JP4151120B2 - 2段圧縮機 - Google Patents

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    • F04C27/009Shaft sealings specially adapted for pumps

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2段圧縮機に関し、特に、圧縮機効率の向上対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、2段圧縮機には、特開平5−133366号公報に開示されているように、ケーシング内に低段側圧縮機構及び高段側圧縮機構が設けられて構成されているものがある。
【0003】
該低段側圧縮機構は、吸入口に冷媒回路の吸入側冷媒配管が接続されて低圧冷媒が供給される。一方、上記低段側圧縮機構の吐出口は、高段側圧縮機構の吸入口が中間通路を介して接続され、該中間通路には冷媒回路に設けられた気液分離から中間圧冷媒が供給される。また、上記高段側圧縮機構の吐出口はケーシング内に開口すると共に、該ケーシングに冷媒回路の吸入側冷媒配管が接続されている。
【0004】
そして、上記低段側圧縮機構は、冷媒回路の低圧冷媒を吸い込み、中間圧冷媒に圧縮する。その後、該中間圧冷媒は、気液分離器から供給される中間圧冷媒と共に高段側圧縮機構に吸い込まれ、該高段側圧縮機構が中間圧冷媒を高圧冷媒に圧縮して吐出する。
【0005】
この2段圧縮機では、中間圧冷媒を利用するので、エコノマイザ効果により冷凍能力の向上が図られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した2段圧縮機においては、ケーシング内が高圧雰囲気に構成されているので、内部漏れが大きいという問題があった。つまり、低段側圧縮機構では、圧縮室の低圧と吐出圧である高圧との差圧が生じ、内部漏れが生じ、効率が低いという問題があった。
【0007】
また、潤滑油の温度が高圧冷媒の温度になるので、吸入過熱量を大きくなり、圧縮機効率が低いという問題があった。
【0008】
本発明は、斯かる点に鑑みて成されたもので、内部漏れがなく、且つ吸入過熱量を小さくして効率の向上を図ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
−発明の概要−
本発明は、ケーシングの内部を仕切部材によって第1密閉室と第2密閉室とに区画し、第2密閉室を中間圧雰囲気に構成するようにしたものである。
【0010】
−解決手段−
具体的に、図1に示すように、第1の解決手段は、先ず、ケーシング(31)に低段側圧縮機構(5L)と高段側圧縮機構(5H)とが収納され、該両圧縮機構(5L,5H)によって低圧流体を2段圧縮して高圧流体を吐出する2段圧縮機を前提としている。そして、上記ケーシング(31)内に仕切部材(3M)が設けられて該ケーシング(31)内が第1密閉室(3A)と第2密閉室(3B)とに区画され、上記第1密閉室(3A)は、モータ(40)が収納されると共に、低圧流体の吸入管(2r)が接続されて低圧雰囲気に構成されている。更に、上記第2密閉室(3B)は、モータ(40)の駆動軸(32)が仕切部材(3M)を貫通して延長され、該駆動軸(32)に連結されて低段側圧縮機構(5L)と高段側圧縮機構(5H)とが収納されると共に、低圧流体と高圧流体との中間の中間圧流体を導入する導入管(2B)が連通して中間圧雰囲気に構成されている。その上、上記第2密閉室( 3B )には、低段側圧縮機構( 5L )及び高段側圧縮機構( 5H )に供給される潤滑油の油溜め部( 33 )が構成されている。加えて、上記低段側圧縮機構(5L)の吸入口(51)は第1密閉室(3A)に連通し、上記低段側圧縮機構(5L)の吐出口(53)は第2密閉室(3B)に開口する一方、上記高段側圧縮機構(5H)の吸入口(52)は第2密閉室(3B)に連通し、上記高段側圧縮機構(5H)の吐出口(54)は高圧流体の吐出管(2d)が連通している。
【0011】
また、第2の解決手段では、図7に示すように、先ず、ケーシング(31)に低段側圧縮機構(5L)と高段側圧縮機構(5H)とが収納され、該両圧縮機構(5L,5H)によって低圧流体を2段圧縮して高圧流体を吐出する2段圧縮機を前提としている。そして、上記ケーシング(31)内に仕切部材(6m)が設けられて該ケーシング(31)内が第1密閉室(3A)と第2密閉室(3B)とに区画され、
該第1密閉室(3A)は、高段側圧縮機構(5H)が収納されると共に、吐出管(2d)が接続されて高圧雰囲気に構成されている。更に、上記第2密閉室(3B)は、低段側圧縮機構(5L)が収納されると共に、低圧流体と高圧流体との中間の中間圧流体を導入する導入管(2B)が連通して中間圧雰囲気に構成されている。加えて、上記低段側圧縮機構(5L)の吸入口(51)は低圧流体の吸入管(2r)が連通し、上記低段側圧縮機構(5L)の吐出口(53)は第2密閉室(3B)に開口する一方、上記高段側圧縮機構(5H)の吸入口(52)は、仕切部材(6m)を貫通すると共に上記導入管が連通する中間通路(56)を介して低段側圧縮機構(5L)の吐出口( 53 に連通し、上記高段側圧縮機構(5H)の吐出口(54)は第1密閉室(3A)に開口している。
【0012】
また、第3の解決手段は、上記第2の解決手段において、仕切部材(6m)には、第1密閉室(3A)から第2密閉室(3B)に潤滑油を戻す細径通路(67)が設けられた構成としている。
【0013】
また、第4の解決手段は、上記第2の解決手段において、第1密閉室(3A)にはモータ(40)が収納され、該モータ(40)の駆動軸(32)は、高段側圧縮機構(5H)に連結されると共に、仕切部材(6m)を貫通して第2密閉室(3B)に延長されて低段側圧縮機構(5L)に連結され、上記駆動軸(32)には、潤滑油の給油路(34)が形成され、該給油路(34)は、ガスが封入された状態で潤滑油を供給するように構成されたものである。
【0014】
また、第5の解決手段は、図2に示すように、上記第1の解決手段において、吐出管(2d)と吸入管(2r)の間には、熱源側熱交換器(22)と第1膨張機構(E1)と気液分離器(23)と第2膨張機構(E2)と利用側熱交換器(24)とが順に接続されて冷媒が循環する冷媒回路(20)が接続された構成としている。そして、上記気液分離器(23)は中間圧冷媒を供給するように導入管(2B)が接続される一方、上記冷媒回路(20)は、一方の熱交換器(24)で蒸発した低圧冷媒がそのまま吸入管(2r)に供給されるように構成されている。
【0015】
また、第6の解決手段は、図8に示すように、上記第2の解決手段において、吐出管(2d)と吸入管(2r)の間には、熱源側熱交換器(22)と第1膨張機構(E1)と気液分離器(23)と第2膨張機構(E2)と利用側熱交換器(24)とが順に接続されて冷媒が循環する冷媒回路(20)が接続された構成としている。そして、上記気液分離器(23)は中間圧冷媒を供給するように導入管(2B)が接続される一方、上記冷媒回路(20)における吸入管(2r)の側には、アキュムレータ(25)が設けられている。
【0016】
−作用−
上記の特定事項により、第1の解決手段では、先ず、低段側圧縮機構(5L)及び高段側圧縮機構(5H)を駆動すると、低圧流体が第1密閉室(3A)を経て低段側圧縮機構(5L)の吸入通路(51)からシリンダ室(6s)に流入し、特に、第5の解決手段では、冷媒回路(20)から気液分離されないままの低圧冷媒が流入する。
【0017】
一方、第2密閉室(3B)には、気液分離器(23)から中間圧冷媒が供給されているので、低段側圧縮機構(5L)から吐出した中間圧冷媒と気液分離器(23)から供給された中間圧冷媒とは第2密閉室(3B)において合流し、高段側圧縮機構(5H)のシリンダ室(6s)に流入する。
【0018】
上記高段側圧縮機構(5H)においては、中間圧冷媒を圧縮して高圧冷媒を冷媒回路(20)に吐出し、該冷媒が冷媒回路(20)を循環する。
【0019】
また、第2の解決手段では、低段側圧縮機構(5L)及び高段側圧縮機構(5H)を駆動すると、低圧流体が低段側圧縮機構(5L)の吸入口(51)からシリンダ室(6s)に流入し、特に、第6の解決手段では、冷媒回路(20)からアキュムレータ(25)を経て低圧冷媒が流入する。
【0020】
一方、第2密閉室(3B)には、気液分離器(23)から中間圧冷媒が供給されているので、低段側圧縮機構(5L)から吐出した中間圧冷媒と気液分離器(23)から供給された中間圧冷媒とは第2密閉室(3B)において合流し、高段側圧縮機構(5H)のシリンダ室(6s)に流入する。
【0021】
上記高段側圧縮機構(5H)においては、中間圧冷媒を圧縮して高圧冷媒を第1密閉室(3A)内に吐出する。この高圧冷媒は、冷媒回路(20)に吐出し、該冷媒が冷媒回路(20)を循環する。
【0022】
また、第3の解決手段では、第2の解決手段において、上記第1密閉室(3A)内に吐出された潤滑油は、細径通路(67)を経てケーシング(31)の底部に戻る。
【0023】
また、第4の解決手段では、第2の解決手段において、駆動軸(32)の給油路(34)は、ガスが封入されたまま潤滑油を供給する。
【0024】
【発明の効果】
したがって、本発明によれば、中間圧冷媒を低段側圧縮機構(5L)と高段側圧縮機構(5H)との中間通路(56)に供給するようにしたために、冷房能力や暖房能力を向上させることができるので、COP(成績係数)の向上を図ることができる。
【0025】
また、冷媒を2段圧縮するので、該冷媒の吐出温度の上昇を抑制することができる。
【0026】
また、第2密閉室(3B)を中間圧雰囲気に構成しているので、圧縮室の周り等が中間圧雰囲気になり、低段側圧縮機構(5L)では低圧と中間圧との圧力差になり、高段側圧縮機構(5H)では高圧と中間圧との圧力差になる。この結果、内部漏れを抑制することができることから、効率の向上を図ることができる。
【0027】
また、潤滑油の温度を中間圧冷媒の温度にすることができるので、吸入過熱量を低減することができ、圧縮機効率の向上を図ることができる。
【0028】
また、第3の解決手段によれば、潤滑油が細径通路(67)を経てケーシング(31)の底部に戻るので、油切れを確実に防止することができる。
【0029】
また、第4の解決手段によれば、給油路(34)にガス抜き孔を形成しないので、流体の逆流を確実に防止することができる。
【0030】
また、第5の解決手段によれば、第1密閉室(3A)にモータ(40)を収納すると共に、冷媒回路(20)から気液分離しない低圧冷媒が流入するようにしたために、該モータ(40)を確実に冷却することができるので、モータ効率の向上を図ることができる。
【0031】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて詳細に説明する。
【0032】
図2に示すように、空気調和装置(10)は、ヒートポンプ式の空気調和装置であって、冷房運転と暖房運転とに切り換え自在に構成されている。
【0033】
該空気調和装置(10)の冷媒回路(20)は、圧縮機(30)と四路切換弁(21)と熱源側熱交換器である室外熱交換器(22)と第1膨張機構である第1膨張弁(E1)と気液分離器(23)と第2膨張機構である第2膨張弁(E2)と利用側熱交換器である室内熱交換器(24)とが冷媒配管(26)によって順に接続されてなる主冷媒回路(2M)を備えている。特に、上記四路切換弁(21)と圧縮機(30)の吸入側の間には、アキュムレータが省略されている。
【0034】
上記四路切換弁(21)は、図2に実線で示す状態の冷房運転と、図2に破線で示す状態の暖房運転とに切り換わる。
【0035】
上記冷媒回路(20)には、インジェクション管(2B)が設けられている。該インジェクション管(2B)は、中間圧流体である中間圧ガス冷媒を圧縮機(30)にインジェクションする導入管であって、一端が気液分離器(23)に、他端が圧縮機(30)に連通している。つまり、上記気液分離器(23)には、高圧流体である冷媒の凝縮圧力と低圧流体である冷媒の蒸発圧力との中間圧力になっている中間圧冷媒が貯溜されている。上記インジェクション管(2B)は、気液分離器(23)の中間圧冷媒のうち、ガス相の中間圧ガス冷媒を圧縮機(30)にインジェクションする。
【0036】
上記第1膨張弁(E1)と第2膨張弁(E2)は、開度調整自在な電動弁で構成されている。そして、上記第1膨張弁(E1)又は第2膨張弁(E2)で減圧される中間圧冷媒が気液分離器(23)に貯溜する。
【0037】
上記圧縮機(30)は、運転容量を無段階又は多段階に制御するように構成されている。該圧縮機(30)は、本発明の特徴として、図1に示すように、2段圧縮機であって、図1に示すように、密閉型のケーシング(31)内にモータ(40)と低段側圧縮機構(5L)及び高段側圧縮機構(5H)とが収納されて構成されている。
【0038】
また、上記ケーシング(31)には、上下方向のほぼ中央部に仕切部材(3M)が設けられ、該仕切部材(3M)は、ケーシング(31)の内周面に密着して設けられている。そして、上記仕切部材(3M)の上方が第1密閉室(3A)になり、該第1密閉室(3A)にはモータ(40)が収納されている。また、上記仕切部材(3M)の下方が第2密閉室(3B)になり、該第2密閉室(3B)には低段側圧縮機構及び高段側圧縮機構が収納されている。
【0039】
上記ケーシング(31)の上部には、主冷媒回路(2M)の吸入側冷媒配管(2r)が接続され、第1密閉室(3A)が低圧雰囲気に構成されている。該吸入側冷媒配管(2r)は、低圧ガス冷媒を供給する吸入管に構成されている。
【0040】
一方、上記ケーシング(31)の中央部には、インジェクション管(2B)が接続されて該インジェクション管(2B)が第2密閉室(3B)に連通している。つまり、上記第2密閉室(3B)は、中間圧ガス冷媒が供給されて中間圧雰囲気に構成されている。
【0041】
上記モータ(40)は、ケーシング(31)の内周面に固着されたステータ(41)と、ステータ(41)の中央部に配設されたロータ(42)とによって構成されている。該ロータ(42)の中央部には、駆動軸(32)が連結されている。該駆動軸(32)は、仕切部材(3M)を貫通して下方へ延長され、低段側圧縮機構(5L)及び高段側圧縮機構(5H)に連結されている。
【0042】
上記ケーシング(31)内の底部は潤滑油の油溜め部(33)に構成され、該油溜め部(33)の潤滑油には、上記駆動軸(32)の下端部が浸漬されている。尚、上記駆動軸(32)の下端部には、図示しないが、遠心式の油ポンプが設けられ、潤滑油が、駆動軸(32)内の給油路(34)を通り、低段側圧縮機構(5L)及び高段側圧縮機構(5H)の摺動箇所に供給される。
【0043】
上記低段側圧縮機構(5L)及び高段側圧縮機構(5H)は、モータ(40)の下方に位置して上下に併設されている。該低段側圧縮機構(5L)及び高段側圧縮機構(5H)は、本発明の特徴として、何れもいわゆるスイング型のロータリ圧縮機で構成されている。
【0044】
上記低段側圧縮機構(5L)及び高段側圧縮機構(5H)は、ほぼ同一の構成であって、低段側圧縮機構(5L)の下方に高段側圧縮機構(5H)が配置されている。該両圧縮機構(5L,5H)は、図3に示すように、シリンダ(60)内に形成されたシリンダ室(6s)にピストン(61)が収納されて構成されている。上記両圧縮機構(5L,5H)のシリンダ(60)の間にはミドルプレート(6m)が設けられ、上記低段側シリンダ(60)の上面は上部プレート(6u)が設けられて閉鎖され、上記高段側シリンダ(60)の下面は下部プレート(6d)が設けられて閉鎖されている。
【0045】
一方、上記各圧縮機構(5L,5H)のピストン(61)は円環状に形成され、偏心軸部(62)が回転自在に嵌め込まれている。上記偏心軸部(62)は、駆動軸(32)に偏心して形成されている。
【0046】
上記各シリンダ(60)には吸入通路(51,52)が形成され、該吸入通路(51,52)の一端がシリンダ室(6s)に開口して吸入口を構成している。また、上記上部プレート(6u)には低段側圧縮機構(5L)の吐出通路(53)が形成される一方、下部プレート(6d)には高段側圧縮機構(5H)の吐出通路(54)が形成され、該各吐出通路(53,54)の一端がシリンダ室(6s)に開口して吐出口を構成している。尚、図示しないが、上記各吐出通路(53,54)には、所定の吐出圧力になると吐出口を開口する吐出弁が設けられている。
【0047】
上記シリンダ(60)には、吸入口と吐出口との間に位置して軸方向の円柱状のブッシュ孔(63)がシリンダ室(6s)に開口して形成されている。上記ピストン(61)には半径方向に突出して延びるブレード(64)が一体的に形成されている。該ブレード(64)の先端側は、ブッシュ孔(63)内に一対の揺動ブッシュ(6b)を介して挿入されている。
【0048】
上記ブレード(64)は、シリンダ室(6s)を、吸入通路(51,52)に通じる低圧室と吐出通路(53,54)に通じる高圧室とに区画している。上記ピストン(61)は、ブレード(64)を介して揺動ブッシュ(6b)を支点に揺動し、シリンダ室(6s)を公転して冷媒を圧縮するように構成されている。
【0049】
上記低段側圧縮機構(5L)の吸入通路(51)には、上部プレート(6u)及び仕切部材(3M)を貫通する低圧通路(55)が連通し、低段側圧縮機構(5L)は、低圧ガス冷媒が供給されるように構成されている。また、上記低段側圧縮機構(5L)の吐出通路(53)は、上部プレート(5u)において第2密閉室(3B)に連通している。
【0050】
上記上部プレート(6u)と低段側シリンダ(60)とミドルプレート(6m)には、上下方向に貫通する中間通路(56)が形成されている。該中間通路(56)は、上端が第2密閉室(3B)に連通し、下端が高段側圧縮機構(5H)の吸入通路(52)に連通し、中間圧冷媒が高段側圧縮機構(5H)に供給される。
【0051】
また、上記下部プレート(6d)には、下部マフラ(65)が設けられ、該下部マフラ(65)には高段側圧縮機構(5H)の吐出通路(54)が連通している。上記下部プレート(6d)と高段側シリンダ(60)とミドルプレート(6m)には、上下方向に貫通する高圧通路(57)が形成されている。該高圧通路(57)は、下端が下部マフラ(65)に連通し、上端が主冷媒回路(2M)の吐出側冷媒配管(2d)に接続されている。該吐出側冷媒配管(2d)は、高圧ガス冷媒を吐出する吐出管に構成されている。
【0052】
また、上記駆動軸(32)における仕切部材(3M)の貫通部分には、図4に示すように、シール手段(70)が設けられている。該シール手段(70)は、駆動軸(32)に形成されたフランジ部(71)と、上記上部プレート(6u)に形成されたボス部(72)とを備えている。また、上記仕切部材(3M)の軸孔の下端部には、大径凹部(73)が形成され、該大径凹部(73)に上記駆動軸(32)のフランジ部(71)が位置している。
【0053】
上記ボス部(6n)の上面における内周部は、駆動軸(32)のフランジ部(71)の下面に接してシール面(74)に構成され、低圧雰囲気の第1密閉室(3A)と中間圧雰囲気の第2密閉室(3B)との間がシールされている。
【0054】
更に、上記ボス部(6n)とフランジ部(71)とは、駆動軸(32)のスラスト軸受けを兼用している。つまり、上記フランジ部(71)は、駆動軸(32)及びピストン(61,61)の自重の他、モータ(40)のマグネティックプルフォースによってボス部(6n)に押圧されている。
【0055】
また、上記大径凹部(73)の周縁における仕切部材(3M)の下面は、上部プレート(6u)におけるボス部(72)の上面に密着している。そして、上記仕切部材(3M)には、Oリング(75)が設けられて第2密閉室(3B)と大径凹部(73)との間がシールされている。
【0056】
また、上記駆動軸(32)と上部プレート(6u)の軸孔の間にはスパイラルポンプ(7P)が設けられている。該スパイラルポンプ(7P)は、給油路(34)から上部プレート(6u)の軸孔に供給された潤滑油をシール面(74)に供給している。そして、該潤滑油が上記シール面(74)を潤滑する。
【0057】
−空気調和動作−
次に、上述した空気調和装置(10)の空気調和動作について説明する。
【0058】
先ず、室内の冷房運転時には、四路切換弁(21)を図2の実線側に切り換える。圧縮機(30)から吐出した冷媒は、室外熱交換器(22)において外気と熱交換して凝縮する。この液冷媒は、第1膨張弁(E1)で減圧され、凝縮圧力と蒸発圧力との中間圧力の中間圧冷媒となって気液分離器(23)に溜まる。
【0059】
上記気液分離器(23)の中間圧冷媒のうち、中間圧液冷媒は、第2膨張弁(E2)で減圧された後、室内熱交換器(24)において室内空気と熱交換して蒸発し、室内空気を冷却する。その後、このガス冷媒は直接に圧縮機(30)に戻り、この冷媒循環動作を行う。
【0060】
一方、暖房運転時には、四路切換弁(21)を図2の破線側に切り換える。圧縮機(30)から吐出した冷媒は、室内熱交換器(24)において室内空気と熱交換し、室内空気を加熱しながら凝縮する。その後、この液冷媒は、第2膨張弁(E2)で減圧され、中間圧冷媒となって気液分離器(23)に溜まる。
【0061】
上記気液分離器(23)の中間圧冷媒のうち、中間圧液冷媒は、第1膨張弁(E1)で減圧された後、室外熱交換器(22)において外気と熱交換して蒸発する。その後、このガス冷媒は直接に圧縮機(30)に戻り、この冷媒循環動作を行う。
【0062】
上述した空調運転時において、インジェクション管(2B)が設けられているので、気液分離器(23)の中間圧ガス冷媒が圧縮機(30)にインジェクションされる。
【0063】
そこで、上記冷媒回路(20)における冷媒の特性変化を図5に基づいて詳述する。
【0064】
先ず、上記圧縮機(30)における冷媒は、E点の低圧状態からF点の凝縮圧力の高圧状態に圧縮される。この高圧ガス冷媒は、室外熱交換器(22)又は室内熱交換器(24)で凝縮し、G点で高圧液冷媒になる。この高圧液冷媒は、第1膨張弁(E1)又は第2膨張弁(E2)でH点まで中間圧冷媒に減圧され、気液分離器(23)に貯溜し、該気液分離器(23)で中間圧液冷媒と中間圧ガス冷媒とに分離する。
【0065】
この分離した中間圧ガス冷媒は、インジェクション管(2B)を介して圧縮機(30)(I点参照)にインジェクションされる一方、中間圧液冷媒は、J点から第2膨張弁(E2)又は第1膨張弁(E1)でK点まで低圧二相冷媒に減圧される。この低圧二相冷媒は、室内熱交換器(24)又は室外熱交換器(22)で蒸発し、E点に変化して圧縮機(30)に戻る。
【0066】
この結果、暖房運転時にあっては、凝縮器となる室内熱交換器(24)を流れる冷媒は、中間圧ガス冷媒が加わることから、冷媒循環量が増大し、暖房能力が向上する。
【0067】
一方、冷房運転時にあっては、K点の低圧二相冷媒は、H点からJ点までのエンタルピが増大するので、室内熱交換器(24)で蒸発する冷媒の熱量が多くなり、冷房能力が向上する。
【0068】
また、図6に示すように、X部分の動力が削減されることになる。
【0069】
次に、上記圧縮機(30)の圧縮動作について説明する。
【0070】
モータ(40)の駆動によって駆動軸(32)が回転し、低段側圧縮機構(5L)及び高段側圧縮機構(5H)のピストン(61)がブッシュ孔(63)の中心を支点に揺動して公転する。そして、上記主冷媒回路(2M)から戻る低圧ガス冷媒は、第1密閉室(3A)に流入する。特に、上記主冷媒回路(2M)はアキュムレータが設けられていないので、室内熱交換器(24)又は室外熱交換器(22)で蒸発した低圧冷媒が直接に第1密閉室(3A)に流入する。
【0071】
その後、上記低圧冷媒は、モータ(40)のステータ(41)とロータ(42)との間を通り、低圧液冷媒は蒸発し、低圧通路(55)を経て低段側圧縮機構(5L)の吸入通路(51)からシリンダ室(6s)に流入し、上記ピストン(61)の揺動によって圧縮される。
【0072】
一方、第2密閉室(3B)には、気液分離器(23)から中間圧冷媒が供給されているので、低段側圧縮機構(5L)の吐出弁は、シリンダ室(6s)内の冷媒圧力が中間圧になると開口する。その後、低段側圧縮機構(5L)から吐出した中間圧冷媒と気液分離器(23)から供給された中間圧冷媒とは第2密閉室(3B)において合流し、中間通路(56)を通り、高段側圧縮機構(5H)のシリンダ室(6s)に流入する。
【0073】
上記高段側圧縮機構(5H)においては、中間圧冷媒を圧縮して高圧冷媒を下部マフラ(65)に吐出する。この高圧冷媒は、高圧通路(57)を通り、主冷媒回路(2M)に吐出する。この高圧冷媒は、上述したように冷媒回路(20)を循環する。
【0074】
−実施形態1の効果−
したがって、本実施形態によれば、中間圧冷媒を低段側圧縮機構(5L)と高段側圧縮機構(5H)との中間通路(56)に供給するようにしたために、冷房能力や暖房能力を向上させることができるので、COP(成績係数)の向上を図ることができる。
【0075】
また、冷媒を2段圧縮するので、該冷媒の吐出温度の上昇を抑制することができる。
【0076】
また、第1密閉室(3A)にモータ(40)を収納すると共に、気液分離しない低圧冷媒が流入するようにしたために、該モータ(40)を確実に冷却することができるので、モータ効率の向上を図ることができる。
【0077】
また、第2密閉室(3B)を中間圧雰囲気に構成しているので、偏心軸部(62)の周り等が中間圧雰囲気になり、低段側圧縮機構(5L)では低圧と中間圧との圧力差になり、高段側圧縮機構(5H)では高圧と中間圧との圧力差になる。この結果、内部漏れを抑制することができることから、効率の向上を図ることができる。
【0078】
また、潤滑油の温度を中間圧冷媒の温度にすることができるので、吸入過熱量を低減することができ、圧縮機効率の向上を図ることができる。
【0079】
また、ピストン(61)とブレード(64)とを一体にしたロータリ圧縮機を適用しているので、ローリングピストン型のロータリ圧縮機に比して、ブレード(64)とピストン(61)とが接触することがない。よって、ブレード(64)の摩耗を抑制することができる。
【0080】
特に、高段側圧縮機構(5H)においては、吐出冷媒温度が上昇するものの、ブレード(64)の摩耗がないことから、摩擦による影響がより確実に抑制することができる。
【0081】
この結果、上記摩耗による異物が冷媒回路(20)中を流れることがなく、回路の閉塞等を確実に防止することができる。
【0082】
【発明の実施の形態2】
本実施形態は、図7に示すように、低段側圧縮機構(5L)下方に、高段側圧縮機構(5H)を上方に配置する一方、実施形態1の仕切部材(3M)を省略してミドルプレート(6m)が仕切部材(3M)を兼用するようにしたものである。
【0083】
上記ミドルプレート(6m)は、外周面がケーシング(31)の内周面に密接して設けられ、ケーシング(31)の内部は、ミドルプレート(6m)の上方が第1密閉室(3A)に、ミドルプレート(6m)の下方が第2密閉室(3B)に区画されている。そして、上記第1密閉室(3A)にはモータ(40)と高段側圧縮機構(5H)が収納され、第2密閉室(3B)には低段側圧縮機構(5L)が収納されている。
【0084】
上記低段側圧縮機構(5L)は下部プレート(6d)とミドルプレート(6m)の間に形成され、高段側圧縮機構(5H)はミドルプレート(6m)と上部プレート(6u)の間に形成されている。そして、上記下部プレート(6d)には、低段側圧縮機構(5L)の吐出通路(53)が形成されると共に、下部マフラ(65)が設けられている。
【0085】
上記下部プレート(6d)と低段側シリンダ(60)とミドルプレート(6m)と高段側シリンダ(60)とに亘って中間通路(56)が上下方向に形成されている。該中間通路(56)は、下部マフラ(65)と高段側圧縮機構(5H)の吸入通路(52)に連通している。
【0086】
上記ミドルプレート(6m)には、インジェクション管(2B)が接続され、該インジェクション管(2B)は、中間通路(56)に連通すると共に、第2密閉室(3B)に連通路(58)を介して連通し、第2密閉室(3B)が中間圧雰囲気に構成されている。
【0087】
一方、上記上部プレート(6u)には、高段側圧縮機構(5H)の吐出通路(54)が形成されると共に、該吐出通路(54)を覆う上部マフラ(66)が設けられている。そして、上記高圧冷媒が上部マフラ(66)を介して第1密閉室(3A)に吐出され、第2密閉室(3B)が高圧雰囲気に構成されている。
【0088】
そして、上記ケーシング(31)の上部には、第1密閉室(3A)に連通して吐出側冷媒配管(2d)が接続され、低段側圧縮機構(5L)のシリンダ(60)には、吸入通路(51)に連通して吸入側冷媒配管(2r)が接続されている。
【0089】
また、上記ミドルプレート(6m)には、第1密閉室(3A)から第2密閉室(3B)に潤滑油を戻す細径通路(67)が設けられている。つまり、上記高段側圧縮機構(5H)から吐出した潤滑油は、ミドルプレート(6m)の上方に溜まるので、細径通路(67)は、この潤滑油をケーシング(31)の下部の油溜め部(33)に戻すようにしている。
【0090】
尚、上記駆動軸(32)の給油路(34)は、ガス抜き孔が形成されておらず、ガス冷媒が封入されたまま、潤滑油を低段側圧縮機構(5L)及び高段側圧縮機構(5H)の摺動箇所に供給するように構成されている。
【0091】
また、図8に示すように、冷媒回路(20)は、四路切換弁(21)と圧縮機(30)との間にアキュムレータ(25)が設けられ、該アキュムレータ(25)は、気液分離した低圧ガス冷媒のみが圧縮機(30)に戻るように構成されている。その他の構成は実施形態1と同様である。
【0092】
したがって、冷媒回路(20)からはアキュムレータ(25)で気液分離された低圧ガス冷媒が低段側圧縮機構(5L)に直接に流入することになる。そして、該低段側圧縮機構(5L)で圧縮された中間圧冷媒は吐出通路(53)から下部マフラ(65)に吐出し、中間通路(56)を経て高段側圧縮機構(5H)の吸入通路(52)に流れ、この中間通路(56)でインジェクション管(2B)の中間圧冷媒が合流する。高段側圧縮機構(5H)から吐出した高圧冷媒は上部マフラ(66)から第1密閉室(3A)に吐出される。その後、上記高圧冷媒は、モータ(40)のステータ(41)とロータ(42)との間を通り、冷媒回路(20)に流出し、該冷媒回路(20)を循環する。その他の作用は実施形態1と同様である。
【0093】
本実施形態によれば、実施形態1の効果に加え、潤滑油が上記細径通路(67)を経てケーシング(31)の底部に戻るので、油切れを確実に防止することができる。
【0094】
また、上記給油路(34)にガス抜き孔を形成しないので、流体の逆流を確実に防止することができる。その他の効果は実施形態1と同様である。
【0095】
【発明の実施の形態3】
本実施形態は、図9に示すように、実施形態1におけるシール手段(70)の変形例を示している。該シール手段(70)は、駆動軸(32)における仕切部材(3M)の貫通部分に複数の環状溝(7a)が形成されてラビリンスシールを構成している。このシール手段(70)によって低圧雰囲気の第1密閉室(3A)と中間圧雰囲気の第2密閉室(3B)との間がシールされている。
【0096】
尚、図示しないが、駆動軸(32)と下部プレート(6d)との間には、スラスト軸受けが設けられている。その他の構成並びに作用及び効果は実施形態1と同様である。
【0097】
【発明の実施の形態4】
本実施形態は、図10に示すように、実施形態3におけるシール手段(70)の環状溝(7a)に代えて、仕切部材(3M)に環状溝(7b)を設けたものである。つまり、該シール手段(70)は、駆動軸(32)が貫通する仕切部材(3M)の軸孔の内周面に複数の環状溝(7b)が形成されてラビリンスシールを構成している。このシール手段(70)によって低圧雰囲気の第1密閉室(3A)と中間圧雰囲気の第2密閉室(3B)との間がシールされている。その他の構成並びに作用及び効果は実施形態3と同様である。
【0098】
【発明の実施の形態5】
本実施形態は、図11に示すように、実施形態3におけるシール手段(70)の環状溝(7a)に代えて、摺動シール(7d)を設けたものである。
つまり、該シール手段(70)は、駆動軸(32)における仕切部材(3M)の貫通部分に複数の環状溝(7c)が形成されると共に、該各環状溝(7c)に摺動シール(7d)が設けられて構成されている。このシール手段(70)によって低圧雰囲気の第1密閉室(3A)と中間圧雰囲気の第2密閉室(3B)との間がシールされている。その他の構成並びに作用及び効果は実施形態3と同様である。
【0099】
【発明の他の実施の形態】
上記実施形態における低段側圧縮機構(5L)及び高段側圧縮機構(5H)は、ピストン(61)とブレード(64)とが一体に形成された、いわゆるスイング型のロータリ圧縮機を適用したが、本発明は、ピストン(61)とブレード(64)とが分離したローリングピストン型のロータリ圧縮機を適用してもよい。
【0100】
また、低段側圧縮機構(5L)及び高段側圧縮機構(5H)は、スクロール型圧縮機で構成してもよい。つまり、低段側圧縮機構(5L)及び高段側圧縮機構(5H)は、図示しないが、鏡板の片面に渦巻状のラップが突出形成されてなる固定スクロールと可動スクロールとが互いに噛み合うように配置され、上記可動スクロールが公転のみ行って流体を圧縮するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1の圧縮機を示す縦断面図である。
【図2】 実施形態1を示す冷媒回路図である。
【図3】 低段側圧縮機構及び高段側圧縮機構を示す平面断面図である。
【図4】 シール手段を示す縦断面図である。
【図5】 実施形態1の冷媒回路の冷媒特性を示すモリエル線図である。
【図6】 実施形態1の圧縮機の圧力と容積との関係を示す状態図である。
【図7】 実施形態2の圧縮機を示す縦断面図である。
【図8】 実施形態2を示す冷媒回路図である。
【図9】 実施形態3のシール手段を示す要部の縦断面図である。
【図10】 実施形態4のシール手段を示す要部の縦断面図である。
【図11】 実施形態5のシール手段を示す要部の縦断面図である。
【符号の説明】
10 空気調和装置
20 冷媒回路
2B インジェクション管(導入管)
30 圧縮機
31 ケーシング
40 モータ
5L 低段側圧縮機構
5H 高段側圧縮機構
51,52 吸入通路
53,54 吐出通路
56 中間通路
60 シリンダ
61 ピストン
64 ブレード
70 シール手段

Claims (6)

  1. ケーシング(31)に低段側圧縮機構(5L)と高段側圧縮機構(5H)とが収納され、該両圧縮機構(5L,5H)によって低圧流体を2段圧縮して高圧流体を吐出する2段圧縮機において、
    上記ケーシング(31)内に仕切部材(3M)が設けられて該ケーシング(31)内が第1密閉室(3A)と第2密閉室(3B)とに区画され、
    上記第1密閉室(3A)は、モータ(40)が収納されると共に、低圧流体の吸入管(2r)が接続されて低圧雰囲気に構成され、
    上記第2密閉室(3B)は、モータ(40)の駆動軸(32)が仕切部材(3M)を貫通して延長され、該駆動軸(32)に連結されて低段側圧縮機構(5L)と高段側圧縮機構(5H)とが収納されると共に、低圧流体と高圧流体との中間の中間圧流体を導入する導入管(2B)が連通して中間圧雰囲気に構成され、
    上記第2密閉室( 3B )には、低段側圧縮機構( 5L )及び高段側圧縮機構( 5H )に供給される潤滑油の油溜め部( 33 )が構成され、
    上記低段側圧縮機構(5L)の吸入口(51)は第1密閉室(3A)に連通し、上記低段側圧縮機構(5L)の吐出口(53)は第2密閉室(3B)に開口する一方、
    上記高段側圧縮機構(5H)の吸入口(52)は第2密閉室(3B)に連通し、上記高段側圧縮機構(5H)の吐出口(54)は高圧流体の吐出管(2d)が連通している
    ことを特徴とする2段圧縮機。
  2. ケーシング(31)に低段側圧縮機構(5L)と高段側圧縮機構(5H)とが収納され、該両圧縮機構(5L,5H)によって低圧流体を2段圧縮して高圧流体を吐出する2段圧縮機において、
    上記ケーシング(31)内に仕切部材(6m)が設けられて該ケーシング(31)内が第1密閉室(3A)と第2密閉室(3B)とに区画され、
    該第1密閉室(3A)は、高段側圧縮機構(5H)が収納されると共に、吐出管(2d)が接続されて高圧雰囲気に構成され、
    上記第2密閉室(3B)は、低段側圧縮機構(5L)が収納されると共に、低圧流体と高圧流体との中間の中間圧流体を導入する導入管(2B)が連通して中間圧雰囲気に構成され、
    上記低段側圧縮機構(5L)の吸入口(51)は低圧流体の吸入管(2r)が連通し、上記低段側圧縮機構(5L)の吐出口(53)は第2密閉室(3B)に開口する一方、
    上記高段側圧縮機構(5H)の吸入口(52)は、仕切部材(6m)を貫通すると共に上記導入管(2B)が連通する中間通路(56)を介して低段側圧縮機構(5L)の吐出口( 53 に連通し、上記高段側圧縮機構(5H)の吐出口(54)は第1密閉室(3A)に開口している
    ことを特徴とする2段圧縮機。
  3. 請求項2記載の2段圧縮機において、
    仕切部材(6m)には、第1密閉室(3A)から第2密閉室(3B)に潤滑油を戻す細径通路(67)が設けられている
    ことを特徴とする2段圧縮機。
  4. 請求項2記載の2段圧縮機において、
    第1密閉室(3A)にはモータ(40)が収納され、該モータ(40)の駆動軸(32)は、高段側圧縮機構(5H)に連結されると共に、仕切部材(6m)を貫通して第2密閉室(3B)に延長されて低段側圧縮機構(5L)に連結され、
    上記駆動軸(32)には、潤滑油の給油路(34)が形成され、該給油路(34)は、ガスが封入された状態で潤滑油を供給するように構成されている
    ことを特徴とする2段圧縮機。
  5. 請求項1記載の2段圧縮機において、
    吐出管(2d)と吸入管(2r)の間には、熱源側熱交換器(22)と第1膨張機構(E1)と気液分離器(23)と第2膨張機構(E2)と利用側熱交換器(24)とが順に接続されて冷媒が循環する冷媒回路(20)が接続され、
    上記気液分離器(23)は中間圧冷媒を供給するように導入管(2B)が接続される一方、
    上記冷媒回路(20)は、一方の熱交換器(24)で蒸発した低圧冷媒がそのまま吸入管(2r)に供給されるように構成されている
    ことを特徴とする2段圧縮機。
  6. 請求項2記載の2段圧縮機において、
    吐出管(2d)と吸入管(2r)の間には、熱源側熱交換器(22)と第1膨張機構(E1)と気液分離器(23)と第2膨張機構(E2)と利用側熱交換器(24)とが順に接続されて冷媒が循環する冷媒回路(20)が接続され、
    上記気液分離器(23)は中間圧冷媒を供給するように導入管(2B)が接続される一方、
    上記冷媒回路(20)における吸入管(2r)の側には、アキュムレータ(25)が設けられている
    ことを特徴とする2段圧縮機。
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