JP4141667B2 - 回路遮断器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、開閉機構がケースに収納された回路遮断器の状態表示に関する。
【0002】
【従来の技術】
図14に示されている従来の回路遮断器は、開閉接点100、開閉接点100を開閉する開閉機構101、過電流が流れたとき開閉機構101を介して開閉接点を自動的に開離させるトリップ装置102とそれらを収納する絶縁物のケース103を有している。この回路遮断器の開閉機構101は一般にトグルリンク機構を有し、レバー式のハンドル104によって操作される。ハンドル104は、ケース103内に収納される鍔部104aと鍔部104aから立ち上がりケース103に形成された開口部103aから突き出たとって部104bを有している。
【0003】
図14はこの回路遮断器の閉路状態を示しており、図15(a)及び図15(b)はこの回路遮断器のそれぞれ開路状態及びトリップ状態におけるハンドル104の位置を示す部分図である。図14を参照して、ハンドル104を時計方向に回転させて開閉接点100を開離させたとき、とって部104bはケース103の開口部103aの左端部から図15(a)のごとく右端部まで移動する。一方、トリップ装置102が動作して開閉機構101に含まれているラッチ手段105の係合が解消し開閉接点100が開離したトリップ状態になると、図15(b)に示されているようにとって部104bはケース103の開口部103aの中間に移動する。
【0004】
この回路遮断器の開閉状態は、正面からケース103の開口部103aから見えるハンドルの鍔部に設けられた開閉表示のラベルによって判別できる。すなわち、図14の閉路状態において、ケース103の開口部103aから見えるとって部104bから右側の鍔部分104aには閉路を意味する赤色のラベル106が貼付されている。また、図15(a)の開路状態に於いて、開口部103aから見えるとって部104bから左側の鍔部分104aには開路を意味する緑色のラベル107が貼付されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような従来の回路遮断器にあっては、図15(b)に示されているように、トリップ状態においてとって部104bが開口部103aの中間に位置し両方のラベル106、107が見えるため、オペレータがとまどうという問題があった。
【0006】
したがって、この発明は閉路状態及び開路状態を確実に確認でき、トリップ状態にあるとき閉路及び開路のいずれの表示も見えない表示機能を有する回路遮断器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するために、請求項1の発明は、開閉接点と、ラッチ手段及びレバー状のハンドルを含む開閉接点を開閉する開閉機構と、ラッチ手段の係合を解消させて開閉機構を介して開閉接点を開離させるトリップ機構とがケース内に収納されている。上記ハンドルがケースの内側に位置する鍔部とそのケースに開けられた開口部から突き出るとって部とを含み、該とって部が、開閉接点の開状態では開口部の端部である開側端部に位置し、閉状態では開側端部の反対側の開口部の端部である閉側端部に位置し、またトリップ状態においてはその中間に位置するように変位する。また、ハンドルのとって部が挿通する孔が開けられたスライド板が、ハンドルの鍔部とケースとの間に、ハンドルと相対的にスライドするように配置され、とって部が開側端部に位置するとき、ハンドルの鍔部及びスライド板のいずれか一方の開口部に面する部分に、開路表示が表示されており、かつ、とって部が閉側端部に位置するとき、開路表示が設けられていない他方の開口部に面する部分に、閉路表示が表示されている。そして、とって部がトリップ位置に位置するとき、開路表示および閉路表示のいずれもケースまたはスライド板によって開口部に面することを妨げられていることとする。
【0008】
ここで、開口部に面するとは、鍔部およびスライド板のいずれか一方と開口部との間に障害物がなく、回路遮断器の外部から開口部を通して見えることをさす。したがって、鍔部が開口部に面するとき、その開口部に面する鍔部は、スライド板にもケースにも妨げられずに外部から開口部を通して見える状態にある。また、開口部に面するスライド板の部分は、ケースに妨げられずに外部から開口部を通して見える状態にある。
【0009】
このような構成により、所定の条件、すなわちハンドルの鍔部の開路側表面(とって部が開口部の閉側端部に位置するとき、開口部に面する表面)に閉路表示が設けられる。かつ、回路遮断器が閉路状態にあるときは、スライド板の開路表示はケースと重なって正面からは見えないが、鍔部の閉路表示は障害物がないため開口部を通して見ることができる。また、開路状態にあるときは、鍔部の閉路表示はスライド板と重なって見えないが、スライド板の開路表示は障害物がないため開口部を通して見ることができる。さらにトリップの状態では、鍔部の閉路表示はスライド板と重なり、スライド板の開路表示はケースと重なって双方の表示は開口部を通して見えない。
【0010】
スライド板の開路側表面に閉路表示が設けられているときも同様に、閉路状態にあるときは鍔部の開路表示はスライド板と重なり見えないが、スライド板の閉路表示は障害物がないため開口部を通して見ることができる。また、開路状態にあるときは、スライド板の閉路表示はケースと重なって見えないが鍔部の開路表示は障害物がないため開口部を通して見ることができる。さらにトリップの状態では、鍔部の開路表示はスライド板と重なり、スライド板の閉路表示はケースと重なって双方の表示は開口部を通して見えない。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1の回路遮断器において、スライド板を一方向に付勢する付勢部材を有し、スライド板は、ケースに設けられた固定部材又はとって部によって所定の位置に停止することとしている。このような構成により、鍔部の開路側表面に閉路表示が設けられているときは、スライド板を閉路側に付勢することにより開路状態でスライド板はとって部によってその移動が制限され、スライド板の開路表示がケースの開口部から見える位置に保持され、トリップ状態でスライド板はとって部又は固定部材によってその移動が制限され、鍔部の閉路表示がスライド板と重なりスライド板の開路表示がケースと重なった位置で保持される。また、閉路状態においては、閉路表示とスライド板の孔とが重なる位置でスライド板が固定部材と接してその移動が制限される。一方、スライド板の開路側表面に閉路表示が設けられているときは、スライド板を開路側に付勢することにより閉路状態でスライド板はとって部によってその移動が制限され、スライド板の閉路表示がケースの開口部から見える位置に保持され、トリップ状態でスライド板はとって部又は固定部材によってその移動が制限され、鍔部の開路表示がスライド板と重なりスライド板の閉路表示がケースと重なった位置で保持される。また、開路状態においては、開路表示とスライド板の孔とが重なる位置でスライド板が固定部材と接してその移動が制限される。
【0012】
請求項3の発明は請求項1の回路遮断器において、閉路状態でケースの開口部及びスライド板の孔を介してハンドルの鍔部の閉路表示が見える位置に該スライド板が留まり、開路状態でスライド板の開路表示がケースの開口部から見える位置に該スライド板が留まり、トリップ状態でスライド板がトリップ動作することによって変位する変位部材と固定部材又はハンドルのとって部とによって拘束されて閉路表示がスライド板と重なり開路表示はケースと重なって両表示が開口部から見えない位置にスライド板及びハンドルが留まることとしている。このような構成により、トリップ状態においてスライド板はトリップしたことにより変位した部材によってその移動が拘束され請求項2の付勢部材を必要としない。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1ないし図13で示される実施例によって説明する。図1ないし図11に示される第1の実施例の回路遮断器は3極型であって、開閉ユニット、トリップユニット及び結合された両ユニットを覆うカバーを有している。
【0014】
図2、図7および図8を参照して、開閉ユニットは消弧ケース1をベース部材として構成されており、消弧ケースの内部には磁性板2を有する消弧装置3と一端が端子を形成し他端に開閉接点4を有する固定接触子5と他方の開閉接点6を有する可動接触子7が収納され、消弧ケース1の外部には可動接触子7を保持するクロスバー8を操作する開閉機構が装着されている。
【0015】
各極の可動接触子7は、3極共通の合成樹脂成形絶縁物製クロスバー8上に軸9によって回転自在に保持されるとともにクロスバー8の壁との間に設けられたばね10によって時計方向に付勢されている。可動接触子7には可撓リード11が取付けられその端部にはリード端子12が接続され、各極のリード端子12は3極共通の合成樹脂成形絶縁物製リード端子ベース13に収納されている。図7を参照して、クロスバー8は、両端に円柱形状の支持部8aを有し、支持部8aが消弧ケース1の両側壁に形成されているU字状の溝1aとリード端子ベース13に形成された円弧状の凹部13aとの間に挟まれることによって回転自在に保持されている。
【0016】
クロスバー8を回転させる開閉機構は、消弧ケース1の中央極部分の両側壁に沿って設けられた一対のフレーム14上に構築されている。この開閉機構にはトグルリンク機構が採用されており、軸15によって互いに回転自在に連結されたそれぞれ一対のリンク16とリンク17と、いずれもフレーム14上に回転自在なるように設けられたハンドルレバー18、トリップレバー19、トリップレバー19の時計方向の回転を阻止するフック20及びフック20の反時計方向の回転を阻止するラッチ21と、軸15とハンドルレバー18との間に取り付けられたばね22と、ハンドルレバー18の角に差し込まれた合成樹脂成形絶縁物製のハンドル23とを有している。
【0017】
ハンドルレバー18はその両腕がフレーム14と同じ平面内を移動するようにコ字状に折り曲げられて形成され、その両腕の円弧状端部18aがフレーム14に形成された円弧状凹部14aにばね22の力によって押し付けられている。トリップレバー19はその両腕がフレーム14の内側に隣接する面を移動するようにコ字状に折り曲げられて形成され、その両腕の円弧状のカール端部19aが一対のフレーム14の対向面に形成された円柱状の突起14bにはめ込まれている。一対のリンク16はトリップレバー19の腕と同じ平面内を移動するように配置されており、その円弧状に形成された円弧状端部16aがトリップレバー19の両腕に形成された円弧状凹部19bにばね22の力によって押し付けられ、一対のリンク17は軸24によって回転自在にクロスバー8と連結されている。
【0018】
フレーム14の外面に沿った面から見たこの開閉機構の一部を示している図8を参照して、その両脚20aがフレーム14に形成された三角形の孔14cに配置されているフック20及びその両脚21aがフレーム14に形成されたV字形の切欠14dに配置されているラッチ21は、ばね25の力によってそれぞれ時計方向及び反時計方向に付勢されている。
【0019】
図2及びトリップ状態を示している図9を参照して、トリップユニットは、合成樹脂成形絶縁物製のトリップユニットケース26内に構築され、それぞれ各極毎に備えられる一端が開閉ユニットのリード端子12に接続され他端に端子が形成されているヒーター27、ヒーター27の屈曲部に取付けられたバイメタル28、ヒーター27を取り巻くように設けられている固定コアー29及びコ字状の可動コアー30並びに3極に共通に備えられる回転自在のトリップ軸31及びラッチ軸32を有している。トリップ軸31は図示されていないばねによって時計方向に付勢されており、ラッチ軸32は図9に示されているばね33によって反時計方向に付勢されておりラッチ腕32aがトリップ軸31に設けられたラッチ受け31aと係合しその回転が阻止される。さらに、トリップユニットケース26の前面壁26aにはリセットレバー34が軸35によって回転自在に設けられ、リセットレバー34の切欠部とラッチ軸に偏心して設けられたピンとが噛み合うように組み合わされているため、リセットレバー34とラッチ軸32とは互いに一方が回転したとき他方も回転するようになっている。
【0020】
開閉ユニットとトリップユニットの結合は、まず、裏面からねじ36によってリード端子12とヒーター27を接続する。次に、結合された両ユニットを覆うようにカバー37を装着する。このカバー37と消弧ケース1とトリップユニットケース26によってこの回路遮断器のケースが構成されている。
【0021】
ハンドル23はとって部23aと鍔部23bを有し、カバー37には正面から見たとき長方形であってハンドル23のとって部23aが突き出る開口部37aが形成されている。ハンドル23の鍔部23bの表面及びカバー37の開口部37aの周縁内壁37bはハンドルレバー18と同心の円弧状であり、双方の隙間には薄い成形絶縁物製スライド板38が設けられている。スライド板38にはハンドル23のとって部23aが挿通する孔38aが形成されており、ハンドル23とスライド板38は相対的にスライド自在である。
【0022】
ハンドル23のとって部23aが閉路状態において位置する側を閉路側及び開路状態において位置する側を開路側と定義する。したがって、閉路状態で、とって部が開口部の閉側端部に位置するとき、開口部に面する鍔部またはスライドの部分は閉側端部と逆の開側端部にあるため、上記部分を開路側表面、開路側舌部などと記す。また、開路状態で、とって部が開口部の開側端部に位置するとき、開口部に面する鍔部またはスライドの部分は開側端部と逆の閉側端部にあるため、上記部分を閉路側表面、閉路側舌部などと記す。
【0023】
スライド板38の閉路側舌部38bにはこの回路遮断器が開路状態にあることを意味する緑色の開路表示ラベル39が貼付されている。また、ハンドル23の鍔部23bの開路側表面23cには閉路状態を示す赤色の閉路表示ラベル40が貼付されている。なお、図において両ラベルは塗りつぶして表示されている。
【0024】
このような回路遮断器の動作について説明する。図2に示されている閉路状態において、ばね22の力によりその円弧状端部18aを中心として時計方向に付勢されているハンドルレバー18の回転は、フレーム14の縁に接して阻止されている。ばね22の力により軸15及びリンク16を介してフレーム14の突起14bの周りを時計方向に付勢されているトリップレバー19は、そのラッチ部19cとフック20のラッチ受部20bとの係合によってばね25の力に抗してフック20を反時計方向に付勢している。そして、この付勢によってフック20のラッチ部20cとラッチ21のラッチ受部21bを介してばね25の力に抗してラッチ21が時計方向に付勢されている。このラッチ21の回転がフレーム14の切欠14dのV字の辺によって阻止されているため、フック20及びトリップレバー19の回転も阻止された状態となっている。一方、ばね22の力により軸15は右方向に付勢されているが、リンク17とリンク16が略一直線の状態でリンク16の下端部がトリップレバー19のカール端部19aに押し付けられて停止し、クロスバー8が時計方向に回転した状態で接点4と接点6が接触している。
【0025】
この閉路状態においてスライド板38は、その閉路側舌部38bが固定部材である消弧ケース1とハンドル23のとって部23aに挟まれて拘束状態にある。そして、スライド板38上の開路表示ラベル39はカバー37と重なっているため正面から見えない。一方、ハンドル23上の閉路表示ラベル40はスライド板38の孔38a及びカバー37の開口部37aに相当する位置にあるため正面からその全面が見える。
【0026】
開路操作は閉路状態にある回路遮断器のハンドル23を反時計方向に回転することによって行われる。この回転によりばね22の力の作用線がリンク16の円弧状端部16aを右から左へ移動したとき、軸15が左方向に移動しリンク17とリンク16がく字状に折れ曲がる。その結果、クロスバー8が反時計方向に回転して接点を開離させた後消弧ケース1の図示していない部分に接してその回転が停止する。ハンドルレバー18の回転もその折曲部18bがトリップレバー19に接して停止し、図4に示されている開路状態となる。
【0027】
この開路状態において、スライド板38は、その開路側舌部38cがトリップユニットのリセットレバー34のリセット縁34aとハンドル23のとって部23aに挟まれて拘束状態にある。したがって、スライド板38上の開路表示ラベル39はカバー37の開口部37aに相当する位置にあるため正面からその全面が見える。一方、ハンドル23上の閉路表示ラベル40は、カバー37とスライド板38の開路側舌部38cの少なくともいずれか一方と重なるため見えない。
【0028】
閉路操作は開路状態にある回路遮断器のハンドル23を時計方向に回転させることによって行われる。この回転により、ばね22の作用線がリンク16の円弧状端部16aを左から右へ移動し、リンク16とリンク17とを伸直させながら軸15が右方向へ移動するためクロスバー8が時計方向に回転し図2に示されている閉路状態となる。
【0029】
図2、図6、図8及び図9を参照して、トリップ動作は以下の過程を経る。閉路状態においてこの回路遮断器に過電流が流れたとき、ヒーター27の発熱によりバイメタル28が湾曲してその先端が左方向に移動しピン41を介して、又は電磁力によりばね43によって反時計方向に付勢されている可動コアー30が軸42を中心として固定コアー29方向にすなわち時計方向に回転して腕31bを介して、トリップ軸31を反時計方向に回転させる。トリップ軸31の回転によってラッチ腕32aとラッチ受け31aとの係合が解消しラッチ軸32が反時計方向に回転し、リセットレバー34が時計方向に回転しその端部のリセット縁34aが右方向に移動する。図9において、ラッチ軸32には開閉機構トリップ腕32bが設けられており、ラッチ軸32の回転により開閉機構トリップ腕32bが、図8において、開閉機構のトリップ腕21cを押してラッチ21を反時計方向に回転させる。ラッチ21の回転によってラッチ21とフック20との係合及びフック20とトリップレバー19との係合が解消し、トリップレバー19が図示されていないストッパ部材に接するまでハンドルレバー18の折曲部18bを押しながら時計方向へ回転する。そして、クロスバー8を反時計方向に回転させながらリンク16とリンク17が共に上方へ移動する。そして、接点が開離した後クロスバー8が消弧ケース1に接してその回転が停止して図6に示されているトリップの状態となる。なお、図6はバイメタル28又は可動コアー30が復帰した状態を示している。
【0030】
以上のトリップ動作中、ハンドルレバー18と共にハンドル23が反時計方向に回転して図6の位置に停止する。また、スライド板38はリセットレバー34のリセット縁34aと消弧ケース1とによって拘束される。このトリップ状態において、開路表示ラベル39はカバー37と重なり、閉路表示ラベル40はスライド板38の開路側舌部38cと重なり、どちらのラベルも正面から見えない。なお、このように両ラベルが見えないようにスライド板38をリセットレバー34のリセット縁34aとハンドル23のとって部23aとによって拘束されるようにしてもよい。
【0031】
リセット操作はトリップ状態にある回路遮断器のハンドル23を反時計方向に回転させることによって行われる。この回転により、ハンドルレバー18の折曲部18bに押されてトリップレバー19が反時計方向に回転し、その肩部19dの移動に追随してフック20が時計方向に回転しラッチ21も反時計方向に回転して、トリップレバー19とフック20及びフック20とラッチ21が係合する。係合した状態は図3及び図4に示されている開路状態である。
【0032】
図12を参照して、本発明による回路遮断器の第2の実施例について説明する。第2の実施例は第1の実施例と同様なスライド板38’を開路側から閉路側方向に付勢するばね50を設け、第1の実施例と同様に、このスライド板38’の閉路側舌部38b’に開路表示ラベル39’を貼付し、ハンドル23’の鍔部23b’の開路側表面に閉路表示ラベル40’を貼付したものである。この第2実施例は、図12(a)に示されている開路状態において、スライド板38’はその孔38a’の開路側の縁(左縁)がハンドル23’のとって部23a’と接して停止し、開路表示ラベル39’はカバー37’の開口部37a’に相当する位置にあるため正面から見える。一方、閉路表示ラベル40’はカバー37’(又はスライド板38’の開路側舌部38c’)と重なり見えない。また、図12(b)に示されているトリップ状態において、スライド板38’はその右端が固定部材37c’と接して(又はスライド板38’の孔38a’の左縁がハンドル23’のとって部23a’と接して)停止し、閉路表示ラベル40’は開路側舌部38c’と重なり、開路表示ラベル39’はカバー37’と重なるため両ラベルとも見えない。さらに図12(c)に示されている閉路状態において、スライド板38’はその右端が固定部材37c’と接して停止し、閉路表示ラベル40’はスライド板38’の孔38a’に相当する位置にあるため見ることができるが、開路表示ラベル39’はカバー37’と重なり見えない。
【0033】
図13を参照して、本発明による回路遮断器の第3の実施例について説明する。第3の実施例は、第2実施例とは異なり、スライド板38”を閉路側から開路側方向に付勢するばね51を設け、ハンドル23”の鍔部23b”の閉路側表面に開路表示ラベル39”を貼付し、スライド板38”の開路側舌部38c”の表面に閉路表示ラベル40”を貼付したものである。第3実施例は、図13(a)に示されている閉路状態において、スライド板38”は、その孔38a”の閉路側の縁(右縁)がハンドル23”のとって部23a”と接して停止し、閉路表示ラベル40”がカバー37”の開口部37a”に相当する位置にあるため正面から見える。一方、開路表示ラベル39”はカバー37”(又はスライド板38”の閉路側舌部38b”)と重なり見えない。また、図13(b)に示されているトリップ状態において、スライド板38”は、その左端が固定部材37c”と接して(又はスライド板38”の孔38a”の右縁がハンドル23”のとって部23a”と接して)停止し、開路表示ラベル39”はスライド板38”の閉路側舌部38b”と重なり、閉路表示ラベル40”がカバー37”と重なるため両ラベルとも見えない。さらに図13(c)に示されている開路状態において、スライド板38”はその左端が固定部材37c”と接して停止し、開路表示ラベル39”はカバー37”の開口部37a”及びスライド板38”の孔38a”に相当する位置にあるため見ることができるが、閉路表示ラベル40”はカバー37”と重なるため見えない。
【0034】
上記に、本発明の実施の形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまでも例示であって、本発明の範囲は上記の発明の実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した形態で実施され、ケースとハンドルの鍔部の間にスライド板を設け、トリップ状態において、スライド板に設けられた開路表示又は閉路表示はケースと重なるとともに、ハンドルの鍔部に設けられたそれぞれ閉路表示又は開路表示はスライド板と重なり、両表示が見えない構成となっているため、オペレータが開路状態でもなくまた閉路状態でもない異常な状態(トリップ状態)であると容易に知ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による回路遮断器の第1の実施例の閉路状態における正面図である。
【図2】 図1のA−Aから見た断面図である。
【図3】 図1の回路遮断器の開路状態における正面図である。
【図4】 図3のB−Bから見た断面図である。
【図5】 図1の回路遮断器のトリップ状態における正面図である。
【図6】 図5のC−Cから見た断面図である。
【図7】 図1の回路遮断器の開閉ユニットの分解斜視図である。
【図8】 図2とは異なる面から見た部分断面図である。
【図9】 図1の回路遮断器のトリップユニットの斜視図である。
【図10】 図1の回路遮断器のスライド板の斜視図である。
【図11】 図1の回路遮断器のハンドルの斜視図である。
【図12】 本発明による回路遮断器の第2の実施例を説明する模式図である。
【図13】 本発明による回路遮断器の第3の実施例を説明する模式図である。
【図14】 従来の回路遮断器の側面断面図である。
【図15】 図14の回路遮断器の動作を説明する部分図である。
【符号の説明】
1 消弧ケース、5 固定接触子、6 開閉接点、7 可動接触子、8 クロスバー、14 フレーム、16,17 リンク、18 ハンドルレバー、19 トリップレバー、20 フック、21 ラッチ、22 ばね、23,23’,23” ハンドル、23a,23a’,23a” とって部、23b,23b’,23b” 鍔部、23c 開路側表面、31 トリップ軸、32 ラッチ軸、34 リセットレバー、34a リセット縁、37,37’,37” カバー、37a,37a’,37a” 開口部、37b 周縁内壁、38,38’,38”スライド板、38a,38a’,38a” 孔、38b,38b’,38b”閉路側舌部、38c,38c’,38c” 開路側舌部、39,39’,39” 開路表示ラベル、40,40’,40” 閉路表示ラベル、50,51 ばね。
Claims (3)
- 開閉接点と、ラッチ手段及びレバー状のハンドルを含む前記開閉接点を開閉する開閉機構と、前記ラッチ手段の係合を解消させて前記開閉機構を介して前記開閉接点を開離させるトリップ機構とがケース内に収納され、
前記ハンドルが前記ケースの内側に位置する鍔部と前記ケースに開けられた開口部から突き出るとって部とを含み、
該とって部が、前記開閉接点の開状態では前記開口部の端部である開側端部に位置し、閉状態では前記開側端部の反対側の前記開口部の端部である閉側端部に位置し、トリップ状態においてはその中間に位置するように変位する回路遮断器において、
前記ハンドルのとって部が挿通する孔が開けられたスライド板が、前記ハンドルの鍔部と前記ケースとの間に、前記ハンドルと相対的にスライドするように配置され、
前記とって部が前記開側端部に位置するとき、前記ハンドルの鍔部及び前記スライド板のいずれか一方の前記開口部に面する部分に、開路表示が表示されており、かつ、
前記とって部が前記閉側端部に位置するとき、前記開路表示が設けられていない他方の前記開口部に面する部分に、閉路表示が表示されており、
前記とって部がトリップ位置に位置するとき、前記開路表示および前記閉路表示のいずれも前記ケースまたは前記スライド板によって前記開口部に面することを妨げられていることを特徴とする、回路遮断器。 - 前記スライド板を一方向に付勢する付勢部材を有し、前記スライド板は、前記ケースに設けられた固定部材又は前記とって部に接して所定の位置に停止することを特徴とする、請求項1の回路遮断器。
- 閉路状態で前記ケースの開口部及び前記スライド板の孔を介して前記ハンドルの鍔部の前記閉路表示が見える位置に該スライド板が留まり、開路状態で前記スライド板の前記開路表示が前記ケースの開口部から見える位置に該スライド板が留まり、トリップ状態で前記スライド板がトリップ動作することによって変位する変位部材と固定部材又は前記ハンドルのとって部とによって拘束されて前記閉路表示が前記スライド板と重なり前記開路表示は前記ケースと重なって両表示が前記開口部から見えない位置に前記スライド板及び前記ハンドルが留まることを特徴とする、請求項1の回路遮断器。
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