JP4152128B2 - 直方体物品の検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、直方体物品を搬送しながら、当該直方体物品の外面検査を行う直方体物品の検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、チップ抵抗やチップコンデンサー等の小型の電子部品が広く普及している。このような電子部品はさらに小型化の傾向にあり、例えば、「1005」と称される0.5mm×0.5mm×1.0mmの四角柱等の直方体形状をしたものが生産されるようになった。
【0003】
これらの電子部品は、その複数面をカメラで撮像して、キズの有無、付着物の有無等の外観検査を行っている。このような電子部品の外観検査を行う検査装置として、例えば、特開2000−337843号公報に記載のように、搬送ユニットにより搬送中の電子部品の外面をカメラで撮像するようにしたものがある。この搬送ユニットは、パーツフィーダと、このパーツフィーダから供給された電子部品を1方向に搬送するベルトコンベアと、このベルトコンベアの下流側に対峙して配置された搬送ドラムとを備えている。この搬送ドラムの外周面には、粘着材が設けられ、ベルトコンベアと搬送ドラムとの間に搬送された電子部品の上面を粘着材により貼着して受け渡しが行われる。この受け渡しにより、電子部品は、ベルトコンベア側で見えなかった下面が見えるように、その上下が変換する。
【0004】
カメラは、電子部品の搬送路に沿って設置されており、電子部品が、コンベアベルト上を搬送される間に、電子部品の上面と両側面の3面を撮像し、搬送ドラム上を搬送される間に、電子部品の前後面と、ベルトコンベア上では下面となっていた面との3面を撮像している。
また、特公平6−88656号公報には、医薬品の錠剤、キャンディなどの菓子類、ワッシャ、ボタン電池などの小物物品の欠陥検査、外観検査などの工程に用いられる搬送装置が開示されている。この搬送装置は、互いに対向する一対の回転ディスクにより構成されその周縁部に対向間隔を小物物品よりも小さな寸法で全周にわたって連続するスリットとした可動対向板と、この可動対向板の内側に同心状に貫設された回転筒軸を有しこの回転筒軸の内部に連通し前記スリットから前記可動対向板の内側に吸気する吸引手段とを備えている。
【0005】
その作用効果として、スリットは可動対向板の端縁に形成されているので、小物物品を吸着保持すると正規の軌道からずれることが無く、また小物物品の表面のかなりの部分がスリットから浮いているので、外観検査などでは充分広い面積範囲にわたる検査が可能となり、さらに吸気に基づく吸着保持であるから、物品に対する当たりが穏やかで、衝撃が無く、詰まりの心配もなく、搬送方向も自由であり、供給ピッチに拘わらず吸着が行われるとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の検査装置における前者の搬送ユニットにおいては、パーツフィーダからベルトコンベア上に電子部品を載置する際に、コンベアベルトの搬送面において搬送方向と直交する方向に電子部品がずれてしまうと、この電子部品をカメラで正確に撮像できないという問題がある。特に、電子部品を高速で搬送する場合には、この傾向が強くなる。
【0007】
また、後者の搬送ユニットにおいては、電子部品などの直方体物品からなりその搬送方向における方向性が問題となる被検査体については言及されておらず、各面の検査が必要であって各面を確実に撮像検査できる搬送方法としては採用することができない方式である。しかも、本搬送ユニットにおいては、小物物品はスリットを介して可動対向板の端縁に吸着されているだけで、搬送方向と直交する方向には位置決めされておらず、この小物物品の外観をカメラで正確に撮像できない。
【0008】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであって、直方体物品を高速で搬送しても直方体物品を正確に検査できる検査装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る検査装置は、複数の回転体を備え、各回転体の外周面に直方体物品をその検査面を解放状態にして吸着し搬送する搬送手段と、搬送中の前記直方体物品の解放面を撮像する撮像手段と、前記撮像手段の撮像結果に基づいて前記直方体物品の外面検査を行う判定手段とを備えた直方体物品の検査装置であって、前記各回転体は、その外周面に周方向に連続する断面略V字型の溝と、当該溝に連通する吸引隙間及び/又は吸引孔とを有し、当該吸引隙間内及び/又は吸引孔内を吸引することにより、前記直方体物品が、その1個の角部を前記V字型の溝に嵌め込んだ状態で吸着される。そして、前記複数の回転体は、その外周面を互いに近接させて配置され、前記直方体物品は、その吸着面が受け渡し時に上下に反転しながら、第1から第2、第3の回転体へと順次S字状に搬送されると共に、前記第1から第3までの3個の回転体の内、1つの回転体は、他の2個の回転体よりも小さい寸法の外径とし、前記撮像手段は、前記他の2個の回転体のそれぞれにより搬送されている直方体物品の搬送方向に平行な側面となる第1面と第2面、または第3面と第4面を撮像すると共に、前記1つの回転体により搬送されている直方体物品の搬送方向に直交する前後面となる第5面と第6面を撮像することを特徴としている。
【0010】
この構成によれば、直方体物品は、断面略V字型の溝を有する搬送手段で嵌め込み状に吸着されて直方体物品の方向性を規制しつつ搬送されるので位置ずれし難くなると共に検査面(解放面)を特定して搬送できる。このため撮像手段は、搬送中の直方体物品の外観を焦点の合った状態で撮像することができ、正確な検査を行うことができる。
【0011】
ここで、「直方体物品」の中には、立方体物品も含んだ概念であり、「解放面」とは、溝に吸着保持されている直方体物品において、溝に吸着されていない面をいう。
【0012】
また、本発明に係る検査装置では、高速で直方体物品を搬送しても、直方体物品を溝で位置決めした状態で搬送することができる。このため、撮像手段は、搬送中の直方体物品の6面の外観を焦点の合った状態で撮像することができ、正確な検査を行うことができる。このため、撮像手段は、直方体物品の搬送方向に平行な側面4面を容易に撮像することができると共に、直方体物品の搬送方向の前後面となる第5、第6面も容易に撮像することができる。ここで、上下変換とは、直方体物品において、回転体の溝に吸着される面側を下側とし、この下側の面に対向する面側を上側としている。
【0013】
さらに、前記複数の回転体のうち下流側の回転体ほど、前記直方体物品を吸着保持する吸引力が、当該回転体の上流にある回転体における前記直方体物品を吸着保持する吸引力よりも強いことを特徴とし、しかも、前記複数の回転体は、前記直方体物品の受け渡し位置において前記直方体物品の吸引力を調整する調整手段を備えていることを特徴としている。このため、上流の回転体から下流の回転体へ、直方体物品の搬送受け渡しがスムーズ且確実に行うことができる。
【0014】
しかも、第1の回転体の上流側に前記直方体物品を整列搬送するパーツフィーダを備え、当該パーツフィーダから前記直方体物品を前記第1の回転体に供給し、当該第1の回転体の回転速度を調節することにより、前記直方体物品を吸着保持するピッチを調節していることを特徴としている。このため、直方体物品の吸着保持するピッチを、第1の回転体の回転速度を調整することで容易に変更でき、直方体物品の撮像を容易にすることができる。
【0015】
また、前記直方体物品をサイクロン方式で回収する回収手段を備えることを特徴としている。このため、回収時に、直方体物品に与える衝撃を少なくすることができる。
さらに、前記第1及び前記第3の回転体、又は前記第2の回転体は回転可能に所定位置に固定配置され、前記第2の回転体、又は前記第1及び前記第3の回転体は、当該軸方向に移動自在であると共に、前記第2の回転体と前記第1の回転体との軸間距離及び前記第2の回転体と前記第3の回転体との軸間距離、又は前記第1の回転体及び前記第3の回転体と前記第2の回転体との軸間距離も移動自在であり、前記搬送手段は、前記第2の回転体、又は前記第1及び第3の回転体における前記軸方向の位置及び前記軸間距離の調整により、直方体物品の寸法変更に対応することを特徴としている。
【0016】
この構成によれば、寸法の異なる直方体物品でも容易に検査できる。この際、第1及び第3の回転体とのグループと、第2の回転体とのどちらを固定配置し、どちらを軸方向に、又は軸間距離も移動自在とするかは、特に特定されるものでは無く、供給される直方体物品を受け取り回転搬送する方向が上回りか、下回りか等各回転体の配置上の条件に合わせて適宜設定すれば良い。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る検査装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(構成について)
図1は、本実施の形態における検査装置の概略を示す正面図であり、図2は、本実施の形態における検査装置の概略を示す側面図である。
【0018】
検査装置は、両図に示すように、例えば、「1005」と称されるチップ抵抗(以下、「電子部品」という。)を搬送しながらその外観を検査する装置である。この電子部品は四角柱形状をしており、その外観検査は、電子部品の全面、つまり6面について行うものとし、検査内容は、外面のキズの有無、電子部品のサイズや形状についての異常の有無である。なお、今回の実施の形態では、検査項目が電子部品6面の各面6個であるが、特に6個に限定するものではない。
【0019】
検査装置1は、電子部品を搬送する搬送ユニット100と、この搬送ユニット100に電子部品を供給する供給ユニット200と、搬送されている電子部品の外観を撮像する撮像ユニット300と、この撮像ユニット300で撮像された撮像結果により電子部品を検査して管理する管理ユニットと、この管理結果に基づいて電子部品を回収する回収ユニット400とを備え、搬送ユニット100、供給ユニット200及び回収ユニット400は基台2の上面に配置されている。
【0020】
また、撮像ユニット300は、カメラフレーム301に位置調整可能に取り付けられている。なお、管理ユニットは、基台2から離れた位置に設置されている。
基台2は、図1及び図2に実線又は破線で示すように、四角柱形状に枠組みされたフレーム3の上下方向の中間に水平板を架設することにより構成され、上側の第1ベース部4と下側の第2ベース部5とを段差状に備えている。なお、基台2は、左右方向、前後方向の補強部材6により補強されている。
【0021】
ここで、検査装置1の動作について簡単に説明する。
搬送ユニット100は、電子部品が供給ユニット200から供給されると、電子部品の上下を変換しながら下流へと搬送する。電子部品は、下流へ搬送される間に、撮像ユニット300によりその6面が撮像される。管理ユニットは、撮像されたアナログ信号をデジタル信号(以下、「デジタルデータ」という。)に変換した後、このデータを処理して、寸法、キズの有無等について検査することで評価される。この評価結果は、例えば、「良品」、「不良品」、「再検査品」の3種類である。電子部品がさらに下流へと搬送されると、回収ユニット400が、評価結果に基づいて結果別に電子部品を回収する。
【0022】
次に各ユニットの構成について説明する。
1.供給ユニットについて
供給ユニット200は、図1に示すように、第1ベース部4上に配置された支持台210と、この支持台210上を左右方向(図1においてX方向)に移動可能に支持された可動テーブル220と、この可動テーブル220上に載設されたパーツフィーダ230とを備えている。
【0023】
支持台210の上面には、左右方向に延びる前後一対のガイドレール211が敷設されており、このガイドレール211と平行に左右方向にエアシリンダー212が取り付けられている。可動テーブル220は、ガイドレール211上に移動可能に載置されていると共に、エアシリンダー212のロッド213の先端に設けられた連結具214を介して連結されている。このため、可動テーブル220は、エアシリンダー212のロッド213の挿抜により左右方向に移動可能になる。
【0024】
パーツフィーダ230は、すり鉢状の容器内に供給された複数の電子部品を、振動を利用して容器の周壁に沿って整列させて1個づつ送り出すボールフィーダ231と、このボールフィーダ231から送り出される電子部品を搬送ユニット100まで直進させるリニアフィーダ232とを備えている。なお、ボールフィーダ231には、例えば、図外のホッパから定量の電子部品が自動的に供給される。また、リニアフィーダ232には、その電子部品の搬送路に略V字型の溝が形成されており、直方体物品(電子部品)の一個の角部を同溝に嵌め込み状態で整列搬送する。
【0025】
2.搬送ユニットについて
図3は、搬送ユニット100の概略を示す斜視図であり、図4は、搬送ユニット100を周辺の正面図である。
搬送ユニット100は、図1から図3に示すように、第2ベ−ス部5上に配置されており、また図4に示すように、4個のディスク101〜104を有している。このディスク101〜104は、その外周面に電子部品を吸着保持して回転することにより、電子部品を回転搬送し、隣接するディスク間で、下流のディスクが上流のディスクから電子部品をS字状に搬送受け渡しして、より下流へと電子部品を搬送する。
【0026】
ここで、4個のディスク101〜104を、上流側(リニアフィーダ232)から第1ディスク101、第2ディスク102、第3ディスク103、第4ディスク104とそれぞれいう。
これら4つのディスク101〜104は、図4に示すように、上下にジグザグしながら左右方向に配置されており、図3に示すように、上側の2個、つまり第1ディスク101と第3ディスク103とが第1支持部120により、また、下流の2個、つまり、第2ディスク102と第4ディスク104とが第2支持部130によりそれぞれ回転自在に支持されている。
【0027】
そして、第1支持部120は、第2ベース部5上の固定テーブル105に、また第2支持部130は第2ベース部5上の移動テーブル106にそれぞれ載設されている。
移動テーブル106は、図1において前後方向(図2においてZ方向)と上下方向(図1及び図2ともY方向)に移動可能に構成されている。移動テーブル106は、図3に示すように、第2ベース部5の支持板107上を前後に移動する前後移動台108と、この前後移動台108上の四角柱体109の外壁に沿って上下に移動する上下移動台110と、上下移動台110の上端部に取り付けられた天板111とを備えている。
【0028】
前後移動台108は、図2及び図3に示すように、その内部に、支持板107上に敷設された左右方向に延びるネジ軸112に螺合するネジ部113を備え、このネジ部113が駆動装置(図示省略)により回転することにより、前後方向に移動するように構成されている。なお、ネジ軸112の左右両側には、前後移動台108を前後方向に案内する一対のガイドレール114が支持板107上に敷設されている。
【0029】
また上下移動台110も、前後移動台108と同様に、図2に示すように、上下移動用のネジ部115が、前後移動台108の四角柱体109内に設けられた上下方向のネジ軸116に螺合することにより、上下に移動するようになっている。なお、上下移動台110は、前後移動台108上に垂設された四角柱体109に外嵌することで上下方向に案内される。
【0030】
第1支持部120は、図3に示すように、立設板121、122を前後に有している。この立設板の内、前側のものを前立設板121、後側のものを後立設板122という。後立設板122には、第1ディスク101及び第3ディスク103を回転させるための駆動装置(図示省略)が取り付けられている。
なお、第1ディスク101及び第3ディスク103は、回転軸144、145を介して駆動装置に連結されている。また、前後の立設板121、122は、前後方向の連結棒146により互に連結され、また後立設板122の左右両側が、固定テーブル105の左右両側の逆L字板147の前端部に取り付けられている。なお、後立設板122及び逆L字板147の上端には、天板148が取り付けられている。
【0031】
第2支持部130は、立設板131〜133を前後方向に3枚有している。これら立設板の内、前側のものを前立設板131、中間のものを中立設板132、後側のものを後立設板133とそれぞれいう。後立設板133には、第2ディスク102及び第4ディスク104を回転させるための駆動装置(図示省略)が取り付けられている。
【0032】
なお、第2ディスク102及び第4ディスク104は、回転軸151、152を介して駆動装置に連結されている。また、各立設板131〜133同士は、前後方向の連結棒153により前後にそれぞれ連結されている。
各ディスク101〜104は、電子部品10を外周面に吸着保持して回転することにより下流へと回転搬送しており、電子部品10を吸着保持するための吸引装置150が基台2内に固定されている(図1及び図2参照)。なお、各駆動装置の配線、吸引装置150の配線及び配管等の図示は省略している。また、各ディスク101〜104の回転速度は、各ディスク101〜104を回転駆動させる駆動装置の設定により、自由に調節できるようになっている。
【0033】
なお、各回転軸144、145、151、152の軸心方向(図2においてZ方向)を、以下、単に「軸方向」ということもある。
(1)ディスクの構成について
各ディスク101〜104の構成について説明する。第1〜第4ディスク101〜104は、寸法に差があるものの略同じ構造をしているので、第1ディスク101について説明する。
【0034】
図5は、第1ディスク101の一部を切り欠いた正面図であり、図6は、図5のXOX線における断面図である。また、図7は、第1ディスク101の外周縁を拡大した拡大図である。
第1ディスク101は、図5及び図6に示すように、回転軸144の軸端に形成された回転部161の外周面の全周にわたって連続する吸引隙間169(深溝)を有し、この吸引隙間169の開口部に、断面形状が略V字型の吸着溝164が回転部161の外周面の全周にわたって連続して形成されている。
【0035】
回転軸144は、ベアリング170を介して前立設板121に回転自在に支持されている。一方、回転部161における回転軸144と反対側の端面162には、吸引隙間169に連通する連通孔165が、図5に示すように周方向に複数個形成されると共に、シール部材171を介してチャンバー166が当接している。
【0036】
チャンバー166は、図6に示すように、その内部が中空状で、回転体161の端面162とにより吸引空間163を形成している。つまり、チャンバー166の開口側の端面が、回転部161に形成されている連通孔165の外周側で、回転体161の端面162に全周にわたって当接しており、この吸引空間163は、連通孔165によって吸引隙間169、吸着溝164と連通する。
【0037】
チャンバー166は、回転部161と反対側の端面における中心部に吸引装置150に接続された吸引パイプ(図示省略)を接続するためのジョイント部168を有し、また、回転部161側の端面における中心部に、回転体161の端面162の中心部に取り付けられたベアリング172に連結される筒部176を有している。
【0038】
ジョイント部168及び筒部176は、中空筒状で、互いにその内部が連通し、ジョイント部168の内部は、筒部176の連通孔173を介して吸引空間163に連通する。なお、チャンバー166は、前立設板121に支持具174、167により固定されている。
第1ディスク101の電子部品10を吸着して搬送する吸着搬送区域(搬送始めと搬送終わり)を決定するには、チャンバー166に形成されている閉止部175により連通孔165を塞ぐことで、電子部品10を吸着する吸引力を加減できる。
【0039】
この閉止部175は、必要に応じて連通孔165を塞ぐ数(範囲)を決定すれば良く、各ディスク101〜104における電子部品10を吸引する吸引力の差、電子部品10の重量、搬送速度(回転速度)など各要因との兼ね合わせで決定される。
なお、本実施の形態では、断面略V字型の吸着溝164の底部に連通するように半径方向の深溝状に吸引隙間169を形成しているが、この吸引隙間169を、例えば、回転部161を割型方式で構成し、吸引隙間169は吸着溝164の底部ではなく、吸着溝164の側壁に通じる連通孔(吸引孔)により構成しても、吸着溝164に電子部品10を吸着することができる。
【0040】
回転部161の外周には、図7に示すように、略45度内側下がりに傾斜した2面が対向して形成されることになり、第1ディスク101の外周面に略V字型の吸着溝164が形成される。
このため、電子部品10は、45度傾斜した姿勢でその1個の角部が吸着溝164に嵌め込み状で第1ディスク101に吸着保持されるため(図7における仮想線)、搬送方向と直交する方向に位置決めされる。ここでは、V字型はその角度が略90°となるように形成しているが、この吸着溝に電子部品10を吸着できれば、90°でなくてもよい。
【0041】
なお、第2〜第4ディスク102〜104に対応する各チャンバーの固定については、図4に示すように、第2ディスク102は支持具177により、第4ディスク104は支持具179によりそれぞれ前立設板131に固定され、また、第3ディスク103は支持具178により前立設板121に固定されている。
また、回転軸144と回転部161とを一体として構成しているが、別体で構成しても良く、更にこの場合、回転軸は中空軸でも良い。
【0042】
(2)ディスクの位置関係について
図8は、第1ディスク101から第2ディスク102に電子部品10の受け渡しを説明する説明図である。なお、第2ディスク102から第3ディスク103へ、また第3ディスク103から第4ディスク104への電子部品10の受け渡しは、第1ディスク101から第2ディスク102への受け渡しと同じであるため、説明は省略する。
【0043】
第2ディスク102は、第1ディスク101の下流の位置であって(図4参照)、第1ディスク101の吸着溝164と、第2ディスク102の吸着溝190とが互いに対向するように配置されている。つまり、本実施の形態では、電子部品10における搬送方向に対して直交する断面形状が正方形状をしているので、第1ディスク101の吸着溝164の底部と第2ディスク102の吸着溝190の底部とが略同一平面内に存在するように、第1ディスク101に対して第2ディスク102の位置を決定している。
【0044】
第1ディスク101と第2ディスク102との間隔は、搬送する電子部品10の寸法、第1ディスク101及び第2ディスク102における電子部品10を吸着保持するための吸引力等により決定される。
各ディスク101〜104を上記のような位置関係で配置するために、第2ディスク102と第4ディスク104とを支持する第2支持部130が、第1支持部120に対して上下方向に移動できるようになっている。
【0045】
(3)電子部品の受け渡しについて
次に電子部品10の受け渡しについて説明する。
ここで、電子部品10の6面を説明の便宜上以下のように決める(図8参照)。電子部品10の搬送方向下流(C方向)に向かって左側の面であって、第1ディスク101の吸着溝164に吸着されている面を左下面11、吸着されていない面(解放面)を左上面14といい、同じく搬送方向下流に向かって右側の面であって、吸着溝164に吸着されている面を右下面12、吸着されていない面(解放面)を右上面13という(図8参照)。また、搬送方向の前後の面で、下流側を前面、上流側を後面という。
【0046】
まず電子部品10は、パーツフィーダ230から電子部品10が供給されるA位置では、左下面11と右下面12とが吸着溝164に嵌め込まれた状態で吸着されて保持されている。この電子部品10は、第1ディスク101のC方向への回転により、第2ディスク102に受け渡されるB位置近傍にまで回転搬送されると、第2ディスク102の吸引隙間から吸引されて、電子部品10の左上面14と右上面13とが、第2ディスク102の吸着溝190に吸着保持される。
【0047】
これにより、電子部品10の上下が変換されることになる。なお、第2ディスク102と第3ディスク103間、第3ディスク103と第4ディスク104間の受け渡しにおいても、同様に電子部品10の上下が変換される。
このとき、第1ディスク101及び第2ディスク102において、電子部品10の受け渡し位置間の吸着搬送区域以外の範囲(電子部品10を吸着しない範囲)については、チャンバーの閉止部により回転部の連通孔が塞がれている。このため、受け渡し位置において、第1ディスク101では搬送されている電子部品10の吸引が終了し、逆に第2ディスク102では、第1ディスク101により搬送されている電子部品10の吸引が開始される。従って、電子部品10の受け渡しがスムーズに行えるのである。
【0048】
(4)吸引力について
電子部品10の受け渡しは、上述したように、下流のディスクが上流のディスクの吸着溝に吸着保持された電子部品10を、その吸着面と反対側から吸引して行われる。このため、下流のディスクの電子部品10の吸引力は、上流のディスクの吸引力より強いことが好ましい。
【0049】
ただし、電子部品10の受け渡し位置で、上流のディスクにおける電子部品10を吸着保持するための吸引力を減少させる上記のような閉止部175を設け、さらに上流のディスクと下流のディスクとの間隔を狭くすることで、上流のディスクと下流のディスクの吸引力を略同等にしても、電子部品10を受け渡しすることもできる。
【0050】
また、本実施の形態では1台の吸引装置150を用いて、各ディスク101〜104の吸引空間内の空気を吸引している。従って、各ディスク101〜104のチャンバーの内部と吸引装置150とは吸引パイプを介して連通できる状態で連結されており、各吸引パイプに圧力制御弁が取り付けられている。これにより、各ディスク101〜104における電子部品10を吸着保持するための吸引力をそれぞれ異なるように制御できるのである。
【0051】
(5)ディスク径及び回転速度について
各ディスク101〜104の外径及び回転速度は、電子部品10の搬送量、電子部品10の検査内容や回収処理能力等により決定される。すなわち、電子部品10の搬送量を増やしても検査処理できる場合は、各ディスク101〜104の回転速度を高めて搬送量を増やせば良い。また、電子部品10の前後面を撮像する場合には、ディスク径の小さなものを使用すると、電子部品10の前後面を見えやすくできる。
【0052】
特に、第3ディスク103の径を(第1ディスク101又は第2ディスク102に対して)充分に小さくすることにより、また、第3ディスク103の回転速度を第1ディスク101又は第2ディスク102の回転速度に対して高くすることにより、搬送されている電子部品10の吸着保持ピッチをより大きくすることができる。
【0053】
このため、前後して搬送される電子部品10の対向面が、互いに重なり合わないようになり、電子部品10の前後面を撮像するカメラの視野を取りやすくし、六面撮像を高速に行えることを可能にしている。なお、電子部品10の前後面を、電子部品10が第3ディスク103により搬送されているときに撮像しているが、撮像する時期は、第3ディスク103により搬送されている時に限定する必要はなく、例えば、第1ディスク101でも良いし、第2ディスクでも良いし、更に第4ディスク104でも良い。但し、搬送されている電子部品10の前後のピッチは、下流側に配されたディスクの方が調整しやすい。
【0054】
各ディスク101〜104の回転速度は、第2ディスク102により搬送されている電子部品10の吸着保持ピッチが、第1ディスク101での吸着保持ピッチの約2倍に、また、第3ディスク103上の吸着保持ピッチが第2ディスク102での吸着保持ピッチの約2倍に、そして第3ディスク103の吸着保持ピッチと第4ディスク104の吸着保持ピッチとが略同じになるように設定されている。なお、本検査装置1により搬送できる電子部品10の搬送速度は、上記条件では略1500個/分に設定している。
【0055】
吸着保持ピッチを下流に移るに従って大きくしているのは、前後の電子部品10の吸着保持ピッチを拡げて、前後の電子部品10の対向面を撮像しやすくし、また電子部品10の回収の際に間違って他の電子部品10を回収しないようにするためである。
また、各ディスク101〜104は、その回転速度を調節可能としているので、例えば、第1ディスク101に電子部品1が定速度で供給されても、各ディスク101〜104の回転速度を調節することで、各ディスク101〜104により搬送される電子部品1の吸着保持ピッチを自在に設定できる。
【0056】
3.撮像ユニットについて
撮像ユニット300は、図1、図2及び図4に示すように、電子部品10の6面を撮像するために6個のカメラが設けられている。このカメラは、具体的には、CCDカメラが用いられている。カメラフレーム301は、図1及び図2に示すように、4本の縦枠と、この4本の縦枠間を前後方向及び左右方向に連結する横枠とから組まれている。
【0057】
第1カメラ310及び第2カメラ320は、第1ディスク101上の所定位置を搬送されている電子部品10の左上面14及び右上面13に焦点を予め合わせて固定されており、第1検出センサ371が電子部品10を検出すると、電子部品10の左上面14と右上面13とを撮像する。
第1カメラ310及び第2カメラ320は、カメラフレーム301の左右方向の横枠381に固定具を介して、カメラの向きを調整できるように取り付けられている。また、第1検出センサ371は、第1支持部120の前立設板121の前面に取り付け具を介して取り付けられている。
【0058】
第3カメラ330及び第4カメラ340は、第2ディスク102上の所定位置を搬送されている電子部品10の左上面及び右上面に焦点を予め合わせて固定されており、第2検出センサ372が電子部品10を検出すると、電子部品10の左上面と右上面とを撮像する。
第3カメラ330及び第4カメラ340は、図2に示すように、移動テーブル106の前後端の受け具385により吊持された前後棒382に固定具を介して、カメラの向きを調整できるように取り付けられている。また、第2検出センサ372は、第2支持部130の前立設板131の前面に取り付け具を介して取り付けられている。
【0059】
第5カメラ350及び第6カメラ360は、第3ディスク103上の所定位置を搬送されている電子部品10の前後面に焦点を予め合わせて固定されており、第3検出センサ373が電子部品10を検出すると、第5カメラ350が電子部品10の前面を撮像し、第4検出センサ374が電子部品10を検出すると、第6カメラ360が電子部品10の後面を撮像する。
【0060】
第5カメラ350及び第6カメラ360は、カメラフレーム301の前後方向の横棒383、384に固定具を介して、カメラの向きを調整できるように取り付けられている。また、第3検出センサ373及び第4検出センサ374は、第1支持部120の前立設板121の前面に取り付け具を介して取り付けられている。
【0061】
なお、第1ディスク101により搬送されている電子部品10において左下面11及び右下面12であった面は、第1ディスク101から第2ディスク102に受け渡される際にその上下が変換され、第2ディスク102では左上面及び右上面となり、電子部品10の側面の4面すべてが撮像されることになる。
また、第1〜第4検出センサ371〜374は、例えば、透過形の光電センサが使用されている。この透過形の光電センサは、図3にも示すように、レーザや赤外線を投光する投光器と、投光されたレーザや赤外線を受光する受光器を備え、投光器と受光器との間を電子部品10が通過して受光器の受光を遮ることにより、電子部品10を検出している。なお、検出センサは、反射形のものを使用しても良い。
【0062】
4.回収ユニットについて
回収ユニット400は、各電子部品10の外観検査等に基づいた評価結果に従って、第4ディスク104により搬送されている電子部品10を回収するためのもので、図4に示すように、良品を回収する良品回収ユニット401と、再検査品を回収する再検査品回収ユニット402と、不良用品を回収する不良品回収ユニット403とがある。これらの各回収ユニット401〜403は、第5検出センサ375が電子部品10を検出すると、その電子部品10を回収するようになっている。
【0063】
さらに、必要に応じて第1ディスク101の第1検出センサ371、第2ディスク102の第2検出センサ372、第3ディスク103の第3検出センサ373の下流側に規格外回収ユニット404、405、406が設けられる。
この規格外回収ユニット404〜406は、各ディスク101、102、103に吸着保持された電子部品10の姿勢が正規の姿勢と異なるときに、その電子部品10を回収する。なお、第1ディスク101の下流に設けられている規格外回収ユニット404は、電子部品10の姿勢が異なるときだけでなく、吸着保持された電子部品が規格(寸法違い)の異なる電子部品のときも、その電子部品10を回収するようになっている。
【0064】
これら回収ユニット401〜406の構成は、回収する電子部品10の評価結果が異なるだけで同じである。このため、以下、良品回収ユニット401について説明する。
各回収ユニット401〜406は、搬送ユニット100の前側に、6個左右方向に並べて設けられているのだが、図1においては、搬送ユニット100が見えるように5個の回収ユニットを図示を省略している。
【0065】
図9は、良品回収ユニット401の概略図を示し、その内部がわかるように一部を切り欠いた概略図である。良品回収ユニット401は、同図に示すように、第4ディスク104により搬送されている電子部品10に対して軸方向からエアを吹き付けるエアノズル410と、このエアノズル410に対向して配置され且つエアノズル410から吹き飛ばされた電子部品10を回収する回収部420とを備えている。
【0066】
回収部420は、同図にも示すように、円筒状の筒421と、この筒421に連通可能に接続され且つ吹き飛ばされた電子部品10を筒421内に案内する案内ノズル422と、筒421の下端部に配置され且つ案内された電子部品10を集める漏斗423とを備え、案内ノズル422から吸い込まれた電子部品10は、筒421の内部のサイクロン気流により、筒421の周壁に沿って旋回しながら落下し、漏斗423で集められて回収される。
【0067】
なお、エアノズル410は、図外の空気圧縮機に接続されて圧縮空気が供給される。エアノズル410と空気圧縮機の間には電磁弁が設けられており、管理ユニットから電子部品10の回収指示があると、電磁弁が開くようになっている。
5.管理ユニット
管理ユニットは、各ディスク101〜104間で電子部品10が紛失することなく受け渡ししているかを管理したり、第1〜第4検出センサ371〜374が電子部品10を検出すると、対応する第1〜第6カメラ310〜360に撮像を指示したり、各カメラ310〜360により撮像された結果から外観の検査をしたり、これらの検査結果からその電子部品10について総合的に評価を行って、その回収を回収ユニット400に指示したりしている。
【0068】
ここで、電子部品10の受け渡しの管理は、各ディスク101〜104により搬送されている電子部品10の搬送順序、つまり、各検出センサ371、372、373、375の検出順で管理している。第1検出センサ371で検出される(第1ディスク101による搬送中の)電子部品10のID、つまりこの検出の順番を第1ワークIDといい、第2検出センサ372で検出される(第2ディスク102による搬送中の)電子部品10のID、つまりこの検出の順番を第2ワークIDといい、第3検出センサ373で検出される(第3ディスク103により搬送中の)電子部品10のID、つまりこの検出の順番を第3ワークIDといい、第5検出センサ375で検出される(第4ディスク104により搬送中の)電子部品10のID、つまりこの検出の順番を第4ワークIDという。
【0069】
また、各カメラ310〜360により撮像された検査結果は、例えば、表面にキズがない場合やサイズ、形状に異常がない場合は「OK」と、逆にキズがある場合やサイズ、形状に異常がある場合には「NG」となる。第1カメラ310の信号に基づいた検査を第1検査といい、その検査結果を第1検査結果という。
以下、第2カメラ320から第6カメラ360までの検査を、同様に、第2検査、第3検査、第4検査、第5検査、第6検査といい、またそれらの検査結果を、第2検査結果、第3検査結果、第4検査結果、第5検査結果、第6検査結果という。
【0070】
第1検出センサ371が電子部品10を検出する位置を第1検出位置といい、以下同様に、各検出センサ372〜375が検出する位置を、第2検出位置、第3検出位置、第4検出位置、第5検出位置という。
さらに、電子部品10を総合的に評価するとは、例えば、第1から第6検査結果と受け渡しの管理結果とから、その電子部品10を、「良品」、「不良品」、「再検査品」の何れかと評価することをいう。つまり、「良品」は、搬送時にも問題なくしかも各検査結果の「OK」が所定数以上の場合であり、「不良品」は、第1〜第6の検査結果がすべて「NG」の場合であり、「再検査品」は、搬送時に問題がある場合や、各検査結果の「OK」が所定数より少ない場合である。また、この判断のレベルや検査項目は適宜設定可能である。
【0071】
(1)構成について
図10は、管理ユニットの構成を示す機能ブロック図である。
管理ユニット600は、同図に示すように、第1制御部610、第2制御部620、第3制御部630、第4制御部640、第1画像処理判定部611、第2画像処理判定部612、第3画像処理判定部621、第4画像処理判定部622、第5画像処理判定部631、第6画像処理判定部632、記憶部650、搬送管理部660及び総合評価部670を備えている。
【0072】
ア.第1制御部について
第1制御部610は、第1及び第2検査に関連する各種処理を制御するためのもので、第1検出センサ371、第1カメラ310、第2カメラ320及び第1エンコーダ651に接続されている。なお、第1エンコーダ651は、第2ディスク102の回転軸151に取り付けられており、回転軸151の回転角度の変化量をカウントしている。
【0073】
第1制御部610は、第1検出センサ371から電子部品10を検出した検出信号が入力されると、第1カメラ310及び第2カメラ320に撮像を指示すると共に、第1エンコーダ651から第2ディスク102の回転位置を示すカウント値を取得する。
第1制御部610は、第1エンコーダ651からカウント値を取得すると、第1検出センサ371に検出された電子部品10が、第2検出位置に達するであろう時の第1エンコーダ651が測定するカウント値を予測し、その予測値を後述の第1搬送テーブル(図11参照)に登録する。
【0074】
この予測値は、例えば、次のようにして算出する。
予測値=第1カウント値+第1基準増加値
ここで、第1カウント値は、第1検出位置通過時における第1エンコーダ651のカウント値であり、また、第1基準増加値は、電子部品10が第1検出位置から第2検出位置にトラブル等が無く予定通りに到達する間に第1エンコーダ651がカウントするカウント量である。つまり、電子部品10が搬送中にトラブル無く、第1検出位置から第2検出位置に搬送されたときの、第2検出位置の到達時に取得した第1エンコーダ651のカウント値から第1検出位置の通過時に取得した第1エンコーダ651のカウント値を差し引いた値である。
【0075】
なお、この第1基準増加値は、予め試験等により複数計測したその平均値を用いたり、搬送ユニット100を稼動してから暫く時間を置いて、運転状況が安定した時に測定した値を用いたりしている。
イ.第1画像処理判定部について
第1画像処理判定部611は、第1カメラ310で撮像されたアナログ信号をデジタルデータに変換し、このデータを処理して外観にキズ等がないかを検査する。ここで行う処理方法は、例えば、2値化処理からキズを検出する公知の方法である。第1画像処理判定部611は、上記の処理によりキズの有無、サイズ、形状の異常を検査し、キズやサイズ等の異常が有れば「NG」と、無ければ「OK」と判定し、その第1検査結果を記憶部650に格納する。なお、この第1検査結果は、第1カメラ310が撮像した順番を示した第1ワークIDに関連付けられて記憶部650に格納される。
【0076】
ウ.第2画像処理判定部について
第2画像処理判定部612は、第2カメラで撮像されたアナログ信号をデジタルデータに変換し、このデータを処理して外観にキズ等がないかを検査する。ここで行う処理方法は、第1画像処理判定部611で行う処理と同じであり、得られた第2検査結果も、第1検査結果と同様に、第1ワークIDに関連付けられて記憶部650に格納される。
【0077】
エ.第2制御部について
第2制御部620は、第3及び第4検査に関連する各種処理を制御するためのもので、第2検出センサ372、第3カメラ330、第4カメラ340、第1エンコーダ651及び第2エンコーダ652に接続されている。なお、第2エンコーダ652は、第3ディスク103の回転軸145に取り付けられており、回転軸145の回転角度の変化量をカウントしている。
【0078】
第2制御部620は、第2検出センサ372から電子部品10を検出した検出信号が入力されると、第3カメラ330及び第4カメラ340に撮像を指示すると共に、第1エンコーダ651から第2ディスク102のカウント値と第2エンコーダ652から第3ディスク103のカウント値とを取得する。
第2制御部620は、第1エンコーダ651からカウント値を取得すると、第1搬送テーブルの実測値に登録すると共に、第2エンコーダ652からカウント値を取得すると、第2検出センサ372に検出された電子部品10が第3検出位置に達するであろう時の第3エンコーダ653が測定するカウント値を予測し、その予測値を後述の第2搬送テーブル(図12参照)に登録する。
【0079】
なお、予測値は、第1制御部610と同様の方法で予測する。すなわち、第1基準増加値に対応する第2基準増加値は、電子部品10が第2検出位置から第3検出位置にトラブル等が無く予定通りに到達する間に第2エンコーダ652がカウントするカウント量である。つまり、電子部品10が搬送中にトラブル無く、第2検出位置から第3検出位置に搬送されたときの、第3検出位置の到達時に取得した第2エンコーダ652のカウント値から第2検出位置の通過時に取得した第2エンコーダ652のカウント値を差し引いた値である。
【0080】
オ.第3画像処理判定部について
第3画像処理判定部621は、第3カメラ330で撮像されたアナログ信号をデジタルデータに変換し、このデータを処理して外観にキズ等がないかを検査する。ここで行う処理方法は、第1画像処理判定部611で行う処理と同じであり、得られた第3検査結果も、第1検査結果と同様に、第2ワークIDに関連付けられて記憶部650に格納される。
【0081】
カ.第4画像処理判定部について
第4画像処理判定部622は、第4カメラ340で撮像されたアナログ信号をデジタルデータに変換し、このデータを処理して外観にキズ等がないかを検査する。ここで行う処理方法は、第1画像処理判定部611で行う処理と同じであり、得られた第4検査結果も、第1検査結果と同様に、第2ワークIDに関連付けられて記憶部650に格納される。
【0082】
キ.第3制御部について
第3制御部630は、第5及び第6検査に関連する各種処理を制御するためのもので、第3検出センサ373、第4検出センサ374、第5カメラ350、第6カメラ360、第2エンコーダ652及び第3エンコーダ653に接続されている。エンコーダ653は、第4ディスク104の回転軸152に取り付けられており、回転軸152の回転角度の変化量をカウントしている。
【0083】
第3制御部630は、第3検出センサ373から電子部品10を検出した検出信号が入力されると、第5カメラ350に撮像を指示する。また、第4検出センサ374から電子部品10を検出した検出信号が入力されると、第6カメラ360に撮像を指示すると共に、第2エンコーダ652から第3ディスク103のカウント値、第3エンコーダ653から第4ディスク104のカウント値を取得する。
【0084】
第3制御部630は、第2エンコーダ652からカウント値を取得すると、第2搬送テーブルの実測値に登録すると共に、第3エンコーダ653からカウント値を取得すると、第3検出センサ373に検出された電子部品10が、第5検出位置に達するであろう時の第3エンコーダ653が測定するカウント値を予測し、その予測値を後述の第3搬送テーブル(図13参照)に登録する。
【0085】
なお、予測値は、第1制御部610と同様の方法で予測する。すなわち、第1基準増加値に対応する第3基準増加値は、電子部品10が第3検出位置から第5検出位置にトラブル等が無く予定通りに到達する間に第3エンコーダ653がカウントするカウント量である。つまり、電子部品10が搬送中にトラブル無く、第3検出位置から第5検出位置に搬送されたときの、第5検出位置の到達時に取得した第3エンコーダ653のカウント値から第3検出位置の通過時に取得した第3エンコーダ653のカウント値を差し引いた値である。
【0086】
ク.第5画像処理判定部について
第5画像処理判定部631は、第5カメラ350で撮像されたアナログ信号をデジタルデータに変換し、このデータを処理して外観にキズ等がないかを検査する。ここで行う処理方法は、第1画像処理判定部611で行う処理と同じであり、得られた第5検査結果も、第1検査結果と同様に、第3ワークIDに関連付けられて記憶部650に格納される。
【0087】
ケ.第6画像処理判定部について
第6画像処理判定部632は、第6カメラ360で撮像されたアナログ信号をデジタルデータに変換し、このデータを処理して外観にキズ等がないかを検査する。ここで行う処理方法は、第1画像処理判定部611で行う処理と同じであり、得られた第6検査結果も、第1検査結果と同様に、第3ワークIDに関連付けられて記憶部650に格納される。
【0088】
コ.第4制御部について
第4制御部640は、第3ディスク103から第4ディスク104への電子部品10の管理を行うためのもので、第5検出センサ375及び第3エンコーダ653に接続されている。第4制御部640は、第5検出センサ375から電子部品10を検出した検出信号が入力されると、第3エンコーダ653から第4ディスク104のカウント値を取得して、第3搬送テーブルの実測値に登録する。
【0089】
サ.記憶部について
記憶部650は、第1〜第6検査結果を各ワークIDに対応して記憶すると共に、第1搬送テーブル、第2搬送テーブル、第3搬送テーブル、管理テーブルとを記憶している。ここで、これらのテーブルについて説明する。
図11は、第1搬送テーブルT1の内容を示す図である。
【0090】
第1搬送テーブルT1は、第1ディスク101から第2ディスク102に電子部品10が欠品することなく受け渡しできたかを管理するためのものである。つまり、第1ディスク101をn番目(第1ワークIDがnのもの)に搬送された電子部品10が第2ディスク102でもn番目に搬送されたか否かの判定が、このテーブルに格納されている内容に基づいて行われる。
【0091】
第1搬送テーブルT1は、同図に示すように、「第1ワークID」、「予測値」、「実測値」、「差」、「ワーク認識」及び「第2ワークID」の欄を有している。「第1ワークID」は、第1ディスク101により搬送される電子部品10の識別番号で、具体的には、搬送されている電子部品10が第1検査位置で検出された順番を表す数値を用いている。「予測値」は、第1制御部610から電子部品10の搬送順に格納され、また「実測値」は、第2制御部620から第2ディスク102により搬送された電子部品10の搬送順で格納される。
【0092】
「差」は、「予測値」と「実測値」との差であり、後述の搬送管理部660により算出されて格納される。「ワーク認識」には、同じく搬送管理部660により判定された搬送結果が格納され、この結果に基づいて「第2ワークID」が格納される。この搬送結果は、電子部品10が、予定通り搬送されると「OK」、予定に対して遅れたり早かったりすると「NG」、紛失すると「欠品」がそれぞれ格納される。
【0093】
例えば、第1搬送テーブルT1において、第1ワークIDが「4」に対応するワーク認識が「欠品」となっているため、第1ワークIDが5以降と第2ワークIDが4以降とが対応している。つまり、電子部品10を特定している。
図12は、第2搬送テーブルT2の内容を示す図である。
第2搬送テーブルT2は、第2ディスク102から第3ディスク103に電子部品10が欠品することなく受け渡しできたかを第3検出位置の通過順で管理するためのものである。つまり、第2ディスク102をn番目に搬送された電子部品10が第3ディスク103による搬送中においてもn番目に搬送されたか否かの判定が、このテーブルに格納されている内容に基づいて行われる。
【0094】
第2搬送テーブルT2は、第1搬送テーブルT1と略同様に、「第2ワークID」、「予測値」、「実測値」、「差」、「ワーク認識」及び「第3ワークID」の欄を有し、各欄の格納される内容は第1搬送テーブルT1の各欄に格納される内容と同じである。
「予測値」は第2制御部620から、「実測値」は第3制御部630から電子部品10の通過順にそれぞれ格納される。「差」、「ワーク認識」及び「第3ワークID」は、搬送管理部660により格納される。
【0095】
図13は、第3搬送テーブルT3の内容を示す図である。
第3搬送テーブルT3は、第3ディスク103から第4ディスク104に電子部品10が欠品することなく受け渡しできたかを第5検出位置の通過順で管理するためのものである。つまり、第3ディスク103をn番目に搬送された電子部品10が第4ディスク104による搬送中においてもn番目に搬送されたか否かの判定が、このテーブルに格納されている内容に基づいて行われる。
【0096】
第3搬送テーブルT3は、第1搬送テーブルT1と略同様に、「第3ワークID」、「予測値」、「実測値」、「差」、「ワーク認識」及び「第4ワークID」の欄を有し、各欄の格納される内容は第1搬送テーブルT1の各欄に格納される内容と同じである。
「予測値」は第3制御部630から、「実測値」は第4制御部640から電子部品10の通過順に格納される。「差」、「ワーク認識」及び「第4ワークID」は、搬送管理部660により格納される。
【0097】
なお、各搬送テーブルT1〜T3の「ワークID」の欄の最大値Nは、搬送ユニット100で搬送される電子部品10の最大数より大きく設定されている。各ワークIDは、自然数が使用され、最大値Nを超えると、再び1から始まるようになっている。
図14は、管理テーブルT4の内容を示す図である。管理テーブルT4は、同図に示すように、「第1ワークID」、「第2ワークID」、「第3ワークID」、「第4ワークID」、「ワーク認識」、「結果1」、「結果2」、「結果3」、「結果4」、「結果5」、「結果6」及び「総合評価」の計12個の欄を備え、これらの内容は、後述の総合評価部670により格納される。
【0098】
シ.搬送管理部について
搬送管理部660は、各搬送テーブルT1〜T3のn番目の実測値と予測値との差を算出して、その差が所定範囲内であれば、上流のディスク上をn番目に通過した電子部品10と、下流のディスク上をn番目に通過した電子部品10とが同じ物であるとして、これらに対応する各搬送テーブルT1〜T3の「ワーク認識」の欄に「OK」を、また、範囲外であれば、さらに、電子部品10が欠品しているか否かを判定し、欠品の場合に「ワーク認識」の欄に「欠品」を、それ以外の場合に「ワーク認識」の欄に「NG」をそれぞれ格納する。
【0099】
電子部品10が欠品しているか否かの判定については、後述するが、各搬送テーブルT1〜T3の「ワークID」の欄が「n」の実測値と、「n+j」の予測値との差が所定範囲内の場合に、n番目に上流のディスクを通過した電子部品10が欠品したと判定する。
ス.総合評価部について
総合評価部670は、上記の第1〜第3搬送テーブルT1〜T3から、各ディスク101〜104上をn番目に通過した電子部品10について特定を行った(この処理を、以下、「ID特定処理」という。)り、各検出位置で検査された結果(検査結果1から検査結果6)に基づいて、搬送されている電子部品10について総合的な評価を行った(この処理を、以下、「評価処理」という。)りする。この評価内容は、上述したが、「良品」、「不良品」及び「再検査品」の3種類である。なお、この評価結果は管理テーブルT4に格納される。又、必要に応じ、「良品」、「不良品」との評価の間に「グレー品」の評価を入れることも可能である。
【0100】
(2)管理ユニットの処理内容について
ア.第1制御部について
図15は、第1制御部610の処理内容を示すフローチャートである。第1制御部610は、同図に示すように、まず、第1ワークIDを示す変数nを「1」にし、第1検出センサ371から電子部品10を検出した検出信号があると、第1カメラ310及び第2カメラ320に撮像するよう指示すると共に、第1エンコーダ651から現在のカウント値を取得する(ステップS110、S120;YES、S130、S140)。
【0101】
次に、取得したカウント値に第1基準増加値を加算して、第1検出センサ371に検出された電子部品10が、第2ディスク102の第2検査位置に到達する予測値を算出した後、この予測値を第1搬送テーブルT1における第1ワークIDがnの「予測値」の欄に格納する(ステップS150、S160)。
そして、変数nに1を加算し(ステップS170)、加算後の変数nが最大値Nより小さい場合はステップS120に移り(ステップS180;YES)、また加算後の変数nが最大値Nと等しい場合には、ステップS110に移る(ステップS180;NO)。
【0102】
イ.第2制御部について
図16は、第2制御部620の処理内容を示すフローチャートである。第2制御部620は、同図に示すように、まず、第2ワークIDを示す変数nを「1」にし、第2検出センサ372から電子部品10を検出した検出信号があると、第3カメラ330及び第4カメラ340に撮像するよう指示すると共に、第1エンコーダ651と第2エンコーダ652とから現在のカウント値を取得する(ステップS210、S220;YES、S230、S240)。
【0103】
次に、第1エンコーダ651から取得したカウント値を実測値として第1搬送テーブルT1における第1ワークIDがnの「実測値」の欄に格納する(ステップS250)。また、第2エンコーダ652から取得したカウント値に第2基準増加値を加算して、第2検出センサ372に検出された電子部品10が、第3ディスク103の第3検査位置に到達する予測値を算出した後、この予測値を第2搬送テーブルT2における第2ワークIDがnの「予測値」の欄に格納する(ステップS260、S270)。
【0104】
そして、第2ワークIDを示す変数nに1を加算して、加算後の変数nが最大値Nより小さい場合はステップS220に移り(ステップS290;YES)、また加算後の変数nが最大値Nと等しい場合はステップS210に移る(ステップS290;NO)。なお、第3制御部630は、第2制御部620と同じように、第3ワークIDについて処理を行い、第2搬送テーブルに実測値を、第3搬送テーブルに予測値を格納する(詳細な説明は省略)。
【0105】
ウ.第4制御部について
図17は、第4制御部640の処理内容を示すフローチャートである。第4制御部640は、同図に示すように、まず、第4ワークIDを示す変数nを「1」にし、第5検出センサ375から電子部品10を検出した検出信号があると、第3エンコーダ653から現在のカウント値を取得する(ステップS310、S320;YES、S330)。次に、第3エンコーダ653から取得したカウント値を実測値として第3搬送テーブルT3における第3ワークIDがnの「実測値」の欄に格納する(ステップS340)。
【0106】
そして、第4ワークIDを示す変数nに1を加算して、加算後の変数nが最大値Nより小さい場合はステップS320に移り(ステップS350、S360;YES)、また加算後の変数nが最大値Nと等しい場合はステップS310に移る(ステップS360;NO)。
エ.搬送管理部について
図18は、搬送管理部660の処理内容を示すフローチャートである。
【0107】
搬送管理部660は、同図に示すように、まず、第1ワークIDを示す変数nを、また第2ワークIDを示す変数kをそれぞれ「1」にし、第1ワークIDがn+L(自然数)に対応する実測値が第1搬送テーブルT1に格納されているか否かを判定する(ステップS401、S402)。
ここで、第1ワークIDがn+Lに対応する実測値が格納されているかを判定しているのは、後述の第1ワークIDがnの電子部品10が欠品しているかを判定する際に、その判定精度を高めるために、第1ワークIDがn+Lに対応する実測値を利用するからである(詳細はステップS431で説明)。
【0108】
第1ワークIDがn+Lに対応する実測値が第1搬送テーブルT1に格納されていない場合には、第1ワークIDがn+Lの電子部品10の実測値が格納されるまで待機する(ステップS402;NO)。
一方、第1ワークIDがn+Lに対応する実測値が格納されている場合には、第1ワークIDがnの予測値と実測値との差を算出し、第1搬送テーブルT1における第1ワークIDがnの「差」の欄に登録する(ステップS402;YES、S403)。
【0109】
次に、算出した差が許容範囲内か否かを判定する(ステップS404)。この許容範囲は搬送速度のムラ、第1検出位置と第2検出位置との間の搬送距離、エンコーダの精度等に基づいて決定される。実際は、予備運転を行って統計的な値を採用して決定する。なお、本実施の形態では、この許容範囲は、−10より大きく10より小さい範囲としている。
【0110】
a)電子部品10が第1検出位置から第2検出位置に予定通り搬送された場合について説明する。つまり、上記の差が許容範囲内の場合は、第1ディスク101上の第1検出位置をn番目に通過した電子部品10が、順調に第2ディスク102上の第2検出位置に達した場合であり、第1搬送テーブルT1の第1ワークIDがnの「ワーク認識」の欄に「OK」を格納して、「第2ワークID」のn番目に変数kの値を格納する(ステップS404;YES、S420、S421)。そして、変数kに1を加算する(ステップS422)。その後、変数nに1を加算してこの変数nが最大値Nより小の場合はステップS402に移り(ステップS413、S412;YES)、逆に変数nが最大値Nと等しい場合はステップS401に移る(ステップS412;NO)。
【0111】
b)第1ディスク101の第1検出位置を通過した電子部品10が、予定通りに第2ディスク102の第2検出位置に到達しなかった場合について説明する。ここで、第1検出位置を4番目(第1ワークIDが4)に通過した電子部品10が欠品したとして、図19を用いて以下説明する。図19は、欠品時の搬送管理部660の処理を説明するための第1搬送テーブルT1の内容を示す図である。
【0112】
図18のステップS404において、前ステップで算出された差(第1ワークIDが4の差が「−101」)が許容範囲外の場合は、電子部品10の欠品を判定するのに使用する変数j(自然数)を1とし、第1ワークIDがn+jの予測値と第1ワークIDがnの実測値との差が許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS404;NO、S405、S406)。
【0113】
その差が許容範囲内でない場合は、変数jに1を加算しこの加算後の変数jが最大値Jより小さいか否かを判定して、小さい場合にはステップS406に移る(ステップS406;NO、S407、S408;YES)。ここで、n+jの予測値とnの実測値との差を用いているのは、例えば、第1検出位置をn番目からn+j番目に通過したj個の電子部品10が何らかの原因により欠品した場合を考慮しているためである。なお、最大値Jは、予め設定された数値であり、予備試験等により、欠品がどの程度連続するかを把握した上で設定される。
【0114】
ステップS408で変数jが最大値Jと等しい場合は、第1搬送テーブルT1の第1ワークIDがnの「ワーク認識」の欄に「NG」を格納し、また、n番目の「第2ワークID」の欄に変数kの値を格納する(ステップS408;NO、S409、S410)。そして変数kに1を加算してステップS413に進む(ステップS411)。
【0115】
一方、ステップS406において、第1ワークIDがn+jの予測値とn(図19ではjが1となる)の実測値との差(ここでは2となる)が許容範囲内である場合は、欠品の判定精度を高める変数l(自然数)を1にして、第1ワークIDがn+j+l(6)の予測値と、第1ワークIDがn+l(5)の実測値との差(−11)が第2の許容範囲内(ここでは−20から20の範囲)であるか否かを判定する(ステップS406;YES、S430、S431)。
【0116】
ここで、これまでの許容範囲より広い第2の許容範囲を設定しているのは、搬送路上で欠品が生じた場合、その後続の電子部品10にも搬送の遅れなどが生じる可能性があるからである。
ステップS431において、差が第2の許容範囲内の場合は、変数lが最大値Lより小さいと、変数lに1を加算してステップS431に移る(ステップS431;YES、S432;YES、S435)。これは、第1ワークIDがn+jの予測値と、第1ワークIDがnの実測値とが偶然一致する可能性があり、これ以降のL個について実測値と予測値との差が第2の許容範囲内かを調べて、偶然性を排除している。
【0117】
逆に、ステップS432において、変数lが最大値Lと等しい場合は、第1ワークIDがnからn+j−1までのj個が欠品と判定され、この第1ワークIDがnの「ワーク認識」の欄に「欠品」を、また、「第2ワークID」の欄に「−」をそれぞれ格納し(図11参照)、第1ワークIDがn以降の各実測値をワークIDがn+1以降の各実測値へ格納し直して(ステップS432;NO、S433、S434)、ステップS412に進む。
【0118】
なお、ステップS431において、差が第2の許容範囲外の場合(NO)は、実際の運転において起こり難い現象であるが、ワークIDがnの電子部品10が良品にならないように、ステップS409に進む。
搬送管理部660は、以上のような処理を第2搬送テーブルT2及び第3搬送テーブルT3について行うことで、第1ディスク101から第4ディスク104により搬送される電子部品10を特定している。なお、第2搬送テーブルT2及び第3搬送テーブルT3についての説明は省略する。
【0119】
オ.総合評価部について
図20は、総合評価部670のID特定処理の内容を示すフローチャートである。
総合評価部670は、同図に示すように、まず、第1ワークIDを示す変数nを1にし、第1搬送テーブルT1において、第1ワークIDが変数nに対応する「第2ワークID」の欄が「−」であるか否かを判定する(ステップS501、S502)。
【0120】
「第2ワークID」の欄が「−」(例えば第1ワークIDが4のとき)である場合は、管理テーブルT4の「第2ワークID」、「第3ワークID」及び「第4ワークID」の欄に「−」を格納し、さらに管理テーブルT4の「ワーク認識」の欄に「欠品」を格納する(ステップS502;YES、S520、S521)。
【0121】
そして、変数nに1を加算してこの変数nが最大値Nより小の場合は、ステップS502に移り(ステップS511、S510;YES)、逆に変数nが最大値Nと等しい場合には、ステップS501に移る(ステップS510;NO)。ステップS502において、「第2ワークID」の欄が「−」でない場合は、第1搬送テーブルT1から第1ワークIDがnに対応する「第2ワークID」の欄に格納されている数値n2を取得し、このn2を管理テーブルT4における第1ワークIDがnに対応する「第2ワークID」の欄に格納すると共に、第1ワークIDがnの第1検査結果と第2検査結果とを「結果1」、「結果2」の欄にそれぞれ格納する(ステップS502;NO、S503)。
【0122】
次に、第2搬送テーブルT2において、n2の第2ワークIDに対応する「第3ワークID」の欄が「−」であるか否かを判定する(ステップS504)。
「第3ワークID」の欄が「−」である場合は、管理テーブルT4の「第3ワークID」及び「第4ワークID」の欄に「−」を格納し、さらに管理テーブルT4の「ワーク認識」の欄に「欠品」を格納して(ステップS504;YES、S523、S521)、ステップS511に進む。
【0123】
ステップS504において、「第3ワークID」の欄が「−」でない場合は、第2搬送テーブルT2から第2ワークIDがnに対応する「第3ワークID」の欄に格納されている数値n3を取得し、このn3を管理テーブルT4における第2ワークIDがn2に対応する「第3ワークID」の欄に格納すると共に、第2ワークIDがn2の第3検査結果と第4検査結果とを「結果3」、「結果4」の欄にそれぞれ格納する(ステップS504;NO、S505)。
【0124】
そして、第3搬送テーブルT3において、n3の第3ワークIDに対応する「第4ワークID」の欄が「−」であるか否かを判定する(ステップS506)。「第4ワークID」の欄が「−」である場合は、管理テーブルT4の「第4ワークID」の欄に「−」を格納し、さらに管理テーブルT4の「ワーク認識」の欄に「欠品」を格納して(ステップS506;YES、S524、S521)、ステップS511に進む。
【0125】
ステップS506において、「第4ワークID」の欄が「−」でない場合は、第3搬送テーブルT3から第3ワークIDがn3に対応する「第4ワークID」の欄に格納されている数値n4を取得し、このn4を管理テーブルT4における第3ワークIDがn3に対応する「第4ワークID」の欄に格納すると共に、第3ワークIDがn3の第5検査結果と第6検査結果とを「結果5」、「結果6」の欄にそれぞれ格納する(ステップS506;NO、S507)。
【0126】
各搬送テーブルT1〜T3における第3ワークIDがn3に対応する「ワーク認識」がすべて「OK」であるか否かを判定する(ステップS508)。「ワーク認識」が「OK」でない場合は、管理テーブルT4における第4ワークIDがn4に対応する「ワーク認識」の欄に「NG」を格納してステップS511に進む(ステップS508;NO、S530)。
【0127】
一方、各「ワーク認識」がすべて「OK」である場合は、管理テーブルT4における第4ワークIDがn4に対応する「ワーク認識」の欄に「OK」を格納してステップS511に進む(ステップS508;YES、S509)。
図21は、総合評価部670の評価処理の内容を示すフローチャートである。総合評価部670は、同図に示すように、まず、第4ワークIDを示す変数nを1にし、管理テーブルT4において第4ワークIDがnに対応する「ワーク認識」の欄に「OK」が格納されている否かを判定する(ステップS601、S602)。
【0128】
「ワーク認識」に「OK」が格納されている場合は、管理テーブルT4における「結果1」から「結果6」までの欄に格納されている「OK」の数と「NG」の数とを計数し、「OK」の数が所定数M以上であるか否かを判定する(ステップS602;YES、S603、S604)。なお、所定数Mは予め設定されている。
【0129】
「OK」の数が所定数Mより小の場合は、「NG」の数が6であるか否かを判定し、「NG」の数が6でない場合は、管理テーブルT4の「総合評価」の欄に「再検査品」を格納し(ステップS604;NO、S605;NO、S606)、また「NG」の数が6である場合は、「総合評価」の欄に「不良品」を格納する(ステップS605;YES、S611)。
【0130】
そして、これらの総合評価に対応する回収ユニット400に、第4検出位置をn番目に通過した電子部品10(つまり、第4ワークIDがnの電子部品10)の回収を指示し、変数nに1を加算してこの変数nが最大値Nより小であるかを判定する(ステップS607、S609、S608)。
変数nが最大値Nより小の場合は、ステップS602に移り(ステップS608;YES)、逆に変数nが最大値Nと等しい場合には、ステップS601に移る(ステップS608;NO)。
【0131】
一方、ステップS604において、「OK」の数が所定数M以上である場合に、管理テーブルT4の「総合評価」の欄に「良品」を格納してステップS607に進む(ステップS604;YES、S610)。なお、ステップS602において、ワーク認識に「OK」が格納されていない場合は、電子部品10が予定通りに搬送されなかった場合で、ステップS606に進んで、管理テーブルT4の「総合評価」の欄に「再検査品」が格納される。
【0132】
(検査装置の動作について)
上記構成の検査装置1の動作について、図4を主に用いて説明する。
まず、パーツフィーダ230内の電子部品10は、ボールフィーダ231からリニアフィーダ232へと定速度で送り出され、搬送ユニット100の第1ディスク101に供給される。第1ディスク101上に供給された電子部品10は、図7に示すように、第1ディスク101の外周の吸着溝164に吸着保持される。
【0133】
このとき、第1ディスク101の外周面には、断面V字型の吸着溝164が全周に連続して形成されているので、電子部品10が45度傾斜して、その一角がちょうど吸着溝164に嵌るように吸引保持される。従って、電子部品10は、一旦吸着溝164に吸着保持されると、その位置が搬送方向と直交する方向に変わりにくく、下流の第2ディスク102への受け渡しが容易になる。
【0134】
さらに、吸着溝164は、外周に連続した1本の溝となっているので、電子部品10がリニアフィーダ232からランダムに供給されても、供給のタイミングに関係なく確実に電子部品10を吸着保持することができる。
次に、吸着溝164に吸着保持された電子部品10は、第1ディスク101の回転により下流側へと搬送され、その途中で、第1検出センサ371が電子部品10を検出すると、第1カメラ310及び第2カメラ320が電子部品10の解放面、つまり左上面14と右上面13とを撮像すると共に、第1制御部610が第1エンコーダ651から現在のカウント値を取得し、第2検出位置に到達する予測値を算出して第1搬送テーブルT1の「予測値」の欄に格納する。
【0135】
この撮像されたアナログ信号は管理ユニット600に送られる。そして、アナログ信号からデジタルデータに変換し、変換後のデジタルデータを処理して電子部品10の外観について異常の有無について検査される。
このとき、第1カメラ310及び第2カメラ320は、電子部品10が吸着溝164に嵌った状態で、吸着溝164から張り出した開放面に焦点をあわせているので、常に焦点の合った画像を撮像することができる。
【0136】
第1ディスク101上で2面を撮像された電子部品10は、図8に示すように、さらに第1ディスク101の回転により下流へと搬送され、B位置で第1ディスク101から第2ディスク102に渡される。このとき、第1ディスク101は、図6に示すように、回転部161の吸引隙間169に連通する連通孔165を塞ぐ閉止部175をチャンバー16に有しているので、第1ディスク101では電子部品10を吸着保持するための吸引力が弱くなり、また、第2ディスク102も、第1ディスク101と同様に、チャンバーに閉止部を有しているので、B位置手前では電子部品10を吸引せずにB位置から吸引を始めるので、電子部品10の受け渡しが非常にスムーズに行える。
【0137】
さらには、第2ディスク102における電子部品10を吸着保持するための吸引力は第1ディスク101に比べて強く設定されているので、電子部品10の受け渡しが正確に行える。また、吸着溝164、190の断面は、電子部品10の断面と略同様な形状にしているので、電子部品10は搬送方向以外に位置ずれし難い。従って、両ディスク101、102間の距離を接近させることができる。このため、電子部品10の受け渡しがスムーズに行えると共に、弱い吸引力で受け渡しが可能となる。
【0138】
また、各ディスク101〜104において、吸着搬送区域以外は、チャンバーの閉止部で回転部の連通孔が塞がれ、しかも、チャンバーを前立設板121、131に固定しているので、吸着搬送区域を簡単な構造で容易に形成できる上、チャンバーの閉止部で貫通孔を塞ぐ範囲を変えることによりその吸着搬送区域を容易に変更することができる。
【0139】
図4に戻って、第2ディスク102の吸着溝190に吸着保持された電子部品10は、第2ディスク102の回転により下流側へと搬送され、第2検出センサ372がその電子部品10を検出すると、第3カメラ330及び第4カメラ340が電子部品10の開放面、つまり右上面及び左上面を撮像すると共に、第2制御部620は、第1エンコーダ651と第2エンコーダ652からカウント値を取得して、第1エンコーダ651のカウント値を第1搬送テーブルT1の「実測値」の欄に、また第2エンコーダ652のカウント値から第4検出位置に到達する予測値を算出して第2搬送テーブルT2の「予測値」の欄にそれぞれ格納する。この撮像された信号は管理ユニット600に送られ、外観の異常の有無について検査される。
【0140】
右上面及び左上面を撮像された電子部品10は、さらに下流へと搬送され、第3ディスク103へと渡される。この際の電子部品10の受け渡しも、第3ディスク103の周面に吸着溝が形成されているので、上述した通り、電子部品10の受け渡しがスムーズに行える。
第3ディスク103に渡された電子部品10は、第3ディスク103の回転により下流へと搬送され、第3検出センサ373が電子部品10を検出すると、第5カメラ350が電子部品10の前面を撮像すると共に、第3制御部620は、第2エンコーダ652と第3エンコーダ653からカウント値を取得して、第2エンコーダ652のカウント値を第2搬送テーブルT2の「実測値」の欄に、また第3エンコーダ653のカウント値から第5検出位置に到達する予測値を算出して第3搬送テーブルT3の「予測値」の欄に格納する。この撮像された信号は管理ユニット600へ送られる。そして、電子部品10はさらに下流へと搬送され、第4検出センサ374が電子部品10を検出すると、第6カメラ360が電子部品10の後面を撮像する。
【0141】
前後面を撮像された電子部品10は、さらに下流へと搬送され、第4ディスク104へと渡される。この際の電子部品10の受け渡しも、第4ディスク104の外周面に吸着溝が形成されているので、上述した通り、電子部品10の受け渡しがスムーズに行える。
第4ディスク104に渡された電子部品10は、第4ディスク104の回転により下流へと搬送され、第5検出センサ375が電子部品10を検出すると、第4制御部640は、第3エンコーダ653からカウント値を取得して、このカウント値を第3搬送テーブルT3の「実測値」の欄に格納する。
【0142】
なお、搬送管理部660は、各搬送テーブルT1〜T3に予測値及び実測値が格納されると、実測値と予測値の差を算出し、各ディスク101〜104上の電子部品10が予定通り搬送されたか等を判定すると共に、電子部品10の特定を行って、各搬送テーブルT1〜T3内に格納する。
そして、電子部品10がさらに下流へと搬送される間に、管理ユニット600では、第1から第6カメラ360で撮像された信号を基に検査を行ったり、各ディスク101〜104により搬送された電子部品10の特定を行ったりする。そして、これらの結果から電子部品10について、「良品」、「不良品」及び「再検査品」の何れかに評価を行う。この評価結果に基づいて、つまり、良品の場合には良品回収ユニット401により、不良品の場合には不良品回収ユニット403により、また、再検査品の場合には再検査品回収ユニット402により、評価別に回収される。
【0143】
このとき、電子部品10を回収する回収ユニット400は、筒421内のサイクロン気流を利用して、電子部品10を筒421内で旋回させるため、回収時における電子部品10に作用する衝撃力等を和らげることができ、破損を未然に防ぐことができる。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明の内容が、上記各実施形態に示された具体例に限定されないことは勿論であり、例えば以下のような変形例を実施することができる。
【0144】
1.隣接する回転体の位置関係について
上記の実施の形態では、図8に示すように、上流の回転体の溝とその下流の回転体の溝とが同一平面内となるように両回転体が配置されている。これは、実施の形態の説明に使用した直方体物品の形状が、搬送方向に対して直交する面の形状が正方形(0.5mm×0.5mm)をしているためである。
【0145】
しかしながら、本搬送手段が検査できる直方体物品における搬送方向に直交する断面形状は正方形に限定するものではない。例えば、直方体物品の搬送方向に直交する面の形状が長方形の場合等における直方体物品の寸法変更の際には、図22に示すように、第1ディスク101の吸着溝164と第2ディスク102の吸着溝190とを、軸方向にLだけずらすと共に、上下移動させることにより対応することができる。
【0146】
なお、本搬送ユニット100における第2ディスク102は、上記実施の形態においても記述したように、第1ディスク101に対して遠近する方向及び軸方向にそれぞれ移動できる機構を有している。また、第1の実施の形態では、第1ディスク101及び第3ディスク103を回転可能に固定配置し、第2ディスク102及び第4ディスク104を軸方向及び軸間方向に移動自在に設けているが、例えば、第1ディスク101及び第3ディスク103を軸方向及び軸間方向に移動可能に設け、第2ディスク102及び第4ディスク104を固定配置しても良い。この場合も同様の効果を得ることができる。
【0147】
2.回転体の数について
上記の実施の形態において、搬送ユニットは、回転体を第1の回転体から第4の回転体の4個備えているが、5個以上備えても良い。勿論回転体が3個でも同様に実施できると共に同様な効果が得られる。また、回転体の多数個にすると、直方体物品の吸着保持ピッチを容易且つ複数設定することができる。
【0148】
さらに、直方体物品を2回搬送させて6面全てを検査しても良い。この場合、搬送中の直方体物品に方向性があるので、例えば、1回目の搬送で直方体物品の側面の4面を、2回目の搬送で前後面の2面を検査することもできる。この場合は、直方体物品を搬送手段により2回搬送することで、例えば、画像処理判定部は第1〜第4まであれば良く、上記の実施の形態のように第1〜第6まで備える必要はない。
【0149】
3.吸引隙間について
上記の実施の形態において、吸引隙間は、溝の底部に全周にわたって連続状に形成されているが、回転体の溝に直方体物品を確実に吸引できれば連続状にしなくても良い。このような例としては、回転体の溝の底部に、回転部の連通孔と連通する吸引孔を周方向に間隔をおいて設けるような場合が考えられる。但し、周方向に形成された吸引孔のピッチは、直方体物品の搬送方向の寸法より小である必要があり、さらには直方体物品における搬送方向の寸法の1/2以下であることが好ましい。
【0150】
4.調整手段について
上記の実施の形態では、回転部の連通孔をチャンバーの閉止部により塞いで、直方体物品を吸着溝に吸着して搬送する吸着搬送区域を形成しているが、他の方法で吸着搬送区域を形成しても良い。
このような方法としては、回転部の吸引隙間に規制板を挿入する方法が考えられる。図23は、上記の実施の形態に規制板を適用させたときの、図8におけるB位置を正面から見た拡大図である。同図に示すように、第1ディスク101には、第2ディスク102に最も近接する位置(以下、単に「最近接位置」という。)付近に、電子部品10を吸着溝164に吸着保持するための吸引力を規制するための規制板188が回転部161の吸引隙間169に第1ディスク101の外側から挿入され、電子部品10を吸引するための吸引通路を塞いでいる。これにより、第1ディスク101に電子部品10を吸引保持するための吸引力を弱めて、電子部品10が第2ディスク102側に吸引され易いようにしている。
【0151】
また、第2ディスク102にも同様に、第1ディスク101に最も近づく最近接位置付近に、電子部品10を吸引溝190に吸着保持するための吸引力を規制するための規制板189が回転部の吸引隙間に外側から挿入されている。これにより、第2ディスク102に電子部品10を吸着保持するための吸引力を弱めて、第1ディスク101により回転搬送されている電子部品10が第2ディスク102に近接する前に第1ディスク101に吸着保持されている電子部品10を吸着しないようになっている。
【0152】
これらの規制板188、189により、第1ディスク101に吸着保持された電子部品10は、最近接位置に近づくと、第1ディスク101の吸着溝164に吸着される吸引力が弱められる。そしてこの吸引力が弱められたときに、電子部品10が第2ディスク102の吸引隙間から吸引されるので、電子部品10の受け渡しがスムーズにできるのである。なお、上記のような規制板188、189を第3ディスク103、第4ディスク104にも同様に使用することで、第1ディスク101から第4ディスク104まで全体を通して電子部品10の受け渡しがスムーズにできる。
【0153】
この規制板は、隣接する回転体において、その上流及び下流の回転体に挿入されているが、例えば、隣接する回転体の上流又は下流だけでも良い。すなわち、隣接する回転体において、上流の回転体に規制板を挿入して、上流側の回転体から直方体物品が離れ易くしたり、下流側の回転体における吸引力を高め、下流の回転体に規制板を挿入して、最近接位置付近から下流の回転体に直方体物品を吸引したりすることで、本実施の形態と略同様の効果を得ることができると考えられる。
【0154】
なお、直方体部品が、上記の実施の形態のようにその大きさが小さい場合には、当然回転体の外周に形成される吸着溝及び吸引隙間も小さくなる。従って、その吸引隙間に規制板を挿入するのが難しく、さらに、吸引隙間と規制板との摩耗の対策等が必要となる。これに対して実施の形態で説明したチャンバーの閉止部では、前述のような問題は生じない。
【0155】
5.吸引力について
上記の実施の形態では、各回転体において、上流から下流へと移るに従って、直方体物品を吸引保持するための吸引力を強くしている。しかし、隣接する回転体において、下流の回転体における吸引保持するための吸引力が上流の回転体におけるその吸引力より高くすることが望ましい。つまり、直方体物品が上流の回転体から下流の回転体へとS字状にスムーズに移るには、ある程度の吸引力の差があることが望ましい。
【0156】
なお、下流の回転体における直方体物品を吸着保持するための吸引力が強すぎると、直方体物品が下流の回転体に充分接近する前に受け渡される可能性があり、直方体物品の受け渡し時の移動量が大きく受け渡しの失敗につながる。従って、各回転体の吸引力は予備試験等により決定するのが好ましい。
6.管理ユニットについて
上記の実施の形態において、隣接する各ディスク101〜104間で行われる直方体物品の受け渡しを、第2ディスク102、第3ディスク103及び第4ディスク104の各回転軸145、151、152に取り付けたエンコーダ651〜653のカウント値を用いて管理しているが、エンコーダ651〜653のカウント値以外の値を用いても同様に実施できる。このような値としては、搬送の送りに従って変化する変化量を測定する測定値であれば良く、例えば時間がある。この場合、検出位置を通過した時間と、次の検出位置を通過する時間とを計時カウンタから取得し、また、基準増加値として、直方体物品が検出位置から次の検出位置まで搬送される時間を用いれば良い。
【0157】
7.直方体物品の特定について
上記の実施の形態では、所定の検出位置をn番目に通過した直方体物品が次の検出位置に至るまでに紛失した場合について説明したが、例えば、第1検出位置と第2検出位置の間で異物が混入した場合(以下、単に「混入」といい、混入した物品を「混入品」という。)でも、第1検出位置をn番目に通過した直方体物品を第2検出位置に到達時に特定できる。この場合、n番目の予測値と前記n番目の実測値との差が所定範囲外のときに、n+k番目(kは、自然数)の直方体物品の実測値と、n番目の直方体物品の予測値との差が前記所定範囲内の場合に、n番目に第1検出位置を通過した直方体物品が、n+k番目に第2検出位置を通過したと特定するようにすれば良い。
【0158】
より具体的には、図18において以下の4つのステップを変更すればできる。(1)ステップS406で、欠品の場合は、ワークIDがnの実測値と、ワークIDがn+jの予測値との差を算出しているが、混入の場合は、ワークIDがn+jの実測値と、ワークIDがnの予測値との差を算出するように変更する。(2)ステップS431で、欠品の場合は、ワークIDがn+lの実測値と、ワークIDがn+l+jの予測値との差を算出しているが、混入の場合は、ワークIDがn+l+jの実測値と、ワークIDがn+lの予測値との差を算出するように変更する。
【0159】
(3)ステップS433で、欠品の場合は、ワークIDがnのワーク認識に「欠品」を格納しているが、混入の場合は、ワークIDがnのワーク認識に「混入品」を格納するように変更する。
(4)ステップS434で、欠品の場合は、ワークIDがn以降の実測値をワークIDがn+1にずらしているが、混入の場合は、ワークIDがn以降の予測値をワークIDがn+1にずらすように変更する。
【0160】
上記のように構成することで、所定の検出位置をn番目に通過した直方体物品が、次の検出位置に到達する前に、n番目の直方体物品の前に異物が混入した場合でも、所定の検出位置をn番目に通過した直方体物品を特定できる。
【0161】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る検査装置は、複数の回転体を備え、各回転体の外周面に直方体物品をその検査面を解放状態にして吸着し搬送する搬送手段と、搬送中の前記直方体物品の解放面を撮像する撮像手段と、前記撮像手段の撮像結果に基づいて前記直方体物品の外面検査を行う判定手段とを備えた直方体物品の検査装置であって、前記各回転体は、その外周面に周方向に連続する断面略V字型の溝と、当該溝に連通する吸引隙間及び/又は吸引孔とを有し、当該吸引隙間内及び/又は吸引孔内を吸引することにより、前記直方体物品が、その1個の角部を前記V字型の溝に嵌め込んだ状態で吸着されているので、直方体物品は、搬送手段で吸着されているので位置ずれし難くなる。このため、例えば、搬送中の直方体物品の外観を撮像手段で撮像する際にも、確実且つ正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における検査装置の概略を示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態における検査装置の概略を示す右側面図である。
【図3】本発明の実施の形態における搬送ユニットの斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態における搬送ユニットの正面図である。
【図5】本発明の実施の形態における第1ディスクの一部を切り欠いた正面図である。
【図6】図5のXOX線における第1ディスクの断面図である。
【図7】本発明の実施の形態における吸着溝の拡大断面図である。
【図8】本発明の実施の形態における電子部品の受け渡しを説明するための説明図である。
【図9】本発明の実施の形態における回収ユニットの一部を切り欠いた概略図である。
【図10】本発明の実施の形態における管理ユニットの構成を示す機能ブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態における第1搬送テーブルの内容を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態における第2搬送テーブルの内容を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態における第3搬送テーブルの内容を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態における管理テーブルの内容を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態における第1制御部の処理内容を示すフローチャート図である。
【図16】本発明の実施の形態における第2制御部の処理内容を示すフローチャート図である。
【図17】本発明の実施の形態における第4制御部の処理内容を示すフローチャート図である。
【図18】本発明の実施の形態における搬送管理部の処理内容を示すフローチャート図である。
【図19】本発明の実施の形態における欠品時の搬送管理部の処理を行うときの管理テーブルの内容を示す図である。
【図20】本発明の実施の形態における総合評価部のID特定処理内容を示すフローチャート図である。
【図21】本発明の実施の形態における総合評価部の評価処理内容を示すフローチャート図である。
【図22】本発明の変形例における電子部品の受け渡しを説明するための説明図である。
【図23】本発明の変形例における電子部品の受け渡し位置周辺の拡大図である。
【符号の説明】
1 検査装置
10 電子部品
100 搬送ユニット
101 第1ディスク
102 第2ディスク
103 第3ディスク
104 第4ディスク
150 吸引装置
164、190 吸着溝
165 連通孔
169 吸引隙間
175 閉止部
188、189 規制板
300 撮像ユニット
310 第1カメラ
320 第2カメラ
330 第3カメラ
340 第4カメラ
350 第5カメラ
360 第6カメラ
600 管理ユニット

Claims (6)

  1. 複数の回転体を備え、各回転体の外周面に直方体物品をその検査面を解放状態にして吸着し搬送する搬送手段と、搬送中の前記直方体物品の解放面を撮像する撮像手段と、前記撮像手段の撮像結果に基づいて前記直方体物品の外面検査を行う判定手段とを備えた直方体物品の検査装置であって、
    前記各回転体は、その外周面に周方向に連続する断面略V字型の溝と、当該溝に連通する吸引隙間及び/又は吸引孔とを有し、
    当該吸引隙間内及び/又は吸引孔内を吸引することにより、前記直方体物品が、その1個の角部を前記V字型の溝に嵌め込んだ状態で吸着され
    前記複数の回転体は、その外周面を互いに近接させて配置され、前記直方体物品は、その吸着面が受け渡し時に上下に反転しながら、第1から第2、第3の回転体へと順次S字状に搬送されると共に、前記第1から第3までの3個の回転体の内、1つの回転体は、他の2個の回転体よりも小さい寸法の外径とし、
    前記撮像手段は、前記他の2個の回転体のそれぞれにより搬送されている直方体物品の搬送方向に平行な側面となる第1面と第2面、または第3面と第4面を撮像すると共に、前記1つの回転体により搬送されている直方体物品の搬送方向に直交する前後面となる第5面と第6面を撮像する
    ことを特徴とする直方体物品の検査装置。
  2. 前記複数の回転体のうち下流側の回転体ほど、前記直方体物品を吸着保持する吸引力が、当該回転体の上流にある回転体における前記直方体物品を吸着保持する吸引力よりも強い
    ことを特徴とする請求項1に記載の直方体物品の検査装置。
  3. 前記複数の回転体は、前記直方体物品の受け渡し位置において前記直方体物品の吸引力を調整する調整手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の直方体物品の検査装置。
  4. 第1の回転体の上流側に前記直方体物品を整列搬送するパーツフィーダを備え、当該パーツフィーダから前記直方体物品を前記第1の回転体に供給し、当該第1の回転体の回転速度を調節することにより、前記直方体物品を吸着保持するピッチを調節している
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の直方体物品の検査装置。
  5. 前記直方体物品をサイクロン方式で回収する回収手段を備える
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の直方体物品の検査装置。
  6. 前記第1及び前記第3の回転体、又は前記第2の回転体は回転可能に所定位置に固定配置され、前記第2の回転体、又は前記第1及び前記第3の回転体は、当該軸方向に移動自在であると共に、前記第2の回転体と前記第1の回転体との軸間距離及び前記第2の回転体と前記第3の回転体との軸間距離、又は前記第1の回転体及び前記第3の回転体と前記第2の回転体との軸間距離も移動自在であり、
    前記搬送手段は、前記第2の回転体、又は前記第1及び第3の回転体における前記軸方向の位置及び前記軸間距離の調整により、直方体物品の寸法変更に対応する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の直方体物品の検査装置。
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