JP4139796B2 - 模造イグサの残留応力除去方法 - Google Patents

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Description

本発明は、模造イグサの残留応力除去方法に関するものである。
模造イグサとは、天然イグサのような外観を有し、織って畳表にできるものであればよく、特別どのようなものというわけではない。
この模造イグサは、最近、紙を原料にするもの、プラスチックを原料にするもの等種々のものが市販されている。
特に熱可塑性樹脂を原料とするものが最も多く使用されている。これは、熱可塑性樹脂のテープを狭い過熱部材中を通過させ、不規則に収束形成し、且つ、表面に融着皮膜を形成したものである。これは、プラスチック性であるための種々の特性を備えている。
具体的な製造方法としては、インフレーション装置からの原料テープを、加熱装置中に導入し不規則に収束させる。これをピンチロールで引っ張り、その後の切断工程に送るものである。切断工程で所定の長さに切断すれば完成である。
しかし、この従来の方法でも次のような欠点があった。
加熱装置である狭い空隙をテープ状体が通過する場合に、大きな抵抗があるため、ピンチロールでは相当の力で引っ張る必要がある。この時に、ピンチロールはその力に見合うだけの力で模造イグサを押圧把持する。この把持力によって、模造イグサが偏平になることが避けられない。
このように偏平した模造イグサは、織った場合にボリューム感がなく、風合が悪い。更に、互いに隣接するイグサ同士の接触部が円筒状のものと比較して小さくなり、ダニ等が通過できるようになる場合がある。
そこで、出願人は、できた模造イグサを温水中を通過させる方法を考案し、特許文献1の通り特許も得ている。これは、扁平した模造イグサを温水中で熱膨張させ真円に近くするものである。これである程度の扁平は解消される。
特許第3195968号
しかし、真円性は改良されても、まだこの模造イグサには熱応力が残存している。このため、単に放置するだけで徐々に縮む。1m程度の模造イグサで約3〜5mm縮む。この程度縮むと、表として織り畳にした場合に数週間〜数ヶ月で本来縁の中にある糸目がまばらに見えてくるという症状が起こる。これでは見栄えが悪い。
そこで、本発明者は、できるだけ残留応力を減らし、イグサとして出荷した後収縮のほとんどない模造イグサを提供する。
以上のような状況に鑑み、本発明者は鋭意研究の結果本発明模造イグサの残留応力除去方法を完成させたものであり、その特徴とするところは、熱可塑性樹脂を原料とするもので、所定の模造イグサ形状に成型した後、冷却工程を経て所定長さに切断し、該切断したものを、再度40〜90℃の加熱室内において少なくとも1時間以上エージングすることを特徴とする模造イグサの残留応力除去方法。
ここで熱可塑性樹脂とは、加熱することによって粘度が低下し成形可能になる樹脂をいい、ポリプロピレン等のポリオレフィンがその代表であるが、これら以外のものでもよい。また、複数の樹脂を混合したものでもよい。この樹脂には、通常混合される、炭カルのようなフィラー、耐候剤、顔料、つや消し剤等を混合してもよい。
本発明でいう所定の模造イグサ形状に成型するとは、模造イグサ状に成型するものであればよく、その製造方法は問わない。例えば、熱可塑性樹脂の発泡体を棒状に押出し、イグサ状にしたものでもよい。また、テープを渦巻き状に巻いて表面を融着してイグサ状にしたものでもよい。熱可塑性樹脂で製造し、イグサに外観が似ていれば何でもよい。
しかし、なかでも長手方向に延伸された熱可塑性樹脂製のテープ状体を、狭い空隙を形成する加熱部材中に通過させることによって、不規則に収束形成し、且つ表面に融着皮膜を形成させて成型した模造イグサが好適である。
このテープ状体は、どのように製造してもよいが、インフレーション加工により筒状にしたものを、そのまま畳んで2枚にし、それを適当な幅に裁断して用いるのが好適である。この適当な幅のテープを上下の2枚だけでなく、複数組を合わせて加熱部に通過させて1本の模造イグサにするのがよい。テープ状体の厚みは、0.005〜0.05mm程度がよい。また、裁断する幅は20〜50mm(延伸後の幅)程度であるがどちらもこれに限定するものではない。また、延伸するのであるが、延伸倍率は限定はしないが、通常2〜7倍程度である。
このテープ状体には、必須要件ではないが、多数の凹凸皺を設けるとよい。凹凸皺とは、前記テープ状体の長手方向に平行に存在するような波のような皺であり、規則的である必要はない。このような皺によって、模造イグサに所謂こしの強さと、その間に水分等を吸収できるため、吸水性を付与することできる。
狭い空隙とは、テープ状体を単に収束させた状態よりも、狭いという程度の意味であり、通常は1.0〜1.5mm程度である。この値は、出来上がりの模造イグサの径によって定まるものであり、天然のイグサに近いものを製造する場合には、1mm前後である。
加熱部材は、上記狭い空隙そのものがヒーターのように電気で加熱するものでも、狭い空隙の周囲に加熱部材が存在してもよい。
不規則に収束とは、テープ状体を規則的に折り畳んだり、巻き込んだりせず、ランダムに皺をよらせて内部にテープ状体を有する筒状体にすることをいう。
冷却工程とは、通常は空気冷却であり、冷却風を送るだけであるが、水冷にしてもよい。また、単に放置しておくだけや、連続式の場合には、単にそのまま送るだけでよい。この冷却工程後、模造イグサは所定長さに切断される。これは次工程のエージングを容易にするためである。切断長さは、畳にする長さであり、通常の畳の場合には90〜100cm程度であるが、大畳ならばより長くてもよい。
このように単に所定の長さに切断したものでもよいが、織機によって畳表に織ったものでもよい。織って巻き反にした方が取扱いや後述する加熱室への充填が容易である。しかし、織った後であるため畳の縦糸間隔が小さくなる。よって、それを防止するにはその収縮の分を考慮して織機の縦糸間隔を設定しておく方法もある。
加熱室とは、ある程度密閉でき温度管理が可能な容器である。エージングの温度としては、40〜90℃である。また、エージング時間は少なくとも1時間である。残留応力は高温であれば短時間で解消されるが、高温で短時間で行なうと、容器内の温度が均一になる時間やすべての模造イグサが同じ温度になるまでの時間等により、均一な応力除去が難しくなる。よって、最低でも1時間程度はかけるようにする。
エージングの温度や時間は、模造イグサの原料や製法によって異なるが、天然イグサと同じ程度の太さであれば、おおよそ次のようである。40℃ならば20時間、60℃ならば10時間、80℃ならば3〜4時間程度である。
この加熱室の加熱方法は自由であるが、単なる電気ヒーター、温風吹き込みタイプ、遠赤外線ヒーター等どのようなものでもよい。温度管理の容易なものが望ましい。
次に製造されたイグサを一旦温水によって真円性を確保し、それを同じようにエージングしてもよい。即ち、80〜100℃の温水容器の中に模造イグサを通過させる。よって、通過させた後、裁断し同様に加熱室内に入れるのである。
模造イグサとして、即ち天然イグサに近似させるためには(勿論、近似させる必要はないが、そのような場合は)、次の数値が重要である。製品の直径、充填率、フィルムの厚さ、各テープ状体の幅である。ここで、充填率とは、フィルム自体の断面積を出来上がりのイグサの断面積で除したものであり、イグサの断面に占めるフィルムの割合である。
発明者等の実験によると、模造イグサを天然品に近づけるためには、次の数値が好ましいことが判明した。
(1) 製品の直径は、1.0mm 〜3.0mm
(2) 充填率は、50〜90%
(3) フィルムの厚みは、 5〜50μ
勿論、この範囲に入ることが必須要件ではなく、天然品に近いものが製造できるという意味であり、天然品との類似性にこだわらなければ、この範囲に入れる必要はない。
以上詳細に説明した本発明では、次のような大きな効果がある。
(1) 長時間をかけてエージングしているため、残留応力が非常に少なく、そのまま放置しても縮むことはない。
(2) 真円化するための温水通過と併用するとほとんど残留応力はない。
以下図面に示す実施例に基づき本発明をより詳細に説明する。
図1及び図2に本発明方法を実施する装置の1例を示す。この例では、2つの工程に分離して行なっている。図1は、不規則に収束形成する前までの段階であり、図2はその後の工程を行なう。
テープ状体製造工程では、原料となる熱可塑性樹脂をインフレーション装置1のフィーダー2に導入し、加熱して金型3から押し出し、冷却装置4を通して中空の状態で膨出させる。この例では、中空状態の径は 400〜800 mm程度であり、厚みは、0.03〜0.07mm程度である。これをロール5間に通過させて二重フィルムにした後、カッター6でスリット幅30〜80mm程度に長手方向に裁断する。次いで2〜7倍に延伸する。延伸は加熱装置7で 100〜150 ℃前後に加熱してロール8で引っ張るだけでよい。これをアニールするため、再度加熱装置9を通過させる。そして巻取りロール10に巻き取る。
収束成形工程では、巻取りロール10からテープ状体(裁断されている)を加熱収束装置11の空隙に導入する。この空隙の径は、約1.0mm である。加熱温度としては、300 〜400 ℃程度であり、通過速度は、40〜100 m/分程度でよい。通過後フィルムは、空隙の径よりも膨張するためほぼ1.5mm 程度の径になる。
次に、空隙から送出された模造イグサは、冷却工程を通過する。この例では、単に放置しているだけである。次いで、所定の寸法(通常は、1〜2m)にカッター12により裁断する。これで、模造イグサ13の出来上がりである。
この裁断された模造イグサを加熱室14に入れる。そして加熱して(この例では、80℃)、3時間放置する。
図3は、この加熱室14の1例の断面図である。内部に模造イグサ13を収納する棚部15があり、上部と背面部に遠赤外線装置16が設けられている。この遠赤外線装置16によって効率よく加熱される。また、温度の均一化を図るため、ブロアのような空気循環装置を設けてもよい。
また、温度センサーとコントローラー(コンピューター等)を設けて温度の自動制御を行なってもよい。
このように加熱室14で十分にエージングした後の模造イグサを長期間放置してその収縮を観察したが、1m当たり1mmも収縮しなかった。よって、十分残留応力が除去されたと考えられる。
本発明方法を実施する装置の例の一部を示す概略側面図である。 本発明方法を実施する装置の例の一部を示す概略側面図である。 本発明方法を実施する装置の例の一部を示す概略断面図である。
符号の説明
1 インフレーション装置
2 フィーダー
3 金型
4 冷却装置
5 ロール
6 カッター
7 加熱装置
8 ロール
9 加熱装置
10 巻取りロール
11 加熱収束装置
12 カッター
13 模造イグサ
14 加熱室
15 棚部
16 遠赤外線装置

Claims (3)

  1. 熱可塑性樹脂を原料とするもので、所定の模造イグサ形状に成型した後、冷却工程を経て所定長さに切断し、該切断したものを、再度40〜90℃の加熱室内において少なくとも1時間以上エージングすることを特徴とする模造イグサの残留応力除去方法。
  2. 該切断したものは、長手方向に延伸された熱可塑性樹脂製のテープ状体を、狭い空隙を形成する加熱部材中に通過させることによって、不規則に収束形成し、且つ表面に融着皮膜を形成させた後、冷却工程を経て所定長さに切断したものである請求項1記載の模造イグサの残留応力除去方法。
  3. 該冷却工程後、80〜100℃の温水中を通過させ、所定長さに切断した後40〜90℃の加熱室内において少なくとも1時間以上エージングするものである請求項1又は2記載の模造イグサの残留応力除去方法。
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