〕
実施例2において混合物(B)を減圧環境下に保持しないことを除けばすべて実施例2と同様にして顔料分散液(D)を得た。この顔料分散液(D)の平均粒子径は116.0nmであった。
【0055】
〔実施例3〕
<混合物(C)>
・ピグメントブルー15:3 24部
(東洋インキ社製:LIONOL BLUE FG-7351 )
・イオン交換水 71部
・ジエチレングリコール 5部
【0056】
実施例1の混合物(A)に替えて上記組成の混合物(C)を使用し、実施例1と同じ方法で減圧環境下に保持した後、常圧下で下記の分散剤水溶液(A)を加え、30分間攪拌した。
<分散剤水溶液(A)>
・POE(n=12)モノスチリルフェニルエーテル 20部
・イオン交換水 40部
【0057】
つぎに、実施例1と同じ方法で上記攪拌液を3時間分散処理し、顔料分散液(E)を得た。この顔料分散液(E)の平均粒子径は117.9nmであった。
【0058】
〔比較例3〕
実施例3において混合物(C)を減圧環境下に保持しないことを除けばすべて実施例3と同様にして顔料分散液(F)を得た。この顔料分散液(F)の平均粒子径は148.9nmであった。
【0059】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明に係る顔料分散液製造方法では、少なくとも顔料と液媒体と分散剤とからなる混合物を減圧環境下に保持した後、常圧以上の圧力環境下に保持し、しかる後に分散処理を行う(請求項1)か、または、少なくとも顔料と液媒体とからなる混合物を減圧環境下に保持した後、常圧以上の圧力環境下に保持中及び/又は保持後、該混合液に分散剤を加えて分散処理を行う(請求項2)ことにより、顔料分散液を効率良く調製することができる。そして本発明によれば、特に、インクジェット記録用インクに好適な、微小粒子径の顔料分散液を短時間に効率的に製造することができる。
【0060】
また、本発明では液媒体、顔料を所定のものに特定する(請求項)ことにより、インクジェット記録用インクに好適な、微小粒子径の顔料分散液を提供することができる。

Claims (9)

  1. 少なくとも顔料と液媒体と分散剤とからなる混合物を減圧環境下に保持した後、常圧以上の圧力環境下に保持し、しかる後に分散処理を行うことを特徴とする顔料分散液の製造方法。
  2. 少なくとも顔料と液媒体とからなる混合物を減圧環境下に保持した後、常圧以上の圧力環境下に保持中及び/又は保持後、該混合液に分散剤を加えて分散処理することを特徴とする顔料分散液の製造方法。
  3. 混合物を減圧環境下に保持している間に、該混合物を攪拌することを特徴とする請求項1または2に記載の顔料分散液の製造方法。
  4. 減圧環境下の圧力が6.65kPa以下であることを特徴とする請求項1,2または3に記載の顔料分散液の製造方法。
  5. 減圧環境下に保持する時間が1分間以上であることを特徴とする請求項1,2,3または4に記載の顔料分散液の製造方法。
  6. 減圧環境下での保持を、混合物からの泡の発生が止まるまで継続することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の顔料分散液の製造方法。
  7. 常圧以上の圧力環境下に保持する時間が1分間以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の顔料分散液の製造方法。
  8. 分散処理を高圧ホモジナイザー、サンドミル、パールミル、ダイノーミルのいずれかで行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の顔料分散液の製造方法。
  9. 顔料分散液中の顔料の平均粒子径が200nm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の顔料分散液の製造方法。
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