JP4151177B2 - データ処理装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、データの記録及び/又は再生を行うデータ処理装置及び方法に関し、特に、映像及び音声データの記録、再生、編集に利用して好適なデータ処理装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CATV(ケーブルテレビ)等の普及による情報提供の多チャンネル化に伴い、従来のVTR(ビデオテープレコーダ)とは異なり、1台の映像・音声データ記録再生装置から複数の映像・音声データを同時に記録したり、再生したり、さらには記録しながら再生したり等の要求が高まりつつある。そして、この要求の満たすためにハードディスク等のランダムアクセス可能な記録媒体を用いて映像・音声を記録再生するビデオサーバと呼ばれる(又はAV(Audio and/or Video)サーバとも呼ばれる。)装置が普及しつつある。
【0003】
一般的に、放送局内におけるビデオサーバは、画質や音質に対する要求から、必要とされるデータの転送レートが高い上に長時間を蓄積するとともに並列処理が可能な複数のハードディスク(以下、HDという。)装置を含むデータ記録再生装置を用いることによりデータの転送レートの高速化と大容量を図る試み、更にパリティデータを記録することにより、万一何れかのHD装置が故障しても信頼性を確保できるようにする試みがなされている。これにより、放送局が提供しようとしている番組の内容や放送形態により要求されているチャンネル数が異なる場合であっても、複数の音声・映像データからなる素材データを分散的に記録しておき多チャンネルで再生することにより、VOD(ビデオオンデマンド)やNVOD(ニアビデオオンマンド)等のシステムを構築する等、多様な使用形態に対応することができるマルチチャンネルビデオサーバを実現することができる。
【0004】
このようなビデオサーバに用いられるデータ記録再生装置には、Patterson等によって発表された論文(”A Case for Redundant Arrays of Inexpensive Disks(RAID)", ACM SIGMOND Conference, Chicago, III, Jun, 13, 1988.)に提唱されている複数のHDからなるハードディスクドライブ(以下、HDDという。)をさらに複数台用いられて構成されたRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)技術が用いられている。
【0005】
上記論文の中でRAIDは、RAID−1からRAID−5まで5つに分類されている。RAID−1は2つのHDDに同じ内容を書き込む方式である。RAID−3は、入力データを一定の長さに分割して複数のHDDに記録するとともに、各HDDの互いに対応するデータブロックの排他的論理和であるパリティデータを生成して他の1台のHDDに書き込む方式である。さらに、RAID−5は、データの分割単位(ブロック)を大きくして、1つの分割データをデータブロックとして1つのHDDに記録するととに、各HDDの互いに対応するデータブロックの排他的論理和をとった結果(パリティデータ)をパリティブロックとして他のHDDに記録するとともにパリティブロックを他のHDDに分散する方式である。
【0006】
その他のRAIDについては上記論文を参照されたい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ニュース番組やスポーツ番組等で実際に使用される素材は、放送局内において編集等の処理を行ったあとに送出される。このような編集作業は、特にニュース番組での緊急素材の送出や、試合時間が延長されたときのスポーツ番組の素材送出などがあるため、その時間短縮も望まれる。
【0008】
このような編集を行うには、通常、編集機とVTRを接続し、再生用VTRで再生された素材を編集機で確認しながら、送出すべき素材を決定し、その素材を記録用VTRで記録し、記録されたテープを送出用VTRから送出する。
【0009】
編集時間の短縮を図るため、最近ノンリニア編集と呼ばれる編集形態も行われる。例えば、編集機に上述したAVサーバを接続し、AVサーバに蓄積された素材を再生させ、編集機において送出素材を決定し、編集点情報(EDL:Edit Decision Listとも呼ばれる。)からAVサーバに蓄積された送出素材を送出するという形態がある。この場合に、従来のVTR等のリニア編集と異なり、素材探索のための時間が少なく、時間を前後して記録された素材も自由に素材の頭出しや再生を行うことができる。
【0010】
しかし、このようなノンリニア編集の形態であっても、放送局内ではAVサーバと別個に編集機とを備えなくてはならず、場所をその分とってしまうという問題があった。特に、設置場所が限られた中継車はその問題が大きい。同様に、特殊効果を行う場合にも、さらに別個に特殊効果装置を設置させる必要がある。
【0011】
また、上述したノンリニア編集でもその操作になれた編集者は、少ないのが現状である。実際の放送局内でも、従来からテープを媒体にしたリニア編集が行われ、その編集形態になれた編集者が多い。
【0012】
さらに、AVサーバと編集機とでノンリニア編集を行う場合、例えば単純なカット編集を行う場合でも、AVサーバの蓄積媒体への時分割制御のため、瞬時のカット編集ができない問題もある。すなわち、AVサーバは複数チャンネル(複数の入出力)を備え、各チャンネルが、記録媒体であるHDD(ハードディスクドライブ)への使用調停を行うため、或いは、HDDと接続された内部バスの使用調停を行うため、時分割でHDDにアクセスするようになされている。この時分割制御のために、編集機側からの命令に対して素材が再生されるまで、若干のタイムロスが生じている。それが編集者の操作に対する違和感の原因の一つになっていると考えられている。
【0013】
そこで、本発明の目的は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、データの記録再生、入出力及び編集の機能を有し、1台の装置で編集作業を行うことを可能としたデータ処理装置及び方法を提供することにある。
【0014】
さらに、本発明は、この目的に加え、従来のリニア編集と同様な操作を実現することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るデータ処理装置は、上述の課題を解決するために、外部から入力されたデータを処理して記録再生手段に出力する入力処理手段及び上記記録再生手段から出力された上記データを処理して出力する出力処理手段のそれぞれから出力されたデータが入力されて、入力された上記データを選択的に上記入力処理手段及び上記出力処理手段に出力するスイッチング手段と、所定の編集モードを指示する制御命令が入力されたときは、少なくとも1つの上記入力処理手段、上記出力処理手段、及び上記スイッチング手段を上記制御命令に示す処理を行わせるよう制御する制御手段と、外部から入力された上記データと、上記スイッチング手段から出力された上記データとが入力されて上記制御手段により何れか一の上記データを出力するよう制御される第1の選択手段と、上記記録再生手段から再生された上記データと上記スイッチング手段から出力された上記データとが入力されて上記制御手段により何れか一の上記データを出力するよう制御される第2の選択手段とを備える。
【0016】
そして、データ記録再生装置は、入力処理手段及び出力処理手段のそれぞれから出力されたデータが入力されて、入力されたデータを選択的に入力処理手段及び出力処理手段に出力するスイッチング手段と、所定の編集モードを指示する制御命令が入力されたときは、少なくとも1つの入力処理手段、出力処理手段、及びスイッチング手段を制御命令に示す処理を行わせるよう制御する制御手段とを備える。
【0017】
また、本発明に係るデータ処理方法は、上述の課題を解決するために、外部から入力されたデータを処理して記録再生手段に出力する入力処理手段及び上記記録再生手段から出力された上記データを処理して出力する出力処理手段のそれぞれから出力されたデータが入力されて、入力された上記データをスイッチング手段により選択的に上記入力処理手段及び上記出力処理手段に出力する第1のステップと、所定の編集モードを指示する制御命令が入力されたときは、少なくとも1つの上記入力処理手段、上記出力処理手段、及び上記スイッチング手段を上記制御命令に示す処理を行わせるよう制御する第2のステップとを有し、上記第2のステップでは、外部から入力された上記データと、上記スイッチング手段から出力された上記データとが入力されて何れか一の上記データを出力するように第1の選択手段により制御し、上記記録再生手段から再生された上記データと上記スイッチング手段から出力された上記データとが入力されて第2の選択手段により何れか一の上記データを出力するように制御する。
【0018】
そして、データ記録再生方法は、所定の編集モードを示す制御命令が入力される第1のステップと、入力処理手段及び出力処理手段を制御命令が実行させるための処理手段として指定する第2のステップと、指定された入力処理手段にデータが入力されて編集点情報から第1の編集点まで記録再生手段から再生されたデータを指定された出力処理手段から出力させる第3のステップと、第1の編集点から第2の編集点までの区間は、入力処理手段に入力されるデータを、入力処理手段と出力処理手段との間に接続されたスイッチング手段に出力させスイッチング手段は指定された出力処理手段に出力させる第4のステップと、第4のステップで出力されたデータを外部に出力する第5のステップと、第2の編集点からは、記録再生手段から再生されたデータを指定された出力処理手段から出力させる第5のステップとを有する。
【0019】
また、本発明に係るデータ記録再生方法は、上述の課題を解決するために、ノンリニアアクセス可能な記録媒体に映像及び映像データを含むデータを記録及び/又は再生する記録再生手段と、外部から入力されたデータを処理して記録再生手段に出力する少なくとも1つの入力処理手段と、記録再生手段から再生されたデータを処理して外部に出力する少なくとも1つの出力処理手段とを備え、入力手段と出力手段は時分割に記録再生手段にアクセスしてデータの入出力を行うようになされたデータ記録再生方法である。
【0020】
そして、データ記録再生方法は、所定の編集モードを示す制御命令が入力される第1のステップと、入力処理手段及び出力処理手段を制御命令が実行させるための処理手段として指定する第2のステップと、指定された入力処理手段にデータが入力されて編集点情報から第1の編集点まで入力処理手段に入力されるデータを、入力処理手段と出力処理手段との間に接続されたスイッチング手段に出力させ、スイッチング手段は指定された出力処理手段に出力させ、出力処理手段からデータが出力される第3のステップと、第1の編集点から第2の編集点までは、記録再生手段から再生された上記データを上記指定された出力処理手段から出力させる第4のステップと、第2の編集点からは、指定された入力処理手段に入力されるデータを、入力処理手段と出力処理手段との間に接続されたスイッチング手段に出力させスイッチング手段は指定された出力処理手段に出力させ、出力処理手段からデータが出力される第5のステップとを有する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳しく説明する。
【0022】
図1に示すように、データ記録再生装置1は、入力処理部である記録ポート110、出力処理部である再生ポート120,130,140、エディティングマネージャ(Editing Manager)150、ビデオエフェクタ160、タイミングマネージャ(Timing Manager)170、ファイルマネージャ(File Manager)180、及び複数のHDD(ハードディスクドライブ)2001,2002,・・・,200n-3,200nー2,200n-1,200nを有しているHDDアレイ(HDD Array)190から構成される。
【0023】
そして、データ記録再生装置1は、記録ポート110、再生ポート120,130,140の各ポートとHDDアレイ190との間のデータ転送のためのデータバス210及び各部を制御するための制御信号が転送される制御バス220を備えている。
【0024】
記録ポート110は、セレクタ111、エンコーダ112、バッファ113、I/F114、CPU115、リモート信号入力端子116、及び外部入力端子117から構成される。
【0025】
セレクタ111は、エンコードするデータを選択するデータ選択手段である。具体的には、セレクタ111は、外部入力端子117及びエディティングマネージャ150の出力と接続されており、外部入力端子117及びエディティングマネージャ150のラウタ151からの信号のうちの何れか一の信号を選択して後段のエンコーダ112に出力する。選択は、CPU115の制御により行われる。
【0026】
なお、外部入力端子117から入力される信号は、セレクタ111に入力されるとともに、エディティングマネージャ150にも入力される。
【0027】
エンコーダ112は、セレクタ111から出力された信号を所定のフォーマットにエンコードする。具体的には、入力信号がSMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineers)−259Mで規格化されているSDI(Serial Digital Interface)データであれば、これをデコードして、AVデータ(映像及び音声データ)を抽出する。また必要に応じて、或いはポートに種類によって、MPEG(Moving Picture Experts Group)方式による圧縮符号化を行う。エンコーダ112により生成されたデータは、バッファ113に入力される。
【0028】
以下の説明では、エンコーダ112において圧縮符号化されたデータを出力するものとして述べることにする。
【0029】
バッファ113は、エンコーダ113から出力されてくる圧縮データを一時的に格納する記憶手段である。圧縮データは、このバッファ113によりバッファリング処理されて、スケジューリングに従って、データバス210を介してHDDアレイ190に送信される。
【0030】
ここで、スケジューリングとは、データバス210をポート110,120,130,140に対して時分割に割り当てていく処理のことである。具体的には、タイミングパルス発生器101が制御バス220を介して各ポート110,120,130,140のCPU115,125,135,145にタイミングパルスを送り、このタイミングパルスの期間(タイムスロットの期間)、各ポートはデータバス210のアクセスが許可される。記録ポート110にタイムスロットが割り当てられると、記録ポート110は、バッファ113に蓄えられたデータをデータバス210に出力し、次いで、再生ポート120にタイムスロットが割り当てられると、データバス210のデータをバッファ121に取り込む。
【0031】
I/F114は、リモート信号入力端子116から入力されるリモート信号用のインターフェースである。例えばリモート信号は、リモート信号入力端子116に接続された上位システムの編集機から送信されてくる編集処理の際のコマンド信号である。
【0032】
CPU115は、記録ポート110の各部を制御する制御手段である。CPU115は、例えば、I/F114又は制御バス220を介して入力されるコマンド信号等により記録ポート110の各部の制御を行う。具体的には、上述した時分割制御や、リモート信号入力端子116から入力された編集機等の上位システムからの記録処理のコマンド信号に基づいて、各部を動作させる。
【0033】
また、このCPU115は、他のCPU125,135,145,152,173,181とのコマンドデータのやり取りを行う機能も有している。例えば、CPU115は、編集機から再生処理のコマンドが送られてきた場合には、記録ポートとして動作する記録ポート110の各部を制御できないとして、エディティングマネージャ150のCPU152に制御バス220を介して、この再生処理コマンドを転送する。
【0034】
そして、CPU115は、エディティングマネージャ150のCPU152から送信されるコマンドにより記録ポート110の各部を制御する。例えば、エディティングマネージャ150のCPU152からのコマンド信号により、CPU115は、少なくとも、記録ポート110の各部を制御して記録処理を開始する。
【0035】
再生ポート120は、バッファ121、デコーダ122、セレクタ123、I/F124、CPU125、リモート信号入力端子126、及び外部出力端子127から構成され、HDDアレイ190の各HDD2001,2002,・・・,200n-3,200nー2,200n-1,200nから読み出されたデータを、外部へ出力するための処理を行う。
【0036】
バッファ121は、データバス210を介してHDDアレイ190から送られてくるデータを一時的に格納する記憶手段である。
【0037】
デコーダ122は、圧縮符号化されているデータをデコード(復号)して、外部に出力するフォーマット、例えば上述したSDIフォーマットに変換して出力する。このデコーダ122から出力された信号は、セレクタ123に入力される。なお、デコーダ122から出力された信号は、エディティングマネージャ150にも入力される。
【0038】
セレクタ123は、外部に出力するデータを選択するデータ選択手段であって、デコーダ122の出力及びラウタ151の出力と接続されており、デコーダ122及びラウタ151からの信号のうちの何れか一の信号を選択して外部出力端子127に出力している。この選択は、CPU125の制御により行われる。
【0039】
I/F124は、リモート信号入力端子126から入力されるリモート信号用のインターフェースである。例えばリモート信号は、編集機等から送信されてきた編集処理の際のコマンド信号である。
【0040】
CPU125は、再生ポート120の各部を制御する制御手段である。CPU125は、例えば、I/F124又は制御バス220を介して入力されるコマンド信号等により再生ポート120の各部の制御を行う。具体的には、CPU125は、上述したデータ選択手段の出力データの選択を制御したり、リモート信号入力端子126から入力された編集機等からの再生処理のコマンド信号に基づいて、各部を動作させる。
【0041】
また、このCPU125は、他のCPU115,135,145,152,173,181とのコマンドのやり取りを行う機能も有している。例えば、CPU125は、他のCPUとの通信の機能として、自己が処理できないコマンドが送られてきたとき、例えば編集機から記録処理を示すコマンドが送信されたときは、エディティングマネージャ150のCPU152に当該コマンド信号を制御バス220を介して転送させる機能を有している。
【0042】
そして、CPU125は、エディティングマネージャ150のCPU152により制御可能とされている。例えば、エディティングマネージャ150のCPU152からのコマンド信号により、CPU115は、再生ポート120の各部を制御して再生処理を開始する。
【0043】
再生ポート130,140は、上述した再生ポート120と同様な構成である。
【0044】
すなわち、再生ポート130については、HDDアレイ190からのデータを一時的に記憶するバッファ131と、バッファ131を介して入力された圧縮データを復号して、外部フォーマットに変換して出力するデコーダ132と、デコーダ132及びラウタ151からの信号のうち何れか一の信号を選択して外部出力端子137に出力するセレクタ133と、リモート信号入力端子136から入力されるリモート信号用のインターフェースとされるI/F134と、この再生ポート130の各部をコマンド信号等により制御するCPU135とを備えている。
【0045】
また、再生ポート140については、HDDアレイ190からのデータを一時的に記憶するバッファ141と、バッファ141を介して入力された圧縮データを復号して、外部フォーマットに変換して出力するデコーダ142と、デコーダ142及びラウタ151からの信号のうち何れか一の信号を選択して外部出力端子147に出力するセレクタ143と、リモート信号入力端子146から入力されるリモート信号等のインターフェースとされるI/F144と、この再生ポート140の各部をコマンド信号等により制御するCPU145とを備えている。
【0046】
そして、再生ポート130,140は、再生ポート120と同様に、デコーダにより復号した信号をエディティングマネージャ150に出力する。
【0047】
また、再生ポート130,140のCPU135,145はともに、再生ポート120のCPU125と同様に、他のCPUとの通信が可能とされ、また、エディティングマネージャ150のCPU152により制御が可能なされている。
【0048】
エディティングマネージャ150は、記録ポート110、再生ポート120,130,140におけるデータについて編集等の信号処理をする部分として構成されている。
【0049】
エディティングマネージャ150は、ラウタ151及びこのエディティングマネージャ150の各部を制御するCPU152を備えている。
【0050】
ラウタ151は、マトリックススイッチャとオーディオミキサの機能を有し、各ポート110,120,130,140及びビデオエフェクタ160と接続されている。すなわち、ラウタ151は、端子117を介して外部より入力されたデータと、各再生ポート120,130,140のデコーダより入力された再生データとが入力されて、カット編集等の編集処理を行い、その編集処理されたデータを外部に出力されるときは再び再生ポート120,130,140のセレクタ123,133,143に出力し、編集処理されたデータを再びHDDアレイ190に記録されるときは記録ポート110のセレクタ111に出力する。さらに入力データに対してさらに特殊効果処理を施すときは、後段のビデオエフェクタ160に出力する。ビデオエフェクタ160には図1に示すよう2つの出力経路と、1つの入力経路とを有している。出力経路が2つあるのは、異なる2つのデータに対して特殊効果処理を施すためである。
【0051】
CPU152は、エディティングマネージャ150の各部を制御する制御手段である。
【0052】
また、CPU152は、各ポート110,120,130,140のCPU115,125,135,145を制御する主制御手段としての機能も有している。CPU152に各ポート110,120,130,140のCPU115,125,135,145の制御を可能とさせることにより、同時に複数のポート110,120,130,140を制御して協調動作させて行う編集処理が可能になる。そして、CPU152は、このような各ポート110,120,130,140を協調動作させるとともに、エディティングマネージャ150の各部についても制御を行う機能を有している。
【0053】
具体的には、CPU152は、ポート110,120,130,140から当該ポート110,120,130,140が処理できないとして転送されてきたコマンドに基づいて、当該ポート110,120,130,140及びその他のポート110,120,130,140を協調動作させるとともに、エディティングマネージャ150の各部による編集機能を動作させる。例えば、これにより、編集コマンドが編集機よりポート110,120,130,140に送られてきた場合には、当該ポート110,120,130,140から編集コマンドがエディティングマネージャ150のCPU152に転送され、CPU152は、この転送されてきたコマンドに基づいて編集に必要なポート110,120,130,140及びエディティングマネージャ152の各部を協調動作させて、編集モードにする。
【0054】
ビデオエフェクタ160は、ラウタ151から出力されたデータにエフェクトを行う部分である。具体的には、ビデオエフェクタ160は、キー処理、トランジッション処理、ピクチャインピクチャ(PinP)、ワイプ、トランジッション等の特殊効果処理を、入力された画像データに対して行う。
【0055】
タイミングマネージャ170は、ビデオの同期信号に基づいてタイミングパルスを発生し、データバス210の上述したスケジューリングを行う部分である。このタイミングマネージャ170は、タイミングパルスを発生させるタイミングパルス発生器170と、タイミングパルス発生器170とコントロールパネル230とのインターフェースであるI/F172とを備えている。
【0056】
コントロールパネル230は、ユーザに操作されることにより対応した制御信号等を発生させるユーザインターフェース(UI)である。
【0057】
具体的には、このコントロールパネル230は、複数の操作ボタンからなり、各操作ボタンの操作に応じて、記録ポート110、再生ポート120,130,140、又は外部接続されているVTRを選択し、その選択したポート又はVTRに対して制御信号を出力する。ここで、制御信号は、制御バス220を介して各ポートのCPUに入力され、各ポート又はVTR機器では、この制御信号、例えば、記録、再生、又は編集信号等により各部の動作を制御する。
【0058】
ファイルマネージャ180は、データを管理するデータ管理手段である。ファイルマネージャ180は、CPU181及びネットワーク用I/F182を備えている。
【0059】
ネットワーク用I/F182は、外部のネットワークとのインターフェースである。例えば、ネットワーク用I/F182は、イーサネット上に接続されている。
【0060】
CPU181は、ネットワーク用I/F182から入力された信号に基づいてデータの管理を行う。すなわち、ファイルマネージャ180は、例えば、ネットワーク上から送信されてくる制御信号に基づいて各部の制御を行う。
【0061】
さらに、このファイルマネージャ180は、HDD2001,2002,・・・,200n-3,200nー2,200n-1,200nに記録されているファイルの管理を行う。具体的には、各ファイルごとにHDD2001,2002,・・・,200n-3,200nー2,200n-1,200nのどのアドレスに記録されているかの情報を、図示しない記憶手段に保持している。例えば、HDD2001,2002,・・・,200n-3,200nー2,200n-1,200nの先頭アドレスと、その先頭アドレスからのアドレス長とからなる情報をファイル単位で、保持している。
【0062】
HDDアレイ190は、各種データを格納するデータ記憶手段である。このHDDアレイ190は、バッファ191、複数のHDD(ハードディスクドライブ)2001,2002,・・・,200n-3,200nー2,200n-1,200n、画像データ書き込み/読み出し処理部192、及び音声データ書き込み/読み出し処理部193を備えている。
【0063】
バッファ191は、データバス220との間でのデータを転送を行う際に一時的にデータを記憶する。
【0064】
画像データ書き込み/読み出し処理部192は、HDD2001,2002,・・・,200n-3,200nー2に対して画像データの書き込み及び読み出し処理を行う。
【0065】
音声データ書き込み/読み出し処理部193は、HDD200n-2,200nに対して音声データの書き込み及び読み出し処理を行う。
【0066】
本実施例では、画像データが記録されるHDD2001,2002,・・・,200n-3,200nー2,200n-1,200nは、いわゆるRAID−3、画像データが記録されるHDD2001,2002,・・・,200n-3,200nー2,200n-1,200nは、いわゆるRAID−1の機構を採用し、各データの信頼性を高めている。
【0067】
以上のようにデータ記録再生装置1の各部が構成されている。このデータ記録再生装置1は、記録ポート110が1系統の入力部として機能し、再生ポート120,130,140が3系統の出力部として機能する。また、データ記録再生装置1は、割り当てられたタイムスロット内で各ポート110,120,130,140が動作する。
【0068】
すなわち、データ記録再生装置1は、記録ポート110が選択された場合には、記録ポート110によりHDDアレイ190に対して画像データを記録する記録装置として機能し、また、再生ポート120,130,140の何れかが選択された場合には、その選択された再生ポートによりHDDアレイ190に対する画像データの再生を行う再生装置として機能する。データ記録再生装置1は、各ポートを1チャンネルの処理を行うようになされていると考えると、複数チャンネルの同時入出力が行われている。
【0069】
また、データ記録再生装置1は、編集の際には、記録ポート110と再生ポート120,130,140の何れかが協調動作して、編集モードして動作する。例えば、データ記録再生装置1は、既存のリニア編集システムやライブ中継システムに接続して使用される場合、記録ポートと再生ポートを仮想VTRとして協調動作させる、いわゆるリニア編集モードとして動作している。
【0070】
また、データ記録再生装置1は、ノンリニア編集モードと、リニア編集モードとが選択可能とされている。例えば、このモードの切り替えは、上位システムである編集機から送信されてくるコマンドによりなされるもので、すなわち、編集機から記録ポート110に記録処理のコマンドが送信されてきたときには、データ記録再生装置1は、ノンリニア編集モードとして記録処理を開始し、また、カット編集等の編集コマンドが送信されてきたときには、データ記録再生装置1は、リニア編集モードとして記録ポート及び再生ポートによる処理を開始する。
【0071】
なお、リニア編集の際にデータ記録再生装置1が記録ポートと再生ポートとを協調動作させる、いわゆるバインドさせた状態にするのは次の理由からである。
【0072】
バインドとは、記録ポートと再生ポートを一つの組み合わせとして選択された状態であり、このような状態にするのは、通常動作において再生ポート及び記録ポートが完全に独立して選択、操作可能な機種では、記録ポートのみを選択した場合には、記録している映像音声の同時モニタができないからである。すなわち、記録ポートが選択されたときには、このバインドにより、再生用ポートを一つ確保することにより編集のときの同時モニタを可能にしている。また、記憶して直ぐに再生する動作を行うときには、記録ポートと再生ポートが同時に選択されている状態があれば記録や再生の都度ポートを選択する動作の必要性がなくなるので便利にもなる。
【0073】
そして、ポートがそれぞれ他のポートの動作から独立して動作することしかできないときには、記録ポートと再生ポートを同時に制御するコントローラが必要になり、既存のVTR機器を用いることを前提として構成されているリニア編集機をそのまま使用することができなくなるので、バインドすることにより、リニア編集システムが、データ記録再生装置1をVTR機器と同様に動作させることを可能にしている。このようにバインド状態がないとすると、プレビューやエディット中の出力をモニタする場合、外部スイッチャで仮想的にプレビュー画面を作り出す必要があり、機器の増加、制御ソフトの複雑化を招いてしまう。
【0074】
すなわち、データ記録再生装置1は、本来独立して動作する記録ポート及び再生ポートを組み合わせることにより、編集のときの従来のVTR機器と同様に動作させることが可能になり、さらに、従来のリニア編集システムへの組み込みが可能になっている。
【0075】
具体的には、次のような処理により、リニア編集システム内において、データ記録再生装置1は仮想VTRとして動作する。
【0076】
先ず、データ記録再生装置1は、編集機からの制御コマンドを、再生ポートが一括して受信する。これは、従来のリニア編集システムの互換性確保のために必要とされているからである。
【0077】
再生ポートが受信したコマンドのうち、自己のポート内で処理できないコマンドは、その再生ポートのCPUにより、内部のエディティングマネージャ150に送られる。再生ポートからエディティングマネージャ150へのコマンドの転送は、各CPUが接続される制御バス220経由で行われる。
【0078】
ここで、再生ポートが処理できないコマンドとは、例えば、記録ポート向けのコマンドや記録ポートと再生ポートが同期して動作する必要のあるコマンドであるカット編集の際の編集コマンドが挙げられる。
【0079】
エディティングマネージャ150は、CPU152により、セットの動作状態、例えば、各ポートのステータスやファイル上のポジション等を常時監視し、受信したコマンドが実行可能かどうか、コマンドに応じて制御を行うポートを決定する。
【0080】
エディティングマネージャ150のCPU152は、記録ポート及び再生ポートに対し、制御バス220経由で制御コマンドを発行する。すなわち、エディティングマネージャ150のCPU152は、記録ポート又は再生ポートから自己のポートで処理できないとしてコマンドが転送されてきたとき、このコマンドに基づいて、記録ポート及び再生ポートを制御するコマンドを発行し、このコマンドを所望の記録ポート及び再生ポートに送信する。
【0081】
また、エディティングマネージャ150のCPU152は、ラウタ151の制御が必要なときには、これに対してもコマンドを発行する。これにより、記録ポート及び再生ポートとともに、ラウタ151が協調動作可能になる。
【0082】
ここで、エディティングマネージャ150のCPU152は、各ポート及びラウタ制御等について、同期制御が必要な場合には、コマンドディレイを考慮して、コマンド発行シーケンスを決定する。
【0083】
以上のように、エディティングマネージャ150のCPU152により、本来独立動作するポートを同期制御されることにより、リニア編集システムにおいて、データ記録再生装置1は、仮想VTRとして動作する。
【0084】
なお、制御バス220経由で、データ記録再生装置1の機器内の各CPU間でコマンドをやり取りするとき、編集動作のようにコマンド発生から受信側にて実行されるまでのディレイが固定になる必要がある。従来のリニア編集システムでは、編集機は、受信側に対して再生画像のフレーム内で処理が完結するようにコマンドを終了するように送信しており、データ記録再生装置1における各CPU間のコマンドのやり取りも、これを考慮して、すべての処理を再生画像のフレーム内で完了するように行っている。
【0085】
次に、図2乃至図4を用いて、編集機からデータ記録再生装置1が再生ポートより受信したコマンドに基づいて、どのように再生処理、記録処理、及び編集処理が行われるかについて説明する。
【0086】
図2は、データ記録再生装置1における再生処理のときのコマンドフローを示し、図3は、データ記録再生装置1における記録処理のときのコマンドフローを示し、図4は、データ記録再生装置1と従来のVTR機器を利用した編集処理のときのコマンドフローを示している。
【0087】
再生処理のときには、図2に示すように、編集機からのPLAYコマンド(2−1)より再生ポートがデコーダを起動させる。すなわち、編集機からPLAYコマンドが入力端子126,136,146を介して、再生ポート120,130,140の何れかに入力されて、I/F124,134,144を経由して、各CPU125,135,145に入力される。再生ポートは、編集機からのPLAYコマンドを、自己が処理できるコマンドとして認識し、そのコマンドに基づいて再生ポート120,130,140の各部を制御して再生処理を開始する。このとき記録ポート110の入力端子116に編集機からのPLAYコマンドが入力されたときは、CPU115は、処理できないコマンドとして、制御バス220を介してエディティングマネージャ150のCPU152に転送する。
【0088】
記録処理のときには、図3に示すように、編集機からのRECコマンド(3−1)が再生ポート120,130,140のCPU125,135,145に入力端子126,136,146及びI/F124,134,144を介して入力される。そして、再生ポートとして動作するポートのCPUに、記録を指示するRECコマンドが入力されても、処理できないコマンドであるため、このRECコマンドを制御バス220を介してエディティングマネージャ150に転送する(3−2)。
【0089】
エディティングマネージャ150のCPU152は、このRECコマンドが記録ポート用のコマンドであると判断して、このRECコマンドを記録ポート110に転送する(3−3)。記録ポート110のCPU115は、転送されてきたこのRECコマンドにより、エンコーダ等を制御して記録処理を開始する。
【0090】
そして、記録の終了のときに編集機から出力されたSTOPコマンド(3−4)は、何れかの再生ポート120,130,140のCPU125,135,145にPLAYコマンドと同じ経路で入力される。そして、再生ポートとして動作するポート120,130,140のCPUに、記録終了を指示するSTOPコマンドが入力されても、処理できないコマンドであるため、このSTOPコマンドを制御バス220を介してエディティングマネージャ150に転送する(3−5)。
【0091】
エディティングマネージャ150のCPU152は、このSTOPコマンドが記録ポート用のコマンドであると判断して、このSTOPコマンドを記録ポート110に転送する(3−6)。記録ポート110のCPU115は、転送されてきたこのSTOPコマンドにより、エンコーダ等の記録ポート110の各部の記録処理を終了させる。
【0092】
なお、記録処理中は、再生ポート120,130,140は、編集機から受け取ったSTOPコマンドを再生ポート120,130,140の処理の終了のコマンドか、記録ポート110による処理の終了のコマンドか判断できない。例えば、再生ポート120,130,140は、協調動作のときには、STOPコマンドをエディティングマネージャ150に無条件で送る。エディティングマネージャ150のCPU152は、再生ポートから送られてきたSTOPコマンドに基づいて、新たなコマンドを発生させ、記録ポート及び再生ポートにそのコマンドを送信する(3−6,3−7)。
【0093】
このようにデータ記録再生装置1は、編集機から出力されたPLAYコマンド及びRECコマンドにより、各ポートを選択して、独立してポートに各処理を実行させることができる。
【0094】
編集処理では、図4に示すような一連の手順により各ポート及びVTRが動作される。なお、次のような条件を前提として説明する。
【0095】
リニア編集システムにおいて、データ記録再生装置1は記録側とされ、VTRはテープに記録された音声及び映像信号を再生する再生側とされる。
【0096】
また、データ記録再生装置1では、再生側のVTRからの画像のIN点及びOUT点が既に決定されている。
【0097】
このような条件の下で次のような手順によりカット編集の編集処理が実現される。
【0098】
先ず、編集機から編集動作準備のコマンドであるEDIT PRESETコマンドがデータ記録再生装置1の何れかの再生ポート120,130,140に入力される(4−1)。再生ポート120,130,140では、CPUが、処理できなコマンドとして、このコマンドをエディティングマネージャ150に制御バス220を介して転送する(4−2)。
【0099】
エディティングマネージャ150は、この転送されてきたEDIT PRESETコマンドにより、INPUT SELECTコマンド及びOUTPUT PRESETコマンドを発生させ、記録ポート及び再生ポートに出力する(4−3,4−4)。
【0100】
記録ポートでは、INPUT SELECTコマンドにより自己が編集のときの記録処理をするポートとして選択されたことを知り、再生ポートは、OUTPUT PRESETコマンドにより、自己が編集の際のモニタ等をする再生処理を行うポートとして選択されたことを知る。
【0101】
その後、編集機からデータ記録再生装置1を自動編集装置として機能させるコマンドであるAUTO EDITコマンドが何れかの再生ポート120,130,140に入力され(4−5)、再生ポート120,130,140は、このAUTO EDITコマンドによる処理ができないため、このAUTO EDITコマンドをエディティングマネージャ150に転送する(4−6)。これにより、エディティングマネージャ150のCPU152による以下の自動編集機能が開始される。
【0102】
すなわち、すでにIN点、OUT点から決定されており、予め決められた前後の区間、すなわち、IN点に対するプリロールの区間、及びOUT点に対するポストロールの間の設定する(図4の4−13)。
【0103】
次いで、エディティングマネージャ150のCPU152は、PLAYコマンドを発生させ、何れかの再生ポート120,130,140、再生ポート及びVTRは、PLAYコマンドにより、編集点までのプリロール区間を調相しながら、画像を出力する。なお、エディティングマネージャ150は、ラウタ151により、プリロール区間のPREVIEW画像として、再生ポートにより再生画像をモニタ等に出力する。
【0104】
そして、エディティングマネージャ150は、IN点からの記録を開始するREC QUEUPコマンドを記録ポートに送信する。このときエディティングマネージャ150は、IN点において編集を開始させるために、記録ポートが実際に記録処理を開始までの遅延分を考慮してコマンドを送信している。記録ポートでは、このREC QUEUPコマンドによりIN点にキューアップする。
【0105】
続いて、エディティングマネージャ150は、RECコマンドを記録ポートに送信する。記録ポートでは、このRECコマンドによりIN点からの記録を開始する。記録ポートにおけるRECコマンドによる記録は、エディティングマネージャ150のCPU152から実際の処理までの遅延分(REC/D)が考慮されて送られてきているので、正確にIN点から開始される。
【0106】
また、エディティングマネージャ150は、このIN点において、ラウタ151を切り替えて、EDIT/PREVIEW区間におけるプレビュー画像として、VTRからの再生画像をモニタに出力する。
【0107】
そして、エディティングマネージャ150は、編集の終点であるOUT点において記録を終了させるために、記録ポートに対して、REC STOPコマンドを送信する。ここで、エディティングマネージャ150は、OUT点において編集を開始させるために、記録ポートが実際に記録処理を終了するまでの遅延分を考慮してコマンドを送信している。
【0108】
記録ポートでは、このREC STOPコマンドによりOUT点において記録処理を終了する。記録ポートにおけるREC STOPコマンドによる記録の終了は、エディティングマネージャ150から実際の処理までの遅延分(STP/D)が考慮されて送られてきているので、正確なものとなる。
【0109】
また、エディティングマネージャ150は、このOUT点において、ラウタ151を切り替えて、ポストロール区間のPREVIEW画像として、再生ポートによる再生画像を再び出力開始する。
【0110】
そして、エディティングマネージャ150は、VTRに対して、STOPコマンドを送信する。
【0111】
VTRは、このSTOPコマンドにより、POST点で画像の再生を停止させる。再生ポートでは、OUT点において画像の再生処理を終了する。
【0112】
以上のように、データ記録再生装置1が組み込まれている既存のリニア編集システムによる編集処理が実現される。
【0113】
図5には、この編集処理を実現するデータ記録再生装置1により構成されるリニア編集システムを示している。
【0114】
リニア編集システムは、再生側のVTRと、記録側のデータ記録再生装置1と、この再生側及び記録側の機器を制御する編集機501から構成されている。このリニア編集システムは、従来のシステムと同様な構成とされ、すなわち、編集機は、従来のVTR機器の使用を前提としているリニア編集機である。
【0115】
なお、この例では、データ記録再生装置1は、図1における記録ポート110、再生ポート120の組み合わせにより、このリニア編集システムにおいて仮想VTRとして組み込まれている。なお、記録ポート110と再生ポート120との間には、画像データ等を格納及び管理する記憶手段とされるHDDアレイ190がある。
【0116】
このように構成することにより、カット編集を行うときには、上述したように、データ記録再生装置1によるプリロール点から画像の再生が開始される。すなわち、データ記録再生装置1は、ラウタ151を制御して、HDDアレイ190の画像を再生ポート120により複合処理された画像を、PREVIEW画像として出力する。
【0117】
そして、IN点-OUT点間では、VTR501からの再生画像が、PREVIEW画像として出力される。すなわち、VTR501による再生画像は、データ記録再生装置1の記録ポート110からエディティングマネージャ150に入力され、ここで切り替え制御されたラウタ151により、PREVIEW画像として出力される。
【0118】
そして、編集画像については、エディティングマネージャ150において、再生ポート120で複合されたHDDアレイ190からの画像に対して、記録ポート110を介して入力されたVTR502の画像がカット入れ替えされる。このカット編集された画像は、エディティングマネージャ150から記録ポート110に入力されて、セレクタ111、エンコーダ112を介して、HDDアレイ190に記録される。
【0119】
データ記録再生装置1は、以上のように、従来のVTRと同様な動作が可能とされており、よって、リニア編集機は、データ記録再生装置1を従来のVTR機器として何ら遜色なく動作させることができる。
【0120】
以上のように、データ記録再生装置1は、各ポートを独立して動作させて、ノンリニアアクセス可能な記録媒体に対するデータの記録及び再生を行うノンリニア編集システムとして動作することができる。
【0121】
また、データ記録再生装置1は、リニア編集機として、本来独立動作するポートを協調動作させることにより、カット編集等をすることができる。
【0122】
さらに、データ記録再生装置1は、従来のVTR機器として置き換えることができるので、リニア編集システムの再設計、周辺機器の変更なく編集システムを容易に構築することを可能にする。これにより、ノンリニア機器の応答性の良さを生かしつつ、既存のリニア編集システムを使用し、VTR機器を使用した場合と同じユーザインターフェースでの編集が可能になる。
【0123】
例えば、データ記録再生装置1は、編集機からのコマンドに基づいてエディティングマネージャ150のCPU152が各ポートを制御することのみで、リニア編集システムに適用できることから、データ記録再生装置1を制御するための新たな上位コントローラを用いることなくリニア編集システムを構築することができる。すなわち、データ記録再生装置1は、リニア編集システムにおいて、従来のVTR機器と同様に、1本のケーブルのみで制御が可能になる。
【0124】
また、このように、データ記録再生装置1を運用形態に応じた動作モードの最適化することで、データ記録再生装置1は、ノンリニア編集システムのみならず、さまざまなアプリケーションに活用可能になる。
【0125】
そして、データ記録再生装置1は、上述したように、リニア編集システムにおいて、従来のVTR機器と置き換えすることができる他、次のようなことを可能にする。
【0126】
データ記録再生装置1は、リニア/ノンリニア混在編集を可能にする。すなわち、同一機内で、リニア編集可能なポートとノンリニア編集用ポートを混在させることにより、素材やプログラムに最適な編集手法が選択できるようになる。
【0127】
【発明の効果】
本発明に係るデータ記録再生装置は入力処理手段及び出力処理手段のそれぞれから出力されたデータが入力されて、入力されたデータを選択的に入力処理手段及び出力処理手段に出力するスイッチング手段と、所定の編集モードを指示する制御命令が入力されたときは、少なくとも1つの入力処理手段、出力処理手段、及びスイッチング手段を制御命令に示す処理を行わせるよう制御する制御手段とを備えることにより、データの記録再生、入出力及び編集機能を有し、1台の装置で編集作業を行うことができる。さらに、従来のリニア編集と同様な操作を実現することができる。
【0128】
また、本発明に係るデータ記録再生方法は、所定の編集モードを示す制御命令が入力される第1のステップと、入力処理手段及び出力処理手段を制御命令が実行させるための処理手段として指定する第2のステップと、指定された入力処理手段にデータが入力されて編集点情報から第1の編集点まで記録再生手段から再生されたデータを指定された出力処理手段から出力させる第3のステップと、第1の編集点から第2の編集点までの区間は、入力処理手段に入力されるデータを、入力処理手段と出力処理手段との間に接続されたスイッチング手段に出力させスイッチング手段は指定された出力処理手段に出力させる第4のステップと、第4のステップで出力された上記データを外部に出力する第5のステップと、第2の編集点からは、記録再生手段から再生されたデータを指定された出力処理手段から出力させる第5のステップとを有することにより、データの記録再生、入出力及び編集機能を有し、1台の装置で編集作業を行うことを可能にする。さらに、従来のリニア編集と同様な操作を実現することができる。
【0129】
また、本発明に係るデータ記録再生方法は、所定の編集モードを示す制御命令が入力される第1のステップと、入力処理手段及び出力処理手段を制御命令が実行させるための処理手段として指定する第2のステップと、指定された入力処理手段にデータが入力されて編集点情報から第1の編集点まで入力処理手段に入力されるデータを、入力処理手段と出力処理手段との間に接続されたスイッチング手段に出力させ、スイッチング手段は指定された出力処理手段に出力させ、出力処理手段からデータが出力される第3のステップと、第1の編集点から第2の編集点までは、記録再生手段から再生された上記データを上記指定された出力処理手段から出力させる第4のステップと、第2の編集点からは、指定された入力処理手段に入力されるデータを、入力処理手段と出力処理手段との間に接続されたスイッチング手段に出力させスイッチング手段は指定された出力処理手段に出力させ、出力処理手段からデータが出力される第5のステップとを有することにより、データの記録再生、入出力及び編集機能を有し、1台の装置で編集作業を行うことを可能にする。さらに、従来のリニア編集と同様な操作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるデータ記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】データ記録再生装置における再生処理の際のコマンドフローを示す図である。
【図3】データ記録再生装置における記録処理の際のコマンドフローを示す図である。
【図4】リニア編集システムに組み込まれた際のデータ記録再生装置のコマンドフローを示す図である。
【図5】リニア編集システムにおける仮想VTRとしてのデータ記録再生装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 データ記録再生装置、110 記録ポート、115 CPU、120,130,140 再生ポート、125,135,145 CPU、150 エディティングマネージャ、152 CPU
Claims (8)
- 外部から入力されたデータを処理して記録再生手段に出力する入力処理手段及び上記記録再生手段から出力された上記データを処理して出力する出力処理手段のそれぞれから出力されたデータが入力されて、入力された上記データを選択的に上記入力処理手段及び上記出力処理手段に出力するスイッチング手段と、
所定の編集モードを指示する制御命令が入力されたときは、少なくとも1つの上記入力処理手段、上記出力処理手段、及び上記スイッチング手段を上記制御命令に示す処理を行わせるよう制御する制御手段と、
外部から入力された上記データと、上記スイッチング手段から出力された上記データとが入力されて上記制御手段により何れか一の上記データを出力するよう制御される第1の選択手段と、
上記記録再生手段から再生された上記データと上記スイッチング手段から出力された上記データとが入力されて上記制御手段により何れか一の上記データを出力するよう制御される第2の選択手段と
を備えるデータ処理装置。 - 上記第1の選択手段を有し、ノンリニアアクセス可能な記録媒体に映像及び音声データを含むデータを記録及び/又は再生する上記記録再生手段と、
上記第2の選択手段を有し、外部から入力されたデータを処理して出力するとともに上記記録再生手段から出力されたデータを処理して外部に出力する少なくとも1つの上記入力処理手段と、
上記記録再生手段から出力された上記データを処理して出力する少なくとも1つの上記出力処理手段と
を更に備える請求項1記載のデータ処理装置。 - さらに外部再生手段を備え、
上記制御手段は、上記所定の編集モードを示す制御命令が入力されたとき、上記外部再生手段から再生された上記データは上記入力処理手段に入力されて上記スイッチング手段に出力させ、上記スイッチング手段に入力された上記データは上記出力処理手段に出力させるよう制御する
請求項1記載のデータ処理装置。 - 上記制御手段は、上記入力処理手段を上記スイッチング手段から出力された上記データを上記第1の選択手段で選択出力されて上記記録再生手段に再び記録させるよう制御する
請求項3記載のデータ処理装置。 - 上記制御手段は、上記出力処理手段を上記スイッチング手段から出力された上記データを外部に出力させるときは、上記第2の選択手段から上記データを選択出力させるよう制御する
請求項3記載のデータ処理装置。 - さらに外部再生手段を備え、
上記制御手段は、上記所定の編集モードを示す制御命令を受信したとき、上記記録媒体に記録された上記データが上記出力処理手段から出力されるよう上記出力処理手段を制御し、予め決められた第1の編集点から上記外部再生手段から再生された再生データを上記入力処理手段から上記スイッチング手段に入力させ、さらに上記スイッチング手段から上記出力処理手段に出力させて上記第2の選択手段から出力されるよう上記入力処理手段、上記出力処理手段、及び上記スイッチング手段を制御し、予め決められた第2の編集点からは上記記録媒体に記録された上記データを上記出力処理手段から出力されるよう上記出力処理手段を制御する
請求項1記載のデータ処理装置。 - さらに外部再生手段を備え、
上記制御手段は、上記所定の編集モードを示す制御命令を受信したとき、上記外部再生手段から再生された上記データが上記入力処理手段から上記スイッチング手段に入力させ、さらに上記スイッチング手段から上記出力処理手段に出力させて上記第2の選択手段から出力されるよう上記入力処理手段、上記出力処理手段、及び上記スイッチング手段を制御し、予め決められた第1の編集点から上記記録再生手段に記録された上記データを上記出力処理手段から出力させるよう上記出力処理手段を制御し、予め決められた第2の編集点からは上記外部再生手段から再生された上記入力処理手段から上記スイッチング手段に入力させ、さらに上記スイッチング手段から上記出力処理手段に出力させて上記第2の選択手段から出力されるよう上記入力処理手段、上記出力処理手段、及び上記スイッチング手段を制御する
請求項1記載のデータ処理装置。 - 外部から入力されたデータを処理して記録再生手段に出力する入力処理手段及び上記記録再生手段から出力された上記データを処理して出力する出力処理手段のそれぞれから出力されたデータが入力されて、入力された上記データをスイッチング手段により選択的に上記入力処理手段及び上記出力処理手段に出力する第1のステップと、
所定の編集モードを指示する制御命令が入力されたときは、少なくとも1つの上記入力処理手段、上記出力処理手段、及び上記スイッチング手段を上記制御命令に示す処理を行わせるよう制御する第2のステップとを有し、
上記第2のステップでは、
外部から入力された上記データと、上記スイッチング手段から出力された上記データとが入力されて何れか一の上記データを出力するように第1の選択手段により制御し、
上記記録再生手段から再生された上記データと上記スイッチング手段から出力された上記データとが入力されて第2の選択手段により何れか一の上記データを出力するように制御する
データ処理方法。
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