JP4150646B2 - 水中油乳化剤形の皮膚外用剤 - Google Patents

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本発明は、水中油乳化剤形の皮膚外用剤に関し、更に詳細には、従来の水中油乳化剤形の皮膚外用剤よりも優れた保湿機能を有する水中油乳化剤形の皮膚外用剤に関する。
従来、水中油乳化剤形の皮膚外用剤は、さっぱり感等の優れた使用感を有しており、多用されてきており、メークアップ化粧料としても重用されてきた。しかしながら、肌からの水分の蒸散防止などのエモリエント機能に劣っており、スキンケア機能の面から見て物足りなさを感じるという問題点を有していた。これらの課題を解決するために、多価アルコール類、ヒアルロン酸ナトリウム等の保湿剤を添加するという策が施されたりしてきたが、前者は効果を上げるためには多量に添加しなくてはならず、また、後者は水溶液自体が非常なべたつき感を有するので、水中油乳化剤形の皮膚外用剤の良好な使用感を損なうことが多く、抜本的な解決策には至っていない。(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3を参照)一方、後記一般式(I)〜一般式(IV)で表される化合物は、ポリマー或いはコポリマーの原料として知られているものである。しかしながら、これらの構成単位の構成比を変えて水溶性とし、水中油乳化剤形の皮膚外用剤に配合し、水中油乳化剤形の皮膚外用剤の良好な使用感触を維持しつつ、保湿機能を向上させるために使用することは全く知られていなかった。
また、そのようなの保湿機能向上ためには、前記コポリマーのうち、構成単位として、1)一般式(I)で表されるモノマーから誘導されるものの一種以上を5〜9.8重量%、2)一般式(II)で表されるモノマーから誘導されるものの一種以上を30.2〜45重量%、及び3)一般式(IV)に表されるモノマーから誘導されるものの一種以上を50〜60重量%含有するコポリマーが特に好ましいことも知られていなかった。
特開2003−12489号公報 特開平10−279424号公報 特開2001−19631号公報
本発明は、このような状況下なされたものであり、本来の優れた使用感触を維持しつつ、且つ優れた保湿機能を有する水中油乳化剤形の皮膚外用剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、このような状況に鑑み、本来の優れた使用感触を維持しつつ、且つ優れた保湿機能を有する水中油乳化剤形の皮膚外用剤を提供する手段を求めて鋭意検討した結果、特定の構成単位を特定量含有するコポリマーを水中油乳化剤形の皮膚外用剤に含有させることにより上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、以下の(1)〜(7)に示される水中油皮膚外用剤に関するものである。
)1)一般式(I)で表されるモノマーから誘導される構成単位の一種以上を5〜9.8重量%、2)一般式(II)で表されるモノマーから誘導される構成単位の一種以上を30.2〜45重量%、及び3)一般式(IV)で表されるモノマーから誘導される構成単位の一種以上を50〜60重量%含有してなるコポリマーを含有してなる水中油乳化剤形の皮膚外用剤。
Figure 0004150646
一般式(I)
(式(I)中、R1は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R2は8〜21個の置換フッ素原子を有する炭素数5〜12のアルキル基を表す。)
Figure 0004150646
一般式(II)
(式(II)中、R3は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R4は水酸基を有していてもよい炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R5は水素原子、炭素数6〜20の芳香族基、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、又は炭素数1〜20のアシル基を表す。nは4〜50の整数を表す。)
Figure 0004150646
一般式(IV)
(式(IV)中、R8は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R9は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
)前記一般式(II)に表されるモノマーが、下記一般式(III)で表されるものであることを特徴とする、()記載の水中油乳化剤形の皮膚外用剤。
Figure 0004150646
一般式(III)
(式(III)中、R6は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R7は水素原子、炭素数6〜20の芳香族基、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、又は炭素数1〜20のアシル基を表す。qは8〜40の整数を表す。)
本発明によれば、優れた使用感を有し、且つ優れた保湿機能を併せ持つ水中油乳化剤形の皮膚外用剤を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(1)本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤
本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤は、一般式(I)で表されるモノマーから誘導される構成単位(以下、「構成単位(I)」という)の一種以上と、一般式(II)で表されるモノマーから誘導される構成単位(以下、構成単位(II)」という)の一種以上とを、構成単位として含むコポリマーを必須成分として含有するものである。
1)構成単位(I)
本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤の必須成分であるコポリマーの必須構成単位の一つは、以下の一般式(I)で表されるモノマーから誘導される構成単位(I)である。
Figure 0004150646
一般式(I)
ここで、式(I)中、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、Rは8〜21個の置換フッ素原子を有する炭素数5〜12のアルキル基を表す。Rのアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、1−メチルエチル基、シクロプロピル基等が例示できる。Rとして好ましいものは、水素原子又はメチル基である。
で表される8〜21個の置換フッ素原子を有する炭素数5〜12のアルキル基としては、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル基、1H,1H,2H,2H−ノナフルオロヘキシル基、1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプチル基、1H,1H−トリデカフルオロヘプチル基、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル基、1H、1H、11H−エイコサフルオロウンデシル基等が好ましく例示できる。
このような一般式(I)で表される化合物は、アクリル酸又はα−アルキルアクリル酸から誘導される酸クロリドと、フッ素原子を含むアルコールとをアルカリ存在下縮合することにより得ることができる。また、このような一般式(I)で表される化合物の中には既に市販されているものがあり、それを利用することもできる(具体例;(株)大阪有機化学製ビスコート8F,8FM.17F,17FM)。
本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤の必須成分であるコポリマーにおいて、上記構成単位(I)は1種のみでもよいが、該一般式(I)を満たすものであれば2種以上を組み合わせて構成単位とすることもできる。
本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤の必須成分であるコポリマーにおいては、前記構成単位(I)の1種以上を、該コポリマーを構成する全構成単位に対して、総量で5〜25重量%、好ましくは5〜20重量%、より好ましくは5〜9.8重量%、更に好ましくは7〜9.8重量%含有する。
これは、水中油乳化剤形の皮膚外用剤の保湿機能を向上させ、且つ製剤化を好適に行うためには、必須成分である前記コポリマーに適度な疎水性の要素が必要であり、疎水性の性質を有する一般式(I)で表されるモノマーから誘導される構成単位(I)は上記範囲内に含有量を定めるのが好ましいからである。
2)構成単位(II)
本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤の必須成分であるコポリマーの必須構成単位のもう一つは、以下の一般式(II)で表されるモノマーから誘導される構成単位(II)である。
Figure 0004150646
一般式(II)
式(II)中、R3は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R4は水酸基を有していてもよい炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R5は水素原子、炭素数6〜20の芳香族基、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、又は炭素数1〜20のアシル基を表す。nは4〜50の整数を表す。
のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、1−メチルエチル基、シクロプロピル基が例示できる。Rとして好ましくは、水素原子又はメチル基である。Rのアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、1−メチルエチレン基、2−メチルエチレン基、2−ヒドロキシプロピレン基、1−ヒドロキシ−2−メチルエチレン基、2−ヒドロキシ−1−メチルエチレン基などが好ましく例示できる。これらのうち、好ましいものはエチレン基又は2−ヒドロキシプロピレン基である。
5の基のうち、炭素数6〜20の芳香族基としては、フェニル基、ベンジル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基等が例示できる。炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、ターシャリーブチル基、ヘキシル基、シクロへキシル基、オクチル基、2−エチルへキシル基、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、オレイル基などが好適に例示できる。炭素数1〜20のアシル基としては、アセチル基、ブテノイル基、カプリロイル基、カプリノイル基、ベンゾイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オレオイル基などが好適に例示できる。これらのうち、R5の基として特に好ましいものは、炭素数1〜12のアルキル基(脂肪族炭化水素基)である。nは4〜50の整数であり、好ましくは8〜40である。
このような一般式(II)で表されるモノマーのうち特に好ましいものとして、一般式(III)で表されるものが挙げられる。
Figure 0004150646
一般式(III)
(式(III)中、R6は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R7は水素原子、炭素数6〜20の芳香族基、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、又は炭素数1〜20のアシル基を表す。qは8〜40の整数を表す。)
このような一般式(III)で表されるモノマーを具体的に例示すれば、ポリエチレングリコール(9)モノアクリレート、ポリエチレングリコール(9)モノメタクリレート、メチルポリオキシエチレン(9)アクリレート、メチルポリオキシエチレン(9)メタクリレート、オクチルフェニルポリオキシエチレン(10)アクリレート、オクチルフェニルポリオキシエチレン(10)メタクリレート、ノニルフェニルポリオキシエチレン(15)アクリレート、ノニルフェニルポリオキシエチレン(15)メタクリレート、オレイルポリオキシエチレン(18)アクリレート、オレイルポリオキシエチレン(18)メタクリレート、ポリエチレングリコール(23)モノアクリレート、ポリエチレングリコール(23)モノメタクリレート、メチルポリオキシエチレン(23)アクリレート、メチルポリオキシエチレン(23)メタクリレート、セチルポリオキシエチレン(23)アクリレート、セチルポリオキシエチレン(23)メタクリレート、ドデシルポリオキシエチレン(23)アクリレート、ドデシルポリオキシエチレン(23)メタクリレート、ラウロイルポリオキシエチレン(10)アクリレート、ラウロイルポリオキシエチレン(10)メタクリレート、ステアロイルポリオキシエチレン(40)アクリレート、ステアロイルポリオキシエチレン(40)メタクリレート等があげられる。なお、カッコ内の数字はnの値を示す。
これらのモノマーは、対応するポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノエーテル、ポリエチレングリコールモノエステルとアクリル酸又はメタクリル酸のクロライド、無水物とのエステル化反応により高収率で得ることができる。既に市販品も多数存在するので、かかる市販品を利用することも可能である。
本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤の必須成分であるコポリマーにおいて、上記構成単位(II)は1種のみでもよいが、該一般式(II)を満たすものであれば2種以上を組み合わせることもできる。
前記コポリマーにおいては、構成単位(II)の割合は、該コポリマーを構成する全構成単位に対して、総量で20〜80重量%(平均重量百分率)とするのが好ましく、より好ましくは25重量%〜75%、更に好ましくは30.2〜45重量%である。
これは前述の如く、水中油乳化剤形の皮膚外用剤の保湿機能を向上させるためには、コポリマーの物性においては適度な疎水性の要素が必要であり、親水性の性質を担う一般式(II)で表されるモノマーから誘導される構成単位(II)は上記範囲内に含有量を定めるのが好ましいからである。
3)その他の構成単位
本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤の必須成分であるコポリマーは、上記構成単位(I)及び(II)以外に、種々の構成単位を含有することができる。
そのなかで、一般式(IV)で表されるモノマーから誘導される構成単位(以下、「構成単位(IV)」という)を含有することが好ましい。
Figure 0004150646
一般式(IV)
ここで、式(IV)中、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜3のアルキル基を表す。Rで表される基のうち、アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、1−メチルエチル基、シクロプロピル基が例示できる。Rの好ましいものとしては、水素原子又はメチル基が挙げられる。Rで表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、1−メチルエチル基、シクロプロピル基が例示でき、これらのうちではメチル基が好ましい。
一般式(IV)で表されるモノマーを具体的に例示すれば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル等が挙げられ、ほとんどが市販品として入手可能である。
本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤の必須成分であるコポリマーにおいて、構成単位として前記構成単位(IV)を含める場合、該構成単位(IV)は1種のみでもよいが、一般式(IV)を満たすものであれば2種以上を組み合わせる
こともできる。
前記コポリマーにおいて、構成単位(IV)の1種以上を含める場合、該構成単位の好ましい含有量は、コポリマーを構成する全構成単位に対して、総量で50〜60重量%である。構成単位(IV)を上記割合で含有することにより、水中油乳化剤形の皮膚外用剤の形成する化粧膜に適度な閉塞性を付与し、保湿機能を向上させることができる。
本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤の必須成分であるコポリマーでは、これらの構成単位以外に、通常共重体で使用されるモノマーから誘導されるものを任意に構成単位として、本発明の効果を損なわない範囲に於いて含有することができる。かかる任意の構成単位を誘導するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の重合性カルボン酸、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、アクリル酸モノアルキルアミド、メタクリル酸モノアルキルアミド等の(メタ)アクリル酸アミド類、(メタ)アクリル酸nブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸nヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸nオクチル、(メタ)アクリル酸2エチルヘキシル等の炭素数4以上のアルキル基(脂肪族炭化水素基)を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル、2ヒドロキエチル(メタ)アクリレート、2ヒドロキプロピル(メタ)アクリレート、4ヒドロキブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドキロキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル等の(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル、1H,1H−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,3H−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H−ヘキサフルオロイソロピル(メタ)アクリレート等の7個以下の置換フッ素原子を有するフルオロアルキル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル等が例示できる。
4)本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤の必須成分であるコポリマー
本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤の必須成分であるコポリマーは、上記構成単位(I)及び(II)、さらに場合により構成単位(IV)並びに他の構成単位を、その骨格中に含有する共重合体であり、通常はその構成単位がランダムに結合したランダム共重合体であるが、ブロック共重合体あるいはグラフト共重合体であってもよい。また、その平均分子量は、特に制限はないが、好ましくは、GPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー)で測定したポリエチレングリコール換算の 重量平均分子量が5,000〜300,000、より好ましくは、7,000〜200,000程度である。
コポリマーの製造方法は特に限定されないが、各構成単位を誘導するモノマーを溶媒中で混合し、アクリル系モノマーの重合で通常用いられる方法にしたがって、重合反応を行うことにより得ることができる。
かくして得られた、コポリマーは、後記実施例に示すように、これを皮膚に投与することにより、皮膚上に形成したべたつきのない皮膜によって、経皮的水分散逸量を抑制し、以て皮膚に於ける保湿機能を高めるため、皮膚外用剤においてはエモリエント剤として機能する。この為、水中油乳化剤形の、「さっぱりとした使用感」を損なうことなく、保湿機能を発揮できる。
5)水中油乳化剤形の皮膚外用剤
本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤は、必須成分である上記コポリマーと、通常化粧料、皮膚外用医薬などの皮膚外用剤で使用される他の任意の成分とから構成される。本発明に言う、皮膚外用剤とは、皮膚に外用で投与される組成物の総称を意味し、例えば、医薬部外品を含む化粧料、皮膚外用医薬等が好ましく例示できる。又、これらの適用例としては、水中油乳化剤形の乳液乃至はクリームを整肌用の化粧料に用いたり、皮膚の損傷部位に投与する抗炎症剤の基剤として、損傷部位を保護するとともに、損傷部位より水分散逸が起こらないように予防する目的で、皮膚外用医薬に用いたり、或いは、ファンデーションなどのメークアップ化粧料に含有させて、粉体類によるかさつきの現れないメークアップ化粧料に用いたりすることが好ましく例示できる。
ここで、上記コポリマーは、唯一種を含有することもできるし、二種以上を組み合わせて含有することもできる。
本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤に於けるコポリマーの好ましい含有量は、総量で0.1〜50重量%であり、更に好ましくは1〜40重量%である。コポリマーの含有量が少なすぎると水中油乳化剤形の皮膚外用剤の保湿機能を充分に向上させることができない場合があり、多すぎると製剤化が困難になる場合がある。
本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤においは、上記コポリマー以外の通常、皮膚外用剤に配合し得る任意の成分を配合することが可能である。これらの任意の成分としては、例えば、スクワラン、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、マイクロクリスタリンワックス、固形パラフィンなどの炭化水素類、ジメチコン、フェメチコン、シクロメチコン、アモジメチコン、ポリエーテル変性シリコーンなどのシリコーン類、ホホバ油、カルナウバワックス、モクロウ、ミツロウ、ゲイロウ、オレイン酸オクチルドデシル、イソプロピルミリステート、ネオペンチルグリコールジイソステアレート、リンゴ酸ジイソステアレートなどのエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、イソパルミチン酸、ベヘン酸、オレイン酸などの脂肪酸類、ベヘニルアルコール、セタノール、オレイルアルコール、オクタデシルアルコールなどの高級アルコール類、ヒマシ油、椰子油、水添椰子油、椿油、小麦胚芽油、イソステアリン酸トリグリセライド、イソオクタン酸トリグリセライド、オリーブオイル等のトリグリセライド類、1,3−ブタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキシレングリコール、イソプレングリコールなどの多価アルコール、ソルビタンセスキオレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンセスキステアレート、ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート、ポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル、ポリエキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン界面活性剤、ソジウムラウリルステアレート、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、スルホコハク酸エステル塩などのアニオン界面活性剤、4級アルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類、アルキルベタイン等の両性界面活性剤類、結晶セルロースや架橋型メチルポリシロキサン、ポリエチレン粉末、アクリル樹脂粉体等の有機粉体類、タルク、マイカ、セリサイト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化鉄、紺青、群青、チタンマイカ、チタンセリサイト、シリカ等の表面処理されていても良い粉体類、アクリル酸・メタクリル酸アルキルコポリマー及び/又はその塩、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩、キサンタンガムやヒドロキシプロピルセルロースなどの増粘剤、レチノール、レチノイン酸、トコフェロール、リボフラビン、ピリドキシン、アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステル塩などのビタミンやグリチルリチン酸塩、グリチルレチン、ウルソール酸、オレアノール酸などのテルペン類、エストラジオール、エチニルエストラジオール、エストリオールなどのステロイド類などの有効成分、フェノキシエタノール、パラベン類、ヒビテングルコネート、塩化ベンザルコニウム等の防腐剤、ジメチルアミノ安息香酸エステル類、桂皮酸エステル類、ベンゾフェノン類などの紫外線吸収剤などが好ましく例示できる。これらは用途などに応じて適宜選択される。この中でも特に好ましいものは、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート、ポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル、ポリエキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン付加型の非イオン界面活性剤であって、HLB10以上の親水性のもの、セチルアルコール或いはバチルアルコールの様な高級アルコール乃至は高級アルコールのグリセリルエーテルなどが例示できる。これらの好ましい含有量は、非イオン界面活性剤が1〜4重量%であり、高級アルコール乃至は高級アルコールのグリセリルエーテルが1〜3重量%である。又、粉体などを含有させてもかさつき感が出ないため、粉体も好ましい任意成分であるといえる。粉体の好ましい含有量は、1〜25重量%である。
本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤は、これらの必須成分及び任意成分を常法に従って処理することにより製造することができる。水中油乳化剤形の皮膚外用剤にコポリマーを含有させる方法としては、予めコポリマーを溶解した水溶液を作成しておき、これと水中油乳化剤形の皮膚外用剤を構成する他の成分と混合させるのが好ましい。
かくして得られた本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤は、水中油乳化剤形の皮膚外用剤本来の優れた使用感を有し、かつ、優れた保湿機能をも併せ持っている。
1)構成単位(I)を誘導する一般式(I)で表されるモノマーの製造例
製造例1
フルオロアルコールとしての1H,1H,2H,2H−ノナフルオロ−1−ヘキサノール52.8g、トリエチルアミン50gをテトラヒドロフラン500mlに溶解した。氷冷、攪拌を行いながら、この溶液に、酸クロライドとしてのアクリル酸クロライド18.1gをテトラヒドロフラン100mlに溶解した溶液を、2時間かけて滴下した。滴下終了後生成した白色沈澱を濾過し、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からテトラヒドロフラン及びトリエチルアミンを除
去した。NMR測定により得られた化合物が1H,1H,2H,2H−ノナフルオロヘキシルアクリレートであることが確認された。
製造例2〜5
製造例1に準じて原料を変え、一般式(I)で表されるモノマーを製造した。
結果を表1に示す。
Figure 0004150646
2)構成単位(II)を誘導する一般式(II)で表されるモノマーの製造例
製造例6
ポリエチレングリコール化合物としてのポリエチレングリコール#400 80g、トリエチルアミン50gをテトラヒドロフラン500mlに溶解した。氷冷、攪拌を行いながら、この溶液に、酸クロライドとしてのメタクリル酸クロライド10.5gをテトラヒドロフラン100mlに溶解した溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後生成した白色沈澱を濾過し、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からテトラヒドロフラン及びトリエチルアミンを除去した。NMR測定により得られた化合物がポリエチレングリコール(9)モノメタクリレートであることが確認された。
製造例7〜11
製造例6に準じて、原料を変えて一般式(II)に表されるモノマーを作成した
3)本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤の必須成分であるコポリマーの製造例
製造例12
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート(大阪有機化学製、商品名「ビスコート17F」)12.7g、メチルポリオキシエチレン(23)メタクリレート(新中村化学製、商品名「NKエステルM−230G」)52.7g、メチルメタクリレート(東京化成製)69.7g、及びイソプロピルアルコール300ml、水200mlからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。過硫酸アンモニウム2.3gを水20mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、65℃で16時間反応を行った。反応終了後、ロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールを除去してコポリマー1の水溶液を得た。
製造例13
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプチルメタクリレート(製造例2の化合物)1.2g、1H、1H、11H−エイコサフルオロウンデシルアクリレート(製造例5の化合物)3.0g、ステアロイルポリオキシエチレン(40)アクリレート(製造例11)22.8g、エチルアクリレート33.0g、及びエチルアルコール200ml、水100mlからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。過硫酸アンモニウム1.0gを水10mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、70℃で12時間反応を行った。反応終了後、ロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールを除去してコポリマー2の水溶液を得た。
製造例14
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、1H,1H−トリデカフルオロヘプチルアクリレート(製造例3の化合物)3.1g、メチルポリオキシエチレン(9)アクリレート(新中村化学製、商品名「NKエステルAM−90G」)9.5g、オレイルポリオキシエチレン(18)メタクリレート(製造例8の化合物)12.0g、メタクリル酸イソプロピル(東京化成製)35.4g、及び酢酸エチル300mlを採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。過酸化ベンゾイル0.5gを酢酸エチル10mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、8時間のリフラックスにより反応を行った。反応終了後、水をこの溶液に添加し、フラッシングを行ってコポリマー3の水溶液を得た。
製造例15
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、1H、1H、11H−エイコサフルオロウンデシルアクリレート(製造例5の化合物)4.8g、ステアロイルポリオキシエチレン(40)アクリレート(製造例11の化合物)22.2g、メチルメタクリレート(東京化成製)24.0g、エチルメタクリレート(東京化成製)9.0g、及びイソプロピルアルコール200ml、水100mlからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス
置換を行った。過硫酸アンモニウム1.0gを水10mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、70℃で18時間反応を行った。反応終了後、ロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールを除去してコポリマー4の水溶液を得た。
製造例16
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、1H,1H−ペンタデカフルオロオクチルメタクリレート(製造例4の化合物)8.0g、ラウロイルポリオキシエチレン(10)アクリレート(製造例10の化合物)32.0g及びイソプロピルアルコール200mlを採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。過酸化ベンゾイル0.5gをイソプロピルアルコール10mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、80℃で8時間反応を行った。反応終了後、大量のn−へキサンにこの溶液に添加し、生成した沈殿を乾燥した後水に溶解してコポリマー5の水溶液を得た。
製造例17
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、1H,1H−トリデカフルオロヘプチルアクリレート(製造例3の化合物)9.0g、ポリエチレングリコール(9)モノメタクリレート(製造例6の化合物)36.0g、メタクリル酸nブチル(東京化成製)15.0g及び酢酸エチル300mlを採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。過酸化ベンゾイル0.5gを酢酸エチル10mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、8時間のリフラックスにより反応を行った。反応終了後、水をこの溶液に添加し、フラッシングを行ってコポリマー6の水溶液を得た。
製造例18
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート(大阪有機化学製、商品名「ビスコート17F」)6.0g、1H,1H−トリフルオロエチルメタクリレート(大阪有機化学製、商品名「ビスコート3FM」)18.0g、メチルポリオキシエチレン(23)メタクリレート(新中村化学製、商品名「NKエステルM−230G」)24.0g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(東京化成製)12.0g及びイソプロピルアルコール180ml、水120mlからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。過硫酸アンモニウム1.0gを水10mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、70℃で12時間反応を行った。反応終了後、ロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールを除去してコポリマー7の水溶液を得た。
製造例19
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、1H,1H,11H−エイコサフルオロウンデシルアクリレート(製造例5の化合物)1.2g、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレート(大阪有機化学製、商品名「ビスコート8FM」)1.6g、オレイルポリオキシエチレン(18)メタクリレート(製造例8の化合物)26.0g、スチレン(東京化成製)11.2g及びトルエン250mlを採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。アゾビスイソブチロニトリル0.5gをトルエン10mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、70℃で8時間反応を行った。反応終了後、反応終了後、水をこの溶液に添加し、フラッシングを行ってコポリマー8の水溶液を得た。
製造例20
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、1H,1H,2H,2H−ノナフルオロヘキシルアクリレート(製造例1の化合物)3.6g、ノニルフェニルポリオキシエチレン(15)アクリレート(製造例7の化合物)18.0g、ポリオキシエチレン(23)モノメタクリレート(製造例9の化合物)18.0g、エチルアクリレート(東京化成製)20.4g及びエチルアルコール150ml、水150mlからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。過硫酸カリウム1.0gを水10mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、80℃で12時間反応を行った。反応終了後、ロータリーエバポレーターでエチルアルコールを除去してコポリマー9の水溶液を得た。
製造例21
窒素導入管、冷却器及び攪拌装置を備えたフラスコに、1H,1H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート(大阪有機化学製「ビスコート17F」)5.6g、メチルポリオキシエチレン(23)メタクリレート(新中村化学製「NKエステルM−230G」)24.0g、メチルメタクリレート(東京化成製)18.0g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(東京化成製)12.0g及びイソプロピルアルコール180ml、水120mlからなる混合溶媒を採り攪拌混合した。攪拌を続けながら、1時間窒素ガス置換を行った。過硫酸アンモニウム1.0gを水10mlに溶解した溶液を加え、更に攪拌を続けながら、70℃で12時間反応を行った。反応終了後、ロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールを除去してコポリマー10水溶液を得た。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明がこれら実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
<実施例1〜5、比較例1>
下記に示す処方に従って、本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤であるクリームを作成した。即ち、表3の成分1〜9の混合物(イ)及び成分10〜19の混合物(ロ)を80℃に加熱し、(ロ)を(イ)に徐々に加えて、乳化し、攪拌冷却してクリームを得た。
なお、以下、水中油乳化剤形の皮膚外用剤の実施例及び比較例を記載した表中の数値はいずれも重量%を表す。
Figure 0004150646
<実施例6〜9、比較例2>
下記に示す処方に従って、本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤である乳液を作成した。即ち、表4の成分1〜8の混合物(イ)及び成分9〜18の混合物(ロ)を80℃に加熱し、(ロ)を(イ)に徐々に加えて、乳化し、攪拌冷却して乳液を得た。
Figure 0004150646
<実施例10〜13、比較例3>
下記に示す処方に従って、本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤であるファンデーションを作成した。即ち、表5の成分1〜8の混合物(イ)を80℃に加熱し、成分9〜12(ロ)を添加し、ディスパー(高速分散機)で強力に攪拌混合した。温度を80℃に保ちながら、(イ)と(ロ)の混合物に成分13〜21の混合物(ハ)を80℃に加熱したものを徐々に加えて、乳化し、攪拌冷却してクリーム状ファンデーションを得た。
Figure 0004150646
<試験例1:水中油乳化剤形の皮膚外用剤の保湿機能の評価>
肌荒れが顕著なパネラーの頬に実施例1〜13及び比較例1〜3の水中油乳化剤形の皮膚外用剤を塗布した。5分間放置した後、TEWAMETER TM210(courage+khazaka製)を用いて、塗布部位の経表皮水分喪失(TWL)を測定した。結果を表6に示す。なお、TWLの値は小さいほど皮膚表面からの水分蒸発が押さえられていること、すなわち塗布した水中油乳化剤形の皮膚外用剤が保湿機能に優れていることを表す。
なお何も処理を施さない場合のパネラーのTWL値は28〜30(g/m2hr)であった。
<試験例2:水中油乳化剤形の皮膚外用剤の使用感の評価>
頬に実施例1〜13及び比較例1〜3の水中油乳化剤形の皮膚外用剤を塗布し、このとき感じるべたつき感(好適でない使用感)をパネラー20名で評価した。べたつき感は以下に示す規準に従い5段階のスコアで評価した。すなわち、スコアの数字が小さいほど、好適な使用感を表す。結果を表6に示す。表中の数値はパネラー20名の平均スコアを表す。
1:べたつき感を全く感じない。
2:べたつき感を僅かに感じる。
3:べたつき感をやや感じる。
4:べたつき感を明確に感じる。
5:べたつき感をかなり感じる。
Figure 0004150646
試験例1,2より、本発明の水中油乳化剤形の皮膚外用剤は何れも、本来の優れた使用感触を維持しつつ、保湿機能が著しく向上していることが判る。

Claims (2)

  1. 1)一般式(I)で表されるモノマーから誘導される構成単位の一種以上を5〜9.8重量%、2)一般式(II)で表されるモノマーから誘導される構成単位の一種以上を30.2〜45重量%、及び3)一般式(IV)で表されるモノマーから誘導される構成単位の一種以上を50〜60重量%含有してなるコポリマーを含有する水中油乳化剤形の皮膚外用剤。
    Figure 0004150646
    一般式(I)
    (式(I)中、R1は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R2は8〜21個の置換フッ素原子を有する炭素数5〜12のアルキル基を表す。)
    Figure 0004150646
    一般式(II)
    (式(II)中、R3は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R4は水酸基有していてもよい炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R5は水素原子、炭素数6〜20の芳香族基、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、又は炭素数1〜20のアシル基を表す。nは4〜50の整数を表す。)
    Figure 0004150646
    一般式(IV)
    (式(IV)中、R8は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R9は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
  2. 前記一般式(II)に表されるモノマーが、下記一般式(III)で表されるものであ
    ることを特徴とする、請求項に記載の水中油乳化剤形の皮膚外用剤。
    Figure 0004150646
    一般式(III)
    (式(III)中、R6は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R7は水素原子、炭素数6〜20の芳香族基、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、又は炭素数1〜20のアシル基を表す。qは8〜40の整数を表す。)
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