JP4152490B2 - ドアロック操作装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗用車等の車両用ドアロックを電気的に制御可能なアンラッチアクチュエータを備えたドアロック操作装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特開平9−105262号公報においては、ラッチとストライカの噛み合いによりドアを閉鎖状態に保つ車両用ドアロックと、モータの回転出力をラッチに伝達することで、内部操作レバーを手動操作した際にラッチとストライカとの噛み合いを解除可能な位置にラッチを動かすアンラッチ機能を持つアンラッチ用アクチュエータと、上記のモータと別途設けられたモータの回転出力をラッチに伝達することで、内部操作レバーを手動操作してもラッチとストライカとの噛み合い状態を解放することができない位置にラッチを動かすダブルロック機能を持つダブルロック用アクチュエータとを備えた車両用ドアロック操作装置が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の車両用ドアロック操作装置においては、2つの独立した機能を持つ2つのアンラッチ用アクチュエータとダブルロック用アクチュエータで構成されている。このため、内部操作レバーが手動操作された時でも、アンラッチ用アクチュエータのみが作動し、ダブルロック用アクチュエータは作動しない。
【0004】
したがって、アンラッチ機能とダブルロック機能をそれぞれ操作させるためのモータが必要であり、且つ2つの各機能を連携させるリンク機構等を必要とするため、装置の構成が複雑になる。それによって、装置自体が大型化すると共に、製品コストの上昇を招くという問題が生じている。また、誤動作により2個のモータが同時に作動する不具合が発生する可能性があり、しかも2個のモータを別々に作動させると制御自体が複雑化するという問題が生じている。
【0005】
【発明の目的】
本発明の目的は、アンラッチ状態とダブルロック状態との切り替えを1個のモータを有する電動式アクチュエータで兼用することにより、複雑なリンク機構を簡素化できるので、装置自体の小型、軽量化を図れ、且つコストダウンを図ることのできるドアロック操作装置を提供することにある。また、誤動作を防止することができると共に、制御自体も簡略化することのできるドアロック操作装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、電動式アクチュエータの駆動源を構成する1個のモータの回転出力をドアロックに伝達することで、ドアロックの噛み合い状態を、少なくともニュートラル状態、アンラッチ状態およびダブルロック状態に切り替えることができる。したがって、アンラッチ状態とダブルロック状態との切り替えを1個のモータを有する電動式アクチュエータで兼用することにより、複雑なリンク機構を簡素化できるので、装置自体の小型、軽量化を図れ、且つコストダウンを図ることができる。また、誤動作による2個のモータが同時に作動する不具合がなくなり、制御自体も簡略化することができる。
【0007】
また、ニュートラル状態に切り替えられた場合には、リンク手段と出力手段とが係合可能となり、仮に操作者が内部操作レバーを手動操作してリンク手段を回動させると、このリンク手段の回動に応じて出力手段を動かしてドアロックのラチェットを回転させてラッチとストライカとの噛み合い状態を変更することで、ドアロックがアンラッチ状態(解放している状態)となり、ドアを開けることができる。
【0008】
また、ダブルロック状態に切り替えられた場合には、リンク手段と出力手段とが解放されることにより、仮に操作者が内部操作レバーを手動操作してリンク手段を回動させても、出力手段が動かず、ラッチとストライカとの噛み合い状態を変更することができず、ドアロックの噛み合い状態を維持することができ、ドアを閉鎖状態に保持することができる。
【0009】
請求項に記載の発明によれば、ニュートラル状態に切り替えられた場合には、内部操作レバーを手動操作してリンク手段を動かすと、係合部が被係合部に係合することで、出力手段が回転可能となることにより、ドアロックのラチェットを回転させてラッチとストライカとの噛み合い状態を変更することができ、ドアロックがアンラッチ状態(解放している状態)となり、ドアを開けることができる。
【0010】
また、ダブルロック状態に切り替えた場合には、内部操作レバーを手動操作してリンク手段を動かしても、係合部が被係合部を空振りすることで、出力手段が回転しないことにより、ラッチとストライカとの噛み合い状態を変更することができず、ドアロックの噛み合い状態を維持することができ、ドアを閉鎖状態に保持することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
〔実施例の構成〕
発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。ここで、図1は車両用ドアロック操作装置の作動パターンを示した図で、図2は車両用ドアロック操作装置の外部構造を示した図で、図3は車両用ドアロック操作装置の内部構造を示した図で、図4は車両用ドアロック操作装置のフロントドアへの装着位置を示した図である。
【0012】
本実施例の車両用ドアロック操作装置1は、乗用車等の車両に装備されたフロントドア(以下ドアと略す)2を閉鎖状態に保つ車両用ドアロック3と、車室外から車両用ドアロック3を解放するための車室外解放機構と、車室内から車両用ドアロック3を解放するための車室内解放機構と、車両用ドアロック3の噛み合い状態をダブルロック設定(状態)、ダブルロック解除(ニュートラル状態)、アンラッチ状態に電気的に切り替えるアンラッチ用アクチュエータ4と、このアンラッチ用アクチュエータ4を制御するドアロック制御装置(以下ECUと呼ぶ)5とを備える。
【0013】
車両用ドアロック3は、アンラッチ用アクチュエータ4の回転出力を受けるラチェット10、およびこのラチェット10の回転に応じてストライカ11との係合状態(噛み合い状態)を変更するラッチ12等から構成されている。ラチェット10は、ドアロックハウジング13内において支軸を中心として回動可能に設けられている。このラチェット10には、ラッチ12と係合する爪形状の係合部14、およびモータの回転出力を受ける腕状部15等が設けられている。
【0014】
ラッチ12は、ドアロックハウジング13内において支軸を中心として回動可能に設けられている。このラッチ12には、車両のドア受け部に固定された略コの字形状のストライカ11を受け入れることが可能なU字形状の切欠き部(開口部)16、車両用ドアロック3がドア閉鎖状態の時にラチェット10の係合部14と係合する爪形状の第1係合部17、および半ドア状態の時にラチェット10の係合部14と係合する爪形状の第2係合部18等が設けられている。なお、アンラッチ用アクチュエータ4がアンラッチ状態となると、ストライカ11とラッチ12との噛み合いは解放される。
【0015】
車室外解放機構は、アウトサイドハンドル(車両用ドアロック3が解放しているアンラッチ状態の時にドア2を引っ張るだけのもの)20によって外部より見え難いドアアウタパネル面に設けられたアウタアンラッチスイッチ21を引いた時に作動するように設定されているか、アウトサイドハンドル20の裏側や横側等に配置されてアウトサイドハンドル20を引きながら手動操作できる位置に設けられたアウタアンラッチスイッチ21を有している。そのアウタアンラッチスイッチ21は、キーを使わずに車両用ドアロック3をアンラッチ状態にする指令信号を出力する外部操作スイッチである。
【0016】
なお、このアウタアンラッチスイッチ21とは別に、キーレスエントリー50があり、このキーレスエントリー50は、車室外よりダブルロック設定(状態)、ダブルロック解除(ニュートラル状態)にすることができ、例えばキーレスエントリー50としては、微弱電波、赤外線光を使ったり、リモートコントロール方式や、カードキー、タッチスイッチの組み合わせなどがある。
【0017】
車室内解放機構は、アンラッチ用アクチュエータ4を介して車両用ドアロック3をアンラッチ状態にすることが可能なインサイドハンドル(本発明の手動操作手段に相当する)22、このインサイドハンドル22に連携されて、アンラッチ用アクチュエータ4を作動させるインサイドハンドルレバー23、およびドア2のドアトリムのアームレストの上端面に設けられたインナアンラッチスイッチ24を有している。
【0018】
なお、インサイドハンドルレバー23は、本発明の内部操作レバーに相当するもので、支軸25を中心にして回動可能にアクチュエータケース30に支持されている。インサイドハンドルレバー23の一端部には、インサイドハンドル22に連結するワイヤーケーブルまたは連結ロッド等の連結部材23aが固定される丸孔部26が形成されている。また、インサイドハンドルレバー23の他端部には、アンラッチ用アクチュエータ4に係合する係合片27が形成されている。
【0019】
なお、インサイドハンドル22の代わりに、インサイドハンドルレバー23を直接操作する構造でも良い。
ここで、インナアンラッチスイッチ24は、車両乗員が直接手動操作(プッシュ)することによってアンラッチ用アクチュエータ4を作動させて車両用ドアロック3をアンラッチ状態にする指令信号を出力する内部操作スイッチである。
【0020】
アンラッチ用アクチュエータ4は、本発明の電動式アクチュエータに相当するもので、樹脂製のアクチュエータケース30に、ECU5に電気的に接続されたモータ制御回路(図5参照)にて通電制御される1個のアンラッチ用モータ6、このアンラッチ用モータ6の回転出力を受ける扇形状のセクタギヤ7、このセクタギヤ7の回動変位をラチェット10の腕状部15に伝達する出力レバー8、およびインサイドハンドルレバー23を介してインサイドハンドル22の操作力を受けるダブルロックレバー9等を内蔵している。
【0021】
アクチュエータケース30には、アンラッチ用モータ6とモータ制御回路とを電気的に接続するためのコネクタ部31が一体成形されている。アンラッチ用モータ6は、正逆回転可能な駆動源である。このアンラッチ用モータ6の出力軸には、円筒形状のピニオンギヤ32が着脱自在に係止されている。そのピニオンギヤ32は、アクチュエータケース30内において支軸を中心に回動可能に設けられた円形状の中間大径ギヤ33と噛み合うように配設されている。そして、中間大径ギヤ33には、セクタギヤ7と噛み合う中間小径ギヤ34が一体成形されている。
【0022】
セクタギヤ7は、本発明の中間部材に相当するもので、アクチュエータケース30内において扇の要を回動中心として施錠位置(ダブルロック位置)と解錠位置(アンラッチ位置)との間で回動可能に設けられている。なお、セクタギヤ7は、中立位置(ニュートラル位置)から左回転するとダブルロック位置に到達し、ニュートラル位置から右回転するとアンラッチ位置に到達する。このセクタギヤ7の上端面(図示表面)には、円弧形状の取付溝35が設けられており、その取付溝35内にセクタギヤ7をアンラッチ位置からニュートラル位置に戻す方向に付勢するリターンスプリング36が装着されている。
【0023】
リターンスプリング36は、セクタギヤ7がニュートラル位置にある時に、その両端部がアクチュエータケース30の裏面に形成された突起部とそれぞれ対面するように設けられている。なお、セクタギヤ7の下端面(図示裏面)には、ダブルロック状態を除く作動状態の時に、ダブルロックレバー9に設けられた係合片(本発明の係合部に相当する)42が係合する円柱形状の突起部(本発明の被係合部に相当する)37が一体成形されている。
【0024】
ここで、セクタギヤ7に設けられた突起部37とダブルロックレバー9に設けられた係合片42とから本発明のクラッチ手段が構成される。そして、アンラッチ用アクチュエータ4のクラッチ手段は、ニュートラル状態の時に、係合片42が突起部37に係合可能であり、係合した場合、セクタギヤ7に連携する出力レバー8を回転可能となるように構成されている。このとき、インサイドハンドル22を車両乗員が手動操作すると、アンラッチ用モータ6に通電することなく、車両用ドアロック3およびアンラッチ用アクチュエータ4がアンラッチ状態となるようにアンラッチ用アクチュエータ4を作動(回動変位)させることができる。
【0025】
また、ダブルロック状態の時には、係合片42が突起部37より解放されて、セクタギヤ7に連携する出力レバー8の回転が阻止されている。このとき、インサイドハンドル22を車両乗員が手動操作しても、係合片42が突起部37を空振りすることにより、セクタギヤ7に連携する出力レバー8が回転せず、車両用ドアロック3およびアンラッチ用アクチュエータ4がアンラッチ状態とならない。
【0026】
出力レバー8は、本発明の出力手段に相当するもので、一端部にセクタギヤ7の外壁面に係合する係合片38を設け、他端部に係合片38に対して逆方向に突出する係合片39を設けている。その係合片39は、ニュートラル状態またはアンラッチ状態の時に、ラチェット10の腕状部15に係合することで、アンラッチ用モータ6の回転出力を車両用ドアロック3に伝達する。
【0027】
ダブルロックレバー9は、本発明のリンク手段に相当するもので、アクチュエータケース30内において支軸を回動中心として回動可能に設けられている。このダブルロックレバー9の一端部には、インサイドハンドルレバー23の係合片27が係合する突起片41が設けられている。また、ダブルロックレバー9の他端部には、ニュートラル状態またはアンラッチ状態の時に、セクタギヤ7の裏面に形成された突起部37に係合する係合片42が設けられている。
【0028】
ここで、アンラッチ用アクチュエータ4に内蔵された1個のアンラッチ用モータ6を通電制御するモータ制御回路は、図5(a)に示したように、コネクタ部31内にインサート成形された第1外部接続端子M1と第2、第3外部接続端子M2、M3との間に、アクチュエータケース30に内蔵されたマイクロスイッチ(ニュートラルスイッチ)43、上記のアンラッチ用モータ6、およびこのアンラッチ用モータ6を暖めることが可能なPTCヒータ44等を直列接続するように構成されている。
【0029】
これらのうちマイクロスイッチ43は、アンラッチ用アクチュエータ4のニュートラル状態を検出する中立位置検出手段で、具体的にはセクタギヤ7またはダブルロックレバー9がニュートラル位置にある時に図5(a)に示した図示破線位置に設定され、アンラッチ位置またはダブルロック位置にある時に図5(a)に示した図示実線位置に設定されるニュートラルスイッチ(タッチスイッチ)である。
【0030】
なお、ECU5は、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどの機能から構成されているマイクロコンピュータで、それ自体は周知のものである。このECU5には、アウタアンラッチスイッチ21およびインナアンラッチスイッチ24の他に、車両の車速が所定値以上に達したらダブルロック信号を出力するスイッチ手段等が電気的に接続されている。
【0031】
そして、ECU5は、図5(b)の作動説明図に示したように、各第1〜第3外部接続端子M1〜M3の通電状態(図中において+はON、−はOFFを表す)を変更することによって、モータ制御回路を流れる電流の向きを変えてアンラッチ用モータ6の回転方向を切り替えることができる。すなわち、アンラッチ用アクチュエータ4の作動状態をアンラッチ状態、ダブルロック状態、ダブルロック解除およびニュートラル状態に切り替えることができる。
【0032】
〔実施例の作用〕
次に、本実施例の車両用ドアロック操作装置1の作用を図1ないし図13に基づいて簡単に説明する。ここで、図6(a)はアンラッチ用アクチュエータ4の作動パターンを示した図で、図6(b)はアンラッチ用アクチュエータ4の作動パターンを示したタイミングチャートである。なお、図6(a)中の※は、リターンスプリング36で自動的に戻ることを表す。
【0033】
(イ)アンラッチ用モータ6によるニュートラル状態からアンラッチ状態への作動状態切替時
【0034】
図7(a)に示したように、アンラッチ用アクチュエータ4がニュートラル状態の時に、図6(b)に示したT1 時刻となり、車両乗員がアウタアンラッチスイッチ21またはインナアンラッチスイッチ24をプッシュ(アンラッチ状態への切替信号を出力)すると、図5(b)および図6(b)に示したように、ECU5が第1外部接続端子M1をOFFし、第2、第3外部接続端子M2、M3をONする。
【0035】
すると、アンラッチ用アクチュエータ4のアンラッチ用モータ6は、ピニオンギヤ32、中間大径ギヤ33および中間小径ギヤ34を介して、セクタギヤ7を右回転させる。これにより、アンラッチ用アクチュエータ4は、図7(b)に示したアンラッチ状態となり(図1の作動パターンa)、ラチェット10の係合部14とラッチ12の第1係合部17との係合が解放され、ラッチ12が図示しない付勢部材の付勢力により回転し、ラッチ12の切欠き部16とストライカ11との係合が解放される。
【0036】
すなわち、セクタギヤ7の右回転により出力レバー8が回転してラチェット10を動かし、ラッチ12とストライカ11との噛み合い状態が解放され、ドア2を車室外からアウトサイドハンドル20で引っ張ったり、ドア2を車室内から押したりすればドア2を開けることができる。
【0037】
ここで、アンラッチ用アクチュエータ4に内蔵されたアンラッチ用モータ6の回転出力によってセクタギヤ7が右回転すると、セクタギヤ7の取付溝35内のリターンスプリング36は、アクチュエータケース30の裏面に固定された突起部により押し縮められて撓むことにより、弾性力を蓄えることになる。
【0038】
(ロ)アンラッチ用モータ6によるアンラッチ状態からニュートラル状態への作動状態切替時
【0039】
図8(a)に示したように、アンラッチ用アクチュエータ4がアンラッチ状態となってから0.2秒間〜0.3秒間が経過して図6(b)に示したT2 時刻となると、図5(b)および図6(b)に示したように、ECU5が第1〜第3外部接続端子M1〜M3を全てOFFする。なお、アンラッチしたことを検知するセンサを用いてOFFしても良い。
【0040】
すると、アンラッチ用モータ6の回転出力でアンラッチ状態となっていたセクタギヤ7は、リターンスプリング36の弾性力によって左回転して、図8(b)に示したニュートラル状態(初期位置)に戻される(図1の作動パターンb)。
【0041】
(ハ)手動操作によるニュートラル状態からアンラッチ状態への作動状態切替時
【0042】
図9(a)に示したニュートラル状態では、インサイドハンドルレバー23、ダブルロックレバー9、セクタギヤ7および出力レバー8が全て連携状態となっている。このため、車両乗員がインサイドハンドル22を手動操作する(引く)と、ダブルロックレバー9の係合片42がセクタギヤ7の突起部37を押してセクタギヤ7を右回転させる。
【0043】
これにより、アンラッチ用モータ6に通電することなく、アンラッチ用アクチュエータ4は図9(b)に示したアンラッチ状態となり(図1の作動パターンc)、ラチェット10の係合部14とラッチ12の第1係合部17との係合が解放され、ラッチ12が図示されない付勢部材の付勢力により回転し、ラッチ12の切欠き部16とストライカ11との係合が解放される。
【0044】
すなわち、セクタギヤ7の右回転により出力レバー8が回転してラチェット10を動かし、ラッチ12とストライカ11との噛み合い状態を解放できるので、車室内からドア2を開けることができる。
ここで、車両乗員がインサイドハンドル22を引いてセクタギヤ7が右回転させた場合も、リターンスプリング36が突起部により押し縮められて撓むことにより、リターンスプリング36に弾性力が蓄えられる。
【0045】
(ニ)手動操作によるアンラッチ状態からニュートラル状態への作動状態切替時
【0046】
車両乗員がインサイドハンドル22を引いて、図10(a)に示したアンラッチ状態となったアンラッチ用アクチュエータ4をニュートラル状態に戻すには、リターンスプリング36の弾性力によってセクタギヤ7を左回転させることにより、図10(b)に示したニュートラル状態に戻る(図1の作動パターンd)。
【0047】
(ホ)キーレスエントリー50によるニュートラル状態からダブルロック設定(状態)への作動状態切替時
【0048】
図11(a)に示したように、アンラッチ用アクチュエータ4がニュートラル状態の時に、図6(b)に示したT3 時刻となり、キーレスエントリー50の操作により、図5(b)および図6(b)に示したように、ECU5が第1外部接続端子M1をONし、第2、第3外部接続端子M2、M3をOFFする。
【0049】
すると、アンラッチ用アクチュエータ4のアンラッチ用モータ6は、ピニオンギヤ32、中間大径ギヤ33および中間小径ギヤ34を介して、セクタギヤ7を左回転させる。これにより、図11(b)に示したように、ダブルロックレバー9(の係合片42)の回動軌跡(軌道上)からセクタギヤ7の突起部37が外れるため、アンラッチ用アクチュエータ4の作動状態がダブルロック状態となる(図1の作動パターンe)。
【0050】
(ヘ)手動操作したときのダブルロック状態から非アンラッチ状態への作動状態切替時
【0051】
図12(a)に示したダブルロック状態では、ダブルロックレバー9とセクタギヤ7との連携状態が解放されている。このため、車両乗員がアウトサイドハンドル20またはインサイドハンドル22を引いても、ダブルロックレバー9の係合片42がセクタギヤ7の突起部37を空振りするので、セクタギヤ7を右回転させることができない。
【0052】
これにより、アンラッチ用アクチュエータ4の出力レバー8も回転しないので、図12(b)に示した非アンラッチ状態となり(図1の作動パターンf)、車両用ドアロック3の噛み合い状態が解放されず、車両用ドアロック3の施錠(ロック)状態が維持される。
【0053】
(ト)アンラッチ用モータ6によるダブルロック状態からダブルロック解除(ニュートラル状態)への作動状態切替時
【0054】
図13(a)に示したように、アンラッチ用アクチュエータ4がニュートラル状態の時に、図6(b)に示したT4 時刻となり、キーレスエントリー50の操作により、図5(b)および図6(b)に示したように、ECU5が第2外部接続端子M2をONし、第1、第3外部接続端子M1、M3をOFFする。
【0055】
すると、アンラッチ用アクチュエータ4のアンラッチ用モータ6は、ピニオンギヤ32、中間大径ギヤ33および中間小径ギヤ34を介して、セクタギヤ7を右回転させる。これにより、図13(b)に示したように、ダブルロックレバー9(の係合片42)の回動軌跡(軌道上)にセクタギヤ7の突起部37が戻されるため、アンラッチ用アクチュエータ4の作動状態がニュートラル状態となる(図1の作動パターンg)。
【0056】
ここで、アンラッチ用モータ6の回転出力によってセクタギヤ7が右回転してニュートラル位置まで戻されると、マイクロスイッチ43が図5(a)において図示実線位置から図示破線位置に切り替えられる。これにより、ダブルロック解除への切替信号を入力した当初は、第2外部接続端子M2からアンラッチ用モータ6を通って第1外部接続端子M1に流れていたが、マイクロスイッチ43の切替によってアンラッチ用モータ6への通電が停止される。
【0057】
したがって、セクタギヤ7を右回転させるためのアンラッチ用モータ6への通電がニュートラル状態となっても更に継続されることによるアンラッチ用アクチュエータ4および車両用ドアロック3のアンラッチ状態への移行を阻止できる。
【0058】
〔実施例の効果〕
以上のように、本実施例の車両用ドアロック操作装置1は、アンラッチ用アクチュエータ4の駆動源を構成するアンラッチ用モータ6の回転出力を車両用ドアロック3に伝達することで、車両用ドアロック3の噛み合い状態をダブルロック設定(状態)、ダブルロック解除(ニュートラル状態)、アンラッチ状態に切り替えることができる。
【0059】
そして、車両用ドアロック3をアンラッチ状態に切り替えるアンラッチ用アクチュエータ4を、アンラッチ用モータ6、セクタギヤ7、出力レバー8およびダブルロックレバー9等で構成することで、インサイドハンドル22を車両乗員が引いてもドア2を開くことができない切り替え(手動操作をできなくさせる切り替え)、すなわち、アンラッチ状態とダブルロック状態との切り替えを1個のアンラッチ用モータ6を有するアンラッチ用アクチュエータ4で兼用して駆動操作することができる。
【0060】
したがって、リンク数の大幅削減により複雑なリンク機構を簡素化でき、且つ駆動源をアンラッチ用モータ6のみにでき(2個のモータを1個にでき)、電気配線の削減、ひいてはドアロック操作装置自体の小型、軽量化を図れ、且つコストダウンを図ることができる。
【0061】
また、車両用ドアロック3の噛み合い状態をアンラッチ状態およびダブルロック状態に切り替えることが可能なアンラッチ用アクチュエータ4の駆動源を1個のアンラッチ用モータ6で構成することで、ECU5の誤作動によって2個のモータが同時に作動する不具合が発生することはなく、アンラッチ用アクチュエータ4の制御自体も簡略化することができる。
【0062】
なお、本実施例の車両用ドアロック操作装置1は、アンラッチ用モータ6の回転出力によってアンラッチ用アクチュエータ4の作動状態をダブルロック状態に切り替えることができるので、盗難防止にも効果がある。
【0063】
〔変形例〕
本実施例では、本発明を、乗用車等の車両に装備されたフロントドアを閉鎖状態に保つ車両用ドアロック3を駆動操作または手動操作する車両用ドアロック操作装置1に適用したが、本発明を、乗用車や商用車等の小型車両または鉄道車両、バスやトラック等の大型車両に装備されたフロントドア、リヤドア、バックドア等の各ドアの車両用ドアロック3を駆動操作または手動操作する車両用ドアロック操作装置1に適用しても良い。
【0064】
また、本発明を、車両だけでなく、住宅や店舗等の建築物に設置されたドアのドアロックを駆動操作または手動操作する建築物用ドアロック操作装置に適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用ドアロック操作装置の作動パターンを示した説明図である(実施例)。
【図2】車両用ドアロック操作装置の外部構造を示した斜視図である(実施例)。
【図3】車両用ドアロック操作装置の内部構造を示した斜視図である(実施例)。
【図4】車両用ドアロック操作装置のフロントドアへの装着位置を示した透視図である(実施例)。
【図5】(a)はモータ制御回路を示した回路図で、(b)はアンラッチ用アクチュエータの各作動パターンを示した作動説明図である(実施例)。
【図6】(a)はアンラッチ用アクチュエータの作動パターンを示した作動説明図で、(b)はアンラッチ用アクチュエータの作動パターンを示したタイミングチャートである(実施例)。
【図7】(a)、(b)はアンラッチ用モータによるニュートラル状態からアンラッチ状態への切り替えを示した作動説明図である。
【図8】(a)、(b)はアンラッチ用モータによるアンラッチ状態からニュートラル状態への切り替えを示した作動説明図である。
【図9】(a)、(b)は手動操作によるニュートラル状態からアンラッチ状態への切り替えを示した作動説明図である。
【図10】(a)、(b)は手動操作によるアンラッチ状態からニュートラル状態への切り替えを示した作動説明図である。
【図11】(a)、(b)はキーレスエントリーによるニュートラル状態からダブルロック状態への切り替えを示した作動説明図である。
【図12】(a)、(b)は手動操作したときのダブルロック状態から非アンラッチ状態への切り替えを示した作動説明図である。
【図13】(a)、(b)はアンラッチ用モータによるダブルロック状態からニュートラル状態への切り替えを示した作動説明図である。
【符号の説明】
1 車両用ドアロック操作装置
2 フロントドア
3 車両用ドアロック
4 アンラッチ用アクチュエータ(電動式アクチュエータ)
5 ドアロック制御装置(ECU)
6 アンラッチ用モータ(駆動源)
7 セクタギヤ(中間部材)
8 出力レバー(出力手段)
9 ダブルロックレバー(リンク手段)
10 ラチェット
11 ストライカ
12 ラッチ
22 インサイドハンドル(手動操作手段)
23 インサイドハンドルレバー(内部操作レバー)
37 突起部(クラッチ手段、被係合部)
42 係合片(クラッチ手段、係合部)
M1 第1外部接続端子
M2 第2外部接続端子
M3 第3外部接続端子

Claims (2)

  1. (a)ドアを閉鎖状態に保つドアロックと、
    (b)このドアロックを手動操作する手動操作手段と、
    (c)1個のモータを有し、このモータの回転出力を前記ドアロックに伝達することで、前記ドアロックの噛み合い状態を、
    少なくとも、前記手動操作手段を操作して前記ドアロックを解放させることが可能なニュートラル状態と、前記ドアロックを解放しているアンラッチ状態と、前記手動操作手段を操作しても前記ドアロックの噛み合い状態を維持することが可能なダブルロック状態とに切り替える電動式アクチュエータと
    を備えたドアロック操作装置において、
    前記手動操作手段は、車両の車室内から前記ドアロックを解放する内部操作レバーを有し、
    前記ドアロックは、前記電動式アクチュエータの回転出力を受けるラチェット、このラチェットの回転に応じてストライカとの噛み合い状態を変更するラッチを有し、
    前記電動式アクチュエータは、前記内部操作レバーの動きに対応して回動するリンク手段、前記モータの回転出力が伝達されると前記ラチェットを動かす出力手段、および前記ニュートラル状態に切り替えた時に前記リンク手段と前記出力手段とを係合可能とし、且つ前記ダブルロック状態に切り替えた時に前記リンク手段と前記出力手段とを解放するクラッチ手段を有することを特徴とするドアロック操作装置。
  2. 請求項1に記載のドアロック操作装置において、
    前記クラッチ手段は、前記モータの回転出力を前記出力手段に伝達する中間部材に設けられた被係合部、および前記リンク手段に設けられて、前記被係合部に着脱自在に係合する係合部を有し、
    前記ニュートラル状態に切り替えた時には、前記内部操作レバーを手動操作して前記リンク手段を動かすと、前記係合部が前記被係合部に係合することで前記出力手段を回転可能となるように構成され、
    前記ダブルロック状態に切り替えた時には、前記内部操作レバーを手動操作して前記リンク手段を動かしても、前記係合部が前記被係合部を空振りすることで前記出力手段が回転しないように構成されていることを特徴とするドアロック操作装置。
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