JP4155421B2 - 多層ホログラムの作製方法 - Google Patents

多層ホログラムの作製方法 Download PDF

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    • G03H2001/2263Multicoloured holobject
    • G03H2001/2271RGB holobject

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層ホログラムの作製方法に関し、特に、複数の機能を有するホログラムを多層で多重に記録することが必要なホログラム、例えばR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色のホログラムを別々の層に記録し多重化したカラーホログラム等の多層ホログラムの作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、RGB3色のホログラムを多重記録したカラーホログラム等の複数の機能を有するホログラムを多重に記録したホログラムの作製方法には、主に2つの方法がある。カラーホログラムを例にとると、その1つは、パンクロマチックなホログラム感光材料を用いて、波長をRGBと変えながら三重露光する方法であり、その2番目の方法は、RGBそれぞれに感度を持つ3層のホログラム感光材料を成膜し、この感光材料に波長を変えながら三重露光する方法であり、この方法には、RGBに感度を持つホログラム感光材料を順に多層に成膜しながら対応する色のホログラムを順に露光する方法であって、成膜と露光を3回繰り返す方法と、最初にRGBそれぞれに感度を持つ3層のホログラム感光材料を多層に成膜した後にRGBのホログラムを三重露光する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来の何れの方法においても、3回のホログラム露光において、最後の露光、あるいは2回目の露光に失敗すると、最初の2回あるいは1回の露光が無駄になる。そのため、従来の方法は、多重露光の何れかが失敗すると、ホログラム感光材料、記録時間等の無駄になってしまう。
【0004】
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、カラーホログラム等の複数の機能を有するホログラムを多重記録する場合に、多重露光の何れかが失敗しても材料、時間の無駄を少なくして歩留り良く行うホログラムの作製方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明の多層ホログラムの作製方法は、複数のホログラム感光材料層が積層され、各ホログラム感光材料層に異なる特性のホログラムが記録されている多層ホログラムの作製方法において、
仮基材の上に設けられ異なる特性のホログラムが記録されたホログラム層を複数枚用意し、これらのホログラム層を位置合わせを行いながら最終的な基板の上に順次転写することにより複数層構成のホログラムを作製することを特徴とする方法である。
【0006】
この場合、仮基材とホログラム層の間に剥離層を設けることが望ましい。
【0007】
また、少なくとも最終的な基板とそれに接するホログラム層との間に接着剤層を設けることが望ましい。その場合の接着剤層としては、例えば加熱により接着力を発現するものとすることができる。
【0008】
また、仮基材が貫通孔を多数有する多孔質材料からなり、その仮基材の背後から気体注入を行いうことにより、仮基材とホログラム層の間の剥離を行うようにすることができる。
【0009】
また、仮基材が貫通孔を多数有する多孔質材料からなり、その表面に成膜したホログラム層に異なる特性のホログラムを露光記録するようにすることができる。
【0010】
本発明のもう1つの多層ホログラムの作製方法は、複数のホログラム感光材料層が積層され、各ホログラム感光材料層に異なる特性のホログラムが記録されている多層ホログラムの作製方法において、
貫通孔を多数有する多孔質材料からなる仮基材の背後からの排気吸引によりその仮基材の表面に異なる特性のホログラムが記録されたホログラム層を保持したものを複数用意し、これらのホログラム層を位置合わせを行いながら最終的な基板の上に順次転写することにより複数層構成のホログラムを作製することを特徴とする方法である。
【0011】
本発明のさらにもう1つの多層ホログラムの作製方法は、複数のホログラム感光材料層が積層され、各ホログラム感光材料層に異なる特性のホログラムが記録されている多層ホログラムの作製方法において、
異なる特性のホログラムが記録されたホログラム原版を複数用意し、これらのホログラム原版上にホログラム感光材料層を成膜し、ホログラム原版側から複製照明光を入射させることにより、異なる特性のホログラムが複製されたホログラム層を複数枚複製し、これらのホログラム層を位置合わせを行いながら最終的な基板の上に順次転写することにより複数層構成のホログラムを作製することを特徴とする方法である。
【0012】
以上において、複数のホログラム層それぞれに位置合わせ用のマークがホログラフィックに記録されており、転写の際に転写済みのホログラム層の位置合わせ用のマークと、次に転写するホログラム層の位置合わせ用のマークとを合わせながら位置合わせを行い、これらのホログラム層を最終的な基板の上に順次転写するようにすることが望ましい。
【0013】
この場合、複数のホログラム層に記録されている位置合わせ用のマークは、位置合わせをするときにホログラム層相互を所定の間隔をおいた状態で再生したとき、各位置合わせ用のマークの再生像が略同じ面に再生されるように記録されていることが望ましい。
【0014】
本発明は、複数のホログラム感光材料層が積層され、各ホログラム感光材料層に異なる特性のホログラムが記録されてなる多層ホログラムにおいて、複数のホログラム層それぞれに位置合わせ用のマークがホログラフィックに記録されており、各ホログラム層を積層するときに相互のホログラム層の位置合わせにその位置合わせ用のマークの再生像が用いられることを特徴とする多層ホログラムを含むものである。
【0015】
その場合に、複数のホログラム層に記録されている位置合わせ用のマークは、その再生像の位置が各ホログラム層から異なる距離に再生されるように記録されていることが望ましい。
【0016】
本発明においては、複数のホログラム感光材料層が積層され、各ホログラム感光材料層に異なる特性のホログラムが記録されている多層ホログラムの作製において、各ホログラム記録後に検査工程を設けることができ、それらの検査工程で何れかのホログラムが不良であると発見された場合には、その前に転写されていたホログラム上には転写せずその不良のホログラムが良品になるまで記録を繰り返すことができ、その前に記録されたホログラムが無駄にならず、ホログラム感光材料、記録時間等の無駄が省け、歩留り良く多層ホログラムを作製することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の多層ホログラムの作製方法をカラーホログラムの作製方法を例にあげて説明する。以下の説明から、本発明の多層ホログラムの作製方法は、例示したカラーホログラムに限定されず、複数の機能を有するホログラムが多重化された何れのホログラムにも適用できるのは明らかである。
【0018】
図1は、本発明による多層ホログラム形態のカラーホログラムの作製工程を説明するための図である。工程は、図1の(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、(j)の順に行われるが、この中、(b)、(e)、(h)は検査工程を示すものである。なお、この例の場合、3色のホログラムの露光はR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の順に行うものとする。
【0019】
まず、図1(a)の工程において、平板状の仮基材2上にR(赤色)の波長に感度を持つフォトポリマー、フォトレジスト、銀塩フィルム等のRホログラム感材層1(R)を成膜し、そのRホログラム感材層1(R)に所定の角度で物体光3(R)と参照光4(R)を入射させ、Rホログラムを露光する。
【0020】
Rホログラム感材層1(R)に露光されたRホログラムを現像、定着後、図1(b)の工程においてそのRホログラムを検査し、所定のRホログラムが記録されていることが確認された後、図1(c)の転写工程に移る。
【0021】
図1(c)の転写工程においては、仮基材2を反転させ、その上のRホログラムが記録されたRホログラム感材層1(R)を透明基板6上に転写させる。この場合、透明基板6上に転写を容易にするため、必要に応じて仮基材2表面に剥離層を設けておき、Rホログラム感材層1(R)が剥離しやすいようにする。また、Rホログラム感材層1(R)が透明基板6へ容易に移るようにするため、Rホログラム感材層1(R)表面あるいは透明基板6に接着剤を塗布しておいてもよい。以下に説明するGホログラム感材層1(G)、Bホログラム感材層1(B)の転写においても同様。
【0022】
次に、図1(d)の工程において、平板状の仮基材2(図1(a)の工程で用いたものと同じでも別のものでもよい。)上に今度はG(緑色)の波長に感度を持つフォトポリマー、フォトレジスト、銀塩フィルム等のGホログラム感材層1(G)を成膜し、そのGホログラム感材層1(G)に所定の角度で物体光3(G)と参照光4(G)を入射させ、Gホログラムを露光する。
【0023】
Gホログラム感材層1(G)に露光されたGホログラムを現像、定着後、図1(e)の工程においてそのGホログラムを検査し、所定のGホログラムが記録されていることが確認された後、図1(f)の転写工程に移る。
【0024】
図1(f)の転写工程においては、仮基材2を反転させ、その上のGホログラムが記録されたGホログラム感材層1(G)を、図1(c)の工程においてRホログラム感材層1(R)が転写された透明基板6上に、Rホログラム感材層1(R)と位置合わせした後、そのRホログラム感材層1(R)上にGホログラム感材層1(G)を仮基材2から転写させる。なお、この位置合わせについては後で説明する。
【0025】
さらに、図1(g)の工程において、平板状の仮基材2(図1(a)、(d)の工程で用いたものと同じでも別のものでもよい。)上に今度はB(緑色)の波長に感度を持つフォトポリマー、フォトレジスト、銀塩フィルム等のBホログラム感材層1(B)を成膜し、そのBホログラム感材層1(B)に所定の角度で物体光3(B)と参照光4(B)を入射させ、Bホログラムを露光する。
【0026】
Bホログラム感材層1(B)に露光されたBホログラムを現像、定着後、図1(h)の工程においてそのBホログラムを検査し、所定のBホログラムが記録されていることが確認された後、図1(i)の転写工程に移る。
【0027】
図1(i)の転写工程においては、仮基材2を反転させ、その上のBホログラムが記録されたBホログラム感材層1(B)を、図1(f)の工程においてRホログラム感材層1(R)上にGホログラム感材層1(G)が転写された透明基板6上に、Rホログラム感材層1(R)、Gホログラム感材層1(G)と位置合わせした後、そのGホログラム感材層1(G)上にBホログラム感材層1(B)を仮基材2から転写させる。
【0028】
以上の図1(a)〜(i)の工程を順に経ることにより、図1(j)に示したように透明基板6上に3つのホログラム感材層1(B)、1(G)、1(G)が位置合わせして順に積層された多層カラーホログラムが得られる。
【0029】
以上のように、本発明の方法においては、各色の単体ホログラム記録後に検査工程を設けているので、それらの検査工程(図1(b)、(e)、(h))で何れかの色のホログラムが不良であると発見された場合には、その前に転写されていたホログラム上には転写せずその不良の色のホログラムが良品になるまで記録繰り返すことができ、その前に記録されたホログラムが無駄にならず、ホログラム感光材料、記録時間等の無駄が省ける。
【0030】
ところで、図1(a)、(d)、(g)の各色のホログラム露光工程において、それぞれ位置合わせマーク5(R)、5(G)、5(B)を各色のホログラム中にホログラフィックに記録しておくことが望ましい。これら位置合わせマーク5(R)、5(G)、5(B)は記録する物体に対して一定の位置に配置されるが、以下に示す図2の配置の位置合わせ方法を採用する場合には、図1に示すように、位置合わせマーク5(R)はRホログラム感材層1(R)から距離Lの位置に、位置合わせマーク5(G)はGホログラム感材層1(G)から距離L−Δの位置に、位置合わせマーク5(B)はBホログラム感材層1(B)から距離L−Δ−δの位置に配置して、同時にそれぞれ参照光4(R)、4(G)、4(B)で照明して各色のホログラム中にホログラフィックに記録する。ここで、Lは任意の一定距離、Δは図2の位置合わせ配置におけるRホログラム感材層1(R)とGホログラム感材層1(G)との間隔、あるいは、Gホログラム感材層1(G)とBホログラム感材層1(B)との間隔、δはGホログラム感材層1(G)の厚さである。
【0031】
図2は、図1(f)の転写工程におけるRホログラム感材層1(R)とその上に転写するGホログラム感材層1(G)の位置合わせを行う配置を示す図であり、図1(f)の工程において転写を行う前に、透明基板6上のRホログラム感材層1(R)と仮基材2上のGホログラム感材層1(G)とを間隔Δをおいて平行に配置し、その配置位置において、図1(a)、(d)の露光工程における参照光4(R)と同じ波長で反対に進む光と参照光4(G)と同じ波長で反対に進む光とを足し合わせてなる照明光7(R,G)を仮基材2側から入射させると、Rホログラム感材層1(R)からは記録のときの位置合わせマーク5(R)の位置にその像5’(R)が、Gホログラム感材層1(G)からは記録のときの位置合わせマーク5(G)の位置にその像5’(G)が結像再生する。記録のとき、前記のように、位置合わせマーク5(R)はRホログラム感材層1(R)から距離Lの位置に、位置合わせマーク5(G)はGホログラム感材層1(G)から距離L−Δの位置に配置されていたので、位置合わせマーク5(R)の像5’(R)と位置合わせマーク5(G)の像5’(G)とは同じ面上に重なって再生する。そこで、これらの像5’(R)、5’(G)を電子カメラ8により拡大して撮影し、処理装置9に入力する。処理装置9には、図示のように、位置合わせマーク5(R)のマーク像10(R)と、位置合わせマーク10(G)のマーク像10(G)とが重畳して入力するので、両マーク像10(R)、10(G)が相互に整列するように処理装置9からフィードバック信号11を図示しない位置調整メカニズムに送り、仮基材2上のGホログラム感材層1(G)の位置を調整することにより、両者の位置合わせが可能となる。また、図1(i)の転写工程における、Gホログラム感材層1(G)とその上に転写するBホログラム感材層1(B)との位置合わせも同様に行う。
【0032】
図1の実施例で、図1(c)、(f)、(i)の転写工程において、透明基板6側へホログラム感材層1(R)、1(G)、1(B)が容易に移るようにするため、ホログラム感材層1(R)、1(G)、1(B)表面あるいは透明基板6側に接着剤を塗布することが望ましいことは説明したが、そのような接着剤として加熱により接着力が生じるヒートシール性の接着剤を用いる実施例について、図3を参照にして説明する。
【0033】
図3(a)に示すように、仮基材2上にRホログラム感材層1(R)を成膜し、図1のようにしてRホログラムを露光後、現像、定着して、その上にヒートシール性接着剤層12を塗布成膜する。その後、図3(b)に示すように、仮基材2をヒートシール性接着剤層12側で透明基板6に密着し、全体を加熱すると、ヒートシール性接着剤層12が溶けて接着剤として作用し、Rホログラム感材層1(R)が透明基板6に接着するので、図3(c)に示すように、仮基材2を引き離すと、Rホログラム感材層1(R)は透明基板6側に転写される。この場合も、仮基材2表面に剥離層を設けておくと、Rホログラム感材層1(R)はより転写しやすくなる。図1(f)、(i)の転写工程においても同様にヒートシール性接着剤層12を設けて転写の際に加熱することにより、Gホログラム感材層1(G)、Bホログラム感材層1(B)も確実に転写できる。
【0034】
また、仮基材2から確実にホログラム感材層1(R)、1(G)、1(B)が剥離するように、図4(a)に示すように、仮基材として微細な貫通孔21を多数有する多孔質材料からなる仮基材20を用いることもできる。このような貫通孔21を有する多孔質材料製の仮基材20の表面にRホログラム感材層1(R)を成膜し、そのRホログラム感材層1(R)にRホログラムを露光する。図4(b)の場合は、例えばクロムマスクからなるCGH(計算機ホログラム)等のRホログラム原版22(R)からホログラム複製する実施例としてこの露光工程を示してある。すなわち、R用ホログラム原版22(R)をRホログラム感材層1(R)に密着あるいは離間して配置し、ホログラム原版22(R)側から複製照明光23を入射させ、その0次透過光24と1次回折光25をRホログラム感材層1(R)中で干渉させることにより、Rホログラム感材層1(R)中にRホログラムを露光する。そのRホログラムを現像、定着後、図4(c)に示すように、Rホログラム感材層1(R)を透明基板6に密着し、多孔質材料製の仮基材20の背後から気体注入26を行うと、Rホログラム感材層1(R)は仮基材20から強制剥離される。したがって、図4(d)に示すように、仮基材20を引き離すと、Rホログラム感材層1(R)は透明基板6側に転写される。この場合も、Rホログラム感材層1(R)表面あるいは透明基板6に接着剤を塗布しておいてもよい。図1(f)、(i)の転写工程においても同様に仮基材として微細な貫通孔21を多数有する多孔質材料からなる仮基材20を用い、その仮基材20の背後から気体注入26を行い、Gホログラム感材層1(G)、Bホログラム感材層1(B)を強制剥離させる。
【0035】
図5に、仮基材として微細な貫通孔21を多数有する多孔質材料からなる仮基材20を用いる他の例を示す。この実施例は、ホログラム感材層として保護シート27を設けたものを用い、仮基材20を通してホログラム感材層を吸引保持させる例である。図5(a)に示すように、Rホログラム感材層1(R)の表面には保護シート27が積層されており、その保護シート27側で多孔質材料製の仮基材20の表面にRホログラム感材層1(R)が密着される。この状態で、多孔質材料製の仮基材20の背後から排気吸引28を行うと、Rホログラム感材層1(R)は、保護シート27を介して仮基材20に密着保持される。この状態で、図5(b)に示すように、Rホログラム感材層1(R)を透明基板6に密着させ、排気吸引28を止めると、Rホログラム感材層1(R)は透明基板6側に転写される。この場合も、Rホログラム感材層1(R)表面あるいは透明基板6に接着剤を塗布しておいてもよい。その後、図5(c)に示すように、Rホログラム感材層1(R)上の保護シート27を剥離して,次のGホログラム感材層1(G)の同様の転写に備える。図1(f)、(i)の転写工程においても同様に仮基材として微細な貫通孔21を多数有する多孔質材料からなる仮基材20を用いて、背後から排気吸引28を行うことにより、保護シート27を積層したGホログラム感材層1(G)、Bホログラム感材層1(B)を吸引保持する。
【0036】
図6に、各色用のホログラム感材層を積層する仮基材の代わりに、各色の複製を行うホログラム原版上に対応する色のホログラム感材層を成膜し、複製後に順に透明基板6に転写する実施例を示す。図6(a)に示すように、例えばクロムマスクからなるCGH(計算機ホログラム)等のRホログラム面29(R)を有するRホログラム原版30(R)を用い、図6(b)に示すように、そのRホログラム原版30(R)の表面に直接Rホログラム感材層1(R)を成膜し、図6(c)に示すように、ホログラム原版30(R)側から複製照明光23を入射させ、その0次透過光24とホログラム原版30(R)による1次回折光25とをRホログラム感材層1(R)中で干渉させることにより、Rホログラム感材層1(R)中にRホログラムを複製する。そのRホログラムを現像、定着後、図6(d)に示すように、Rホログラム感材層1(R)を透明基板6に密着し、図6(e)に示すように、Rホログラム原版30(R)を引き離すことにより、Rホログラム感材層1(R)を透明基板6側に転写する。この場合も、Rホログラム感材層1(R)表面あるいは透明基板6に接着剤を塗布しておいてもよい。同様にして、Gホログラム原版、Bホログラム原版から複製したGホログラム感材層1(G)、Bホログラム感材層1(B)を順次転写する。
【0037】
以上、本発明の多層ホログラムの作製方法を実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されず種々の変形が可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の多層ホログラムの作製方法によると、複数のホログラム感光材料層が積層され、各ホログラム感光材料層に異なる特性のホログラムが記録されている多層ホログラムの作製において、各ホログラム記録後に検査工程を設けることができ、それらの検査工程で何れかのホログラムが不良であると発見された場合には、その前に転写されていたホログラム上には転写せずその不良のホログラムが良品になるまで記録を繰り返すことができ、その前に記録されたホログラムが無駄にならず、ホログラム感光材料、記録時間等の無駄が省け、歩留り良く多層ホログラムを作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による多層ホログラム形態のカラーホログラムの作製工程を説明するための図である。
【図2】図1(f)の転写工程における2つのホログラム感材層の位置合わせを行う配置を示す図である。
【図3】別の実施例の作製工程を説明するための図である。
【図4】さらに別の実施例の作製工程を説明するための図である。
【図5】多孔質材料からなる仮基材を用いる他の実施例の作製工程を説明するための図である。
【図6】仮基材を用いない実施例の作製工程を説明するための図である。
【符号の説明】
1(R)…Rホログラム感材層
1(G)…Gホログラム感材層
1(B)…Bホログラム感材層
2…仮基材
3(R)、3(G)、3(G)…物体光
4(R)、4(G)、4(G)…参照光
5(R)、5(G)、5(B)…位置合わせマーク
5’(R)、5’(G)…位置合わせマークの像
6…透明基板
7(R,G)…照明光
8…電子カメラ
9…処理装置
10(R)、10(G)…位置合わせマークのマーク像
11…フィードバック信号
12…ヒートシール性接着剤層
20…多孔質材料からなる仮基材
21…微細な貫通孔
22(R)…Rホログラム原版
23…複製照明光
24…0次透過光
25…1次回折光
26…気体注入
27…保護シート
28…排気吸引
29(R)…Rホログラム面
30(R)…Rホログラム原版

Claims (9)

  1. 複数のホログラム感光材料層が積層され、各ホログラム感光材料層に異なる特性のホログラムが記録されている多層ホログラムの作製方法において、
    貫通孔を多数有する多孔質材料からなる仮基材の上に設けられ異なる特性のホログラムが記録されたホログラム層を複数枚用意し、これらのホログラム層を位置合わせを行い、その仮基材の背後から気体注入を行いうことにより、仮基材とホログラム層の間の剥離を行いながら最終的な基板の上にホログラム層を順次転写することにより複数層構成のホログラムを作製することを特徴とする多層ホログラムの作製方法。
  2. 仮基材とホログラム層の間に剥離層を設けることを特徴とする請求項1記載の多層ホログラムの作製方法。
  3. 少なくとも最終的な基板とそれに接するホログラム層との間に接着剤層を設けることを特徴とする請求項1又は2記載の多層ホログラムの作製方法。
  4. 前記接着剤層が加熱により接着力を発現するものであることを特徴とする請求項3記載の多層ホログラムの作製方法。
  5. 仮基材が貫通孔を多数有する多孔質材料からなり、その表面に成膜したホログラム層に異なる特性のホログラムを露光記録することを特徴とする請求項記載の多層ホログラムの作製方法。
  6. 複数のホログラム感光材料層が積層され、各ホログラム感光材料層に異なる特性のホログラムが記録されている多層ホログラムの作製方法において、
    貫通孔を多数有する多孔質材料からなる仮基材の背後からの排気吸引によりその仮基材の表面に異なる特性のホログラムが記録されたホログラム層を保持したものを複数用意し、これらのホログラム層を位置合わせを行いながら最終的な基板の上に順次転写することにより複数層構成のホログラムを作製することを特徴とする多層ホログラムの作製方法。
  7. 複数のホログラム感光材料層が積層され、各ホログラム感光材料層に異なる特性のホログラムが記録されている多層ホログラムの作製方法において、
    異なる特性のホログラムが記録されたホログラム原版を複数用意し、これらのホログラム原版上にホログラム感光材料層を成膜し、ホログラム原版側から複製照明光を入射させることにより、異なる特性のホログラムが複製されたホログラム層を複数枚複製し、これらのホログラム層を位置合わせを行いながら最終的な基板の上に順次転写することにより複数層構成のホログラムを作製することを特徴とする多層ホログラムの作製方法。
  8. 複数のホログラム層それぞれに位置合わせ用のマークがホログラフィックに記録されており、転写の際に転写済みのホログラム層の位置合わせ用のマークと、次に転写するホログラム層の位置合わせ用のマークとを合わせながら位置合わせを行い、これらのホログラム層を最終的な基板の上に順次転写することを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の多層ホログラムの作製方法。
  9. 複数のホログラム層に記録されている位置合わせ用のマークは、位置合わせをするときにホログラム層相互を所定の間隔をおいた状態で再生したとき、各位置合わせ用のマークの再生像が略同じ面に再生されるように記録されていることを特徴とする請求項記載の多層ホログラムの作製方法。
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