JP2005080994A - ミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】 適切に縫製終了目標位置で縫製を完了させることを課題とする。
【解決手段】 縫い針の上下動を行う針駆動機構と、布送りを行う送り歯11に布送り動作の駆動力を付与すると共に、送り歯11の送り量を可変調節可能とする送り機構と、針駆動機構と送り機構の動作制御を行う動作制御手段5と、補正送りのための送り量の設定入力を受け付ける補正送り量設定手段と、補正送りの指示を入力する指示入力手段85とを備え、動作制御手段5は、指示入力手段85の入力操作を受けて、針駆動機構と送り機構の停止後に、針駆動機構による一針の上下動動作と、送り機構による設定入力された補正送り量に従った1ストロークの送り動作を行わせる補正送り機能を有している。
【選択図】 図6

Description

本発明は、補正送りを行うミシンに関する。
従来のミシンには、所定の縫製作業を行う際に被縫製物(布地)を所定の方向に送る送り装置が設けられている。近年においては、被縫製物を送る送り歯の移動軌跡を変更させる送り調節機構を備えた送り機構が提案され、実用化されている(例えば、特許文献1参照)。かかる送り調節機構は、送り歯に同じ周期で上下方向の揺動動作と左右方向の揺動動作の付与を行う。そして、送り歯への左右方向の揺動については、揺動方向を可変調節可能として揺動動作を行う角駒(揺動駒)の左右方向成分の揺動を伝達すると共に、角駒の揺動方向を手動の操作レバーやソレノイドにより切り替える構成を採っている。そして、角駒の揺動方向が可変調節されることで、送り歯の左右方向の揺動振幅や位相が変化し、送り歯による布送り量を正方向から逆方向に至るまで切り替えることを可能としている。
上述の送り調節機構は、縫製の全体的な範囲における縫いピッチの設定を行う場合にも使用され、布端部のような縫製終了目標位置で縫製を完了させるために最終針の手前数針について送り量を調節する補正送りを行う際にも用いられる。
特開2000−51557号公報(第3図)
しかしながら、上記送り量調節機構の手動の操作レバーにより送り量を調節して縫製終了目標位置で縫製を完了させる補正送りを行う場合には、ミシンの使用者に取り扱いの技量が要求されて難しく且つ煩雑となり、また、ソレノイドにより送り量の切り替えを行う場合は、適切なタイミングで切り替えを行う必要があり、やはりある程度、技量が要求されるという問題があった。また、いずれの場合にも、縫製終了目標位置を越えて縫製してしまうという縫製ミスを生じる可能性を有していた。
本発明は、適切に縫製終了目標位置で縫製を完了させることを、その目的とする。
請求項1記載の発明は、ミシンを駆動する駆動手段と、当該駆動手段に連動して縫い針の上下動を行う針駆動機構と、当該針駆動機構と同期して送り歯に布送り動作を付与すると共に、当該布送り動作による送り量を可変調節可能とする送り機構と、駆動手段と送り機構に動作を指示する動作制御手段と、を備えたミシンにおいて、所定の送り量を補正する所望の補正送り量を設定する補正送り量設定手段と、駆動手段及び送り機構による一針分の駆動を指示する指示入力手段と、を設け、動作制御手段が、指示入力手段への指示入力を受けて、送り機構を補正送り量設定手段で設定した補正送り量に設定し、駆動手段及び送り機構を一針分駆動する補正送り機能を有する、という構成を採っている。
上記構成では、予め補正送り量設定手段により補正送りのための送り量が設定入力される。そして、送り機構により送り歯が布地の布送り動作を行う一方で、駆動手段に連動して針駆動機構により縫い針が上下動して縫製が行われる。
そして、縫製終了目標位置の手前で、指示入力手段により補正送りの指示入力が行われると、動作制御手段は、送り機構と駆動手段による針駆動機構の駆動とが停止した状態で、予め設定された補正送り量で一針分の布送りを行うと共に一針分の縫製が行われる。この一針分の縫製により、縫製終了目標位置まで到達すれば、そのまま縫製を完了し、また、到達まで余裕があれば、指示入力手段により補正送りの指示入力を行い、到達すれば縫製が完了する。
上記構成では、指示入力手段の一回の指示入力操作により設定された補正送り量で一針分の縫製が行われることから、縫製終了目標位置の手前から、一乃至複数の指示入力操作を行うことで縫製終了目標位置を通過することなく縫製を完了する。特に、補正送り量を通常の縫製時の送り量よりも小さく設定すれば、より正確に縫製終了目標位置で縫製を完了することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、送り機構による布送り動作の送り方向を逆にする送り切り換え機能の実行を指示する送り切り替え手段を備え、動作制御手段が、送り切り替え手段への操作時間の判別により、送り切り替え機能と、送り切り替え手段を指示入力手段に置き換えて行う補正送り機能と、を選択的に実行する選択決定機能を備える、という構成を採っている。
動作制御手段は、選択決定機能により、送り切り替え手段の入力操作時間について閾値が設定され、これを越える入力操作が行われたか否かにより、送り切り替え機能と補正送り機能のいずれを実行するかを決定する。
そして、動作制御手段は、送り切り替え手段により補正送り機能が選択された場合には請求項1記載の発明で前述した動作が行われる。また、送り切り替え機能が選択された場合には、それまで縫製が行われていた送り機構による布送り動作の送り方向が逆に切り替えられる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明と同様の構成を備えると共に、補正送り量設定手段は、送り機構による送り量を補正送り量とするための入力を、通常送りの送り量に対する比率により入力する、という構成を採っている。
上記構成では、請求項1又は2記載の発明と同様の動作が行われると共に、補正送り量が、それまで行っていた通常の縫製における送り量に対する比率により設定入力される。これにより、指示入力手段により補正送り機能が実行されると、今まで行っていた通常の縫製の送り量に対して設定比率を乗じた送り量で補正送りが行われる。
請求項4記載の発明は、請求項1,2又は3記載の発明と同様の構成を備えると共に、駆動手段の回転数検出手段を備え、動作制御手段は、補正送り機能の指示入力時に回転数検出手段による検出回転数が予め設定された数値以上の場合に補正送り機能を実行しない補正送り制限機能を有する、という構成を採っている。
上記構成では、請求項1,2又は3記載の発明と同様の動作が行われると共に、駆動手段がまだ予め決めた回転数以上で回転している状態で指示入力手段により補正送りの指示入力が行われると、その指示入力は動作制御手段により無効化されて補正送りが実行されない。
請求項5記載の発明は、請求項1,2,3又は4記載の発明と同様の構成を備えると共に、縫い針の上下動に同期して布地の送り方向と異なる方向に針振り行う針振り機構を備え、動作制御手段は、補正送り機能の実行に際して、針振り機構の作動を停止する針振り規制機能を備える、という構成を採っている。
針振り機構を備えるミシンの場合、布送り−針落ち−針振り−針落ち−…、或いは布送り且つ針振り−針落ち−布送り且つ針振り−針落ち−…、のように縫製が常に布送り方向に沿って行われるとは限らない。一方、補正送りは、縫製終了目標位置で縫製を完了するために行われるもののため、最終針は布送り方向に沿って縫製が行われるのが通常である。
このため、動作制御手段は、補正送り機能の実行の際には針振り機構の作動を規制することで補正送りによる縫製が布送り方向に沿って行われるようにしている。
請求項1記載の発明は、指示入力手段の一回の指示入力操作により設定された補正送り量で一針分の縫製が行われることから、縫製終了目標位置の手前において一乃至複数の指示入力操作を行うことで、縫製終了目標位置の通過することなく容易に縫製を完了させることが可能となる。
また、補正送り量を通常縫製の送り量よりも小さく設定することにより、より正確に縫製終了目標位置で縫製を完了することができ、また、通常の縫製時の送り量が大きいがために縫製終了目標位置を余分に通過してしてしまうことも回避でき、縫製の仕上がり精度をより向上することが可能となる。
請求項2記載の発明は、動作制御手段が送り切り替え機能を有することから、必要に応じて送り方向の正逆を切り替えて縫製を行うことが可能となる。
また、選択決定機能により、単一の送り切り替え手段で、送り方向の正逆切替と補正送りの二種類の動作の指示入力を行うことが可能となり、部品点数の軽減によるミシンの生産性向上を図ることが可能となる。また、送り方向の正逆切替と補正送りの二種類の動作の指示入力を一の送り切り替え手段に対して行えばよいので、操作性が高く、操作入力手段が幅数ある場合と比較して、操作ミスの低減を図ることが可能となる。
請求項3記載の発明は、補正送り量が直前まで行っていた通常の縫製における送り量の比率により設定入力されるため、縫製終了目標位置にて縫製を完了するために補正送りを実行する場合に、ミシンの使用者が、それまで行っていた縫いピッチから補正送りがどの程度のピッチで行われるかを容易に認識することができるため、縫製終了目標位置の通過等のミスを抑制し、より仕上がり精度の良い縫製を行うことが可能となる。
請求項4記載の発明は、動作制御手段が、補正送り制限機能により、駆動手段が所定回転数以上の場合に補正送りの指示入力があっても実行しないため、駆動手段の高速回転中の補正送りを防止することが可能となる。
請求項5記載の発明は、動作制御手段が、補正送り機能の実行の際に針振り機構の作動を規制するため、補正送りによる縫製が常に布送り方向に沿って行われるようにすることが可能となる。
(ミシンの全体構成)
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本実施の形態に係るミシンは、図1に示すように、ミシン脚卓Z上に載置され、上面に針板が設けられたベッド部1(破線)と、ベッド部1の上方においてベッド部1と略平行に延在するアーム部2、ベッド部1の一端部側に立設されてアーム部2の一端部を支持する胴部と、アーム部2の前端部から下方に延出して上下動自在な針棒3、図示していない上軸を回転駆動する駆動手段としてのミシンモータ4、上軸の回転駆動に連動して針棒3及び縫い針を上下動させる図示しない針駆動機構、縫い針の上下動に同期して布地の送り方向に直交する方向に針振り行う図示を省略した針振り機構、ベッド部1上に載置された布地を送る送り機構、ミシン全体の動作を統合制御する動作制御手段としての制御装置5、送り機構を操作して送り量を変更する手動操作可能な返し縫い用(止め縫い用)の操作レバー6、踏込み量によってミシンモータ4の回転速度を調節する操作ペダル7、送り装置の送り量の上限値や下限値等の設定を行うための各種スイッチを有する操作パネル8、等を備えて構成されている。このミシンは、針棒3の先端に装着された針をミシンモータ4で上下動させながら送り装置により布地を所定の方向に送ることで、布地に縫い目を施すものである。
(送り機構)
まず、図2〜図5を用いて、本実施の形態に係る送り装置の機械的構成について説明する。送り機構は、ミシンモータ4により上軸と同期回転する下軸10の回転運動を送り歯11に伝動する送り伝動機構20、送り歯11の送り量を変更する角駒30、角駒30を嵌め込む送り調節軸40、送り量設定用の駆動モータであるステッピングモータ44等を備えている。
図2は図1のII−II部分の断面におけるベッド部1の断面図であり、ベッド部1の内部を図1における紙面下側から見た状態を示している。ベッド部1内には、図2に示すように、前後方向に延在する軸心を中心に回転自在とされた下軸10が取り付けられている。下軸10は、図示されていないリンク機構やベルト機構のような伝達機構を介してミシンモータ4に連結されている。このため、ミシンモータ4が駆動されると、リ伝達機構を介して下軸10も回転するように構成されている。
下軸10の前側端部には、図示していない布押え足の下方に配置されるとともに針板12に対して出没可能に設けられ、布を送るための送り歯11が取り付けられている。下軸10の後方(胴部側)には、下軸10の回転運動を送り歯11に伝達して送り歯11を駆動する送り伝動機構20が取り付けられている。
図3は、図2のIII−III部分の断面図であり、ベッド部1の上側を紙面上側に配置した状態を示している。送り伝動機構20は、水平送りカム21、水平送りロッド22、水平送り連結桿23、水平送り腕24、水平送り軸25、送り台腕26、送り台27、上下送りリンク28等を備えている。
水平送りカム21は、下軸10に対して偏心した偏心カムを有しており、この偏心カムは、ベアリングを介して回転自在に水平送りロッド22の上側端部に連結している。水平送りロッド22の下側端部は、回転自在に水平送り連結桿23の左右中間部に連結している。
水平送り連結桿23の右側端部は、水平送り腕24の下側端部に回転自在に連結されている。水平送り腕24の上側端部は水平送り軸25の後側端部に固定されている。水平送り軸25は、前後方向の軸心を中心に回転自在とされた状態でベッド部1に取り付けられており、水平送り軸25の前側端部は、送り台腕26の下側端部に固定されている。送り台腕26の上側端部は、送り台27の右側端部に回転自在に連結されている。
送り台27上には送り歯11が固定されている。送り台27の左側端部は、上下送りリンク28の上側端部に回転自在に連結されている。上下送りリンク28の下側端部は下軸10の前側端部に設けられた偏心カム28aを介して回転自在に連結されている。一方、水平送り連結桿23の左側端部には角駒30が連結されている。
角駒30は、送り調節軸40により当該送り調節軸40の軸線方向に直交する方向に沿って往復揺動可能に支持されており、その揺動を行う方向を変更することによって送り歯11の移動軌跡を変更して送り量を変更するという機能を果たすものである。角駒30は、送り調節軸40の前後中間部に形成された溝40aに嵌め込まれており、この溝40aが角駒30の揺動方向を規定している。角駒30は、この溝40aにおける所定の基準位置から一定範囲の揺動が可能とされており、所定の送り調節蓋によって、溝40aから抜けないように構成されている。
図4は、図2に示したベッド部1に備えられたステッピングモータ44の近傍部分を矢印IVの方向から見た場合の一部透視図であり、ベッド部1の上側を紙面上側に配置した状態を示している。送り調節軸40は、前後方向の軸心を中心にして回転自在にベッド部1に取り付けられている。送り調節軸40の後側端部には、第1送り調節リンク41の上側端部が固定されている。第1送り調節リンク41の下側端部は、第2送り調節リンク42の左側端部に回転自在に連結されている。第2送り調節リンク42の右側端部は、第3送り調節リンク43の上側端部に回転自在に連結されている。第3送り調節リンク43の下側端部は、ステッピングモータ44の出力軸44aに固定されている。
(操作レバー)
図5は、図1のアーム部2を矢印Vの方向から見た場合の一部透視図であり、図5(a)は送り機構の操作レバー6を操作する前の状態(非操作状態)を、図5(b)は図5(a)の状態から操作レバー6を下方に押し下げた状態を、各々示している。
操作レバー6は、アーム部2に軸部材6aで回動可能に取り付けられている。軸部材6aには、操作レバー6とともに回動する第1連結部材6bが回動可能に取り付けられており、この第1連結部材6bは付勢手段であるコイルスプリング60によって下方に付勢されている。このため、操作レバー6は上方に回動するように付勢されているが、上方当接部6cによって上方への回動が阻止されている。また、アーム部2内には、操作レバー6の操作量(下方への押し下げ量)を規制するための下方当接部6dが設けられている。
軸部材6aには、操作レバー6および第1連結部材6bとともに回動する第2連結部材6eが回動可能に取り付けられており、この第2連結部材6eの上方端部には、第3連結部材6fの上方端部が回動自在に連結されている。第3連結部材6fの下方端部には、その回動位置を検出するポテンショメータ70が接続されている。
操作レバー6を下方に押し下げて、第2、第3連結部材6e、6fを順次図5における反時計周りに回動させると、第3連結部材6eの回動位置がポテンショメータ70によって検出される。この結果、操作レバー6の操作量がポテンショメータ70によって間接的に検出されることとなる。
ポテンショメータ70は、このように検出された操作レバー6の操作量を所定の電気信号である操作信号に変換し、後述するCPU51に出力する。この際の操作信号は、操作レバー6の操作量の増加に伴って送り量を「負方向」に変更するものである。
なお、送り量を「負方向」に変更するとは、送り歯11が正送り運動を行う状態から逆送り運動を行う方向へと漸次送り量を変更することを意味する。すなわち、本実施の形態においては、操作レバー6が図5(a)に示した初期状態(非操作状態)にあるときには、送り歯11が正送り運動を行うようにあらかじめ設定されている。そして、操作レバー6を下方に押し下げるに従って送り歯11の正送り運動の送り量の絶対値が漸次減少し、送り量ゼロの状態を経て逆送り運動の送り量の絶対値が漸次増加する方向へ向かうように構成されている。
(縫い針、針駆動機構及び針振り機構)
縫い針は、針棒3の下端部に装備され、針棒3は針駆動機構に支持される。そして、縫い針は、針棒3を介して上下方向の往復駆動が行われる。針駆動機構は、ミシンモータ4による上軸の回転駆動力をクランク機構やカム機構等を用いて往復上下方向の駆動力に変換すると共に、針棒3を支持する上下移動体(図示略)に往復上下の移動力の付与を行っている。
かかる移動体は、針棒3を、左右方向を中心として揺動可能に支持している。針振り機構は、針振り用ステッピングモータ31を備え、リンク体を介して移動体に支持された針棒3に揺動力の付与を行い、上下動を行う針棒3に対して所定のタイミングで針振りを実行させている。なお、針振り方向は、布送り方向と直交しており、布送りと針振りとを組み合わせることで縫い方向を任意に設定することを可能としている。
(ミシンの機械的動作)
次に、ミシンの機械的動作について説明する。ミシンのペダル7を踏み込んでミシンモータ4を駆動することによって当該ミシンモータ4と同期して下軸10を回転させると、この下軸10の回転運動が水平送りカム21、水平送りロッド22、水平送り連結桿23および水平送り腕24を介して水平送り軸25に伝達され、水平送り軸25が往復回動運動を行う。そして、水平送り軸25の往復回動運動が送り台腕26および送り台27を介して送り歯11に伝達され、送り歯11の左右方向の往復運動が実現することとなる。
一方、下軸10の回転運動が上下送りリンク28を介して送り台27に伝達されることによって、送り台27上に固定された送り歯11の上下方向の往復運動が実現することとなる。
この結果、送り歯11は、左右方向の往復運動と上下方向の往復運動との合成により円ないし楕円運動を行うことで針板12(ミシンベッド面)上に出没し、布押え足によって上方から押えられた布地を所定の方向に送る布送り運動を行う。
ここで、送り歯11が、針板12から上方へ突出している間に図3において左から右へ移動するように円ないし楕円運動を行うと、布押え足に押えられた布は正送りされる。一方、送り歯11が、針板12から上方へ突出している間に図3において右から左へ移動するように円ないし楕円運動を行うと、布押え足に押えられた布は逆送りされる。
送り歯11の正送りと逆送りの変換は、下軸10の回転位相に対する水平送り軸25の回動位相を変更することで行われるが、下軸10の回転位相や水平送り軸25の回動位相の変更は角駒30の傾斜角度(所定の基準位置に対する回動角度)が変更されることで実現される。すなわち、角駒30が往復揺動動作を行う場合に、その揺動の左右方向成分が送り歯11に伝達される。従って、角駒30が図3に示した初期位置からA方向へ回動した場合には、送り歯11が正送りの運動を行い、角駒30が図3に示した初期位置からB方向へ回動した場合には、送り歯11が逆送りの運動を行う。また、これらの中間位置で角駒30が上下方向に沿って往復揺動を行う場合、左右方向成分はゼロとなるので送りは行われない。
また、送り歯11が正送りする場合でも逆送りする場合でも、送り歯11の運動軌跡は前記したように円形状ないし楕円形状であるが、左右方向の径が変更されることで、送り量が変更される。すなわち、下軸10一回転当たりの水平送り軸25を支点とした送り台腕26の回動角度の範囲が変更されることで、送り台27および送り歯11の運動軌跡における左右方向の径が変更され、これにより、送り量が変更される。具体的には、角駒30の回動角度が大きくなるにつれて下軸10一回転当たりの正逆送り量が大きくなる。
以上のように角駒30の傾斜角度(所定の基準位置からの回動角度)が変更されることによって、送り歯11の送り方向や送り量の変更を行うことができる。角駒30の傾斜角度の変更は、後述する制御装置5の指示に従ってステッピングモータ44によって行われる。
すなわち、操作レバー6を操作することによって図4に示したステッピングモータ44を作動させ、出力軸44aを図4における時計回りに回転させると、第3、第2、第1送り調節リンク43、42、41を順次介して、送り調節軸40がA方向に回動する。一方、出力軸44aが反時計回りに回転すると、第3、第2、第1送り調節リンク43、42、41を順次介して、送り調節軸40がB方向に回動する。このように、ステッピングモータ44が第3、第2、第1送り調節リンク43、42、41を介して送り調節軸40を回動させることにより、角駒30の傾斜角度を変更して、送り歯11の送り方向や送り量を変更することができる。
(ミシンの制御構成)
次いで、本実施の形態に係る送り機構の電気的な構成について、図6を用いて説明する。図6は、ミシンの制御系を示すブロック図である。
制御装置5は、図6に示すように、ミシンの後述する各処理を実行するための処理プログラム又は処理データが書き込まれているROM52と、処理プログラムに従って上記各処理を実行するCPU51と、CPU51の各種処理データを記憶するRAM53とを備えている。また、上記RAM53には、種々のワークメモリやカウンタなどが設けられており、処理におけるワークエリアとしても使用される。
制御装置5は、図示していない入力インターフェースを介してミシンモータ4,その回転数を検出する回転数検出手段としてのエンコーダ32,操作レバー6の操作量を検出するポテンショメータ70,送り機構の送り量の設定動作を行うステッピングモータ44,針振りを行う針振り用ステッピングモータ31,ミシンモータ4の回転数を調節する操作ペダル7,各種設定の入力を行う操作パネル8,送り量を異なる所定の送り量に切り替える送り切り替え手段としてのバックタックスイッチ83,補正送りの実行を指示入力する補正送りスイッチ85及び周期的に上下動を行う縫い針を半周期だけ駆動させる半針縫いスイッチ86とが接続されている。
上記操作ペダル7は、その踏量に応じた信号を出力し、制御装置5のCPU51はその信号出力に応じた回転数でミシンモータ4を回転駆動する。なお、ミシンモータ4はその電源出力回路を介して制御装置5と接続され、駆動電流値を制御することで回転数制御が行われる。
針振り用ステッピングモータ31は、CPU51により、エンコーダ32の出力から認識される針落ちタイミングに対する所定のタイミングで同期を図って駆動制御され、針振りにより縫い針を所定の針落ち位置に位置決めする。
操作パネル8は、縫製に関する各種の設定データの設定入力スイッチを備えると共に、通常送りにおける送り量(以下、通常送り量とする)を数値入力するための通常送り量設定手段としての通常送り量設定ボタン81と、補正送りにおける送り量(以下、補正送り量とする)を設定するための補正送り量設定手段としての補正送り量設定ボタン82とを備えている。この操作パネル8は、いわゆるタッチパネルであり、各種の入力ボタンが切り替え表示される。
ここで、通常送りとは、縫製を一定のピッチで行うための布送りのための送り量であり、縫いピッチと一致する。通常送りについては、二種類の送り量を設定入力することが可能であり、これら送り量は、第一の送り量のデータと第二の送り量のデータとして区別されてRAM53に記憶される。
また、補正送りとは、ROM52に格納された実行プログラムに従ってCPU51が実行する処理により実現する補正送り機能による送り動作であり、詳細は後述するが、縫製が停止されてから所定の送り量でもう一針分の縫いを行う場合の送り動作のことをいう。
補正送り量設定ボタン82は、この補正送りにおける送り量を設定入力するためのスイッチであり、そのときに通常送りの送り量(第一の送り量)に対する比率(具体的には、1/1,1/2,1/3,1/4…の複数のボタンが表示される)が選択的に一つだけ入力設定される。かかる入力が行われると、CPU51では、その比率データをRAM53に記憶する。
なお、操作パネル8による入力設定を数値入力に切り替えることが可能であり、その場合には、数値入力ボタンが表示され、入力数値に応じた送り量データがRAM53に記憶される。
バックタックスイッチ83は、ミシンのアーム部2前側に設けられた押圧式スイッチであり、前述した第二の送り量(通常は送り方向を逆にした返し縫い)による送り量を実行させるための指示を行うスイッチである。
補正送りスイッチ85は、前述した補正送りを実行させるための指示入力を行うためのスイッチであり、ミシンのアーム部2の前側に設けられている。この補正送りスイッチ85の入力信号を受信するとCPU51はROM52に格納されたプログラムにより補正送りを実行する。
半針縫いスイッチ86は、ミシンのアーム部2の前側に設けられており、この半針縫いスイッチ86の入力信号を受信すると、CPU51は停止状態にあるミシンモータ4に対してエンコーダ32の出力を参照しながら半回転分駆動させる動作制御を行う。この半針縫いスイッチ86は、例えば、針落ち状態で縫い針の上下動が中断された後で、縫い針を上方に復帰させるために使用される。
(制御装置における主要な制御)
制御装置における主要な制御について説明する。
CPU51は、ROM52に格納された各種のプログラムを実行することで以下の各機能を実現する。
(1)補正送りスイッチ85の入力操作を受けて、針駆動機構と送り機構とを駆動するミシンモータ4の停止後に、針駆動機構による一針の上下動動作と、送り機構による設定入力された第一の送り量に対する所定の比率の補正送り量に従った一針分の送り動作を行わせる補正送り機能
(2)バックタックスイッチ83の入力操作を受けて、針駆動機構の駆動を継続しつつ、予め設定された一方の送り量(第一の送り量)から他方の送り量(第二の送り量)に切り替えて送り機構による送り動作を行わせる送り切り替え機能
(3)補正送り機能の指示入力時にエンコーダ32による検出回転数が予め設定された数値以上の場合に補正送り機能を実行しない補正送り制限機能
(4)補正送り機能の実行に際して、針振り機構の作動を停止する針振り規制機能
(1)の補正送り機能について説明する。この補正送り機能は、縫製終了目標位置で縫製を完了させるために縫製終了目標位置の手前で通常送りを停止し、その後、一針ずつ予め調整された送り量(補正送り量)で縫製を行わせる機能である。
この補正送り機能は、ミシンの使用者が、操作ペダル7の踏み込みを止めた状態で補正送りスイッチ85から指示入力が行われ、CPU51は、その指示入力を検知すると、補正送り量設定ボタン82で予め設定された補正送り量の倍率を現在の通常送り量(第一の送り量)に乗じて補正送り量を算出し、送り歯11が算出した補正送り量で送りを行うようにステッピングモータ44による角駒30の位置制御を行い、ミシンモータ4の一回転分の駆動を行う動作制御を行う。
なお、この補正送りの指示入力については、入力操作が複数回行われると、その入力回数分行われる。
また、ステッピングモータ44による角駒30の位置制御は、送り量とステッピングモータ44の回転角度との関係を示すテーブルを予めROM52等の記憶手段が用意していることが望ましい。
(2)の送り切り替え機能は、通常送りを行っている場合において、バックタックスイッチ83の指示入力により、予め通常送り量決定ボタンにより設定された二種類の送り量の内の一方から他方の送り量を逆にした送り量に切替を行う機能である。
CPU51は、通常送りにより縫製を行う場合、当初はRAM53に記憶された第一の送り量のデータを参照して第一の送り量で送りを行うようにステッピングモータ44による角駒30の位置制御を行い、ミシンモータ4の回転駆動を開始して縫製を行う動作制御を行う。そして、その縫製中において、バックタックスイッチ83による後述する送り切り替え機能の指示入力を検知すると、CPU51はRAM53に記憶された第二の送り量のデータを参照して第二の送り量で送りを行うようにステッピングモータ44による角駒30の位置制御を行い、継続して縫製を行う動作制御を行う。また、既に、第二の送り量で送りを行っている場合には、第一の送り量で送りを行うようにステッピングモータ44の動作制御を行う。
なお、予め設定する各送り量は、通常の縫製と逆方向の送り量であっても良い。前述したように、送り機構では角駒30の位置により正方向(通常の縫製における送り方向)から逆方向の送りまで調節可能であり、この通常送り量については、送り機構で設定可能な範囲であれば良い。
(3)の補正送り制限機能は、補正送り機能の実行に際して、ミシンモータ4の回転数による制限を設ける機能である。即ち、CPU51は、補正送りスイッチ85又はバックタックスイッチ83による補正送り機能の指示入力を検知すると、そのときのエンコーダ32の出力を参照し、予めROM52に記憶された機能実行の最小値となる回転数の閾値と比較する。そして、検出回転数が閾値以上の場合には、その指示入力を無効として実行せず、検出回転数が閾値未満の場合には、ミシンモータ4の停止を待ってから補正送りの動作制御を行う。
(4)の針振り規制機能は、針振りを要する縫製における補正送りの実行の際には、針振りを行うことなく、直進方向の縫製を行うようにする機能である。針振りを要する縫製を行う場合は、縫製のデータ中に、何針目でどの程度の幅で針振りを行うかが記録されており、針振り規制機能を有していないと、補正送りを実行する場合に、丁度それが針振りを行う針数を一致すると、針振りが行われてしまうので、補正送りが直進方向に行われないこととなる。しかしながら、補正送りは、縫製完了目標位置により近づけて縫製を完了させることを目的とするので、このように針振りが行われることは好ましくない。
そこで、CPU51は、補正送り機能の実行に際して、補正データが針振りを示している場合でも、これを無効とし、針振り機構の針振りステッピングモータ31の作動を制止した状態で、予め設定された補正送り量で補正送りを実行するように動作制御を行う。
(制御装置における主要な制御に基づくミシンの動作説明)
上述した制御装置における主要な制御に基づくミシンの動作説明を図7のフローチャートに基づいて説明する。なお、通常送りの第一、第二の送り量と補正送り量は既に設定入力されていることを前提とするものとする。
まず、ミシンの操作ペダル7が使用者により踏まれたことをCPU51は認識すると(ステップS1)、RAM53に記録された第一の送り量を参照し、送り機構のステッピングモータ44を駆動させて角駒30の揺動方向を設定する(ステップS2)。
さらに、CPU51は、ミシンモータ4を操作ペダル7の踏量に応じた回転数でミシンモータ4を駆動し、縫製データ中に針振りデータが含まれている場合は、それに応じた駆動量及び駆動タイミングで針振りステッピングモータ31を駆動する動作制御を行う(ステップS3)。これにより、縫製データに従って通常送りによる縫製が行われる。
そして、CPU51は、指示入力があるまで、通常の縫製を継続する(ステップS4)。かかる状態で指示入力を検知すると、CPU51は、それがバックタックスイッチ83からの指示入力か補正送りスイッチ85によるものかを判断し(ステップS5)、バックタックスイッチ83からの指示入力ではない場合には補正送りスイッチ85からの入力であるとして(ステップS6)ステップS7に移行する。
また、バックタックスイッチ83からの入力の場合には、CPU51は、切り替え機能に従い、第一の送り量から第二の送り量となるようにステッピングモータ44の動作制御を行い(ステップS12)、ステップS3に戻って、通常送りの縫製状態に戻る。
また、入力操作時間が閾値を越える場合には、ステップS7に移行する。
ステップS7では、CPU51は、補正送り制限機能に従い、エンコーダ32により現在のミシンモータ4の回転数を検出する(ステップS7)。そして、その回転数が所定の閾値以上の場合には、その指示入力を無効としてステップS3に戻り、通常送りによる縫製を継続する。また、回転数が所定の閾値未満の場合には、ミシンモータ4の停止を確認する(ステップS8)。停止していない場合には、再び、ステップS7に戻って、回転数の検出及び閾値との比較を行う。
また、ミシンモータ4の停止を確認すると、CPU51は、補正送り機能に従って、補正送りを実行する。即ち、CPU51は、RAM53に記憶された補正送り量を参照し、当該補正送り量となるようにステッピングモータ44の動作制御を行う(ステップS9)。さらに、ミシンモータ4の一回転分の駆動を行い、一針分の縫製を行う動作制御を行う(ステップS10)。また、このとき、CPU51は、針振り規制機能に従い、縫製データによりその一針が針振りを行う針数である場合でも針振り用ステッピングモータ31の駆動を制止する動作制御を行う。
さらに、補正送りの実行後には、CPU51は、さらに補正送りの指示入力があるか否かを補正送りスイッチ85又はバックタックスイッチ83の入力の有無から判断する(ステップS11)。指示入力があった場合は、ステップS9に戻り、再度、補正送りの動作制御を行う。また、指示入力がない場合には、動作制御を終了する。
(実施形態の効果)
以上のように、本実施形態たるミシンでは、制御装置5による補正送り機能により、縫製終了目標位置の手前から任意の補正送り量で一針ごとの補正を行うことができるため、縫製終了目標位置の通過することなく容易に縫製を完了させることが可能となる。また、補正送り量を通常縫製の送り量よりも小さく設定することで、より正確に縫製終了目標位置で縫製を完了することができ、また、縫製終了目標位置を余分に通過することを回避できるため縫製の仕上がり精度を向上することが可能となる。
また、補正送り量は、通常送り量の比率により設定することができるので、今現在の縫製ピッチから補正送り量を容易に把握することが可能となり、より縫製の仕上がり精度を向上することが可能となる。
また、制御回路5による補正送り制限機能により、ミシンモータの高速回転中の補正送りを防止することができ、例えば、操作ペダル7によりミシンモータ4の回転状態を維持したままの補正送りを回避することが可能となる。
また、制御回路5による補正送り機能により、補正送り時に針振りを防止するため、縫製完了目標位置における最終針の縫い目の曲がりを防止すると共に、例えば、補正送りをしようとする針数がたまたま縫製データでは送り方向に布送りを行わない縫い目の形成であった場合(例えば、送り方向と直交する方向に縫い目を形成するような針振りのみで送りを行わない縫い目を形成する場合)であっても、補正送りにおいて、縫製が常に布送り方向に沿って行われるようにすることが可能となる。
前述の実施形態においては、補正送りの実行のために補正送りスイッチ85を設けたが、これに替えて、バックタックスイッチ83により、その押圧時間に応じて、前述した送り切り替え機能と補正送り機能の実行を制御装置5に対して選択的に指示入力することを可能としても良い。
かかる場合、制御装置5のCPU51は、ROM52に格納された各種のプログラムを実行することで、バックタックスイッチ83の選択入力操作の入力操作時間の長短の差により補正送り機能と送り切り替え機能のいずれを実行するかを決定する選択決定機能を備えることとなる。
かかる選択決定機能の実行に際して、CPU51は、上記補正送り機能と送り切り替え機能の指示入力の識別をバックタックスイッチ83の入力操作時間から判断するため、予めROM52に記憶された入力操作時間の閾値を参照する。そして、CPU51に併設された図示しない計時回路により、バックタックスイッチ83の入力を検知すると、その入力操作が継続された時間の計時を行う。そして、計時時間が閾値以下の場合(以下、早押しという)には、送り切り替え機能の指示入力と判別し、当該機能の実行に移行する。また、計時時間が閾値を越える場合(以下、長押しという)には、補正送り機能の指示入力と判別し、当該機能の実行に移行する。
なお、早押しと長押しの場合にそれぞれ実行する機能は逆であっても良い。
また、上記構成とする場合は、バックタックスイッチ83が現在いずれの機能を受け付けている状態にあるかを表示する受付機能表示手段を制御装置5に併設することが望ましい。この受付機能表示手段は、例えば、二つの機能ごとに対応する表示ランプを備えている。
そして、CPU51は、送り切り替え機能と補正送り機能のいずれの指示入力と判断したかに応じて、受付機能表示手段84の対応する機能表示ランプを点灯させる動作制御を行う。
このように、制御装置5の選択決定機能により、単一の指示入力手段であるバックタックスイッチ83から送り切り替え機能と補正送り機能の二種類の機能の指示入力を行うことが可能となり、部品点数の軽減によるミシンの生産性向上を図ることが可能となる。また、送り切り替え機能と補正送り機能の二種類の機能の実行の指示入力を一の指示入力手段に対して行えばよいので、複数あるスイッチから適切なものを選択する場合よりも誤動作を低減し、また、選択判断の煩雑性を解消するのでミシンの操作性を向上することが可能となる。
本実施の形態に係る送り機構を備えたミシンの全体構成を説明するための概略図である。 図1のII−II部分の断面図である。 図2のIII−III部分の断面図である。 本実施の形態に係る送り機構のステッピングモータ近傍の構成を説明するための説明図である。 本実施の形態に係る送り機構の操作レバー近傍の構成を説明するための説明図であり、図5(a)は操作レバーを操作する前の状態(非操作状態)を、図5(b)は図5(a)の状態から操作レバー6を下方に押し下げた状態を、各々示している。 本発明の実施形態たるミシンの制御系を示すブロック図である。 本発明の実施形態たるミシンの制御装置における主要な制御に基づくフローチャートである。
符号の説明
3 針棒
4 ミシンモータ(駆動手段)
5 制御装置(動作制御手段)
11 送り歯
30 角駒
44 ステッピングモータ
81 通常送り量設定ボタン(通常送り量設定手段)
82 補正送り量設定ボタン(補正送り量設定手段)
83 バックタックスイッチ(送り切り替え手段)
85 補正送りスイッチ(指示入力手段)

Claims (5)

  1. ミシンを駆動する駆動手段と、
    当該駆動手段に連動して縫い針の上下動を行う針駆動機構と、
    当該針駆動機構と同期して送り歯に布送り動作を付与すると共に、当該布送り動作による送り量を可変調節可能とする送り機構と、
    前記駆動手段と前記送り機構に動作を指示する動作制御手段と、を備えたミシンにおいて、
    所定の送り量を補正する所望の補正送り量を設定する補正送り量設定手段と、
    前記駆動手段及び送り機構による一針分の駆動を指示する指示入力手段と、を設け、
    前記動作制御手段が、前記指示入力手段への指示入力を受けて、前記送り機構を前記補正送り量設定手段で設定した補正送り量に設定し、前記駆動手段及び送り機構を一針分駆動する補正送り機能を有することを特徴とするミシン。
  2. 前記送り機構による布送り動作の送り方向を逆にする送り切り換え機能の実行を指示する送り切り替え手段を備え、
    前記動作制御手段が、前記送り切り替え手段への操作時間の判別により、前記送り切り替え機能と、前記送り切り替え手段を前記指示入力手段に置き換えて行う補正送り機能と、を選択的に実行する選択決定機能を備えることを特徴とする請求項1記載のミシン。
  3. 前記補正送り量設定手段は、前記送り機構による送り量を前記補正送り量とするための入力を、通常送りの送り量に対する比率により入力することを特徴とする請求項1又は2記載のミシン。
  4. 前記駆動手段の回転数検出手段を備え、
    前記動作制御手段は、前記補正送り機能の指示入力時に前記回転数検出手段による検出回転数が予め設定された数値以上の場合に前記補正送り機能を実行しない補正送り制限機能を有することを特徴とする請求項1,2又は3記載のミシン。
  5. 前記縫い針の上下動に同期して布地の送り方向と異なる方向に針振り行う針振り機構を備え、
    前記動作制御手段は、前記補正送り機能の実行に際して、前記針振り機構の作動を停止する針振り規制機能を備えることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載のミシン。
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