JP4150486B2 - 建設機械の旋回フレーム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建設機械、例えば油圧ショベルの上部旋回体に含まれ、運転室および作業機が取り付けられる旋回フレームに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建設機械、例えば油圧ショベルでは、運転室を含む上部旋回体を備えている。この上部旋回体は、上述の運転室、および、ブーム,アーム,バケット等からなる作業機が取付けられる旋回フレームを備えている。
【0003】
この旋回フレームは、上述の作業機が取付けられるセンタフレームと、このセンタフレームの両側に複数の張出しビームを介して設けられるサイドフレームとから形成される。また、これらのサイドフレームのうち、センターフレームの一方側に設けられる張出しビームおよびサイドフレームには、上述の運転室が取付けられる。すなわち、この一方側のサイドフレームは、センタフレームから張出した複数の張出しビームと共に、運転室を下方から支持している。
【0004】
このように設けられる張出しビームは、特にエンジン,ファン,ポンプ,モータ等の回転体の回転数に応じた周波数成分と共振すると、共振に伴う騒音が運転室内に伝達され、騒音の面で問題が生じる。
【0005】
このような問題を防止するために、従来より張出しビームはボックス構造で形成することにより剛性を上げ、その固有振動数が上述した回転体の周波数成分から外れるようにしていた。
【0006】
さらに、ボックス構造の内部にX字形、あるいは、十字形の隔壁を設け、さらに剛性を向上させる構造も提案されている。このような隔壁を設けることにより、構造物の振動によって生ずる振動波と隔壁による反射波とが打ち消し合い、騒音をある程度抑えることができる。
【0007】
なお、車体の振動が運転室に直接伝わらないように、張出しビームまたはサイドフレーム、あるいはその近傍に防振体を設け、この防振体を介し運転室を取付けるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の張出しビームでは、エンジン、ファン、ポンプ、モータなどの回転数に応じた周波数成分のうちで、特に高回転時に発生する周波数成分に対しては、共振してしまうことがあり、必ずしも騒音を十分には低減することができないという問題があった。
【0009】
本発明の目的は、上述の問題を考慮してなされたもので、エンジン、ファン、ポンプ、モータなどが高回転する状況にあっても、張出しビームの共振の発生を防止することができる建設機械の旋回フレームを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1に係る発明では、左,右一対のセンタビームを有するセンタフレームと、該センタフレームの各センタビームから左,右に張出した複数本の張出しビームと、該各張出しビームの先端側に接合された左,右のサイドフレームとからなる建設機械の旋回フレームにおいて、
前記左,右に張出した複数本の張出しビームのうち一方の側に張出した張出しビームのうち所定の張出しビームは、ボックス構造で形成され、かつ、上部に防振体の取付部が設けられると共に、上下両端部を前記ボックス構造の上部および下部に固定した補強部材が前記防振体を囲むように設けられ、前記防振体を介し前記サイドフレームと共に運転室を下側から支持するように設けられる構成にしてある。
【0011】
このように構成した請求項1に係る発明では、補強部材が張出しビームの剛性を上げ、この張出しビームの固有振動数を高くする。これにより、張出しビームの固有振動数は、エンジン、ファン、ポンプ、モータなどが高回転する状況で発生する周波数成分から外れる。したがって、エンジン、ファン、ポンプ、モータなどが高回転する状況にあっても、張出しビームの共振の発生を防止することができる。
【0012】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記補強部材は、コの字形の断面形状からなり、前記所定の張出しビームの左,右両端部近傍のそれぞれに設けられ、一方端側の前記補強部材が前記コの字形の3辺および前記センタビームにより前記防振体を囲むように固定され、かつ、他方端側の前記補強部材が前記コの字形の3辺および前記サイドフレームにより前記防振体を囲むように固定されることを特徴としている。
【0013】
また、請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、前記所定の張出しビームは、前記ボックス構造の内部を形状の異なる複数の空間に仕切る隔壁を有することを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による建設機械の旋回フレームの一実施形態を図に基づき説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態における旋回フレームを構成する張出しビームとサイドフレームの斜視図、図2は図1に示す実施形態の要部拡大断面図、図3は旋回フレームの全体斜視図である。
【0016】
図3に示すように、旋回フレーム1は、図示しない作業機が取付けられるセンタフレーム3と、複数の張出しビーム7,8,10と、左,右のサイドフレーム5A,5Bから形成される。センタフレーム3は、左,右1対のセンタビーム3A,3Bを有し、このセンタビーム3A,3Bから左,右に上述の複数の張出しビーム7,8,10が設けられている。各張出しビームの先端側にはそれぞれサイドフレーム5A,5Bが設けられている。
【0017】
本実施の形態では、左側のセンタビーム3Aから張出した張出しビーム7,8の上部両端部近傍に設けた取付部すなわち4つの取付穴13にそれぞれ防振体12を配し、この4個の防振体12を介し運転室2が取付けられる。すなわち、運転室2は、防振体12を介し、張出しビーム7,8およびサイドフレーム5Aにより下方から支持されるようになっている。
【0018】
また、図1に示すように張出しビーム8は、断面がコの字形の梁部材8aによりボックス構造に形成され、一方端側がセンタビーム3Aに固定され、他方端側にサイドフレーム5Aが固定されている。さらに、張出しビーム8の下部は、センタビーム3Aの下側から張出しすように設けた板体4および板体9とに固着され、開口部を塞ぐことにより、閉断面のボックス構造となっている。また、ボックス構造の内部には板体8b〜8dによる断面がX字形の隔壁が設けられ、さらに剛性が増すようになっている。
【0019】
一方、防振体12の取付穴13の近傍には、防振体12を囲むように断面がコの字形の補強部材としての補強板8e,8fが設けられている。これらの補強板8e,8fは、その上端側が梁部材8aに、下端側が下方の板体4,9にそれぞれ固定されている。また、補強板8eの開口部側は、サイドフレーム5Aに固定され、補強板8fの開口部側はセンタビーム3Aに固定され、それぞれ開口部が閉塞されるようになっている。
【0020】
なお、張出しビーム10も、張出しビーム8と同様に、ボックス構造に形成されている。すなわち、断面がコの字形の梁部材10aと、下方の板体4,11と、内部に設けた板体10b〜10dによる隔壁とにより形成されている。
【0021】
また、張出しビーム7,8に取付けられる防振体12は、例えば図2に示すように、張出しビーム8の取付穴13の位置で張出しビーム8の上部を挟み込むように設けられる防振ゴム12a,12b、および、円筒状のスペーサ12e、防振ゴム12aおよびスペーサ12eの両端部のストッパ12fを備えている。そして、運転室2の床板2a、ストッパ12f、防振ゴム12a,12b、スペーサ12eおよび取付穴13を挿通するボルト12cと、ナット12dにより張出しビーム8と運転室2とを連結し、運転室2に伝達される車体の振動を低減するようになっている。
【0022】
以上のように構成した本実施の形態による建設機械の旋回フレームでは、補強板8e,8fが張出しビーム8の剛性をさらに上げ、張出しビーム8の固有振動数が高くなる。これにより、張出しビーム8の固有振動数が、不図示のエンジン,ファン,ポンプ,モータ等の回転体の回転数に応じた周波数成分から外すことができる。特に、従来以上に高周波成分から外すことができる。
【0023】
したがって、エンジン,ファン,ポンプ,モータ等が高速回転する状況にあっても、張出しビーム8の共振を防止することができ、騒音を低減することができる。
【0024】
なお、本実施の形態では、補強板8e,8fの開口部をそれぞれセンタビーム3A,サイドフレーム5Aによって閉塞する構造としたが、張出しビーム8を形成する側板部で閉塞する構造であっても良い。また、補強部材として断面がコの字形の補強板8e,8fを例に挙げたが、本発明はこれに限るものではなく、例えば断面が四角形,円形であっても良い。
【0025】
【発明の効果】
以上で説明したように、各請求項に係る発明では、補強部材が張出しビームの剛性をさらに上げ、張出しビームの固有振動数を高くする。これにより、張出しビームの固有振動数を、エンジン、ファン、ポンプ、モータなどが高回転する状況で発生する周波数成分から外すことができる。これにより、エンジン、ファン、ポンプ、モータなどが高回転する状況にあっても、張出しビームの共振の発生を防止することができ、騒音を従来よりも低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における旋回フレームを構成する張出しビームとサイドフレームの斜視図である。
【図2】図1に示す実施形態の要部拡大断面図である。
【図3】旋回フレームの全体斜視図である。
【符号の説明】
1 旋回フレーム
2 運転室
3 センタームレーム
3A センタビーム
3B センタビーム
4 板体
5A サイドフレーム
5B サイドフレーム
7 張出しビーム
8 張出しビーム
8a 梁部材
8b 板体
8c 板体
8d 板体
8e 補強板(補強部材)
8f 補強板(補強部材)
9 板体
12 防振体
13 取付穴(取付部)
Claims (3)
- 左,右一対のセンタビームを有するセンタフレームと、該センタフレームの各センタビームから左,右に張出した複数本の張出しビームと、該各張出しビームの先端側に接合された左,右のサイドフレームとからなる建設機械の旋回フレームにおいて、
前記左,右に張出した複数本の張出しビームのうち一方の側に張出した張出しビームのうち所定の張出しビームは、ボックス構造で形成され、かつ、上部に防振体の取付部が設けられると共に、上下両端部を前記ボックス構造の上部および下部に固定した補強部材が前記防振体を囲むように設けられ、前記防振体を介し前記サイドフレームと共に運転室を下側から支持するように設けられることを特徴とする建設機械の旋回フレーム。 - 前記補強部材は、コの字形の断面形状からなり、前記所定の張出しビームの左,右両端部近傍のそれぞれに設けられ、一方端側の前記補強部材が前記コの字形の3辺および前記センタビームにより前記防振体を囲むように固定され、かつ、他方端側の前記補強部材が前記コの字形の3辺および前記サイドフレームにより前記防振体を囲むように固定されることを特徴とする請求項1に記載の建設機械の旋回フレーム。
- 前記所定の張出しビームは、前記ボックス構造の内部を形状の異なる複数の空間に仕切る隔壁を有することを特徴とする請求項1または2に記載の建設機械の旋回フレーム。
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