JP4143634B2 - ファクシミリシステム - Google Patents

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Description

本発明は、ファクシミリ装置がネットワークに接続されて使用されるファクシミリシステムに関し、詳しくは、前記ファクシミリ装置の廃棄や更新などに伴う短縮釦登録などの機密情報の管理に関する。
ファクシミリ装置では、相手先名称やファクシミリ番号の短縮釦登録など、ファクシミリ通信を行う際に必要となる情報が、予め記憶手段に記憶しておくことが可能になっている。したがって、該ファクシミリ装置の移設、廃棄、更新などの際に、前記相手先名称やファクシミリ番号などの機密情報を適切に処理しないと、廃棄や再利用などの際に、不所望に前記機密情報が漏洩してしまうことになる。
そこで、そのような機密情報の消去の手法としては、特許文献1が挙げられる。この従来技術は、回線種別の変更や発信元番号の変更などの操作が行われると、移設されたものと判断して初期化モードに移り、その後、ユーザによる選択命令に従って、短縮釦登録などの内容を初期化するように構成されている。
特開2001−186239号公報
上述の従来技術は、他の部署などへの移設の際に、新たな短縮釦登録などが容易なように初期化を行うものであり、機密情報の保護を目的としたものではない。すなわち、移設の場合は、ファクシミリ装置の次の設置箇所も同じ社内であり、取引先の顧客情報がその他の部署で知れても問題になる可能性は小さいと思われる。これに対して、廃棄の場合や、特にリース期限切れなどで更新の場合は、撤去された機体が再利用される可能性が高く、機密情報が不所望に流出してしまう可能性が高い。したがって、機密情報が消去されたか否かを確認することが望まれる。
本発明の目的は、機密情報が消去されたか否かを確認することができるファクシミリシステムを提供することである。
本発明のファクシミリシステムは、ファクシミリ通信を行う際に必要となる情報を予め記憶手段に記憶しておくことができるファクシミリ装置に、通信回線を介して接続されるサーバ装置を備えて構成されるファクシミリシステムであって、前記ファクシミリ装置は、前記記憶手段の記憶内容を一括消去することができる消去手段および前記消去手段による処理の終了後に、前記記憶手段の記憶内容を、通信手段によって前記サーバ装置へ送信させる制御手段を備え、前記サーバ装置は、受信した記憶内容から、消去が完了していれば、完了通知を送信することを特徴とする。
上記の構成によれば、ファクシミリ装置を、通常のファクシミリ通信用の電話回線またはインターネット回線などの通信回線を介してサーバ装置に接続可能として、ファクシミリシステムを構成する。そして、ファクシミリ装置は、ファクシミリ通信を行う際に必要となる情報、たとえば短縮釦登録の相手先名称やファクシミリ番号などを予め記憶手段に記憶しており、該ファクシミリ装置の移設、廃棄、更新などの際に、前記相手先名称やファクシミリ番号などの機密情報を一括消去可能とする消去手段を備えている。また、ファクシミリ装置は、制御手段を備えており、前記消去手段による処理の終了後に、通信手段に、前記記憶手段の記憶内容を前記サーバ装置へ送信させる。それを受信したサーバ装置は、記憶内容から、確実に消去が完了していることを確認できれば、完了通知を送信する。
したがって、搬出時に煩わしい作業を行うことなく、機密情報を消去でき、また確実に消去できているかを外部のサーバ装置に検証させ、その検証結果を送信することで、外部で機密情報の消去完了を確認したことを明らかにすることができ、廃棄や再利用などの際に、不所望に前記機密情報が漏洩してしまうことを未然に防止し、セキュリティを向上することができる。
また、本発明のファクシミリシステムは、前記サーバ装置に通信回線を介して接続されるユーザ側の情報通信端末をさらに備え、前記サーバ装置は、前記完了通知を、前記情報通信端末へ送信することを特徴とする。
上記の構成によれば、完了通知がファクシミリ装置とは別の情報通信端末から出力されることで、ファクシミリ装置自身が機密情報の消去完了を確認して完了通知を出力したものではなく、外部で機密情報の消去完了を確認したことが明らかであり、完了通知の信憑性を高めることができる。
さらにまた、本発明のファクシミリ装置では、前記消去手段は、通常は操作されない予め定めるキーの組合わせ操作で消去モードとなる入力手段と、前記入力手段からの出力に応答し、前記消去モードとなると前記記憶手段の記憶内容を消去するメモリアクセス手段とを備えて構成されることを特徴とする。
上記の構成によれば、機能キーや置数キーなどのファクシミリ装置に既存の入力手段を用い、それらの同時操作や予め定める順での操作などの通常は操作されない組合わせ操作で消去モードとなり、その入力手段からの出力に応答してメモリアクセス手段が記憶手段にアクセスして、記憶内容を消去する。
したがって、スイッチや釦等、特別な手段を設けること無く、消去モードに切換えることができる。
また、本発明のファクシミリシステムでは、前記ファクシミリ装置は、メールサーバおよび外部向けウエブサーバが接続されるとともに、前記通信回線に接続されるユーザ側LANに接続され、前記サーバ装置は、メールサーバが接続されているメーカ側のLANに接続され、前記ファクシミリ装置では、前記消去手段は、前記記憶手段の記憶内容を一括消去すると、終了信号を前記メールサーバへ送信するとともに、前記記憶手段の記憶内容を読出し、前記外部向けのウエブサーバにアップロードしておき、前記終了信号を受信したメールサーバは、前記通信回線を介して、メーカ側のメールサーバへ前記終了信号のメールを送信し、前記終了信号を受信したメーカ側のメールサーバは、前記サーバ装置へ転送し、これに応答して前記サーバ装置は、前記外部向けのウエブサーバにアクセスし、アップロードされている記憶手段の記憶内容をブラウザによって読出すことを特徴とする。
上記の構成によれば、特別な通信プロトコルを用いることなく、既存の外部向けのウエブサーバを利用して、サーバ装置がファクシミリ装置の記憶手段の記憶内容を読出すことができる。
さらにまた、本発明のファクシミリシステムでは、前記通信回線は、ファクシミリ回線であることを特徴とする。
上記の構成によれば、記憶手段の記憶内容および完了通知が、通常のファクシミリ通信を通じて行われるので、インターネットに接続する機能を有しないファクシミリ装置によっても、本発明のファクシミリシステムを構築することができる。
本発明のファクシミリシステムは、以上のように、ファクシミリ装置を、通常のファクシミリ通信用の電話回線またはインターネット回線などの通信回線を介してサーバ装置に接続可能とし、またユーザ側の情報通信端末をインターネット回線などの通信回線を介してサーバ装置に接続可能としてファクシミリシステムを構成し、ファクシミリ装置は、ファクシミリ通信を行う際に必要となる情報、たとえば短縮釦登録の相手先名称やファクシミリ番号などを予め記憶手段に記憶しており、該ファクシミリ装置の移設、廃棄、更新などの際に、前記相手先名称やファクシミリ番号などの機密情報を一括消去可能とする消去手段を備えているとともに、前記消去手段による処理の終了後に、通信手段に、前記記憶手段の記憶内容を前記サーバ装置へ送信させる制御手段を備えており、サーバ装置は、受信した記憶内容から、消去が完了していれば、前記情報通信端末へ完了通知を送信する。
それゆえ、確実に消去できているかを外部のサーバ装置に検証させ、その検証結果を別途設けたパーソナルコンピュータなどの情報通信端末へ送信することで、外部で機密情報の消去完了を確認したことを明らかにすることができ、セキュリティを向上することができる。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1のファクシミリシステムのブロック図である。このファクシミリシステムは、ファクシミリ通信を行うことができる複合機81に、公衆回線82を介して接続され、メーカのサポートセンターなどに設置されるサーバ装置83ならびにそのサーバ装置83に公衆回線82を介して接続され、ユーザ側に設置される情報通信端末85および前記情報通信端末85に接続されるプリンタ86を備えて構成される。
図2は、前記複合機81の電機的構成を示すブロック図である。複合機とは、複写機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能、およびスキャナ機能等、画像形成に関する複数の機能を兼ね備えた画像形成装置を意味する。この複合機81は、大略的に、スキャナ部11、画像処理部21、プリンタ部31、データメモリ36、制御部91、操作パネル部51、ファクシミリ通信部94、ネットワークI/F(インタフェース)部71、パラレルI/F部72、シリアルI/F部73およびHDD(ハードディスクドライブ)74を備えて構成される。
前記スキャナ部11、画像処理部21、データメモリ36、制御部91、操作パネル部51、およびネットワークI/F部71によって、取込んだ画像データを予め指定されたIPアドレスへ送信するネットワークスキャナ機能が実現される。また、前記スキャナ部11、画像処理部21、プリンタ部31、データメモリ36、制御部91、操作パネル部51、およびファクシミリ通信部94によって、ファクシミリ機能が実現される。さらにまた、前記画像処理部21、プリンタ部31、制御部91、操作パネル部51、ネットワークI/F部71、およびパラレルI/F部72によって、プリンタ機能が実現される。また、前記スキャナ部11、画像処理部21、プリンタ部31、制御部91、および操作パネル部51によって、コピー機能が実現される。
操作パネル部51は、ユーザがコピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能およびスキャナ機能等に関する操作を行うために使用され、ユーザによる操作指令(コマンド)等を制御部91に与えるものである。操作パネル部51は、タッチパネル等を有する表示部52と、スタートキーやテンキー等を有する操作キー部53とを含む。表示部52は、タッチパネルとLCD(Liquid Crystal Display)とを組合わせたカラー表示可能なタッチパネルユニット等を有し、種々の操作画面を表示し、入力操作を可能にするものであり、たとえばファクシミリ機能実行時において、ユーザ選択、送信先選択、送信設定等に関する情報を表示するとともに、ユーザが当該部分をタッチすることで種々の操作指令を入力するための操作ボタン等を表示する。操作キー部53は、ユーザによるコピー実行開始指令、あるいはファクシミリ送信開始指令といった種々の指示入力を行うために用いられる。
スキャナ部11は、原稿の画像を光学的に取得して画像データを生成するものである。スキャナ部11は、露光ランプ12およびCCD(電荷結合素子)13を含んでいる。スキャナ部11は、露光ランプ12によって原稿を照射し、その反射光をCCD13で受光することで、原稿画像を読取り、読取った画像に対応する画像データを画像処理部21へ出力する。スキャナ部11は、モノクロ原稿だけでなく、カラー原稿や写真原稿の読取りが可能となっていてもよい。
画像処理部21は、画像データに対する各種画像処理を行うものである。たとえば、画像処理部21は、スキャナ部11で読取られるなどして得られた画像データに対して、レベル補正、γ補正等の所定の補正処理、画像データの圧縮または伸張処理、拡大または縮小処理等の種々の画像処理(加工処理)を行う。画像処理部21は、画像メモリ22を含み、処理された画像データ等をこの画像メモリ22に記憶したり、プリンタ部31、ファクシミリ通信部94、またはネットワークI/F部71等へ出力する。
プリンタ部31は、スキャナ部11によって読取られた原稿の画像データ、ネットワークI/F部71を介して外部のパーソナルコンピュータ等から受信した画像データ、およびファクシミリ通信部94によって外部のファクシミリ装置から受信したファクスデータ等の画像データに対する画像を所定の記録紙に印刷するものである。プリンタ部31は、給紙カセットおよび給紙ローラ等を有する用紙搬送部32、中間転写体ローラ、感光体ドラム、露光装置、および現像装置等を有する画像形成部33、転写ローラ等を有する転写部34、ならびに定着ローラ等を有する定着部35を含む。具体的には、用紙搬送部32は記録紙を画像形成部33へ搬送し、画像形成部33は上記画像データに対応するトナー像を形成し、転写部34はトナー像を記録紙に転写し、定着部35はトナー像を記録紙に定着させて画像を形成する。
データメモリ36は、ファクシミリ通信を行う時の短縮釦登録の相手先名称やファクシミリ番号を予め記憶している記憶手段であり、またネットワークスキャナとして使用される際の送信相手先のIPアドレスなども予め記憶している。これらの記憶内容は、操作パネル部51への入力操作によって、制御部91によって適宜書替えが可能となっている。
制御部91は、不図示のCPU(Central Processing Unit;中央演算処理部)に、そのCPUの動作を規定するプログラムを格納するRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)、ならびに一時的にデータを保管するRAM等の記憶部などの周辺装置を有している。これによって、制御部91は、操作パネル部51等で受け付けられた指示情報や、複合機81の各所に設けられているセンサからの検出信号に応じて、該複合機1全体の制御を行う。より具体的には、制御部91は、スキャナコントローラ42、ファクシミリコントローラ43、プリンタコントローラ44、コピーコントローラ45およびネットワークコントローラ93として機能する。
制御部91としてのコンピュータが読取ることによって上述の各機能を実現するためのプログラムは、HDD74等の不揮発性かつ大容量の外部記憶装置に格納しておき、前記RAM等の主記憶装置に適宜転送することで、CPUによる実行に供することも可能である。前記プログラムは、ROM或いはCD−ROM等の記録媒体を通じて供給することも、ネットワークI/F部71に接続されるネットワーク等の伝送媒体を通じて供給することも可能である。伝送媒体は、有線の伝送媒体に限らず無線の伝送媒体であってもよい。また、伝送媒体には、通信線路のみでなく、通信線路を中継する中継装置、たとえばルータ等の通信リンクをも含む。
プログラムがROMを通じて供給される場合には、当該プログラムが記録されたROMを制御部91に搭載することによって、CPUによる実行に供することができる。プログラムがCD−ROMを通じて供給される場合には、CD−ROM読み取り装置を、たとえばパラレルI/F部72へ接続し、当該プログラムをRAM或いはHDD74へ転送することによって、CPUによる実行に供することができる。また、プログラムが伝送媒体を通じて供給される場合には、ネットワークI/F部71を通じて受信したプログラムをRAM或いはHDD74へ転送することによって、CPUによる実行に供することができる。
スキャナコントローラ42は、スキャナ機能を実現するために用いられる各部の動作を制御するものである。ファクシミリコントローラ43は、ファクシミリ機能を実現するために用いられる各部の動作を制御するものである。プリンタコントローラ44は、プリンタ機能を実現するために用いられる各部の動作を制御するものである。コピーコントローラ45は、コピー機能を実現するために用いられる各部の動作を制御するものである。ネットワークコントローラ93は、後述するサポートセンターとの通信機能を実現するために用いられる各部の動作を制御するものである。
ファクシミリ通信部94は、ファクシミリ画像データの送受信を行うファクシミリ通信機能を有するとともに、インターネットのサービスプロバイダを介してインターネット網にアクセスし、データの送受信を行うインターネット通信機能を有する。ファクシミリ通信部94は、該複合機81内の画像データをファクシミリ通信に適した形態に圧縮を行い、受信した信号を画像データに伸長するコーデック部95と、前記コーデック部95からのデジタル信号を公衆回線82に適したアナログ信号に変換し、受信したアナログ信号をデジタル信号に変換するモデム96と、前記モデム96からのアナログ信号を公衆回線82へ送信し、公衆回線82からのアナログ信号を受信する網制御部(Network Control Unit)97と、インターネット網への送信データを前記モデム96から網制御部97を介して公衆回線82へ送信し、網制御部97からモデム96を介して、インターネット網のデータを受信するデータ通信部98とを備えて構成される。サポートセンター側のサーバ装置83およびユーザ側の情報通信端末85も、それぞれモデム87,88によって公衆回線82に接続される。
ネットワークI/F部71は、イーサネットインタフェース(イーサネットは登録商標、例えば10/100Base-TX)等を用い、ネットワークを介して接続されたユーザ側サーバとの間での種々のデータの送受信を制御するものである。また、ネットワークにパーソナルコンピュータ等の図示しない1または複数の端末装置が接続されている場合に、ネットワークI/F部71はこれらの端末装置との間での種々のデータの送受信を制御する。たとえば、ネットワークI/F部71は、スキャナ部11によって読取られた原稿画像データを端末装置へ送信したり、プリンタ部31で印刷するために端末装置から送られた画像データを受信したりする。
パラレルI/F部72は、高速双方向パラレルインターフェイス(たとえばIEEE1284準拠)等を用い、複数の信号線を用いて複数ビット単位でデータを送信するパラレル伝送によって、外部機器等から印刷データ等を受信等するものである。シリアルI/F部73は、シリアルインターフェイス(たとえばRS−232C)等を用い、単一の信号線を用いて1ビットずつ順次データを送るシリアル伝送によって、外部機器等から種々のデータ等を受信等するものである。
HDD74は、スキャナ部11によって読取られた画像データやネットワークを介して送信されてきた画像データ、あるいは当該画像データに設定されている出力形式等を記憶するものである。HDD74に記憶されている画像データは、該複合機81で使用されるだけでなく、ネットワークI/F部71を介して、端末装置によって確認されたり、端末装置の所定のフォルダへ転送されることによって、該端末装置での使用に供されたりする。
なお、複合機1では、上述の各機能を組合わせて種々の機能が実現される。たとえば、スキャナ機能として、PC送信機能、E−mail送信機能、FAX送信機能等が実現されてもよい。ここで、PC送信機能とは、原稿から読取った画像データをネットワークを介して任意の端末装置等へ直接送信する機能である。E−mail送信機能とは、原稿から読取った画像データを電子メールの添付ファイルとして、ネットワークを介して、たとえば図略のSMTPサーバへ直接送信し、さらにこのSMTPサーバからネットワークを介して任意の外部端末装置等へ当該電子メールを送信することによって、原稿から読取った画像データを電子メールの添付ファイルとして送信する機能である。FAX送信機能とは、原稿から読取った画像データを、電話回線等を介して任意のファクシミリ装置等へ直接送信する機能である。
上述のように構成される複合機81において、注目すべきは、本発明では、消去手段のメモリアクセス手段である前記制御部91内の消去部46は、前記消去手段の入力手段である操作パネル部51の特定の操作に応答して、記憶手段である前記データメモリ36の記憶内容を一括消去するとともに、その消去処理の終了後に、終了信号を前記サーバ装置83へ送信することである。そして、前記終了信号を受信したサーバ装置83は、複合機81へ呼出し信号を与え、前記データメモリ36の記憶内容を読出し、読出した内容から、消去が完了していると判定できれば、前記情報通信端末85へ、電子メールなどによって、図3で示すような完了通知を送信する。前記完了通知には、メーカ名、機種名、シリアルNo、日時などの情報が記載される。
前記データメモリ36には、前記操作パネル部51からの操作に応答して、宛先登録部48によって、図4で示すように、相手先名称と、それに対応したファクシミリ番号とが短縮釦登録されている。その記憶内容は、前記操作パネル部51からの操作によって、前記宛先リスト印字部47の宛先リスト印字機能によって、図5で示すような形態で印字出力が可能となっており、ユーザが適宜印字出力して、前記短縮釦登録の内容を確認可能となっている。
このため、前記複合機81の制御部91には、宛先登録部46、宛先リスト読出し部92および前記ネットワークコントローラ93が設けられている。前記宛先リスト読出し部92は制御手段となり、前記ネットワークコントローラ93およびファクシミリ通信部94は通信手段となる。前記操作パネル部51からの特定の操作に応答して前記消去部46が前記データメモリ36の記憶内容を一括消去すると、前記宛先リスト読出し部92は、前記終了信号をネットワークコントローラ93からファクシミリ通信部94を介して前記サーバ装置83へ送信させ、呼出し信号を受信すると、前記データメモリ36の記憶内容を順次読出し、前記ネットワークコントローラ93からファクシミリ通信部94を介して前記サーバ装置83へ送信させる。
前記データメモリ36の記憶内容を一括消去するための特定の操作は、操作パネル部51の機能キーや置数キーなどの該複合機1に既存の入力手段から行われ、消去部46は、予め定めるキーの同時操作や予め定める順での操作などの通常は操作されない組合わせ操作で消去モードとなり、前記データメモリ36にアクセスして、記憶内容を消去する。これによって、ユーザの誤操作による不所望なデータの消去を防止しつつ、スイッチや釦等、特別な手段を設けること無く、消去モードに切換えることができる。
このように構成することで、該複合機81の移設、廃棄、更新などの際に、煩わしい作業を行うことなく、前記短縮釦登録の内容などの機密情報を一括消去することができるとともに、確実に消去できているかを外部のサーバ装置83が直接データメモリ36にアクセスすることで検証させ、その検証結果を別途設けたパーソナルコンピュータなどの情報通信端末85へ送信することで、外部で機密情報の消去完了を確認したことを明らかにすることができ、セキュリティを向上することができる。
[実施の形態2]
図6は、本発明の実施の形態2のファクシミリシステムの動作手順を示すシーケンス図である。本ファクシミリシステムの構成は、図1と同等に表される。但し、ユーザ側には複合機81があれば足り、情報通信端末85、プリンタ86およびモデム88は省略されていてもよい。また、複合機81の構成は、図2と同等に表される。本ファクシミリシステムでは、複合機81は、図5の内容(記録された内容自体をも便宜上「宛先リスト」と仮称する)を一例とするデータメモリ36の登録内容を、一括消去後にサポートセンターのサーバ装置83に送信し、サーバ装置83は消去後の登録内容を確認した上で、図3を一例とする完了通知を複合機81へ送り返す。複合機81は、受信した完了通知を印字出力する。
より具体的には、複合機81の操作パネル部51をユーザが操作することにより、宛先リストの一括消去を指示すると(ステップS1)、消去部46は、データメモリ36に登録されている宛先リストを一括消去する(ステップS2)。続いて、ファクシミリコントローラ43の指示により、NCU97は、公衆回線82を捕捉し(ステップS3)、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)のアクセスサーバ182へダイアリングする(ステップS4)。なお、図6に示す例では、複合機81はISPを通じてインターネット183にアクセスし得る形態を採るものとしている。
公衆回線82を提供する電気通信事業者の回線交換機181は、ダイアル信号を受信すると、ダイアリング先であるアクセスサーバ182へ呼出し(リンギング信号の送出)を行う(ステップS21)。アクセスサーバ182は、呼出し信号を検出すると(ステップS31)、回線の捕捉、すなわち着信を行う(ステップS32)。その結果、複合機81は着信を検出し(ステップS5)、同時に回線交換機181を通じて、複合機81とアクセスサーバ182との間で、物理層レベルでの通信経路が確立される(ステップS22及びS5)。
次に、複合機81のデータ通信部98とアクセスサーバ182との間で、たとえばデータリンク層におけるインターネット関連プロトコルの一つであるPPP(Point to Point Protocol)に基づいて、データリンクの確立、およびネットワーク制御が行われる。この中で、アクセスサーバ182からデータ通信部98へ、グローバルIPアドレスの貸し出しが行われる(ステップS33およびS6)。その後、データ通信部98は、貸し出されたグローバルIPアドレスを用いることにより、インターネット183を通じた複合機81の宛先リスト読出し部92等とサポートセンターのサーバ装置83との間の通信を、たとえば代表的なインターネット関連プロトコルであるTCP/IP(Transmission Control Protocol /Internet Protocol)に基づいて実行する。宛先リスト読出し部92、ファクシミリコントローラ43等の通信機能を有する装置要素は、ネットワークを通じた通信機能の階層構造において、ネットワーク層およびトランスポート層の上位に位置するアプリケーション層の機能を実現するものとして位置づけられる。
宛先リスト読出部92は、宛先リストがデータメモリ36から一括消去された旨を通知する消去終了信号を、サーバ装置83へ向けて送信する(ステップS7)。サーバ装置83は、当該信号を受信すると(ステップS41)、呼出し信号を複合機81へ向けて送信する(ステップS42)。宛先リスト読出し部92は、呼出し信号を受信すると(ステップS8)、これに応答して、宛先リストをデータメモリ36から読み出し(ステップS9)、読み出した宛先リストをサーバ装置83へ送信する(ステップS10)。
たとえば、宛先登録部48は、宛先リストをファイルとしてデータメモリ36に記録しており、宛先リスト読出部92は、ファイルとしての宛先リストを、アプリケーション層におけるインターネット関連プロトコルの一つであるFTP(File Transfer Protocol)に基づいて、サーバ装置83へ転送する。或いは、宛先登録部48は、宛先リストに関するデータを、HTML言語で記述したHTMLファイルとしてデータメモリ36に記録しておき、宛先リスト読出部92は、サーバ装置83のブラウザからの呼出し信号に応答して、アプリケーション層におけるインターネット関連プロトコルの別の一つであるHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)に基づいて、HTMLデータをサーバ装置83へ転送する。
かかる宛先リスト読出部92の機能は、近年ではOS(Operating System)の一部として組み込み可能な市販のモジュールを利用することにより実現可能である。たとえば、マイクロソフト社が提供するサーバ系OSである「Windows 2000Server」(Windowsは登録商標)に、同社が提供するIIS(Internet Information Services)を組み込むことにより、FTPおよびHTTPに基づくデータ転送機能を実現することができる。
たとえば、宛先リスト読出部92は、呼出信号に応答してIISを起動し、転送すべきファイルを指定し、転送先を指定することにより、FTPに基づくファイル転送を実現することができる。或いは、HTMLファイルとしてデータメモリ36に記録された宛先リストを、ブラウザによる閲覧可能なものとしてIISに登録しておくことにより、IISはブラウザからの呼出信号に応答して、宛先リストを返送する。このようにIISを利用する形態においては、IISは、宛先リスト読出し部92の一部を構成する。
サーバ装置83は、宛先リストを受信すると、当該宛先リストが、全ての宛先について消去されているか否かを判定する(ステップS44)。この判定は、図4に例示する宛先、ファックス番号等がすべて空白になっているか否かを判断することにより行われる。空白であるか否かは、該当項目について、データ領域が空であること、或いは、特定のデータ(例えば、“0x1111…1”など)に置き換えられていることを確認することにより達成される。特定のデータについては、複合機81の製造段階で、予め定めておくことができる。サポートセンターは、通常において、複合機81の製造元、或いは複合機81の販売を一手に引き受ける特約店等である。かかる場合には、特定のデータを自在に設定することが特に容易である。
ステップS44の判定の結果、宛先リストが消去されておれば(ステップS45においてYes)、サーバ装置83は、図3に例示する完了通知を複合機81へ向けて送信する(ステップS46)。ファクシミリコントローラ43は、当該完了通知を受信すると(ステップS11)、プリンタコントローラ93を起動し、プリンタ部31を通じて完了通知を印刷させる(ステップS12)。
その後、データ通信部98とISPのアクセスサーバ182との間で、通信を終了するための手順がPPPに基づいて実行される。すなわち、データ通信部98からアクセスサーバ182へ通信終了信号が送られると(ステップS13およびS34)、アクセスサーバ182からデータ通信部98へ了解信号が送られる(ステップS36およびS14)。その後、複合機81のNCU97とISPのアクセスサーバ182とは、捕捉していた公衆回線を開放する(ステップS15およびS36)。それにより、回線交換機181は、通信経路を切断する(ステップS22)。以上により、ファクシミリシステムによる処理が完了する。ステップS44の判定の結果、宛先リストが消去されていなければ(ステップS45でNo)、サーバ装置83は、完了通知を送信することなく処理を終了する。
このように構成してもまた、煩わしい作業を行うことなく、前記短縮釦登録の内容などの機密情報を一括消去することができるとともに、確実に消去できているかを外部のサーバ装置83が直接データメモリ36にアクセスすることで検証させることができ、セキュリティを向上することができる。
なお、複合機81は、完了通知を受信した後(ステップS11)、直ちに印刷する(ステップS12)代わりに、完了通知を画像メモリ22へ保存しておき、その後の任意の時期、たとえば回線開放(ステップS15)の後に、印刷してもよい。
[実施の形態3]
図7は、本発明の実施の形態3によるファクシミリシステムのブロック図である。このファクシミリシステムは、ファクシミリ通信を行うことができるとともに、ネットワークスキャナとしての機能を有する複合機101に、インターネット回線102を介して接続され、メーカのサポートセンターなどに設置されるサーバ装置103ならびにそのサーバ装置103にインターネット回線102を介して接続され、ユーザ側に設置される情報通信端末105および前記情報通信端末105に接続されるプリンタ106を備えて構成される。
複合機101は、図2の複合機81と同等に構成される。複合機101は、前記ネットワークスキャナとしての機能を有するので、自機および送信相手先のIPアドレスが情報通信端末105から設定可能になっており、この機能を用いて、ファクシミリ通信における前記図2で示すような短縮釦登録も可能となっている。本実施の形態では、この機能を用いて、後述するようにサーバ装置103側でデータメモリ36の記憶内容を確認できるようになっている。この図7において、複合機101が公衆電話回線を介してファクシミリ通信を行う経路は省略しており、インターネット回線102に関する部分のみを記載している。
ユーザ事業所内で、1または複数台の前記複合機101は、ネットワークI/F部71を通じてLAN(Local Area Network)111に接続され、そのLAN111には、1または複数台の前記情報通信端末105およびプリンタ106が接続されるとともに、たとえばファイアウォール機能を兼ねるルータ112を介して、上位のLAN113に接続されている。LAN113には、メールサーバ114や外部向けのウエブサーバ115などが接続されており、このLAN113はルータ116を介して前記インターネット回線102に接続されている。
一方、サポートセンター側では、LAN121がルータ122を介して前記インターネット回線102に接続されており、そのLAN121には前記サーバ装置103およびメールサーバ123などが接続されている。外部向けのサーバであるメールサーバ114およびウェブサーバ115には、外部からの一方的なアクセスが可能なようにグローバルIPアドレスが付与されている。一方、LAN111に接続される複合機101、PC105等には、通常においてプライベートアドレスが付与されている。この場合、ルータ112は、NAT(Network Address Translator)等に基づいて、複合機101等から外部へ送出するIPパケットの発信元プライベートアドレスを、自身が保持する幾つかのグローバルアドレスのうちの不使用中のものに変換する。ルータ112は、内蔵するアドレス変換テーブルに、設定した変換関係を一定期間にわたって保持する。
注目すべきは、このファクシミリシステムでは、複合機101は、前記操作パネル部51からの特定の操作によって前記データメモリ36の記憶内容を一括消去すると、消去処理の終了後に、終了信号を前記メールサーバ114へ送信するとともに、前記データメモリ36の記憶内容を読出し、前記外部向けのウエブサーバ115にアップロードしておくことである。前記終了信号を受信したメールサーバ114は、インターネット回線102を介して、サポートセンター側のメールサーバ123へ前記終了信号のメールを送信する。これを受信したメールサーバ123は前記サーバ装置103へ終了信号を転送する。
前記サーバ装置103は、ネットワークI/F部124で前記終了信号を受信すると、ネットワークコントローラ125が前記ネットワークI/F部124を介して外部向けのウエブサーバ115にアクセスし、複合機101からアップロードされている前記データメモリ36の記憶内容をブラウザによって読出し、初期化判定部126へ与える。初期化判定部126においてデータメモリ36が初期化されていることを判定すると、ネットワークコントローラ125は前記メールサーバ123へ完了通知を送信する。これを受信したメールサーバ123は、ユーザ事業所側のメールサーバ114へ前記完了通知を転送する。前記メールサーバ114で受信された完了通知は、情報通信端末105で閲覧可能になり、プリンタ106から、前記図3で示すような完了通知を印字出力可能になる。
このように構成することで、特別な通信プロトコルを用いることなく、既存の外部向けのウエブサーバ115を利用し、データメモリ36の記憶内容へのアクセスをサーバ装置103に制限することで、該サーバ装置103が複合機101のデータメモリ36の記憶内容を読出すことができる。
[実施の形態4]
実施の形態4のネットワーク構成において、実施の形態3と同様に、複合機101とサーバ装置103との間で、消去終了信号(ステップS7、S41)、呼出し信号(ステップS42、S8)、宛先リスト(ステップS10、S43)および完了通知(ステップS46、S11)を直接にやり取りすることも可能である。この場合、ファクシミリシステムの動作の流れは、一例として、前述の図6において、ステップS7〜S12、およびステップS41〜S46で表される。
複合機101が、ネットワークI/F部71を通じて、消去終了信号をサーバ装置103へ送信すると、ルータ112は、複合機101のプライベートアドレスと一時的なグローバルアドレスとの関係をアドレス変換テーブルに一定期間保持する。したがって、サーバ装置103は、複合機101に一時的に対応付けられたグローバルアドレスを送信先として、呼出し信号(ステップS42)および完了通知(ステップS46)をルータ112へ送信することができる。ルータ112は、アドレス変換テーブルを参照することにより、グローバルアドレスをプライベートアドレスに変換する。それにより、サーバ装置103から送られた信号および通知は、複合機101に送り届けられる。
なお、複合機101にグローバルアドレスが固定的に付与されておれば、ルータ112は複合機101のプライベートアドレスと付与されているグローバルアドレスとの間で固定的にアドレス変換を行うことができる。この場合には、複合機101からの何らかの通信がなくとも、サーバ装置103の側から複合機101へ何時でもアクセスすることが可能となる。特に、IPアドレスの体系として現在主流となっているIPv4に代えて、IPv6が付与されるようになれば、複合機101がグローバルアドレスを保持するだけでなく、周知のIPsecを用いたIPパケットのレベルでの暗号化および認証が実現するので、アプリケーションの負担を軽くしつつデータの改ざん等に対する安全性が向上する。
[実施の形態5]
図8は、本発明の実施の形態5のファクシミリシステムの動作手順を示すシーケンス図である。本ファクシミリシステムの構成は、図1と同等に表される。但し、実施の形態2と同様に、ユーザ側には複合機81があれば足り、情報通信端末85、プリンタ86およびモデム88は省略可能である。また、複合機81の構成は、図2と同等に表される。本ファクシミリシステムでは、実施の形態2と同様に、複合機81は、図4を一例とするデータメモリ36内の宛先リストを、一括消去後にサポートセンターのサーバ装置83に送信し、サーバ装置83は消去後の登録内容を確認した上で、図3を一例とする完了通知を複合機81へ送り返す。複合機81は、完了通知を印字出力する。
但し、本実施の形態では、実施の形態2とは異なり、複合機81およびサーバ装置83は、ファクシミリ機能を用いて宛先リストおよび完了通知を互いにやり取りする。このため、複合機81は、ファクシミリ通信部94のうち、CODEC95、MODEM96およびNCU97を用いて、宛先リストの送信及び完了通知の受信を行う。従って、データ通信部98は省略可能である。
より具体的には、複合機81の操作パネル部51をユーザが操作することにより、宛先リストの一括消去を指示すると(ステップS1)、消去部46は、データメモリ36に登録されている宛先リストを一括消去する(ステップS2)。続いて、ファクシミリコントローラ43の指示により、NCU97は、公衆回線82を捕捉し(ステップS3)、サポートセンターのサーバ装置83へダイアリングする(ステップS51)。
公衆回線82を提供する電気通信事業者の回線交換機181は、ダイアル信号を受信すると、ダイアリング先であるサーバ装置83へ呼出しを行う(ステップS71)。サーバ装置83は、呼出し信号を検出すると(ステップS81)、回線を捕捉する(ステップS82)。その結果、複合機81は着信を検出し(ステップS52)、同時に回線交換機181を通じて、複合機81とサーバ装置83との間で通信経路が確立される(ステップS72)。
次に、複合機81のファクシミリコントローラ43とサーバ装置83との間で、一例としてG3ファクシミリの制御手順に基づいて、制御信号のやり取りが行われる。すなわち、先ずサーバ装置83から複合機81へ、DIS、CSI、およびNSFの各制御信号が送られる(ステップS83およびS53)。DISは、着信側であるサーバ装置83の標準受信能力を提示する信号であり、CSIはサーバ装置83の電話番号(ファクシミリ番号)を表示する信号である。また、NSFは、サーバ装置83の非標準能力を提示する信号である。
次に、複合機81は、DCSおよびTSIの各制御信号をサーバ装置83へ送信する(ステップS54およびS84)。DCSは、受信命令を表示すると共に、動作モードを提示する信号である。動作モードには、たとえば標準モード、誤り訂正モード(ECM)等がある。TSIは、送信側である複合機81の電話番号(ファクシミリ番号)を表示する信号である。
次に、複合機81は、G3ファクシミリの制御手順に規定のない特別な制御信号である消去終了信号をサーバ装置83へ送信する(ステップS55およびS85)。この消去終了信号には、規格上で未定義のフラグなどを使用することができる。本実施の形態では、消去終了信号は、データメモリ36に登録されている宛先リストが一括消去されたこと、および画像データとして宛先リストを送信する旨を通知する信号である。消去終了信号の形式および送出の時期については、予め定められている。サーバ装置83には、かかる消去終了信号を解読する機能が予め搭載されている。
サーバ装置83は、消去終了信号を受信することにより、今回の通信が通常のファクシミリ通信ではなく、完了通知を要求する通信であることを検知する。消去終了信号には、複合機81を特定する識別符号が組み込まれることが望ましい。この場合、サーバ装置83には、ユーザの元に届けられた複合機81の識別符号が予め登録されており、サーバ装置83は、登録されている識別符号と完了通知が表示する識別符号とを照合することにより、正当な装置からの消去終了通知であるか否かを判別することができる。サーバ装置83は、正当な装置からの消去終了通知でなければ、以降の処理を実行しないようにしてもよい。
次に、複合機81の宛先リスト読出し部92は、宛先リストをデータメモリ36から読み出し(ステップS56)、読み出した宛先リストをファクシミリ画像データとしてサーバ装置83へ送信する(ステップS57)。当該画像データは、たとえば宛先リスト読出し部92によって、宛先リストをプリンタ部31で出力可能な図5宛先リストの形式の画像データに変換される。当該画像データは、コーデック部95により符号化され、モデム96で変調されることにより、NCU97から送出される。宛先リストは、一例として、1ページ分の画像データで表現されるものとする。サーバ装置83は、画像データとしての宛先リストを受信すると、復調および復号化した上で、宛先リストを不図示の記憶装置に保存する(ステップS86)。
複合機81のファクシミリコントローラ43は、全1ページ分の宛先リストの送信が終了すると、制御信号PPS−EOPを送信する(ステップS58)。この例では、動作モードとして、誤り訂正モードが選択されているものとしている。この場合、1ページが1ないし複数のブロック(部分ページ)に分けられ、ブロックの送信終了毎に制御信号PPSが送出される。PPSは、ブロックすなわち部分ページの終了を表す。受信側であるサーバ装置83による誤りチェックと再送要求は、ブロック毎に行われる。全ての画像データの送信が終了すると、ステップS58のように制御信号PPS−EOPが送出される。EOPは、通信の終了を表す。
サーバ装置83は、PPS−EOPを受信すると(ステップS87)、制御信号MCFを複合機81へ送る(ステップS88およびS59)。MCFは、完全な画像データを受信したことを表す。
サーバ装置83は、次に、保存された宛先リストが、全ての宛先について消去されているか否かを判定する(ステップS89)。この判定は、たとえば宛先リストのうちの図5に例示する宛先、ファックス番号等の項目が、すべて空白になっているか否かを判断することにより実行される。空白であるか否かは、各項目の記載領域が「白」一色であることを確認することにより達成される。
次に、サーバ装置83は発信側として画像データを複合機81へ送る準備手続として、制御信号DISを複合機81へ送信する(ステップS90)。複合機81は、DISを受信すると(ステップS60)、DTCを返送する(ステップS61)。DTCは、受信側となる複合機81の標準受信能力を提示するとともに、送信権を相手側へ移行させる制御信号である。サーバ装置83は、DTCを受信すると(ステップS91)、制御信号DCSを複合機81へ送出する(ステップS92およびS62)。
次に、サーバ装置83は、ステップS89の判定の結果、宛先リストが消去されておれば、図3の内容を一例として表示する完了通知を複合機81へ向けて送信する(ステップS93)。一方、サーバ装置83は、ステップS89の判定の結果、宛先リストが消去されていないと判定すれば、たとえば完了通知に代えて消去が未完了である旨の通知を複合機81へ向けて送信する(ステップS94)。これらの通知は、一例として、1ページ分の画像データで表現されるものとする。複合機81は、画像データとしてのこれらの通知を受信すると、復調および復号化した上で、画像メモリ22に保存する(ステップS63)。
サーバ装置83は、全1ページ分の宛先リストの送信が終了すると、制御信号PPS−EOPを送信する(ステップS94)。複合機81は、PPS−EOPを受信すると(ステップS64)、制御信号MCFをサーバ装置83へ送る(ステップS65およびS95)。次に、複合機81は、制御信号DCNをサーバ装置83へ送信する(ステップS66およびS96)。DCNは、回線の切断を命令する制御信号である。
DCNを送信した複合機81および受信したサーバ装置83は共に、捕捉していた公衆回線を開放する(ステップS67およびS97)。それにより、回線交換機181は、通信経路を切断する(ステップS72)。続いて複合機81において、ファクシミリコントローラ43は、保存している完了通知を画像メモリ22から読出し、プリンタコントローラ44を起動し、プリンタ部31を通じて完了通知を印刷させる(ステップS6)。以上により、ファクシミリシステムによる処理が完了する。
以上のように、本実施の形態のファクシミリシステムでは、実施の形態2と同様に、複合機81は、宛先リストとしてデータメモリ36に登録されている内容を、一括消去後にサポートセンターのサーバ装置83へ送信し、サーバ装置83はその内容を検査し、すべての宛先についてデータが消去されていることを確認した上で、完了通知を複合機81へ送り返す。このため、セキュリティを向上することができる。しかも、宛先リストおよび完了通知が、通常のファクシミリ通信を通じて行われるので、インターネットに接続する機能を有しないファクシミリ装置によっても、本実施の形態のファクシミリシステムを構築することができる。
なお、完了通知の印刷(ステップS68)は、完了通知の受信(ステップS63)から回線開放(ステップS67)までの何れの段階で実行されてもよい。また、複合機81は、完了通知を受信した後に(ステップS63)、画像メモリ22へ保存することなく、印刷してもよい(ステップS68)。
図1は、本発明の実施の形態1のファクシミリシステムのブロック図である。 前記ファクシミリシステムに用いられる複合機の電機的構成を示すブロック図である。 図1で示すファクシミリシステムにおける複合機の宛先リストの消去が完了していれば、サポートセンターから発行される完了通知の一例を説明するための図である。 データメモリに格納される宛先リストの内容を説明するための図である。 前記宛先リストの印字例を示す図である。 本発明の実施の形態2のファクシミリシステムの動作手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施の形態3によるファクシミリシステムのブロック図である。 本発明の実施の形態5のファクシミリシステムの動作手順を示すシーケンス図である。
符号の説明
81,101 複合機
11 スキャナ部
21 画像処理部
22 画像メモリ
31 プリンタ部
32 用紙搬送部
33 画像形成部
34 転写部
35 定着部
36 データメモリ
42 スキャナコントローラ
43 ファクシミリコントローラ
44 プリンタコントローラ
45 コピーコントローラ
46 消去部
47 宛先リスト印字部
48 宛先登録部
51 操作パネル部
52 表示部
53 操作キー部
71 ネットワークI/F部
72 パラレルI/F部
73 シリアルI/F部
74 HDD
82 公衆回線
83,103 サーバ装置
85 情報通信端末
86,106 プリンタ
87,88,96 モデム
91 制御部
92 宛先リスト読出部
93 ネットワークコントローラ
94 ファクシミリ通信部
95 コーデック部
97 NCU
98 データ通信部
102 インターネット回線
111,113,121 LAN
112,116,122 ルータ
119,123 メールサーバ
115 外部向けのウエブサーバ
124 ネットワークI/F部
125 ネットワークコントローラ
126 初期化判定部

Claims (5)

  1. ファクシミリ通信を行う際に必要となる情報を予め記憶手段に記憶しておくことができるファクシミリ装置に、通信回線を介して接続されるサーバ装置を備えて構成されるファクシミリシステムであって、
    前記ファクシミリ装置は、前記記憶手段の記憶内容を一括消去することができる消去手段および前記消去手段による処理の終了後に、前記記憶手段の記憶内容を、通信手段によって前記サーバ装置へ送信させる制御手段を備え、
    前記サーバ装置は、受信した記憶内容から、消去が完了していれば、完了通知を送信することを特徴とするファクシミリシステム。
  2. 前記サーバ装置に通信回線を介して接続されるユーザ側の情報通信端末をさらに備え、
    前記サーバ装置は、前記完了通知を、前記情報通信端末へ送信することを特徴とする請求項1記載のファクシミリシステム。
  3. 前記消去手段は、通常は操作されない予め定めるキーの組合わせ操作で消去モードとなる入力手段と、前記入力手段からの出力に応答し、前記消去モードとなると前記記憶手段の記憶内容を消去するメモリアクセス手段とを備えて構成されることを特徴とする請求項1または2記載のファクシミリシステム。
  4. 前記ファクシミリ装置は、メールサーバおよび外部向けウエブサーバが接続されるとともに、前記通信回線に接続されるユーザ側LANに接続され、
    前記サーバ装置は、メールサーバが接続されているメーカ側のLANに接続され、
    前記ファクシミリ装置では、前記消去手段は、前記記憶手段の記憶内容を一括消去すると、終了信号を前記メールサーバへ送信するとともに、前記記憶手段の記憶内容を読出し、前記外部向けのウエブサーバにアップロードしておき、前記終了信号を受信したメールサーバは、前記通信回線を介して、メーカ側のメールサーバへ前記終了信号のメールを送信し、
    前記終了信号を受信したメーカ側のメールサーバは、前記サーバ装置へ転送し、これに応答して前記サーバ装置は、前記外部向けのウエブサーバにアクセスし、アップロードされている記憶手段の記憶内容をブラウザによって読出すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のファクシミリシステム。
  5. 前記通信回線は、ファクシミリ回線であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のファクシミリシステム。
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