JP4140718B2 - ミシン - Google Patents

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Description

本発明は、ミシンに関し、特に、縫い針を備える針棒の動作と、布を送る布送り装置との協働により様々な縫い目パターンを形成することができるミシンに関する。
従来、ミシンにおいて、布送り装置により被縫製物である布が送られる方向に対して直交する方向に、ミシン針を保持する針棒を移動させて縫製を行い、千鳥縫いなどを行うものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このようなミシンにおいて、針棒が移動する移動量を入力設定することにより、ユーザ固有のオリジナル縫い目パターンを設定することができる。
特開2001−145790号公報
しかしながら、上記特許文献1の場合、設定したオリジナル縫い目パターンの縫い上がりのイメージ描画を予め表示することはなかったので、オリジナル縫い目パターンの設定後に試し縫いを行い、所望する縫い目パターンが設定されたか否かの確認を行う必要があった。
また、オリジナル縫い目パターンの縫い上がりのイメージ描画を表示する場合でも、針棒の左右の移動に加え、布送り装置が布を前後に移動させるなどすることによって、縫い目の一部または針落ちが重なった、より複雑に多様化した縫い目パターンが形成された際には、単に形成される縫い目の形状を表示するだけでは、形成される縫い目の送り方向や縫い順が判別できず、その縫い目パターンを認識し難いという問題があった。
本発明の課題は、縫い目パターンを認識しやすく表示することができるミシンを提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、縫い針(3a)の上下動を行う針駆動機構と、布送りを行う送り歯(11)に布送り動作の駆動力を付与すると共に、送り歯が布を送る布送り量を可変調節可能とする送り駆動機構と、所望する縫い目パターンを形成するために、送り歯が1針毎に布を送る正または負の布送り量を複数入力する布送りデータ入力手段(例えば、針数スイッチ81、布送り設定スイッチ83)と、布送りデータ入力手段により入力された布送り量に基づく縫い目パターンの形状を表示する表示部(8a)と、を備えるミシン(100)であって、縫い目パターンの形状を表示部に表示する際に、布送り量における正の布送り量に基づく縫い目と、負の布送り量に基づく縫い目とを、異なる表示形態で表示するとともに、入力された正または負の布送り量に基づき、縫い目パターンの形状を表示する第1の表示モードと、入力された正または負の布送り量に基づく送り方向に関わらず、全ての縫い目の送り方向を同一方向に展開して縫い目パターンの形状を表示する第2の表示モードと、を切り替える表示モード切替手段(例えば、表示モード切替スイッチ85)を備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、縫い針(3a)の上下動を行う針駆動機構と、布送りを行う送り歯(11)に布送り動作の駆動力を付与すると共に、送り歯が布を送る布送り量を可変調節可能とする送り駆動機構と、送り歯が布を送る方向と直交する方向に、縫い針の移動を行う針振り機構(6)と、所望する縫い目パターンを形成するために、送り歯が1針毎に布を送る正または負の布送り量を複数入力する布送りデータ入力手段(例えば、針数スイッチ81、布送り設定スイッチ83)と、針振り機構が1針毎に前記縫い針を移動させる針移動量を複数入力する針振りデータ入力手段(例えば、針数スイッチ81、針振り設定スイッチ82)と、布送りデータ入力手段及び針振りデータ入力手段により入力された布送り量と針移動量に基づく縫い目パターンの形状を表示する表示部(8a)と、を備えるミシン(100)であって、入力された正または負の布送り量に基づき、縫い目パターンの形状を表示する第1の表示モードと、入力された正または負の布送り量に基づく送り方向に関わらず、全ての縫い目の送り方向を同一方向に展開して縫い目パターンの形状を表示する第2の表示モードと、を切り替える表示モード切替手段(例えば、表示モード切替スイッチ85)を備えることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のミシンにおいて、縫い目パターンの形状を表示部に表示する際に、布送り量における正の布送り量に基づく縫い目と、負の布送り量に基づく縫い目とを、異なる表示形態で表示することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、ミシンにおいて、布送りデータ入力手段により入力された布送り量に基づく縫い目パターンの形状を表示部に表示する際に、布送り量における正の布送り量に基づく縫い目と、負の布送り量に基づく縫い目とを、異なる表示形態で表示することができる。
よって、表示部に表示された縫い目パターンを視認する際に、その縫い目パターンの縫い目が正方向に正送りされる縫い目か、負方向に逆送りされる縫い目か区別して認識することができるので、その縫い目パターンの形態を正確に認識することができる。
このように、縫い目パターンが予め表示部に表示されることにより、その縫い目パターンの形態を正確に認識することができるので、試し縫いを行ってその縫い目パターンの形状を確認する必要がなくなる。
また、このミシンにおいて、表示部に表示する縫い目パターンを、表示モード切り替え手段により、入力された正または負の布送り量に基づき、縫い目パターンの形状を表示する第1の表示モードと、入力された正または負の布送り量に基づく送り方向に関わらず、全ての縫い目の送り方向を同一方向に展開して縫い目パターンの形状を表示する第2の表示モードとを切り替えて表示することができる。つまり、第1の表示モードにおいては、縫いあがりの縫い目パターンの形態を確認することができ、第2の表示モードにおいては、針落ち位置を重ねることなく表示されるので、縫い目パターンの縫い目順を正確に確認することができ、縫い目パターンの形態をより正確に認識することができるようになる。
従って、例えば、本縫いミシンにおいて、縫い始めや縫い終わりにおけるほつれを防止するための止め縫いであり、布送りの正送りと逆送りとが繰り返して行われる重ね縫いに関する縫い目パターンを表示部に表示する場合、その布送りの方向と縫い目順を好適に認識することができるようになる。
つまり、このミシンは、設定された縫い目パターンを表示部において、認識しやすく表示することができるミシンであるといえる。
請求項2記載の発明によれば、ミシンにおいて、布送りデータ入力手段及び針振りデータ入力手段により入力された布送り量と針移動量とに基づいて表示部に表示する縫い目パターンを、表示モード切り替え手段により、入力された正または負の布送り量に基づき、縫い目パターンの形状を表示する第1の表示モードと、入力された正または負の布送り量に基づく送り方向に関わらず、全ての縫い目の送り方向を同一方向に展開して縫い目パターンの形状を表示する第2の表示モードとを切り替えて表示することができる。つまり、第1の表示モードにおいては、縫いあがりの縫い目パターンの形態を確認することができ、第2の表示モードにおいては、針落ち位置を重ねることなく表示されるので、縫い目パターンの縫い目順を正確に確認することができ、縫い目パターンの形態を正確に認識することができるようになる。
従って、例えば、千鳥縫いミシンにおいて、針落ち位置が重なるような複雑な千鳥縫いに関する縫い目パターンを表示部に表示する場合、その布送りの方向や針振りの方向と縫い目順を好適に認識することができるようになる。
つまり、このミシンは、設定された縫い目パターンを表示部において、認識しやすく表示することができるミシンであるといえる。
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明と同様の作用を奏するとともに、ミシンにおいて、布送りデータ入力手段及び針振りデータ入力手段により入力された布送り量と針移動量に基づく縫い目パターンの形状を表示部に表示する際に、布送り量における正の布送り量に基づく縫い目と、負の布送り量に基づく縫い目とを、異なる表示形態で表示することができる。
よって、表示部に表示された縫い目パターンを視認する際に、その縫い目パターンの縫い目が正方向に正送りされる縫い目か、負方向に逆送りされる縫い目か区別して認識することができるので、その縫い目パターンの形態を正確に認識することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(ミシンの全体構成)
本実施の形態に係るミシン100は、図1、図5に示すように、ミシン脚卓Z上に載置され、上面に針板が設けられたベッド部1(破線)と、ベッド部1の上方においてベッド部1と略平行に延在するアーム部2と、ベッド部1の一端部側に立設されてアーム部2の一端部を支持する胴部と、アーム部2の前端部から下方に延出して上下動自在な針棒3と、図示していない上軸を回転駆動するミシンモータ4と、上軸の回転駆動力により針棒3及び針棒3が保持する縫い針3aを上下動させる図示しない針駆動機構と、縫い針3aの上下動に同期して布の送り方向に直交する方向に縫い針3aを移動させる針振り行う針振り機構6(図5参照)と、ベッド部1上に載置された布を送る送り駆動機構と、ミシン全体の動作を統合制御する動作制御手段としての制御装置5と、踏込み量によってミシンモータ4の回転速度を調節する操作ペダル7と、針振り機構6が縫い針3aを移動させる針移動量や送り駆動機構が布を送る布送り量等の各種データを複数入力して縫い目パターンの設定入力を行うための各種スイッチと、設定されたデータ等を表示する表示部8aとを有する操作パネル8等を備えて構成されている。
なお、このミシン100は、針棒3の先端に装着された縫い針3aをミシンモータ4で上下動させながら送り駆動機構により布を所定の方向(前後方向)に送ることで、布に縫い目を施すものである。そして、針振り機構6が針棒3の先端に装着された縫い針3aを布が送られる方向に直交する方向(左右方向)に移動させることにより、千鳥縫いを施すことができるミシンである。
(送り駆動機構)
まず、図2〜図4を用いて、本実施の形態に係る布送り装置としての送り駆動機構の機械的構成について説明する。送り駆動機構は、ミシンモータ4により上軸と同期回転する下軸10の回転運動を送り歯11に伝動する送り伝動機構20と、送り歯11の送り量を変更する角駒30と、角駒30を嵌め込む送り調節軸40と、送り量設定用の駆動モータである布送り用パルスモータ50等を備えている。
図2は図1のII−II部分の断面におけるベッド部1の断面図であり、ベッド部1の内部を図1における紙面下側から見た状態を示している。ベッド部1内には、図2に示すように、左右方向に延在する軸心を中心に回転自在とされた下軸10が取り付けられている。下軸10は、図示されていないリンク機構やベルト機構のような伝達機構を介してミシンモータ4の出力軸4aに連結されている。このため、ミシンモータ4が駆動されると、リンク機構等の伝達機構を介して下軸10も回転するように構成されている。
下軸10の左側端部には、図示していない布押え足の下方に配置されるとともに針板12に対して出没可能に設けられ、布を送るための送り歯11が取り付けられている。下軸10の右方(胴部側)には、下軸10の回転運動を送り歯11に伝達して送り歯11を駆動する送り伝動機構20が取り付けられている。
図3は、図2のIII−III部分の断面図であり、ベッド部1の上側を紙面上側に配置した状態を示している。送り伝動機構20は、水平送りカム21、水平送りロッド22、水平送り連結桿23、水平送り腕24、水平送り軸25、送り台腕26、送り台27、上下送りリンク28等を備えている。
水平送りカム21は、下軸10に対して偏心した偏心カムを有しており、この偏心カムは、ベアリングを介して回転自在に水平送りロッド22の上側端部に連結している。水平送りロッド22の下側端部は、回転自在に水平送り連結桿23の前後中間部に連結している。
水平送り連結桿23の後側端部は、水平送り腕24の下側端部に回転自在に連結されている。水平送り腕24の上側端部は水平送り軸25の右側端部に固定されている。水平送り軸25は、左右方向の軸心を中心に回転自在とされた状態でベッド部1に取り付けられており、水平送り軸25の左側端部は、送り台腕26の下側端部に固定されている。送り台腕26の上側端部は、送り台27の後側端部に回転自在に連結されている。
送り台27上には送り歯11が固定されている。送り台27の前側端部は、上下送りリンク28の上側端部に回転自在に連結されている。上下送りリンク28の下側端部は下軸10の左側端部に設けられた偏心カム28aを介して回転自在に連結されている。一方、水平送り連結桿23の前側端部には角駒30が連結されている。
角駒30は、送り調節軸40により左右方向に直交する方向に沿って往復揺動可能に支持されており、その揺動を行う方向を変更することによって送り歯11の移動軌跡を変更して送り量を変更するという機能を果たすものである。角駒30は、送り調節軸40の左右中間部に形成された溝40aに嵌め込まれており、この溝40aが角駒30の揺動方向を規定している。角駒30は、この溝40aにおける所定の基準位置から一定範囲の揺動が可能とされており、所定の送り調節蓋によって、溝40aから抜けないように構成されている。
図4は、図2に示したベッド部1に備えられた布送り用パルスモータ50の近傍部分を矢印IVの方向から見た場合の一部透視図であり、ベッド部1の上側を紙面上側に配置した状態を示している。送り調節軸40は、左右方向の軸心を中心にして回転自在にベッド部1に取り付けられている。送り調節軸40の右側端部には、第1送り調節リンク41の上側端部が固定されている。第1送り調節リンク41の下側端部は、第2送り調節リンク42の前側端部に回転自在に連結されている。第2送り調節リンク42の後側端部は、第3送り調節リンク43の上側端部に回転自在に連結されている。第3送り調節リンク43の下側端部は、布送り用パルスモータ50の出力軸51に固定されている。
なお、布送り用パルスモータ50には、布送り用パルスモータ50の回転を検知する布送り用パルスモータ原点センサ50a(図6参照)が設けられ、布送り位置の原点が検出されるようになっている。
(縫い針、針駆動機構及び針振り機構)
縫い針3aは、針棒3の下端部に装備され、針棒3は針駆動機構に支持される。そして、縫い針3aは、針棒3を介して上下方向の往復駆動が行われる。針駆動機構は、上軸の回転駆動力をクランク機構やカム機構等を用いて往復上下方向の駆動力に変換すると共に、針棒3を支持する移動体(図示略)に往復上下の移動力の付与を行っている。
また、かかる移動体は、針棒3を、左右方向を中心として揺動可能に支持している。針振り機構6は、図5に示されるように、針振り用パルスモータ31を備え、リンク体33を介して移動体に支持された針棒3に揺動力の付与を行い、上下動を行う針棒3に対して所定のタイミングで針振りを実行させている。なお、針振り方向は、布送り方向と直交しており、布送りと針振りとを組み合わせることで縫い方向を任意に設定することを可能としている。それにより所定の針振りによる縫い目パターンを形成することができる。また、針振り機構6には、針振り用パルスモータ31の回転とともに回転する遮蔽板31bを検知する針振り用パルスモータ原点センサ31aが設けられ、針振り位置の原点が検出されるようになっている。
(ミシンの機械的動作)
次に、ミシンの機械的動作について説明する。ミシンのペダル7を踏み込んでミシンモータ4を駆動することによって下軸10を回転させると、この下軸10の回転運動が水平送りカム21、水平送りロッド22、水平送り連結桿23および水平送り腕24を介して水平送り軸25に伝達され、水平送り軸25が往復回動運動を行う。そして、水平送り軸25の往復回動運動が送り台腕26および送り台27を介して送り歯11に伝達され、送り歯11の前後方向の往復運動が実現することとなる。
一方、下軸10の回転運動が上下送りリンク28を介して送り台27に伝達されることによって、送り台27上に固定された送り歯11の上下方向の往復運動が実現することとなる。
この結果、送り歯11は、前後方向の往復運動と上下方向の往復運動との合成により円ないし楕円運動を行うことで、布押え足によって上方から押えられた布地を所定の方向に送る布送り運動を行う。
ここで、送り歯11が、針板12から上方へ突出している間に図3において前から後へ移動するように円ないし楕円運動を行うと、布押え足に押えられた布は正送りされる。一方、送り歯11が、針板から上方へ突出している間に図3において後から、前へ移動するように円ないし楕円運動を行うと、布押え足に押えられた布は逆送りされる。
送り歯11の正送りと逆送りの変換は、下軸10の回転位相に対する水平送り軸25の回動位相を変更することで行われるが、下軸10の回転位相や水平送り軸25の回動位相の変更は角駒30の傾斜角度(所定の基準位置に対する回動角度)が変更されることで実現される。すなわち、角駒30が往復揺動動作を行う場合に、その揺動の前後方向成分が送り歯11に伝達される。従って、角駒30が図3に示した初期位置からA方向へ回動した場合には、送り歯11が正送りの運動を行い、角駒30が図3に示した初期位置からB方向へ回動した場合には、送り歯11が逆送りの運動を行う。また、これらの中間位置で角駒30が上下方向に沿って往復揺動を行う場合、前後方向成分はゼロとなるので送りは行われない。
また、送り歯11が正送りする場合でも逆送りする場合でも、送り歯11の運動軌跡は前記したように円形状ないし楕円形状であるが、前後方向の径が変更されることで、送り量が変更される。すなわち、下軸10一回転当たりの水平送り軸25を支点とした送り台腕26の回動角度の範囲が変更されることで、送り台27および送り歯11の運動軌跡における前後方向の径が変更され、これにより、送り量が変更される。具体的には、角駒30の回動角度が大きくなるにつれて下軸10一回転当たりの正逆送り量が大きくなる。
以上のように角駒30の傾斜角度(所定の基準位置からの回動角度)が変更されることによって、送り歯11の送り方向や送り量の変更を行うことができる。角駒30の傾斜角度の変更は、布送り用パルスモータ50によって行われる。
すなわち、図4に示した布送り用パルスモータ50を作動させ、出力軸51を図4における時計回りに回転させると、第3、第2、第1送り調節リンク43、42、41を順次介して、送り調節軸40がA方向に回動する。一方、出力軸51が反時計回りに回転すると、第3、第2、第1送り調節リンク43、42、41を順次介して、送り調節軸40がB方向に回動する。このように、布送り用パルスモータ50が第3、第2、第1送り調節リンク43、42、41を介して送り調節軸40を回動させることにより、角駒30の傾斜角度を変更して、送り歯11の送り方向や送り量を変更することができる。
(ミシンの制御構成)
次いで、本実施の形態に係るミシン100の電気的な構成について、図6を用いて説明する。図6は、ミシンの制御系を示すブロック図である。
制御装置5は、図6に示すように、ミシン100における各処理を実行するための処理プログラム又は処理データ(特に、後述する縫い目パターンに関するデータ)が書き込まれているROM52と、処理プログラムに従って各処理を実行するCPU51と、CPU51の各種処理データを記憶するRAM53とを備えている。また、上記RAM53には、種々のワークメモリやカウンタなどが設けられており、処理におけるワークエリアとしても使用される。
制御装置5は、図示していない入力インターフェースを介してミシンモータ4、その回転数を検出する回転数検出手段としてのエンコーダ32、送り駆動機構の送り量の設定動作を行う布送り用パルスモータ50、布送り用パルスモータ50の回転位置を検知する布送り用パルスモータ原点センサ50a、針振りを行う針振り用パルスモータ31、針振り用パルスモータ31の回転位置を検知する針振り用パルスモータ原点センサ31a、ミシンモータ4の回転数を調節する操作ペダル7、各種設定の入力を行う操作パネル8等が接続されている。
上記操作ペダル7は、その踏量に応じた信号を出力し、制御装置5のCPU51はその信号出力に応じた回転数でミシンモータ4を回転駆動する。なお、ミシンモータ4はその電源出力回路を介して制御装置5と接続され、駆動電流値を制御することで回転数制御が行われる。
布送り用パルスモータ50は、CPU51により、エンコーダ32の出力から認識される針落ちタイミングに対する所定のタイミングで同期を図って駆動制御され、送り歯11による送り方向や送り量の変更が行われるようになっている。
針振り用ステッピングモータ31は、CPU51により、エンコーダ32の出力から認識される針落ちタイミングに対する所定のタイミングで同期を図って駆動制御され、針振りにより縫い針3aを所定の針落ち位置に位置決めする。
操作パネル8は、図6、図7に示されるように、縫製に関する各種の設定データの設定入力スイッチを備えると共に、所望する縫い目パターンを形成するための、針数を設定する針数スイッチ81、針棒3の左右方向への針振りの針移動量を入力する針振り設定スイッチ82、送り歯11が布を送る布送り量を入力する布送り設定スイッチ83や、設定された縫い目パターンを記憶し登録する登録スイッチ84と、登録された縫い目パターンの表示モードの切り替えを行う表示モード切替スイッチ85等を備えている。なお、この操作パネル8は、いわゆるタッチパネルであり、各種の入力スイッチは切り替え表示されるとともに、登録された縫い目パターンの形状を表示する表示部8aを備えている。
そして、制御装置5は、設定入力されてROM52に記憶された縫い目パターンに関するデータに基づき、その縫い目パターンの形状を表示部8aに表示する制御を行う。特に、表示モード切替スイッチ85による切り替え操作により、縫い目パターンの形状の表示を後述する第1の表示モードと第2の表示モードとに切り替えて表示する制御を行う。
また、制御装置5は、設定入力されてROM52に記憶された縫い目パターンに関するデータに基づき、その縫い目パターンの形状に従い縫製を行う制御を行う。
(縫い目パターンの設定、登録)
次に、縫い目パターンの設定、登録について説明する。
本実施の形態においては、図7に示されるような縫い目パターンの設定画面において、図8(a)に示されるような縫い目パターンを形成する例について図9に基づき説明する。
ここで、図8(a)に示される縫い目パターンにおいて、針落ち位置の原点Oの座標を(0,0)とした場合、針落ち位置Aの座標は(0,4)、針落ち位置Bの座標は(4,2)、針落ち位置Cの座標は(4,6)であるとする。なお、この座標は(針振り方向に関する座標,布送り方向に関する座標)のように、原点O(0,0)に対する絶対座標として示している。
実際に縫い目パターンのデータを設定する場合には、針振り及び布送りに関するデータは、その針落ち位置から次の針落ち位置までの移動量のデータである針振りデータ及び布送りデータとしてそれぞれ入力設定される。すなわち、針振り量については、その針落ち位置から右方向(図1における右方向)に針振りされる場合は、その針落ち位置からの針振り量に正の符号が付され、左方向(図1における左方向)に針振りされる場合は、その針落ち位置からの針振り量に負の符号が付されて入力設定される。布送り量については、その針落ち位置から反作業者方向(図1における紙面裏側方向)に布が送られる場合は、その針落ち位置からの送り量に正の符号が付され、作業者方向(図1における紙面手前側方向)に布が送られる場合は、その針落ち位置から送り量に負の符号が付されて入力設定される。
まず、原点Oから針落ち位置Aに1針目進むには、針振りは行わずに正方向に4mm(+4mm)の布送りを行うことになるので、針数スイッチ81の+/−キーで「1」を設定し、針振り設定スイッチ82の+/−キーで「0」を入力するとともに、布送り設定スイッチ83の+/−キーで「+4」の布送り量を入力する(図9(a)参照)。
次いで、針落ち位置Aから針落ち位置Bに2針目進むには、針振りを右方向に4mm(+4mm)行うとともに、負方向に2mm(−2mm)の布送りを行うことになるので、針数スイッチ81の+/−キーで「2」を設定し、針振り設定スイッチ82の+/−キーで「+4」の針移動量を入力するとともに、布送り設定スイッチ83の+/−キーで「−2」の布送り量を入力する(図9(b)参照)。
次いで、針落ち位置Bから針落ち位置Cに3針目進むには、針振りは行わずに正方向に4mm(+4mm)の布送りを行うことになるので、針数スイッチ81の+/−キーで「3」を設定し、針振り設定スイッチ82の+/−キーで「0」を入力するとともに、布送り設定スイッチ83の+/−キーで「+4」の布送り量を入力する(図9(c)参照)。
次いで、針落ち位置Cから針落ち位置Aに4針目進むには、針振りを左方向に4mm(−4mm)行うとともに、負方向に2mm(−2mm)の布送りを行うことになるので、針数スイッチ81の+/−キーで「4」を設定し、針振り設定スイッチ82の+/−キーで「−4」の針移動量を入力するとともに、布送り設定スイッチ83の+/−キーで「−2」の布送り量を入力する(図9(d)参照)。そして、登録スイッチ84を押下することにより、パターンナンバーが付与されて、この縫い目パターンに関するデータ(例えば、針移動量や布送り量)が制御装置5のROM52に記憶され、登録される。
このように、原点Oから4針進むことにより、図8(a)に示される縫い目パターンを形成することができる。また、この運針を繰り返すことにより、図8(a)に示される縫い目パターンが連続して形成されて、図8(b)に示される連続縫い目パターンを形成することができる。なお、このような連続縫い目パターンを表示部8aに表示するようにしてもよい。
一方、以下の縫い目順によっても、同様の縫い目パターンを形成することができる。
まず、原点Oから針落ち位置Aに1針目進むには、針振りは行わずに正方向に4mm(+4mm)の布送りを行うことになるので、針数スイッチ81の+/−キーで「1」を設定し、針振り設定スイッチ82の+/−キーで「0」を入力するとともに、布送り設定スイッチ83の+/−キーで「+4」の布送り量を入力する(図9(e)参照)。
次いで、針落ち位置Aから針落ち位置Cに2針目進むには、針振りを右方向に4mm(+4mm)行うとともに、正方向に2mm(+2mm)の布送りを行うことになるので、針数スイッチ81の+/−キーで「2」を設定し、針振り設定スイッチ82の+/−キーで「+4」の針移動量を入力するとともに、布送り設定スイッチ83の+/−キーで「+2」の布送り量を入力する(図9(f)参照)。
次いで、針落ち位置Cから針落ち位置Bに3針目進むには、針振りは行わずに負方向に4mm(−4mm)の布送りを行うことになるので、針数スイッチ81の+/−キーで「3」を設定し、針振り設定スイッチ82の+/−キーで「0」を入力するとともに、布送り設定スイッチ83の+/−キーで「−4」の布送り量を入力する(図9(g)参照)。
次いで、針落ち位置Bから針落ち位置Aに4針目進むには、針振りを左方向に4mm(−4mm)行うとともに、正方向に2mm(+2mm)の布送りを行うことになるので、針数スイッチ81の+/−キーで「4」を設定し、針振り設定スイッチ82の+/−キーで「−4」の針移動量を入力するとともに、布送り設定スイッチ83の+/−キーで「+2」の布送り量を入力する(図9(h)参照)。そして、登録スイッチ84を押下することにより、パターンナンバーが付与されて、この縫い目パターンに関するデータ(例えば、針移動量や布送り量)が制御装置5のROM52に記憶され、登録される。
このような縫い目順によっても、原点Oから4針進むことにより、図8(a)に示される縫い目パターンを形成することができる。また、同様にこの運針を繰り返すことにより、図8(a)に示される縫い目パターンが連続して形成されて、図8(b)に示される連続縫い目パターンを形成することができる。なお、このような連続縫い目パターンを表示部8aに表示するようにしてもよい。
つまり、図9(a)から図9(d)の4針で形成した縫い目パターンと、図9(e)から図9(h)の4針で形成した縫い目パターンのように、異なる縫い目順で形成した縫い目パターンであっても、その縫い目パターンの形状のみを表示部8aに表示することによっては、それら縫い目パターンの差異を認識できない。
そこで、本発明は、布送り設定スイッチ83において入力された、送り歯11が布を送る布送り量が、正の布送り量か、負の布送り量かにより、その縫い目パターンにおける各縫い目の表示形態を異なるようにした。そして、正の布送り量と負の布送り量により、その縫い目の表示形態を異なるようにすることにより、それぞれの縫い目パターンの差異を認識できるようにした。
具体的には、図10に示されるように、布送り量が正の布送り量である縫い目は実線による表示形態で示し、布送り量が負の布送り量である縫い目は点線による表示形態で示すようにする。
つまり、図9(a)から図9(d)の4針で形成した縫い目パターンにおいては、針落ち位置Aから針落ち位置Bに進む2針目と、針落ち位置Cから針落ち位置Aに進む4針目の布送り量が負の布送り量であるので、図10(a)に示される表示形態でその縫い目パターンが表示されることになる。
また、図9(e)から図9(h)の4針で形成した縫い目パターンにおいては、針落ち位置Cから針落ち位置Bに進む3針目の布送り量が負の布送り量であるので、図10(b)に示される表示形態でその縫い目パターンが表示されることになる。
このように、正の布送り量である縫い目と負の布送り量である縫い目とを区別することができるように、その縫い目の表示形態を異なるようにすることにより、その縫い目パターンにおける縫い目順を把握することができるようになる。そして、その縫い目パターンを正確に認識しやすくなる。
また、本発明においては、入力された正または負の布送り量に基づく送り方向に関わらず、全ての縫い目の送り方向を同一方向に展開して縫い目パターンの形状を表示することができるようにした。
具体的には、全ての布送り量について、その絶対値を求め、その布送り量の絶対値に基づき、縫い目を同一方向に展開して縫い目パターンの形状を表示するようにする。
ここで、正の布送り量は正方向、負の布送り量は負方向に送られるように、真の布送り量に基づく縫い目を表示するモードを第1の表示モードとし、入力された正または負の布送り量に基づく送り方向に関わらず、全ての縫い目の送り方向を同一方向に展開して縫い目を表示するモードを第2の表示モードとする。
例えば、図10(a)に示される第1の表示モードで表示される縫い目パターンを、布送り量の絶対値に基づき送り方向を同一方向に展開して表示する第2の表示モードにより表示すると、図10(c)に示される縫い目パターンのようになる。
同様に、図10(b)に示される第1の表示モードで表示される縫い目パターンを、布送り量の絶対値に基づき送り方向を同一方向に展開して表示する第2の表示モードにより表示すると、図10(d)に示される縫い目パターンのようになる。
このように、全ての縫い目パターンを正または負の布送り量に基づく布送り方向に関わらず同一方向に展開して表示することにより、針落ち位置を重ねることなく表示することができるようになるので、縫い目パターンの縫い目順をより把握しやすくなる。そして、その縫い目パターンを正確に認識しやすくなる。
そして、第1の表示モードと、第2の表示モードとは、表示モード切替スイッチ85が押下される度に、その表示モードが切り替えられて、交互に表示されるようになっている。
(縫い目パターンの表示処理)
次に、本発明における縫い目パターンの表示処理について、図11、図12のフローチャートに基づき説明する。
ミシン100の主電源がONにされると、縫い目パターン選択画面が表示される(ステップS101)。
縫い目パターン選択画面において、登録されているパターンナンバーの入力選択が行われると(ステップS102;Yes)、パターンナンバーに対応する縫い目パターンが表示部8aに表示される表示処理が行われる(ステップS103)。一方、パターンナンバーが選択されない場合は(ステップS102;No)、ステップS101に戻る。
そして、表示部8aに表示された縫い目パターンを確認し、その縫い目パターンに基づく縫製を実行するように所定の操作キーにより、その縫い目パターンの実行がセットされると(ステップS104;Yes)、操作ペダル7の操作に応じて、その縫い目パターンを形成する縫製が行われる(ステップS105)。一方、縫い目パターンの実行がセットされないと(ステップS104;No)、ステップS101に戻る。
次いで、ステップS103における表示処理のサブルーチンについて説明する。
入力選択されたパターンナンバーに対応する縫い目パターンにおいて、記憶、登録されている最初の縫い目に関するデータである(針移動量,布送り量)の布送り量が正の値であるか否か判断する(ステップS201)。制御装置5が布送り量は正の値であると判断すると(ステップS201;Yes)、その縫い目は実線にて描画することとし(ステップS202)、ステップS204に進む。一方、制御装置5が布送り量は負の値であると判断すると(ステップS201;No)、その縫い目は点線にて描画することとし(ステップS203)、ステップS204に進む。
そして、制御装置5は、選択されている表示モードが第1の表示モードであるか否か判断する(ステップS204)。制御装置5が選択されている表示モードが第1の表示モードであると判断すると(ステップS204;Yes)、登録されている正または負の布送りデータ(布送り量)に基づく縫い目を表示し(ステップS205)、ステップS207に進む。一方、制御装置5が選択されている表示モードが第1の表示モードでない(第2の表示モードである)と判断すると(ステップS204;No)、正または負の布送り量に関わらず、縫い目の送り方向を同一方向に展開して縫い目を表示し(ステップS206)、ステップS207に進む。
そして、ステップS207において、制御装置5は全ての縫い目、最終針落ちまで表示したか否か判断し、全ての表示を行ったと判断すると(ステップS207;Yes)、表示処理を終了する。一方、制御装置5が全ての縫い目、最終針落ちまで表示していないと判断すると(ステップS207;No)、ステップS201に戻り、全ての縫い目の表示を終えて、入力選択されたパターンナンバーに対応する縫い目パターンを表示するまで繰り返す。
なお、ステップS205及びステップS206において表示される縫い目において、針振り位置はいずれのステップにおいても登録されている針振りデータに基づく針振り位置になるよう縫い目が表示される。
このように、本発明のミシン100は、入力設定した縫い目に関するデータである(針移動量,布送り量)に基づき、記憶し登録した千鳥縫いなどの縫い目パターンを表示部8aに予め表示することができるので、試し縫いを行ってその縫い目パターンの形状を確認する必要がなくなる。
また、予め記憶し登録する縫い目パターンの形状を表示部8aにおいて確認することができるので、入力ミス等を容易に認識することができ、その修正を速やかに行うことができる。従って、記憶し登録する縫い目パターンにおける入力ミスがなくなり、試し縫いを行ってその縫い目パターンの形状を確認する必要がなくなる。
また、表示部8aに表示する縫い目パターンにおいて、正の布送り量である縫い目と負の布送り量である縫い目とを区別することができるように、その縫い目の表示形態を異なるように表示することができるので、その縫い目パターンにおける縫い目順を把握することができるようになる。よって、その縫い目パターンの形態を正確に認識することができる。
そして、入力された正または負の布送り量に基づき、縫い目パターンの形状を表示する第1の表示モードと、入力された正または負の布送り量に基づく送り方向に関わらず、全ての縫い目の送り方向を同一方向に展開して縫い目パターンの形状を表示する第2の表示モードと、を切り替えて、交互に表示することができるので、その縫い目パターンの形態をより正確に認識することができる。
つまり、第1の表示モードにおいては、縫いあがりの縫い目パターンの形態を確認することができ、第2の表示モードにおいては、針落ち位置を重ねることなく表示されるので、縫い目パターンの縫い目順や布送り方向を正確に確認することができるので、縫い目パターンの形態をより正確に認識することができるようになる。
このように、本発明のミシン100は、入力設定され、登録された縫い目パターンを表示部8aにおいて、認識しやすく表示することができるミシンであるといえる。
なお、以上の実施の形態においては、正の布送り量による縫い目と負の布送り量による縫い目とを区別することができるように、布送り量が正の布送り量である縫い目は実線、布送り量が負の布送り量である縫い目は点線とするように表示形態を異なるようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、正の布送り量である縫い目を点線、布送り量が負の布送り量である縫い目を実線で表示するようにしてもよい。
また、実線と点線により区別することに限らず、実線と波線、太線と細線などのように表示形態を異なるようにしたり、黒線と赤線のように色が異なる表示形態とするようにしてもよい。
また、以上の実施の形態においては、本発明を針振り機構を備えたミシンに適用した場合を例に説明したが、針振り機構を備えていないミシンについても適用可能である。つまり、縫い始めと縫い終わりに糸解れを防止するため、正方向と負方向の布送りにより形成される重ね縫い、いわゆる止め縫いの機能が装備されているミシンにも適用することができる。この止め縫いは、通常、作業者が予め重ね縫いされる部分の正方向と負方向の縫い目の針数を操作パネル等により設定し、設定された針数に基づいて送り駆動機構が制御されて、止め縫いが実行される。このような止め縫いの縫い目をそのまま表示しようとすると、縫い目が重なって設定針数が判別できないが、本発明を適用すれば、正方向の布送りにより形成される縫い目と、負方向の布送りにより形成される縫い目とが異なる表示形態で表示されるとともに、第2の表示モードでは、正の送り量の縫い目と、負の送り量の縫い目が重なることなく表示され、第1の表示モードでは、形成される縫い目通りに表示されるので、作業者は、第1の表示モードと第2の表示モードとを切り替えることにより形成される縫い目の確認を確実に行うことができる。
また、正方向の布送りにより形成される縫い目と、負方向の布送りにより形成される縫い目とを異なる表示形態で表示する際に、例えば、一方を直線とし他方を一方の直線より太い破線としたり、一方を実線とし他方を半透明線としたり、双方の色を異ならせるとともに縫い目が重なった部分の色を双方の色の混合色としたりするなど、正方向の布送りにより形成される縫い目と、負方向の布送りにより形成される縫い目とが重なった部分を判別可能とするようにすれば、第1の表示モードにおける表示においても、重なった部分の縫い目の布送り方向を判別できるようにすることができ、より縫い目の確認を確実に行うことができる。
さらに、以上の実施の形態については、本発明を既に登録された縫い目パターンの形状を表示する場合を例に説明したが、本発明は、縫い目パターンの入力設定中にも適用可能であり、この場合、作業者は、表示モードを第1の表示モードと第2の表示モードとを切り替えて縫い目パターンを確認しながら縫い目パターンの入力設定(作成)をすることができ、誤りなく縫い円パターンの入力設定を行うことができる。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
本実施の形態に係るミシンの全体構成を説明するための概略図である。 図1のII−II部分の断面図である。 図2のIII−III部分の断面図である。 本実施の形態に係る送り駆動機構の布送り用パルスモータ近傍の構成を説明するための説明図である。 針振り機構の説明図である。 本実施の形態に係るミシンの制御系を示すブロック図である。 操作パネルの説明図である。 本実施の形態に係る縫い目パターンの一例を示す説明図である。 縫い目パターンの縫い目順を示す説明図である。 縫い目パターンの表示形態を示す説明図である。 本実施の形態におけるミシンの主要な制御に基づくフローチャートである。 本実施の形態におけるミシンの表示処理にかかるサブルーチンのフローチャートである。
符号の説明
3 針棒(針駆動機構)
31 針振り用パルスモータ(針駆動機構)
3a 縫い針
4 ミシンモータ
5 制御装置
6 針振り機構
8 操作パネル
8a 表示部
81 針数スイッチ(布送りデータ入力手段、針振りデータ入力手段)
82 針振り設定スイッチ(針振りデータ入力手段)
83 布送り設定スイッチ(布送りデータ入力手段)
84 登録スイッチ
85 表示モード切替スイッチ(表示モード切替手段)
10 下軸(送り駆動機構)
11 送り歯(送り駆動機構)
20 送り伝動機構(送り駆動機構)
30 角駒(送り駆動機構)
40 送り調整軸(送り駆動機構)
50 布送り用パルスモータ(送り駆動機構)
100 ミシン

Claims (3)

  1. 縫い針の上下動を行う針駆動機構と、
    布送りを行う送り歯に布送り動作の駆動力を付与すると共に、前記送り歯が布を送る布送り量を可変調節可能とする送り駆動機構と、
    所望する縫い目パターンを形成するために、前記送り歯が1針毎に布を送る正または負の布送り量を複数入力する布送りデータ入力手段と、
    前記布送りデータ入力手段により入力された前記布送り量に基づく縫い目パターンの形状を表示する表示部と、を備えるミシンであって、
    前記縫い目パターンの形状を前記表示部に表示する際に、前記布送り量における正の布送り量に基づく縫い目と、負の布送り量に基づく縫い目とを、異なる表示形態で表示するとともに、
    前記入力された正または負の布送り量に基づき、前記縫い目パターンの形状を表示する第1の表示モードと、前記入力された正または負の布送り量に基づく送り方向に関わらず、全ての縫い目の送り方向を同一方向に展開して前記縫い目パターンの形状を表示する第2の表示モードと、を切り替える表示モード切替手段を備えることを特徴とするミシン。
  2. 縫い針の上下動を行う針駆動機構と、
    布送りを行う送り歯に布送り動作の駆動力を付与すると共に、前記送り歯が布を送る布送り量を可変調節可能とする送り駆動機構と、
    前記送り歯が布を送る方向と直交する方向に、前記縫い針の移動を行う針振り機構と、
    所望する縫い目パターンを形成するために、前記送り歯が1針毎に布を送る正または負の布送り量を複数入力する布送りデータ入力手段と、
    前記針振り機構が1針毎に前記縫い針を移動させる針移動量を複数入力する針振りデータ入力手段と、
    前記布送りデータ入力手段及び針振りデータ入力手段により入力された前記布送り量と前記針移動量に基づく縫い目パターンの形状を表示する表示部と、を備えるミシンであって、
    前記入力された正または負の布送り量に基づき、前記縫い目パターンの形状を表示する第1の表示モードと、前記入力された正または負の布送り量に基づく送り方向に関わらず、全ての縫い目の送り方向を同一方向に展開して前記縫い目パターンの形状を表示する第2の表示モードと、を切り替える表示モード切替手段を備えることを特徴とするミシン。
  3. 前記縫い目パターンの形状を前記表示部に表示する際に、前記布送り量における正の布送り量に基づく縫い目と、負の布送り量に基づく縫い目とを、異なる表示形態で表示することを特徴とする請求項2記載のミシン。
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