JP4146177B2 - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、光走査装置および画像形成装置に関する。
【0002】
この発明の光走査装置は、デジタル複写機やレーザプリンタ、レーザプロッタやファクシミリ装置等の書込系として好適に実施でき、この発明の画像形成装置は特に、複数色のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成する多色画像形成装置として好適に実施できる。
【0003】
【従来の技術】
カールソンプロセスを用いる画像形成装置においては一般に、感光体ドラムの回転に従って潜像形成、現像、転写が行われるが、感光体ドラム回転軸の偏心や「感光体ドラム駆動モータ」の回転速度変動により潜像形成から転写までの時間が刻々と変動し、転写された画像の副走査方向の「各光走査で書き込まれた画像の間隔(走査線ピッチ)」であるピッチにむらが生じ、濃度むらが発生する。
【0004】
また、複数の感光体ドラムを転写体の移動方向に配列して、各感光体ドラム上の「互いに色の異なる画像」を順次転写体上に転写して重ね合わせ、多色あるいはカラーの画像を得る所謂タンデム式の画像形成装置では、上記ピッチむらに起因して、互いに重ね合せられるトナー画像相互の位置ずれにより、色ずれや色変わりが生じ、画像品質を劣化させる。
【0005】
また、転写部においても「転写体」である転写ベルトや搬送ベルトの移動速度変動により同様にピッチむらが生じ、上記濃度むら、色ずれ、色変わりの原因となる。この場合のピッチむらは、主に転写紙を搬送する搬送ベルトや転写ベルトを駆動する駆動ローラの偏心や回転速度変動が要因とされている。
【0006】
従って、上記濃度むらや色ずれ、色変わりを解消するには、感光体ドラム回転軸の偏心や、感光体ベルト駆動モータの回転速度変動、転写ベルトや搬送ベルトを駆動する駆動ローラの偏心や回転速度変動をなくせば良いわけであるが、加工限界や動力伝達系での負荷変動を完全になくすことは不可能であり、上記偏心や回転速度変動を0に抑えることはできない。
【0007】
また、上記タンデム式のカラー画像形成装置の場合には、各感光体ドラムに潜像を形成する光走査装置相互においても、各色の潜像同士のレジストを正確に合わせなければ「色ずれや色変わり」の原因となるし、各光走査装置により書き込まれる走査線の傾きが互いに異なったり、走査線の曲がりの程度が異なったりするとやはり色ずれや色変わりが生じてしまう。
【0008】
感光体ドラムの回転むらの影響を除去する方法としては、感光体ドラムへの潜像形成から転写に至る時間を「回転むらの周期の整数倍」とすることにより、周期的に変化する潜像形成時の位置ずれ量と転写時の位置ずれ量の位相を合わせてキャンセルする方法が提案されている(特公平8−14731号公報)。
【0009】
また、ピッチむらが周期的に生じることに着目し、ピッチむらを検出して感光体ドラムの回転に対応して補正ミラーを移動し、光走査位置をアクティブ制御する方法も提案されている(特開平10−197810号公報)。
【0010】
画像上に生じるピッチむらは、感光体ドラムや転写ベルト、搬送ベルトの駆動ローラ等の回転むらに起因する「低周波成分」と、駆動伝達系における歯車の噛み合い等による「高周波成分」との合成により生じるが、画像品質に対する要求の高まりに伴い高精度な歯車が用いられるようになり、画像劣化に直接影響する感光体ドラムや転写ベルトは伝達系の「ガタ」を避けダイレクト駆動するようになってきている。また、フライホイールにより慣性力を増やすことで、高周波成分については低減されてきている。
【0011】
しかし、「部品の加工精度に伴う偏心や組み立てのばらつき」に伴う負荷変動等を要因とする低周波成分の影響は避けられず、これを如何に抑えるかが重要になってきている。
【0012】
特に「タンデム式のカラー画像形成装置」では、トナー画像転写タイミングの変動による副走査方向のピッチむら周期の位相や振幅が、各画像で異なるため、上述の方法では、各画像間のドット位置を確実に合わせることができなかった。
【0013】
また、潜像同士のレジストを合わせるのに、従来から、レジストのずれを転写体に記録された画像により検出し、副走査位置に関しては書き出しのタイミングを可変することで調整を行っている。
【0014】
走査線の「曲がりや傾き」に対しては、光路中に配備した反射ミラーを湾曲させたり、反射ミラーを転写面と平行な面内で傾ける補正方法(特許第3049606号)、結像光学系を構成する一部のレンズの光軸高さを変えたり(特開平11−64758号公報)、レンズ自体を強制的に湾曲させたり(特開平10−268217号公報)、結像光学系を構成する一部のレンズを光軸の周りに回転させたり(特開平11−153765号公報)する補正方法が知られている。
【0015】
近年、光走査装置の結像手段の一部として、樹脂成形によるレンズが搭載されるようになってきている。樹脂成形によるレンズは、複雑な曲面形状が自在に形成でき、低コストであるメリットを有するが、走査線の傾きや曲がりを初期において調整したとしても、環境温度等の変化によるレンズ自体の変形が原因して走査線の曲がりや傾きが発生するといった問題を有する。
【0016】
特に、偏向手段から離れた位置に配置される樹脂製のレンズは「主走査方向に長尺」となるため剛性が低くなりがちで、副走査方向の一方の面を当接して姿勢を保持するといった従来の方法では、レンズ取付部の寸法誤差により「反りやねじれ等の応力がかかった状態」で保持され、レンズ自体が歪む問題がある。
【0017】
樹脂製のレンズを特開平10−268217号公報記載のように「強制的に湾曲」させて走査線の曲がりを無理に補正しようとすると、応力集中によりレンズ面の曲面形状が歪む問題があり、特開平11−64758号公報記載の方法のように、副走査方向の光軸を中心に分布するレンズの内部屈折率に対して光ビームを偏って通過させると、感光体ドラム面におけるビームスポット径が不均一になる等の不具合を生じる。
【0018】
また、樹脂製のレンズを保持する基体と外気とは伝熱性が異なるため、基体に当接されている副走査方向の取付面と外気にさらされている反対面とに温度差を生じ、経時的にレンズ自体が歪んで曲がりが発生するという問題があった。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上述したところに鑑み「主として前記低周波成分に起因するピッチむら」を有効に補正・軽減することを課題とする。
【0020】
この発明はまた、タンデム式のカラー画像形成装置において、各画像形成ステーションで生じる周期的なピッチむらを効果的に補正し、色ずれや色変わりのない良好なカラー画像を実現することを課題とする。
【0021】
この発明はさらに、結像手段に含まれる樹脂成形レンズによってもたらされる走査線の曲がりや傾きを低減し、色ずれや色変わりのない良好なカラー画像を実現することを課題とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の光走査装置は「光源手段からの光ビームを偏向手段により偏向し、偏向された光ビームを結像手段により感光体ドラム上に結像し、感光体ドラムを光走査する光走査装置」であって、以下の点を特徴とする。
【0023】
即ち、光源手段から偏向手段に至る光路中に「光軸偏向手段」を設け、光ビームを副走査方向に、光走査の周期に比してゆっくりと微小振動させる。
【0024】
このように光ビームを光軸偏向手段で偏向させることにより、光走査による走査線の位置を副走査方向に移動させることができ、感光体ドラムの回転むらの周期に合わせて上記偏向を行うことにより、走査線ピッチのむらを有効に補正・軽減することができる。
【0025】
また、光軸偏向手段による光ビームの偏向は、光走査の周期に比してゆっくりであるため、光ビームの偏向が「走査線を傾けたり曲げたりする」ことはない。
【0026】
光軸偏向手段は「副走査方向に揺動する振動モードを有する可動ミラー」を含み、この可動ミラーは「2つの振動モード」を有する。
光軸偏向手段は、可動枠と、この可動枠に副走査方向に揺動可能に支持された可動ミラーと、可動枠を副走査方向に揺動可能に支持する固定枠とを有する。
可動枠と可動ミラーとは「固定枠に同軸に支持」され、可動ミラーは可動枠に対し振動モードを有し、可動枠は、固定枠に対して「振動モード」を有する。
可動ミラーを保持する可動枠は、固定枠に対して「感光体ドラムの回転により生じる第1のうねりに合わせて振動」され、可動ミラーは「可動枠に対して、転写ベルトの駆動により生じ、第1のうねりと比して小さな第2のうねりに合わせて、稼動枠とは異なる振動数で振動」される。
【0027】
上記請求項1記載の光走査装置において用いられる光軸偏向手段は「振動の位相を調節する位相可変手段」を備えることができ(請求項2)、請求項1または2記載の光走査装置において用いられる光軸偏向手段は「振動の振幅を調節する振幅可変手段」を備えることができる(請求項3)。
【0028】
上記請求項1〜3の任意の1に記載の光走査装置における光源手段は、「複数の発光源を有し、光走査による画像記録を開始する副走査方向の先頭ラインを光走査する光ビームの発光源を切り換える選択手段を備える」ことができる(請求項4)。
【0029】
請求項5記載の画像形成装置は、請求項1〜4の任意の1に記載の光走査装置を備えたことを特徴とする。
【0030】
画像形成装置は「光源手段からの光ビームを偏向手段により偏向し、偏向された光ビームを結像手段により感光体ドラム上に結像し、感光体ドラムを光走査して潜像を形成し、潜像を現像して得られる画像を感光体ドラム上から転写体へ転写する方式の画像形成装置(第1の画像形成装置)」であることができる。
この画像形成装置は、光源手段が複数の発光源を有し、(マルチビーム走査方式による)光走査による感光体ドラムへの書き込み位置から転写体への転写位置へ感光体ドラムが回転する時間に応じて、「画像記録を開始する副走査方向の先頭ラインを光走査する光ビーム」の発光源を切り換える選択手段を有する。
【0031】
また、画像形成装置は「光源手段からの光ビームを偏向手段により偏向し、偏向された光ビームを結像手段により感光体ドラム上に結像し、感光体ドラムを光走査して潜像を形成し、潜像を現像して得られる画像を感光体ドラム上から転写体へ転写する方式の画像形成装置(第2の画像形成装置)」であることができる。
【0032】
この画像形成装置は、光走査による感光体ドラムへの書き込み位置から転写体への転写位置へ感光体ドラムが回転する時間を、同一画像記録プロセス内で微小変動させる。
【0033】
上記第1、第2の画像形成装置においては「光走査による感光体ドラムへの書き込み位置を、感光体ドラムの回転周期に対応する周波数で副走査方向に振動させる」ことができる。この振動は、前記光軸偏向手段により行うことができる。
【0034】
この場合、「感光体ドラム中心と感光体ドラムの回転軸との偏心量に応じて、書き込み位置の副走査方向の振動の振幅を変化させる」ことができる。このような振幅の可変は、請求項3記載の振幅可変手段を用いて行うことができる。
【0035】
また、上記画像形成装置においては「感光体ドラムの回転方向における基準位置を検出する検出手段を備え、この検出手段による検出信号に同期して、書き込み位置の副走査方向における振動の位相を制御する」ことができる。このような位相の制御は、請求項2記載の位相可変手段を用いて行うことができる。
【0036】
上記の画像形成装置においては、光走査による感光体ドラムへの書き込み位置を、転写体を移動させる駆動軸の回転周期に対応する周波数で、副走査方向に振動させることができ、この振動は、前記光軸偏向手段により行うことができる。
【0037】
上記画像形成装置はまた「転写体に転写された画像により、同一画像内で変動する副走査方向のピッチ変動を検出する検出手段」を備えることができ、光走査による感光体ドラムへの書き込み位置を、ピッチ変動に対応した周期で副走査方向に振動させることができる。
【0038】
上記の画像形成装置はまた、転写体の「移動方向における基準位置」を検出する検出手段を備えることができ、この検出手段による検出信号に同期して、光走査による感光体ドラムへの書き込み位置の副走査方向における振動の位相を制御することができる。
【0039】
光走査装置は、「複数の光源手段からの各光ビームを偏向手段により偏向し、偏向された各光ビームを複数の結像手段により各光ビームに対応した感光体ドラムに結像させ、各感光体ドラム上に同時に光走査を行う光走査装置」であって、以下の如き特徴を有する構成とすることができる。
【0040】
即ち、結像手段の一部を構成する結像素子を「各感光体ドラムに対向する配置位置」に保持する「各結像素子に共通の基体」を有し、この基体が「各感光体ドラムから等距離に形成された当接面」を備え、この当接面内で結像素子の姿勢を保持する。
【0041】
この光走査装置においては「結像手段の一部を構成する結像素子」が、レンズ部と、このレンズ部の主走査方向における両端に形成されて基体の当接面に当接するフランジ部とを備え、レンズ部に「副走査方向における位置規制手段を持たない」ようにすることができ、この場合「結像素子の副走査断面積を、フランジ部において最小」とすることが好ましい。
【0042】
このような光走査装置における結像素子は「射出成形による樹脂レンズ(樹脂製のレンズ)で、各結像素子のゲート部の方向を揃えて配備される」ことが好ましい。
【0043】
上記の光走査装置は「各結像素子を当接面内で副走査方向に突き当てる位置決め手段を有し、これら位置決め手段による各結像素子の副走査方向の突き当て方向を揃える」ことができる。
【0044】
上記光走査装置はまた「各結像素子を当接面内で副走査方向に突き当てる位置決め手段」を備え、且つ、突き当て部位を可変とすることができる。
【0045】
光走査装置はまた「複数の光源手段からの各光ビームを偏向手段により偏向し、偏向された各光ビームを複数の結像手段により各光ビームに対応した感光体ドラムに結像させ、各感光体ドラム上に同時に光走査を行う光走査装置」であって、以下のごときものであることができる。
【0046】
即ち、結像手段の一部を構成する結像素子を、各感光体ドラムに対向して配置し、結像素子の副走査方向における少なくとも一方の辺に、主走査方向における引張り応力または圧縮応力を付与する応力発生手段を設け、結像素子の副走査方向における反り量を調整可能とする。
【0047】
この「応力発生手段」は、結像素子と一体的に配備することができる。
【0048】
画像形成装置はまた「複数の光源手段からの各光ビームを偏向手段により偏向し、偏向された各光ビームを複数の結像手段により各光ビームに対応した感光体ドラムに結像させ、各感光体ドラム上に同時に光走査を行って潜像を形成し、潜像を現像して得られる画像を各感光体ドラム上から共通の転写体へ順次転写し、転写体に転写された各画像により、各画像のレジストずれを検出手段で検出する方式の画像形成装置」であることができる。
【0049】
結像手段の一部を構成する結像素子を、各々の感光体ドラムに対向して配置するとともに、検出手段により検出されたレジストずれに基づき、結像素子の副走査方向における傾き量を調整する。
【0050】
画像形成装置はまた「複数の光源手段からの各光ビームを偏向手段により偏向し、偏向された各光ビームを複数の結像手段により各光ビームに対応した感光体ドラムに結像させ、各感光体ドラム上に同時に光走査を行って潜像を形成し、潜像を現像して得られる画像を各感光体ドラム上から共通の転写体へ順次転写し、転写体に転写された各画像により、各画像のレジストずれを検出手段で検出する方式の画像形成装置」であることができる。
【0051】
この場合、結像手段の一部を構成する結像素子を、各々の感光体ドラムに対向して配置し、検出手段により検出されたレジストずれに基づき、結像素子の副走査方向における反り量を調整する。
【0052】
勿論、上に説明した光走査装置は、上述の光軸偏向手段を有し、「振動の位相を調節する位相可変手段」を備えることができ、「振動の振幅を調節する振幅可変手段」を備えることもできる。
【0053】
光走査装置はまた、その光源装置が請求項4におけると同様「複数の発光源を有し、光走査による画像記録を開始する副走査方向の先頭ラインを光走査する光ビームの発光源を切り換える選択手段を備える」ことができる。
【0054】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を説明する。
図1は、光走査装置の実施の1形態を示している。図1に示しているのは、図6に「画像形成部」を示すタンデム式のカラー画像形成装置における「1つの感光体ドラムを光走査する部分」である。混乱を避けるため、図1における符号は、図6における符号と異ならせてある。
【0055】
図6に示すタンデム式のカラー画像形成装置の「画像形成部」は、4つの感光体ドラム601、602、603、604を、転写体である転写ベルト605の周面の移動方向に沿って配列し、これら感光体ドラム601〜604に光走査で書き込み形成される静電潜像を互いに異なる色のトナーで可視化し、得られるトナー画像を順次、転写ベルト605に転写し、重ね合せてカラー画像を得、このカラー画像を図示されないシート状記録媒体、例えば、記録紙に転写・定着してカラー画像形成を行う。
【0056】
感光体ドラム601〜605を光走査する光走査装置は「偏向手段」であるポリゴンミラー606が共通化され、ポリゴンミラー606により偏向された光ビームを対応する感光体ドラムに結像させる「結像手段」をなすレンズも、その一部は複数の感光体ドラムに共用されている。
【0057】
光源ユニット607、608はそれぞれ、ポリゴンミラー606の「同じ偏向反射面で偏向される光ビームを発光する2つの半導体レーザ」を対として、同一ユニット内に収容している。なお、図6の実施の形態に関しては後に詳述する。
【0058】
図1を参照すると、図1に示されているのは、例えば、図6の構成において、光源ユニット607からの光ビームにより感光体ドラム602を光走査する部分に相当する。
【0059】
図1において、感光体ドラム111を光走査するための半導体レーザ101と「別の感光体ドラムを露光する半導体レーザ102」とから放射された光ビームは、各々カップリングレンズ103、104により平行光束に変換され、平行四辺形プリズムと台形プリズムとを組合せた合成プリズム105の同じ面から入射する。
【0060】
半導体レーザ101からの光ビームは合成プリズム105(の台形プリズム)をそのまま透過し、半導体レーザ102からの光ビームは平行四辺形プリズムの平行な反射面対で順次反射され、半導体レーザ101からの光ビームに「近接し、副走査方向に所定の間隔をもって射出」する。
【0061】
各光ビームは、シリンダレンズ106の「中心軸から副走査方向に偏心した位置」を通過し、ポリゴンミラー100の偏向反射面位置で「副走査方向に交差する」ように屈折され、可動ミラー107、108によりそれぞれ反射され、ポリゴンミラー100の偏向反射面位置近傍に「主走査方向に長い線像」として結像し、ポリゴンミラー100の等速回転により等角速度的に偏向する光束となる。
以下、感光体ドラム111へ向う光ビームのみを説明する。
【0062】
ポリゴンミラー100により偏向された光ビームは「結像手段」としてのfθレンズ109、トロイダルレンズ110を透過し、これらレンズの作用により感光体ドラム111の感光面上にスポット状に結像し、上記感光面を光走査する。
【0063】
この実施の形態において、fθレンズ109、トロイダルレンズ110は「副走査方向に細幅の短冊状」に成形されている。
【0064】
可動ミラー107は、感光体ドラム111を光走査する光ビームを副走査方向へ偏向させる機能を持ち、当該光ビームに対する「光軸偏向手段」である。
半導体レーザ101、102は「複数の発光源が10数μmピッチでアレイ状に配列されてモノリシックに形成された半導体レーザアレイ」であり、カップリングレンズ103、シリンダレンズ106、fθレンズ109、トロイダルレンズ110による「副走査方向の合成結像倍率:β」を、発光源のピッチ:dに対して、β=p/dとなるように設計することにより、各発光源からの光ビームが感光体ドラム上に形成する光スポットが、記録密度に応じた画素ピッチ:pとなるようになっている。
【0065】
光走査は「マルチビーム走査方式」で行われるが、複数の発光源のうちから適当な1つを、先頭ライン書き込み用に選択できるようになっている。
【0066】
上述したように、半導体レーザ101、102からの光ビームを、ポリゴンミラー近傍で副走査方向に交差させている。このようにすることにより、ポリゴンミラー100により偏向された各半導体レーザからの光ビームを副走査方向へ分離し、別個の感光体ドラムへ向かわせることができる。図1においては、半導体レーザ101からの光ビームが、ポリゴンミラーによる偏向後、2面の折返しミラー112、114により感光体ドラム111に導かれている。
【0067】
図1において、符号113は「同期検知センサ」で、主走査方向の書き込み開始のタイミングをとる。
【0068】
図1において、半導体レーザ102からの光ビームの光路は省略してある。この実施の形態においては、可動ミラー107、108を共通の「可動ミラーモジュール」としているが、各可動ミラーを光ビーム毎に別個に配備してもよい。
【0069】
図2は、図1に符号107、108で示した可動ミラー(図2では符号202、203で示す)を用いた「光軸偏向手段」としての「可動ミラーモジュール」を分解斜視図により示す。
【0070】
可動ミラーモジュールは、焼結金属等で成形された支持基板201に、副走査方向に並列した第1、第2の可動ミラー202、203が支持され、キャップ状に成形されたカバー205により内部を密閉され、カバー205の開口部に設けられたガラス窓204を介して光ビームの出入が行われる。密閉された内部には「不活性ガス」が封入される。
【0071】
「可動ミラー基板」はSi基板206とSi支持枠207を、絶縁膜を介して接合して構成されている。Si基板206は厚さ:60μmのSi基板からなり、エッチングにより「第1、第2の可動ミラー202、203及び各可動ミラーを軸支するねじり梁208、209の周囲」を切除し、可動ミラー202、203がそれぞれ、ねじり梁208、209により固定枠210に接合された状態となるように形成される。第1及び第2のねじり梁208、209は、主走査方向に互いに平行に配列されている。
【0072】
Si基板206の面内で、ねじり梁208、209に直交する方向における可動ミラー202、203の両端縁部、固定枠210の両端縁部には、櫛歯状の凹凸が互いに噛み合うように形成されている。可動ミラー202、203の表面および固定枠210に形成した上記凹凸部にはAu等による「金属被膜」が蒸着され、各可動ミラー202、203の凹凸部が第1、第2の可動電極、対向する固定枠の凹凸部が第1、第2の固定電極とされる。
【0073】
第1、第2の固定電極に電圧を印加すると、対向する可動電極との間に静電力が生じ、ねじり梁208、209を捩りつつ可動ミラー202、203が個別に微小角回転する。固定電極に周期的にパルス状電圧を印加することにより、各可動ミラー202、203を揺動的に振動させることができる。
【0074】
このとき、ねじり梁208、209を「振動される部分に固有の共振周波数」に合わせた幅と長さに設定すれば共振により振幅を拡大でき、駆動のための印可電流が微小ですむため消費電力を低減できが、感光体ドラム等の回転に伴う振動伝達による共振を防止する上で、上記共振周波数は「上記回転に伴なう振動に対して十分高い共振周波数(200Hz以上)」に設定しておくのが好ましい。
【0075】
逆に、振動伝達に伴う副走査方向のピッチ変動(バンディング)を補正するように共振周波数を設定してもよい。
【0076】
上記のごとく、固定電極・可動電極を櫛歯状とすることにより「外周長をできるだけ長くして電極長をかせぐ」ことができ、低電圧でより大きい静電トルクを得ることができる。
【0077】
Si支持枠207は、厚さ:200μmのSiの基板中央部を開口させ、Si基板206の支持部を固定し、上記開口部が可動ミラー202、203の揺動空間となるようにしている。リード端子212は、絶縁材を介して支持基板201を貫通させて配設され、各固定電極とSi基板206の基板面上で配線されたパッド部213と、リード端子212の上側に突出した端部とをワイヤーボンディングにより結線することで、封止された内外の電気配線がなされる。
【0078】
カバー205は、支持基板201の外周に設けられた段差部にはめ込まれ、光ビームの射出開口にはガラス窓204がカバー内部から接合されている。
【0079】
上記における「可動ミラー」の寸法を、縦:2a、横:2b、厚さ:d、ねじり梁の長さをL、幅をcとし、Siの密度:ρ、材料定数:Gとして、可動ミラーの慣性モーメント、ねじり梁のバネ定数は、それぞれ、
慣性モーメント:I=(4abρd/3)・a2
バネ定数:K=(G/2L)・{cd(c2+d2)/12}
となり、共振周波数:fは、
f=(1/2π)・(K/I)1/2=(1/2π)・{Gcd(c2+d2)/24LI}1/2となる。梁の長さ:Lと振れ角:θは比例関係にあるので、Aを定数として
θ=(A/I)f2 、
で表され、振れ角:θは慣性モーメント:Iに反比例する。
【0080】
従って、共振周波数:fを高める場合、慣性モーメント:Iを低減しないと振れ角:θが小さくなってしまう。説明中の実施の形態(図2)においては、実施例では可動ミラー202、203の裏側を「肉抜き」して軽量化を図り、慣性モーメント:Iを小さくしている。
【0081】
また、空気の誘電率:ε、電極長さ:H、印加電圧:V、電極間距離:δを用いると、固定電極・可動電極間の静電力:Fは、
電極間の静電力:F=εHV2/2δ
となり、Bを定数として、振れ角:θ=B・F/I
と表すことができる。
【0082】
この式から、電極長さ:Hが長いほど振れ角:θが大きくなることが分かる。説明中の実施例では、固定電極・可動電極は櫛歯状とすることにより電極長さ:Hを大きくし、櫛歯数:nに対して2n倍の駆動トルクを得ることができる。
【0083】
可動ミラーの速度:υ、面積:E、可動ミラー周囲の気体の密度:ηを用いると、可動ミラーに作用する気体の粘性抵抗:Pは、Cを定数として、
粘性抵抗:P=C・ηυ2・E3 、
となる。
【0084】
説明中の実施の形態では、上記の如く「可動ミラーを密閉状態」とし、内部に減圧した不活性気体を封入することにより、上記粘性抵抗の低減を図ると共に、可動ミラーに形成された金属膜の化学変化による変質を防止している。
【0085】
図3(a)には、この発明の光走査装置に用いられる「光軸偏向手段である可動ミラーの例」を示す。この可動ミラーは「2つの振動モード」を有する(請求項1)。
【0086】
図3(a)に示す可動ミラーは、Si基板306に対してエッチングを行って、可動ミラー303とこれを軸支する第1のねじり梁308、ねじり梁308に連結した可動枠309、この可動枠309を固定枠311に連結する第2のねじり梁310を、固定枠311から図の如く分離して形成してなっている。
【0087】
ねじり梁308、310を挟むようにして、可動ミラー303、可動枠309の両端縁部は櫛歯状に凹凸を形成し、この櫛歯と噛み合うよう対向する可動枠、固定枠側にも凹凸が形成されている。可動ミラー303、可動枠309、固定枠311に形成した凹凸部にはAu等の金属被膜が蒸着され、可動ミラー303両端の凹凸部を第1の可動電極、可動枠309の対応する凹凸部を第1の固定電極、可動枠両端側の凹凸部を第2の可動電極、固定枠311の対応する凹凸部を第2の固定電極とされている。
【0088】
可動ミラー303、可動枠309は、第1、第2の固定電極への電圧印加により対向する可動電極との間に生じる静電力により、ねじり梁308、310をねじることにより個別に微小角回転され、周期的にパルス状電圧を印加することで揺動的に振動する。
【0089】
その際、ねじり梁308、310は同軸に形成されているため、第1、第2の固定電極に「異なる周波数の電圧」を印加すれば、「同方向に2つの振動モードが重なった振幅」で可動ミラー308を揺動させることができる。
【0090】
図3(a)に示す可動ミラーも、図2に示したものと同様に、Siの支持枠に設けられ、支持基板とカバーとにより密閉され、内部を減圧状態として不活性ガスを封入される。電気配線等も図2の場合と同様の方法で行われる。
【0091】
上記各例においては振動ミラーを静電力によって駆動しているが、圧電素子等を用いて駆動することも可能である。
光軸偏向手段としては上記可動ミラーに限らず、光ビームの光軸方向を偏向させ得るものであれば適宜のものを用いて良い。例えば、図3(b)に示すような、LiNO3やZnO等によりなる光導波路基板320中に光ビームを入射させ、表面弾性波によって光ビームの光軸を偏向することができる。
【0092】
櫛型電極(トランスデューサ)321により励起される表面弾性波の周波数を調整することにより、光ビームの偏向角度を変化させることができる。符号322、323は各々「光ビームを光導波路基板320に対して入出射させるための回折格子」を示す。
【0093】
説明を先に進めるのに先立ち、ここで、図6に示した(タンデム式のカラー画像形成装置の)画像形成部による画像形成を簡単に説明する。
図6において、光源ユニット607、608から射出した光ビームは、シリンダレンズ609、610を透過し、可動ミラーモジュール611、612(図2に即して説明したのと同様のものである)を介して、ポリゴンミラー606により対向する方向に偏向される。
【0094】
図1に即して説明したように、各光源ユニットからの光ビームは副走査方向に上下2段とされ、2つの光ビームにそれぞれ共通のシリンダレンズ609、610に、その中心軸から対称に副走査方向へ偏心して入射し、ポリゴンミラー606の偏向反射面近傍で副走査方向に交差し、ポリゴンミラー606で同じ方向に偏向される2本の光ビームにそれぞれ共通のfθレンズ613、614を介し、感光体ドラム601には折り返しミラー615、636、感光体ドラム602には折り返しミラー616、617により導かれ、トロイダルレンズ618、619は各々個別に配備している。
【0095】
感光体ドラム303、304へも同様に、それぞれ2枚の折り返しミラーと、光ビーム毎に別個のトロイダルレンズを介して導かれる。図の繁雑を避けるため、感光体ドラム303、304へ偏向光ビームを導光する折り返しミラーとトロイダルレンズへは符号を付していない。
【0096】
各光源ユニット607、608は、前述した複数の半導体レーザ、カップリングレンズ、合成プリズムを保持するホルダと半導体レーザの駆動回路を実装するプリント基板を背面に取り付けた構成としている。光源ユニットは、光ビームを射出する円筒部を中心に回転可能な構成とされ、この部分を回転調整することにより、上下段の各光ビームの書き出し位相を微調整するようになっている。
【0097】
感光体ドラム601、602、603、604は個別的に、モータ621、622、623、624のモータ軸に直接に連結され、モータ621、622、623、624は「共通の周波数」で、図6において時計回りに回転駆動される。
【0098】
転写ベルト605は、駆動ローラ625に連結するモータ626により反時計回りに回転駆動され、従動ローラ627、628により所定の張力を与えられて保持されている。
【0099】
説明中の例では、各感光体ドラムと転写ベルト605との接触位置である「転写位置」相互の間隔は、駆動ローラ625の周長の整数倍に設定され、駆動ローラ625の偏心等で生じる「周期的な速度変動の位相が互いに合う」ようにしている。駆動ローラ625に近接して、転写ベルト605上に形成する「各画像の基準位置を読み取る検出器」が配備される。
【0100】
検出器629は、CCDエリアセンサ631と対物レンズ630とからなり、主走査方向に3組(中央と両端部)が設けられ、基準色(ブラック)のトナー像で形成した所定の検出パターンを拡大して読み取り「主走査・副走査のレジスト位置」を検出するとともに、多色(シアン、マゼンタ、イエロー)のトナー像と比較して「レジストずれ量」として主・副走査方向のレジスト位置、主走査方向両端側の2箇所の検出差より「走査ラインの傾き」、両端部2箇所の中点と中央部との差により「走査線の曲がり」各々検出する。
【0101】
ピッチ変動を検出する場合には、副走査方向に一定周期で形成した「(図示されない)キャタピラ状パターンの間隔(時間差)」を所定のサンプリング時間で「縞のずれ」として読み取り、周波数解析により、転写ベルト605の移動速度変動の周期と振幅および上記レジスト位置との位相差を検出する。
【0102】
図5は、感光体ドラムDRに対する書き込み位置WRと転写位置TRとの関係を示す。符号Oは感光体ドラムDRの回転中心を示す。回転中心Oは、感光体ドラムDRの中心軸とずれている。書き込み位置WRと転写位置TRとは角度:αをなすように設定されている。
【0103】
従って、感光体ドラムDRの回転中心Oに偏心がなく、回転の各速度が一定であれば、感光体ドラムDRが書き込み位置WRから転写位置TRへ回転する時間:tは一定となる。
【0104】
しかしながら、感光体ドラムDRの「ドラム径のばらつき」や書き込み位置WRのずれにより、時間:tは感光体ドラム毎に異なる。また、感光体ドラムDRの回転中心Oが加工精度により偏心していると、時間:tは個々の感光体ドラムごとに周期的に変化する。
【0105】
この実施の形態では、感光体ドラムDRが書き込み位置WRから転写位置TRへ回転する時間:tのばらつきや周期的変化のうち、「ドラム径のばらつき」や書き込み位置WRのずれに起因する時間:tの変化に対しては、光源ユニットにおける半導体レーザアレイにおける発光源のうちから最適のものを選択して先頭ラインの書き込みを行うことにより補正を行う(請求項4)。
【0106】
図7は、光源ユニットにおける半導体レーザアレイが「5つの発光源」を有する場合を示している。符号LD―1〜LD−5は、これら5つの発光源から放射された光ビームが感光体ドラムDR(図5)上の書き込み位置WRに形成する光スポットを示している。このような半導体レーザアレイを用いてマルチビーム走査方式の走査を行うと、1度に走査線5本分を光走査することができる。
【0107】
図7において、Nとあるのは5本の光ビームを同時に偏向させるポリゴンミラーの偏向反射面を意味し、N+1は、この偏向反射面の次ぎの偏向を行う偏向反射面を示している。図の如く、偏向反射面が1面切り換わるごトに、5本の走査線が光走査される。
【0108】
感光体ドラムDR(図5)に書き込み位置WRで書き込みを開始するとき、同一の偏向反射面で偏向される複数の光ビームが形成する光スポットLD−1、LD−2、LD−3、LD−4、LD−5の中から、前述の検出器629(図6)により検出された「基準色のレジスト位置(図7の右側)」との差が最も小さくなる光スポット(図7では光スポットLD−4)を「先頭ラインの書き込み用の光スポット」として選択する。この場合偏向反射面Nによる偏向(書き込み開始)では、光スポットLD―4、LD―5による2走査線が書き込まれ、続く偏向反射面N+1による偏向では走査線5本がマルチビーム走査される。
【0109】
図10は「先頭ライン書き込みの発光源の選択を行うための回路」のブロック図を示す。半導体レーザアレイにおける発光源を表すのに、上記光スポットLD−1〜LDー5と同じ符号を用いた。図10に示すように、画像データは前段のマルチプレクサMP1により5ライン毎にバッファメモリM1〜M5に振り分けられて一時保存される。
【0110】
後段のマルチプレクサMP2では、基準位置データに基づき先頭ラインを選択し、出力先の半導体レーザを切り換えて、ポリゴンミラー1面毎の同期信号に同期してバッファメモリM1〜M5の記憶内容を読み出し、書き込み制御部WCTを介して半導体レーザアレイの発光源LD−1〜LD―5を駆動する。このとき、同一の偏向反射面による偏向で書き込まれなかった画像データは、次の偏向反射面による偏向まで保存される。
【0111】
上記のように「基準色のレジスト位置との差が最も小さくなる光スポットを先頭ラインの書き込み用の光スポットとして選択する」ことにより、感光体ドラムのドラム径のばらつきや書き込み位置のずれによる、時間:tの「感光体ドラムごとのばらつき」を良好に補正することができる。
【0112】
その場合、同期検知信号をトリガとして、画像を書き出すまでの主走査方向のタイミングは光走査部毎に上記レジスト位置検出結果に基づき、基準色と各々の画像領域との中央位置が一致するように書込制御部で再設定し、また画像幅(全幅倍率)が合うように、半導体レーザを変調する画周波数を画像幅の変化に対して反比例倍し、分周比によって段階的に決定される最も近い設定値を選択することにより、各画像領域が重なり合うようにする。
【0113】
上述の、副走査方向・主走査方向のレジスト位置の設定は、画像形成ジョブ前の準備期間、あるいはジョブ間の待機期間を利用して、画像形成装置の使用環境に適合するよう定期的に行われる。
【0114】
以下には、感光体ドラムや転写ベルトの回転中心の偏心による時間:tの周期的な変化の補正を説明する。
【0115】
図5における角:γは、感光体ドラムDRの中心軸から見て、書き込み位置WRと回転中心Oとが張る角であり、これを偏心角:γと呼ぶ。上記感光体ドラムや転写ベルトの回転中心の偏心による時間:tの周期的な変化を補正するには、前述の可動ミラーを「感光体ドラムDRの1回転の周期」で、偏心角:γに応じ、可動ミラーの揺動の振幅・位相を上記周期変化の振幅・位相に合わせて微小振動させることにより、時間:tが一定となるように、書き込み位置を周期的に変化させる。
【0116】
感光体ドラムの中心軸が回転軸に対して偏心していると、回転軸から感光面に至る距離:rが、偏心の無い場合のドラム半径:r0に対し、偏心量をΔrとしてr0±Δrの範囲で変化し、感光体ドラム上の任意の位置に着目すると、この部分は、感光体ドラムが等速回転するとき固有の周速を持つ。そこで、この周速が大きいときには、光走査による光書き込み位置を転写部から離す側(感光体ドラムの回転の上流側)へずらし、逆に周速が小さいときには、書き込み位置を転写部に近い側へずらすことにより、書き込み位置から転写部へ感光体ドラムが回転する時間:tを均一にする(これは、見方を変えれば、書き込み位置を変動させないときには時間的に変動する時間:tを微小変動させて一定化することになる。)ことができる。
【0117】
書き込み位置を通過するときの感光体ドラムの周速は、感光体ドラムの1回転を周期として周期的に変動するから、図2に示した可動ミラーにより、光ビームを、上記周期に合わせて副走査方向へ偏向し、書き込み位置を、感光体ドラムの周速変化に「位相を合わせて変動させる」ことにより、上記時間:tを一定にできる。このとき、可動ミラーによる光ビームの副走査方向における変動は「光走査の周期に比して十分にゆっくりしている」から、光ビームの副走査方向への偏向による「走査線を曲がりや傾き」は極めて小さく、実際上無視できる。
【0118】
図8(1)は「画像上における副走査方向の記録ピッチ変動」の1例を示す。この変動は、感光体ドラムの1回転周期で生じる「大きなうねり(2)」と、転写ベルトの駆動ローラの1回転周期で生じる「小さなうねり(3)」とを合成したものである。
【0119】
上に説明したのは、上記「大きなうねり」を、図2に示した可動ミラーによる「光ビームの副走査方向における周期的な偏向」で補正する場合である。
請求項1記載の発明では、図8(1)のように、「2つの振動モードが重複」して記録ピッチが変動する場合を対象とし、図3(a)に示した可動ミラーを用い、可動枠309を「大きなうねり」にあわせて振動させ、可動ミラー303を振動を「小さなうねり」に合わせて振動させることにより、書き込み位置を副走査方向に、図8(1)に示すような「うねり」に合わせて確実に変位させることができ、図8(1)の「うねり」の存在に拘わらず、時間:tを一定にする。
【0120】
上に説明したように、振動モードの異なる2つの「うねり」のうち、振幅の大きい方(図8(2))のみに着目した周期で、可動ミラーを振動させても、転写位置においてピッチ変動が相殺されるように振幅と位相を揃えてやれば、時間:tの周期的変動によるピッチむらを有効に軽減できる。
【0121】
上述のピッチ変動は、駆動伝達系のもつ画像形成装置に固有の特性であるから、初期調整の段階で、各転写位置におけるピッチ変動が相殺されるように振幅と位相を揃えてやれば、有効に低減できる。
【0122】
図8には「一定の周期で速度変動が生じている場合」を示したが、画像形成過程における負荷変動等により途中で単発的に周期が変化する速度変動に対しても、発生時期にタイミングを合わせて可動ミラーを傾ければ、同様に補正することができる。
【0123】
図9は「可動ミラーの駆動回路」を示すブロック図である。図2に示す可動ミラーの各電極94に供給される電圧は、各々基準クロックを基に、パルス幅形成部91で可動ミラーの揺動周期に応じたパルス列を生成する。
【0124】
PLL回路92において、感光体ドラムの駆動モータのエンコーダや、転写ベルト上に描かれたレジストマークの検出等から発生される感光体ドラム回転方向の基準位置検出信号に対し、上記パルス列の位相が合わせられる。
ゲイン調整部93では、速度変動量(感光体ドラム周面の、書き込み部における速度変動量)に応じて可動ミラーの揺動の振幅を設定し、電極94に印加する。
【0125】
パルス幅生成部91では、刻々変化する周波数のパルス列や、単発的に生じるパルスを生成することができ、補正データに応じて可動ミラーの振動周期を変更できる。
【0126】
ここで、図6に即して、結像手段につき説明を若干補足すると、fθレンズ613、614は「ガラス研磨による球面レンズに非球面成分を樹脂成形により貼り合わせたハイブリッドレンズ」とし、トロイダルレンズ618、619は射出成形により形成されている。
【0127】
各感光体ドラム601〜604に対応して設けられたトロイダルレンズは、何れもトロイダルレンズ618と同じものであるので、トロイダルレンズ618を例にとって説明すると、トロダルレンズ618は、レンズ部632とそれを囲うように形成された箱状のリブ部634、主走査方向(長手方向)の両端から突出したフランジ部633が一体的に形成され、フランジ部633の一端には成形時に樹脂を注入したゲート部635が設けられている。
【0128】
トロイダルレンズは長尺であるため、「成形時のくせ」例えば、射出成形後の部分的な冷却時間差により、一様に反りを有する。感光体ドラム601〜604に対応して設けられた4つのトロイダルレンズ618、619等は「各レンズのゲート部の向きを揃え、各トロイダルレンズの反りが同じ向きになる」ように配置している。このようにすれば、トロイダルレンズの反りによる走査線の曲がりの向きを、各感光体ドラムに対して揃えることができる。
【0129】
フランジ部633は薄板状で、リブ部634で補強されたレンズ部632に比べ副走査断面係数を低くし、ねじり応力がかかってもこのフランジ部分で吸収されるようにしている。このようにして、トロイダルレンズのレンズ部自体が捩り応力で大きくねじれるのを防止することができる。
【0130】
以下、図12を参照して「走査線の傾きの補正」を説明する。
図12においては、図6において符号618を付したトロイダルレンズを、符号1201で示している。
例えば、感光体ドラム601の光走査による走査線に「傾き」が生じる場合、この傾きは、トロイダルレンズ1201を「光軸と直交する面内に当接」した状態において、光軸の回りに回転調整することによって補正する。
【0131】
各トロイダルレンズ1201等は、図12に示すように各感光体ドラム601〜604に対向して、(トロイダルレンズに共通の「基体」)」である)ハウジング底面1200に、光軸方向および副走査方向を揃えて配置され、主走査方向の中央部において感光体ドラム側に突出する突起1211を、ハウジング底面1200側の凹部1213に係合させて主走査方向(長手方向)を位置決めされる。
【0132】
トロイダルレンズ1201等は、両端のフランジ部1202の「一方の側面」に当接するように配備された偏心カム1204、1205に、第1の板ばね1215によって押し付けられて副走査方向を位置決めされ、下面をハウジング基準面1212に第2の板ばね1214によって押圧されて光軸方向を位置決めされて保持される。
【0133】
一方の偏心カム1205は基準用として調整状態でネジ固定され、他方の偏心カム1204は調整用で、斜歯ギヤ対1206を介してパルスモータ1207で回転可能としている。これにより、トロイダルレンズ1201等は、フランジ部下面をハウジング基準面1212に当接した状態で、副走査方向の位置を基準用の偏心カム1205で光ビームの走査位置に合わせて初期設定し、傾きを調整用の偏心カム1204で調整し、光走査部間のずれや感光体ドラムの軸傾き等による副走査傾きを転写ベルト上での記録画像より検出し、経時的にも補正できるようにしている。
【0134】
なお、説明中の例では、ブラック画像を基準に多色を合わせるため、ブラック画像を書き込む光走査装置において、トロイダルレンズ1201(感光体ドラム601に対応する)に当接する偏心カムはいずれもネジ固定としている。
【0135】
基準用の偏心カム1205を、調整用カム1204と同様にパルスモータを配備して回転可能とすることにより、前述した「副走査方向のレジスト位置」の補正に用いることもできる。
【0136】
図13を参照して「走査ラインの曲がり」の補正を説明する。
図6の画像形成装置では前述したように、同一の偏向反射面に入射して、異なる感光体ドラムを光走査するように偏向される光ビームは、副走査方向において偏向反射面位置で交差させられるので、これらはポリゴンミラーの回転軸に直交する平面に対して傾いており、そのため、走査線の軌跡は直線にならず、中央から周辺にいくに従って副走査方向へ曲がる。
【0137】
走査線の曲がりはまた、結像手段を成すfθレンズ・トロイダルレンズ同士の軸ずれ等によっても生じる。説明中の例では、走査線の曲がりを「トロイダルレンズ1201等を、走査線の曲がりと逆向きに湾曲させる」ことにより、感光体ドラム上では走査線が直線となるように補正する。
【0138】
図13、図14を参照し、トロイダルレンズ1201を例にとって説明する。
図14(a)に示すように、トロイダルレンズ1201は両端のフランジ部1202(括弧内の数字は、図6における符号に対応する)でハウジング基準面1212に支持され、図14(b)に断面図として示すように「レンズ部には、副走査方向に何ら規制個所を持たない保持方式」としている。
【0139】
図13に示すように、トロイダルレンズ1201のリブ部の一方に、アーチ状に湾曲した形状記憶金属板1208の両端が接合されている。
図12に示すように、形状記憶金属板1208の外面に薄膜抵抗1209が貼り付けられ、薄膜抵抗1209への通電電流を制御することにより、形状記憶金属板1208の温度を変化させることができるようになっている。形状記憶金属板1208は「温度によって任意に曲率を変化させる」ことができ、この曲率変化による伸び縮みの応力をトロイダルレンズ1201に主走査方向へ作用させることによりトロイダルレンズ1201の湾曲量を調整できる。
【0140】
即ち、形状記憶金属板1208が伸びれば(縮めば)、トロイダルレンズ1201は形状記憶金属板1208側に凸(凹)となるように反る。予め低温時にいずれかの方向に応力がかかるよう形状記憶金属板1208の曲率を記憶させておけば、常温より低い場合にも、その副走査方向の焦線を感光体上での走査ラインの曲がりを相殺するように湾曲させて補正できる。
【0141】
即ち、形状記憶金属板1208と薄膜抵抗1209とは「応力発生手段」を構成する。
【0142】
仮に、環境温度変化によって走査ラインの曲がりが生じる向きが一様であれば、トロイダルレンズ1201等が反る方向を、それに合わせてあらかじめ設定しておくこともでき、薄膜抵抗を用いずに有効に反りによる曲がりを低減することもできる。
【0143】
また、トロイダルレンズ1201等の副走査方向におけるリブ部の両外面に形状記憶金属板を設け、これら形状記憶金属板両者のバランスにより走査ラインの曲がりを相殺することもできる。
【0144】
上記と同様な構成で、アーチ状の板材(この場合は形状記憶金属板である必要はない)に圧電素子を貼り付けて曲率を伸び縮みさせてもよく、トロイダルレンズの主走査方向における少なくとも任意の2点間に引っ張り、または圧縮応力がかかるようにすれば、走査線曲がりを補正する効果は上記と同様である。
【0145】
図11は、上に説明した画像形成部を搭載した画像形成装置の1例を示す。 この図においては、図6における4個の感光体ドラム601〜604を、まとめて符号901で示す。
【0146】
図11における左端の感光体ドラム901(ブラック画像を書き込まれる感光体ドラム)を例にとって説明すると、感光体ドラム901の周囲には感光体ドラム901を高圧帯電させる帯電チャージャ902、光走査装置900により書き込まれた静電潜像に「帯電したトナー」を付着させて顕像化する現像ローラ903、現像ローラ903にトナーを補給するトナーカートリッジ904、転写後の感光体ドラムに残留するトナーを掻き取り備蓄するクリーニングケース905が配置される。
【0147】
感光体ドラム901へは上述の如く、ポリゴンミラーにおける偏向反射面1面あたりの走査により複数ライン、説明中の例では5ラインが同時にマルチビーム方式で光走査され画像の書き込みが行われる。
【0148】
4個の感光体ドラム901とその周辺機器は、転写ベルト906の移動方向に併設され、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー画像が転写ベルト906上にタイミングを合わせて順次転写され、重ね合わされてカラー画像を形成する。
【0149】
カラー画像を転写・定着される記録紙(シート上の記録媒体)は、給紙トレイ907から給紙コロ908により給紙され、レジストローラ対909により記録開始のタイミングに合わせて送りだされ、転写ベルト906上からカラー画像を転写され、定着ローラ910でカラー画像を定着され、排紙ローラ912により排紙トレイ911上に排出される。
【0150】
上に説明した例では、図6に示したように、転写ベルト605上に記録された画像からレジストずれを検出し、検出結果に基づき、先頭ラインを書き込む光ビームを放射する発光源の選択を行ったが、これに限らず、例えば「光走査装置内で光ビームの副走査方向の位置を検出」して先頭ライン用の発光源を選択してもよい。
【0151】
光ビームの副走査方向の位置を検出するための「センサ部」を、図12に符号400で示す。センサ部400は、感光体ドラムごとに設けられているが、構成は何れも同じである。このセンサ部を図4に示す。
【0152】
センサ部は「1方向に長い線状の受光面」を持つ2つのピンフォトダイオード401、402を有する。ピンフォトダイオード401は受光面の長手方向を副走査方向に平行に設けられ、ピンフォトダイオード402は受光面の長手方向を副走査方向に対して傾けて設けられている。センサ部は感光体ドラムごとに設けられ、図12に示すように共通の基板403に実装され、トロイダルレンズ1201等から感光体ドラム601等に至る光路中の「書込領域外」に配備される。基板403は、前述したトロイダルレンズ1201等の傾き調整における基準側のハウジング底面1200の下側面にネジ406で固定される。
【0153】
図4に戻ると、各光スポットLD−1、LD−2、LD−3、LD−4、LD−5は、副走査方向(図の上下方向)に「所定ピッチずつ離れて走査される」ため、ピンフォトダイオード401、402間の検出時間差:t1〜t5は各々異なり、副走査位置がずれるとこの時間が一様に伸び縮みする。
【0154】
従って、予め設定した時間差:t0に最も近い光スポットを形成する光ビームを放射する発光源を選択することによって、先頭ラインの位置ずれを最小限にでき、書き込み部間隔を維持できる。上記センサ部を主走査方向の両端に設け、副走査方向の位置ずれの検出と共に、走査線の傾きを検出するようにしてもよい。
【0155】
ところで、光走査装置の光学素子が保持されるハウジングは、アルミダイキャスト等の「比較的熱膨張係数が大きい材質」で形成されることが多く、このためハウジングの温度が上昇すると、図15に示すように、両端の締結部1218を支点として、ハウジング底面1200が反る。
【0156】
このようにハウジング底面1200が反ると、ハウジング底面1200に植設されて折り返しミラー112、114(図6において615、636)を支持する支柱1216、1217等も倒れを生じ反射角度がずれる。しかしながら、このとき、折り返しミラー112、114は互いに反射面が対向しているので、上の如く反射角度がずれても、そのずれの向きが、折り返しミラー112と114で互いに逆になって相殺し合うので、上記ハウジング底面1200の反りに起因する光ビーム到達位置の変動を有効に軽減することができる。
【0157】
もっとも、光ビームの到達位置のずれは走査線の副走査方向のずれとして検出できるから、折り返しミラーを上記のように構成しなければならないというわけではなく、ポリゴンミラーにより偏向される光ビームを、それぞれ1枚の折り返しミラーによりトロイダルレンズに導光するようにしても良い。
【0158】
また、上に説明した例では、トロイダルレンズの凸側の面を感光体ドラム側に向けたが、凹側を感光体ドラム側に向けることも可能である。
【0159】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば新規な光走査装置および画像形成装置を実現できる。この発明の光走査装置は、上記の如く、低周波成分による走査線ピッチの周期的な変動や、カラー画像形成を行う場合のレジストずれ、あるいは走査線の曲がりや傾きを有効に補正でき、良好な画像書き込みを実現できる。
【0160】
このような光走査装置を用いるこの発明の画像形成装置は、従って、走査線ピッチむらに起因する画像の濃度むらや、カラー画像形成のおける色ずれ、色変わり等を有効に軽減して良好な画像を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 光走査装置の実施の1形態(図6に示す画像形成部における1個の感光体ドラムを光走査する部分を示す)を示す図である。
【図2】 可能ミラーを説明するための図である。
【図3】 光軸偏向手段を示す図である。
【図4】 走査線の副走査方向のずれを検出するセンサ部を説明するための図である。
【図5】 感光体ドラムに対する書き込み位置と転写位置の関係を説明するための図である。
【図6】 画像形成装置の実施の1形態における画像形成部を示す図である。
【図7】 請求項4記載の発明を説明するための図である。
【図8】 請求項1記載の発明を説明するための図である。
【図9】 可動ミラーを駆動する回路のブロック図である。
【図10】 半導体レーザアレイの発光源を選択する回路のブロック図である。
【図11】 画像形成装置の実施の1形態を説明するための図である。
【図12】 走査線の傾きの補正を説明するための図である。
【図13】 走査線曲がりの補正を説明するための図である。
【図14】 結像手段におけるトロイダルレンズの保持状態を説明するための図である。
【図15】 光走査装置におけるハウジング底面の反りとその影響を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
101 半導体レーザアレイ
106 シリンダレンズ
107、108 光軸偏向手段
100 ポリゴンミラー
109 fθレンズ
110 トロイダルレンズ
112、114 折り返しミラー
Claims (5)
- 光源手段からの光ビームを偏向手段により偏向し、偏向された光ビームを結像手段により感光体ドラム上に結像し、上記感光体ドラムを光走査する光走査装置において、
光源手段から偏向手段に至る光路中に、光ビームを副走査方向に、光走査の周期に比してゆっくりと微小振動させる光軸偏向手段を有し、
上記光軸偏向手段は、可動枠と、この可動枠に副走査方向に揺動可能に支持されて振動モードを有する可動ミラーと、上記可動枠を副走査方向に揺動可能に支持する固定枠とを有し、
上記可動枠と上記可動ミラーとは上記固定枠に同軸に支持され、上記可動枠は上記固定枠に対して振動モードを有し、
上記可動ミラーを保持する可動枠が、固定枠に対して、上記感光体ドラムの回転により生じる第1のうねりに合わせて振動され、
上記可動ミラーが上記可動枠に対して、転写ベルトの駆動により生じ、上記第1のうねりと比して小さな第2のうねりに合わせて、上記可動枠とは異なる振動数で振動されることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1記載の光走査装置において、
光軸偏向手段が、振動の位相を調節する位相可変手段を備えることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1または2記載の光走査装置において、
光軸偏向手段が、振動の振幅を調節する振幅可変手段を備えることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1〜3の任意の1に記載の光走査装置において、
光源手段が複数の発光源を有し、光走査による画像記録を開始する副走査方向の先頭ラインを光走査する光ビームの発光源を切り換える選択手段を備えることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1〜4の任意の1に記載の光走査装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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