JP4148770B2 - エアゾール容器用バルブ機構 - Google Patents

エアゾール容器用バルブ機構 Download PDF

Info

Publication number
JP4148770B2
JP4148770B2 JP2002376169A JP2002376169A JP4148770B2 JP 4148770 B2 JP4148770 B2 JP 4148770B2 JP 2002376169 A JP2002376169 A JP 2002376169A JP 2002376169 A JP2002376169 A JP 2002376169A JP 4148770 B2 JP4148770 B2 JP 4148770B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stem
aerosol container
housing
peripheral surface
valve mechanism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002376169A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004202410A (ja
Inventor
英哉 鈴木
隆史 奥野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2002376169A priority Critical patent/JP4148770B2/ja
Publication of JP2004202410A publication Critical patent/JP2004202410A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4148770B2 publication Critical patent/JP4148770B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液化ガスや圧縮ガス等の吐出媒体と共に頭髪化粧料用薬剤や化粧料材等の内容物を収納したエアゾール容器について、その内容物をクリーム状、液状、霧状、泡状等の吐出物として、ステムに取り付けられたノズルから噴出するバルブ機構に関する。
本出願において、ステムの「上下方向」とは、狭義における鉛直方向の上下方向だけでなく、エアゾール容器の構造や持ち方によらず、ステムのハウジング内における進退方向を広く意味するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のエアソール容器用バルブ機構には、例えば、特許文献1又は図4(a)に示す技術が提案されている。
このような従来技術においては、エアゾール容器の上部開口端に設置されるハウジング101内に、吐出路102を内部に有するステム103がバネ部材104に付勢された状態で上下動可能に設けられており、バネ部材104により上方向に付勢されて静止したステム103に対し、ステムガスケット105がステム103の外周側面に弾性的に密着することにより、ステム103の吐出路102を通じて外周面に開口された導入路106を塞ぐようになっている。
【0003】
そして、ステム103の押下に伴い、ステム103とステムガスケット105との密着状態を解除してステム103の導入路106を開口することにより、ハウジング101の下端に開口された導入口107を、ハウジング101とステム103との間の内部空隙を通してステム103の吐出路102と連通し、エアゾール容器内の内容物をステム103の上部開口端から吐出するようにしている。
【0004】
また、図4(b)に示すような従来技術にあっては、ハウジング101の側部に導入口107を設け、ステム103の押下に伴ってステム103とステムガスケット105との密閉状態が解除された際に、ハウジング101の側部の導入口107とステム103の吐出路102とを連通する点が、上記従来技術と異なっている。
【特許文献1】
特許第2968944号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の何れにおいても、エアゾール容器内の内容物がハウジング101とステム103との間の内部空隙を通過する際にバネ部材104と接触する一方で、そのバネ部材104として、内容物の粘度等の物性によらず安定した弾性を発揮させる観点から、金属製の圧縮コイルバネを用いた場合には、バネ部材104にさびや腐蝕が生じてバネ部材104が劣化したり、内容物の保存安定性を損ない、設計性能を発現できないおそれがあった。
【0005】
従って、本発明の目的は、バネ部材をエアゾール容器の内容物と遮断させて、バネ部材の劣化を防止できるエアゾール容器用ノズル機構を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、エアゾール容器の上端部内側に配設されるハウジング内にバネ部材を介して上下動可能に装着され、上端部分を上方に突出させて設けられたステムと、該ステムの中央軸方向に形成された吐出路に通じ該ステムの外周面に開口された導入路を開閉可能に覆うように、前記ハウジング内に、前記ステムの外周面を囲んで取り付けられるステムガスケットとを備えたエアゾール容器用バルブ機構であって、前記ステムの外周面には、突環状密閉部が前記ハウジングの内周面に密着するように設けられており、前記バネ部材は、前記ハウジング内で前記ステム及び前記突環状密閉部により閉塞された密閉室に配置されており、前記エアゾール容器内に収納される内容物の前記ハウジング内への導入口は、前記密閉室と通じないように設けられていることを特徴とするエアゾール容器用バルブ機構を提供することにより前記目的を達成したものである。
【0007】
本発明によれば、エアゾール容器内の内容物と通じない密閉室を設けてその密閉室にバネ部材を配置したため、バネ部材を内容物から遮断することができ、ひいては、内容物との接触に起因したさびや腐蝕によるバネ部材の劣化を防止することができる。また金属部品の腐蝕や金属イオン溶出がないことから、内容物の保存安定性を十分確保することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るエアゾール容器用バルブ機構の好ましい一実施形態(第1実施形態)を図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態のエアゾール容器用バルブ機構1は、エアゾール容器の上端部内側に配設されるハウジング10内にバネ部材30を介して上下動可能に装着され、上端部分を上方に突出させて設けられたステム20と、ステム20の中央軸方向に形成された吐出路21に通じステム20の外周面に開口された導入路22を開閉可能に覆うように、ハウジング10内に、ステム20の外周側面を囲んで取り付けられるステムガスケット31とを備えている。
ステム20の外周側面には、突環状密閉部24がハウジング10の内周面に密着するように設けられている。
バネ部材30は、ハウジング10内でステム20及び突環状密閉部24により閉塞された密閉室40に配置されている。
エアゾール容器内に収納される内容物のハウジング10内への導入口11は、密閉室40と通じないように設けられている。
かかるエアゾール容器用バルブ機構1を詳細に述べる。
【0009】
エアゾール容器5は、化粧料用品として用いられる場合、その内容物には、例えば、染毛剤、シャンプー、整髪剤等の化粧品があり、このような内容物に、塩素イオンや臭素イオン等のハロゲンイオンがふくまれる。ハロゲンイオンの含有率は、10ppm以上、10000ppm以下の範囲に定められている。
例えば、塩素イオンは、塩化アンモニウム、塩酸モノエタノールアミン、PH調整剤としての塩酸等の種々の塩のカウンターイオンになっている。
そして、本実施形態のエアゾール容器(化粧料用品)5は、これに用いられる金属缶6及びバネ部材30の金属部品を、金属腐蝕の防止及び金属イオン溶出の防止の観点から、上述した内容物と接触させないようにしたものである。
エアゾール容器5は、耐圧強度及び耐熱性の観点から、金属から略有底円筒形状にした金属缶6を有し、この金属缶6の内部に配した内袋7に、例えば、クリーム状の粘性流体等の内容物と共に、液化ガスや圧縮ガス等の吐出媒体を収納したもので、金属缶6の上部開口端にマウンテンカップ2や装着スリーブ3を介してエアゾール容器用バルブ機構1を固着している。
具体的には、金属缶6は、この上部開口端の外壁がマウンテンカップ2の下部開口端の内壁と金属かしめにより接合されている。内袋7は、この上部開口端が金属缶6の上部開口端の内壁と装着スリーブ3の外壁との間に挟まれることにより、取り付けられている。これにより、金属缶6は、内袋7の内容物と遮断されるようになっている。
そして、エアゾール容器は、ステム20の押下により、内容物を吐出媒体と共に、あるいは、内容物単独で、液状、霧状、泡状等の吐出物として、ステム20の先端部分に取り付けられたノズル(図示しない)から吐出させるものである。
【0010】
ハウジング10は、略中空円筒状であってその上端部が開口した形状に形成されたもので、装着スリーブ3の略中央部に取り付けられている。ハウジング10の側部には、導入口11が形成され(詳細後述)、ハウジング10の内部には、ステム20を収容する大きさの空隙が形成されている。
【0011】
ステム20は、略軸状であってその中腹部分が内側にくびれた形状に形成されたものである。吐出路21は、ステム20の内部において、上端から中腹部分まで軸方向に延在して形成されている。導入路22は、ステム20の中腹部分において、吐出路21の下端部分から半径方向に外側に折れ曲がって外周面上に開口している。
【0012】
ステムガスケット31は、ゴム等の弾性部材製の略円板状になり、その中央部にステム20の中腹部分と嵌まる嵌合孔が形成されたもので、ハウジング10の上部開口端に固着されてハウジング10との密着性を保持している。
そして、ステム20は、中腹部分がステムガスケット31と弾性的に密着してこれに嵌まることにより、導入路22が塞がれ、上半部分がマウンテンカップ2の上面から突出する一方で、下半部分がハウジング10内に入り込んでいる。
【0013】
ステム20の下端部分には、突環状密閉部24がステム20の外周側面から突出して環状に形成されている。この突環状密閉部24の外径は、ハウジング10の内径とほぼ同一に設定されている。
これにより、突環状密閉部24は、ハウジング10の内周面と密着した状態で摺接可能になっている。本実施形態の場合、突環状密閉部24の外周面には、Oリング(リング状シール部材)25が埋設されている。このOリング25は、突環状密閉部24とハウジング10の内周面との密閉性及びステム20の摺動性をさらに高めるものである。
【0014】
ハウジング10の側部のうち、突環状密閉部24の縁部分が移動して延在(接触)する円筒部分を遮蔽側部10aとした場合、遮蔽側部10aの下端部分には、この遮蔽側部10aを塞いで密閉室40を設ける遮蔽底部10bが円板状に形成されている。すなわち、密閉室40は、ハウジング10の遮蔽側部10a及び遮蔽底部10bの内部において、ステム20及びその突環状密閉部24により塞がれた空間であり、ステム20の上下動に伴ってその空間体積が変化する。
【0015】
バネ部材30は、強度や耐久性の観点で金属製の圧縮コイルバネが好ましく、密閉室40内において、ステム20の突環状密閉部24の下面と、ハウジング10と遮蔽底部10bの上面との間に取り付けられることにより、ステム20に対し上方向の付勢力を与えている。容器の使用回数や内容物の粘性によっては樹脂製のコイルバネも使用可能である。
【0016】
導入口11は、ハウジング10の側部のうち、遮蔽側部10aより上側の上側部10cに、その壁部分を貫通して形成されている。これにより、導入口11は、密閉室40がステム20の上下動に伴って体積変化しても密閉室40と通じず、密閉室40の密閉性を損なわないようになっている。なお、導入口11は、ハウジング10の外周面と装着スリーブ3の内周面との間の空隙を通して、エアゾール容器内の内容物と連通するようになっている。
【0017】
次に、本実施形態のエアゾール容器用バルブ機構1の使用態様及び作用を説明する。
ステム20がバネ部材30により上方向に付勢されている状態では、エアゾール容器内の内容物は、ハウジング10の導入口11を通してハウジング10とステム20との間の空隙に浸入するものの、ステム20の導入路22がステムガスケット31に閉塞されているため、ステム20の吐出路21に浸入せず、また、ハウジング10内の導入口11より下部分にステム20及びその突環状密閉部24の閉塞により密閉室40を設けているため、その密閉室40にも浸入しない。この場合、Oリング25を突環状密閉部24に埋設しているため、密閉室40のより高い密閉性が確保され、密閉室40内に配置されたバネ部材30は、エアゾール容器内の内容物から遮断されている。
【0018】
ステム20をバネ部材30の付勢力に抗して押下すると、ステム20の導入路22とステムガスケット31との密着状態が解除されるため、エアゾール容器内の内容物は、ステム20の導入路22から吐出路21に浸入してその上部開口端から吐出される一方で、ステム20の下移動に伴い、突環状密閉部24及びそのOリング25は、ハウジング10の内周面と密着しつつ摺接する。
この場合にあっても、密閉室40の密閉性が保持されているため、密閉室40内に配置されたバネ部材30は、内容物から遮断されている。
【0019】
以上述べたように、本実施形態によれば、ステム20の位置によらず、エアゾール容器内の内容物が常に浸入しない密閉室40を設けてその密閉室40にバネ部材30を配置したため、エアゾール容器の使用又は非使用の何れにあっても、バネ部材30を内容物から遮断することができ、ひいては、内容物との接触に起因したさびや腐蝕によるバネ部材30の劣化を防止することができる。
【0020】
また、本実施形態によれば、金属缶6内に内袋7を配し、その内袋7に内容物を収納して金属缶6を内容物から遮断したため、エアゾール容器5に用いられる全ての金属部品(金属缶6及びバネ部材30)を、金属腐食及び金属イオンの溶出から防止し、内容物の保全安定性を十分に確保することができる。
【0021】
さらに、本実施形態によれば、ステム20の突環状密閉部24にOリング25を埋設したため、ステム20の摺動性を確保できると共に、突環状密閉部とハウジングの内周面との密着性の確保により密閉室40のより高い密閉性を確保できる。
【0022】
次に、本発明のエアゾール容器用バルブ機構の他の実施形態(第2実施形態)を図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図2及び図3では、金属缶及び内袋を図示していないが、上記第1実施形態と同様、エアゾール容器は、金属缶及び内袋を有している。
図2(a)(b)に示すように、本実施形態のエアゾール容器用バルブ機構1Aは、上記第1実施形態と突環状密閉部24Aのみが異なっている。以下、この点を説明し、その他の構成には同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の場合、突環状密閉部24Aは、ステム20の外周面において、略C字の断面が円周方向に延在したような形状に形成されている。これにより、突環状密閉部24Aは、ハウジング10の内周面との間に密閉した環状空隙26を設けるようになっている。
【0023】
以上述べたように、本実施形態によれば、突環状密閉部24Aとハウジング10の内周面との接触面積を小さくしてステム20の摺動性を確保すると共に、密閉室40と、導入口11に連通している空隙との間に、さらに環状空隙26を設けることにより、密閉室40の密閉性をより効果的に高めることができ、その一方で、上記第1実施形態と比較した場合、Oリング25を用いずに部品点数を少なくして簡素な構成にできる点で有利である。
その他の構成及び作用効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0024】
次に、本発明のエアゾール容器用バルブ機構の他の実施形態(第3実施形態)を図面を参照して説明する。
図3に示すように、本実施形態のエアゾール容器用バルブ機構1Bは、上記第1、第2実施形態と比較した場合、密閉室40Bの構成、及びこれに伴うステム20Bの形状等やハウジング10Bの導入口11Bの位置等が異なっている。以下、かかる点を説明し、その他の構成には同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の場合、ハウジング10Bは、上記第1、第2実施形態の遮蔽側部10aを第1の遮蔽側部10aとするほか、この第1の遮蔽側部10aの下端には、ステム20Bの下部の外周面が移動する範囲に延在する第2の遮蔽側部10dが円筒状に形成されて第1の遮蔽側部10aに繋がるようになっている。
【0025】
ステム20Bの下部には、軸状密閉部27が軸方向下方に延在して軸状に形成されている。軸状密閉部27の外径は、ハウジング10Bの第2の遮蔽側部10cの内径とほぼ同一に設定されている。これにより、軸状密閉部27は、第2の遮蔽側部10dの内周面と密着した状態で摺接するようになっている。本実施形態の場合、軸状密閉部27の外周面には、上記第1実施形態で用いたものと同様のOリング25が埋設されている。なお、突環状密閉部24の外周面にも、Oリング25が埋設されている。
これにより、密閉室40Bは、突環状密閉部24のOリング25と軸状密閉部27のOリング25との間における空隙に形成され、バネ部材30は、その密閉室40B内に配置されている。
【0026】
ステム20Bの内部下方には、第1の開口28aと第2の開口28bとを連通する連通路28が設けられている。第1の開口28aは、導入路22と突環状密閉部24との間におけるステム20Bの外周側面上に開口して半径方向の内側に延在して形成されている。図3に示すようにステム20Bの直径方向に2箇所形成することもできる。第2の開口28bは、第1の開口28aから軸方向に折れ曲がって軸状密閉部27の下端に開口して形成されている。
【0027】
導入口11Bは、ハウジング10Bの第2の遮蔽側部10dからさらに下方に延在する円筒状の側部10e内に形成され、第2の遮蔽側部10dの下方に開口している。これにより、導入口11Bは、第2の遮蔽側部10d内の空隙を通して、ステム20Bの連通路28の第2の開口28bと通じるようになっている。なお、導入口11Bは、エアゾール容器内の内容物と連通するようになっている。
【0028】
以上述べたように、本実施形態によれば、突環状密閉部24及び軸状密閉部27の双方にOリング25を埋設したため、ステム20Bの摺動性を確保できると共に、密閉室40Bの密閉性を確保でき、その一方で、上記第1、第2実施形態と比較した場合、導入口11Bがステム20Bの直下にあるため、エアゾール容器内の内容物の流路をハウジング10Bの導入口11Bと連通する際にハウジング10Bの下部にチューブを差し込むだけで済み、かかる構成を簡素にできる点で有利である。
その他の構成及び作用効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0029】
本発明は、上記第1、第2、第3実施形態に限られることなく、種々の変更等を行うことができる。
例えば、上記第1、第3実施形態において、突環状密閉部24や軸状密閉部27に、リング状シール部材としてOリング25を埋設したが、Oリング25を用いずに、突環状密閉部27の外径と遮蔽側部(第1の遮蔽側部)10aの内径とのはめあい公差や、軸状密閉部27の外径と第2の遮蔽側部10dの内径とのはめあい公差を調整することにより、ステム20、20Bの摺動性及び密閉室40、40Bの密閉性を確保することもできる。
また、第2実施形態の突環状密閉部24Aを第3実施形態に設けることもできる。
【0030】
さらに、上記第1、第2、第3実施形態で用いた突環状密閉部24、24Aを、それぞれ単独で複数設けたり、あるいは、これらを複合的に複数設けたりすることにより、密閉室40の密閉性をさらに高めることもできる。
さらにまた、エアゾール容器に、金属缶の代わりに合成樹脂製容器を用いても、上記実施形態と同様の内容物の保全安定性を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、バネ部材をエアゾール容器の内容物及び外気と遮断させて、バネ部材の劣化及び腐蝕を防止できるエアゾール容器用ノズル機構を得ることができる。
また、本発明によれば、金属缶を内袋の内容物と遮断させて、金属缶の腐蝕を防止し、ひいては、全ての金属部品を、金属腐食及び金属イオンの溶出から防止して内容物の保全安定性を十分に確保したエアゾール容器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のエアゾール用バルブ機構の概略構成を示す図である。
【図2】(a):第2実施形態のエアゾール用バルブ機構の概略構成を示す図である。
(b):図2(a)のA部を拡大して示す図である。
【図3】第3実施形態のエアゾール用バルブ機構の概略構成を示す図である。
【図4】(a):従来のエアゾール用バルブ機構の概略構成を示す図である。
(b):従来のエアゾール用バルブ機構の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
6 金属缶
7 内袋
10、10B ハウジング
10a 遮蔽側部、第1の遮蔽側部
10b 遮蔽底部
10c 第2の遮蔽側部
11、11B 導入口
20、20B ステム
21 吐出路
22 導入路
24、24A 突環状密閉部
25 Oリング(リング状シール部材)
28 連通路
28a 第1の開口
28b 第2の開口
30 バネ部材
31 ステムガスケット
40 密閉室

Claims (6)

  1. エアゾール容器の上端部内側に配設されるハウジング内にバネ部材を介して上下動可能に装着され、上端部分を上方に突出させて設けられたステムと、該ステムの中央軸方向に形成された吐出路に通じ該ステムの外周面に開口された導入路を開閉可能に覆うように、前記ハウジング内に、前記ステムの外周面を囲んで取り付けられるステムガスケットとを備えたエアゾール容器用バルブ機構であって、
    前記ステムの外周面には、突環状密閉部が前記ハウジングの内周面に密着するように設けられており、
    前記バネ部材は、前記ハウジング内で前記ステム及び前記突環状密閉部により閉塞された密閉室に配置されており、
    該密閉室は、前記エアゾール容器内に収納される内容物及び外気と通じないように前記エアゾール容器内に配置されると共に、前記ステムの上下動によって空間の体積が変化し、
    前記エアゾール容器内に収納される内容物の前記ハウジング内への導入口は、前記密閉室と通じないように設けられていることを特徴とするエアゾール容器用バルブ機構。
  2. 前記ハウジングは、前記突環状密閉部の縁部分の移動範囲に延在する遮蔽側部と、該遮蔽側部を塞いで前記密閉室を設ける遮蔽底部とを有し、
    前記導入口は、前記ハウジングにおける前記遮蔽側部の上側部に設けられていることを特徴とする請求項1記載のエアゾール容器用バルブ機構。
  3. 前記ハウジングは、前記突環状密閉部の縁部分の移動範囲に延在する第1の遮蔽側部と、該第1の遮蔽側部に繋がり前記ステムの下部の外周面の移動範囲に延在する第2の遮蔽側部とを有し、
    前記ステムの下部には、軸状密閉部が前記第2の遮蔽側部の内周面に密着するように設けられており、
    前記密閉室は、前記突環状密閉部と前記軸状密閉部との間における空隙部分に形成されており、
    前記ステム内には、第1の開口と第2の開口とを連通する連通路が設けられ、該第1の開口は、前記導入路と前記突環状密閉部との間における該ステムの外周面上に開口しており、前記第2の開口は、前記軸状密閉部の下端に開口しており、
    前記導入口は、前記第2の遮蔽側部の下方に開口して前記連通路と通じるように設けられていることを特徴とする請求項1記載のエアゾール容器用バルブ機構。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載のエアゾール容器用バルブ機構を備えたことを特徴とするエアゾール容器。
  5. 金属缶内に内袋を備え、該内袋に前記内容物が収納されていることを特徴とする請求項4記載のエアゾール容器。
  6. 請求項4又は5に記載のエアゾール容器内に、ハロゲンイオンを10ppm以上含む前記内容物が収納されたことを特徴とする化粧料用品。
JP2002376169A 2002-12-26 2002-12-26 エアゾール容器用バルブ機構 Expired - Fee Related JP4148770B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002376169A JP4148770B2 (ja) 2002-12-26 2002-12-26 エアゾール容器用バルブ機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002376169A JP4148770B2 (ja) 2002-12-26 2002-12-26 エアゾール容器用バルブ機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004202410A JP2004202410A (ja) 2004-07-22
JP4148770B2 true JP4148770B2 (ja) 2008-09-10

Family

ID=32813695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002376169A Expired - Fee Related JP4148770B2 (ja) 2002-12-26 2002-12-26 エアゾール容器用バルブ機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4148770B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102985337A (zh) * 2010-07-20 2013-03-20 东洋喷雾工业株式会社 多种液体分配用的喷雾器装置
CN105485421A (zh) * 2015-12-25 2016-04-13 中山市美捷时包装制品有限公司 一种螺纹型喷粉阀门装置

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5380457B2 (ja) * 2008-10-09 2014-01-08 株式会社ダイゾー エアゾール容器のシール構造、エアゾール容器、および、エアゾール容器の製造方法
DE202010018319U1 (de) 2009-12-01 2015-07-14 Toyo Aerosol Industry Co., Ltd. Aerosolvorrichtung zur Anordnung einer Vielzahl von Flüssigkeiten
JP6108672B2 (ja) * 2012-03-15 2017-04-05 株式会社ダイゾー バルブアッセンブリおよびそれを用いた吐出容器
FR3051180B1 (fr) 2016-05-13 2019-07-26 Aptar France Sas Bague pour dispositif de distribution de produit fluide.
CN105952918A (zh) * 2016-07-01 2016-09-21 中山市美捷时包装制品有限公司 一体化阀杆与吸塞

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102985337A (zh) * 2010-07-20 2013-03-20 东洋喷雾工业株式会社 多种液体分配用的喷雾器装置
CN102985337B (zh) * 2010-07-20 2015-08-26 东洋喷雾工业株式会社 多种液体分配用的喷雾器装置
CN105485421A (zh) * 2015-12-25 2016-04-13 中山市美捷时包装制品有限公司 一种螺纹型喷粉阀门装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004202410A (ja) 2004-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4046082B2 (ja) エーロゾル・バルブ・アセンブリ及びエーロゾル・パッケージ
JPS61178570A (ja) 流動体用吐出装置
JP6397401B2 (ja) プッシュタイプディスペンサー
EP1375385A3 (en) Metering valve for aerosol container
JP4148770B2 (ja) エアゾール容器用バルブ機構
US6419168B1 (en) Metering head
JPS6264754A (ja) 流動媒体のデイスペンサ
US6698620B2 (en) Aerosol valve for high rate filling
GB2143590A (en) Valve assembly for container of pressurised fluid
JPH02229564A (ja) 逆止弁
NZ222798A (en) Aerosol delivery valve: valve body includes slotted annular wall
KR100936182B1 (ko) 노즐 조립체 및 이를 구비하는 용기
EP0715594B1 (en) An improved aerosol valve
JP2001115971A (ja) 容器用膜ポンプ
US3675823A (en) Tilt action mixing dispenser valve
JP2003301881A (ja) 油圧緩衝器のシール構造
AU2008100690A4 (en) Dose metering valve for aerosol containers
JP4570274B2 (ja) ガスメータ用双方向遮断弁
JP4238080B2 (ja) エアゾールバルブ
JP3984033B2 (ja) 加圧容器のシール構造
JP4070586B2 (ja) エアゾール容器用バルブ機構
JP4080258B2 (ja) 内容物充填機構およびエアゾール式製品
JP3747339B2 (ja) エアゾ−ル容器の定量噴射機構
JPH078459Y2 (ja) 流体放出容器
KR20100009178U (ko) 노즐 회전형 분사 용기

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050707

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080425

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080624

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080624

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110704

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110704

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees