JP2007298624A - Memsデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、薄型で、安価であり、且つ製造が容易であるMEMSデバイスを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明のMEMSデバイス1は、フレーム11と該フレーム11に対して揺動可能に支持された揺動部材12とを備えたMEMSデバイス1であって、前記フレーム11及び前記揺動部材12は、1枚の高抵抗基板10から形成され、前記フレーム11に、前記高抵抗基板10よりも電気抵抗が低い固定電極が形成され、揺動部材12に、前記高抵抗基板10よりも電気抵抗が低い可動電極が形成され、前記固定電極と前記可動電極との間に、交流電圧が印加されることによって生じる静電力によって前記揺動部材12が揺動するように構成されたことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、交流電圧を印加することによって生じる静電力によって駆動する揺動部材を備えたMEMSデバイスに関する。
近年、レーザを用いたプリンタ、複写機、プロジェクタ等に使用されるレーザ光走査装置など各種装置の小型化が要請されている。このような要請により、近年では、各種装置に用いられる部品に、シリコンなどの半導体製造プロセス等における技術を応用して種々の機械要素の小型化を実現するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて作製されるMEMSデバイスが採用され始めている。
このようなMEMSデバイスとして、例えば、プリンタのレーザ光走査装置に用いられ、レーザ光の反射方向を逐次変動させて、レーザ光を走査するMEMSデバイスを挙げることができる。具体的に説明すれば、当該MEMSデバイスは、フレームと、フレームに対して揺動可能に支持された揺動部材とを備えている。このフレームと揺動部材とには、静電力を利用して揺動部材を揺動させるための電極がそれぞれ形成されている。フレームと揺動部材とにそれぞれ形成された各電極間に交流電圧が印加されると、フレームと揺動部材との間に静電力が生じて揺動部材が揺動する。揺動している揺動部材にレーザ光を出射すれば、レーザ光の反射方向が逐次変動し、レーザ光が走査される。
このようなMEMSデバイスは、1枚のシリコンフレームをMEMS技術等を用いて加工して作製されるため、MEMSデバイスを構成する各部品は導電性を有する。しかしながら、フレームと揺動部材とに形成された電極間に交流電圧を印加して静電力を生じさせるためには、これらの電極間を絶縁しなければならない。そこで、従来では、フレームと揺動部材とに形成された電極を物理的に完全に分離して、上記の電極間を絶縁している。そして、このように分離されたフレームと揺動部材とを支持するために、従来では、ガラス基板上に、これらを載置する構成を採っている。
しかし、ガラス基板上に揺動部材とフレームとを載置する構成を採ると、MEMSデバイスがガラス基板とシリコン基板との2層構造となり、MEMSデバイスの厚みが厚くなる。また、揺動部材とフレームとをガラス基板上に載置する構成にすると、ガラス基板を必要とする分、MEMSデバイスの製造コストが上昇すると共に、2層構造となる分、製造工程が複雑化するという問題もある。
本発明は、薄型で、安価であり、且つ製造が容易であるMEMSデバイスを提供することを課題とする。
本発明は、かかる従来技術の問題を解決するべくなされたものであり、特許請求の範囲の請求項1に記載の如く、フレームと該フレームに対して揺動可能に支持された揺動部材とを備えたMEMSデバイスであって、前記フレーム及び前記揺動部材は、1枚の高抵抗基板から形成され、前記フレームに、前記高抵抗基板よりも電気抵抗が低い固定電極が形成され、揺動部材に、前記高抵抗基板よりも電気抵抗が低い可動電極が形成され、前記固定電極と前記可動電極との間に、交流電圧が印加されることによって生じる静電力によって前記揺動部材が揺動するように構成されたことを特徴とするMEMSデバイスを提供する。
本発明のMEMSデバイスは、フレームと該フレームに対して揺動可能に支持された揺動部材とが1枚の高抵抗基板から形成されている。そして、フレームに、高抵抗基板よりも電気抵抗が低い固定電極が形成され、揺動部材に、高抵抗基板よりも電気抵抗が低い可動電極が形成されている。フレームと揺動部材とが1枚の高抵抗基板から形成されているため、固定電極と可動電極とは高抵抗基板を介して連結されるので、固定電極と可動電極との間に交流電圧が印加されても、固定電極と可動電極との間で高抵抗基板を伝った電流が殆ど発生しない。
よって、本発明のMEMSデバイスでは、従来のように、固定電極と可動電極とを物理的に分離する必要がなく、固定電極と可動電極とをガラス基板で支持する2層構造を採る必要がない。そのため、本発明のMEMSデバイスは、薄く形成することが可能であると共に、ガラス基板が不要であるため、製造コストが低く、また、製造が容易である。
なお、本発明に係る高抵抗基板とは、体積抵抗率が、{ギャップ長(μm)×20}(Ω−cm)以上、好ましくは、{ギャップ長(μm)×100}(Ω−cm)以上を有する基板であり、材質は特に限定されるものでない。ここで、ギャップ長とは、固定電極と可動電極との最短の間隔である。このように、高抵抗基板の体積抵抗率をギャップ長に比例させるのは、ギャップ長が大きい場合は、固定電極と可動電極との間に大きな交流電圧を印加することで、揺動部材を揺動させることができる大きさの静電力を発生させるためである。これは、固定電極と可動電極との間に生じる静電力が、ギャップ長に反比例し、固定電極と可動電極との間に印加する電圧に比例することによる。
また、高抵抗基板の体積抵抗率をギャップ長(μm)の20倍とすると、例えばギャップ長が10μmの場合、高抵抗基板の体積抵抗率は200(Ω−cm)となる。ここで、例えば、高抵抗基板の厚みを200μmとし、高抵抗基板の固定電極と可動電極との間の幅を200μmとし、固定電極と可動電極との距離を3mmとすると、固定電極と可動電極との間の抵抗値は、150KΩとなる。ギャップ長が10μmの場合、揺動部材を揺動させるためには、固定電極と可動電極とに200V程度の交流電圧の印加が必要となる。200Vの交流電圧を印加すると、高抵抗基板の固定電極と可動電極との間の抵抗値が150KΩであるので、高抵抗基板の固定電極と可動電極との間での消費電力は、{200(V)}×{200(V)/150(kΩ)}=0.26(W)と僅かである。よって、高抵抗基板の体積抵抗率をギャップ長(μm)の20倍以上とすると、高抵抗基板の固定電極と可動電極との間に交流電流が流れることによる電力の消費量が僅かであり、発熱も実用上問題のない程度に抑えることができる。
上記の固定電極は、例えば、前記フレーム表面に設けられた金属膜で形成し、上記の可動電極は、例えば、前記揺動部材表面に設けられた金属膜で形成することができる。
また、前記固定電極は、前記フレームに不純物が注入されて設けられた、前記高抵抗基板よりも電気抵抗が低い不純物層で形成し、前記可動電極は、前記揺動部材に不純物が注入されて設けられた、前記高抵抗基板よりも電気抵抗が低い不純物層で形成することもできる。
本発明によれば、薄型で、安価であり、且つ製造が容易であるMEMSデバイスを提供することができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態についてレーザプリンタに適用する場合を例に挙げて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るMEMSデバイスを具備するレーザ光走査装置の概略構成図である。図1に示すように、レーザ光走査装置100は、MEMSアクチュエータ101と、後述するように本実施形態に係るMEMSデバイス1が具備するマイクロミラーに向けてレーザ光Lを出射するレーザ光源(本実施形態ではレーザダイオード)102とを備えている。その他、本実施形態に係るレーザ光走査装置100は、レーザ光源102から出射されたレーザ光Lを平行光にするためのコリメータレンズ103と、前記マイクロミラーにおけるレーザ光の反射光L’を感光体P上で結像させるためのfθレンズ104及びシリンドリカルレンズ105とを備えている。以上の構成を有するレーザ光走査装置100において、MEMSアクチュエータ101が具備するマイクロミラーを揺動させることにより、レーザ光源102から出射したレーザ光Lの反射光L’が感光体Pでプリント幅分だけ走査されることになる。
MEMSアクチュエータ101は、MEMSデバイス1と、交流電源2とを備えている。
図2は、本実施形態に係るMEMSデバイス1の平面図である。図2に示すように、本実施形態に係るMEMSデバイス1は、フレーム11と該フレーム11に対して揺動可能に支持された揺動部材12とを備えており、フレーム11及び揺動部材12は、1枚の高抵抗基板10から形成されている。高抵抗基板10は、体積抵抗率が{ギャップ長(μm)×20}(Ω−cm)以上、好ましくは、{ギャップ長(μm)×100}(Ω−cm)以上の基板とされる。ここで、ギャップ長とは、後述する固定電極と可動電極との最短の間隔である。高抵抗基板10の材質は、例えば、シリコン等を用いることができる。
フレーム11は、高抵抗基板10の外周部を形成し、内側に揺動部材12を配置するための開口11aが形成されている。フレーム11は、Y軸方向(図2参照)の両端部に形成された第1端子形成部18と、X軸方向(図2参照)の両端部のY軸方向中央部に形成された第2端子形成部19と、第1端子形成部18と第2端子形成部19とを連結する絶縁連結部20とを備えている。この絶縁連結部20は、交流電源2により交流電圧が第1端子形成部18に形成される第1端子(詳細は後述する)と第2端子形成部19に形成される第2端子(詳細は後述する)との間に印加された際に、当該絶縁連結部20を介して第1端子と第2端子との間に発生する電流を小さく抑えることが可能な形状に形成されている。具体的には、図2に示すように、絶縁連結部20は、略S字状に細長く形成され、第1端子形成部18と第2端子形成部19との間の抵抗が大きくなるように形成されている。さらに、フレーム11の第2端子形成部19は、開口11aの内側に向かってX軸方向に延びる固定櫛歯部17が開口11aのX軸方向両側に設けられている。
揺動部材12は、開口11a内に、揺動軸(Y軸方向に平行な軸)周りに揺動可能にフレーム11に支持されている。揺動部材12は、中央に、平面視矩形状の台座部13が形成されている。台座部13の揺動軸方向両端部には、それぞれサスペンションビーム14が形成されており、台座部13は、サスペンションビーム14によって揺動軸周りに揺動可能に支持されている。各サスペンションビーム14のY軸方向端部(台座部13に接続されている側と反対側の端部)は、4本の曲線状に形成されたヒンジ15を介して、フレーム11の第1端子形成部18に接続されている。また、サスペンションビーム14のX軸方向の両端部には、X軸方向に延びる可動櫛歯部16が形成されており、当該可動櫛歯部16は、固定櫛歯部17とY軸方向に交互に配置されている。
以上の構成の高抵抗基板10の固定櫛歯部17の表面には、高抵抗基板10よりも電気抵抗が低い固定電極が形成され、可動櫛歯部16の表面には、高抵抗基板10よりも電気抵抗が低い可動電極が形成されている。かかる固定電極及び可動電極は、固定櫛歯部17及び可動櫛歯部16の表面に金属膜を設けることで形成されている。なお、図2においては、説明の便宜上、高抵抗基板10の金属膜が設けられる部分が点線で囲われている。
さらに、図2に示すように、揺動部材12の可動櫛歯部16以外の部分と、第1端子形成部18との表面にも金属膜が設けられている。即ち、本実施形態では、揺動部材12全体の表面に金属膜が設けられている。このように、揺動部材12の可動櫛歯部16以外の部分と第1端子形成部18との表面に金属膜が設けられることで、金属膜の第1端子形成部18の表面に設けられた部分(以下、第1端子という)と可動電極とが導通する。第1端子は、交流電源2から導出されたリード線(図示しない)が導電性接着剤等によって接着されており、交流電圧が交流電源2によって印加可能とされている。従って、可動電極は、第1端子を介して交流電源2と導通し、交流電源2によって交流電圧が印加可能とされている。また、可動電極が、フレーム11上に形成される第1端子と導通しているため、交流電源2から導出されたリード線を揺動しない第1端子に接続することで、可動電極と交流電源2とを導通させることができる。よって、本実施形態に係るMEMSデバイス1は、揺動部材12の揺動によりリード線の接続が外れたり、リード線によって揺動部材12の揺動が妨げられたりする恐れがない。
また、第2端子形成部19の表面にも金属膜が設けられている。このように、第2端子形成部19と固定櫛歯部17との表面に金属膜が設けられることで、金属膜の第2端子形成部19の表面に設けられた部分(以下、第2端子という)と固定電極とが導通する。第2端子は、交流電源2から導出されたリード線(図示しなし)が導電性接着剤等によって接着されており、第1端子と極性が反対の交流電圧が交流電源2によって印加可能とされている。従って、固定電極は、第2端子を介して交流電源2と導通し、交流電源2によって可動電極に印加される交流電圧と極性が反対の交流電圧が印加可能とされている。
このように高抵抗基板10に設けられる金属膜は、例えば銅の無電解めっきによって設けることが可能である。
なお、金属膜が設けられる表面とは、図2に現れる高抵抗基板10の上面のみの場合、上下両面、又は、上下両面及び側面のいずれを意味するものであってもよい。
図2に示すように、第1端子形成部18と、第2端子形成部19とを連結する絶縁連結部20には、金属膜が設けられていない。従って、第1端子及び第2端子とは、高抵抗基板10の絶縁連結部20を介して連結されるため、第1端子及び第2端子間に交流電圧が印加されても、第1端子及び第2端子間に電流が殆ど発生しない。よって、第1端子及び第2端子に交流電圧が印加されると、絶縁連結部20を介して第1端子及び第2端子間に発生する電流によって交流電源2の電力が消費されることなく、固定電極と可動電極とに電位差が生じて、固定電極と可動電極との間に静電力が生じる。このように、絶縁連結部20を介して第1端子及び第2端子間に電流が発生することが抑えられることにより、絶縁連結部20が発熱することも防止される。
また、揺動部材12の台座部13の上面に設けられた金属膜には、レーザ光源102から出射されたレーザ光Lを反射するための光反射層が形成される。光反射層の形成は、例えば、台座部13上面に設けられた金属膜にアルミ膜を蒸着等によって設けることで行うことができる。
交流電源2によって、第1端子及び第2端子に交流電圧が印加されて、固定電極と可動電極との間に静電力が生じると、サスペンションビーム14がヒンジ15の弾性力に抗しながら揺動軸周りに揺動することになる。この揺動により、光反射層が設けられた台座部13(マイクロミラー)が揺動し、台座部13の揺動によって、レーザ光源102から出射されたレーザ光の反射方向が変動し、レーザ光Lの反射光L’によって感光ドラムが走査される。
なお、本実施形態では、小さな静電力により大きな振幅で台座部13を揺動させるために、台座部13の揺動に共振現象を利用している。共振現象を利用するために、本実施形態では、交流電源2によって印加される交流電圧の周波数を、台座部13の共振周波数の2倍としている。このように、共振周波数の2倍の周波数の交流電圧を印加すると、台座部13が台座部13の共振周波数で揺動する。
以上のように、本実施形態に係るMEMSデバイス1は、絶縁連結部20を介して第1端子及び第2端子間で電流が殆ど発生しない。よって、従来のように、固定電極と可動電極とを物理的に分離して、これらをガラス基板で支持する2層構造を採る必要がない。よって、本実施形態のMEMSデバイス1は、薄く形成することが可能であると共に、ガラス基板が不要であるため、製造コストが低く、また、製造が容易である。
次に、本実施形態に係るMEMSデバイスの具体的な製造方法について説明する。まず、エッチング等などのMEMS技術を用いて1枚の高抵抗基板10を加工して、フレーム11と揺動部材12とを形成する。次いで、絶縁連結部20の表面(上面、下面、側面を含む)全体に、レジストを塗布し、高抵抗基板10を銅浴に漬け、高抵抗基板10に銅の無電解めっきを施す。このように、絶縁連結部20にレジストを塗布して銅浴に漬けて銅の無電解めっきを行うと、レジストの塗布された高抵抗基板10の上面、下面、側面の全てに金属膜が析出する。めっき後に、絶縁連結部20に塗布したレジスト及びレジスト表面に析出した金属膜を除去する。これにより、高抵抗基板10に、固定電極、可動電極、第1端子、第2端子、絶縁連結部20が形成される。このように、絶縁連結部20にレジストを塗布して高抵抗基板10をめっきし、絶縁連結部20のレジストを除去することで、金属膜の設けられない絶縁連結部20を形成することができる。そして、最後に、台座部13の上面にアルミ膜を蒸着して光反射層を形成することによって、本実施形態のMEMSデバイス1が完成する。このように製造された本実施形態のMEMSデバイス1はセラミック製又はプラスチック製のパッケージに封止された状態で提供される。
本実施形態に係るMEMSデバイス1は、固定電極と可動電極とをガラス基板で支持する必要がないので、固定電極と可動電極とをガラス基板に載置する工程が不要である。従って、固定電極と可動電極とをガラス基板に載置する工程において、固定電極と可動電極との位置合わせ等の工程も不要である。よって、本実施形態に係るMEMSデバイス1は、製造が容易である。
なお、本実施形態においては、電気抵抗の低い金属膜により固定電極、可動電極、第1端子、第2端子の形成、及び、可動電極と第1端子との導通、固定電極と第2端子との導通を実現しているが、金属膜に代えて、電気抵抗の低い層を高抵抗基板10に設けることで、これらを実現することも可能である。電気抵抗の低い層は、例えば、ボロン等の不純物を高抵抗基板10に注入して、不純物が注入された部分の電気抵抗を下げて、高抵抗基板10に不純物層を形成することで設けることができる。
従って、高抵抗基板10の固定櫛歯部17、可動櫛歯部16を含む揺動部材12全体、第1端子形成部18、第2端子形成部19の表面に不純物を注入して、これらの部分の表面に不純物層を形成すると、高抵抗基板10よりも電気抵抗が低い固定電極及び可動電極を形成でき、さらに、第1端子、第2端子の形成、及び、可動電極と第1端子との導通、固定電極と第2端子との導通が実現される。
また、揺動部材12のヒンジ15は、揺動部材12の揺動の度に捩れ、そのため、ヒンジ15の表面に金属膜を形成すると、金属膜が疲労により剥離する恐れがある。しかし、不純物層は、ヒンジ15に捩れが生じても、これが原因で剥離したり、破壊されたりする恐れがないので、例えば、ヒンジ15にのみ不純物層を形成し、固定櫛歯部17、ヒンジ部15以外の揺動部材12、第1端子形成部18、第2端子形成部19、固定櫛歯部17及び第2端子形成部19の間の部分の表面に金属膜を形成して、固定電極、可動電極、第1端子、第2端子の形成、及び、可動電極と第1端子との導通、固定電極と第2端子との導通を実現してもよい。
本実施形態のMEMSデバイスの変形例として、図3に示す構成を挙げることができる。図3に示すように、本変形例におけるMEMSデバイス1は、サスペンションビーム14の揺動部材13と接続されている側からヒンジ15側に向かって細長状の開口14aがX軸方向中央に形成されている。この開口14a内には、第2ヒンジ15A及び固定部15Bが形成されている。
第2ヒンジ15Aは、細長状に形成されて長手方向をY軸方向に向けて配置されており、一端が揺動部材13に接続され、他端が固定部15Bに固定され、固定部15Bに対して揺動部材13を揺動軸周りに揺動可能に支持している。固定部15Bは、上記したセラミックス製又はプラスチック製などのパッケージに支持されて、パッケージに固定される部材である。
このように、揺動部材13を揺動可能に支持する部材を多く設けることで、揺動部材を揺動させたときに発生する捩じり応力を多数の部材に分散させることができ、1つの部材に掛かる応力を抑えることができる。そのため、揺動部材を大きな角度で揺動させても、揺動部材13を支持する部材の破損を防止可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係るMEMSデバイスを具備するレーザ光走査装置の概略構成図である。 図2は、本実施形態に係るMEMSデバイスの平面図である。 図3は、本実施形態に係るMEMSデバイスの変形例の平面図である。
符号の説明
1 MEMSデバイス
10 高抵抗基板
11 フレーム
12 揺動部材
16 固定櫛歯部
17 可動櫛歯部
18 第1端子形成部
19 第2端子形成部
20 絶縁連結部

Claims (3)

  1. フレームと該フレームに対して揺動可能に支持された揺動部材とを備えたMEMSデバイスであって、
    前記フレーム及び前記揺動部材は、1枚の高抵抗基板から形成され、
    前記フレームに、前記高抵抗基板よりも電気抵抗が低い固定電極が形成され、
    揺動部材に、前記高抵抗基板よりも電気抵抗が低い可動電極が形成され、
    前記固定電極と前記可動電極との間に、交流電圧が印加されることによって生じる静電力によって前記揺動部材が揺動するように構成されたことを特徴とするMEMSデバイス。
  2. 前記固定電極は、前記フレーム表面に設けられた金属膜で形成され、前記可動電極は、前記揺動部材表面に設けられた金属膜で形成されたことを特徴とする請求項1に記載のMEMSデバイス。
  3. 前記固定電極は、前記フレームに不純物が注入されて設けられた、前記高抵抗基板よりも電気抵抗が低い不純物層で形成され、前記可動電極は、前記揺動部材に不純物が注入されて設けられた、前記高抵抗基板よりも電気抵抗が低い不純物層で形成されたことを特徴とする請求項1に記載のMEMSデバイス。
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