JP4149546B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁膜に接続孔および配線溝が形成された構造を有する半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、半導体装置にはAlを主成分とした配線が主に用いられている。特に、Al膜下には下層材料との反応を抑制するためのバリア膜や、Al膜上にはフォトリソグラフィ工程での光の乱反射を抑制するための反射防止膜を積層し、これらの積層膜をRIEによりエッチングして形成した配線が多く用いられている。また、LSIの集積度の増加とともに配線の多層化が必要となり、上下配線を接続するプラグ形成技術が必須となってきている。
【0003】
一方、集積度の増加に伴い、配線の微細化が進んでいる。微細化が進むと、配線断面積が減少し、配線抵抗は増加する。また、配線間間隔が狭くなり、配線間容量が増加する。
【0004】
このような配線抵抗の増加や、配線間容量の増加はRC遅延につながり、LSI動作に支障が生じる。LSIの微細化により、多層配線部がLSIの動作速度を律速させる原因となりつつあり、配線抵抗の低抵抗化や、層間絶縁膜の低誘電率化が急務といえる。
【0005】
従来のプラグ形成技術の1つとして、段差被覆性の良いW(タングステン)CVD技術がある。図35に、W−CVD技術を用いて形成した従来の多層配線構造の断面図を示す。図中、81は層間絶縁膜、82はWプラグ、83はAl配線を示している。
【0006】
W−CVD技術には、「全面堆積」、「選択堆積」の2種類がある。「全面堆積」は接続孔を含む基板全体にWを堆積してW膜を形成する方法である。一方、「選択堆積」は接続孔の底面だけにWを選択的に堆積させてW膜を形成する方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
両者は異なる熱条件で実現できるが、「選択堆積」では1工程で接続孔の内部をW膜により充填ができるのに対し、「全面堆積」の場合は後工程として接続孔の外部のW膜を除去するエッチバック工程やCMP工程が必要になる。
【0008】
前述したW−CVD技術を用いて形成したWプラグには、抵抗が高いという問題と、EM(エレクトロマイグレーション)耐性に乏しいという問題がある。
【0009】
EMはAl配線に電流が流れた場合、電子の衝突によりAl原子が移動する現象である。WはAlに比べEMを起こしにくい材料である。上下のAl配線をWプラグで接続した場合、Al原子流の上流側ではAl蓄積が起こり、下流側ではAl空乏が起こる。
【0010】
この種のAl蓄積、Al空乏はそれぞれヒロック、ボイド発生の原因となり、ひいては配線間短絡や配線断線へつながる。
【0011】
また、「全面堆積」では、後に接続孔外部のW膜を除去する必要が有り、工程数の増加につながる。一方、接続孔外部のW膜の除去の必要のない「選択堆積」においても、選択性の劣化が生じる場合が多く、後にRIEエッチバック工程を必要とするのが現状である。
【0012】
また、他のプラグ形成技術として、Wより抵抗値の低いAlを用いてプラグを形成するAlリフロー技術がある。この方法は、Al膜の表面拡散による流動特性を利用したもので、基板を加熱するという容易な方法で、接続孔の内部をAl膜で充填ができるとともに、Al膜の上部を配線としても利用できるので、工程数の短縮化が図れる。
【0013】
現在までに様々な検討がなされ、Alとヌレ性の良いTi(チタン)などの下地層を用いる方法が多い。また、流動温度を低温化でき、かつA.R.(アスペクト比=接続孔深さ/接続孔開口径)の高い接続孔も充填できる方法として、無加熱でAlをスパッタした後に、加熱しながらAlをスパッタする2ステップリフロー法が主流化しつつある。
【0014】
さらに、低圧−長距離スパッタ、コリメーションスパッタ、HDP(高密度プラズマ)スパッタなど指向性の高いスパッタ技術と組み合わせたリフロー技術も数多く提案されている。
【0015】
一方、Alリフロー技術にも高いA.R.の接続孔を充填できないという問題がある。Alリフロー技術は、スパッタをベースとした成膜であるため、元来段差被覆性に乏しい。
【0016】
したがって、接続孔の底部では、Al膜厚が薄くなり、流動化のための加熱時に凝集を起こし、接続孔内部にボイドを発生する。この問題を解決するために、前述したように、TiのようなAlとヌレ性の良い下地膜を用いてAlの凝集を抑制している。
【0017】
しかし、Tiをスパッタした場合、接続孔の開口部にオーバーハングが生じるとともに、Ti膜の表面に凹凸が生じる。この凹凸はTiの結晶成長の結晶面依存性に起因する。このようなオーバーハングや、表面凹凸はAlの付着を妨げ、リフロー特性を劣化させる。しかも、Tiの指向性スパッタを用いても、接続孔側面に十分な膜厚が得られないのが現状である。
【0018】
また、TiはAlと反応するため、接続孔の底面には、Al3 Ti膜が形成される。このように形成されたAl3 Ti膜は、Wプラグの場合と同様に、EM耐性を劣化させる問題を派生的に生じさせる。
【0019】
また、最近では、Alリフロー技術は、ダマシン構造、デュアルダマシン構造への適用が検討されている。図36に、Alリフロー技術を用いて形成した従来のデュアルダマシン多層配線構造の断面図を示す。図中、84はTi/TiN積層膜、85はAl3 Ti膜を示している。
【0020】
デュアルダマシン構造(DD構造)は、絶縁膜に接続孔および配線溝をあらかじめ形成しておき、その接続孔および配線溝の内部を1回の工程で同時にAl膜で充填し、外部の余剰なAl膜をCMP(ケミカルメカニカルポリッシング)で除去して、Al配線およぼAlプラグを同時に形成することで得られ、工程の短縮化やコストの削減化を図れる。
【0021】
しかし、下地にTi膜を用い、Alリフロー技術によりAl−DD構造を形成すると、接続孔の上部に配線溝があるため、Al3 Tiは配線溝の内面にも形成される。Al3 Tiは抵抗が高いので、配線内にAl3 Tiが形成されると、Al膜の実効的な体積が減少し、配線抵抗が増加する。これは配線幅が微細化されるほど深刻な問題になる。
【0022】
前述した従来法とは別に、Si膜とAl膜を置換することによって、段差部(オーバーハング部)を被覆する方法が提案されている(特開昭60−46024)。
【0023】
この方法は、段差被覆性に優れ、LSI製造工程ですでに用いられているSi−CVD技術を利用する方法であって、まず、オーバーハング部をあらかじめSi膜で被覆し、次にスパッタ法によりAl膜を形成し、そして熱処理によりAl膜とSi膜を置換するというものである。
【0024】
この方法によれば、スパッタ法のみでは不可能な、Al膜によるオーバーハング部の被覆や、Al膜によるアスペクト比の高い接続孔の埋め込みを行なうことができる。
【0025】
しかし、この方法では、Al膜中に拡散したSiが固溶限を越えた場合、別の位置でSiノジュール(析出物)を発生する。このようなSiノジュールは配線中に存在すれば抵抗上昇の原因となり、配線間に存在すれば配線間短絡の原因となる。
【0026】
このようなSiノジュールを低減するために、Al膜上にTi膜を形成した後に、Al膜中のSiをTi膜にトラップさせる方法が提案されている(公開63−70455)。
【0027】
この方法によれば、Al膜中のSiがTi膜によって吸収されるため、Al−Si合金配線において、熱処理により接続孔底面に発生するSiノジュールに起因する配線抵抗の増加を抑制することができる。
【0028】
上述の如く、従来より、高アスペクト比の接続孔に対して、種々のプラグ形成技術が提案され、その中でもAlリフロー技術は、デュアルダマシン構造の形成に検討されているものである。しかし、Alリフロー技術を利用してデュアルダマシン構造を形成する場合、下地にTi膜を用いるため、配線内にAl3 Tiが形成され、配線抵抗が増加するという問題があった。
【0029】
しかし、この方法では、配線中にTiが存在するため、リフロー技術の場合と同様に、熱処理により高抵抗のAl3 Tiが形成され、実効的に配線体積に対するAl体積が減少し、配線抵抗が増加するという問題が生じる。このような配線抵抗増大の問題は、集積度の高い微細配線ほど顕著な問題となる。
【0030】
さらに、前述した公開60−46024に開示された方法と公開63−70455に開示された方法とを組み合わせた方法が提案されている(公開平2−199838)が提案されている。
【0031】
この方法は、Si−CVD技術を用いて接続孔の内部をSi膜によりあらかじめ充填した後に、Si膜をAl膜と置換することによって、アスペクト比の高い接続孔を埋め込み、かつTi膜を用いて不必要なSi膜を吸収するという方法である。
【0032】
この方法によれば、アスペクト比の高い接続孔の内部をAl膜により埋め込むことが可能である。この後、Al膜をRIEにより加工して、Al配線を形成する。
【0033】
しかし、この方法には以下のような問題がある。すなわち、この方法では、Ti膜がSi膜を吸収して生成されるTiシリサイドや、吸収に寄与しなかった余剰なTi膜が、Al膜と反応することにより生成される高抵抗のAl3 Tiなどの生成物を含むAl膜が形成される。
【0034】
したがって、このような生成物を含むAl膜をRIEにより加工して、Al配線を形成すると、図37(a)に示すように、上面に生成物87を含むAl配線83や、図37(b)に示すように、上面および側面に生成物87を含むAl配線83が形成されることになる。このような生成物87を含むAl配線83の抵抗は極めて高く、微細配線として使用することはできない。なお、図中、86は第1の配線を示している。
【0035】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的とするところは、接続孔および配線溝が形成された絶縁膜に対して、信頼性の高い接続構造を実現できる半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
【0036】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、Alダマシン構造またはAlデュアルダマシン構造において、Si膜をAl膜とを置換させ、置換後あるいは置換中に不必要なSi膜をTi膜によって吸収させ、かつ高抵抗であるAl膜とTi膜の反応生成物や、Ti膜とSi膜の反応生成物などをCMP法を用いて除去する方法を考えた。そして、この方法によれば、配線抵抗を増加させる反応生成物を容易に除去することができるので、配線の低抵抗化を図ることができることを確認している。
【0037】
しかし、本発明者の研究によれば、配線溝および接続孔の内部をSi膜で充填した後に、Si膜とAl膜とを置換する際に、パターンレイアウトによっては置換するSi量が多くなり、これにより、置換に要する時間が長くなってスループットが低下する問題や、部分的にSiノジュールが発生する問題があることが分かった。発生したSiノジュールが配線部にあると、抵抗増大になり、後のCMP工程でキズ発生の原因にもなりうる。すなわち、実用面で改善しなければならない点が多いことが分かった。
【0038】
本発明は、このような方法を検討した上になされたものである。すなわち、本発明に係る半導体装置の製造方法(請求項1)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝の内部を完全には埋め込まず、かつ少なくとも前記接続孔の内部に被置換膜を形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜に吸収体を形成するとともに、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0039】
さらなる本発明者らの研究によると、Ti量が多い場合、Al中にボイドが発生する場合があることが明らかとなった。これは、配線溝や接続孔に充填されたSiを上層Tiに吸収させてAlと置換する際、Tiと反応して形成される反応層が、Alに対して応力を加えることに起因する。すなわち、SiとAlを置換させる熱処理工程において、互いに接触するAl/Ti界面ではAlTi化合物層が形成されるとともに、Al中を拡散してきたSiとTiが反応してTiSi層が形成され、これらAiTi化合物層とTiSi層が与える応力によりAl層中にボイドが発生する。特に、AlTi化合物がAlに加える応力勾配は大きく、AlTi化合物の形成を抑制する改善などが必要である。
【0040】
デュアルダマシン構造において、下層にAl配線があり、Siが充填された上層配線溝と接続孔をAlと置換した場合、ボイドは下層Al配線にも発生する。また、下層配線がWのようにAl配線でない場合、ボイドは上層配線溝内部に観察される。このようなパターン依存性は、ボイドの表面自由エネルギーを最小化する位置に発生しているためと考えられる。
【0041】
このようなボイドは、配線断線の原因ともなり、エレクトロマイグレーションやストレスマイグレーション耐性の劣化となり、すなわち実用面での改善が必要である。
【0042】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項2)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1)において、前記接続孔を形成した後、前記配線溝を形成することを特徴する。
【0043】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項3)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1)において、前記接続孔を形成した後、バリア膜またはCMP停止層を形成し、前記配線溝を形成することを特徴とする。
【0044】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項4)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1)において、前記配線溝を形成した後、前記接続孔を形成することを特徴とする。
【0045】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項5)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1)において、前記配線溝を形成した後、バリア膜またはCMP停止層を形成し、前記接続孔を形成することを特徴とする。
【0046】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項6)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1)において、前記接続孔および配線溝を形成した後、バリア膜またはCMP停止層を形成することを特徴とする。
【0047】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項7)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1)において、前記絶縁膜上にバリア膜またはCMP停止層を形成した後、前記接続孔と配線溝を形成することを特徴とする。
【0048】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項8)は、被接続体を有する半導体基板上に第1の絶縁膜を形成する工程と、前記第1の絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成する工程と、被置換膜を前記接続孔の内部に形成する工程と、全面に第2の絶縁膜を形成する工程と、前記第2の絶縁膜に前記被置換膜に接続する配線溝を形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜に吸収体を形成するとともに、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0049】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項9)は、上記半導体装置の製造方法(請求項8)において、前記第1の絶縁膜上にRIE停止層を形成した後、RIEにより前記接続孔を形成することを特徴とする。
【0050】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項10)は、上記半導体装置の製造方法(請求項8)において、前記接続孔を形成した後、バリア膜を形成することを特徴とする。
【0051】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項11)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成する工程と、被置換膜を少なくとも前記接続孔の内部に形成する工程と、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜に吸収体を形成するとともに、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0052】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項12)は、上記半導体装置の製造方法(請求項11)において、前記絶縁膜上にCMP停止層を形成した後、接続孔を形成することを特徴とする。
【0053】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項13)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1,8,11)において、全面に前記接続孔からあふれる厚さの被置換膜を形成した後、この被置換膜を後退させて、前記接続孔の内部に前記被置換膜を選択的に残置させることを特徴とする。
【0054】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項14)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1,8,11)において、全面に前記接続孔からあふれる厚さの被置換膜をCVD法により形成した後、この被置換膜を後退させて、前記接続孔の内部に前記被置換膜を選択的に残置させることを特徴とする。
【0055】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項15)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1,8,11)において、全面に前記接続孔からあふれる厚さの被置換膜をCVD法により形成した後、CDEエッチバック法、RIEエッチバック法、CMP法、またはこれらの方法のなかから選んだ少なくとも2つの方法を用いて、前記被置換膜を後退させて、前記接続孔の内部に前記被置換膜を選択的に残置させることを特徴とする。
【0056】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項16)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1,8,11)において、前記被置換膜を選択CVD法またはメッキ法を用いて形成することを特徴とする。
【0057】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項17)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1,8,11)において、前記吸収体を形成した後、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させることを特徴とする。
【0058】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項18)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1,8,11)において、前記吸収体を形成すると同時に、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させることを特徴とする請求項1、請求項8および請求項11のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【0059】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項19)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1,8,11)において、前記導電膜をスパッタ法またはCVD法を用いて形成することを特徴とする。
【0060】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項20)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1,8,11)において、前記配線溝による段差部を被覆するように、リフローにより前記導電膜を形成することを特徴とする。
【0061】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項21)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1,8,11)において、前記吸収体をスパッタ法またはCVD法を用いて形成することを特徴とする。
【0062】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項22)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1,8,11)において、真空中で前記導電膜を形成した後、真空を保った前記吸収体を形成するか、または前記導電膜を形成した後、前記導電膜の表面の自然酸化膜もしくは不純物、または自然酸化膜および不純物を除去した後に前記吸収体を形成することを特徴とする。
【0063】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項23)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1,8,11)において、前記吸収体および前記生成物の除去、ならびに前記導電層の加工は、CMP法、RIEエッチバック法、CDEエッチバック法、ウエットエッチング法、またはこれらの方法のなかから選んだ少なくとも2つの方法を用いて行なうことを特徴とする。
【0064】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項24)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1,8,11)において、前記導電膜の材料として、該導電膜を結晶材料を用いて形成した場合よりも体積密度が低くなるものを用いることを特徴とする。
【0065】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項25)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1,8,11)において、前記導電膜の材料は、ポーラスな結晶性材料またはアモルファス材料であることを特徴とする。
【0066】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項26)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1,8,11)において、前記導電膜は、少なくとも一部に結晶欠陥または希ガスを含む領域を有することを特徴とする。
【0067】
また、本発明に係る半導体装置(請求項27)は、被接続体を有する半導体基板と、この半導体基板上に形成され、表面が平坦化された絶縁膜と、この絶縁膜に形成され、前記被接続体に接続した接続孔および配線溝の内部にそれぞれ形成された接続体および配線と、前記接続孔の側壁と前記接続体との間、前記配線溝の側面と前記配線との間、および前記配線溝の底面と前記配線との間にそれぞれに設けられたバリア膜とを備えていることを特徴とする。
【0068】
また、本発明に係る他の半導体装置(請求項28)は、被接続体を有する半導体基板と、この半導体基板上に形成され、表面が平坦化された絶縁膜と、この絶縁膜に形成され、前記被接続体に接続した接続孔および配線溝の内部に、それぞれ形成された接続体および配線と、前記接続孔の側壁および底面と前記接続体とのそれぞれの間、ならびに前記配線溝の側面および底面と前記配線とのそれぞれの間に設けられたバリア膜とを備えてなることを特徴とする。
【0069】
また、本発明に係る他の半導体装置(請求項29)は、被接続体を有する半導体基板と、この半導体基板上に形成され、表面が平坦化された絶縁膜と、この絶縁膜に形成され、前記被接続体に接続した接続孔および配線溝の内部にそれぞれ形成された接続体および配線と、前記接続孔の側壁および前記底面と前記接続体との間にそれぞれ設けられたバリア膜とを備えてなることを特徴とする。
【0070】
また、本発明に係る他の半導体装置(請求項30)は、被接続体を有する半導体基板と、この半導体基板上に形成され、表面が平坦化された絶縁膜と、前記絶縁膜に形成され、前記被接続体に接続した接続孔および配線溝の内部にそれぞれ形成された接続体および配線と、前記配線溝の側壁および底面と前記配線とのそれぞれの間に設けられたバリア膜とを備えていることを特徴とする。
【0071】
また、本発明に係る他の半導体装置(請求項31)は、上記半導体装置(請求項27〜請求項30)において、前記接続孔および前記配線溝以外の領域の前記絶縁膜の表面にCMP停止層または絶縁性バリア膜が設けられていることを特徴とする。
【0072】
また、本発明に係る他の半導体装置(請求項32)は、上記半導体装置(請求項27〜請求項30)において、前記配線の表面にバリア膜が設けられていることを特徴とする。
【0073】
また、本発明に係る他の半導体装置(請求項33)は、上記半導体装置(請求項27〜30)において、前記被接続体、前記配線および前記接続体の材料が、同一であることを特徴とする。
【0074】
また、本発明に係る他の半導体装置(請求項34)は、上記半導体装置(請求項27〜30)において、前記被接続体、前記配線および前記接続体の材料が、AlもしくはAl合金、またはCuもしくはCu合金であることを特徴とする。
また、本発明に係る他の半導体装置(請求項35)は、上記半導体装置(請求項27〜30)において、前記被接続体、前記配線および前記接続体の材料が、AlもしくはAl合金、またはCuもしくはCu合金であり、バリア膜の材料は、高融点金属または高融点金属化合物であることを特徴とする。
【0075】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項36)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝の内面を被覆し、かつ前記接続孔および前記配線溝の内部を充填しない厚さの被置換膜をCVD法により形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝の内部を導電膜で略充填する工程と、前記導電膜に吸収体を形成する工程と、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で完全に充填する工程と、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0076】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項37)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝の内面を被覆し、かつ前記接続孔および前記配線溝の内部を充填しない厚さの被置換膜をCVD法により形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝の内部を導電膜で略充填する工程と、前記導電膜に吸収体を形成するとともに、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝を前記導電膜で完全に充填する工程と、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0077】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項38)は、上記半導体装置の製造方法(請求項36,37)において、前記導電膜をリフロー法、非選択CVD法、選択CVD法またはメッキ法を用いて形成することにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で略充填することを特徴とする。
【0078】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項39)は、上記半導体装置の製造方法(請求項36,37)において、前記導電膜をスパッタ法を用いて形成した後、加熱により前記導電膜を流動させるリフロー法により、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で略充填することを特徴とする。
【0079】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項40)は、上記半導体装置の製造方法(請求項36,37)において、無加熱で前記導電膜をスパッタ法を用いて形成した後、加熱しながら前記導電膜をスパッタ法を用いて形成するとともに、前記導電膜を流動させる2ステップリフロー法により、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填することを特徴とする。
【0080】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項41)は、上記半導体装置の製造方法(請求項36,37)において、無加熱で前記導電膜を指向性スパッタ法を用いて形成した後、加熱しながら前記導電膜をスパッタ法を用いて形成するとともに、前記導電膜を流動させる2ステップリフロー法を用いて、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填することを特徴とする。
【0081】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項42)は、上記半導体装置の製造方法(請求項36,37)において、前記接続孔および配線溝を形成した後、バリア膜を形成することを特徴とする。
【0082】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項43)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、被置換膜を少なくとも前記接続孔および前記配線溝の内部に形成する工程と、前記被置換膜表面の自然酸化物および不純物の少なくとも一方を除去する工程と、前記接続孔および前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜に吸収体を形成するとともに、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0083】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項44)は、上記半導体装置の製造方法(請求項43)において、前記自然酸化物および前記不純物の少なくとも一方をウエットエッチング法、物理的エッチング法または化学的エッチング法を用いて除去することを特徴とする。
【0084】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項45)は、上記半導体装置の製造方法(請求項43)において、前記自然酸化物および前記不純物の少なくとも一方をウエットエッチング法を用いて除去した後、前記被置換膜の表面を水素終端することを特徴とする。
【0085】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項46)は、上記半導体装置の製造方法(請求項43)において、真空中で、前記自然酸化物および前記不純物の少なくとも一方を物理的エッチング法を用いて除去した後、前記導電膜を形成するまで真空を保つことを特徴とする。
【0086】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項47)は、上記半導体装置の製造方法(請求項43)において、真空中で、前記自然酸化物および前記不純物の少なくとも一方を化学的エッチング法を用いて除去した後、前記導電膜を形成するまで真空を保つことを特徴とする。
【0087】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項48)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝の内部を充填し、かつ前記接続孔および前記配線溝からあふれる被置換膜を形成する工程と、少なくとも前記接続孔および配線溝の内部に残るように、真空中で、前記被置換膜をRIEエッチバック法またはCDEエッチバック法を用いて除去する工程と、真空を保ったまま、前記接続孔および前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜に吸収体を形成するとともに、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0088】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項49)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、被置換膜を少なくとも前記接続孔および前記配線溝の内部に形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程であって、前記導電膜の形成中に、該導電膜と前記被置換膜との反応により、該被置換膜表面の自然酸化膜が分解される加熱を行なう工程と、前記導電膜に吸収体を形成するとともに、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0089】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項50)は、上記半導体装置の製造方法(請求項49)において、前記導電膜を加熱スパッタ法を用いて形成することを特徴とする。
【0090】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項51)は、半導体基板に被接続体を形成する工程と、前記半導体基板上に前記被接続体を覆う絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、前記接続孔の底面に露出した前記被接続体表面の自然酸化膜および不純物の少なくとも一方を除去する工程と、被置換膜を少なくとも前記接続孔の内部に形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜に吸収体を形成するとともに、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0091】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項52)は、上記半導体装置の製造方法(請求項51)において、真空中で、前記自然酸化膜および前記不純物の少なくとも一方を物理的エッチングまたはエッチング種としてハロゲンガスを使用した化学的エッチングを用いて除去した後、前記被置換膜の形成まで真空を保つことを特徴とする。
【0092】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項53)は、上記半導体装置の製造方法(請求項51)において、前記自然酸化膜および前記不純物の少なくとも一方を物理的エッチングまたはエッチング種としてハロゲンガスを使用した化学的エッチングを用いて除去した後、前記被置換膜を枚葉式CVD装置を用いて形成し、かつ前記自然酸化膜および前記不純物前記の少なくとも一方の除去から前記被置換膜を形成するまでの工程は、前記被接続体の表面の再酸化が抑制される真空中で行なわれることを特徴とする。
【0093】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項54)は、上記半導体装置の製造方法(請求項51)において、前記自然酸化膜および前記不純物の少なくとも一方を物理的エッチングまたはエッチング種としてハロゲンガスを使用した化学的エッチングを用いて除去した後、前記被置換膜を枚葉式の高速回転CVD装置を用いて形成し、かつ前記自然酸化膜および前記不純物の少なくとも一方の除去から前記被置換膜を形成するまでの工程は、前記被接続体の表面の再酸化が抑制される真空中で行なわれることを特徴とする。
【0094】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項55)は、上記半導体装置の製造方法(請求項51)において、前記自然酸化膜および前記不純物の少なくとも一方をエッチング種としてハロゲンガスを使用した化学的エッチングを用いて除去した後、前記被置換膜をバッチ式CVD装置を用いて形成し、かつ前記自然酸化膜および前記不純物の少なくとも一方の除去から前記被置換膜を形成するまでの工程は、前記被接続体の表面の再酸化が抑制される真空中で行なわれることを特徴とする。
【0095】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項56)は、上記半導体装置の製造方法(請求項51)において、前記自然酸化膜および前記不純物の少なくとも一方を還元性物質を用いた還元反応により除去することを特徴とする。
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項57)は、上記半導体装置の製造方法(請求項51)において、前記自然酸化膜および前記不純物の少なくとも一方を除去した後、バリア膜を形成することを特徴とする。
【0096】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項58)は、接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成された被置換膜を、該被置換膜上に形成された導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させて生成物を生成することにより、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方を前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記導電膜として、前記吸収体との接触面積が大きくなるように、表面に凹凸部を有するものを形成することを特徴とする。
【0097】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項59)は、上記半導体装置の製造方法(請求項58)において、前記導電膜を加熱しながら形成することにより、前記導電膜の表面に凹凸部を形成することを特徴とする。
【0098】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項60)は、接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成された被置換膜を、該被置換膜上に形成された導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させて生成物を生成することにより、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方を前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記導電膜を形成するとともに、熱処理により前記導電膜中に前記被置換膜元素を拡散混合させた後、前記吸収体を形成するとともに、熱処理により前記導電膜中の被置換膜元素を前記吸収体に吸収させることを特徴とする。
【0099】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項61)は、接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成された被置換膜を、該被置換膜上に形成された導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させて生成物を生成することにより、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方を前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記導電膜を形成した後、前記吸収体を形成するとともに、熱処理により前記導電膜中の被置換膜元素を前記吸収体に吸収させることを特徴とする。
【0100】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項62)は、上記半導体装置の製造方法(請求項61)において、前記熱処理後に、前記導電膜中の被置換膜元素を前記吸収体に吸収させる熱処理を、少なくとも1回行うことを特徴とする。
【0101】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項63)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、被置換膜を少なくとも前記接続孔および前記配線溝の内部に形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝を含む領域上に、内部に複数の吸収体を含む導電膜を形成する工程と、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収体にさせることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0102】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項64)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成する工程と、前記接続孔の内部に被置換膜を形成する工程と、前記接続孔内部以外の領域上にあり、かつ底部に複数の吸収体を含む導電膜を形成する工程と、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させることにより、前記接続孔の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記導電膜を加工するとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去し、前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0103】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項65)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、少なくとも前記絶縁膜に形成された前記被接続体に達する深さの接続孔および配線溝の内部に被置換膜を形成する工程と、前記接続孔内部および前記配線溝内部以外の領域上にあり、かつ導電膜底部にある複数の吸収体を含む該導電膜を形成する工程と、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記導電膜を加工するとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0104】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項66)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜上に吸収膜を形成しする工程と、前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔と配線溝を形成するとともに、前記吸収膜を加工して複数の吸収体を形成する工程と、少なくとも前記接続孔および前記配線溝の内部に被置換膜を形成する工程と、前記接続孔、前記配線溝および前記複数の吸収体を含む領域に導電膜を形成する工程と、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前紀配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記導電膜を加工するとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0105】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項67)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、被置換膜を少なくとも前記接続孔および前記配線溝の内部に形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝を含む領域上に、内部に吸収体を含まない導電膜、内部に複数の吸収体を含む導電膜を順次形成する工程と、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収体にさせることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0106】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項68)は、上記半導体装置の製造方法(請求項66,67)において、同一層内に複数の吸収体が存在するように、前記導電膜を形成することを特徴とする。
【0107】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項69)は、上記半導体装置の製造方法(請求項66,67)において、シャドウマスクを用いて、同一層内に複数の吸収体が所望の位置に存在するように前記導電膜を形成することを特徴とする。
【0108】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項70)は、上記半導体装置の製造方法(請求項66,67)において、同一層内に複数の吸収体が所望の位置に存在し、かつ上下の層において複数の吸収体が所望の位置に存在するように、前記導電膜を形成することを特徴とする。
【0109】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項71)は、上記半導体装置の製造方法(請求項66,67)において、同一層内に複数の吸収体が所望の位置に存在し、かつ上下の層において複数の吸収体の形成位置が平面的にずれて存在するように、前記導電膜を形成することを特徴とする。
【0110】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項72)は、上記半導体装置の製造方法(請求項66,67)において、シャドウマスクを用いて、同一層内に複数の吸収体が所望の位置に存在し、かつ上下の層において複数の吸収体の形成位置が平面的にずれて存在するように、前記導電膜を形成することを特徴とする。
【0111】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項73)は、上記半導体装置の製造方法(請求項66,67)において、前記導電膜中の複数の吸収体が、吸収体の膜と導電体の膜の積層膜であることを特徴とする。
【0112】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項74)は、上記半導体装置の製造方法(請求項66,67)において、下方に存在する前記被置換膜の量が相対的に多い部分の、前記導電膜中の複数の吸収体の量が、下方に存在する前記被置換膜の量が相対的に少ない部分のそれよりも多いことを特徴とする。
【0113】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項75)は、上記半導体装置の製造方法(請求項66,67)において、イオン注入により前記導電膜中に前記複数の吸収体を形成することを特徴とする。
【0114】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項76)は、上記半導体装置の製造方法(請求項66,67)において、前記吸収体の形態が微粒子であることを特徴とする。
【0115】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項77)は、上記半導体装置の製造方法(請求項66,67)において、前記接続孔および前記配線溝を含む領域上に、前記導電膜の構成材料と前記吸収体の構成材料とからなる微粒子を堆積することにより、前記内部に複数の吸収体を含む導電膜を形成することを特徴とする。
【0116】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項78)は、上記半導体装置の製造方法(請求項66,67)において、前記接続孔および前記配線溝を含む領域上に、前記導電膜の構成材料と前記吸収体の構成材料とからなる微粒子が分散した分散溶液を塗布することにより、前記内部に複数の吸収体を含む導電膜を形成することを特徴とする。
【0117】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項79)は、上記半導体装置の製造方法(請求項66,67)において、前記内部に複数の吸収体を含む導電膜は、該導電膜の構成材料と前記吸収体の構成材料との混合膜であることを特徴とする。
【0118】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項80)は、上記半導体装置の製造方法(請求項66,67)において、前記内部に複数の吸収体を含む導電膜が、該導電膜の構成材料と前記吸収体の構成材料とのアモルファス混合膜であることを特徴とする。
【0119】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項81)は、上記半導体装置の製造方法(請求項66,67)において、スパッタターゲットとして、前記導電膜の構成材料を主成分とする第1のターゲット部と、前記吸収体の構成材料を主成分とする第2のターゲット部とで構成されたものを用いたスパッタ法により、前記内部に複数の吸収体を含む導電膜を形成することを特徴とする。
【0120】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項82)は、上記半導体装置の製造方法(請求項66,67)において、スパッタターゲットとして、前記導電膜の構成材料と前記吸収体の構成材料とが混合されてなるものを用いたスパッタ法により、前記内部に複数の吸収体を含む導電膜を形成することを特徴とする。
【0121】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項83)は、接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成された被置換膜を、該被置換膜上に形成された導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させて生成物を生成することにより、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方を前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、異なる温度で少なくとも2回以上の熱処理を行なうことにより、前記被置換膜を前記導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させることを特徴とする。
【0122】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項84)は、上記半導体装置の製造方法(請求項83)において、前記2回以上の熱処理のうち、最後の熱処理が最も温度が低いものであることを特徴とする。
【0123】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項85)は、上記半導体装置の製造方法(請求項83)において、前記2回以上の熱処理が、前記生成物を形成できる最低温度以上の熱処理と、前記最低温度未満の熱処理とから構成されていることを特徴とする。
【0124】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項86)は、接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成された被置換膜を、該被置換膜上に形成された導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させて生成物を生成することにより、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方を前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させて生成物を生成した後、前記導電膜を徐冷することを特徴とする。
【0125】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項87)は、接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成された被置換膜を、該被置換膜上に形成された導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させて生成物を生成することにより、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方を前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方の内部に形成された前記被置換膜を、該被置換膜上に形成された導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を第1の吸収体に吸収させて第1の生成物を生成することにより、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方を前記導電膜で充填する工程と、前記第1の生成物、ならびに前記接続孔および前記配線溝の外部の前記導電膜を除去する工程と、残った前記導電膜上に第2の吸収体を形成する工程と、熱処理により、前記導電膜中に残留した前記被置換膜を前記第2の吸収体に吸収させて第2の生成物を生成する工程と、前記第2の吸収体および前記第2の生成物を除去する工程とを含むことを特徴とする。
【0126】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項88)は、接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成された被置換膜を、該被置換膜上に形成された導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させて生成物を生成する置換吸収処理により、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方を前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記置換吸収処理中または前記置換吸収処理後に、前記導電膜内に、該導電膜、前記被置換膜および前記吸収体の構成材料とは異なる元素を添加することを特徴とする。
【0127】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項89)は、上記半導体装置の製造方法(請求項88)において、前記導電膜が、単一の導電性元素からなることを特徴とする。
【0128】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項90)は、上記半導体装置の製造方法(請求項88)において、前記元素が、置換吸収置換処理後の前記導電膜のエレクトロマイグレーション耐性およびストレスマイグレーション耐性の少なくとも一方を向上させる元素であることを特徴とする。
【0129】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項91)は、上記半導体装置の製造方法(請求項88)において、前記元素が、置換吸収置換処理後の前記導電膜のエレクトロマイグレーション耐性およびストレスマイグレーション耐性の少なくとも一方を向上させる元素であることを特徴とする。
【0130】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項92)は、上記半導体装置の製造方法(請求項88)において、前記被置換膜、前記導電膜および前記吸収体の少なくとも1つの上に前記添加元素を含む膜を形成して、前記導電膜に前記元素を添加することを特徴とする。
【0131】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項93)は、上記半導体装置の製造方法(請求項88)において、前記被置換膜、前記導電膜および前記吸収体の少なくとも1つに、前記元素を含むものを用いることにより、前記導電膜に前記元素を添加することを特徴とする。
【0132】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項94)は、上記半導体装置の製造方法(請求項88)において、前記元素を含む元素添加膜を形成した後、熱処理により前記元素添加膜中の前記元素を前記導電膜に添加することを特徴とする。
【0133】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項95)は、上記半導体装置の製造方法(請求項88)において、前記元素を含む元素添加膜を形成した後、熱処理により前記元素添加膜中の前記元素を前記導電膜に添加し、かつ前記元素添加膜が前記続孔および前記配線溝の少なくとも一方が形成された絶縁膜と直接接しないように、前記元素添加膜と前記絶縁膜との間にバリア膜を形成することを特徴とする。
【0134】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項96)は、上記半導体装置の製造方法(請求項88)において、前記元素を含む元素添加膜を形成した後、熱処理により前記元素添加膜中の前記元素を前記導電膜に添加し、かつ前記元素添加膜が前記続孔および前記配線溝の少なくとも一方が形成された絶縁膜と直接接しないように、前記元素添加膜と前記絶縁膜との間に、バリア膜として、SiN膜、TiN膜、TaN膜またはWN膜の単層膜、もしくはTi−Si−N膜、W−Si−N膜またはTa−Si−N膜の積層膜を形成することを特徴とする。
【0135】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項97)は、接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成された被置換膜を、該被置換膜上に形成された導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させて生成物を生成する置換吸収処理により、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方を前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記被置換膜の構成材料と前記吸収体の構成材料の組み合わせは、化合物を形成する材料の組み合わせであり、かつ前記置換吸収処理の処理温度における、前記導電膜中における前記被置換膜の構成材料の拡散速度が、前記導電膜中における前記吸収体の構成材料の拡散速度よりも速いことを特徴とする。
【0136】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項98)は、上記半導体装置の製造方法(請求項97)において、前記被置換膜の構成材料と前記吸収体の構成材料との化合物の形成が、前記導電膜の構成材料と吸収体の構成材料との化合物の形成より遅いことを特徴とする。
【0137】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項99)は、上記半導体装置の製造方法(請求項97)において、前記被置換膜の構成材料と前記導電膜の構成材料の組み合わせが、前記吸収置換処理において、前記被置換膜の構成材料と前記導電膜の構成材料が共晶を形成する材料の組み合わせであることを特徴とする。
【0138】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項100)は、被置換膜とこの被置換膜上に形成された導電膜と置換して、同一層の絶縁膜に形成された接続孔および配線溝の少なくとも一方を、前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記接続孔の内部に前記被置換膜を形成した後に、前記配線溝の内部に前記導電膜を形成する工程と、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を前記導電膜の表面に析出させて、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方を前記導電膜で充填する工程とを含むことを特徴とする。
【0139】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項101)は、被置換膜とこの被置換膜上に形成された導電膜と置換して、同一層の絶縁膜に形成された接続孔および配線溝の少なくとも一方を、前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記接続孔および前記配線溝の内部に前記被置換膜を形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を前記導電膜の表面に析出させる工程と、前記配線溝より上の前記被置換膜を除去して、前記接続孔に前記導電体膜を含む接続体および前記配線溝に前記導体膜を含む配線の少なくとも一方を形成する工程とを含むことを特徴とする。 また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項102は、被置換膜と、この被置換膜上に形成された導電膜と置換して、同一層の絶縁膜に形成された接続孔及び配線溝の少なくとも一方を、前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記接続孔及び前記配線溝の内部に、前記被置換膜を形成する工程と、前記接続孔及び前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜と接する領域に被置換膜元素の析出促進層を形成する工程と、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を前記析出促進層に析出させる工程と、前記配線溝より上の前記被置換膜及び前記吸収膜を除去して、前記接続孔に前記導電体膜を含む接続体及び前記配線溝に前記導電体膜を含む配線の少なくとも一方を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0140】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項103)は、上記半導体装置の製造方法(請求項102)において、前記析出促進層は、前記被置換膜と同種元素からなることを特徴とする。
【0141】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項104)は、被置換膜と、この被置換膜上に形成された導電膜と置換して、同一層の絶縁膜に形成された接続孔及び配線溝の少なくとも一方を、前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記接続孔及び前記配線溝の内部に、前記被置換膜を形成する工程と、前記接続孔及び前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜中に、希ガス、結晶欠陥、あるいは不純物を含む被置換膜元素の析出促進層を形成する工程と、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を前記析出促進層に析出させる工程と、前記配線溝より上の前記被置換膜及び前記吸収膜を除去して、前記接続孔に前記導電体膜を含む接続体及び前記配線溝に前記導電体膜を含む配線の少なくとも一方を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0142】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項105)は、接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成された被置換膜を、該被置換膜上に形成された導電膜と置換して、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方を前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記被置換膜と化合物を形成する物質を含むガス雰囲気中での熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換するとともに、前記被置換膜と前記物質との化合物を、前記導電膜と前記配線溝との界面、および前記接続孔と前記配線溝との界面の少なくとも一部に形成する工程と、前記配線溝より上の前記導電膜、前記被置換膜および前記化合物を除去する工程とを含むことを特徴とする。
【0143】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項106)は、上記半導体装置の製造方法(請求項105)において、前記ガス雰囲気が、N、O、H、またはこれらの元素のうちの少なくとも2つを含むガス雰囲気であることを特徴とする。
【0144】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項107)は、接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成された被置換膜を、該被置換膜上に形成された導電膜と置換して、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方を前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記被置換膜と化合物を形成する物質を含むガス雰囲気中での熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換するとともに、前記被置換膜と前記物質との化合物のガスを形成して、前記被置換膜を除去する工程を含むことを特徴とする。
【0145】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項108)は、上記半導体装置の製造方法(請求項107)において、前記ガス雰囲気が、F、Br、Cl、I、またはこれらの元素のうちの少なくとも2つを含むガス雰囲気であることを特徴とする。
【0146】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項109)は、上記半導体装置の製造方法(請求項105,107)において、前記被置換膜の構成材料と、前記導電膜の構成材料と、前記ガス雰囲気の構成材料の組み合わせが、前記熱処理において、前記被置換膜の構成材料と前記ガス雰囲気の構成材料との化合物が、前記被置換膜の構成材料と前記導電膜の構成材料との化合物よりも低温で形成される材料の組み合わせであることを特徴とする。
【0147】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項110)は、上記半導体装置の製造方法(請求項105,107)において、前記ガス雰囲気が、電離状態のガスを含むことを特徴とする。
【0148】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項111)は、上記半導体装置の製造方法(請求項103〜105,107)において、前記被置換膜の構成材料と前記導電膜の構成材料の組み合わせが、前記熱処理により、前記被置換膜の構成材料と前記導電膜の構成材料が共晶を形成する材料の組み合わせであることを特徴とする。
【0149】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項112)は、上記半導体装置の製造方法(請求項105,107)において、前記導電膜の構成材料がCuまたはCu合金であり、前記被置換膜の構成材料がW、Ta、Nb、Bi、Si、SnまたはTiであることを特徴とする。
【0150】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項113)は、内部に被置換膜が形成された接続孔および配線溝を有する絶縁膜を少なくとも2つ以上含む積層構造の絶縁膜を形成する工程であって、前記絶縁膜に形成された配線溝のうち、少なくとも最上層の絶縁膜の配線溝の内部を被置換膜で充填する工程と、前記最上層の絶縁膜上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜に吸収体を形成するとともに、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0151】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項114)は、上記半導体装置の製造方法(請求項113)において、前記配線溝内の前記被置換膜の各々が、前記接続孔内の前記被置換膜を介して互いに接続されていることを特徴とする。
【0152】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項115)は、上記半導体装置の製造方法(請求項113)において、前記熱処理により、前記積層構造の絶縁膜内の全ての被置換膜および被置換膜を、前記導電膜と一括置換することを特徴とする。
【0153】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項116)は、上記半導体装置の製造方法(請求項113)において、前記積層構造の絶縁膜の被置換膜の各々について、少なくともその一部が、前記熱処理前に、前記導電膜を介して前記吸収体に接していることを特徴とする。
【0154】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項117)は、上記半導体装置の製造方法(請求項113)において、前記最上層の絶縁膜に形成された前記配線溝内の被置換膜が、前記導電膜を介して前記吸収体に接していることを特徴とする。
【0155】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項118)は、上記半導体装置の製造方法(請求項113)において、前記熱処理前に、前記積層構造の絶縁膜のうちの少なくとも1つの絶縁膜の接続孔および配線溝の内部に、高融点金属膜または高融点金属化合物膜を介して前記被置換膜を形成することを特徴とする。
【0156】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項119)は、上記半導体装置の製造方法(請求項113)において、前記接続孔の一部が、電気回路的に必要としないものであることを特徴とする。
【0157】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項120)は、上記半導体装置の製造方法(請求項113)において、絶縁膜の表面に複数の配線溝を形成し、次に前記絶縁膜の全面に前記被置換膜を形成し、次に前記複数の配線溝以外の領域の前記被置換膜を除去して、内部が前記被置換膜で充填された複数の配線溝を有する絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする。
【0158】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項121)は、絶縁膜に接続孔を形成する工程と、前記接続孔の内部を高融点金属を含む接続体で充填する工程と、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、前記配線溝を含む領域上に、該配線溝からあふれる厚さの導電膜を形成する工程と、前記絶縁膜の表面まで前記導電膜を除去し、前記配線溝の内部を前記導電膜からなる配線で充填する工程と、前記配線上に高融点金属を含む高融点導電膜を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0159】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項122)は、上記半導体装置の製造方法(請求項121)において、前記接続体を含む領域に、該接続体が前記配線溝の内部に残るように、前記配線溝を形成することを特徴とする。また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項123)は、上記半導体装置の製造方法(請求項121)において、前記接続孔の内部を前記接続体で充填する際に、該接続体を選択CVD法を用いて形成することを特徴とする。
【0160】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項124)は、上記半導体装置の製造方法(請求項121)において、前記接続孔を含む領域上に、該接続孔からあふれる厚さの高融点金属を含む導電膜をCVD法により形成した後、前記導電膜の表面をCMP法、CDEエッチバック法またはRIEエッチバック法により後退させることにより、前記接続孔の内部を前記高融点金属を含む接続体で充填することを特徴とする。
【0161】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項125)は、上記半導体装置の製造方法(請求項121)において、前記接続孔を含む領域上に、前記接続体としての高融点金属膜を含む導電膜を形成した後、リフロー法を用いて前記導電膜を流動化することにより、前記配線溝の内部を前記導電膜で充填することを特徴とする。
【0162】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項126)は、上記半導体装置の製造方法(請求項121)において、前記配線溝の内部を被置換膜で充填し、次に該被置換膜上に導電膜を形成し、次に該導電膜を前記被置換膜と置換することにより、前記配線溝を含む領域上に、該配線溝からあふれる厚さの導電膜を形成することを特徴とする。
【0163】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項127)は、上記半導体装置の製造方法(請求項121)において、前記接続体が、前記高融点導電膜に直接接していることを特徴とする。
【0164】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項128)は、上記半導体装置の製造方法(請求項121)において、前記高融点導電膜を形成する前に、物理的エッチングまたはウエットエッチングによる自然酸化膜の除去処理を行なうことを特徴とする。
【0165】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項129)は、上記半導体装置の製造方法(請求項121)において、前記接続体が、タングステンプラグであることを特徴とする。
【0166】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項130)は、接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成された被置換膜を、該被置換膜上に形成された導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を前記導電膜上に形成された吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方を前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記吸収体、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物および前記導電膜を順次除去することを特徴とする。
【0167】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項131)は、上記半導体装置の製造方法(請求項130)において、前記吸収体、前記生成物および前記導電膜の除去をそれぞれCMP法を用いて行なうことを特徴とする。
【0168】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項132)は、上記半導体装置の製造方法(請求項130)において、前記吸収体の除去を、ウエットエッチング法、CDEエッチバック法またはRIEエッチバック法を用いて行ない、前記生成物および前記導電膜の除去を、CMP法を用いて行なうことを特徴とする。
【0169】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項133)は、上記半導体装置の製造方法(請求項130)において、前記吸収体および前記生成物の除去を各々ウエットエッチング法、CDEエッチバック法またはRIEエッチバック法を用いて行ない、前記導電膜の除去をCMP法を用いて行なうことを特徴とする。
【0170】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項134)は、上記半導体装置の製造方法(請求項130)において、前記吸収体、前記生成物および前記導電膜の除去を各々ウエットエッチング法、CDEエッチバック法またはRIEエッチバック法を用いて行なうことを特徴とする。
【0171】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項135)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方の内部に、拡散促進材を含む被置換膜を形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜に吸収体を形成するとともに、熱処理により、前記被置換膜と前記導電膜を置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含み、前記拡散促進材が、前記被置換膜と前記導電膜との間における相互拡散を促進させるものであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0172】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項136)は、上記半導体装置の製造方法(請求項135)において、前記拡散促進材がボロン、前記導電膜がアモルファス状のシリコン膜、前記吸収体がチタン体、前記生成物がチタンシリサイドであることを特徴とする。
【0173】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項137)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方の内部に、拡散抑制材を含む被置換膜を形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜に吸収体を形成するとともに、熱処理により、前記被置換膜と前記導電膜を置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含み、前記拡散抑制材が前記吸収膜と反応して、前記吸収膜の前記導電膜中への拡散を抑制する拡散抑制膜を形成し、かつその形成位置が前記吸収膜と前記導電膜との界面またはその近傍となるものであることを特徴とする。
【0174】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項138)は、上記半導体装置の製造方法(請求項137)において、前記拡散抑制材がボロン、前記導電膜がアモルファス状のシリコン膜、前記吸収体がチタン体、前記生成物がチタンシリサイド、前記拡散抑制膜はチタンボライド膜であることを特徴とする。
【0175】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項139)は、上記半導体装置の製造方法(請求項135,137)において、複数の原料ガスの混合ガスを用いたCVD法により、前記被置換膜を形成することを特徴とする。
【0176】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項140)は、上記半導体装置の製造方法(請求項135,137)において、ジシランガスとジボランガスとの混合ガスを用いたCVD法により、前記被置換膜として、ボロンを含むアモルファス状のシリコン膜を形成することを特徴とする。
【0177】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項141)は、上記半導体装置の製造方法(請求項135,137)において、前記接続体の熱ストレスによる形状変形が生じない温度に設定し、ジシランガスとジボランガスとの混合ガスを用いたCVD法により、前記被置換膜として、ボロンを含むアモルファス状のシリコン膜を形成することを特徴とする。
【0178】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項142)は、上記半導体装置の製造方法(請求項135,137)において、前記接続体の熱ストレスによる形状変形が生じない400℃以下の温度に設定し、ジシランガスとジボランガスとの混合ガスを用いたCVD法により、前記被置換膜として、ボロンを含むアモルファス状のシリコン膜を形成することを特徴とする。
【0179】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項143)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、配線溝を形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝の内部に被置換膜を形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝を含む領域に吸収膜と導電膜を順次形成する工程と、熱処理により、前記吸収膜を通過させて前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収膜に吸収させて拡散抑制材を形成することにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記導電膜を加工するとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0180】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項144)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成する工程と、前記接続孔の内部に被置換膜を形成する工程と、前記接続孔を含む領域に吸収膜を形成し、次いで導電膜を形成する工程と、熱処理により、前記吸収膜を通過させて前記被置換膜を前記導電膜と置換させるとともに、前記被置換膜を前記吸収膜に吸収させて拡散抑制材を形成することにより、前記接続孔の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記導電膜を加工するとともに、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去し、前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0181】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項145)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、前記接続孔及び前記配線溝の少なくとも一方の内部に被置換膜を形成する工程と、前記接続孔及び前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜上に拡散抑制層を形成する工程と、前記拡散抑制層に吸収体を形成するとともに、熱処理により、前記被置換膜と前記導電膜を置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させることにより、前記接続孔及び前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記導電膜を加工し、前記配線溝及び前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程と、を含むことを特徴とする。
【0182】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項146)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、前記接続孔及び前記配線溝の少なくとも一方の内部に被置換膜を形成する工程と、前記接続孔及び前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜に吸収体を形成するとともに、熱処理することにより、前記被置換膜と前記導電膜を置換するとともに、拡散制御層を形成するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させることにより、前記接続孔及び前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記接続孔及び前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記導電膜を加工し、前記配線溝及び前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含み、前記熱処理は、低温熱処理によって拡散抑制層を形成した後、高温熱処理によって前記被置換膜を吸収体に吸収させることを促進すること、を特徴とする。
【0183】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項147)は、被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方の内部に被置換膜を形成する工程と、前記接続孔および前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜に吸収体を形成するとともに、熱処理により、前記被置換膜と前記導電膜を置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記導電膜で充填する工程と、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含み、前記熱処理の熱処理温度と熱処理時間との組み合わせが、前記接続孔および前記配線溝の内部を充填した前記導電膜中に残留する前記被置換膜の構成材料に起因する前記導電膜の抵抗成分と、前記接続孔および前記配線溝の内部を充填した前記導電膜中に残留する前記吸収体の構成材料に起因する前記導電膜の抵抗成分との和が最小またはほぼ最小となるものであることを特徴とする。
【0184】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項148)は、接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成された被置換膜を、該置換膜上に形成された導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させて生成物を生成する置換吸収処理により、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方の内部を前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記置換吸収処理は、前記導電膜中に拡散してきた前記吸収体の構成材料が、前記導電膜の外部へ排出されるガス雰囲気中において行なうか、または前記置換吸収処理の後に、前記導電膜中に残留する前記吸収体の構成材料が、前記導電膜の外部へ排出されるガス雰囲気中において熱処理を行なうことを特徴とする。
【0185】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項149)は、接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成された被置換膜を、該置換膜上に形成された導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方の内部を前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記被置換膜を前記吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成した後に、前記導電膜内に残留する前記吸収体の構成材料が、前記導電膜の外部へ排出されるガス雰囲気中において熱処理を行なうことを特徴とする。
【0186】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項150)は、上記半導体装置の製造方法(請求項147,147,149)において、前記ガス雰囲気がN,O,H,C,B、またはこれらの元素のうちの少なくとも2つを含むガス雰囲気であることを特徴とする。
【0187】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項151)は、接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成された被置換膜を、該置換膜上に形成された導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させて生成物を生成する置換吸収処理により、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方の内部を前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記置換吸収処理の後に前記生成物を除去するとともに、前記導電膜を加工し、前記接続孔および前記配線溝の内部に前記導電膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記導電膜を含む接続体、前記配線溝に前記導電膜を含む配線をそれぞれ形成し、次に前記導電膜内に残留する前記吸収体の構成材料の固溶濃度の固溶限となる温度以上、かつ置換吸収処理の処理温度以下の温度まで昇温してから徐冷することにより、前記導電膜内に残留する前記吸収体の構成材料を前記導電膜の外部へ排出させ、次に前記導電膜の表面に排出された前記吸収体の構成材料を含む生成層を除去することを特徴とする。
【0188】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項152)は、上記半導体装置の製造方法(請求項148,149,151)において、前記生成層の除去をRIEエッチバック法またはCMP法を用いて行なうことを特徴とする。
【0189】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項153)は、接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成された被置換膜を、該置換膜上に形成された導電膜と置換するとともに、前記被置換膜を吸収体に吸収させて生成物を生成する置換吸収処理により、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方の内部を前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記置換膜上に形成する前記導電膜の厚さが前記置換吸収処理の際に、前記内部にまで拡散する前記吸収体の構成材料の量を軽減せしめるのに十分な厚さのものであることを特徴とする。
【0190】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項154)は、被置換膜と、この被置換膜上に形成された導電膜と置換して、同一層の絶縁膜に形成された接続孔及び配線溝の少なくとも一方を、前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記接続孔及び前記配線溝の内部に、前記被置換膜を形成する工程と、前記接続孔及び前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜に吸収体を形成する工程と、前記吸収体上部に、吸収体の体積変化による導電膜への引っ張り応力に対し、相対的に圧縮応力を与える膜を形成する工程と、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換するとともに、前記吸収膜に被置換膜を吸収する工程と、前記配線溝より上の前記被置換膜及び前記吸収膜を除去して、前記接続孔に前記導電体膜を含む接続体及び前記配線溝に前記導電体膜を含む配線の少なくとも一方を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0191】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項155)は、被置換膜と、この被置換膜上に形成された導電膜と置換して、同一層の絶縁膜に形成された接続孔及び配線溝の少なくとも一方を、前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記接続孔及び前記配線溝の内部に、前記被置換膜を形成する工程と、前記接続孔及び前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜中に、被置換膜の構成元素や導電膜の構成元素を透過し、かつ吸収体の体積変化による導電膜への引っ張り応力を緩和する層を形成する工程と、前記導電膜に吸収体を形成する工程と、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換するとともに、前記吸収膜に被置換膜を吸収する工程と、前記配線溝より上の前記被置換膜及び前記吸収膜を除去して、前記接続孔に前記導電体膜を含む接続体及び前記配線溝に前記導電体膜を含む配線の少なくとも一方を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0192】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項156)は、被置換膜と、この被置換膜上に形成された導電膜と置換して、同一層の絶縁膜に形成された接続孔及び配線溝の少なくとも一方を、前記導電膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、前記接続孔及び前記配線溝の内部に、前記被置換膜を形成する工程と、前記接続孔及び前記配線溝を含む領域上に導電膜を形成する工程と、置換熱処理時に吸収膜が被置換膜を吸収する過程で、吸収前の体積と同程度か、収縮する吸収膜を形成する工程と、熱処理により、前記被置換膜を前記導電膜と置換するとともに、前記吸収膜に被置換膜を吸収する工程と、前記配線溝より上の前記被置換膜及び前記吸収膜を除去して、前記接続孔に前記導電体膜を含む接続体及び前記配線溝に前記導電体膜を含む配線の少なくとも一方を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0193】
また、本発明に係る他の半導体装置の製造方法(請求項157)は、上記半導体装置の製造方法(請求項1,8,11,36,37,43,48,49,51,60,61,63,64,65,66,67,83,86,87,88,97,102,104,113,130,135,137,143,144,145,146,147,148,149,151,153,154,155,156)において、前記導電膜の構成材料がAlまたはAl合金であり、前記被置換膜の構成材料がSiまたはGeであり、前記吸収体の構成材料がTi、Hf、V、Zr、W、Co、Ni、PdまたはFeであることを特徴とする。
【0194】
本発明の第1の態様(請求項1〜26)は、接続孔と配線溝をあわせ持つ構造において、被置換膜で接続孔および配線溝の内部を完全に充填しないことに特徴がある。
【0195】
本発明では、アスペクト比の高い凹部を充填する方法として、被置換膜を形成した後に、導電膜と置換する方法を用いている。被置換膜の成膜には段差被覆性の良い成膜法を用いることが好ましい。
【0196】
ここで、接続孔の底部を部分的に被置換膜で充填すれば、導電膜を埋め込む接続孔および配線溝からなる凹部のアスペクト比を緩和でき、アスペクト比の緩和させた凹部であれば、例えばスパッタとリフローを併用する従来の充填技術を用いても埋め込むことが可能となる。
【0197】
一般に、LSIに用いられる配線のアスペクト比(配線厚/配線幅)は、1を越えることは少ない。さらに配線溝の溝長手方向では、スパッタ粒子の入射角(基板法線方向と粒子進行方向がなす角度)が大きくなってもシャドウイングの影響を避けられ、通常スパッタのような生産性は高いが、指向性の低い成膜方法を用いても、充填が容易である。
【0198】
また、被置換膜の量を低減できるため、導電膜中に残留する被置換膜の構成材料による配線抵抗の増大を抑制でき、さらに置換時間の短縮や置換温度の低温化などが可能となり、プロセスマージン、プロセスウィンドウが広がる。
【0199】
本発明の第2の態様(請求項27〜35)は、バリア膜の形成位置に特徴がある。
【0200】
例えば、配線溝内面のバリア膜は、本来の反応や拡散を防止する効果とは別に、配線の信頼性を向上させる効果がある。すなわち、配線に電流が流れてエレクトロマイグレーションを起こした場合や、周辺材料からの応力によりストレスマイグレーションを起こした場合には、配線には多数のボイドやヒロックが発生するが、このとき配線周囲にバリア膜があれば、電流はバリア膜を通じて流れ続けることができ、配線断線故障が発生しない。
【0201】
また、バリア膜は材質によって下層配線などの被接続体の表面の自然酸化膜を還元することができ、接続孔底面の被接続体上にバリア膜を形成することによって、自然酸化膜を介さずに接続体と被接続体を直接電気的に接続することが可能となり、コンタクト抵抗を低減できる。
【0202】
一方、プラグと配線を同一材料で形成すれば、マイグレーションに対する拡散障壁がなくなり、信頼性を向上させることができる。EM、SM耐性向上や低抵抗化に対しては、適宜その目的に合わせて構造を選択すればよい。
【0203】
本発明の第3の態様(請求項36〜42)は、被置換膜を、導電膜を充填する際のヌレ性を向上させる膜として用い、導電膜の充填が終了した後に、不要な被置換膜膜を除去することを特徴とする。
【0204】
例えば、スパッタ法とリフロー法を組み合わせた導電膜の充填方法では、接続孔や配線溝内面のヌレ性が導電膜の充填特性に大きく影響する。一般に、リフローではヌレ性を向上させる膜はライナーと呼ばれ、アスペクト比の高い接続孔や配線溝を薄く被覆する必要がある。
【0205】
実施形態で詳細を説明するが、通常のCVD法により、高アスペクト比の凹部を容易に被覆形成できるSi膜は、Al膜とのヌレがよく、ライナー材量として適している。
【0206】
さらに、ライナーは導電膜充填後は、マイグレーションに対する拡散障壁となるため、残留させないことが望ましい。さらに、配線溝内面に形成されたライナーは、実効的に配線溝内の低抵抗の導電膜体積を減少させ、配線抵抗を増大させる問題があり、この点からもライナーを残留させないことが望ましい。
【0207】
このような観点から、ライナー(被置換膜)と導電膜を相互拡散させて置換し、別領域で吸収体に吸収させて残留させない方法は効果的である。
【0208】
本発明の第4の態様(請求項43〜50)は、被置換膜表面の自然酸化膜や不純物を除去した後、置換吸収工程を行なうことを特徴としている。
【0209】
被置換膜表面に形成された自然酸化膜や付着した不純物は、被置換膜と導電膜の相互拡散を妨げ、置換時間を長引かせたり、導電膜と被置換膜との置換や吸収体による被置換膜の吸収が不十分となって配線抵抗を増大させる原因となる。
【0210】
このような自然酸化膜や不純物による配線抵抗の増大を防止するには、自然酸化膜などを除去する方法、自然酸化膜などを生じさせない方法、自然酸化膜などを分解する方法が考えられる。これらの選択は、その前後工程や基板の搬送方式(枚様式かバッチ式かなど)に依存するため、個々のプロセスに適した選択を行なえばよい。
【0211】
本発明の第5の態様(請求項51〜57)は、下層配線などの被接続体の表面に形成された自然酸化膜や不純物を除去した後に被置換膜を形成することを特徴としている。
【0212】
本発明のように、プラグや配線を導電膜で置換して形成する場合、置換工程より以前の被置換膜の充填工程において、被接続体表面のクリーニングを行なうことが重要となる。被接続体表面に絶縁物である自然酸化膜や不純物が存在すると、被接続体とその上の配線との間のコンタクト抵抗が増大するという問題が生じる。
【0213】
本発明の第6の態様(請求項58〜82)は、表面に凹凸部を有する導電膜を用いたり、熱処理を行ったり、複数の吸収体を形成することによって、置換を高速化することを特徴とする。
【0214】
特に、基板面内方向や導電膜深さ方向に吸収体を複数形成する場合、各分散吸収体のオーバーラップ部分を極力少なくすることにより、導電膜と吸収体との界面の面積を効果的に増加させることができる。また、接続孔や配線溝の内部に吸収体や生成物が残留しないようにすることが、配線抵抗の低抵抗化には重要である。
【0215】
本発明の第7の態様(請求項83〜86)は、熱処理により被置換膜を導電膜と置換して、接続孔や配線溝の内部を導電膜で充填するとともに、置換された被置換膜を吸収体に吸収させる際に、導電膜の抵抗を増加を抑制するものである。
【0216】
上記熱処理の際に、導電膜中に固溶する被置換膜の構成材料の量は、熱処理温度によって決定される。そこで、本発明では、上記熱処理として、多段階熱処理を用い、具体的には、高温から低温へ変化させる熱処理と、熱処理後徐々に冷却する熱処理を用いている。
【0217】
すなわち、本発明では、高温熱処理(好ましくは短時間の高温熱処理)で、置換・充填・吸収した後、温度を下げることによって、導電膜中の被置換膜の構成材料の固溶限を低下させる。
【0218】
これにより、上記高温熱処理の際に導電膜中に固溶した被置換膜の構成材料は、下げた温度に対応した固溶限値になるまで、導電膜外に排出される。その結果、導電膜中の被置換膜の構成材料は十分に少なくなり、導電膜の抵抗の増加を効果的に抑制できるようになる。このような簡便な熱処理を行なうことにより、導電膜の本来の抵抗に対応した低抵抗の配線を得られるようになる。
【0219】
また、本発明の第8の態様(請求項87)は、一旦置換吸収を行なって形成した接続体や配線内に残留する被置換膜の構成材料を、再度上面に吸収体を形成して熱処理することにより、残留している被置換膜の構成材料を再吸収でき、配線抵抗の増加をより効果的に防止できる。
【0220】
また、下層配線などの被接続体を導電膜の置換吸収により形成した場合には、熱処理により被置換膜を導電膜と置換し、被置換膜を吸収体に吸収させる際に、被接続体に残留する被置換膜の構成材料を、接続孔内の接続体を介して吸収体に再吸収させることができる。
【0221】
本発明の第9の態様(請求項88〜96)では、信頼性向上のためや、配線抵抗の低下のために、置換吸収処理中または前記置換吸収処理後に、導電膜に被置換膜および吸収体の構成元素とは異なる元素(添加元素)を加えている。
【0222】
あらかじめ添加元素が含まれた導電膜を用いると、置換吸収熱処理の際に、添加元素が被置換膜の構成材料や、吸収体の構成材料と反応する可能性がある。このような場合、置換吸収では単一元素からなる導電膜を用いて行ない、後から添加元素を添加する本発明を用いればよい。
【0223】
また、置換吸収処理中または後の導電膜中には被置換膜の構成材料が含まれているが、この導電膜中に添加元素を添加すると、被置換膜の構成材料の固溶限が低下する場合があり、さらなる低抵抗化が可能となる。このとき、添加元素が導電膜と反応して著しく抵抗を増大させる材料の組み合わせは避ける。
【0224】
本発明の第10の態様(請求項97〜99)では、導電膜中の被置換膜の構成材料の拡散速度が、吸収体の構成材料の拡散速度を上回るようにしている。
【0225】
この関係を満たす場合のみ、導電膜を充填すべき位置にある被置換膜が吸収体方向へ拡散し、被置換膜を吸収体に吸収させることができる。
【0226】
また、吸収体に被置換膜の構成材料が吸収される場合、つまり、生成物を形成する場合、被置換膜の構成材料の吸収は継続するが、このとき、生成物が吸収体の導電膜中への拡散または吸収体と導電膜の反応を抑制するバリア層として働く場合がある。上記拡散速度の関係に満たし、かつこのような働きを持つバリア膜を積極的に吸収体と導電膜の間に形成する方法も有効である。
【0227】
本発明の第11の態様(請求項100〜112)では、導電膜を被置換膜と置換させることにより導電膜の充填を行なっているが、吸収体は用いてない。すなわち、本発明では、導電膜を被置換膜と置換させるとともに、置換された被置換膜を導電膜の表面に析出させ、この析出した被置換膜をそのまま残すか、不要であれば除去している。
【0228】
導電膜と被置換膜の組み合わせを適当に選択すれば、真空中またはガス雰囲気中での熱処理により、被置換膜の構成材料またはその化合物膜を導電膜の表面に容易に析出させることができる。したがって、本発明によれば、吸収体を用いずに済むので、被置換膜と導電膜との置換を利用した導電膜の充填プロセスを簡略化することができる。
【0229】
さらに、被置換膜の構成材料として、ガス雰囲気中で化合物ガスを形成する材料を選択した場合、そのガス雰囲気で熱処理を行えば、導電膜の表面に析出した被置換膜が化合物ガスの形で除去されるので、後工程の被置換膜の除去工程が不要になる。
【0230】
本発明の第12の態様(請求項113〜120)は、1回の熱処理により、各層の絶縁膜に形成された接続孔および被置換膜の内部の被置換膜を、一括して導電膜と置換させているので、プロセスを大幅に簡略化できる。
【0231】
さらに、被置換膜の構成材料として、融点の高い材料を選択すれば、Alのような低融点金属とは異なり、熱の影響により変形することがないため、成膜温度の高い絶縁膜を用いることができる。
【0232】
成膜温度の高い絶縁膜は、膜中の水分などの不純物が少ないため、電流リーク特性が向上するなどして、デバイスの信頼性が改善される。また、一括して置換吸収させる場合は、下層にAlのような変形が問題になる低融点材料がないため、高温の熱処理を施すことができ、被置換膜の量が多くても、置換時間はさほど必要としない。
【0233】
本発明の第13の態様(請求項121〜129)によれば、接続孔の内部が高融点金属からなる接続体で充填され、その接続体が配線の上面において高融点金属を含む高融点導電膜と接している構造を簡単に形成できる。
【0234】
このような構造であれば、仮に配線にエレクトロマイグレーションやストレスマイグレーションによるボイドが生じても、配線の上面の高融点導電膜により接続体に通電を続けることが可能であり、デバイスの信頼性が向上する。さらに、接続体を配線溝内に突出させれば、配線との接触面積が広くなり、コンタクト抵抗を低減できる。
【0235】
本発明の第14の態様(請求項130〜134)では、被置換膜と導電膜を置換させ、吸収体に吸収させた後に配線溝の外部に残存する、余剰の吸収体、吸収によって形成された生成物、余剰の導電膜を順次除去している。
【0236】
異なる材料からなる積層膜をCMPによって一括研磨することは、研磨剤や研磨布を個々組み合わせる必要があり、プロセス上の煩雑さを伴う場合がある。このような場合、本発明のように、上層部分をウエットエッチングまたはドライエッチングすれば、CMPプロセスを1回で済ませることができ、プロセスの簡略化が図れる。
【0237】
本発明の第15の態様(請求項135〜146)では、被置換膜に拡散促進材または拡散抑制材を含有させている。被置換膜に拡散促進材を含有させることにより、被置換膜と導電膜との間における相互拡散を促進させることが可能である。また、被置換膜に拡散抑制材を含有させることにより、吸収膜の導電膜中への拡散を抑制することが可能である。
【0238】
本発明の第16の態様(請求項147〜153)では、吸収体の構成材料の導電膜への拡散を抑制させている。その結果、吸収体の構成材料の導電膜への拡散による導電膜の抵抗の上昇を防止することが可能である。
【0239】
本発明の第17の態様(請求項154〜156)では、導電膜への引っ張り応力に対し、相対的に圧縮応力を与える膜、引っ張り応力を緩和する層、または収縮する吸収膜を形成している。その結果、導電膜中のボイドの形成を抑制することが可能である。
【0240】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の種々の実施形態について説明する。
【0241】
実施形態1
図3および図4を参照して、本実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
【0242】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上に第1の配線層1を形成する。異なる第1の配線層1は絶縁膜2により互いに分離されている。次に、全面に層間絶縁膜3を形成する。
【0243】
次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて層間絶縁膜3に第1の配線層1に達する深さの接続孔4、この接続孔4を含む領域に配線溝5を順次形成する。すなわち、第1の配線層1に接続する接続孔4および配線溝5を順次形成する。
【0244】
なお、本実施形態では、接続孔4を含まない領域にも、配線溝5を形成している。次に、全面にバリア膜としてのTiN膜6をスパッタ法により形成する(図3(a))。図4に、この段階の断面斜視図を示す。
【0245】
次に、接続孔4の内部にボイドが発生しないように、全面にSi膜7をLP−CVD法を用いて堆積する(図3(b))。
【0246】
CVD法を用いると、Si膜はコンフォーマルに堆積するため、接続孔4の開孔径の半分以上の膜厚でSi膜7を形成すれば、少なくとも接続孔4の内部を完全にSi膜7で充填することができる。
【0247】
また、LP−CVD法に用いれば、多結晶Si膜、アモルファスSi膜、ボロン添加アモルファスSi膜などの複数種のSi膜を堆積することができるが、本発明において使用するSi膜の種類には限定はない。Si膜の膜種によって置換速度などの置換挙動に違いが生じる。このような違いを考慮して適宜選択すればよい。
【0248】
また、各々のSi膜は堆積温度が異なるため、下層構造によっては使用できない場合がある。
【0249】
例えば、第1の配線層1がWやWSiなどのように高融点金属または高融点金属化合物からなるものであれば、堆積温度が600℃程度必要な多結晶Siでも問題ないが、第1の配線層1がAlのような低融点金属からなるものである場合には、堆積温度が350〜450℃程度で形成できるアモルファスSi膜またはボロン添加アモルファスSi膜であることが望ましい。
【0250】
なぜならば、低融点金属からなる第1の配線層1に接続する接続孔が開口された状態で基板を加熱した場合、配線層周辺の絶縁物からのストレスにより、低融点金属が接続孔内に隆起し、その結果、配線部分にボイドなどが発生するという問題が生じるからである。
【0251】
また、ボロン添加アモルファスSi膜は、Si2 6 およびB2 6 の2つの原料を混合して形成するSi膜である。ここで、B2 6 は、Si2 6 の分解を促進する効果がある。したがって、ボロン添加アモルファスSi膜の場合、堆積温度の低温化を容易に行なうことができる。
【0252】
次に、CF4 ガスを使用したCDEにより、Si膜7を少なくとも接続孔4の内部に残すようにエッチング除去する(図3(c))。
【0253】
CDEは、CF4 などのハロゲンを含むガスをマイクロ波放電により分解してF* (Fラジカル)などの活性なハロゲンラジカルを生成し、これを基板表面に導入することによって、被エッチング基体を等方的にエッチングするというものである。
【0254】
CDEでCVDにより堆積したSi膜7を堆積膜厚分エッチングすれば、接続孔4の内部に充填されたSi膜7を残して、他の部分のSi膜7を除去することができる。
【0255】
また、FラジカルによるSiのエッチング速度は、条件を調整すれば、TiNやSiO2 のエッチング速度に比べて50倍以上速くでき、配線溝形状が変形することはない。なお、Si膜7の除去はRIEエッチバック法を用いても実現できる。
【0256】
ところで、パターンレイアウトによっては、Si膜7の量が多くなる場合がある。この場合、後工程の熱処理により、Si膜7をAl膜と置換するための熱処理時間が長くなるため、配線溝および接続孔の内部に残すSi量は、図8に示すように、適宜調整する。
【0257】
本実施形態では、Si膜7を全面堆積した後に、Si膜7を接続孔内部に残すように除去する場合について説明したが、選択CVD法により、接続孔内部を充填してもよいし、他の方法でもよい。選択CVD法を用いれば、後工程においてSi膜7を除去する必要がなくなり、工程数の削減が可能となる。
【0258】
また、CMP法を用いて、接続孔4および配線溝5の内部以外のSi膜7を除去した後に、CDEエッチバック法あるいはRIEエッチバック法を用いて、配線溝5内のSi膜7を除去して、少なくとも接続孔4の内部にSi膜7を残留させるプロセスでもよい。
【0259】
ここで、Si膜7を形成した後に直接CDEエッチバックやRIEエッチバックを行わないのは、図6(a)に示すように、幅の異なる配線溝5が存在した場合、形成したSi膜7の膜厚分、エッチバックにより表面を後退させると、図6(b)に示すように、幅の広い配線溝5ではその内部のSi膜7は除去されるが、Si膜7で完全充填された幅の狭い配線溝ではその内部にSi膜7が残ってしまう。
【0260】
このような幅の狭い配線溝が密集するパターンレイアウトとなっていた場合、密集部ではSi量が多く、Ti膜9で吸収できないSi膜7がノジュール化する可能性がある。このような場合、上述したようにCMPを施した後(図7(a))、エッチバックにより接続孔4の内部にSi膜7を残留させればよい(図7(b))。
【0261】
また、レジストを基板全面に形成し、レジストとSi膜7のエッチング速度が同じになるように調整して、エッチバックするレジストエッチバック法を用いて、段差のあるSi膜7を均等な高さに残す方法でもよい。
【0262】
また、少なくとも配線溝の幅の半分以上の厚さにSi膜7を堆積すれば、全ての凹部を充填することができ、後のエッチバック工程でSi膜7の上面の高さが上下する問題はなくなる。
【0263】
しかし、この場合、Siを必要以上厚く堆積する必要があり、堆積時間が長くなる問題が派生的に生じる。一般にSiのCVDでは、供給律速状態では堆積速度は速いが段差被覆性には乏しく、一方、反応律速では堆積速度は遅いが段差被覆性に優れる。
【0264】
本発明では、接続孔の内部は段差被覆性よく形成する必要があるため、反応律速状態での堆積が望ましい。しかし、配線溝を含めた全ての凹部を充填するためには厚膜化が必要となり、堆積時間が長くなる。
【0265】
このような場合、接続孔を充填する段階は段差被覆性のよい反応律速状態で行ない、後の厚膜化の段階は堆積速度の速い供給律速状態で行なえばよい。これにより、段差被覆性の改善と堆積時間の短時間化の両方を同時に実現することができる。このような段階的な成膜方法は、特にスループットが長くなる枚葉式CVD装置を用いる場合において有効である。
【0266】
次に、真空中でSi膜7の表面の自然酸化膜や、FやCなどの不純物をArイオンスパッタ(逆スパッタ)により除去した後、Si膜7の表面の再酸化や汚染を抑制するために、真空連続的にAl膜8、Ti膜9をスパッタ法を用いて全面に順次形成する(図4(d))。なお、Al膜8は、純Al膜でもCuなどを含むAl合金膜でもよい。
【0267】
上記Arイオンスパッタは、基板に高周波電力を投入して放電を発生し、電離したArイオンを基板の自己バイアスによって引き込みエッチングする物理的エッチングなどを用いればよい。
【0268】
また、Al膜8のスパッタ法は通常のスパッタ法でよいが、配線溝内部までAl膜8を形成する必要があり、また、段差被覆性よく形成することが望まれるので、指向性スパッタ法を用いたり、指向性スパッタ法と加熱スパッタ法を組み合わせたリフロー法を用いてもよい。
【0269】
また、自然酸化膜や不純物の除去の後、真空連続的にAl膜8、Ti膜9を形成するのは、例えばクラスターツールを用いればよい。クラスターツールは、付帯したウェハ搬送機構により、複数の真空チャンバー間を基板搬送できる複合装置であり、このような装置を用いれば、自然酸化膜除去プロセスやスパッタプロセスを大気開放せずに真空中で連続的に行なうことができる。
【0270】
次に、450℃、1時間の熱処理により、Si膜7をAl膜8と置換させるとともに、このSi膜7とTi膜9とをシリサイド反応させ、Tiシリサイドを形成することにより、Ti膜9にSi膜7を吸収させる(図4(e))。
【0271】
図において、10は、シリサイド反応に寄与しなかった余剰なTi膜9と、上記Tiシリサイドとを示している(以下、Ti・Tiシリサイド膜という)。Ti・Tiシリサイド膜10において、Al膜8側にはTiシリサイド膜、表面側にはTi膜が多い。
【0272】
このときの熱処理には、枚様式、バッチ式熱処理装置のどちらの装置を用いてもよい。
【0273】
最後に、Ti・Tiシリサイド膜10、余剰なAl膜8をCMP法を用いて除去する。この際、基板上部のバリア膜としてのTiN膜6もCMP法により除去する(図4(f))。この結果、接続孔4および配線溝5の内部にはそれぞれAl膜8からなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される。
【0274】
本実施形態では、被置換膜、導電膜および吸収膜として、それぞれ、Si膜7、Al膜8およびTi膜9を用いる場合について説明した。この場合、Si膜7とAl膜8が置換し、かつSi膜はその上のTi膜9とシリサイド反応を起こすことによって吸収される。
【0275】
これは、熱処理により、Si膜7とAl膜8が相互拡散を起こし、Al膜8中を拡散したSi膜7のSi原子がTi膜9に到達して、シリサイド反応が起こるからである。Ti膜9の近傍では、シリサイド反応のためSi濃度が減少して濃度勾配が生じているため、さらにSi原子はTi膜9の方向へ拡散してTi膜9に吸収される。
【0276】
また、本実施形態では、Si膜7をCDEエッチバック法により配線溝内部まで除去しているため、Al膜8と置換するSi膜7の量(Si量)が少なくて済み、置換に要する熱処理時間を短くすることができる。
【0277】
また、配線溝5のうち、接続孔4から離れた部分では、Al膜8中のSi量が低くなるため、配線層全体の低抵抗化が可能となる。
【0278】
また、Si量を少なくて済むことにより、吸収体であるTi膜9の膜厚を薄膜化できるとともに、生成されるTiシリサイドの厚さも薄くなり、Ti・Tiシリサイド膜10の除去に必要な時間を短縮できる。
【0279】
また、Si量を少なくて済むことにより、、Siノジュールの生成も抑制でき、Siノジュールによる抵抗上昇を抑制できる。また、Siノジュールの生成を抑制できることから、CMP法を用いた除去工程におけるSiノジュールに起因するスクラッチ等の発生を防止できる。
【0280】
本実施形態では、接続孔4と配線溝5を形成した後にバリア膜6を形成することにより、接続孔4および配線溝5の内面全体にバリア膜6が被着した構造を形成したが、図9に示すように、他の構造も実現できる。
【0281】
例えば、接続孔4と配線溝5を形成した後にバリア膜6を形成する場合、段差被覆性の低いスパッタ法を用いてバリア膜6を形成すれば、接続孔4の底面にはバリア膜6がない配線構造を形成できる(図9(a))。
【0282】
また、第1の配線層1がAl配線層である場合、接続孔4の底面にあるバリア膜4は、エレクトロマイグレーション(EM)の拡散障壁となり、拡散速度の不連続性を生じ、EM耐性の劣化の要因になる。
【0283】
しかし、配線溝5の内面に形成されたバリア膜6は、EMによって配線部にボイドが発生した場合、電流を流す補償導線となり、EM耐性を向上させる側面もある。したがって、図9(a)の構造とすれば、接続孔4の底面および配線部の信頼性をともに向上させることができる。
【0284】
また、これとは逆に第1の配線層1がW配線層である場合、Al膜8との反応を抑制するためにバリア膜6が必要である。この場合は、接続孔4と配線溝5を形成した後に、指向性の高いスパッタ法やCVD法を用いれば、接続孔4の底面にもバリア膜6を形成できる(図9(b))。
【0285】
また、接続孔4を形成した後、バリア膜6を形成し、次いで配線溝5を形成すれば、接続孔4の内面にのみバリア膜6を形成することが可能である(図9(c))。
【0286】
また、配線溝5を形成した後にバリア膜6を形成し、次いで接続孔4を形成すれば、接続孔4に形成せず、配線溝5にバリア膜6を形成することが可能である(図9(d))。
【0287】
また、バリア膜6を形成した後に接続孔4および配線溝5を形成すれば、接続孔4および配線溝5以外の部分にバリア膜6を残すことが可能である(図9(e))。この場合、バリア膜は絶縁性材料を用いる。
【0288】
また、この他にも、配線層の上面のみにバリア膜6を形成する構造が可能である。例えば、図9(f)に示すように、配線溝5にAl膜8を充填した後に、余剰なAl膜8、Ti・Tiシリサイド膜をCMPで除去する際、CMP研磨時間を長くすれば、ディッシングの影響により、配線層であるAl膜8の上面が層間絶縁膜3の表面より1段下がった構造になる。
【0289】
この上にバリア膜6を形成した後、このバリア膜6をCMP研磨することにより、配線層の上面のみにバリア膜6を残すことができる。
【0290】
また、この他にも、W−CVDのように、導電性材料上のみに材料を堆積できる選択CVDを用いても同様の構造が実現できる。
【0291】
さらに上面にバリア膜11のある第1の配線層1へ接続する接続孔4をRIE法を用いて形成する際、第1の配線層1の上面のバリア膜11を除去することも可能であるし(図10(a))、バリア膜11の表面でRIEを停止することも可能である(図10(b))。
【0292】
また、形成する膜はバリア膜に限らず、CMP停止層でもよく、両方の性質を兼ね備えたものでもよい。CMP停止層は、Al膜8のCMP研磨速度と比べて研磨速度の低い材料であれば、導電膜、絶縁膜のどちらでもよいが、絶縁膜の場合、接続孔4の底面にないことが前提である。
【0293】
実施形態2
図11および図12を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0294】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上に第1の配線層1を形成する。異なる第1の配線層1は絶縁膜2により互いに分離されている。次に、全面に第1の層間絶縁膜3を形成する。
【0295】
次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて第1の層間絶縁膜3に第1の配線層1に達する深さの接続孔を形成する。すなわち、第1の配線層1に接続する接続孔を形成する。
【0296】
次に、LP−CVD法を用いてSi膜7を全面に形成した後、CMP法を用いて接続孔内部にSi膜7が残るようにSi膜7を研磨する(図11(a))。
【0297】
次に、全面に第2の層間絶縁膜12を形成し(図11(b))、次に、フォトリソグラフィー工程とRIE工程を用いて層間絶縁膜12を加工して配線溝を形成する(図11(c))。図11(b)の工程において、第2の層間絶縁膜12の厚さは、後工程で形成する第2の配線層の厚さと同程度にする。
【0298】
次に、真空中でSi膜7の表面の自然酸化膜と不純物をArイオンスパッタにより除去した後、Si膜7の表面の再酸化や汚染を抑制するために、真空連続的にAl膜8、Ti膜9を順次スパッタにより形成する(図12D)。
【0299】
次に、450℃、1時間の熱処理により、Si膜7をAl膜8と置換させるとともに、このSi膜7とTi膜9とをシリサイド反応させ、Tiシリサイドを形成することにより、Ti膜9にSi膜7を吸収させる。この工程でTi・Tiシリサイド膜10が形成される(図12(e))。
【0300】
最後に、Ti・Tiシリサイド膜10、余剰なAl膜8をCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔4および配線溝5の内部にはそれぞれAl膜8からなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される(図12(f))。
【0301】
本実施形態でも、実施形態1と同様にAl膜8と置換するSi膜7の量が少なくて済むため、Al膜8中に固溶するSi量を減らすことができ、これにより、配線部の低抵抗化が可能となる。
【0302】
また、本実施形態では、第1の層間絶縁膜3上に、直接、第2の層間絶縁膜12を形成する場合について説明したが、第1の層間絶縁膜3上にRIE停止層を形成してもよい。
【0303】
例えば、第2の層間絶縁膜12に対してRIEにおける選択比の高い絶縁膜を第1の層間絶縁膜3上に形成し、配線溝の形成時にRIE停止層とすれば、配線溝の形成時に生じるトレンチング(配線溝底面が湾曲する現象)を抑制することができる。
【0304】
また、接続孔を形成した後にバリア膜としてTiN膜を形成し、その後にSi膜7を形成してもよい。このようにバリア膜を形成すれば、接続孔の底面における第1配線層1とAl膜7との反応を抑制することができる。
【0305】
実施形態3
図13を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0306】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上に第1の配線層1を形成する。異なる第1の配線層1は絶縁膜2により互いに分離されている。次に、全面にSiO2 からなる層間絶縁膜3を形成する。
【0307】
次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて層間絶縁膜3に配線層1に達する深さの接続孔を形成する。すなわち、第1の配線層1に接続する接続孔を形成する。
【0308】
次に、接続孔の内部にボイドが発生しないように、全面にSi膜7をLP−CVD法を用いて堆積した後、CMP法を用いてSi膜7を少なくとも接続孔の内部に残すように研磨除去する(図13(a))。
【0309】
次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて、層間絶縁膜3に配線溝5を形成する(図13(b))。配線溝5は接続孔の領域を含むように形成する。
【0310】
次に、真空中でSi膜7の表面の自然酸化膜や不純物をArイオンスパッタ (逆スパッタ)により除去した後、Si膜7の表面の再酸化や汚染を抑制するために、真空連続的にAl膜8、Ti膜9をスパッタ法を用いて全面に順次形成する(図13(c))。
【0311】
次に、450℃、1時間の熱処理により、Si膜7をAl膜8と置換させるとともに、このSi膜7とTi膜9とをシリサイド反応させ、Tiシリサイドを形成することにより、Ti膜9にSi膜7を吸収させる。この工程でTi・Tiシリサイド膜10が形成される(図13(d))。
【0312】
最後に、Ti・Tiシリサイド膜10、余剰なAl膜8をCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝5の内部にはそれぞれAl膜8からなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される(図13(e))。
【0313】
本実施形態では、層間絶縁膜3の構成材料としてSiO2 を用いている。エッチング条件を調整すれば、RIEによるSiO2 のエッチング速度は、Siのそれよりも速い。このため、RIEを用いて層間絶縁膜3に配線溝5を形成すると、図11Bに示すように、Si膜7は配線溝5の表面から突出することになる。
【0314】
これにより、Si膜7とAl膜8との接触面積が増加し、Al膜8中へのSiの拡散経路が増加するため、Si膜7とAl膜8との置換を容易に行なえるようになる。
【0315】
実施形態4
図14を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0316】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上に第1の配線層1を形成し、次に、層間絶縁膜3に接続孔4、配線溝5を順次形成する(図14(a))。
【0317】
次に、接続孔4の底面に露出した第1の配線層1の表面の自然酸化膜などを除去する。次に、全面にSi膜7をCVD法を用いて形成した後、Si膜7をCMPにより研磨して、接続孔4および配線溝5の内部にSi膜7を選択的に残置させる(図14(b))。
【0318】
次に、真空中でSi膜7の表面の自然酸化膜や不純物を除去した後、バイアススパッタ法によりAl8膜を、通常のスパッタ法によりTi膜9を真空連続的に全面に順次形成する(図14(c))。
【0319】
バイアススパッタ法は、カソード電極側にスパッタターゲットを設置し、基板を設置するアノード電極側に高周波電力などを投入してプラズマを発生させ、基板に印加される自己バイアスでArイオンを基板に引き込みながら成膜を行なう成膜方法である。
【0320】
バイアススパッタ法は、基板に引き込まれるArイオンの物理的エッチング効果により、段差被覆性の高い成膜を行なえるスパッタ法であるが、形成された膜中に多量のArガスを含み、膜中に多くの空洞が生じ、膜質がポーラスとなる欠点がある。
【0321】
しかし、本実施形態では、積極的に空洞のできる成膜条件でAl膜8をバイアススパッタ法により形成する。
【0322】
次に、例えば、約400℃、30分間の熱処理により、Si膜7をAl膜8と置換させるとともに、このSi膜7とTi膜9とをシリサイド反応させ、Tiシリサイドを形成することにより、Ti膜9にSi膜7を吸収させる。この工程でTi・Tiシリサイド膜10が形成される(図14(d))。
【0323】
最後に、Ti・Tiシリサイド膜10、配線溝以外の余剰なAl膜8をCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔4および配線溝5の内部にはそれぞれAl膜8からなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される(図14(e))。
【0324】
本実施形態では、導電膜としてバイアススパッタによって形成したポーラスなAl膜8を用いた。このようなポーラスなAl膜8は結晶性が低く、多結晶膜ではあるが結晶粒径が著しく小さい。
【0325】
したがって、ポーラスなAl膜8中を横切る結晶粒界の総面積は、緻密な多結晶Al膜に比べて大きく、拡散しやすい粒界が多いため、ポーラスなAl膜8中におけるAl原子の自己拡散は速くなる。
【0326】
一般に、このような自己拡散の速いAl膜で形成されたAl配線は、エレクトロマイグレーション耐性およびストレスマイグレーション耐性が低く、配線として使用することができない。
【0327】
しかし、本実施形態では、最初に形成したポーラスなAl膜を直接配線として使用するのではなく、接続孔4および配線溝5の内部に充填されたSi膜7と置換されたAl膜8を配線層として用いるので、配線部はポーラスにはならず問題にならない。
【0328】
なぜならば、置換反応は個々のAl原子とSi原子との相互拡散に起因しているため、マクロなAl膜質によらないためである。すなわち、Si膜7との置換の際に、配線層として十分な緻密性を有するAl膜に変わる。
【0329】
さらに、ポーラスなAl膜はAl原子の自己拡散速度が速いだけでなく、Si膜7(被置換膜)のSi原子のAl膜中の拡散を促進することもできる。Al膜8中のSi拡散を促進できれば、短時間でTi膜9(吸収膜)にトラップさせることができ、置換吸収工程の短縮化および低温化が図れる。
【0330】
このような効果は、Al膜8のポーラス化に限らず、拡散速度を速くする点で、アモルファス化も同様に効果がある。さらに、Al膜8のポーラス化、アモルファス化のみならず、Si膜7のポーラス化、アモルファス化も同様に、Al(導電膜の構成材料)のSi膜7(被置換膜)中への拡散速度を促進するため、置換吸収工程の短縮化および低温化の効果がある。
【0331】
実施形態5
図15および図16を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0332】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上に第1の配線層1を形成し、次に、全面に層間絶縁膜3を形成する。
【0333】
次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて層間絶縁膜3に第1の配線層1に達する深さの接続孔4、この接続孔4を含む領域に配線溝5を順次形成する。すなわち、第1の配線層4に接続する接続孔4および配線溝5を順次形成する(図15(a))。
【0334】
次に、全面にSi膜7をLP−CVD法を用いて薄く堆積する。すなわち、接続孔4および配線溝5の内部を完全に埋め込まない浅いSi膜7を形成する(図15(b))。本実施形態では、Si膜7を被置換膜の他に、Alとヌレ性のよいライナーとしても用いる。
【0335】
次に、指向性スパッタ法を用いて、無加熱で例えば全膜厚(最終膜厚)の1/3程度の厚さのAl膜8を全面に形成した後、通常のスパッタ法を用いて、真空連続的に基板を加熱しながら、残りの全膜厚の2/3程度の厚さのAl膜8を全面に形成する(図15(c))。
【0336】
ここで、指向性スパッタ法としては、例えば、コリメーションスパッタ法や低圧−長距離スパッタ法を用いればよい。加熱しながらAl膜8をスパッタ形成すると、Al膜8の流動性が高くなるので、接続孔4および配線溝5の内部をAl膜8で容易に埋め込むことができる。
【0337】
また、基板を加熱しながら通常のスパッタでAl膜8を形成すると、飛来したスパッタ粒子(Al粒子)の持つ運動エネルギーにより、Al膜8の表面拡散が加速され、低温短時間で接続孔および配線溝の内部をAl膜8で埋め込むことがが可能となる。
【0338】
次に、スパッタ法を用いて真空連続的にTi膜9を全面に形成する(図16(a))。
【0339】
次に、450℃、1時間の熱処理により、Si膜7をAl膜8と置換させるとともに、このSi膜7とTi膜9とをシリサイド反応させ、Tiシリサイドを形成することにより、Ti膜9にSi膜7を吸収させる。この工程でTi・Tiシリサイド膜10が形成される(図16(b))。
【0340】
最後に、Ti・Tiシリサイド膜10、余剰なAl膜8をCMP法を用いて除去する。この際、基板上部のバリア膜としてのTiN膜6もCMP法により除去する(図16(c))。この結果、接続孔4および配線溝5の内部にはそれぞれAl膜8からなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される。
【0341】
実施形態6
まず、素子が形成されたSi基板上に第1の配線層を形成し、次に、全面に層間絶縁膜を形成する。
【0342】
次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて上記層間絶縁膜に第1の配線層1に達する深さの接続孔、この接続孔を含む領域に配線溝を順次形成する。すなわち、第1の配線層に接続する接続孔および配線溝を順次形成する。
【0343】
次に、LP−CVD法を用いて、接続孔および配線溝の内面を被覆する薄いSi膜を形成する。
【0344】
例えば、接続孔の開孔径が0.3μm、深さ0.9μmである場合、Si膜の厚さは5〜50nm程度でよい。このような薄いSi膜は、Al膜とヌレ性のよいライナーとして用いることができる。
【0345】
次に、指向性スパッタ法を用いて、無加熱で厚さ0.8μmのAl膜を全面に形成した後、真空連続的に基板を400〜500℃で加熱する。この加熱時にAl膜は流動して接続孔および配線溝の内部を充填する。
【0346】
ここで、Al膜は指向性スパッタを用いて形成しているが、接続孔の底部ではAl膜は薄膜化してしまう。薄膜化したAl膜は、加熱により凝集して分離しやすく、分離した場合、Al膜の表面拡散の経路がなくなり、流動しなくなる。
【0347】
しかし、本実施形態では、下地層としてAl膜とヌレ性のよいSi膜があるので、Al膜は凝集分離を起こしにくく、接続孔および配線溝の内部にAl膜を埋め込むことができる。また、SiとAlは相互拡散するため、Al膜の流動とともに、徐々にSi膜のSiはAl膜中に拡散してゆく。
【0348】
次に、基板温度をAl膜の流動温度に保持しながら、スパッタ法を用いて全面にTi膜を形成する。このとき、Si膜とAl膜とが置換する。さらに、この置換の際に、Al膜中を拡散したSiはAl膜の表面(上面)でTi膜とシリサイド反応を起こし、安定なTi・シリサイド膜が形成される。
【0349】
最後に、Ti膜、Tiシリサイド膜、配線溝外の余剰なAl膜をCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれAl膜からなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される。
【0350】
実施形態7
まず、素子が形成されたSi基板上に第1の配線層を形成し、次に、全面に層間絶縁膜を形成する。
【0351】
次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて上記層間絶縁膜に第1の配線層に達する深さの接続孔、この接続孔を含む領域に配線溝を順次形成する。すなわち、第1の配線層に接続する接続孔および配線溝を順次形成する。
【0352】
次に、スパッタ法を用いて、全面にバリア膜としてのTiN膜を形成する。
【0353】
次に、LP−CVD法を用いて、接続孔および配線溝の内面を被覆する薄いSi膜を形成する。このSi膜は、被置換膜の他に、Alの核発生を増加させる膜としても用いられる。
【0354】
次に、CVD法を用いて、全面にAl膜を形成する。ここで、原料としてはジメチルアルミニウムハイドライドを用い、基板温度は300〜400℃程度に設定する。
【0355】
このとき、Al膜の下地はSi膜であるので、つまり、多数のAlの核があるため、Al膜は均一に成長する。したがって、接続孔および配線溝の内部はAl膜により充填される。
【0356】
次に、基板温度を450℃に上昇させるとともに、真空連続的にTi膜をスパッタ法により形成する。この昇温過程、Tiスパッタ過程において、Si膜がAl膜と置換するとともに、このSi膜とTi膜とがシリサイド反応して、Tiシリサイド膜が形成されることにより、Ti膜にSi膜が吸収させる。
【0357】
このとき、Al膜とSi膜の置換が不十分である場合、Ti膜の形成後も加熱を継続するとよい。
【0358】
最後に、Ti膜、Tiシリサイド膜、余剰なAl膜をCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれAl膜からなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される。
【0359】
実施形態8
本実施形態は、上記第1〜第7の実施形態の全てに適用できる。
【0360】
接続孔や配線溝の内部にSi膜を充填する方法において、Si膜を形成した後にCMP法により接続孔や配線溝の外部の余剰なSi膜を除去した場合、Si膜の表面にはCMP研磨剤が残留する可能性がある。
【0361】
また、CDEエッチバック法やRIEエッチバック法により接続孔や配線溝の外部の余剰なSi膜を除去した場合、Si膜の表面にはハロゲン化物が残留する可能性がある。
【0362】
さらに、接続孔や配線溝の内部にSi膜を充填した後に、大気開放した場合、Si膜の表面には自然酸化膜が形成され、あるいは大気中のCなどの付着や汚染が生じる。
【0363】
このような自然酸化膜や不純物はAlとSiの置換反応、すなわち相互拡散を妨げ、残留物による抵抗上昇や置換反応に要する時間が長くなるなどの問題が生じる。
【0364】
ここで、Si膜の表面の自然酸化膜を除去するには、希HFや弗化アンモニウムなどを用いたウエットエッチングが効果がある。さらに、10ppb以下の容存酸素量の超純水を用いてSi膜の表面の水素終端すれば、大気放置による自然酸化を効果的に抑制することができる。
【0365】
また、Si膜の表面の自然酸化膜や不純物を除去するには、Arイオンスパッタによるドライエッチングが効果がある。さらにドライエッチング後に、真空連続的にAl膜を形成すれば、Si膜の表面の再酸化を効果的に抑制することができる。
【0366】
また、接続孔および配線溝の内部にSi膜を形成する方法として、全面にSi膜を形成した後に、接続孔の内部に残すようにSi膜をCDEエッチバックやRIEエッチバックのようなドライプロセスを用いて除去する場合、真空連続的にAl膜を形成することにより、Si膜の表面の再酸化を効果的に抑制することができる。
【0367】
また、接続孔および配線溝の内部に形成されたSi膜上の自然酸化膜は極めて薄いため、Alによって還元することができる。したがって、例えば、基板を加熱しながら、スパッタする加熱スパッタを用いれば、Al膜の形成時に自然酸化膜を還元し、相互拡散のパスを確保することができる。
【0368】
実施形態9
本実施形態は、上記第1〜第7の実施形態の全てに適用できる。さらに、上記第1〜第7の実施形態に上記第8の実施形態を適用した各々に対しても適用できる。
【0369】
接続孔と接続する第1の配線層の表面には、自然酸化膜や不純物が存在し、このような自然酸化膜や不純物は、上下配線層間のコンタクト抵抗を増加させる原因となる。
【0370】
このような自然酸化膜や不純物を除去するには、Si膜の形成前に真空中でArイオンスパッタやハロゲンを含むエッチングガスを用いて化学的エッチングを行なうことが有効であり、さらに配線層表面の再酸化を抑制するためには、真空連続的にSi膜を形成することが有効である。
【0371】
ここで、Arイオンスパッタのような物理エッチングは、枚葉式装置で行なうことが必須とされるため、自然酸化膜などを除去した後のSi膜の形成も枚葉式装置で行なうことが望ましい。
【0372】
これに対し、エッチングガスを用いた化学的エッチングは、枚様式装置でもバッチ式装置でも行なうことが可能であり、自然酸化膜などを除去した後のSi膜の形成は枚様式装置およびバッチ式装置の一方に限定されることない。
【0373】
また、この他にも、Tiのような還元性物質からなる膜を第1の配線層の表面に形成することにより、Al配線層の表面の自然酸化膜を還元してもよい。Tiは非常に還元性の高い材料で、Al配線層の表面の酸化膜(Al2 3 膜)を還元することができ、さらに、Tiが形成されることによりコンタクト抵抗が低くなる。
【0374】
しかし、TiとSiとはシリサイド反応を起こすため、Si膜とAl膜との置換反応を用いた本発明においては、Si膜とAl膜を置換する前に、Ti膜とSi膜とが反応してTiシリサイド膜が形成され、このTiシリサイド膜による悪影響の心配がある。これに対しては、真空連続的にTi膜上にバリア膜としてTiN膜を形成することが有効であり、これにより、シリサイド反応の抑制とコンタクト抵抗の低下を同時に実現することができる。
【0375】
実施形態10
図17を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0376】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上にAlからなる第1の配線層1を形成し、次に、全面に層間絶縁膜3を形成する。
【0377】
次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて第1の層間絶縁膜3に第1の配線層1に達する深さの接続孔、この接続孔を含む領域に配線溝を順次形成する。すなわち、第1の配線層1に接続する接続孔および配線溝を順次形成する。
【0378】
次に、接続孔の底面に露出した第1の配線層1の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。次に、接続孔および配線溝の内部にボイドが発生しないように、全面にSi膜7をCVD法を用いてステップカバレッジよく堆積した後、接続孔および配線溝5の内部のみにSi膜7が残るように、CMP法またはCDE法を用いて余剰なSi膜7を除去する(図17(a))。
【0379】
次に、Si膜7の表面の自然酸化膜を、ウエット表面処理またはドライ表面処理により、例えば、逆スパッタにより除去した後、全面にAl膜8を堆積する。
【0380】
このとき、図17(a)の工程で、CDE法を用いてSi膜7を配線溝の内部まで除去した場合には、配線溝の内部が充填されるようにAl膜8を形成する。なぜならば、配線溝の内部がAl膜8で充填されていない場合、後工程においてTi膜が配線溝の内部にも形成され、これにより、Si膜とAl膜の置換後に、Ti膜やTiシリサイド膜を除去できなくなる可能性があるからである。
【0381】
次に、基板を真空連続的に別チャンバ内に搬送した後、Tiターゲットと基板と間にシャドウマスクを配置し、このシャドウマスクを介してAl膜8上にTi膜9aを形成する。シャドウマスクを用いることにより、Al膜8上に、一定のピッチで配列された複数のTi膜9aが形成されることになる。
【0382】
次に、全面にAl膜8を堆積した後、シャドウマスクを用いてこのAl膜8上にTi膜9aを真空連続的に形成する。このとき、シャドウマスクの配置位置を先の場合のそれとずらしておく。この結果、先の複数のTi膜9aに対して、平面的に形成位置が一定量ずれた複数のTi膜9aが形成され、Ti膜9aの上下方向におけるオーバーラップ部分が少なくなる。この後、全面にAl膜8を再度形成する(図17(b))。
【0383】
このように、Al膜8と複数のTi膜9aの堆積工程を交互に行なえば、Al膜8とTi膜9aとの接触面積が実効的に増加する。また、Ti膜9aの上下方向におけるオーバーラップ部分が少ないので、次工程の熱処理によりAl膜8中を拡散してくるSi原子をより効果的にTi膜9aにトラップすることができる。
【0384】
また、このように真空連続で、複数のAl膜8とのTi膜9aと堆積工程を繰り返すことにより、Al膜8とTi膜9aとの接触界面では自然酸化膜が形成されない。
【0385】
Si膜7とAl膜8との相互拡散が生じ、Si膜7とTi膜9aとのシリサイド化反応が生じる際に、各々の膜の界面に自然酸化膜が形成されていると、自然酸化膜により相互拡散が抑制され、さらには自然酸化膜がシリサイド化反応の反応障壁となり、シリサイド化反応が抑制される可能性がある。
【0386】
これらの抑制を回避するために、自然酸化膜を除去する工程が必要になるが、本実施形態のように、吸収膜である複数のTi膜9aを真空連続で堆積することにより、自然酸化膜を除去する工程を行なう必要がなくなる。
【0387】
次に、例えば450℃、1時間の熱処理により、Si膜7をAl膜8と置換させるとともに、このSi膜7とTi膜9aとをシリサイド反応させ、Tiシリサイドを形成することにより、Ti膜9aにSi膜7を吸収させる。この工程でTi・Tiシリサイド膜10が形成される(図17(c))。
【0388】
このとき、本実施形態では、Al膜8とTi膜9aとの実効的な接触面積が大きく、Ti膜9aの上下方向におけるオーバーラップ部分が少ないので、図17(c)における置換吸収工程は効率の高いものとなる。
【0389】
すなわち、Al膜8中を拡散してきたSi膜7のSi原子は、Al膜8とTi膜9aとの界面においてトラップ(シリサイド化)されるが、本実施形態では、Al膜8とTi膜9aとの実効的な接触面積が大きいので、上記トラップの起こる確率が高くなり、置換吸収工程を短時間で行なうことができる。
【0390】
本実施形態では、複数のTi膜9aからなる層が2層の場合について説明したが、層数を増やすことにより、置換吸収工程の時間をさらに短縮できるようになる。
【0391】
最後に、Ti・Tiシリサイド膜10、余剰なAl膜8をCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれAl膜8からなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される。
【0392】
なお、本実施形態では、シャドウマスクを用いて、同一層に複数のTi膜9aを形成する方法について説明したが、フォトリソグラフィとRIEあるいはウエットエッチングによるパターニング工程を用いてもよい。
【0393】
この場合、シャドウマスクを用いて形成したTi膜9aと比較して、より微細なTi膜を形成することができるため、よりAl膜8との接触面積が増加し、より効率的にSi膜を吸収することができる。
【0394】
さらに、この方法によれば、同一層内の複数のTi膜のレイアウトを下層Si層の量に合わせて配置することも可能であり、余剰のTi膜を形成することなく、Si膜の吸収を実現できる。
【0395】
この方法を具体的に説明すると以下の通りである。
【0396】
まず、素子が形成されたSi基板上にAlからなる第1の配線層を形成し、次に、全面に層間絶縁膜を形成する。
【0397】
次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて第1の層間絶縁膜に第1の配線層に達する深さの接続孔、この接続孔を含む領域に配線溝を順次形成する。すなわち、第1の配線層に接続する接続孔および配線溝を順次形成する。
【0398】
次に、接続孔の底面に露出した第1の配線層の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。次に、接続孔および配線溝の内部にボイドが発生しないように、全面にSi膜をCVD法を用いてステップカバレッジよく堆積した後、接続孔および配線溝の内部のみにSi膜が残るように、CMP法またはCDE法を用いて余剰なSi膜を除去する。
【0399】
次に、全面にAl膜を堆積する。ここで、先の工程で、CMP法またはCDE法を用いて配線溝の内部のSi膜もエッチングして、配線溝の内部がSi膜で完全には充填されていない下地構造を形成した場合には、配線溝の内部が完全に充填されるようにAl膜を堆積する必要がある。
【0400】
なぜならば、配線溝の内部が完全に充填されていない場合、後工程において形成するTi膜が配線溝の内部にも形成され、Ti膜、後工程において生成されるTiシリサイド膜を、後工程で除去できなくなる可能性があるためである。
【0401】
次に、Ti膜を真空連続的にAl膜上に堆積する。
【0402】
次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて、少なくとも、接続孔および配線溝の上部に堆積されたTi膜を分割する。
【0403】
このとき、Ti膜下のAl膜が十分に残るようなエッチング選択比で、Ti膜をエッチング加工するか、または配線溝の内部が充填されたSi膜が十分に残るようなエッチング選択比で、Ti膜およびAl膜を同時にエッチング加工した後に、再度表出したSi膜、Ti膜およびAl膜の表面の自然酸化膜を除去する工程を経て、再度、Al膜により配線溝の内部が完全に充填されるように堆積してもよい。
【0404】
ここで、Al膜を再度充填するのは、上述のようにSiの下地に対する充填率によっては、後工程において、Ti膜が配線溝の内部に形成され、後の除去工程において、Ti膜や、Tiシリサイド膜を除去でなくなる可能性があるためである。
【0405】
上記のようにTi膜を分割した後、Ti膜、Al膜の表面の自然酸化膜、Si膜も表出した場合にはその表面の自然酸化膜も除去した後、分割したTi膜により形成された凹部の間にボイド等が生じないように、ロングスロースパッタ、コリメーションスパッタ等の異方性のスパッタ法を用いて、再度、全面にAl膜を堆積する。
【0406】
各々の膜の表面にはTi膜の分割工程時に自然酸化膜が形成されるために、後工程(熱処理による置換吸収工程)において、Al膜中を拡散してくるSiとTi膜とのシリサイド化反応が阻害されると同時に、SiとAlの拡散が抑制される可能性が高い。
【0407】
そこで、AlとSiの拡散と、SiとTiのシリサイド化反応とからなる、置換反応を促進するために、Ti膜の分割工程後に、上述したTi膜、Al膜、Si膜の表出した各々の表面の自然酸化膜の除去を行なう。
【0408】
また、Ti膜の分割後、ボイド等が生じないように(Ti膜とAl膜との界面に空隙がないように)、Al膜を堆積するのは、置換吸収工程の際にSiが拡散によってTi膜に十分到達し、シリサイド化する経路を確保するためである。
【0409】
このようにAl膜と分割されたTi膜とを形成すれば、Ti膜とAl膜とが接触する表面積が実効的に増加し、置換吸収を効率よく行なうことができる。
【0410】
すなわち、Al膜中を拡散してきたSiはTi膜とAl膜との界面において、トラップ(シリサイド化)されるため、Ti膜とAl膜との界面の増加はトラップ確率を増加させ、これにより置換吸収工程を短時間で行なうことができる。
【0411】
このようなTi膜の分割工程とAl堆積の工程を複数回繰り返せば、置換吸収をより効率的に行なうことができる。
【0412】
なお、Ti膜の分割工程とAl膜の堆積工程を繰り返す際に、下層の分割されたTi膜の領域と上層の分割されたTi膜の領域が、接続孔または溝配線の内部に充填されたSi膜に対して、重ならないようにTi膜をパターニングしていくことによって、さらに効率よく下方のSiをトラップすることができる。
【0413】
次に、例えば約450℃以上の熱処理により、Si膜をAl膜と置換するとともに、Si膜とTi膜とをシリサイド反応させて、Tiシリサイドを形成することにより、Ti膜にSi膜を吸収させる。
【0414】
最後に、シリサイド反応に寄与しなかったTi膜、Tiシリサイド膜、余剰なAl膜8をCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれAl膜からなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される。
【0415】
また、本実施形態では、シャドウマスクを用いてTi膜を分割し、かつAl膜と積層化する場合について説明したが、単純にTi連続膜とAl膜を積層化しても、Al膜上に1層形成するよりも置換時間を短くできる。
【0416】
さらに、Ti膜を薄膜化した場合、Ti膜はミクロには網目構造となるため、Al膜中を拡散してきたSi原子は、Ti膜または先にシリサイド反応した薄いTiシリサイド層を通過して上層Tiとシリサイド反応できる。すなわち、薄膜化したTi膜を多層にわたりAl膜と多層するとその効果は大きくなる。
【0417】
さらに、本発明の骨子は導電膜と吸収膜の接触面積を増加させることにあり、導電膜の表面に凹凸を形成することでも、接触面積の増加が図れる。以下、この方法について具体的に説明する。
【0418】
例えば、Al膜をスパッタ形成する場合、基板を加熱しながらスパッタ形成すると、Al膜の成膜初期にはAlの凝集が起こり、Al塊が形成される。このようなAl塊があると、後に飛来するAlスパッタ粒子は基板上を拡散して、Al塊に吸収されながら成長するため、表面が大きな凹凸部を有するAl膜が形成される。
【0419】
このような表面に大きな凹凸部を有するAl膜の表面にTi膜を形成すれば、Al膜とTi膜の接触面積を増加させることができ、下方のSi膜のSi原子のトラップ確率を高くすることができる。
【0420】
さらには、形成したAl膜にイオン注入法を用いてTiを導入し、Al膜の表面部分にTiを分散させてもよい。イオン注入法では、AlとTiの反応を起こさずにAl膜中にTiを存在させることができ、かつAlの結晶性を崩し、自己拡散係数の高いアモルファス状態のAl膜を形成できるため、後工程である置換工程における置換時間を短縮化できる。
【0421】
実施形態11
図18および図19を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0422】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上に第1のAl配線層1を形成する。異なる第1の配線層1は、絶縁膜2により互いに分離されている。次いで、前面に層間絶縁膜3を形成する(図18(a))。
【0423】
次に、フォトリソグラフィーとRIEを用いて、層間絶縁膜3に第1の配線層に達する深さの接続孔4、この接続孔を含む領域に配線溝5を順次形成する(図18(b))。すなわち、第1の配線層1に接続する接続孔4および配線溝5を順次形成する。
【0424】
次に、接続孔4の内部にボイドが発生しないように、全面にボロン添加アモルファスSi膜7をLP−CVD法を用いて堆積する。その後、CDEにより、Si膜7を少なくとも接続孔4の内部に残すように、エッチング除去する(図18(c))。
【0425】
次に、Si膜7表面の自然酸化膜と不純物をArイオンスパッタで除去した後、真空雰囲気で連続的にAl膜8をスパッタにより形成する(図18(d))。
【0426】
次に、450℃、1時間の電気炉での熱処理により、Al中にSiを拡散させてAl膜8中にSiを混合する。この熱処理では、Al表面には凹凸が形成され、SiはAl膜中を拡散し、一部はAl中で均一にノジュール化している(図19(e))。
【0427】
次に、Al表面およびAl表面に析出したSi表面の自然酸化膜と不純物をArイオンスパッタで除去した後、真空連続的にTi膜9をスパッタにより形成する(図19(f))。
【0428】
次に、450℃、1時間の熱処理により、Al中のSiとTi膜とをシリサイド反応させ、TiSi化合物を形成することにより、Ti膜にSiを吸収させる。この工程では、上層10として、TiSi化合物層のほかにAlTi化合物層10も形成される(図19(g))。
【0429】
次に、Ti膜、TiSi化合物層、AlTi化合物層、余剰なAl膜をCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔4および配線溝5の内部にはそれぞれAlからなるAlプラグ8aおよびAl配線層(第2の配線層)8bが形成される(図19(h))。
【0430】
実施形態10で説明したように、Alの加熱スパッタではAl表面に凹凸が生じる。Al膜表面に凹凸を形成することでTi膜との接触面積を増加させることができ、Siのトラップ確率を高くすることができる。このようなAl表面凹凸は、本実施形態のようにAl膜を形成した後の熱処理によっても実現でき、同様の効果が得られる。
【0431】
さらに、本実施形態のようにSiがAl膜中に拡散、混合するために十分な時間の熱処理を行えば、Al膜中のSiの均一化を図ることができる。LSIの配線パターンレイアウトによっては、Si量の多い領域や少ない領域が混在する。すなわち、下方にSi量が少ない場合と比較して下方のSi量が多い場合、上方のTi膜はより多くのSiをシリサイド化により吸収しなくてはならない。熱処理時間は、基板上の最大Si量領域の置換を終了させる時間で決定されるため、プロセス時間が長くなる。従って、本実施形態のように予め、Al膜中のSi分布の均一化を図れば、置換に要する時間が軽減され、全体としてのプロセス時間は短くできる。
【0432】
さらに、Siを上層Tiに吸収させる熱処理を施した場合、第1のAl配線層や第2のAl配線層内にボイドが生じる場合がある。このようなボイドは、Siを吸収することによって体積増加するAl表層部とSi拡散によって体積減少する配線溝部や接続孔部に生じる応力勾配が原因であると考えられる。
【0433】
本実施形態では、SiをTiに吸収させる熱処理の前に、AlとSiを拡散、混合(一部置換)させるための熱処理を行うことを特徴としている。この方法を用いれば、先の熱処理によりAl膜中のSiの分布が均一化されるため、SiをTiに吸収させる熱処理では、Si濃度勾配に起因する応力勾配を緩和できる。
【0434】
本実施形態では、Tiを形成する前に電気炉を用いて熱処理する方法について説明したが、Si量が少ない場合は拡散、混合のための熱処理時間は短くてもよく、実施形態10で説明したように、基板を加熱しながらAlを形成する方法でもよい。このような場合、クラスターツールを用いて真空連続的にTiの形成を行えば、AlやAl表面に析出したSi表面には自然酸化膜は成長せず、除去工程を省くことができる。
【0435】
さらに、Alを形成した後に基板を加熱してTiを形成する方法でも、同様の効果が得られる。この場合、Tiの形成時間に比較してSiをTiに吸収させる時間が長く必要であるならば、加熱してTiを形成した後に、電気炉での熱処理を追加してもよい。このように吸収膜であるTiを形成する前に基板を加熱すれば、Alを熱膨張させることができ、応力緩和に効果がある。
【0436】
実施形態12
図20および図21を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0437】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上に第1のAl配線層1を形成する。異なる第1の配線層1は、絶縁膜2により互いに分離されている。次いで、全面に層間絶縁膜3を形成する(図20(a))。
【0438】
次に、200nmの膜厚のTi膜9をスパッタにより形成する(図20(b))。
【0439】
次に、フォトリソグラフィーによりTi膜9上にレジストパターン21aを形成し、Ti膜9と層間絶縁膜3を順次RIEによってエッチングし、配線溝5を形成する。(図20(c))。この時、Ti膜9のRIEにはCl系ガスを、層間絶縁膜3のRIEにはF系ガスを用いる。さらに、レジストパターン21aをアッシング除去する(図20(d))。
【0440】
次に、レジストパターン21bを形成し、このレジストパターン21bをマスクとして用いて、RIEにより層間絶縁膜3に第1の配線層1に達する深さの接続孔4を形成する(図20(e))。その後、レジストパターン21bを除去し、その結果、第1の配線層1に接続する接続孔4および配線溝5が形成される(図21(f))。
【0441】
次に、接続孔4の内部にボイドが発生しないように、全面にボロン添加アモルファスSi膜7をLP−CVD法を用いて堆積する。次に、CDEにより、Si膜7を少なくとも接続孔4の内部に残すようにエッチング除去する(図21(g))。
【0442】
次に、層間絶縁膜3上のTi膜9の表面とSi膜7の表面の自然酸化膜と不純物をArイオンスパッタで除去した後、真空連続的にAl膜8をスパッタにより形成する(図21(h))。
【0443】
次に、450℃、1時間の電気炉での熱処理により、AlとSiを置換させるとともに、SiとTi膜とをシリサイド反応させ、Tiシリサイドを形成することによりTi膜にSiを吸収させる。この工程では、Tiシリサイド層のほかにAlTi層も形成される(図21(i))。参照符号10は、これらの層を示している。
【0444】
次に、配線溝外部のAl膜、Ti膜、Tiシリサイド層、AlTi化合物層をCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれAlからなるAlプラグ8aおよびAl配線層(第2の配線層)8bが形成される(図21(j))。
【0445】
実施形態10では、Al膜中に複数のTi層を配列する方法について説明したが、本実施形態のように、Al膜底部に複数のTi層を配列してもよく、同様にSi原子のトラップ効率を高めることができる。また、本実施形態では配線溝形成とのTiパターニングを同時に行うことができるため、実施形態10のようにシャドウマスクを用いてTiパターンを形成しなくてよく、実用面で問題となるシャドウマスクから剥離するTiダストを低減することができる。
【0446】
また、Ti膜をAl上に形成した場合、SiとAlを置換するとともに、Siを上層Tiに吸収させる熱処理工程において、第1Al配線層、接続孔内および第2Al配線層内にボイドが生じる場合がある。このようなボイドは、Ti/Al界面に形成されるAlTi合金層やSiを吸収することによって形成されるTiSi層の体積変化に起因する応力勾配によって引き起こされていると考えられる。ボイドはこのAlに加わる応力を緩和するために発生し、配線溝外部のAl除去後も第1Al配線層、接続孔内および第2Al配線層内にボイドが残存する。配線内のボイドは配線断線や信頼性の劣化という問題となり、改善が必要である。
【0447】
実施形態10で説明した方法では、Al膜最表面にはTi層がないため、TiSi層やAlTi層から拘束を受けることはなくなる。この場合、Al膜下方ではTiSi反応やAlTi合金化反応に伴う体積変化を生じてAl膜には応力が加わるが、Al表面が自由に変形できるため、配線溝内、接続孔内および第1Al配線層内にボイドを発生することなく応力を緩和する事ができる。
【0448】
さらに本実施形態では、Siをシリサイド化させて吸収させるTi膜をAl膜底部に形成することを特徴としている。このようにTi膜をAl膜下方に配置すると、Al表面はTiSi層やAlTi層から拘束を受けることはなくなる。この場合、Al膜下方ではTiSi反応やAlTi合金化反応に伴う体積変化を生じてAl膜には応力が加わるが、Al表面が自由に変形できるため、配線溝内、接続孔内および第1Al配線層内にボイドを発生することなく応力を緩和する事ができる。
【0449】
さらに、本実施形態では、配線溝と接続孔を形成して同時にAlを充填する方法について説明をしたが、接続孔だけをこの方法で形成してもよい。すなわち、絶縁膜3上に全面にTi膜9を形成し、フォトリソグラフィーとRIEでTi膜9、絶縁膜3を順次エッチングする(図22(a))。次に、LP−CVDによりSi膜を形成し、CDEによりエッチバックすることにより接続孔内部のみにSi膜7を充填する(図22(b))。次いでAl膜8を形成する(図22(c))。この状態で熱処理を行うと、接続孔内のSi膜7は絶縁膜3上のTi膜9にシリサイド化して吸収されるとともに、SiとAlが置換される(図22(d))。次に、Al膜8と、絶縁膜3上のAlTi化合物層/TiSi化合物層/Ti層10をCMPにより除去する(図22(e))。
【0450】
このように予めAl接続体を形成した場合、次に、層間絶縁膜を形成し、層間絶縁膜にAl接続体に到達するまでの配線溝を形成し、その配線溝にCuなどの低抵抗金属を充填すれば、低抵抗な配線を実現できる。
【0451】
実施形態13
図23を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0452】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上にAlからなる第1の配線層1を形成し、次に、全面に層間絶縁膜3を形成する。
【0453】
次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて第1の層間絶縁膜3に第1の配線層1に達する深さの接続孔、この接続孔を含む領域に配線溝を順次形成する。すなわち、第1の配線層4に接続する接続孔および配線溝を順次形成する。
【0454】
次に、接続孔の底面に露出した第1の配線層1の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。次に、接続孔および配線溝の内部にボイドが発生しないように、全面にSi膜7をCVD法を用いてステップカバレッジよく堆積した後、接続孔および配線溝5の内部にSi膜7が残るように、CDE法を用いてSi膜7を除去する(図23(a))。
【0455】
次に、Si膜7の表面の自然酸化膜を、ウエット表面処理またはドライ表面処理により、例えば、逆スパッタにより除去した後、全面にAl膜81 を堆積する。次に、基板を真空連続的に別チャンバ内に搬送した後、シャワーヘッド状ノズル、または一本以上のノズルを用いて、Ti微粒子を分散堆積させ、続いてスパッタ法を用い、真空連続的にAlを全面堆積して、Ti微粒子を含むAl膜82 を形成する(図23(b))。
【0456】
なお、Al膜81 の全面にAlをスパッタしながらTi微粒子を供給してAl膜82 を形成してもよい。
【0457】
また、Al膜81 の全面にTi微粒子とAl微粒子との混合微粒子を供給することによって、Al膜82 を形成してもよい。
【0458】
さらに、Al膜82 の形成は、Al微粒子とTi微粒子が均一に分散した溶液の塗布によって行なってもよい。
【0459】
さらにまた、ターゲットとして、Al中にTi微粒子を埋め込んだターゲットを用いたスパッタ法により形成してもよい。この方法の場合、ターゲット中のTi微粒子が落下して基板上のAl膜に取り込まれ、上述した方法と同様にAl膜中に複数のTi膜9aを形成できるだけでなく、特別な機能を有するスパッタ装置を用いずに済むという利点がある。
【0460】
また、マグネトロンスパッタにおいて、ターゲット表面のエロージョン領域 (プラズマ密度の高い領域)を固定して、エロージョン領域近傍に再付着したTiパーティクルを基板上に落下させて、Al膜中にTiのスパッタとともに分散させてもよい。
【0461】
また、表面に凹凸部を有するターゲットを用い、凹部に再付着したTiパーティクルを基板上に落下させてAl膜中にTiのスパッタとともに分散させてもよい。
【0462】
次に、例えば450℃、1時間の熱処理により、Si膜7をAl膜81 ,82 と置換させるとともに、このSi膜7とAl膜82 中のTi微粒子とをシリサイド反応させ、Tiシリサイドを形成することにより、Ti微粒子にSi膜7を吸収させる。この工程でTi・Tiシリサイド膜10が形成される(図23(c))。
【0463】
このとき、吸収体であるTi微粒子をAl膜82 中に分散させているので、Siと反応するTiの面積が大きくなるため、Si膜7を効率よくシリサイド化できる。したがって、図23(c)における置換吸収工程は、効率の高いものとなる。
【0464】
最後に、Ti・Tiシリサイド膜10、余剰なAl膜81 ,82 をCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれAl膜8からなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される(図23(d)。
【0465】
なお、実施形態10,11では、Si膜上にAl膜を堆積した後に、複数のTi膜を含むAl膜を形成する方法、Ti微粒子を含むAl膜を形成する方法について説明したが、接続孔および配線溝が完全にSi膜で充填されている場合は、Si膜上に直接、AlとTiの混合膜を形成しても同様の効果が得られる。
【0466】
すなわち、1層のTi膜を複数に分割したような形態のTiを用いることにより、1層のTi膜を用いた場合よりも、Alと接触するTiの表面積を増加させ、単位時間にSiを吸い上げる実効的なTiの量を増加させればよい。
【0467】
本発明では埋め込み型配線を前提としており、TiまたはTi化合物からなる高抵抗領域は、配線層を形成する際のCMPによる除去工程によって容易に除去できるため、配線の抵抗上昇には影響せず、かつ効率的にAlとSiの置換反応を進行させることができる。
【0468】
実施形態14
まず、素子が形成されたSi基板上にAlからなる第1の配線層を形成し、次に、全面に層間絶縁膜を形成する。
【0469】
次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて上記層間絶縁膜に第1の配線層に達する深さの接続孔、この接続孔を含む領域に配線溝を順次形成する。すなわち、第1の配線層に接続する接続孔および配線溝を順次形成する。
【0470】
次に、接続孔の底面に露出した第1の配線層の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。次に、接続孔および配線溝の内部にボイドが発生しないように、全面にSi膜をCVD法を用いてステップカバレッジよく堆積した後、接続孔および配線溝の内部にSi膜が残るように、CMP法またはCDE法を用いて余剰なSi膜を除去する。
【0471】
次に、Si膜の表面の自然酸化膜を、ウエット表面処理またはドライ表面処理により、例えば、逆スパッタにより除去した後、全面にAl膜を堆積する。
【0472】
次に、基板を真空連続的に別チャンバ内に搬送した後、TiターゲットにAlペレットを埋め込んだターゲット(モザイクターゲット)を用いたスパッタ法により、先のAl膜上にAlとTiとの混合膜(Al・Ti混合膜)を堆積する。
【0473】
次に、例えば450℃、1時間の熱処理により、Si膜をAl膜,Al・Ti混合膜と置換させるとともに、このSi膜とAl・Ti混合膜中のTiとをシリサイド反応させ、Tiシリサイドを形成することにより、TiにSi膜7を吸収させる。この工程でTi・Tiシリサイド膜が形成される。
【0474】
最後に、Ti・Tiシリサイド膜、余剰なAl膜、Al・Ti混合膜をCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれAl膜からなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される。
【0475】
本実施形態では、Al膜を形成した後にAl・Ti混合膜を形成したが、接続孔および配線溝の内部が完全にSi膜で充填されている構造ならば、直接Si膜上にAl・Ti混合膜を形成しても問題ない。
【0476】
なぜならば、接続孔および配線溝の内部のSi膜は、熱処理によってその上のAl・Ti混合膜中のAlと置換し、電極として使用する接続孔および配線溝の内部には、抵抗を上昇させるシリサイド膜が形成されないためである。
【0477】
実施形態15
まず、素子が形成されたSi基板上にAlからなる第1の配線層を形成し、次に、全面に層間絶縁膜を形成する。
【0478】
次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて上記層間絶縁膜に第1の配線層に達する深さの接続孔、この接続孔を含む領域に配線溝を順次形成する。すなわち、第1の配線層に接続する接続孔および配線溝を順次形成する。
【0479】
次に、接続孔の底面に露出した第1の配線層の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。次に、接続孔および配線溝の内部にボイドが発生しないように、全面にSi膜をCVD法を用いてステップカバレッジよく堆積した後、接続孔および配線溝の内部にSi膜が残るように、CMP法またはCDE法を用いて余剰なSi膜を除去する。
【0480】
次に、Si膜の表面の自然酸化膜を、ウエット表面処理またはドライ表面処理により、例えば、逆スパッタにより除去した後、全面にAl膜、Ti膜を真空連続的に順次形成する。
【0481】
次に、図24に示すような温度シーケンスの熱処理を行なう。例えば、約500℃で30分の熱処理を行なうことによってSi膜とAl膜との置換を行ない、さらに450℃で2時間の熱処理を行ない、さらに430℃で10時間の熱処理を行なう(図24(a))。
【0482】
このような多段階の熱処理により、Si膜をAl膜と置換させるとともに、このSi膜7とTi膜とをシリサイド反応させ、Tiシリサイドを形成することにより、Ti膜にSi膜を吸収させる。この工程でTi・Tiシリサイド膜が形成される。
【0483】
最後に、Ti・Tiシリサイド膜、余剰なAl膜をCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれAl膜からなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される。
【0484】
本発明は、多段階の熱処理を行なうことにより、被置換膜(Si膜)と導電膜(Al膜)の置換時間、および被置換膜(Si膜)を吸収膜(Ti膜)へ吸収させる吸収時間を短時間化するとともに、配線溝および接続孔の内部に残留する導電膜(Al膜)の低抵抗化するというものである。
【0485】
被置換膜がSi膜、導電膜がAl膜、吸収膜がTi膜の場合について、具体的に説明すると、AlとSiの相互拡散およびSiとTiの吸収(シリサイド)反応は400℃以上で顕著に起こるため、置換と吸収については高温熱処理ほど短時間で可能となる。
【0486】
しかし、Al膜中のSi固溶限は温度に関わり、高温になるほどSiの固溶限は大きくなるので、Al膜中の不純物の固溶量が増加すると、Al膜の抵抗値が増加し、配線抵抗が増大するというい問題が生じる。
【0487】
このような問題に対し、本発明では、高温熱処理で置換と吸収を進行させた後に、低温熱処理を施して、低温時のAl膜中のSi固溶限までSiを排出させている。そのため、吸収置換工程の短時間化および配線低抵抗化を同時に実現できる。
【0488】
また、本実施形態のように、3段階の熱処理でなく、2段階の熱処理でも、4段以上の多段階の熱処理であっても、また、図24(b)に示すような途中に温度が昇降温するシーケンスであっても、先に行なわれる熱処理温度に比べて最後の熱処理温度が低ければ、同様の配線低抵抗化の効果を得ることができる。
【0489】
また、本実施形態のように、ステップ状に温度が変化する熱処理でなく、徐々に温度を低下させる(図24(c))、いわゆる徐冷であっても、同様の配線低抵抗化を効果が得ることができる。
【0490】
実施形態16
図25および図26を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0491】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上にAlからなる第1の配線層1を形成し、次に、全面に層間絶縁膜3を形成する。
【0492】
次に、層間絶縁膜3に接続孔および配線溝を順次形成した後、接続孔の底面に露出した第1の配線層1の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。
【0493】
次に、接続孔および配線溝の内部にボイドが発生しないように、全面にSi膜7をCVD法を用いて堆積した後、接続孔および配線溝5の内部にSi膜7が残るように、CMP法を用いて余剰なSi膜7を除去する。
【0494】
次に、Si膜7の表面の自然酸化膜を除去した後、Al膜81 、Ti膜91 を真空連続的に順次形成する(図25(a))。
【0495】
次に、例えば450℃、30分の熱処理により、Si膜7をAl膜81 と置換させるとともに、このSi膜7とTi膜91 とをシリサイド反応させ、Tiシリサイドを形成することにより、Ti膜91 にSi膜7を吸収させる。この工程でTi・Tiシリサイド膜101 が形成される(図25(b))。
【0496】
次に、Ti・Tiシリサイド膜101 、配線溝以外の余剰なAl膜81 をCMP法を用いて除去する(図25(c))。
【0497】
次に、Al膜81 、Ti膜91 の場合と同様に、全面にAl膜82 、Ti膜92 を形成する(図26(a))。
【0498】
次に、例えば450℃、30分の熱処理により、配線溝および接続孔の内部のAl膜81 中に残留するSiの再除去を行なう(図26(b))。この工程で、Ti・Tiシリサイド膜102 が形成される。
【0499】
最後に、Ti・Tiシリサイド膜102 、配線溝以外の余剰なAl膜81 ,82 をCMP法を用いて除去する(図26(c))。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれAl膜からなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される。
【0500】
ここでは、一旦、Ti・Tiシリサイド膜101 、配線溝の内部以外のAl膜81 を除去する除去工程を行なった後に、再度、Al膜82 、Ti膜92 を順次形成して熱処理することにより、配線溝の内部のAl膜中に残留するSiを吸収する吸収工程を行なっているが、除去工程では、配線溝の内部および外部にAl膜81 が残留するように、Ti・Tiシリサイド膜101 を除去した後、全面にTi膜92 のみを形成して、配線溝の内部のAl膜81 中に残留するSiの再吸収を行なってもよい。
【0501】
実施形態17
図27を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0502】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上にAlからなる第1の配線層1を形成し、次に、全面に層間絶縁膜3を形成する。
【0503】
次に、層間絶縁膜3に接続孔および配線溝を順次形成した後、接続孔の底面に露出した第1の配線層1の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。
【0504】
次に、接続孔および配線溝の内部にボイドが発生しないように、全面にSi膜7をCVD法を用いて堆積した後、接続孔および配線溝5の内部にSi膜7が残るように、CMP法を用いて余剰なSi膜7を除去する。
【0505】
次に、Si膜7の表面の自然酸化膜を除去した後、不純物を含まないAl膜8cを形成し、続いてCu13を添加したTi膜9cを真空連続的に形成する(図27(a))。ここで、Cu13を添加したTi膜9cは、例えば、Cuを添加したTiターゲットを用いてスパッタ法により形成する。
【0506】
次に、例えば約450℃、2時間の熱処理により、Si膜7とAl膜8cとを置換し、Ti膜9c中のCu13をAl膜8c中に拡散させるとともに、Si膜7とTi膜9cとをシリサイド反応させ、Tiシリサイドを形成することにより、Ti膜9cにSi膜7を吸収させる。この工程でTi・Tiシリサイド膜10c、Cuシリサイド膜10dが形成される(図27(b)、図27(c))。
【0507】
最後に、Ti・Tiシリサイド膜10c、Cuシリサイド膜10d、配線溝外の余剰なAl膜8cをCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれAl膜からなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される(図27(d))。
【0508】
本実施形態では、図27(c)の吸収置換工程において、Al膜8c中にCu13が導入されるので、同一温度においては、Al膜8c中のSiの固溶限は、Cu13が導入されていないAl膜のそれよりも小さくなる。したがって、本実施形態によれば、高温熱処理による吸収置換工程を行なっても、配線低抵抗化を図れるようになる。
【0509】
なお、Cu添加は、シリサイド形成後にCu膜を堆積した後、再度熱処理することにより行なってもよい。このような方法でも同様の効果が得られる。また、Cu膜をTi膜上、Ti膜とAl膜との間、Al膜下に形成してもよいし、Al膜中にCuを添加してもよい。
【0510】
また、本実施形態では、Al膜中のSiの固溶限を下げるための物質として、Cuを用いた場合について説明したが、要はAl膜中に導入した場合に、Siよりも抵抗を上昇させない物質であればよく、また、1元素に限るものではなく、複数種の元素を添加してもよい。
【0511】
Cu膜をAl膜の下に形成する場合、CuはSiO2 膜のような絶縁膜中に拡散しやすいので、絶縁膜表面にはCu拡散に対するバリア膜を形成しておくことが必要である。
【0512】
実施形態18
図28を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0513】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上にAlからなる第1の配線層1を形成し、次に、全面に層間絶縁膜3を形成する。
【0514】
次に、層間絶縁膜3に接続孔および配線溝を順次形成した後、接続孔の底面に露出した第1の配線層1の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。
【0515】
次に、全面にバリア膜としてのTiN膜14を形成する。次に、接続孔および配線溝5の内部を充填するように全面にSi膜7をCVD法を用いて堆積する。
【0516】
次に、接続孔および配線溝5の内部にSi膜7が残るように、CDEエッチバック法またはRIEエッチバック法を用いて余剰なSi膜7を除去する。
【0517】
次に、Si膜7の表面の自然酸化膜を除去した後、真空中で不純物を含まないAl膜8cを少なくとも配線溝を充填するように形成し、続いてTi膜を真空連続的に形成する(図28(a))。
【0518】
次に、例えば約450℃で2時間の熱処理により、Si膜7をAl膜8cと置換させるとともに、Si膜7とTi膜9とをシリサイド反応させ、Tiシリサイドを形成することにより、Ti膜9にSi膜7を吸収させる。この工程でTi・Tiシリサイド膜10が形成される(図28(b))。
【0519】
次に、TiN膜14を残すように、Ti・Tiシリサイド膜10、配線溝以外の余剰なAl膜8cをCMP法を用い除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれAl膜8cからなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される(図28(c))。
【0520】
次に、全面にCu膜15を形成した後、例えば、300℃、5分間の熱処理により、Cu膜15のCu13をAl膜8c中に拡散させる(図28(d))。
【0521】
最後に、Cu膜15、余剰なTiN膜14をCMP法を用いて除去する(図28(e))。
【0522】
Al膜8c中に添加されたCu13は、エレクトロマイグレーション耐性およびストレスマイグレーション耐性を向上させる効果をもつ材料である。各マイグレーション挙動において、Al配線中のCuは、Alの拡散速度の速い結晶粒界に析出し、Alの粒界拡散を抑制する効果がある。そのため、最近のLSIのAl配線には0.5wt%程度のCuがあらかじめ添加されている。
【0523】
Cu添加のAl膜の一般的な形成方法は、スパッタターゲットとして、Cuを添加したAlターゲットを使用してスパッタ法である。
【0524】
しかし、CuはSiと低温でシリサイド反応を起こす材料であることもよく知られている。
【0525】
このため、本実施形態とは異なり、つまり、あらかじめCuを添加したAl膜を導電膜として使用した場合、被置換膜であるSiは吸収体であるTiに吸収されると同時に、導電膜であるAl膜中のCuにも吸収されて、CuシリサイドなどのSiとCuとの生成物が生成されてしまう。
【0526】
この場合において、本実施形態とは異なり、つまり、接続孔および配線溝の内部を完全にSi膜7で充填するのであれば、SiがAl膜中のCuに吸収されて生成された生成物は、配線溝外に形成されることにある。したがって、上記生成物は、Ti・Tiシリサイド膜10の除去の際に、同時に除去できるので問題ない。
【0527】
しかし、本実施形態のように、接続孔の内部のみをSi膜7により充填し、配線溝の内部をSi膜7により充填しない場合には、SiがAl膜中のCuに吸収されて生成した生成物は、配線溝内にも形成されることになる。したがって、上記生成物は、Ti・Tiシリサイド膜10の除去の際に、同時に除去することはできない。
【0528】
したがって、接続孔の内部のみをSi膜7により充填する場合には、本実施形態のように、導電膜としてはCuなどの不純物を含まないAl膜9c(純Al)を用い、後からAl膜9cにCuを添加する方法が有効である。
【0529】
実施形態19
まず、素子が形成されたSi基板上にAlからなる第1の配線層を形成し、次に、全面に層間絶縁膜を形成する。
【0530】
次に、層間絶縁膜に接続孔および配線溝を順次形成した後、接続孔の底面に露出した第1の配線層の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。
【0531】
次に、接続孔および配線溝の内部を充填するように全面にSi膜をCVD法を用いて堆積した後、接続孔の内部にSi膜が残るように、CMP法を用いて余剰なSi膜を除去する。
【0532】
次に、Si膜の表面の自然酸化膜を除去した後、全面にAl膜、Pd膜を真空連続的に形成する。
【0533】
次に、例えば約400℃、30分間の熱処理により、Si膜をAl膜と置換させるとともに、このSi膜とPd膜とをシリサイド反応させ、Tiシリサイドを形成することにより、Pd膜にSi膜を吸収させる。
【0534】
最後に、Pd膜・Pdシリサイド膜、余剰なAl膜をCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれAl膜からなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される。
【0535】
本実施形態において吸収膜として用いたPd膜は、導電膜であるAl膜中のSiの拡散温度領域で、被置換膜であるSi膜と容易に置換吸収させることができる。
【0536】
これは、他の実施形態中で、吸収膜として例にとって説明したTi膜と比較して、より低温でシリサイド反応を起こすためであり、このような材料の組み合わせでは、より低温の熱処理で置換を行なうことができる。
【0537】
また、高温で熱処理を行なう場合、Ti膜と比較して、より速く化合物化反応が進み、置換反応時間を短縮することができる。
【0538】
本実施形態で用いたPd膜は、このような特徴を有する吸収膜の1例であり、これに限るものではない。例えば、Hf、V、Mo、W、Co、NiまたはZrからなる吸収膜を用いても、Al膜中にSiが拡散し、かつ吸収膜とシリサイドを形成する温度領域で熱処理を行なえば、Ti膜を用いる場合と同等以上の置換または吸収効果が得られる。
【0539】
さらに、被置換膜としてGe膜、またはSiとGeの混合膜を用いれば、Al膜との相互拡散がSi膜の場合よりも低温で起こる。すなわち、Al膜中での被置換膜の構成元素の拡散温度を低温化できるため、置換吸収反応の低温化、および置換反応時間の短縮化が可能になる。
【0540】
実施形態20
図29を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0541】
まず、素子が形成されたSi基板上にAlからなる第1の配線層1を形成し、次いで、全面に層間絶縁膜3を形成する。次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて上記層間絶縁膜3に第1の配線層に達する深さの接続孔4、この接続孔4を含む領域に配線溝5を順次形成する。即ち、第1の配線層1に接続する接続孔4及び配線溝4を順次形成する。
【0542】
次に、接続孔4の底面に露出した第1の配線層1の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。次に、接続孔4及び配線溝5の内部を充填するように全面にSi膜7をCVD法を用いて堆積した後、少なくとも接続孔4の内部にSi膜7が残るように、CMP法またはCDE法を用いて、余剰なSi膜7を除去する。
【0543】
ついで、先のSi膜7の表面の自然酸化膜を除去した後、全面にAl膜8を堆積する。次に、先のAl膜8上に実施形態4に示すようなバイアススパッタ法によって形成した、Al膜8´を形成する(図29(a))。このとき、このバイアススパッタ法によって形成するAl膜8´は、Al膜中に積極的に希ガス或いは結晶欠陥或いは不純物が、Al膜中に存在、保持される成膜条件を用いる。
【0544】
この構造を熱処理し、接続孔4及び配線溝5の内部を充填しているSiをAl中に拡散させ(図29(b))、Alと置換させるとともに、接続孔及び配線溝内に充填していたSiは、Al膜上部の特にポーラスなAl膜側へ析出させる(図29(c))。
【0545】
最後に、Siが拡散した配線溝外の余剰なAl膜をCMP法またはCDE法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれAl膜からなるAlプラグ8aおよびAl配線層(第2の配線層)8bが形成される(図29(d))。
【0546】
実施形態11にも示すように、接続孔及び配線溝の内部を充填していたSiは、置換熱処理によって、Alと置換するとともに、接続孔及び配線外部にSiを排出し、析出させることができる。この反応は、Al/真空との界面側の方が、Al膜中やAlと接続孔や配線溝を形成している酸化膜界面にSiが析出するよりも、析出Siの表面エネルギーが低く、安定なことを利用している。
【0547】
本実施形態では更に、Al膜表面に、より積極的に析出促進層22を形成し、置換反応とともに、析出促進層22にSiを析出する。これにより、Al膜中でのSiの濃度勾配が生じるため、パターン内にSiが多い場合でも、十分パターン内からSiを排出することが可能になる。
【0548】
また、接続孔や配線溝外の全てのAlをバイアススパッタリングで形成しても、既に実施形態4で述べたように、SiとAlの置換反応は、個々のAl原子とSi原子との相互拡散に起因してるため、パターン内に充填されるAlは置換反応によって、配線層として十分な緻密性を有するAl配線或いはプラグとして形成され、かつ残りの上部AlはSiのゲッタリング層として存在する。最終的には、除去する領域であるので、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0549】
また、Al膜上部にTiを形成した場合とことなり、TiSi化合物の形成、AlTi化合物の形成によるAl上部膜の堆積変化が無いため、Alにストレスを与えることも無い。
【0550】
本実施形態では、Siの析出促進層として、バイアススパッタ法で形成したAlを用いた例を示したが、Al膜中へのイオン注入によっても、同様の効果が得られる。
【0551】
実施形態21
本実施形態の半導体装置の製造方法について、実施形態20で用いた図29を参照して説明する。
【0552】
まず、素子が形成されたSi基板上にAlからなる第1の配線層1を形成し、次に、全面に層間絶縁膜3を形成する。次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて上記層間絶縁膜3に第1の配線層1に達する深さの接続孔4、この接続孔4を含む領域に配線溝5を順次形成する。即ち、第1の配線層1に接続する接続孔4及び配線溝5を順次形成する。
【0553】
次に、接続孔4の底面に露出した第1の配線層1の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。次に、接続孔4及び配線溝5の内部を充填するように全面にSi膜7をCVD方を用いて堆積した後、少なくとも接続孔4の内部にSi膜7が残るように、CMP法またはCDE法を用いて、余剰なSi膜7を除去する。
【0554】
ついで、先のSi膜7の表面の自然酸化膜を除去した後、全面にAl膜8、次に、W膜22を堆積する(図29(a))。
【0555】
次に、熱処理を行い、接続孔4及び配線溝5の内部を充填しているSiをAl中に拡散させ(図29(b))、Alと置換させるとともに、接続孔及び配線溝内に充填していたSiは、WとAl界面や、W粒界に析出させる(図29(c))。
【0556】
最後に、配線溝外の余剰なAl膜およびW膜22をCMP法またはCDE法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれAl膜からなるAlプラグ8aおよびAl配線層(第2の配線層)8bが形成される(図29(d))。
【0557】
本実施形態では析出促進層22として、被置換膜と異なる膜を用いた場合を示しており、置換熱処理温度において、Alと化合物を形成しにくい順であれば、析出促進層22として作用する。この場合、析出促進層22であるW膜22は、Al膜7中のどの位置に存在してもよい。即ちAlの下層、Al膜中、Al上部のいずれでもよい。また、特にCVD法、スパッタ法のいずれに限るものでもない。
【0558】
また、更に被置換膜であるSiを用いても同様に析出促進層として作用することができる。Al中のSiの固溶限は温度によって決定される為、十分な体積のSiを形成すれば、析出Siはその体積に対する表面積を減少するように、析出促進層としてある同種のSiの領域析出する為、Siの濃度勾配が生じ、AlとSiの置換を進めることができる。
【0559】
実施形態22
図30を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0560】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上にCuからなる第1の配線層1を形成し、次に、全面に層間絶縁膜3を形成する。
【0561】
次に、層間絶縁膜3に接続孔および配線溝を順次形成した後、接続孔の底面に露出した第1の配線層1の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。
【0562】
次に、全面にバリア膜としてのW−Si−N積層膜16を形成した後、接続孔および配線溝5の内部を充填するように全面にNb膜17を堆積する。
【0563】
次に、接続孔および配線溝の内部にNb膜17が残るように、CMP法を用いて余剰なNb膜17を除去する。
【0564】
次に、Nb膜17の表面の自然酸化膜を除去した後、スパッタ法によりCu膜15を真空連続的に形成する(図30(a))。
【0565】
次に、真空中での熱処理により、Nb膜17をCu膜15と置換させるとともに、Cu膜15の表面(上面)、Cu膜15とW−Si−N積層膜16との界面に、それぞれ、Nbを析出させる(図30(b))。
【0566】
最後に、Nb膜17、配線溝外の余剰なCu膜15をCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれCu膜からなるCuプラグおよびCu配線層(第2の配線層)が形成される(図30(c))。
【0567】
ここでは、熱処理雰囲気を真空としたが、N2 ガス、N2 /H2 の混合ガスまたはNH3 ガスなどのガス雰囲気で行なってもよい。
【0568】
この場合、Cu膜15の表面(上面)、Cu膜15とW−Si−N積層膜16と界面には、NbNが析出する。その結果、図30(d)に示すように、Cu膜15の表面(上面)にはNbN膜18が形成され、界面にはNbNとNbとの混合膜19が形成される。
【0569】
また、N2 ガス、N2 /H2 の混合ガスまたはNH3 ガスなどのプラズマ中、もしくは上記ガスのラジカル中で熱処理を行なってもよい。イオンやラジカルは非常に反応性が高く、Nb膜17をN化することを容易にする。
【0570】
Nb膜17を、表面や界面においてN化することによって、表面側のNb膜17中の濃度が減少する。このCu膜15中におけるNbの濃度勾配によって、Nbの拡散フラックスが、表面側へ一層増加させることができ、これにより、Cu膜15とNb膜17との拡散置換や、Nbの表面側への析出を一層効率よく行なうことができる。
【0571】
また、NbやNbNはCu膜15の表面だけでなく、Cu膜15と接続孔や配線溝(W−Si−N積層膜16)との界面にも析出し、界面にはNbNなどからなる膜が形成される。この種の膜は、Cu膜15中のCuが層間絶縁膜3やSi基板に拡散するのを抑制するバリア膜として用いることができる。
【0572】
実施形態23
図31を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0573】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上にCuからなる第1の配線層1を形成し、次に、全面に層間絶縁膜3を形成する。
【0574】
次に、層間絶縁膜3に接続孔および配線溝を順次形成した後、接続孔の底面に露出した第1の配線層1の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。
【0575】
次に、接続孔および配線溝5の内部を充填するように全面にNb膜17をCVD法を用いて堆積した後、接続孔の内部のみにNb膜17が残るように、CDE法を用いて余剰なNb膜17を除去する(図31(a))。
【0576】
次に、真空連続的にCu膜15を指向性スパッタ法を用いて配線溝の内部が充填されるように全面に形成する。ここで、指向性スパッタ法の代わりに、CVD法を用いてCu膜15により配線溝を充填してもよい。この後、配線溝の内部のみにCu膜15が残るように、余剰なCu膜15をCMP法を用いて除去する(図31(b))。
【0577】
上記工程において、選択CVD法を用いてCu膜15により配線溝を充填してもよい。この場合、余剰なCu膜15の除去工程が不要になる。また、Cu膜15の選択堆積を容易にするために、あらかじめ、少なくとも配線溝の内部に導電性膜を形成しておいてもよい。この導電性膜をその材料によってはバリアメタル膜として用いることも可能である。
【0578】
次に、真空中での熱処理により、Nb膜17をCu膜15と置換するとともに、Cu膜15の表面にNbを析出させ、Cu膜15の表面にNb膜17を形成する(図31(c))。
【0579】
ここでは、熱処理雰囲気を真空としたが、N2 ガス、N2 /H2 の混合ガスまたはNH3 ガスなどのガス雰囲気中で行なってもよい。また、N2 ガス、N2 /H2 の混合ガスまたはNH3 ガスなどのプラズマ中、ラジカル中で、熱処理を行なってもよい。イオンや、ラジカルは非常に反応性が高く、Nb膜17の表面がN化されて、表面窒化Nb膜(NbN膜)が容易に形成される。このようにして形成されたNb膜や、表面窒化Nb(NbN膜)は、Cuが層間絶縁膜3中やSi基板中に拡散するのを抑制するバリア膜として用いることができる。
【0580】
実施形態24
図32を参照して、本実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
【0581】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上にCuからなる第1の配線層1を形成し、次に、全面に層間絶縁膜3を形成する。
【0582】
次に、層間絶縁膜3に接続孔および配線溝を順次形成した後、接続孔の底面に露出した第1の配線層1の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。
【0583】
次に、接続孔および配線溝5の内部を充填するように全面にSi膜7をCVD法を用いて堆積した後、接続孔および配線溝の内部にSi膜7が残るように、CDE法を用いて余剰なSi膜7を除去する(図32(a))。
【0584】
次に、Si膜7の表面の自然酸化膜を除去した後、真空連続的にCu膜15を指向性スパッタ法を用いて配線溝の内部が充填されるように全面に形成する(図32(b))。
【0585】
次に、酸素(O2 )を含む雰囲気、酸素プラズマ(イオン、ラジカル)雰囲気または酸素ラジカル雰囲気中での熱処理により、Si膜7をCu膜15と置換させるとともに、Cu膜15の表面上に拡散してきたSi膜7のSi原子を雰囲気中のOと反応させてSiO2 を形成する。この結果、Cu膜15上には、SiとSiO2 との混合膜20が形成される。(図32(c))。
【0586】
CuとSiは非常に反応性が高く、低温でシリサイドを形成する組み合わせの材料である。しかし、これらを酸素を含む雰囲気中で熱処理した場合、Siはさらに結合反応を生じやすい、酸素との反応を生じ、Cuとの結合を切り、SiO2 を形成する。
【0587】
このとき放出されたCuは、表面で進むSiO2 の形成反応によって接続孔および配線溝の内部に拡散していき、接続孔および配線溝の内部に埋め込むことが可能である。表面でのSiO2 の形成反応は酸素雰囲気中での熱処理でもよいし、前述のように、プラズマ雰囲気中またはラジカル雰囲気中で行なってもよい。
【0588】
また、本実施形態のように、置換拡散の熱処理と、表面のSiO2 の形成過程を同時に行なってもよいし、先に酸化性ガスではない雰囲気中あるいは真空中でCuとSiのシリサイド化反応を生じさせた後、表面側からSiO2 の形成によってSiをCu膜15中から除去してもよい。
【0589】
最後に、混合膜20、余剰なCu膜15をCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれCu膜15からなるCuプラグおよびCu配線層(第2の配線層)が形成される(図32(d))。
【0590】
実施形態25
図33を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0591】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上にCuからなる第1の配線層1を形成し、次に、全面に層間絶縁膜3を形成する。
【0592】
次に、層間絶縁膜3に接続孔および配線溝を順次形成した後、接続孔の底面に露出した第1の配線層1の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。
【0593】
次に、選択的CVD法を用いて、接続孔の内部に選択的にW膜21を形成し、接続孔の内部をW膜21で充填する(図33(a))。
【0594】
次に、W膜21の表面の自然酸化膜を除去した後、真空連続的にCu膜15を指向性スパッタ法を用いて配線溝の内部が充填されるように全面に形成する(図33(b))。
【0595】
次に、CF4 を含む雰囲気、CF4 プラズマ雰囲気またはCF4 ラジカル雰囲気中での熱処理により、W膜21をCu膜15と置換するとともに、Cu膜15の表面上に拡散してきたW膜21のW原子を雰囲気中のFと反応させて、WF6 ガスを形成することにより、W膜21を除去する(図33(c))。
【0596】
WはFと化合しやすく、Wフッ素化合物の蒸気圧は非常に高い。この性質を利用し、CuとWとの拡散による置換工程において、表面側からFを供給することによってWF6 ガスを形成し、置換熱処理中に除去することにより、表面側のW濃度を下げ、置換をより促進することができる。さらに、最終的に接続孔や配線溝の上部に形成された化合物を除去する工程を省略できる利点がある。
【0597】
最後に、配線溝以外の余剰なCu膜15をCMP法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれCu膜15からなるCuプラグおよびCu配線層(第2の配線層)が形成される(図33(d))。
【0598】
実施形態26
図34および図35を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0599】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上に、ポリシリコン膜22とタングステン膜23の積層膜(タングステンポリサイド膜)からなる第1の配線層を形成する。
【0600】
次に、プラズマCVD法を用いて、SiO2 膜からなる厚さ0.8μmの第1の層間絶縁膜31 を形成した後、フォトリソグラフィ法とRIE法を用いて、層間絶縁膜31 に第1の配線層に接続する第1の接続孔および第1の配線溝を形成する(図34(a))。
【0601】
次に、スパッタ法を用いて、厚さ20nmの第1のTi膜91 を全面に形成した後、MOCVD法を用いて、厚さ10nmのTiN膜14を全面に形成する。
【0602】
このとき、Ti膜91 について、第1の接続孔の底面で所望のカバレッジを得るためには、指向性を高めたコリメーションスパッタ法または低圧−長距離スパッタ法などの成膜法を用いるとよい。
【0603】
その後、第1の接続孔および第1の配線溝の内部を充填するように全面にSi膜7をCVD法を用いて形成する(図34(b))。
【0604】
次に、接続孔および配線溝の内部にSi膜7が残るように、CDE法またはCMP法を用いて余剰なSi膜7を除去する(図34(c))。
【0605】
次に、プラズマCVD法を用いて、全面に第2の層間絶縁膜32 を堆積する。このとき、第1の接続孔および第1の配線溝の内部を充填しているものがSi膜7であるため、第2の層間絶縁膜32 の成膜方法は、プラズマCVD法に限らず、LPCVD法を用いることもできる。すなわち、第2の層間絶縁膜32 として、LPCVD法によるBPSG膜やTEOS膜など、高温で形成する絶縁膜を用いることが可能である。
【0606】
次に、RIE法を用いて、第2の層間絶縁膜32 にSi膜7に接続する第2の接続孔および第2の配線溝を形成する(図34(d))。
【0607】
次に、希フッ酸を用いて、第2の接続孔の底面のSi膜7の表面の自然酸化膜をエッチング除去する。
【0608】
次に、第2の接続孔および第2の配線溝の内部を充填するように全面にSi膜7をCVD法を用いて形成した後、第2の接続孔および第2の配線溝の内部にSi膜7が残るように、CDE法またはCMP法を用いて余剰なSi膜7を除去する(図35(a))。
【0609】
次に、Arスパッタエッチングにより、Si膜7上の自然酸化膜を除去した後、スパッタ法を用いて、真空連続的に厚さ2μmのAl膜8、厚さ200nmの第2のTi膜92 を順次全面に形成する(図35(b))。
【0610】
次に、450℃、3時間の熱処理により、第1の接続孔および第1の配線溝、ならびに第2の接続孔および第2の配線溝を充填しているSi膜7をAl膜8と一括して置換させるとともに、このSi膜7とTi膜92 とをシリサイド反応させ、Tiシリサイド膜を形成することにより、Ti膜92 にSi膜7を吸収させる。この工程でTi・Tiシリサイド膜10が形成される(図35(c))。
【0611】
このような方法により、接続孔のアスペクト比が高くても、接続孔および配線溝をボイドが生じることなくAl膜で充填できるようになる。
【0612】
最後に、Ti・Tiシリサイド膜10、第2の配線溝外の余剰なAl膜8をCMP法を用いて除去する。この結果、第1の接続孔および第1の配線溝の内部にはそれぞれAl膜からなる第1のAlプラグおよび第1のAl配線層(第2の配線層)が形成され、第2の接続孔および第2の配線溝の内部にはそれぞれAl膜からなる第2のAlプラグおよび第2のAl配線層(第3の配線層)が形成される(図35(d))。
【0613】
なお、本実施形態中では特に言及していないが、同一層において、第2の接続孔を多数形成すれば、Si膜7とAl膜8の置換経路が増えるため、置換吸収温度の低温化、置換時間時間の短縮化を図れる。
【0614】
また、本実施形態では、2層の同時置換の場合について説明したが、Si膜で充填された配線層および接続孔の形成を3回以上繰り返し、最上層の上にAl膜とTi膜を順次形成してから置換熱処理を行なうことにより、3層以上の同時置換も可能である。
【0615】
この場合、Al膜およびTi膜の消費量が、2層の場合に比べて多くなるので、配線抵抗を低減化するためには、Al膜およびTi膜の膜厚を大きくすることが好ましい。
【0616】
実施形態27
図36〜図38を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0617】
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上に、ポリシリコン膜22とタングステン膜23の積層膜(タングステンポリサイド膜)からなる第1の配線層を形成する。
【0618】
次に、プラズマCVD法を用いて、SiO2 膜からなる厚さ0.8μmの層間絶縁膜3を形成した後、フォトリソグラフィ法とRIE法を用いて、層間絶縁膜3に第1の配線層に接続する接続孔を形成する。この後、指向性を高めた低圧−長距離スパッタ法を用いて、厚さ20nmのTi膜9を全面に形成する(図36(a))。
【0619】
次に、基板を550℃に加熱して、フォーミングガス(N2 −10%H2 )中で30分の熱処理を行なう。この熱処理により、Ti膜9の表面が窒化され、厚さ約6nmの表面窒化Ti膜9bが形成される。
【0620】
次に、接続孔の内部を充填するように全面にW膜21を形成する。このW膜21は、例えば、WF6 とSiH4 とH2 ガスの混合ガスを用いたブランケットCVD法により形成する(図36(b))。
【0621】
次に、層間絶縁膜3の表面が露出するまで、W膜21、表面窒化Ti膜9bをCMP法を用いて研磨する。この結果、接続孔内にW膜21からなるWプラグが形成される(図36(c))。
【0622】
次に、フォトリソグラフィー法とCHF3 ガスを用いたRIE法により、層間絶縁膜3に配線溝を形成する(図36(d))。この配線溝は接続孔を含む領域に形成する。
【0623】
このとき、CHF3 ガスを用いているので、W膜(Wプラグ)21、表面窒化Ti膜9b、層間絶縁膜(SiO2 膜)3の選択比は高くなる。その結果、表面窒化Ti膜9bはWプラグ21の周りに残り、また、プラグの後退は10nm以下に抑制される。
【0624】
次に、配線溝の内部を充填するように全面にSi膜7をLP−CVD法を用いて形成した後、配線溝の外部のSi膜7をCDE法またはCMP法を用いて除去する(図37(e))。
【0625】
次に、ArスパッタエッチングによりSi膜7上の自然酸化膜を除去した後、真空連続的に、スパッタ法を用いてAl膜8、Ti膜9を全面に順次形成する(図37(f))。
【0626】
次に、450℃の炉で60分間の熱処理を基板に施すことにより、Si膜7をAl膜8と置換させるとともに、このSi膜7とTi膜9とをシリサイド反応させ、Tiシリサイドを形成することにより、Ti膜9にSi膜7を吸収させる。この工程でTi・Tiシリサイド膜10が形成される(図37(g))。
【0627】
次に、Ti・Tiシリサイド膜10、余剰なAl膜をCMP法を用いて研磨除去する。この結果、配線溝の内部にはAl膜からなるAl配線層(第2の配線層)が形成される。
【0628】
このとき、柔らかい研磨布を用いて、Al膜(Al配線層)8の研磨除去を行なうことにより、Al配線層8の表面を、層間絶縁膜3の表面から、20nm程度後退させる(図37(h))。
【0629】
次に、ArスパッタエッチングによりAl配線層8およびWプラグ21の表面の自然酸化膜を除去した後、真空連続的に厚さ30nmのTiN膜14を全面に形成する(図38(i))。
【0630】
最後に、CMP法を用いて、配線溝以外の領域上のTiN膜14を除去する(図38(j))。
【0631】
本実施形態によれば、デバイス動作中にAl配線層8内のAlがマイグレーションを起こしても、Wプラグ21がTiN膜14に直接接続されているため、断線の問題は生じず、信頼性は高いものとなる。
【0632】
実施形態28
接続孔および配線溝の内部に形成したSi膜などの被置換膜をその上のAl膜などの導電膜と置換させるとともに、置換した被置換膜とTi膜などの吸収膜との反応により、被置換膜を吸収膜に吸収させるプロセスでは、接続孔および配線溝の上方に、被置換膜と吸収膜の反応により生成された生成膜と、反応に寄与しなかった余剰な吸収膜と、配線溝外部の余剰な導電膜とからなる積層膜が存在する。
【0633】
このような積層膜は、導電膜単体に比べ抵抗が高く、残留した場合、LSIの配線としては使用できない。したがって、配線溝の内部の置換された導電膜を残すように、不要な部分、特に生成層を除去することが必須である。
【0634】
本発明のようなダマシン型(デュアルダマシン型)配線構造では、CMPによって不要部分を除去することが可能である。
【0635】
しかし、このように材質の異なる複数の膜からなる積層膜の場合、多段階CMPを行なう必要があるため、材質毎に適正な研磨剤や研磨布に交換する必要も生じ、工程上の煩雑さが生じる。
【0636】
また、パターンレイアウトのよっては、部分的に被置換膜の量が多くなり、残留する余剰の吸収膜の厚さ、生成層の厚さ、余剰の導電膜の厚さが部分的に異なり、チップ面内、ウェハ面内での均一研磨が困難になる。
【0637】
このような場合、上層部分をウエットエッチング法やCDE法を用いて除去することにより、CMPプロセスを1回で済ませることができる。以下、被置換膜、導電膜、吸収膜としてそれぞれSi膜、Al膜、Ti膜を用いた場合についてい具体的に説明する。
【0638】
Si膜、Al膜、Ti膜を用いた場合、Si膜とAl膜の置換反応が終了した時点で、上方にTi膜/Tiシリサイド膜/Al膜の積層膜が生じている。
【0639】
ここで、エッチング溶液として、加熱した過酸化水素水を用いれば、Ti膜を選択的に除去できる。このようにすれば、シリサイド層/Al膜を共通の研磨剤、例えば、コロイダルシリカ系研磨剤を用いたCMP法により同時に、つまり、1回のCMPプロセスにより除去できる。
【0640】
さらに、下方のSi密度が高い場合、Siノジュールが発生し、このSiノジュールがCMP時にパーティクルとなり、スクラッチが発生するという問題が生じる。
【0641】
このよな場合は、ウエットエッチング後、またはCMP中にSiノジュールの表面が露出した時点で、CDEなどでSiノジュールを除去すればよい。これにより、スクラッチの問題は解決できる。
【0642】
また、被置換膜、導電膜、吸収膜としてそれぞれSi膜、Al膜、W膜を用いた場合、Si膜とAl膜の置換反応が終了した時点で、上方にW膜/Wシリサイド膜/Al膜の積層膜が生じている。
【0643】
ここで、エッチング溶液として、加熱した過酸化水素水を用いれば、W膜を選択的に除去できる。そして、Wシリサイド膜はCF4 を用いたCDE法により選択的に除去できる。このようにすれば、CMPプロセスはAl膜を除去するための1回で済む。
【0644】
実施形態29
まず、素子が形成されたSi基板上に第1の配線層を形成する。次に、全面に層間絶縁膜を形成した後、この層間絶縁膜に接続孔、配線溝を順次形成する。
【0645】
次に、接続孔の底面に露出した第1の配線層の表面の自然酸化膜などを除去した後、接続孔の内部にボイドが発生しないように、LP−CVD法を用いて基板全面にボロンが添加されたアモルファスSi膜(B添加アモルファスSi膜)を堆積する。
【0646】
B添加アモルファスSi膜の具体的な形成方法は、以下の通りである。すなわち、基板温度を350℃に設定し、基板温度が安定した後、成膜チャンバ内にジシランガスおよびジボランガス(流量比ガス50(ジシランガス):1(ジボランガス)を導入して、0.1torrの圧力下でB添加アモルファスSi膜を堆積する。
【0647】
なお、B添加アモルファスSi膜ではなく、他種のSi膜、例えば、多結晶Si膜、アモルファスSi膜、B添加アモルファスSi膜を堆積することもできるが、多結晶Si膜であれば堆積温度が600℃、アモルファスSi膜でも実際に十分なSi膜の堆積レートを得るためには約420℃以上必要である。
【0648】
一方、第1の配線層の構成材料が低融点金属を含むものである場合、層間絶縁膜に接続孔を形成し、この接続孔の底面の第1の配線層が表出した状態のままで基板を加熱した場合、配線層周辺の絶縁膜からのストレスにより、低融点金属が接続孔内に隆起する。その結果、配線部分にボイドなどが発生するという問題が起こり、配線の信頼性に多大な影響を与える。
【0649】
この低融点金属の接続孔内の隆起は400℃より高い温度での熱処理によって生じることが一般に知られており、したがって、約400℃以下の温度でSi膜の成膜を行なうことが必要である。
【0650】
このように第1の配線層が低融点金属からなるものである場合には、被置換膜として、多結晶Si膜やアモルファスSi膜を用いるには成膜温度が高い。
【0651】
これに対し、図39に示すように、B添加アモルファスSi(B添加a−Si)膜の成膜温度は,400℃以下でも十分な堆積レートがとれ、被置換膜であるSi膜の成膜プロセスの十分な低温化や短時間化が可能である。
【0652】
しかも、低温化するほど、基板上においてはジシランとジボランの反応律速の領域で成膜が進むことになり、よりコンフォーマルな成膜が可能となり、ボイドのないSi膜を形成できる。
【0653】
被置換膜として形成されたSi膜にボイドがある状態で、Si膜をAl膜と置換させると、置換後のAl膜中にボイドが残る可能性があるため、コンフォーマルなSi成膜が望ましい。
【0654】
本実施形態では、置換膜としてB添加アモルファスSi膜を用いているので、コンフォーマルでかつ低温短時間なSi膜の堆積が可能になる。
【0655】
次に、接続孔および配線溝の内部にB添加アモルファスSi膜が選択的に残るように、CMP法またはCDE法を用いて、余剰なB添加アモルファスSi膜を除去する。
【0656】
次に、B添加Si膜の表面の自然酸化膜や、FやCなどの不純物を逆スパッタにより除去した後、真空連続で、Al膜、Ti膜を全面に順次堆積する。
【0657】
次に、450℃、90分の加熱処理により、Al膜をB添加アモルファスSi膜と置換させるとともに、B添加アモルファスSiとTi膜とをシリサイド反応させるとともにボライド化反応させて、Tiシリサイド、Tiボライドを形成することにより、Ti膜にB添加アモルファスSi膜を吸収させ、接続孔および配線溝の内部をAl膜で充填する。この工程で、Ti・Tiシリサイド層、TiシリサイドとTiボライドの混合層が形成される。
【0658】
最後に、Ti・Tiシリサイド層、Tiボライド層、TiシリサイドとTiボライドの混合層、余剰なAl膜をCMP法を用いて除去する。この接続孔およびび配線溝の内部にはそれぞれAl膜からなるAlプラグおよびAl配線層(第2の配線層)が形成される。
【0659】
ここで、同じパターン密度を持つ基板において、被置換膜として多結晶Si膜、アモルファスSi膜を接続孔および配線溝に形成し、それ以外は全く上述の工程と同様にして接続孔および配線溝の内部に選択的に残置させたAl膜の比抵抗と、本実施形態のそれとを比較した。
【0660】
その結果、多結晶Si膜を用いて置換した場合の比抵抗は3.7μΩcm、アモルファスSi膜を用いて置換した場合の比抵抗は3.5μΩcmであった。
【0661】
これに対して、本実施形態のB添加アモルファスSi膜を用いて置換した場合の比抵抗は3.3μΩcmであり、上記Si膜を用いた場合と比較して低い値を示すとともに、Al膜中にSiを固溶限まで含有させた合金を用いた場合の比抵抗に非常に近い値が得られた。
【0662】
次に、被置換膜として用いたSi膜の種類によって、充填後のAl膜の比抵抗値に違いが生じる要因を図40を用いて示す。
【0663】
図40は、被置換膜として、B添加アモルファスSi膜を用いた場合と、多結晶Si膜を用いた場合のそれぞれについて、処理温度が450℃の置換処理により、上記プロセスと同様な手法で接続孔および配線溝の内部をAl膜で充填した場合の、上記Al膜の比抵抗値の上記置換処理の処理時間の依存性を示したものである。
【0664】
図40から、被置換膜として用いたSi膜種によらず、置換熱処理を行なった温度に対して、充填したAl膜の比抵抗値が極小値を持つ熱処理時間が存在することが分かる。
【0665】
被置換膜としてB添加アモルファスSi膜を用いた本実施形態における熱処理は、450℃において比抵抗値が極小値をもつ90分という熱処理時間を採用して形成したものである。
【0666】
また、被置換膜として多結晶Si膜を用いた場合、この比抵抗の極小値は450℃の熱処理において約150分熱処理をすることによって得られ、最終的に形成されたAl膜の比抵抗値は3.3μΩcmに近い値まで低抵抗化できる。
【0667】
また、被置換膜としてアモルファスSi膜を用いた場合、接続孔および配線溝の内部に充填したAl膜の比抵抗の極小値は、450℃の熱処理において、B添加アモルファスSi膜を用いた場合と、多結晶Si膜を用いた場合の置換熱処理時間との間に存在した。
【0668】
それぞれのSi膜種に対して、最終的に充填形成されるAl膜の比抵抗値が極小値をもつ置換熱処理温度と熱処理時間の組み合わせを採用することによって、低抵抗なAl膜を得ることができる。
【0669】
しかし、その中でも初期に接続孔や配線溝内に形成するSi膜は、多結晶Si膜よりもアモルファスSi膜、さらにこれらのSi膜よりもB添加アモルファスSi膜を用いることによって、置換熱処理の短時間化が可能である。
【0670】
次に、被置換膜としてB添加アモルファスSi膜を用いるさらなる利点を図41を用いて説明する。図41は、図40に示した比抵抗値の抵抗構成要素成分を分離して示す図である。
【0671】
置換熱処理工程においては、Al膜上に形成したTi膜のシリサイド化によってSi膜を接続孔や配線溝の内部から吸い出すとともに、Al膜をSi膜と置換し充填するが、この置換過程においては、Si膜とAl膜との相互拡散、Tiのシリサイド化の他に、Al膜中へのTiの拡散が生じている。
【0672】
置換反応初期においては、Si膜の置換膜側での吸収が顕著なため、Al膜中のSi、Siノジュールの減少により、充填形成したAl膜の比抵抗値は減少する。
【0673】
このAl膜中のSi量の減少が寄与する抵抗減少にかかる時間は、下地に形成されたパターン密度や、接続孔や配線溝内のSi膜の充填率によって決まる。
【0674】
しかし、同時にTiのAl膜中への拡散によって、熱処理時間が長時間化すると、TiのAl膜中への拡散が進み、その抵抗成分の寄与が増大する。これにより、置換熱処理温度に対して、最終的に接続孔や配線溝内に充填したAl膜の比抵抗値は極小値をもつ。
【0675】
ここで、被置換膜としてB添加アモルファスSi膜を用いることにより、AlとSiとの相互拡散を促進(活発化)することができ、Ti膜側へのB、Siの到達も高速化し、結果としてAl膜とSi膜との置換反応を短時間で行なうことができる。
【0676】
この熱処理時間の短時間化により、Al膜中へのTiの拡散時間を短くすることができ、置換熱処理工程における温度と時間の組み合わせにおいて実現する、充填されたAl膜の比抵抗の極小値を、他のSi膜種を用いた場合と比較して短時間で得られるため、接続孔や配線溝の内部により比抵抗の低いAl膜を充填することができる。
【0677】
また、低温で成膜することが可能なB添加アモルファス膜は他のSi膜に対して膜中に水素を多く含むため、AlとB添加アモルファスSiの相互拡散を一層活発化する効果も期待できる。
【0678】
さらに、B添加アモルファスSi膜を用いてAl膜との置換反応処理を行なった場合、Ti膜側へ拡散したBがAl膜とTi膜の界面またはその近傍でTiボライドを形成し、Al膜中へのTiの拡散を抑制することができる。
【0679】
この効果により、他のSi種を用いた場合よりも、長時間熱処理を行った場合でも、図40に示したように接続孔や配線溝の内部に充填したAl膜に拡散したTiによる抵抗上昇を軽減することができる。
【0680】
また、この効果を効果的に利用するには、被置換膜として形成するB添加アモルファスSi膜を、Al膜と接する方向に対してボロン濃度を増加させるような濃度勾配を付けて堆積する、またはAl膜と接する方向に対してボロン濃度を増加させるようなステップ濃度構成になるように堆積するとよい。
【0681】
上層部に高濃度なボロンの領域が存在することにより、Al膜とB添加アモルファスSi膜との置換熱処理工程中に、Tiシリサイド化反応よりもより速くTiボライド化反応が生じることにより、TiのAl膜中への拡散を初期の段階から抑制することが可能である。
【0682】
更に、Tiの拡散によるAiとTiの相互拡散、ひいては化合物反応を抑制する拡散抑制層Tiボライド膜がある事により、Al膜中、Al/Ti界面のAl/Ti化合物形成の抑制も可能である。これにより、AlTi化合物形成による体積膨張に起因した、Alへの応力勾配分を軽減でき、Al配線中に発生するボイド形成を防ぐことができる。
【0683】
本実施形態では、拡散抑制層としてTiボライド層の形成を示したが、同様の効果がTiシリサイド層24aの形成によっても可能である(図44)。また、AlとTiの相互拡散をさらに積極的に抑制する膜として、置換熱処理温度でAlとの化合物を形成せず、AlとSiを透過することが可能な薄いW膜24bをAl/Ti界面に形成し(図45(a))、SiとAlの置換反応を行なってTiSi化合物層25を形成することによっても(図45(b))、同様の効果が得られる。また、この時のW膜の形成はスパッタ法で形成した膜でも、CVD法で形成したものでも構わないことは言うまでもない。
【0684】
実施形態30
まず、Si膜7が充填された配線溝5と接続孔4を形成し(図42(a))、全面にTi膜9を形成し、次いでAl膜8を形成する(図42(b))。この状態で熱処理を行うと、Ti/Si界面にTiSiが、Al/Ti界面にAlTi化合物が形成されるとともに、AlTi化合物層/Ti層/TiSi層それぞれの層はAlに対する拡散バリア性がないため、AlはAlTi化合物層/Ti層/TiSi層を通過してSiと置換する(図42(c))。
【0685】
次に、Al膜8とAlTi化合物層/Ti層/TiSi化合物層10をCMPにより除去する(図42(d))。この時、TiSi化合物層23は先の熱処理により配線溝内部まで形成されており、層間絶縁膜表面までCMPを行った場合、配線溝内にTiSi化合物層が残留する。このようにに残留したTiSi化合物層はAl配線にボイドが生じた場合に電流が流れる補償導線の役割を果たし、信頼性向上に効果がある。また、配線溝を予め深く形成しておけば、CMPを追加することによってTiSi化合物層の厚さを調整することができる。
【0686】
本実施形態では、配線溝5と接続孔4をともにAlで充填する方法について説明したが、接続孔4だけをAlにより充填してもよい。すなわち、接続孔にSi7を充填し(図43(a))、全面にTi膜9を形成し、次いでAl膜8を形成する(図43(b))。この状態で熱処理を行うと、Ti/Si界面にTiSiが、Al/Ti界面にAlTi化合物が形成される(図中、参照符号10)とともに、AlTi化合物層/Ti層/TiSi層それぞれの層はAlに対する拡散バリア性がないため、AlはAlTi化合物層/Ti層/TiSi層を通過してSiと置換する(図43(c))。
【0687】
次に、Al膜とAlTi化合物層/Ti層/TiSi化合物層をCMPにより除去する(図43(d))。
【0688】
この時、TiSi化合物層は先の熱処理により接続孔内部まで形成されており、層間絶縁膜表面までCMPを行った場合、接続孔内にTiSi化合物層が残留する。接続体の低抵抗化を計るために、接続孔を予め深く形成しておけば、CMPを追加することによってTiSi化合物層の厚さを調整することができる。
【0689】
このように予めAl接続体を形成した場合、次に、層間絶縁膜を形成し、層間絶縁膜にAl接続体に到達するまでの配線溝を形成し、その配線溝にCuなどの低抵抗金属を充填すれば、低抵抗な配線を実現できる。
【0690】
実施形態31
実施形態29に示した、拡散抑制層を更に積極的に形成する熱処理方法について説明する。
【0691】
まず、素子が形成されたSi基板上にAlからなる第1の配線層を形成し、次に、全面に層間絶縁膜を形成する。次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて上記層間絶縁膜に第1の配線層に達する深さの接続孔、この接続孔を含む領域に配線溝を順次形成する。即ち、第1の配線層に接続する接続孔及び配線溝を順次形成する。
【0692】
次に、接続孔の底面に露出した第1の配線層の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。
【0693】
次に、接続孔及び配線溝の内部を充填するように全面にSi膜をCVD方を用いて堆積した後、接続孔の内部にSi膜が残るように、CMP法またはCDE法を用いて、余剰なSi膜を除去する。
【0694】
次に、Si膜の表面の自然酸化膜を除去した後、全面にAl膜、Ti膜を真空連続で堆積する。
【0695】
次に、図46に示すように、TiとAlの拡散抑制層となるTiSi化合物を優先的に形成するために、400℃以下の温度で3時間熱処理を行う。これによりAl/Tiの界面にTiSi化合物膜が形成され、Ti/Alの相互拡散の抑制層として働き、ひいてはAl膜中、Al/Ti界面の両方における、AlTi化合物形成が抑制される。この拡散抑制層を形成した後、Tiシリサイド反応が積極的に生じる400℃以上の高温側で1時間熱処理し、SiのTiによる吸収を促進させ、AlとSiの置換反応を終了させる。これにより、AlTi化合物の形成を抑制し、Al上部膜の余剰な体積膨張を抑制でき、Alに与えるストレスを緩和できる。かつSiとAlの置換反応も十分短時間で行うことができる。
【0696】
実施形態32
まず、素子が形成されたSi基板(不図示)上に第1の配線層を形成する。次に、全面に層間絶縁膜を形成した後、この層間絶縁膜に接続孔、配線溝を順次形成する。
【0697】
次に、接続孔の底面に露出した第1の配線層の表面の自然酸化膜などを除去した後、接続孔の内部にボイドが発生しないように、Si膜を全面に堆積する。次に、接続孔および配線溝の内部にSi膜が選択的に残るように、CMP法またはCDE法の方法を用いて、余剰なSi膜を除去する。
【0698】
次に、Si膜の表面の自然酸化膜や、FやCなどの不純物を逆スパッタにより除去した後、真空連続で、Al膜、Ti膜を順次形成する。
【0699】
次に、450℃、300分の加熱処理により、Al膜をSi膜と置換させるとともに、Tiのシリサイド化反応を生じさせることにより、Ti膜にSi膜を吸収させ、接続孔および配線溝の内部をAl膜で充填する。この工程で、Ti・Tiシリサイドが形成される。
【0700】
実施形態25でも述べたが、このSi膜とAl膜との置換熱処理中に、Ti膜のTiはSi膜を吸収するためのシリサイド化反応を起こすとともに、Al膜中へも拡散している。これが、長時間熱処理を行なう場合にAl膜の抵抗上昇を引き起こす要因となる。
【0701】
次に、Ti・Tiシリサイド層、余剰なAl膜をCMP法を用いて除去し、接続孔および配線溝の内部にはAl膜を選択的に残す。
【0702】
次に、N2 ガス雰囲気中での加熱処理を行なう。これにより、Al膜中へ拡散したTiを接続孔や配線溝内のAl膜中から表面側へ外方拡散させて、Al膜の外部にTiを排出する。
【0703】
最後に、表面に析出したTiおよびTiの窒素化合物が形成された高抵抗なAl膜の表面を再度、CMP法を用いて除去する。この結果、接続孔および配線溝の内部にはそれぞれAl膜からなる接続プラグおよび配線が形成される。
【0704】
上記N2 ガス雰囲気中での加熱処理により、Si膜とAl膜の置換処理中にAl膜中へ拡散したTiをAl膜中から排出させ、Al膜の比抵抗を低減することができる。
【0705】
このN2 ガス雰囲気中での加熱処理によるAl膜中からのTiの排出工程は、置換熱処理工程中にN2 ガス雰囲気を用いることによっても可能であり、または置換熱処理後、Ti・Tiシリサイド層、余剰なAl膜を除去する前の工程において行なうことも可能である。
【0706】
また、ガス雰囲気は、N2 ガス雰囲気に限るものではなく、例えば、NH3 、B2 6 、CO2 などのN、B、H、Cを含むガスまたはこれらを組み合わせたガス雰囲気でも良い。要は他に悪影響を与えずにAl膜中からTiを排出することできるガス雰囲気であればよい。
【0707】
また、Tiの排出工程においては、接続孔や配線溝の内部にAl膜を充填形成し、上部のTi・Tiシリサイド層、および余剰なAl膜を除去した後、Al膜中に拡散したTiの量が固溶限となる温度以上、Al膜とSi膜の置換熱処理工程における温度以下の温度範囲で、再度加熱処理を行ない、徐冷することによって、より低温におけるAl膜中のTiの固溶限までTiを排出することも有効である。さらに、このTi排出の昇降温シーケンスをN2 ガス雰囲気等の上述したガス雰囲気中で行なうことによって、より効率的にAl膜中からTiを排出できる。
【0708】
さらに、Si膜上にAl膜を形成する際に、置換熱処理におけるAl膜中へのTiの拡散に対して十分厚いAl膜を形成するとよい。これにより、置換熱処理の後で、Ti・Tiシリサイド膜、余剰なAl膜を除去する際、配線溝より上の部分のTiが拡散して残留した高抵抗な部分を除去することにより、同一の温度と時間で基板を加熱しても、接続孔や配線溝の内部を、Tiの拡散による抵抗上昇の少ない部分のAl膜で充填することが可能となる。
【0709】
すなわち、置換熱処理の温度および時間はSi膜とAl膜の置換から決定し、その温度と時間で拡散するTi量をAl膜厚によって調整すれば、抵抗の低いAl配線やAlプラグを実現できる。
【0710】
Al膜へ拡散して残留したTiに起因する抵抗上昇を軽減する方法として、本実施形態中の種々の方法は組み合わせて用いることはもちろん可能である。これらの方法を組み合わせて用いれば、例えば、パターン密度の異なる領域において、最もSi量の多い領域にあわせてAl膜との置換熱処理を長時間行なわなくてはならないような場合に、Si量が少なく、Al膜とSi膜の置換がはやく終了し、Al膜中へのTiの拡散が促進された高抵抗な部分においても、最終的に抵抗の低いAl膜を形成することが可能となる。
【0711】
実施形態33
まず、素子が形成されたSi基板上にAlからなる第1の配線層1を形成し、次に、全面に層間絶縁膜3を形成する。次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて上記層間絶縁膜3に第1の配線層に達する深さの接続孔4、この接続孔4を含む領域に配線溝5を順次形成する。即ち、第1の配線層1に接続する接続孔4及び配線溝5を順次形成する。
【0712】
次に、接続孔4の底面に露出した第1の配線層1の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。次に、接続孔4及び配線溝5の内部を充填するように全面にSi膜7をCVD法を用いて堆積した後、接続孔4の内部にSi膜7が残るように、CMP法またはCDE法を用いて、余剰なSi膜7を除去する。
【0713】
次に、Si膜7の表面の自然酸化膜を除去した後、全面にAl膜8、Ti膜9を真空連続で形成する。次に、SiO2 膜26をTi膜9上に形成する(図47(a))。この構造を形成した後、450℃で2時間の熱処理を行う。この熱処理において、Si膜とAl膜と置換させるとともに、Si膜とTi膜とをシリサイド反応させ、Tiシリサイドを形成することにより、Ti膜にSi膜を吸収させる。
【0714】
置換反応時に、Tiシリサイドが形成されることにより、初期のTi体積よりもAl上部膜の体積が膨張し、Alに平面方向の引っ張り応力を与えるが、Ti膜が多いとさらに、Al/Ti界面におけるAlTi化合物の形成もより多く生じ、Al上部の化合物膜の体積膨張が一層顕著になる。これらの化合物の体積膨張による引っ張り応力が大きすぎると、応力勾配が生じ、これを緩和する為にAl配線中にボイドを生じてしまう場合がある。
【0715】
本実施形態では、Ti化合物形成によるAl膜上部の膜の体積膨張に対して相対的に圧縮方向に応力が働く膜(SiO2 膜26)を、あらかじめTi膜の上部に形成することによって、Tiの化合物膜の平面方向に対する伸びを抑制している。これにより、Al配線中のボイド形成を抑制できる。
【0716】
上記実施形態では、圧縮方向に応力が働く膜としてSiO2 膜を用いたが、W膜、SiN膜等を用いることも可能である。また、AlとSiを透過する膜であれば、Al膜中に存在させることも可能である(図47(b))。例えば、薄いW膜をAl膜中に形成した場合、Wの結晶粒界を、Al、Siが拡散することによって、AlとSiの置換反応は進み、Ti膜によるSiの吸収も生じるので、Al膜中のWは、AlとSiの置換反応を阻害することなく、上部化合物膜が、配線或いは接続孔を充填しているAl膜に与えている応力を緩和することができる。
【0717】
実施形態34
まず、素子が形成されたSi基板上にAlからなる第1の配線層1を形成し、次に、全面に層間絶縁膜3を形成する。次に、フォトリソグラフィとRIEを用いて上記層間絶縁膜3に第1の配線層1に達する深さの接続孔4、この接続孔4を含む領域に配線溝5を順次形成する。即ち、第1の配線層1に接続する接続孔4及び配線溝5を順次形成する。
【0718】
次に、接続孔4の底面に露出した第1の配線層1の表面の自然酸化膜を表面処理によって除去する。次に、接続孔4及び配線溝5の内部を充填するように全面にSi膜7をCVD方を用いて堆積した後、接続孔4の内部にSi膜7が残るように、CMP法またはCDE法を用いて、余剰なSi膜7を除去する。
【0719】
次に、Si膜7の表面の自然酸化膜を除去した後、全面にAi膜8を堆積し、真空連続でTiターゲットの備わったチャンバーに搬送する。次に、水素とArを適当な混合比にしたガス雰囲気中で、Tiターゲットをスパッタし、先のAl膜8上に水素を十分含んだTi或いはTiHx化合物を含んだ膜9を形成する(図48(a))。この膜は通常のArガスだけでスパッタしたTi膜よりも体積が大きい膜となる条件で形成する。
【0720】
次に、450℃で十分な真空度に達した炉の中で、2時間の熱処理を行う。この熱処理において、Si膜とAl膜と置換し、Siは水素を含んだTi、TiHxの膜に到達し、Tiシリサイド10を形成する。Ti膜中に含まれた水素は、熱処理時に、Ti膜中から外方拡散する。また、TiHx膜中のHは450℃で熱分解するか、シリサイド反応によって分解し、外方拡散する。このように水素が脱離することにより、初期の吸収膜の体積が収縮する(図48(b))。
【0721】
このHの脱離・外方拡散の反応は、通常のTi膜がシリサイド反応を生じる場合やAlTi化合物を形成する場合と比較して、シリサイド形成の体積変化が非常に小さい。TiSi化合物や、AlTi化合物形成による、上部化合物膜の過剰な体積変化がAlに与えるストレスを軽減することができ、Alのボイド発生を抑制することができ、信頼性の高いAl配線、プラグ8の形成が可能になる(図48(c))。
【0722】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、接続孔および配線溝が形成された絶縁膜に対して、信頼性の高い接続構造を実現できる半導体装置およびその製造方法を提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の方法により形成した多層配線構造を示す断面図。
【図2】従来の方法による多層配線構造の形成方法の問題点を示す断面図。
【図3】実施形態1に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図4】実施形態1に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図5】実施形態1に係る半導体装置の製造工程の途中の構造を示す断面斜視図。
【図6】幅の異なる配線溝が存在する場合の問題を説明する断面図。
【図7】幅の異なる配線溝が存在する場合の問題を解決する方法を説明するための断面図。
【図8】配線溝および接続孔の内部に残すSi量を示す断面図。
【図9】バリア膜の形成位置の違いによる種々のデュアル・ダマシン配線構造を示す断面図。
【図10】実施形態1の変形例に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図11】実施形態2に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図12】実施形態2に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図13】実施形態3に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図14】実施形態4に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図15】実施形態5に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図16】実施形態5に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図17】実施形態10に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図18】実施形態11に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図19】実施形態11に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図20】実施形態12に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図21】実施形態12に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図22】実施形態12の変形例に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図23】実施形態13に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図24】熱処理の温度シーケンスを示す特性図。
【図25】実施形態16に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図26】実施形態16に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図27】実施形態17に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図28】実施形態18に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図29】実施形態20に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図30】実施形態22に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図31】実施形態23に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図32】実施形態24に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図33】実施形態25に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図34】実施形態26に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図35】実施形態26に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図36】実施形態27に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図37】実施形態27に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図38】実施形態27に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図39】B添加a−Si膜および無添加a‐Si膜の堆積レートの温度依存性を示す特性図。
【図40】被置換膜として用いたSi膜の種類によって、充填後のAl膜の比抵抗値に違いが生じる要因を説明するための特性図。
【図41】比抵抗値の抵抗構成要素成分を分離して示す特性図。
【図42】実施形態30に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図43】実施形態30の変形例に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図44】実施形態29の変形例に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図45】実施形態29の変形例に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図46】置換熱処理温度とTi化合物の生成量との関係を示す特性図。
【図47】実施形態33に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図48】実施形態34に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。 図40A〜40Eは、実施形態35に係る接続プラグおよび溝配線の形成方法を工程順に示す断面図。
【符号の説明】
1…第1の配線層(被接続体)
2…絶縁膜
3…層間絶縁膜
4…接続孔
5…配線溝
6…TiN膜(バリア膜)
7…Si膜(被置換膜)
8,8´…Al膜
9…Ti膜(吸収体)
10…Ti・Tiシリサイド膜(生成物)
11…バリア膜
12…層間絶縁膜
13…Cu
14…TiN膜(バリア膜)
20…Si・SiO2 混合膜
21a,21b…レジストパターン
21…W膜
22…ポリシリコン膜
23…タングステン膜

Claims (15)

  1. 被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、
    前記接続孔および前記配線溝の内部を完全には埋め込まず、かつ少なくとも前記接続孔の内部にボロン含有アモルファスシリコン膜を形成する工程と、
    前記接続孔および前記配線溝を含む領域上にアルミニウム膜を形成する工程と、
    前記アルミニウム膜にチタン吸収体を形成したうえで、熱処理により、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記アルミニウム膜と置換させるとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記アルミニウム膜で充填する工程と、
    前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記アルミニウム膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記アルミニウム膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記アルミニウム膜を含む接続体、前記配線溝に前記アルミニウム膜を含む配線をそれぞれ形成する工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 被接続体を有する半導体基板上に第1の絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1の絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成する工程と、
    ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記接続孔の内部に形成し、全面に第2の絶縁膜を形成する工程と、
    前記第2の絶縁膜に前記ボロン含有アモルファスシリコン膜に接続する配線溝を形成する工程と、
    前記接続孔および前記配線溝を含む領域上にアルミニウム膜を形成する工程と、
    前記アルミニウム膜にチタン吸収体を形成したうえで、熱処理により、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記アルミニウム膜と置換させるとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜をチタン吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記アルミニウム膜で充填する工程と、
    前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記アルミニウム膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記アルミニウム膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記アルミニウム膜を含む接続体、前記配線溝に前記アルミニウム膜を含む配線をそれぞれ形成する工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成する工程と、
    ボロン含有アモルファスシリコン膜を少なくとも前記接続孔の内部に形成する工程と、
    前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、
    前記接続孔および前記配線溝を含む領域上にアルミニウム膜を形成する工程と、
    前記アルミニウム膜にチタン吸収体を形成したうえで、熱処理により、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記アルミニウム膜と置換させるとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記アルミニウム膜で充填する工程と、
    前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記アルミニウム膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記アルミニウム膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記アルミニウム膜を含む接続体、前記配線溝に前記アルミニウム膜を含む配線をそれぞれ形成する工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、
    前記接続孔および前記配線溝の内面を被覆し、かつ前記接続孔および前記配線溝の内部を充填しない厚さのボロン含有アモルファスシリコン膜をCVD法により形成する工程と、
    前記接続孔および前記配線溝の内部をアルミニウム膜で略充填する工程と、
    前記アルミニウム膜にチタン吸収体を形成する工程と、
    熱処理により、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記アルミニウム膜と置換させるとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記アルミニウム膜で完全に充填する工程と、
    前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記アルミニウム膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記アルミニウム膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記アルミニウム膜を含む接続体、前記配線溝に前記アルミニウム膜を含む配線をそれぞれ形成する工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、
    ボロン含有アモルファスシリコン膜を少なくとも前記接続孔および前記配線溝の内部に形成する工程と、
    前記ボロン含有アモルファスシリコン膜表面の自然酸化物および不純物の少なくとも一方を除去する工程と、
    前記接続孔および前記配線溝を含む領域上にアルミニウム膜を形成する工程と、
    前記アルミニウム膜にチタン吸収体を形成したうえで、熱処理により、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記アルミニウム膜と置換させるとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記アルミニウム膜で充填する工程と、
    前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記アルミニウム膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記アルミニウム膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記アルミニウム膜を含む接続体、前記配線溝に前記アルミニウム膜を含む配線をそれぞれ形成する工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、
    前記接続孔および前記配線溝の内部を充填し、かつ前記接続孔および前記配線溝からあふれるボロン含有アモルファスシリコン膜を形成する工程と、
    少なくとも前記接続孔および配線溝の内部に残るように、真空中で、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜をRIEエッチバック法またはCDEエッチバック法を用いて除去する工程と、
    真空を保ったまま、前記接続孔および前記配線溝を含む領域上にアルミニウム膜を形成する工程と、
    前記アルミニウム膜にチタン吸収体を形成したうえで、熱処理により、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記アルミニウム膜と置換させるとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記アルミニウム膜で充填する工程と、
    前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記アルミニウム膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記アルミニウム膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記アルミニウム膜を含む接続体、前記配線溝に前記アルミニウム膜を含む配線をそれぞれ形成する工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 半導体基板に被接続体を形成する工程と、
    前記半導体基板上に前記被接続体を覆う絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、
    前記接続孔の底面に露出した前記被接続体表面の自然酸化膜および不純物の少なくとも一方を除去する工程と、
    ボロン含有アモルファスシリコン膜を少なくとも前記接続孔の内部に形成する工程と、
    前記接続孔および前記配線溝を含む領域上にアルミニウム膜を形成する工程と、
    前記アルミニウム膜にチタン吸収体を形成したうえで、熱処理により、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記アルミニウム膜と置換させるとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記アルミニウム膜で充填する工程と、
    前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記アルミニウム膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記アルミニウム膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記アルミニウム膜を含む接続体、前記配線溝に前記アルミニウム膜を含む配線をそれぞれ形成する工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜上にチタン膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔と配線溝を形成するとともに、前記チタン膜を加工して複数のチタン吸収体を形成する工程と、
    少なくとも前記接続孔および前記配線溝の内部にボロン含有アモルファスシリコン膜を形成する工程と、
    前記接続孔、前記配線溝および前記複数のチタン吸収体を含む領域にアルミニウム膜を形成する工程と、
    熱処理により、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記アルミニウム膜と置換させるとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前紀配線溝の内部を前記アルミニウム膜で充填する工程と、
    前記アルミニウム膜を加工するとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させて生成された生成物を除去し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記アルミニウム膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記アルミニウム膜を含む接続体、前記配線溝に前記アルミニウム膜を含む配線をそれぞれ形成する工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、
    ボロン含有アモルファスシリコン膜を少なくとも前記接続孔および前記配線溝の内部に形成する工程と、
    前記接続孔および前記配線溝を含む領域上に、内部にチタン吸収体を含まないアルミニウム膜、内部に複数のチタン吸収体を含むアルミニウム膜を順次形成する工程と、
    熱処理により、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記アルミニウム膜と置換させるとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記アルミニウム膜で充填する工程と、
    前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記アルミニウム膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記アルミニウム膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記アルミニウム膜を含む接続体、前記配線溝に前記アルミニウム膜を含む配線をそれぞれ形成する工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成されたボロン含有アモルファスシリコン膜を、該ボロン含有アモルファスシリコン膜上に形成されたアルミニウム膜と置換するとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜をチタン吸収体に吸収させて生成物を生成することにより、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方を前記アルミニウム膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、
    異なる温度で少なくとも2回以上の熱処理を行なうことにより、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記アルミニウム膜と置換するとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成されたボロン含有アモルファスシリコン膜を、該ボロン含有アモルファスシリコン膜上に形成されたアルミニウム膜と置換するとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜をチタン吸収体に吸収させて生成物を生成する置換吸収処理により、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方を前記アルミニウム膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、
    前記置換吸収処理中または前記置換吸収処理後に、前記アルミニウム膜内に、該アルミニウム膜、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜および前記チタン吸収体の構成材料とは異なる元素を添加することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 接続孔および配線溝の少なくとも一方の内部に形成されたボロン含有アモルファスシリコン膜を、該ボロン含有アモルファスシリコン膜上に形成されたアルミニウム膜と置換するとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜をチタン吸収体に吸収させて生成物を生成する置換吸収処理により、前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方を前記アルミニウム膜で充填する工程を含む半導体装置の製造方法において、
    前記ボロン含有アモルファスシリコン膜の構成材料と前記チタン吸収体の構成材料の組み合わせは、化合物を形成する材料の組み合わせであり、
    かつ前記置換吸収処理の処理温度における、前記アルミニウム膜中における前記ボロン含有アモルファスシリコン膜の構成材料の拡散速度が、前記アルミニウム膜中における前記チタン吸収体の構成材料の拡散速度よりも速いことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に前記接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、
    前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方の内部に、拡散促進材としてボロンを含有するアモルファスシリコン膜を形成する工程と、
    前記接続孔および前記配線溝を含む領域上にアルミニウム膜を形成する工程と、
    前記アルミニウム膜にチタン吸収体を形成したうえで、熱処理により、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜と前記アルミニウム膜を置換するとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜をチタン吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記アルミニウム膜で充填する工程と、
    前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記アルミニウム膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記アルミニウム膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記アルミニウム膜を含む接続体、前記配線溝に前記アルミニウム膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含み、
    前記拡散促進材であるボロンは、アモルファスシリコン膜と前記アルミニウム膜との間における相互拡散を促進させるものであることを特徴とする半導体装置の製造法。
  14. 被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に前記被接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、配線溝を形成する工程と、
    前記接続孔および前記配線溝の内部にボロン含有アモルファスシリコン膜を形成する工程と、
    前記接続孔および前記配線溝を含む領域にチタン吸収体アルミニウム膜を順次形成する工程と、
    熱処理により、前記チタン吸収体を通過させて前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記アルミニウム膜と置換させるとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させて拡散抑制材を形成することにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記アルミニウム膜で充填する工程と、
    前記アルミニウム膜を加工するとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させて生成された生成物を除去し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記アルミニウム膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記アルミニウム膜を含む接続体、前記配線溝に前記アルミニウム膜を含む配線をそれぞれ形成する工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 被接続体を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に前記接続体に達する深さの接続孔を形成するとともに、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、
    前記接続孔および前記配線溝の少なくとも一方の内部にボロン含有アモルファスシリコン膜を形成する工程と、
    前記接続孔および前記配線溝を含む領域上にアルミニウム膜を形成する工程と、
    前記アルミニウム膜にチタン吸収体を形成したうえで、熱処理により、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜と前記アルミニウム膜を置換するとともに、前記ボロン含有アモルファスシリコン膜をチタン吸収体に吸収させることにより、前記接続孔および前記配線溝の内部を前記アルミニウム膜で充填する工程と、
    前記ボロン含有アモルファスシリコン膜を前記チタン吸収体に吸収させて生成された生成物を除去するとともに、前記アルミニウム膜を加工し、前記配線溝および前記接続孔の内部に前記アルミニウム膜を選択的に残置させて、前記接続孔に前記アルミニウム膜を含む接続体、前記配線溝に前記アルミニウム膜を含む配線をそれぞれ形成する工程とを含み、
    前記熱処理の熱処理温度と熱処理時間との組み合わせは、
    前記接続孔および前記配線溝の内部を充填した前記アルミニウム膜中に残留する前記ボロン含有シリコン膜の構成材料に起因する前記アルミニウム膜の抵抗成分と、前記接続孔および前記配線溝の内部を充填した前記アルミニウム膜中に残留する前記チタン吸収体の構成材料に起因する前記アルミニウム膜の抵抗成分との和が最小またはほぼ最小となるものであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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