JP4143506B2 - 黒トナー - Google Patents

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Description

本発明は静電荷現像またはトナージェット方式の黒トナーを用い、画像品位及び文字品位を向上させた、高精細性を実現する画像形成方法を実現できる、トナーに関する。特に、フルカラーとして用いるトナーの黒トナーに関する。
フルカラー用複写機に搭載されるトナーとしては、色再現性の向上やオーバーヘッドプロジェクター(OHP)画像の透明性を損なうことなく加熱加圧定着工程で各トナーが十分混色することが必要である。一般の白黒複写機用黒トナーと較べフルカラー画像用トナーは、シャープメルト性を有する低分子量結着樹脂が好ましい。しかしながら、通常、シャープメルト性結着樹脂を用いると加熱加圧定着工程でトナーが溶融した際、結着樹脂の自己凝集力が低いため耐高温オフセット性に問題を生じ易い。一般の白黒複写機用黒ナーでは、定着時の耐高温オフセット性を向上させるためポリエチレンワックスやポリプロピレンワックスに代表される比較的高結晶性のワックスが離型剤として用いられている。カラートナーに関しても、近年、ワックスを含有するトナーが紹介されており、一般に用いられるようになってきている。
また、装置の小型化や、画像品位向上のため、中間転写体を用いた、複写機やプリンターが用いられている。中間転写体を用いた場合、転写に、2回の工程を含み、転写されない未転写トナーが発生しやすくなる。
これらを、解決するために、トナーの転写効率を上げることが提案されてきている。たとえば、スチレンアクリル系の樹脂を縣濁重合法を用い合成を行い、トナーを球形に近づけることにより、転写効率を上げることが紹介されている。また、ワックスを内包化し、優れた転写性能を示す。
フルカラーで用いる着色剤には、カラートナーは、有機の顔料、染料が用いられる。一方、黒トナーの着色剤には、カーボンブラック、マネタイト等の金属酸化物、有機顔料や染料の混合物が用いられる。有機顔料を用いる場合、シアン、マゼンタ、イエロー等の顔料を混合して用いるが、着色力を得るために、大量に添加しなければならず、トナーの粘度が高くなり、フルカラー画像形成時に、黒地部のグロスムラが起こりやすい。
フルカラーで用いる黒トナーは、そのため、カーボンブラックを主に用いられている。しかしながら、カーボンブラックを樹脂と混合して用いる場合、分散が十分でないと、カーボンブラックが極在しやすく、特にトナーの表面に出る場合、トナーの抵抗が下がる。その結果、転写時において、転写の印加電圧により、トナー中に電流が流れやすくなり、転写効率が下がることになる。
カーボンブラックの添加部数を上げた場合、ポリエステルを含む樹脂を用いた場合、粉砕工程でトナーを作製した場合、このような、分散不良が発生しやすい。
通常の画像形成では、特に、問題になるような欠陥ではないが、高画質のフルカラー複写機やプリンターを用いる場合、また、多重転写、高速系で用いると、転写効率の低下が起こりやすい。特に、4色を1度で転写を行う、中間転写体を用いる系の場合、他の色と、黒のトナーの転写条件が異なり、黒のみ転写不良が発生しやすくなる。
今後、更に高画質の画像を追求する上で問題となる。
本発明の目的は、転写効率に優れ、フルカラーや多重転写のような系においても高品質の画像を形成できる黒トナーを提供することにある。
本発明は、少なくとも結着樹脂、着色剤としてカーボンブラック、及び添加剤を含有する黒トナーにおいて、
(1)該結着樹脂はポリエステル成分を含み、(2)該添加剤は下記式(1)の化合物であることを特徴とする黒トナーに関する。
Figure 0004143506
前記黒トナーは、105Hzの時の誘電損失比(tanδ)が0.003乃至0.015の範囲にあることが良い。
更に、前記結着樹脂は、(a)ポリエステル樹脂、(b)ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットとを有しているハイブリッド樹脂成分、又は(c)それらの混合物を含むことが良い。
前記ポリエステルは3価以上の酸又はアルコール成分を含む架橋性のポリエステル成分を含むことが良い。
前記黒トナーは酸価と水酸基価の合計が20〜70mgKOH/gであることが良い。
前記カーボンブラックはBET比表面積が20〜200m2/gの範囲にあり、pHが6〜10であることが良い。
前記カーボンブラックは吸油量が20〜200ml/100gであることが良い。
前記黒トナーは離型剤としてワックスを含有し、且つ該黒トナーの示差熱分析(DSC)測定における吸熱曲線において、60〜110℃に吸熱ピークを有することが良い。
前記黒トナーは、重量平均粒径が4.0乃至9.0μmであることが良い。
本発明によれば、カーボンブラック及びポリエステル樹脂の分散が改善され、より画像品位の上がった黒トナーを提供することができる。
本発明によると、下記式(1)の化合物を用いることにより、結着樹脂にポリエステルを用い、着色剤にカーボンブラックを用いた黒トナーにおいて、転写工程から発生する、文字品位、均一画像品位、トナー有効使用効率を高めたものである。
Figure 0004143506
これは以下のためと考えられる。
ポリエステル樹脂中に、カーボンブラックを分散させる場合、分散が十分でないと、トナー中や表面にカーボンブラックの凝集体が生じやすい。とりわけ、ポリエステルを含む樹脂を用いた場合、この傾向が現れやすい。そのため、トナー表面にある凝集体が、トナーの電気抵抗を下げ、転写時に、特に高電界がかかる場合、強抜けと言われる、転写不良が発する。一方、黒トナー以外の色トナーは、一般に有機系の顔料や染料を用いるため、抵抗が下がらず高電界でも、強抜けは発生しにくい。そのため、黒と色の部分での画像品位の差が発生しやすい。
本発明によると、上記式(1)の化合物が、カーボンブラック及びポリエステル樹脂の分散を上げ、カーボンブラックの凝集体の存在量を減少させる。また、黒トナー表面のカーボンブラックの存在量を下げ、その結果、黒トナーの微視的な抵抗を高め、より色トナーに黒トナーを近づけることが出来るため、文字品位、均一画像品位、トナー有効使用効率を高めたと考えられる。
更に、本発明の黒トナーでは、結着樹脂及びカーボンブラックと、式(1)の化合物を合わせて一旦予備混練し、更に、第2の希釈混練工程により、希釈樹脂との希釈混練を行う。このため、カーボンブラックのポリエステル樹脂への分散が上がり、より画像品位が上がった黒トナーを得ることが出来る。
本発明で用いる結着樹脂は(a)ポリエステル樹脂、(b)ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットとを有しているハイブリッド樹脂成分、又は(c)それらの混合物を含むことを特徴としている。本発明の黒トナーは、フルカラー用のトナーであり、フルカラー用として用いる色トナーは、低温定着性、色の混色性の面で、ポリエステルを含む樹脂を用いている。この場合、光沢の均一性、定着の均一性を満足するためにも、黒トナーにおいても、ポリエステル含有樹脂で、定着の特性を合わせるのが望ましい。
更に、ポリエステル成分には3価以上の酸又はアルコール成分を含む架橋性のポリエステル成分を含み、架橋構造の樹脂にすることにより、低温から高温まで幅広い定着を満足できる、トナーを供給することが可能となる。
本発明の黒トナーにおいては酸価と水酸基価の合計が20乃至70mgKOH/gであることを特徴とする。酸価と水酸基価の合計が20mgKOH/gより小さい場合、トナーのトリボを十分に上げることが、難しく、初期の段階から転写不良を起こしやすい。また、定着についても、ポリエステル系の特徴である低温定着性の効果が現れにくい。酸価と水酸基価の合計が70mgKOH/gより大きい場合、多重転写を行う系では、帯電量が転写を繰り返すごとに上がり、転写プロセスの後半で転写効率が維持しにくくなる。
本発明で用いる黒トナーの着色剤であるカーボンブラックは、BET比表面積が20から200m2/gの範囲にあることが望ましい。BET比表面積が20m2/gより小さい場合、着色力が低く、高品位の黒画像を得にくい。BET比表面積が200m2/gより大きい場合、樹脂との分散を良くするのに、混練の工程での制御が厳しくなる。
更に、カーボンブラックはpHが6から10であることが望ましい。
更に、カーボンブラックは吸油量が20〜200ml/100gであることをが望ましい。吸油量が20ml/100gより小さい場合、トナーの抵抗が上がり、帯電量制御は容易にはなるが、樹脂との親和性が下がり、結果、黒画像の濃度を下げる結果となる。吸油量が200ml/100gより大きい場合、黒トナーの帯電量が下がり、現像、転写工程で効率が下がりやすい。
このようにして作製した黒トナーは105Hzの時の誘電損失比(tanδ)が0.003乃至0.015の範囲になるように作製する。
誘電損失比が0.015より大きい場合、転写効率が下がったり、文字の品位が落ち好ましくない。また、非画像部にトナーが付着するカブリが大きくなり望ましくない。誘電損失比が0.003より小さい場合、カーボンの分散は良好になるが、黒トナーの色相がズレやすくなる。
本発明は上記のようにして、高速化、小型化、低コスト化、省エネルギー、又は各ユニットの長寿命化といった課題を解決したものである。特に、フルカラーマシンに用いられる中間転写体を有する場合においても、これらの黒の文字品位を満足し、カラー部分と黒色部分における微細な光沢の均一性を満足できるに至った。
以下に更に本発明の形態について詳しく述べる。
本発明において、好ましく用いられるポリエステル樹脂を構成する2価の酸成分としては、例えば、芳香族系ジカルボン酸類としてはテレフタル酸,イソフタル酸,フタル酸,ジフェニル−P・P’−ジカルボン酸,ナフタレン−2・7−ジカルボン酸,ナフタレン−2・6−ジカルボン酸,ジフェニルメタン−P・P’−ジカルボン酸,ベンゾフェノン−4・4’−ジカルボン酸,1・2−ジフェノキシエタン−P・P’−ジカルボン酸が使用でき、それ以外の酸としては、マレイン酸,フマル酸,グルタル酸,シクロヘキサンジカルボン酸,コハク酸,マロン酸,アジピン酸,メサコン酸,イタコン酸,シトラコン酸,セバチン酸、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルが使用できる。
2価のアルコールとしては、下記式(2)
Figure 0004143506
(式中、R1は炭素数2から5のアルキレン基であり、X,Yは正数であり、2≦X+Y≦6)
で表わされるジオールであり、例えば、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(13)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが挙げられる。
その他の2価のアルコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールの如きジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、及びビスフェノールA、水素添加ビスフェノールAが挙げられる。
本発明に係るポリエステル樹脂は、構成成分として、先述したように下記式(3)で示される化合物またはその酸無水物を有することが好ましい。
上記の化合物としては、具体的には、下記式(4)〜(8)で示すものが挙げられる。
Figure 0004143506
Figure 0004143506
上記の化合物としてはトリメリット酸、1,2,4−トリカルボン酸トリn−エチル、1,2,4−トリカルボン酸トリn−ブチル、1,2,4−トリカルボン酸トリn−ヘキシル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリイソブチル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリn−オクチル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリ2−エチルヘキシルが使用できる。但し何らこれに制限されるものではない。
本発明のポリエステル樹脂においては、例えばn−ドデセニル基、イソドデセニル基、n−ドデシル基、イソドデシル基、イソオクチル基を有したマレイン酸、フマル酸、グルタル酸、コハク酸、マロン酸、アジピン酸の如きアルキルもしくはアルケニル置換基を有する酸及び/又は、エチレングリコール、1,3−プロピレンジオール、テトラメチレングリコール、1,4−ブチレンジオール、1,5−ペンチルジオールの如きアルコールを含んでいても良い。
本発明のトナーに用いるポリエステル樹脂を得るための製造方法としては、例えば以下のごとくの方法による。
まず線状の縮合体を形成せしめ、その過程で目標の酸価、水酸基価の1.5〜3倍となるように分子量を調整し、かつ分子量が均一となるように従来よりもゆっくり、かつ徐々に縮合反応が進むように、例えば(i)従来よりも低温かつ長時間反応せしめる,(ii)エステル化剤を減少せしめる,(iii)反応性の低いエステル化剤を用いる,又は、(iv)これらの方法を組み合わせて用いる,などにより、反応を制御する。その後、その条件下で架橋酸成分、及び必要に応じてエステル化剤をさらに加え、反応せしめ3次元縮合体を形成せしめる。さらに昇温し、分子量分布が均一になるようにゆっくり、長時間反応せしめ、架橋反応を進め、水酸基価または酸価またはMI値が目標値まで低下した時反応を終了し、ポリエステル樹脂を得る。
また本トナーに用いられる結着樹脂は、ポリエステル樹脂、ポリエステル成分を含んだハイブリッド樹脂、ビニル系樹脂を含有した混合物を使用しても良い。
本発明のトナーで好ましく用いられるハイブリッド樹脂において、ハイブリッド樹脂とは、ビニル系重合体ユニットとポリエステルユニットが化学的に結合された樹脂を意味する。具体的には、ポリエステルユニットと(メタ)アクリル酸エステルの如きカルボン酸エステル基を有するモノマーを重合したビニル系重合体ユニットとがエステル交換反応によって形成されるものであり、好ましくはビニル系重合体を幹重合体、ポリエステルユニットを枝重合体としたグラフト共重合体(あるいはブロック共重合体)を形成するものである。またこれらの樹脂にポリエステル樹脂、ビニル樹脂を混合して用いても良い。
本発明のビニル系樹脂を生成するためのビニル系モノマーとしては、次のようなものが挙げられる。スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレンの如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きスチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニルデン、臭化ビニル、フッ化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体等が挙げられる。
さらに、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、該α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカルボキシル基を有するモノマーが挙げられる。
さらに、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸エステル類;4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンの如きヒドロキシ基を有するモノマーが挙げられる。
本発明のトナーにおいて、結着樹脂のビニル系樹脂とは、ビニル基を2個以上有する架橋剤で架橋された架橋構造を有していてもよいが、この場合に用いられる架橋剤は、芳香族ジビニル化合物として例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンが挙げられ;アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として例えば、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられる。
多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテートが挙げられる。
本発明のハイブリット樹脂ではビニル系樹脂成分及び/又はポリエステル樹脂成分中に、両樹脂成分と反応し得るモノマー成分を含むことが好ましい。ポリエステル樹脂成分を構成するモノマーのうちビニル系重合体と反応し得るものとしては、例えば、フタル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸又はその無水物などが挙げられる。ビニル系重合体成分を構成するモノマーのうちポリエステル樹脂成分と反応し得るものとしては、カルボキシル基又はヒドロキシ基を有するものや、アクリル酸もしくはメタクリル酸エステル類が挙げられる。
ビニル系樹脂とポリエステル樹脂の反応生成物であるハイブリット樹脂を得る方法としては、先に挙げたビニル系樹脂及びポリエステル樹脂のそれぞれと反応しうるモノマー成分を含むポリマーが存在しているところで、どちらか一方もしくは両方の樹脂の重合反応をさせることにより得る方法が好ましい。
本発明のビニル樹脂を製造する場合に用いられる重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(−2メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カーバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチル−プロパン)、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドの如きケトンパーオキサイド類、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−クミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トリオイルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボネート、ジ−メトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエイト、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、t−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート,ジ−t−ブチルパーオキシアゼレートがあげられる。
本発明のトナーに用いられる好ましい結着樹脂を調製できる製造方法としては、例えば、以下の(1)〜(6)に示す製造方法を挙げることができる。
(1)ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂及びハイブリッド樹脂成分をそれぞれ製造後にブレンドする方法であり、ブレンドは有機溶剤(例えば、キシレン)に溶解・膨潤した後に有機溶剤を留去して製造される。尚、ハイブリッド樹脂成分は、ビニル系重合体とポリエステル樹脂を別々に製造後、少量の有機溶剤に溶解・膨潤させ、エステル化触媒及びアルコールを添加し、加熱することによりエステル交換反応を行なって合成されるエステル化合物を用いることができる。
(2)ビニル系重合体ユニット製造後に、これの存在下にポリエステルユニット及びハイブリッド樹脂成分を製造する方法である。ハイブリッド樹脂成分はビニル系重合体ユニット(必要に応じてビニル系モノマーも添加できる)とポリエステルモノマー(アルコール、カルボン酸)及び/またはポリエステルとの反応により製造される。この場合も適宜、有機溶剤を使用することができる。
(3)ポリエステルユニット製造後に、これの存在下にビニル系重合体ユニット及びハイブリッド樹脂成分を製造する方法である。ハイブリッド樹脂成分はポリエステルユニット(必要に応じてポリエステルモノマーも添加できる)とビニル系モノマー及び/またはビニル系重合体ユニットとの反応により製造される。
(4)ビニル系重合体ユニット及びポリエステルユニット製造後に、これらの重合体ユニット存在下にビニル系モノマー及び/またはポリエステルモノマー(アルコール、カルボン酸)を添加することによりハイブリッド樹脂成分が製造される。この場合も適宜、有機溶剤を使用することができる。
(5)ハイブリッド樹脂成分を製造後、ビニル系モノマー及び/またはポリエステルモノマー(アルコール、カルボン酸)を添加して付加重合及び/又は縮重合反応を行うことによりビニル系重合体ユニット及びポリエステルユニットが製造される。この場合、ハイブリッド樹脂成分は上記(2)乃至(4)の製造方法により製造されるものを使用することもでき、必要に応じて公知の製造方法により製造されたものを使用することもできる。さらに、適宜、有機溶剤を使用することができる。
(6)ビニル系モノマー及びポリエステルモノマー(アルコール、カルボン酸等)を混合して付加重合及び縮重合反応を連続して行うことによりビニル系重合体ユニット、ポリエステルユニット及びハイブリッド樹脂成分が製造される。さらに、適宜、有機溶剤を使用することができる。
上記(1)乃至(5)の製造方法において、ビニル系重合体ユニット及び/またはポリエステルユニットは複数の異なる分子量、架橋度を有する重合体ユニットを使用することができる。
次に本発明に用いられるワックスについて説明する。
本発明のトナーは、オイルレス定着を達成すために、一種または二種以上のワックスを含有していても良い。
トナーにワックスを添加する場合、本発明のトナーは、トナーの流動性と定着性を両立するという観点から、示差熱分析(DSC)測定における吸熱曲線において、温度30〜200℃の範囲に1個又は複数の吸熱ピークを有し、該吸熱ピーク中の最大吸熱ピークのピーク温度が60〜110℃の範囲にあることが望ましい。
本発明において特に好ましく用いられるワックスは、脂肪族炭化水素系ワックスが挙げられる。例えば、アルキレンを高圧下でラジカル重合あるいは低圧下でチーグラー触媒、またはメタロセン触媒で重合した低分子量のアルキレンポリマー、石炭または天然ガスから合成されるフィッシャートロップシュワックス;高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー;一酸化炭素及び水素を含む合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から、あるいはこれらを水素添加して得られる合成炭化水素ワックスがよい。さらにプレス発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により炭化水素ワックスの分別を行なったものが、より好ましく用いられる。母体としての炭化水素は、金属酸化物系触媒(多くは2種以上の多元系)を使用した一酸化炭素と水素の反応によって合成されるもの[例えばジントール法、ヒドロコール法(流動触媒床を使用)によって合成された炭化水素化合物];ワックス状炭化水素が多く得られるアーゲ法(同定触媒床を使用)により得られる炭素数が数百ぐらいまでの炭化水素;エチレンなどのアルキレンをチーグラー触媒により重合した炭化水素が、分岐が少なくて小さく、飽和の長い直鎖状炭化水素であるので好ましい。
また、油脂系合成ワックスとしては、12−ヒドロキシスステアリン酸の誘導体である12−ヒドロキシスステアリン酸アミド、N,N’−エチレンビス−12−ヒドロキシスステアリン酸アミド、N,N’−ヘキサメチレンビス−12−ヒドロキシスステアリン酸アミド、N,N’−キシリレンビス−12−ヒドロキシスステアリン酸アミドを用いても良い。
また、N,N’−メチレンビスステアリン酸アミド、N,N’−エチレンビスステアリン酸アミド等のN−置換脂肪酸アミドを用いることもできる。
特に好ましく用いられるワックスとしては、分子鎖が短く、且つ立体障害が少なくモビリティに優れる、パラフィンワックス、ポリエチレン、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスである。
ワックスの分子量分布では、メインピークが分子量350〜2400の領域にあることが好ましく、400〜2000の領域にあることがより好ましい。このような分子量分布をもたせることによりトナーに好ましい熱特性を付与することができる。
本発明に用いられる離型剤の示差熱分析(DSC)測定における吸熱曲線において、温度30〜200℃の範囲に1個又は複数の吸熱ピークを有し、該吸熱ピーク中の最大吸熱ピークの温度Tscが、60℃<Tsc<110℃であることが好ましく、さらに好ましくは70℃<Tsc<90℃である。60℃以下だと耐ブロッキング特性に劣り、110℃以上だと省エネの観点から望まれる低温定着を行うことができず、また定着構成においてもかなりの圧力を要する負荷を必要とするためである。
ワックスは結着樹脂100質量部あたり0.5〜10質量部、好ましくは2〜8質量部使用するのが良い。
ワックスは通常、樹脂を溶剤に溶解し樹脂溶液温度を上げ、撹拌しながら添加混合する方法や、混練時に混合する方法で結着樹脂に含有される。
本発明は必要に応じ有機金属化合物を含有しても良い。本発明に使用する有機金属化合物としては、芳香族オキシカルボン酸及び芳香族アルコキシカルボン酸から選択される芳香族カルボン酸誘導体、該芳香族カルボン酸誘導体の金属化合物であることが好ましく、その金属としては、2価以上の金属原子が好ましい。2価の金属としてMg2+,Ca2+,Sr2+,Pb2+,Fe2+,Co2+,Ni2+,Zn2+,Cu2+が挙げられる。2価の金属としては、Zn2+,Ca2+,Mg2+,Sr2+が好ましい。3価以上の金属としてはAl3+,Cr3+,Fe3+,Ni3+があげられる。これらの金属の中で好ましいのはAl3+,Cr3+であり、特に好ましいのはAl3+である。
本発明においては、有機金属化合物として、ジ−tert−ブチルサリチル酸のアルミニウム化合物が特に好ましい。
芳香族オキシカルボン酸及び芳香族アルコキシカルボン酸から選択される芳香族カルボン酸誘導体、該芳香族カルボン酸誘導体の金属化合物は、例えば、オキシカルボン酸及びアルコキシカルボン酸を水酸化ナトリウム水溶液に溶解させ、2価以上の金属原子を溶融している水溶液を水酸化ナトリウム水溶液に滴下し、加熱撹拌し、次に水溶液のpHを調整し、室温まで冷却した後、ろ過水洗することにより芳香族オキシカルボン酸及び芳香族アルコキシカルボン酸の金属化合物を合成し得る。ただし、上記の合成方法だけに限定されるものではない。
有機金属化合物は、トナーの質量基準で0.1〜10質量%使用すると、トナーの帯電量の初期変動が少なく、現像時に必要な絶対帯電量が得られやすく、結果的に「カブリ」や画像濃度ダウンの如き画像品質の低下がなく好ましい。
有機金属化合物の含有率が、トナーの質量基準として0.1質量%未満だと、耐久時における帯電量が不安定となり、結果的に画像濃度の維持性に劣ることとなる。有機金属化合物の含有率が、トナーの質量基準として10質量%を超えると、逆に耐久時にチャージアップが発生するために、画像濃度の低下を招くこととなる。
本発明の黒トナーとともに、フルカラー用トナーとして用いるカラートナーに用いられる着色剤には、顔料及び/又は染料を用いることができる。
例えば染料としては、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6等が挙げられる。
顔料としては、ミネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、パーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカルシウム塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、クロムグリーン、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等が挙げられる。
また、フルカラー画像形成用トナーとして使用する場合には、マゼンタ用着色顔料としては、C.I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,21,22,23,30,31,32,37,38,39,40,41,48,49,50,51,52,53,54,55,57,58,60,63,64,68,81,83,87,88,89,90,112,114,122,123,163,202,206,207,209,238,C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1,2,10,13,15,23,29,35等が挙げられる。
係る顔料を単独で使用しても構わないが、染料と顔料と併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。マゼンタ用染料としては、C.I.ソルベントレッド1,3,8,23,24,25,27,30,49,81,82,83,84,100,109,121,C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8,13,14,21,27、C.I.ディスパースバイオレット1の如き油溶染料;C.I.ベーシックレッド1,2,9,12,13,14,15,17,18,22,23,24,27,29,32,34,35,36,37,38,39,40、C.I.ベーシックバイオレット1,3,7,10,14,15,21,25,26,27,28の如き塩基性染料が挙げられる。
シアン用着色顔料としては、C.I.ピグメントブルー2,3,15,16,17;C.I.アシッドブルー6;C.I.アシッドブルー45又はフタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料等である。
イエロー用着色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,11,12,13,14,15,16,17,23,65,73,74,83,93,97,155,180、C.I.バットイエロー1,3,20等が挙げられる。
着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1乃至15質量部、好ましくは3乃至12質量部、より好ましくは4乃至10質量部含有していることが良い。
着色剤の含有量が15質量部より多い場合には、透明性が低下し、加えて人間の肌色に代表される様な中間色の再現性も低下し易くなり、更にはトナーの帯電性の安定性が低下し、目的とする帯電量が得られにくくなる。着色剤の含有量が1質量部より少ない場合には、目的とする着色力が得られ難く、高い画像濃度の高品位画像が得られ難い。
本発明で用いる、黒色着色剤としては、カーボンブラックを用いる。
本発明では黒の着色剤であるカーボンブラックの他に、色調補正用の、他の顔料や染料を合わせて使用することが出来る。また、画像濃度を上げるために、カーボンブラックに添加して、シアン、マゼンタ、イエローの3色の顔料や染料を添加することも出来る。この場合用いる、着色剤は、たとえば、上記で使用した、シアン、マゼンタ、イエローの各トナーに用いた着色剤を使用することも可能である。
また、前記式(1)の化合物は、前記カーボンに対し、1〜30質量%添加することが望ましい。更に望ましくは2〜20質量%である。
トナー粒子には、流動性向上剤が外添されていることが画質向上のために好ましい。
流動性向上剤としては、トナー粒子に外添することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得るものである。
例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末;湿式製法によるシリカ微粉末、乾式製法によるシリカ微粉末の如きシリカ微粉末、それらシリカ微粉末をシラン化合物、チタンカップリング剤、シリコーンオイルの如き処理剤により表面処理を施した処理シリカ微粉末;酸化チタン微粉末;アルミナ微粉末、処理酸化チタン微粉末、処理酸化アルミナ微粉末が挙げられる。
流動性向上剤は、BET法で測定した窒素吸着により比表面積が30m2/g以上、好ましくは50m2/g以上のものが良好な結果を与える。トナー粒子100質量部に対して流動性向上剤0.01〜8質量部、好ましくは0.05〜4質量部使用するのが良い。
トナー粒子は結着樹脂、着色剤、有機金属化合物及びその他の任意成分の添加剤をヘンシェルミキサー、ボールミルの如き混合機により充分混合し、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練肉し、溶融混練物を冷却固化後に固化物を粉砕し、粉砕物を分級することにより所定の平均粒径のトナー粒子を生成することができる。
本発明においてトナーの重量平均粒径(D4)は、4.0乃至9.0μm、好ましくは5.0乃至8.0μmが良い。
トナー粒度分布の測定
本発明において、トナーの平均粒径及び粒度分布はコールターカウンターTA−II型(コールター社製)を用いて行うが、コールターマルチサイザー(コールター社製)を用いることも可能である。電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。例えば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置によりアパチャーとして100μmアパチャーを用いて、2.00μm以上のトナーの体積,個数を測定して体積分布と個数分布とを算出した。それから本発明に係る体積分布から求めた重量基準の重量平均粒径(D4)(各チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)を求めた。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μm;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μm;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μm;10.08〜12.70μm;12.70〜16.00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜25.40μm;25.40〜32.00μm;32.00〜40.30μmの13チャンネルを用いる。
トナー及びワックスの吸熱ピークの測定方法
温度曲線:昇温I (30℃〜200℃、昇温速度10℃/min)
降温I (200℃〜30℃、降温速度10℃/min)
昇温II(30℃〜200℃、昇温速度10℃/min)
トナーの最大吸熱ピークは、示差走査熱量計(DSC測定装置)、DCS−7(パーキンエルマー社製)やDSC2920(TAインスツルメンツジャパン社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
測定試料は5〜20mg、好ましくは10mgを精密に秤量する。それをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測定を行う。トナーの最大吸熱ピークは、昇温IIの過程で、樹脂のTg以上の領域のベースラインからの高さが一番高いものを、本発明のトナーの最大吸熱ピークとする。
トナーの誘電損失比(tanδ)の測定方法
4284AプレシジョンLCRメータ(ヒューレット・パッカード社製)を用いて、1000Hz及び1MHzの周波数で校正後、周波数100000Hzにおける複素誘電率の測定値より誘電損失(tanδ=ε”/ε’)を算出する。
トナーは、1.0g秤量し、19600kPa(200kgf/cm2)の荷重を1分間かけて成形し、直径25mm,厚さ2mm以下(好ましくは0.5mm〜1.5mm)の円盤状の測定試料にする。この測定試料を直径25mmの誘電率測定治具(電極)を装着したARES(レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー社製)に装着し、温度80℃まで加熱し、溶融固定する。その後、温度20℃まで冷却し、0.49〜1.96N(50〜200g)の荷重をかけた状態で、周波数100000Hz一定とし、温度20乃至150℃の温度範囲において、昇温速度2.0℃/1minで昇温を行い、測定することより得られる。
トナーの酸価、水酸基価の測定方法
JIS K0070に記載の測定方法に準拠して行なう。
測定装置 :電位差自動滴定装置 AT−400(京都電子社製)
装置の構成 :トルエン120mlとエタノール30mlの混合溶媒を使用する。
測定温度 :25℃
試料調製 :試料は予め結着樹脂及びスルホン酸基を有する重合体以外の添加物を除去して使用する。測定試料1.0gをトルエン120mlに添加して、室温(25℃)で約10時間マグネチックスターラーで撹拌して溶解する。更にエタノール30mlを添加して試料溶液とする。
以下、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(ポリエステル樹脂製造例1)
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.6mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.4mol、テレフタル酸3.0mol、無水トリメリット酸0.2mol、フマル酸1.7mol及び酸化ジブチル錫0.1gをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計,撹拌棒,コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。窒素雰囲気下で、215℃で5時間反応させ、ポリエステル樹脂(1)を得た。
(ポリエステル樹脂製造例2)
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.6mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.4mol、テレフタル酸2.0mol、無水トリメリット酸0.2mol、フマル酸2.7molのモノマー構成で上記と同様に反応させ、ポリエステル樹脂(2)を得た。
(ポリエステル樹脂製造例3)
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.6mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.3mol、テレフタル酸3.4mol、無水トリメリット酸0.4mol、フマル酸1.0molのモノマー構成で上記と同様に反応させ、ポリエステル樹脂(3)を得た。
(ハイブリッド樹脂製造例1)
ビニル系共重合体として、スチレン1.9mol、2−エチルヘキシルアクリレート0.21mol、フマル酸0.15mol、α−メチルスチレンの2量体0.03mol、ジクミルパーオキサイド0.05molを滴下ロートに入れる。また、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン7.0mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.0mol、コハク酸3.0mol、無水トリメリット酸2.0mol、フマル酸5.0mol及び酸化ジブチル錫0.2gをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計,撹拌棒,コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、145℃の温度で撹拌しつつ、先の滴下ロートよりビニル系樹脂の単量体、架橋剤及び重合開始剤を4時間かけて滴下した。次いで200℃に昇温を行い、4時間反応せしめてハイブリッド樹脂(1)を得た。
(ハイブリッド樹脂製造例2)
ハイブリッド樹脂(1)と同じ原材料を用い、反応時間、反応温度を変え、ハイブリッド樹脂(2)を得た。
(ビニル系樹脂の製造例1)
トルエン溶媒中にビニル系モノマーとして、スチレン80質量部、n−ブチルアクリレート10質量部、モノブチルマレート5質量部、ジ−t−ブチルパーオキサイド5質量部を、温度計,ステンレス製撹拌棒,流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した4口フラスコに入れ、マントルヒーター中で、窒素雰囲気にて120℃の温度で撹拌しつつトルエンを還流させながら反応させ、ビニル系樹脂であるスチレン・アクリル樹脂(1)を得た。
Figure 0004143506
〔実施例1〕
以下の方法でブラックトナー1を調製した。
(第一の混練工程)
・ポリエステル樹脂(1) 67質量部
・カーボンブラック 30質量部
(比表面積 60m2/g、pH=7.5、吸油量 47ml/100g)
・式(1)の化合物 3質量部
上記の原材料を上記の処方でまずニーダー型ミキサーに仕込み、混合しながら非加圧下で昇温させる。130℃まで昇温させ、約60分間加熱溶融混練を行ない、カーボンブラックを樹脂に分散させる。該工程を終了した後、冷却させ、混練物を取り出し第1の混練物を得た。
次に、以下の方法でブラックトナー1を調製した。
(第二の混練工程)
・ポリエステル樹脂(1) 86質量部
・上記第1の混練物(顔料粒子の含有量30質量%) 20質量部
・ワックスA 5質量部
・ジ−ターシャリブチルサリチル酸のアルミニウム化合物(荷電制御剤) 1質量部
上記の処方で十分ヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、二軸押出し混練機で温度を140℃に設定し溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕した後、分級を行い、粒度分布における体積平均径が6.0μmであるブラック系樹脂粒子(分級品)を得た。
流動性向上及び帯電特性付与を目的として、酸化チタンAを、上記シアン系樹脂粒子100質量部に対して1.0質量部合せてブラックトナー1とした。なお酸化チタンAは平均一次粒子径30nm酸化チタン微粉体母体をイソブチルトリメトキシシランで処理したもので、疎水過度は66%、BET比表面積は130m2/gである。
さらに、ブラックトナー1と、シリコーン樹脂で表面被覆した磁性Mn−Mgフェライトキャリア粒子(平均粒径50μm)とを、トナー濃度が8質量%になるように混合し、二成分系ブラック現像剤1とした。処方を表2〜4(表3は使用したワックス、表4は使用したカーボンブラックを示す。)に示す。
評価は以下のように行い、結果を表5に示した。
転写効率
(1)一次転写効率
キャノン製フルカラー複写機CLC5000を、紙搬送ベルトを、中間転写ベルト改造した、更に、ベルトの下に、紙搬送経路を作製し、1転、2転を備えた、改造機を作製した。この試験機を用い、感光体上に載り量が0.6mg/cm2になるように感光体の電位コントラストを調整し、中間転写体上に転写した画像と、感光体上の転写残の画像濃度を濃度計(X−rite 500Series)を用いて測定した。画像濃度から、載り量を換算し転写紙上への転写効率を求めた。なお、転写電流は転写効率が最高になるように調整した値を用いた。
(2)二次転写効率
上記方法で、一次転写効率がピークになる転写電流を求め、その条件で、中間転写体上にトナーを転写した。その後、中間転写体から、紙上に転写し、紙上に転写した画像と、中間転写体上の転写残の画像濃度を濃度計(X−rite 500Series)を用いて測定した。画像濃度から、載り量を換算し転写紙上への転写効率を求めた。なお、転写電流は転写効率が最高になるように調整した値を用いた。
(3)色トナーとのズレ
実施例1で用いたブラックトナーのカーボンブラック及び添加剤を用いず、C.I.Pigment Blue 15:3を4質量部用いた、シアントナーを作製し、二次転写効率を求めた。この場合の、転写条件と、ブラックトナーの転写効率のプロファイルを比較した。
A:同じ電流値で、95%以上の転写効率が存在する。
B:シアントナーが95%以上の転写効率の電流値で、ブラックトナーの転写効率が93 %以上になる転写電流条件がある。
C:シアントナーが95%以上の転写効率の電流値で、ブラックトナーの転写効率が90 %以上になる転写電流条件がある。
D:シアントナーが95%以上の転写効率の電流値で、ブラックトナーの転写効率が90 %未満である。
<ドット再現性の測定>
前記トナー及び前記改造機を用いて30H画像を形成し、この画像を目視にて観察し、前記画像のドットの再現性について以下の基準に基づき評価した。なお、30H画像とは、256階調を16進数で表示した値であり、00Hをベタ白とし、FFHをベタ黒とするときのハーフトーン画像である。
A:全くガサツキを感じなく、なめらかである。
B:ガサツキを余り感じない。
C:ややガサツキ感はあるが、実用上問題ないレベルである。
D:ガサツキ感があり、問題である。
E:非常にガサツキ感がある。
<黒の色相>
前記トナー及び前記改造機を用いて、紙上に得られた画像について、Gretag Macbeth社製 Spectroscanを用い(測定条件:D65、視野角2度)、CIE a*、b*を測定した。7段階の載り量に対する色度をプロットし、各点をなめらかに結ぶ曲線を引き、曲線上での、色相の最大のズレ(a*2+b*21/2を求めた。
A:色相の最大のズレが3以内で、目視で色味変動が認識できない。
B:色相の最大のズレが3.5以内である。
C:色相の最大のズレが3.5より大きい。
〔実施例2〕
以下の方法でブラックトナー2を調製した。
(第一の混練工程)
・ポリエステル樹脂(1) 67質量部
・カーボンブラック1(CB1) 30質量部
(比表面積 60m2/g pH=7.5 吸油量 47ml/100g)
・式(1)の化合物(ペースト状 成分30%、残りは水) 10質量部
・水 30質量部
上記カーボンブラックと水を予備混合した後、他の原材料を上記の処方でまずニーダー型ミキサーに仕込み、混合しながら非加圧下で昇温させる。最高温度(ペースト中の溶媒の沸点により必然的に決定される。この場合は90〜100℃程度)に達した時点で水相中の顔料が、溶融樹脂相に分配もしくは移行し、これを確認した後、さらに30分間加熱溶融混練させ、ペースト中の顔料を充分に移行させる。その後、一旦、ミキサーを停止させ、熱水を排出した後、さらに130℃まで昇温させ、約30分間加熱溶融混練を行ない、顔料を分散させるとともに水分を留去し、該工程を終了した後、冷却させ、混練物を取り出し第1の混練物を得た。
後は実施例1と同様の方法で、ブラックトナー2及び二成分系ブラック現像剤2を得た。処方を表2〜4に、評価結果を表5に示す。
〔実施例3〕
結着樹脂をハイブリッド樹脂(1)に代えたこと以外は、実施例2と同じ方法で、ブラックトナー3及び二成分系ブラック現像剤3を得た。処方を表2〜4に、評価結果を表5に示す。
〔実施例4〜9〕
表2に示す原材料に代えたこと以外は、実施例1と同じ方法で、ブラックトナー4〜9及び二成分系ブラック現像剤4〜9を得た。処方を表2〜4に、評価結果を表5に示す。
〔比較例1〕
以下の方法でブラックトナー1を調製した。
(混練工程)
・ポリエステル樹脂(1) 100質量部
・カーボンブラック1 6質量部
(比表面積 60m2/g pH=7.5 吸油量 47ml/100g)
・ワックスA 5質量部
・ジ−ターシャリブチルサリチル酸のアルミニウム化合物(荷電制御剤) 1質量部
上記の処方で十分ヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、二軸押出し混練機で温度を140℃に設定し溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕した後、分級を行い、粒度分布における体積平均径が6.0μmであるブラック系樹脂粒子(分級品)を得た。
流動性向上及び帯電特性付与を目的として、酸化チタンAを、上記シアン系樹脂粒子100質量部に対して、1.0質量部を合せてブラックトナー10とした。なお酸化チタンAは平均一次粒子径30nm酸化チタン微粉体母体をイソブチルトリメトキシシランで処理したもので、疎水過度は66%、BET比表面積は130m2/gである。
さらに、ブラックトナー10と、シリコーン樹脂で表面被覆した磁性Mn−Mgフェライトキャリア粒子(平均粒径50μm)とを、トナー濃度が8質量%になるように混合し、二成分系ブラック現像剤10とした。処方を表2〜4に、評価結果を表5に示す。
〔比較例2〕
結着樹脂をスチレン・アクリル樹脂(1)に代えたこと以外は、実施例1と同じ方法で、ブラックトナー11及び二成分系ブラック現像剤11を得た。処方を表2〜4に、評価結果を表5に示す。
Figure 0004143506
Figure 0004143506
Figure 0004143506
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Claims (11)

  1. 少なくとも結着樹脂、着色剤としてカーボンブラック、及び添加剤を含有する黒トナーにおいて、
    (1)該結着樹脂はポリエステル成分を含み、(2)該添加剤は下記式(1)の化合物であることを特徴とする黒トナー。
    Figure 0004143506
  2. 前記黒トナーは105Hzの時の誘電損失比(tanδ)が0.003乃至0.015の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の黒トナー。
  3. 前記結着樹脂は、(a)ポリエステル樹脂、(b)ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットとを有しているハイブリッド樹脂成分、又は(c)それらの混合物を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の黒トナー。
  4. 前記ポリエステルは3価以上の酸又はアルコール成分を含む架橋性のポリエステル成分を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の黒トナー。
  5. 前記黒トナーは酸価と水酸基価の合計が、20〜70mgKOH/gであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の黒トナー。
  6. 前記カーボンブラックはBET比表面積が20〜200m2/gの範囲にあり、pHが6〜10であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の黒トナー。
  7. 前記カーボンブラックは吸油量が20〜200ml/100gであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の黒トナー。
  8. 前記式(1)の化合物は、前記カーボンに対し、1〜30質量%含まれることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の黒トナー。
  9. 前記黒トナーは離型剤としてワックスを含有し、且つ該黒トナーの示差熱分析(DSC)測定における吸熱曲線において、60〜110℃に吸熱ピークを有することを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載の黒トナー。
  10. 前記黒トナーは、重量平均粒径が4.0乃至9.0μmであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の黒トナー。
  11. 前記黒トナーは、結着樹脂及びカーボンブラックと、式(1)の化合物を合わせて混練し、更に、第2の希釈混工程により、希釈樹脂、との希釈混練することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の黒トナー。
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