JP4149685B2 - 録音・再生用回路、及びデジタル電話機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル電話機に接続されたPC(パソコン)に音声を録音し、再生するための録音・再生用回路、並びに、接続されたPCに音声を録音し、再生するための機能を有するデジタル電話機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
データチャネル(Dch)及び第1の通話チャネル(B1ch)、第2の通話チャネル(B2ch)を持つデジタル電話機の端末にPC等を接続し、データ通信を行うとともに、このデータ通信のためのデータチャネルや通話チャネルを使用して、通話録音、再生をすることが考えられている。
【0003】
図2は、接続したPCに音声を録音し、再生するための機能を有する従来のデジタル電話機の回路構成を示している。図2において、80はデジタル電話機で、ボタン電話機主装置70に接続され、デジタル電話機端末81、ハンドセット84、及びPCインターフェイス回路87から構成されている。デジタル電話機80のPCインターフェイス回路87にはPC90が接続されている。
【0004】
デジタル電話機端末81には、切り替えスイッチ82及びCODEC(符号化・復号化回路)83が設けられている。ハンドセット84は、送話器85及び受話器86を有している。
【0005】
通話チャネル(Bch)、例えば図示のように第1の通話チャネル(B1ch)を、データ通信として使用する場合は、切り替えスイッチ82を図示上側(on側(option side))に切り替えて、PC90側に接続し、音声による通話を行う場合は切り替えスイッチ82を図示下側(off側(DKT side))に切り替えて、ハンドセット84側に接続する。CODEC(符号化・復号化回路)83は送話器85からのアナログ音声信号を符号化してデジタル音声信号として第1の通話チャネル(B1ch)に送出し、また第1の通話チャネル(B1ch)から到来するデジタル音声信号を復号化してアナログ音声信号として受話器86に出力する。
【0006】
また、相手からの受話音声をPC90のハードデスク等に録音する場合は、切り替えスイッチ82を図示上側(on側(option side))に切り替えて、録音することができる。そして、再生音を聞く場合は、PC90に接続されたスピーカ(図示せず)から聞くことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来のデジタル電話機においては、通話チャネル(Bch)を使用した場合、相手からの受話音声は、デジタル電話機80に接続されたPC90のハードデスク等に録音できるが、自分の送話の音声が録音できないという不具合がある。また、再生音をハンドセット84の受話器86から聞くことができないという問題がある。
【0008】
本発明は、従来のこのような点に鑑み為されたもので、自分の送話の音声と相手からの受話音声とを、デジタル電話機に接続されたパソコンに録音することができ、またデジタル電話機に接続されたパソコンで再生された音声を、ハンドセットで聞くことができるようにするための録音・再生用回路、及びこのような録音・再生機能を有するデジタル電話機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明に係る録音・再生用回路は、アナログ音声信号を符号化してデジタル音声信号とするとともに、デジタル音声信号を復号化してアナログ音声信号とする符号化・復号化手段と、この符号化・復号化手段に接続されるハンドセットと、回線をパソコンに接続するとき第1の側に切り替えられ、回線を符号化・復号化手段に接続するとき第2の側に切り替えられる第1の切り替えスイッチと、パソコンを用いてデータ通信を行うデータ通信モードのときは第1の切り替えスイッチを第1の側に切り替え、ハンドセットを用いて音声通話を行う通話モードのときは第1の切り替えスイッチを第2の側に切り替えるように制御する手段とを有するデジタル電話機に設けられ、符号化・復号化手段をパソコンに接続するとき第1の側に切り替えられ、符号化・復号化手段を回線に接続するとき第2の側に切り替えられる第2の切り替えスイッチと、回線から到来するデジタル音声信号を復号化してアナログ音声信号とする復号化手段と、この復号化手段からのアナログ音声信号と、ハンドセットの送話器からのアナログ音声信号とを加算する加算手段と、この加算手段で加算されたアナログ音声信号を符号化してデジタル音声信号とする符号化手段と、パソコンを回線に接続するとき第1の側に切り替えられ、パソコンを前記符号化手段に接続するとき第2の側に切り替えられる第3の切り替えスイッチと、回線から到来する音声信号とハンドセットの送話器からの音声信号とをパソコンで録音する録音モードのときは第1、第2、および第3の切り替えスイッチをそれぞれ第2の側に切り替えるように制御し、パソコンで再生された音声信号をハンドセットの受話器から出力する再生モードのときは第2の切り替えスイッチを第1の側に切り替えるように制御し、さらに通話モードのときは第2の切り替えスイッチを第2の側に切り替えるように制御するとともに、データ通信モードのときは第3の切り替えスイッチを第1の側に切り替えるように制御する手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の本発明に係る録音・再生用回路を用いることにより、自分の送話の音声と相手からの受話音声とを、デジタル電話機に接続されたパソコンに録音することができるとともに、デジタル電話機に接続されたパソコンで再生された音声を、ハンドセットで聞くことができる。
【0011】
請求項2に記載の本発明に係るデジタル電話機は、アナログ音声信号を符号化してデジタル音声信号とするとともに、デジタル音声信号を復号化してアナログ音声信号とする符号化・復号化手段と、この符号化・復号化手段に接続されるハンドセットと、回線をパソコンに接続するとき第1の側に切り替えられ、回線を符号化・復号化手段に接続するとき第2の側に切り替えられる第1の切り替えスイッチと、符号化・復号化手段をパソコンに接続するとき第1の側に切り替えられ、符号化・復号化手段を回線に接続するとき第2の側に切り替えられる第2の切り替えスイッチと、回線から到来するデジタル音声信号を復号化してアナログ音声信号とする復号化手段と、この復号化手段からのアナログ音声信号と、ハンドセットの送話器からのアナログ音声信号とを加算する加算手段と、この加算手段で加算されたアナログ音声信号を符号化してデジタル音声信号とする符号化手段と、パソコンを回線に接続するとき第1の側に切り替えられ、パソコンを符号化手段に接続するとき第2の側に切り替えられる第3の切り替えスイッチと、パソコンを用いてデータ通信を行うデータ通信モードのときは第1および第3の切り替えスイッチをそれぞれ第1の側に切り替えるように制御し、ハンドセットを用いて音声通話を行う通話モードのときは第1および第2の切り替えスイッチをそれぞれ第2の側に切り替えるように制御し、回線から到来する音声信号とハンドセットの送話器からの音声信号とをパソコンで録音する録音モードのときは第1、第2、および第3の切り替えスイッチをそれぞれ第2の側に切り替えるように制御し、パソコンで再生された音声信号を前記ハンドセットの受話器から出力する再生モードのときは第2の切り替えスイッチを第1の側に切り替えるように制御する手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の本発明に係るデジタル電話機によれば、自分の送話の音声と相手からの受話音声とを、接続されたパソコンに録音することができるとともに、接続されたパソコンで再生された音声を、ハンドセットで聞くことができる。
【0013】
請求項3に記載の本発明に係るデジタル電話機は、請求項2に記載のデジタル電話機において、再生モードのときは第1の切り替えスイッチを第1の側に切り替えるように制御する手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の本発明に係るデジタル電話機によれば、パソコンで再生された音声を相手にも同時に送出することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係るデジタル電話機の回路構成を示している。図1において、20はデジタル電話機で、ボタン電話機主装置10に接続され、デジタル電話機端末30、ハンドセット40、及びPCインターフェイス回路50から構成されている。デジタル電話機20のPCインターフェイス回路50には、USB(ユニバーサルシリアルバス)55を介してPC60が接続されている。
【0017】
デジタル電話機端末30には、第1の切り替えスイッチ31、第2の切り替えスイッチ32、及びCODEC(符号化・復号化回路)33が設けられている。ハンドセット40は、送話器41及び受話器42を有している。PCインターフェイス回路50には、CODEC(符号化・復号化回路)51、加算回路52、CODEC(符号化・復号化回路)53、及び切り替えスイッチ54が設けられている。
【0018】
次に、この実施形態の動作を説明する。この実施形態においては、以下に説明するように「データ通信モード」、「通話モード」、「録音モード」、「再生モード」の4つのモードで動作する。
【0019】
データ通信モードにおいては、デジタル電話機端末30の第1の切り替えスイッチ31図示上側(on側(option side))に切り替えるとともに、PCインターフェイス回路50の切り替えスイッチ54をそれぞれ図示上側に切り替えて、通話チャネル(Bch)、例えば図示のように第1の通話チャネル(B1ch)をPC60に接続することにより相手とデータ通信を行う。
【0020】
通話モードにおいては、デジタル電話機端末30の第1の切り替えスイッチ31を図示下側(off側(DKT side))に切り替えるとともに、第2の切り替えスイッチ32を図示左側(off側)に切り替えて、ハンドセット40により相手との通話を行う。このとき、CODEC(符号化・復号化回路)33は送話器41からのアナログ音声信号を符号化してデジタル音声信号として第1の通話チャネル(B1ch)に送出し、また第1の通話チャネル(B1ch)から到来するデジタル音声信号を復号化してアナログ音声信号として受話器42に出力する。なお、この通話モードのときは、PCインターフェイス回路50の切り替えスイッチ54は上下いずれの側に切り替えられていてもよいが、通常は上側とする。
【0021】
録音モードにおいては、デジタル電話機端末30の第1の切り替えスイッチ31を図示下側(off側(DKT side))に切り替え、第2の切り替えスイッチ32を図示左側(off側)に切り替えるとともに、PCインターフェイス回路50の切り替えスイッチ54を下側に切り替えて、相手とハンドセット40で通話している内容をPC60に送り、PC60のハードデスク等に録音する。
【0022】
即ち、このとき、第1の通話チャネル(B1ch)から到来するデジタル音声信号は、PCインターフェイス回路50のCODEC(符号化・復号化回路)51で復号化されてアナログ音声信号となり、加算回路52で送話器41からのアナログ音声信号と加算された後、CODEC(符号化・復号化回路)53で符号化されてデジタル音声信号となり、USB(ユニバーサルシリアルバス)55を介してPC60に送出されて、PC60のハードデスク等に録音される。なお、PCインターフェイス回路50からPC60へのデジタル音声信号の送出は、USB(ユニバーサルシリアルバス)55を介して、リアルタイム動作であるアイソクロナス転送方式で行うことにより、等時性データの転送が可能となる。また、これと同時に、CODEC(符号化・復号化回路)33は送話器41からのアナログ音声信号を符号化してデジタル音声信号として第1の通話チャネル(B1ch)に送出し、また第1の通話チャネル(B1ch)から到来するデジタル音声信号を復号化してアナログ音声信号として受話器42に出力するので、相手と通話しながら、通話している内容を録音することができる。
【0023】
再生モードにおいては、デジタル電話機端末30の第2の切り替えスイッチ32を図示右側(on側)に切り替えて、PC60からの音声をハンドセット40で聞くことができる。このとき、PC60からの再生されたデジタル音声信号はCODEC(符号化・復号化回路)33で復号化されアナログ音声信号として受話器42に出力される。また、デジタル電話機端末30の第1の切り替えスイッチ31を図示上側(on側(option side))に切り替えることにより、PC60からの再生されたデジタル音声信号を、相手にも同時に送出することができる。
【0024】
以上説明したように、この実施形態によれば、PCインターフェイス回路50に自分の送話の音声信号と相手からの受話音声信号とを加算する加算回路52を設けるとともに、デジタル電話機端末30に、受話入力をPC60からの再生音声信号と相手からの受話音声信号とに切り替える第2のスイッチ32を追加することにより、録音、再生の機能を安価に実現でき、自分の送話の音声と相手からの受話音声とを、接続されたパソコン60に録音することができるとともに、接続されたパソコンで再生された音声を、ハンドセット40で聞くことができる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、自分の送話の音声と相手からの受話音声とを、デジタル電話機に接続されたパソコンに録音することができる。
【0026】
また、デジタル電話機に接続されたパソコンで再生された音声を、ハンドセットで聞くこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るデジタル電話機の回路構成を示すブロック図。
【図2】 従来例の回路構成を示すブロック図。
【符号の説明】
10…ボタン電話機主装置
20…デジタル電話機
30…デジタル電話機端末
31…第1の切り替えスイッチ
32…第2の切り替えスイッチ
33…CODEC(符号化・復号化回路)
40…ハンドセット
41…送話器
42…受話器
50…PCインターフェイス回路
51…CODEC(符号化・復号化回路)
52…加算回路
53…CODEC(符号化・復号化回路)
54…切り替えスイッチ
55…USB(ユニバーサルシリアルバス)
60…PC
Claims (3)
- アナログ音声信号を符号化してデジタル音声信号とするとともに、デジタル音声信号を復号化してアナログ音声信号とする符号化・復号化手段と、この符号化・復号化手段に接続されるハンドセットと、回線をパソコンに接続するとき第1の側に切り替えられ、回線を前記符号化・復号化手段に接続するとき第2の側に切り替えられる第1の切り替えスイッチと、前記パソコンを用いてデータ通信を行うデータ通信モードのときは前記第1の切り替えスイッチを前記第1の側に切り替え、前記ハンドセットを用いて音声通話を行う通話モードのときは前記第1の切り替えスイッチを前記第2の側に切り替えるように制御する手段とを有するデジタル電話機に設けられ、前記符号化・復号化手段を前記パソコンに接続するとき第1の側に切り替えられ、前記符号化・復号化手段を前記回線に接続するとき第2の側に切り替えられる第2の切り替えスイッチと、前記回線から到来するデジタル音声信号を復号化してアナログ音声信号とする復号化手段と、この復号化手段からのアナログ音声信号と、前記ハンドセットの送話器からのアナログ音声信号とを加算する加算手段と、この加算手段で加算されたアナログ音声信号を符号化してデジタル音声信号とする符号化手段と、前記パソコンを前記回線に接続するとき第1の側に切り替えられ、前記パソコンを前記符号化手段に接続するとき第2の側に切り替えられる第3の切り替えスイッチと、前記回線から到来する音声信号と前記ハンドセットの送話器からの音声信号とをパソコンで録音する録音モードのときは前記第1、第2、および第3の切り替えスイッチをそれぞれ前記第2の側に切り替えるように制御し、前記パソコンで再生された音声信号を前記ハンドセットの受話器から出力する再生モードのときは前記第2の切り替えスイッチを前記第1の側に切り替えるように制御し、さらに前記通話モードのときは前記第2の切り替えスイッチを前記第2の側に切り替えるように制御するとともに、前記データ通信モードのときは前記第3の切り替えスイッチを前記第1の側に切り替えるように制御する手段とを備えたことを特徴とする録音・再生用回路。
- アナログ音声信号を符号化してデジタル音声信号とするとともに、デジタル音声信号を復号化してアナログ音声信号とする符号化・復号化手段と、この符号化・復号化手段に接続されるハンドセットと、回線をパソコンに接続するとき第1の側に切り替えられ、回線を前記符号化・復号化手段に接続するとき第2の側に切り替えられる第1の切り替えスイッチと、前記符号化・復号化手段を前記パソコンに接続するとき第1の側に切り替えられ、前記符号化・復号化手段を前記回線に接続するとき第2の側に切り替えられる第2の切り替えスイッチと、前記回線から到来するデジタル音声信号を復号化してアナログ音声信号とする復号化手段と、この復号化手段からのアナログ音声信号と、前記ハンドセットの送話器からのアナログ音声信号とを加算する加算手段と、この加算手段で加算されたアナログ音声信号を符号化してデジタル音声信号とする符号化手段と、前記パソコンを前記回線に接続するとき第1の側に切り替えられ、前記パソコンを前記符号化手段に接続するとき第2の側に切り替えられる第3の切り替えスイッチと、前記パソコンを用いてデータ通信を行うデータ通信モードのときは前記第1および第3の切り替えスイッチをそれぞれ前記第1の側に切り替えるように制御し、前記ハンドセットを用いて音声通話を行う通話モードのときは前記第1および第2の切り替えスイッチをそれぞれ前記第2の側に切り替えるように制御し、前記回線から到来する音声信号と前記ハンドセットの送話器からの音声信号とをパソコンで録音する録音モードのときは前記第1、第2、および第3の切り替えスイッチをそれぞれ前記第2の側に切り替えるように制御し、前記パソコンで再生された音声信号を前記ハンドセットの受話器から出力する再生モードのときは前記第2の切り替えスイッチを前記第1の側に切り替えるように制御する手段とを備えたことを特徴とするデジタル電話機。
- 前記再生モードのときは前記第1の切り替えスイッチを前記第1の側に切り替えるように制御する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載のデジタル電話機。
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