JP4154044B2 - アンチロック制御方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低μ路における低速度域での車輪のロックを確実に抑制できるアンチロック制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アンチロック制御では実際の車体速度の代わりに擬似車体速度(Vv)からスリップ率を演算して制御が行われている。擬似車体速度は4輪のセレクトハイ速度等を基準に、車両に発生可能な減速度(例えば1G)以上は追従しないように生成されるのが一般的であり、各車輪が非同期で制御される時は、擬似車体速度とブレーキ液圧との関係は図5に示すような状態となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、低μ路面を低速で走行中に、4輪が同期してロック状態になると、実際の車体速度と擬似車体速度との間に大きな差が発生し、図6に示すように擬似車体速度(Vv)が1Gの減速勾配のままで減速してしまうため、十分な減圧が行われず車輪がロックしたままアンチロック制御が終了してしまい、充分な制動作用を行うことができないという問題がある。即ち、加圧後所定時間内に減圧モードにならないとアンチロック制御が終了してしまうという問題がある。
【0004】
また、路面状態に適応したアンチロック制御を可能とするためにホイールシリンダに加えられるブレーキ圧によって路面状態を判定し、その判定結果に基づいて擬似車体速度を設定するアンチロック制御方法もある(特開昭63−68453号公報参照)。このアンチロック制御方法は、アンチロック制御中に、車輪に加えられるブレーキ圧力のレベルを、予め定められた一定の圧力レベルと比較し、前者のレベルが後者のレベルより高い場合を高μ路面と、低い場合を低μ路面とそれぞれ判定し、この判定の結果が高μ路面である場合には、第1の減速勾配をもって車輪速度に追従する擬似車体速度を設定し、前記判定の結果が低μ路面である場合には、前記第1の減速勾配よりも緩やかな第2の減速勾配をもって車輪速度に追従する擬似車体速度を設定するようにしている。こうして実車体速度と擬似車体速度が余り離れないような制御を行っている。
【0005】
しかし、このアンチロック制御方法は、走行中にスポット的に低μ路に入ると、即ち、距離の短い低μ路面走行後に高μ路面に進入すると、低μ路面に合わせて緩やかな第2の減速勾配が設定されて制御されるため、高μ路面に入った時に追従限界が小さくなりブレーキ力が不足するという問題がある。
そこで本発明は、低μ路における低速度域での擬似車体速度の精度の向上を図るとともに、停止ぎわの車輪のロックを抑制できるアンチロック制御方法を提供し、上述のような問題点を解決することを目的とする。
【0006】
本発明は、アンチロック制御中における擬似車体速度が所定速度以下になってからの経過時間を計測し、その経過時間により制動路面が低い摩擦係数の路面であることを検知し、追従限界Gを小さく設定し、その後所定時間経過した場合には、追従限界Gを再びに小さく設定し直し、こうした制御を実行することで、低μ路における低速度域での擬似車体速度の精度を向上させ、停止ぎわの車輪のロックを抑制する。また、この制御を実行している時に路面変化(高μ路への変化)があっても、追従限界がかなり小さくなった時には車体速度が低下しているので、擬似車体速度(Vv)の車体速度に対する追従遅れの発生がなくなり、停止ぎわの車輪のブレーキ力不足を解消できる。
【0007】
このため本発明が採用した技術解決手段は、
複数の車輪速度より擬似車体速度を算出し、その擬似車体速度の追従限界減速度Gを所定値に設定し、車輪速度と擬似車体速度との比較によりブレーキ圧を制御するアンチロック制御方法において、擬似車体速度が所定の速度以下になってからの経過時間を計測し、その経過時間により制動路面が低い摩擦係数の路面であることを検知して擬似車体速度の追従限界Gを小さく設定し、その後所定時間経過した場合には、追従限界の設定は実際の車両速減速度よりも大きく設定することを特徴とするアンチロック制御方法。
【0008】
【実施形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明すると、図1は本発明の実施形態に係るアンチロック制御装置のブロック図、図2は本発明の実施形態に係るアンチロック制御のフローチャート図、図3は本実施形態のアンチロック制御を行なっている時のブレーキ液圧と車体速度との関係図、図4は追従限界を設定するタイミングチャートである。
【0009】
図1において,1は左前輪速度センサ,2は右前輪速度センサ、3は左後輪速度センサ,4は右後輪速度センサである。周波数信号であるこれら車輪速度センサ1〜4の出力は演算回路5〜6に送られて演算され,車輪速度Vw1〜Vw4をあらわす信号が得られる。左後輪速度Vw3および右後輪速度Vw4をあらわす信号はローセレクト回路9に送られて2つの車輪速度Vw3,Vw4のうちの低速側の車輪速度が制御速度Vs3として選択される。さらに,各車輪速度Vw1〜Vw4をあらわす信号は擬似車体速度演算回路5に送られ,ここで各車輪速度Vw1〜Vw4のうちの最速の車輪速度が選択され(ハイセレクト),さらに擬似車体速度演算回路10から最速車輪速度の追従限界を1Gに限定した擬似車体速度Vvが算出される。
【0010】
左右前輪の車輪速度Vw1、Vw2を制御速度としこの制御速度Vs1、Vs2と、ローセレクト回路9からの出力速度Vs3と、擬似車体速度演算回路10から得られた擬似車体速度Vvは制御ロジック回路12〜14に入力され、これらの信号に基づき各制御ロジック回路では、従来公知の各系統のホールドバルブHVおよびディケイバルブDVをON・OFF制御するとともに、この制御の中において、後述する低μ路における低速度域での擬似車体速度の精度向上と停止ぎわの車輪のロックを抑制を図ることができるアンチロック制御を実行する。
【0011】
以下、低速度域での擬似車体速度の精度向上と停止ぎわの車輪のロックを抑制する制御を図2のフローチャート、図3のブレーキ液圧と車体速度との関係図、図4の追従限界を設定するタイミングチャートを参照して説明する。
追従限界Gの再設定のプログラムが開始されると、まずステップS1においてアンチロック制御中であるか否かが判断され、アンチロック制御中の時には、その時の擬似車体速度Vvがゼロ(0)以上であることをステップS2で確認する。そしてステップS3で擬似車体速度Vvが所定速度15Km/h以下の時には図4に示すようにタイマーが作動し、時間計測が開始される。計測された時間が1.4秒以上の時にはステップS6に進み、図3に示すように追従限界Gが0.5に変更される。即ち、ここでは車速が15Km/h以下の状態が1.4秒以上経過しても車両が停止状態(擬似車体速度Vvが0Km/h)にならないのは、車両が0.3G以下で減速している時と判断する。また、車両が0.3G以下で減速しているにも係わらず、追従限界Gを0.5Gと設定しているのは、図4中のB点以降に高μ路に路面変化した時のことを考慮している。
【0012】
その後、さらにステップ7においてタイマーが2.0秒以上となると、具体的には図4中、C点になると、極低μ路であると判断してステップ8に進み追従限界を0.3Gに再設定する。即ち、ここでは車速が15Km/h以下の状態が2.0秒以上経過しても車両が停止状態(擬似車体速度Vvが0Km/h)にならないのは、車両が0.2G以下で減速している時であるため、極低μ路と判断する。また、0.2G以下で減速しているにも係わらず、追従限界Gを0.3Gとしているのは、図4中、C点以降に高μ路に路面変化した時のことを考慮している。
またステップS1、S2、S3の何れかにおいて否と判断された時にはステップS9に進みタイマーがクリアされる。
【0013】
なお上記追従限界の制御では、図4中、A点より1.4秒経過時と2.0秒経過時の2回のみ追従限界Gを再設定しているが、C点以降も経過時間を計測して更に路面μの低い状態を検知し、追従限界Gを再設定することもできる(たとえば、2.8秒経過時に0.15G、4.3秒経過時に0.1G等とすることができる)。また、擬似車体速度Vvの減速度から路面状態を判定するのは、アンチロック制御中であれば制動路面を充分に利用した制動になるため、即ち、擬似車体速度Vvの減速度が0.3Gの時は、0.3Gしか発生できない路面と判定するためである。なお、上記した経過時間、追従限界Gは一例に過ぎず、車両に応じてそれらは自由に設定することができる。
【0014】
以上のように本発明では、低μ路面において、アンチロック制御が開始され、所定の擬似車体速度以下の状態が所定時間以上続くと、追従限界Gを変更させることになるため、従来のように擬似車体速度が実車体速度から大きく離れることがなくなり、低μ路における低速度域での擬似車体速度の精度の向上を図ることができるとともに、停止ぎわまで車輪がロックすることなく制御することができる。言い換えると、従来のアンチロック制御では、低μ路面を低速で走行中に、4輪が同期してロック状態になると、図6に示すように擬似車体速度(Vv)が実車体速度と離れてしまうため、擬似車体速度の精度が低下し、車輪のロック状態が発生するが、本実施形態の場合には、所定の擬似車体速度が所定時間以上続くと、上記のように自動的に追従限界Gを変更することになるため、停止ぎわまで車輪がロックすることなく制御可能となる。
【0015】
【発明の効果】
以上詳細に述べた如く本発明によれば、低μ路面において、アンチロック制御が開始され、所定の擬似車体速度以下の状態が所定時間以上続くと、追従限界Gが自動的に変更されるため、従来のように擬似車体速度が実車体速度から大きく離れることがなくなり、低μ路における低速度域での擬似車体速度の精度の向上を図ることができる。また、停止ぎわまで車輪がロックすることなく制御することができる、という優れた作用効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るアンチロック制御装置のブロック図である。
【図2】本実施形態のアンチロック制御のフローチャート図である。
【図3】本実施形態のアンチロック制御を行なっている時の車体速度とブレーキ液圧との関係図である。
【図4】本実施形態のアンチロック制御の追従限界を設定するタイミングチャートである。
【図5】従来の各車輪が非同期で制御される時の擬似車体速度とブレーキ液圧との関係図である。
【図6】従来の各車輪が非同期で制御される時の擬似車体速度と実車体速度、ブレーキ液圧の関係図である。
【符号の説明】
1 左前輪速度センサ
2 右前輪速度センサ
3 左後輪速度センサ
4 右後輪速度センサ
5〜8 演算回路
9 ローセレクト回路
10 擬似車体速度演算回路
12〜14 制御ロジック回路

Claims (1)

  1. 複数の車輪速度より擬似車体速度を算出し、その擬似車体速度の追従限界減速度Gを所定値に設定し、車輪速度と擬似車体速度との比較によりブレーキ圧を制御するアンチロック制御方法において、擬似車体速度が所定の速度以下になってからの経過時間を計測し、その経過時間により制動路面が低い摩擦係数の路面であることを検知して擬似車体速度の追従限界Gを小さく設定し、その後所定時間経過した場合には、追従限界の設定は実際の車両速減速度よりも大きく設定することを特徴とするアンチロック制御方法。
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