JP4139738B2 - 回路基板検査装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、検査対象の回路基板に対して所定の電気的検査(静電容量に基づく良否検査)を実行可能に構成された回路基板検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の回路基板検査装置として、出願人は、検査対象の回路基板(P)についての電気的検査を可能に構成した回路基板検査装置(1)を特開2001−13192号公報に開示している。この回路基板検査装置(1)は、プローブ(7a)、電極部(9)、エア給排装置(10)および制御装置(11)を備えて構成されている。プローブ(7a)は、プローブ移動機構(5a)に取り付けられて回路基板(P)上のランドに接触させられる。電極部(9)は、平板状の電極(31)と、電極(31)の表面に貼付された絶縁フィルム(32)と、上面開口の箱形に形成されて電極(31)の裏面に固定された容器(33)とを備えている。この場合、電極(31)および絶縁フィルム(32)には、複数の吸入口(34)が連通形成されている。また、容器(33)には、エアホース(35)を介してエア給排装置(10)が接続されている。エア給排装置(10)は、容器(33)における内部空間(S)の空気を吸引することによって回路基板(P)を電極部(9)に吸着する。制御装置(11)は、プローブ移動機構(5a)およびエア給排装置(10)に対する駆動制御、プローブ(7a)および電極部(9)を使用しての静電容量測定、並びに測定した静電容量に基づく回路基板(P)の良否検査処理などを実行する。
【0003】
この回路基板検査装置(1)を用いて回路基板(P)を検査する際には、まず、回路基板(P)を電極部(9)の上に載置する。次に、エア給排装置(10)が制御装置(11)の制御下で内部空間(S)の空気を吸引して絶縁フィルム(32)と回路基板(P)との間の空気を内部空間(S)に吸引する。これにより、回路基板(P)が電極部(9)に吸着される。次いで、制御装置(11)がプローブ移動機構(5a)に対して回路基板(P)の表面側における任意のランドにプローブ(7a)を接触させる。続いて、制御装置(11)は、プローブ(7a)と電極(31)との間に検査用信号としての交流信号を出力すると共に、回路基板(P)のランドと電極(31)との間の静電容量を測定する。次に、制御装置(11)は、測定した静電容量と、良品の回路基板(P)から吸収した検査用基準値とを比較する。この際に、例えば、測定した静電容量が検査用基準値よりも小さいときには、プローブ(7a)を接触させたランドと、そのランドに導体パターンを介して接続されるランドとの間のいずれかの部位に断線が生じていると判別する。この検査処理を回路基板(P)上のすべてのランドに対して順次実行することにより、回路基板(P)の良否が判別される。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−13192号公報(第3−5)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の回路基板検査装置(1)には、以下の改善すべき課題がある。すなわち、この従来の回路基板検査装置(1)では、複数の吸入口(34)を介して絶縁フィルム(32)と回路基板(P)との間の空気を吸引することによって電極部(9)に回路基板(P)を吸着する構成が採用されている。この場合、検査対象の回路基板(P)には、その表裏面間を連通するスルーホールが形成されているものが数多く存在し、回路基板(P)を吸着する際に、スルーホールと吸入口(34)とが連通した状態となる。したがって、このような回路基板(P)を検査対象とする場合、回路基板(P)を吸引する力が弱くなることに起因して回路基板(P)を確実に吸着するのが困難となるおそれがある。そこで、出願人は、絶縁フィルム(32)に代えて、絶縁性を有する布や多孔質の絶縁板などの通気性を有する絶縁体を使用することで、スルーホールが数多く形成された回路基板(P)であったとしても、基板面全域を均一に吸引して吸着する構成を考案している。しかし、通気性を有する絶縁体は、大気中の水分等を吸湿し易い特性を有している。この場合、絶縁体が吸湿状態に至ったときには、回路基板(P)のランドと電極(31)との間の誘電率が変化したり、最悪の場合には、絶縁性が損なわれたりするおそれがある。したがって、絶縁性を有する布や多孔質の絶縁板などの絶縁体を採用した場合、絶縁体が吸湿状態に至ったことに起因して、静電容量を正確に測定するのが困難となる結果、回路基板(P)について誤った良否検査を行うおそれがある。
【0006】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、回路基板の基板面全域を均一に吸引可能としつつ、絶縁体が吸湿状態に至ったことに起因する誤った良否検査を回避し得る回路基板検査装置を提供することを主目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく請求項1記載の回路基板検査装置は、プローブ移動機構に取り付けられて検査対象の回路基板における一面に接触させられる検査用プローブと、通気性を有する絶縁体がその表面に配設されると共にその表裏面間を連通する複数の吸入口が形成された平板状の電極を有して前記回路基板の他面に当該絶縁体を接触可能に配設された電極部と、当該電極部を介して吸引することによって前記回路基板を当該電極部に吸着する吸引手段と、前記検査用プローブおよび前記電極の間に測定用交流信号を出力して当該測定用交流信号の電圧位相および電流位相の間の位相差を測定する測定部と、前記プローブ移動機構、前記吸引手段および前記測定部の動作を制御する制御部とを備えた回路基板検査装置であって、前記制御部は、前記プローブ移動機構に対して前記検査用プローブを前記絶縁体に接触させた状態で、前記測定部に対して位相差を測定させ、当該位相差が所定条件を満たすときに前記吸引手段に対して前記回路基板を前記電極部に吸着させると共に前記測定部に対して当該回路基板における各導体パターンおよび前記電極の間の静電容量を測定させてその各静電容量に基づいて当該回路基板の良否を検査する。
【0008】
請求項2記載の回路基板検査装置は、請求項1記載の回路基板検査装置において、前記制御部は、前記位相差が前記所定条件を満たさないときに、所定の待機時間を経過した後に前記測定部に対して前記位相差を再び測定させて、その位相差が前記所定条件を満たすときに前記静電容量の測定を開始させる。
【0009】
請求項3記載の回路基板検査装置は、請求項1または2記載の回路基板検査装置において、前記制御部は、前記測定部に対して前記位相差を測定させるのに先立ち、前記絶縁体に対する吸引を前記吸引手段に開始させる。
【0010】
請求項4記載の回路基板検査装置は、請求項1から3のいずれかに記載の回路基板検査装置において、前記制御部は、前記測定部に対して前記位相差を測定させる際に、前記絶縁体および前記電極の間の静電容量を測定させてその静電容量が基準範囲内のときに前記各静電容量に基づく前記回路基板の良否検査を実行する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る回路基板検査装置の好適な発明の実施の形態について説明する。
【0012】
最初に、回路基板検査装置1の構成について、図面を参照して説明する。
【0013】
回路基板検査装置1は、図1に示すように、プローブ移動機構2、検査用プローブ3、電極部4、測定部5、吸引ポンプ6、操作部7、表示部8および制御部9を備えて構成されている。プローブ移動機構2は、制御部9の制御下でプローブ3を上下左右に移動させることにより、プローブ3の先端部3a(図2参照)を回路基板Pの一面に形成されているランド等に接触させる。検査用プローブ(以下、「プローブ」ともいう)3は、接触型のコンタクトプローブであって、図2に示すように、プローブ固定部3bを介してプローブ移動機構2(同図では図示せず)に取り付けられている。電極部4は、平板状の電極11と、上面開口の箱形に形成されて電極11の裏面が密着固定される容器12と、通気性を有し電極11の表面に貼付された絶縁シート13とを備えて、絶縁シート13上に回路基板Pを載置可能に構成されている。この場合、電極11には、その表面(絶縁シート13の裏面)と容器12の内部空間Sとを連通させる複数の吸入口11a,11a・・がその表裏面間を貫通するように形成されている。また、容器12には、内部空間S内の空気を吐出するための吐出口がその側面に形成されて、この吐出口がエアホース(図示せず)を介して吸引ポンプ6に接続されている。さらに、絶縁シート13は、本発明における絶縁体に相当し、一例として多孔質材料によって平板状に形成されて電極11の表面に貼付される。
【0014】
測定部5は、制御部9の制御に従い、プローブ3および電極部4(電極11)を介して測定対象体に測定用交流信号を出力して、出力した測定用交流信号の電圧の位相とその測定対象体(プローブ3)および電極11間を流れる電流の位相との間の位相差と、その測定対象体および電極11間の静電容量とを測定する。吸引ポンプ6は、本発明における吸引手段に相当し、制御部9の制御下で電極部4における内部空間Sの空気を吸引して、電極11の吸入口11a,11a・・および絶縁シート13を介して絶縁シート13の表面側の空気を吸引することによって(つまり電極部4を介して吸引することによって)回路基板Pを電極部4に吸着する。操作部7は、回路基板検査装置1の動作条件を設定操作するための各種操作ボタンや、検査開始および検査終了を指示するための操作ボタンなどが配列されて構成されている。表示部8は、制御部9の制御下で回路基板Pについての良否検査結果や、後述するエラーメッセージを含む各種のメッセージなどを表示する。制御部9は、プローブ移動機構2、測定部5および吸引ポンプ6の動作を制御すると共に、後述する検査前処理20および基板検査処理30などを実行する。
【0015】
次に、回路基板検査装置1を用いた回路基板Pの検査方法について、図面を参照して説明する。
【0016】
まず、電極部4の上に回路基板Pを載置していない状態において、操作部7の操作ボタンを操作して検査開始を指示する。これに応じて、制御部9が、図3に示す検査前処理20を開始する。この検査前処理20では、制御部9は、まず、吸引ポンプ6の動作を開始させる(ステップ21)。この際に、吸引ポンプ6によって電極部4における内部空間Sの空気が吸引されて、絶縁シート13の表面側の空気が絶縁シート13と電極11の吸入口11a,11a・・とを通過して内部空間Sに吸引される。次に、制御部9は、プローブ移動機構2に対してプローブ3を移動させて、図4に示すように、その先端部3aを絶縁シート13の表面に接触させる。次いで、制御部9は、測定部5に対して、上記した位相差を測定させると共に、プローブ3および電極11の間の静電容量を例えば測定させた位相差に基づいて測定させる(ステップ22)。この際に、測定部5は、プローブ3および電極部4(電極11)を介して測定対象体としての絶縁シート13に測定用交流信号を出力して、上記した位相差および静電容量を測定して、その測定値を制御部9に出力する。
【0017】
次いで、制御部9は、測定部5による測定値が所定条件を満たすか否かを判別する。具体的には、その位相差と静電容量とが、予め規定された各々の上下限値内(以下、「基準範囲内」ともいう)か否かを判別する(ステップ23)。この際に、位相差および静電容量が共に基準範囲内のときには、制御部9は、表示部8に対して正常メッセージ(一例として「検査の準備が整いました。検査する回路基板をセットしてスタートボタンを操作して下さい」とのメッセージ)を表示させると共に(ステップ24)、吸引ポンプ6の動作を停止させた後に、後述する基板検査処理29を開始する。一方、測定部5によって測定された静電容量が基準範囲(この場合、下限値)を外れて小さな値のときには、プローブ3と測定部5との間の信号ケーブル、および電極11と測定部5との間の信号ケーブルに断線が生じている可能性があるため、制御部9は、表示部8に対してエラーメッセージ(一例として「検査装置に異常が生じている可能性があります」とのメッセージ)を表示させる(ステップ25)。また、測定部5によって測定された静電容量が基準範囲内で、かつ位相差が基準範囲を外れているとき(具体的には、電流位相が進むべき本来の値と比較して進んでいないとき、つまり基準範囲(例えば90°以上85°以下の進み)よりも遅いとき(一例として75°の進み))には、制御部9は、正常な測定条件ではないと判別する。つまり、この状態では、絶縁シート13が吸湿して、その分、測定用交流信号に対する負荷が抵抗成分に近づいているか、または信号ケーブルが断線しかかって高い抵抗値を有しその負荷が抵抗成分に近づいていると考えられる。このため、この際には、制御部9は、表示部8に対してエラーメッセージ(一例として「絶縁シートが湿っていたり信号ケーブルが断線しかかっている可能性があります」とのメッセージ)を表示させる(ステップ25)。
【0018】
次に、制御部9は、ステップ25におけるエラーメッセージの表示から所定の待機時間(一例として3分)だけ待機した後に(ステップ26)、測定部5に対して、上記した位相差および静電容量を再び測定させる(ステップ27)。この場合、ステップ22の測定時において絶縁シート13が吸湿している状態であったときには、ステップ26の待機時間中に吸引ポンプ6を作動させ続けることによって絶縁シート13が乾燥する。したがって、この際には、制御部9は、測定部5による測定値が基準範囲内と判別して(ステップ28)、表示部8に対して正常メッセージを表示させると共に(ステップ24)、後述する基板検査処理29を開始する。一方、ステップ23において位相差が基準範囲を外れており、かつこのステップ28においても位相差が基準範囲を外れているときには(ステップ28)、信号ケーブルが依然として断線しかかっている状態のため、制御部9は、表示部8に対してエラーメッセージ(一例として「信号ケーブルに異常が生じているため、検査を中止します」とのメッセージ)を表示させて(ステップ30)、この検査前処理20を終了する。これにより、信号ケーブルが断線もしくは断線しかかっている状態、または絶縁シート13が吸湿している状態であるにも拘わらず回路基板Pについての検査が開始される事態が回避される。
【0019】
一方、ステップ23,28において、静電容量および位相差の双方が基準範囲内と判別したときには、制御部9は、上記した基板検査処理29を開始する。この基板検査処理29では、ステップ24において表示部8に表示させた正常メッセージに従いオペレータまたは搬送装置によって電極部4の上に回路基板Pが載置された状態で操作部7が操作されたときに、制御部9は、まず、吸引ポンプ6の動作を開始させる。この際に、吸引ポンプ6で吸引されることにより、絶縁シート13の表面側の空気が絶縁シート13と電極11の吸入口11a,11a・・とを通過して内部空間Sに吸引される結果、回路基板Pが吸着されて絶縁シート13上の所定の検査位置に固定される。この場合、絶縁シート13が多孔質材料で形成されているため、複数の吸入口(34)を介して絶縁フィルム(32)と回路基板(P)との間の空気を吸引する従来の回路基板検査装置(1)とは異なり、回路基板Pの基板面全域が均一に吸引される。次に、制御部9は、プローブ移動機構2を制御して回路基板Pの表面に形成されているランドにプローブ3を接触させる。次いで、制御部9は、測定部5に対して、プローブ3が接触しているランド(正確には、そのランドと、そのランドに接続される導体パターンおよび他のランド)と電極部4の電極11との間の静電容量を測定させる。続いて、制御部9は、測定した静電容量と、良品の回路基板Pから吸収した基準範囲(検査用上下限値)とを比較する。この際に、例えば測定された静電容量が下限値よりも小さいときには、プローブ3を接触させたランドと、そのランドに導体パターンを介して接続される他のランドとの間のいずれかの部位に断線が生じていると判別する。一方、測定された静電容量が上限値よりも大きいときには、プローブ3を接触させたランドが他の導体パターンや他のランドに短絡していると判別する。この検査処理を回路基板P上の各ランドに対して順次実行することにより、回路基板Pの良否が判別される。
【0020】
このように、この回路基板検査装置1によれば、絶縁シート13にプローブ3を接触させた状態で位相差を測定して、その測定値が基準範囲内のときに回路基板Pの検査(静電容量の測定および良否判別)を実行することにより、絶縁シート13が吸湿している状態で回路基板Pについての検査を開始して、測定部5によって測定される静電容量の値が変化することに起因して、例えば、本来は良品の回路基板Pであるにも拘わらず不良品と誤判別したり、不良品であるにも拘わらず良品であると誤判別したりする誤った検査を確実に回避することができる。さらに、絶縁シート13を多孔質材料で平板状に形成したことにより、吸引ポンプ6によって内部空間Sの空気を吸引した際に、回路基板Pの基板面全域を均一に吸引して電極部4に確実に吸着することができる。併せて、信号ケーブルの断線しかかりに起因する誤った検査も確実に回避することができる。
【0021】
また、この回路基板検査装置1によれば、測定した位相差が基準範囲を外れたときに、所定の待機時間を経過した後に測定部5に対して位相差を再び測定させて、その位相差が基準範囲内のときに静電容量測定による回路基板Pの検査を実行することにより、最初に位相差を測定した際に絶縁シート13が吸湿した状態であったとしても、待機時間中に絶縁シート13を乾燥させて回路基板Pについての正常な検査を迅速に実行可能な状態に設定することができる。
【0022】
さらに、この回路基板検査装置1によれば、制御部9が測定部5に対して位相差を測定させるのに先立って絶縁シート13に対する吸引を吸引ポンプ6に開始させることにより、絶縁シート13が吸湿している状態であったとしても、空気を通過させることによって絶縁シート13を十分に乾燥させることができる。
【0023】
また、制御部9が測定部5に対して位相差を測定させる際にプローブ3(絶縁シート13)および電極部4の間の静電容量を測定させてその静電容量が基準範囲内のときに回路基板Pの良否検査を実行することにより、信号ケーブルの断線に起因する誤った検査をも確実に回避することができる。
【0024】
なお、本発明は、上記した本発明の実施の形態に示した構成に限定されない。例えば、本発明の実施の形態では、多孔質材料で形成した絶縁シート13を電極11の表面に貼付した電極部4を例に挙げて説明したが、本発明における電極部の構成はこれに限定されず、例えば、絶縁シート13に代えて、絶縁性を有する布や独立発泡性樹脂などの各種の絶縁体を電極11の上に配設して電極部を構成することができる。また、本発明の実施の形態では、検査前処理20において吸引ポンプ6を作動させた状態で上記の位相差や静電容量を測定する例について説明したが、本発明はこれに限定されず、吸引ポンプ6を停止させた状態で上記の位相差および静電容量を測定して絶縁シート13の吸湿状態並びに信号ケーブルの断線もしくは断線しかかりを確認する構成を採用することができる。また、絶縁体の吸湿状態のみを検査する場合には、上記の静電容量測定を行うことなく、位相差のみを測定して、その位相差に基づいて検査することができるのは勿論である。同様にして、信号ケーブルの断線のみを検査する場合には、測定した静電容量のみに基づいて検査することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の回路基板検査装置によれば、制御部が、プローブ移動機構に対して検査用プローブを絶縁体に接触させた状態で測定部に対して位相差を測定させ、位相差が所定条件を満たすときに回路基板の検査を実行することにより、回路基板の基板面全域を均一に吸引可能としつつ、絶縁体が吸湿している状態で回路基板についての検査を開始して、測定部によって測定される静電容量の値が変化することに起因して、例えば、本来は良品の回路基板であるにも拘わらず不良品と誤判別したり、不良品であるにも拘わらず良品であると誤判別したりする誤った検査を確実に回避することができる。また、信号ケーブルの断線しかかりに起因する誤った検査も併せて確実に回避することができる。
【0026】
また、請求項2記載の回路基板検査装置によれば、位相差が所定条件を満たさないときに、制御部が、所定の待機時間を経過した後に測定部に対して位相差を再び測定させて、その位相差が所定条件を満たすときに回路基板の検査を実行することにより、最初に位相差を測定した際に絶縁体が吸湿した状態であったとしても、待機時間中に絶縁体を乾燥させて回路基板についての正常な検査を迅速に実行可能な状態に設定することができる。
【0027】
さらに、請求項3記載の回路基板検査装置によれば、制御部が、測定部に対して位相差を測定させるのに先立ち、絶縁体に対する吸引を吸引手段に開始させることにより、絶縁体が吸湿している状態であったとしても、空気を通過させることによって絶縁体を十分に乾燥させることができる。
【0028】
また、請求項4記載の回路基板検査装置によれば、制御部が、測定部に対して位相差を測定させる際に、絶縁体および電極の間の静電容量を測定させてその静電容量が基準範囲内のときに各静電容量に基づく回路基板の良否検査を実行することにより、検査用の信号ケーブルの断線に起因する誤った検査をも確実に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る回路基板検査装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る回路基板検査装置1の構成を示す側面断面図である。
【図3】回路基板検査装置1の制御部9によって実行される検査前処理20のフローチャートである。
【図4】プローブ3の先端部3aを電極部4の絶縁シート13に接触させた状態の側面断面図である。
【符号の説明】
1 回路基板検査装置
2 プローブ移動機構
3 プローブ
4 電極部
5 測定部
6 吸引ポンプ
9 制御部
11 電極
11a 吸入口
12 容器
13 絶縁シート
20 検査前処理
29 基板検査処理
P 回路基板
S 内部空間

Claims (4)

  1. プローブ移動機構に取り付けられて検査対象の回路基板における一面に接触させられる検査用プローブと、通気性を有する絶縁体がその表面に配設されると共にその表裏面間を連通する複数の吸入口が形成された平板状の電極を有して前記回路基板の他面に当該絶縁体を接触可能に配設された電極部と、当該電極部を介して吸引することによって前記回路基板を当該電極部に吸着する吸引手段と、前記検査用プローブおよび前記電極の間に測定用交流信号を出力して当該測定用交流信号の電圧位相および電流位相の間の位相差を測定する測定部と、前記プローブ移動機構、前記吸引手段および前記測定部の動作を制御する制御部とを備えた回路基板検査装置であって、
    前記制御部は、前記プローブ移動機構に対して前記検査用プローブを前記絶縁体に接触させた状態で、前記測定部に対して位相差を測定させ、当該位相差が所定条件を満たすときに前記吸引手段に対して前記回路基板を前記電極部に吸着させると共に前記測定部に対して当該回路基板における各導体パターンおよび前記電極の間の静電容量を測定させてその各静電容量に基づいて当該回路基板の良否を検査する回路基板検査装置。
  2. 前記制御部は、前記位相差が前記所定条件を満たさないときに、所定の待機時間を経過した後に前記測定部に対して前記位相差を再び測定させて、その位相差が前記所定条件を満たすときに前記静電容量の測定を開始させる請求項1記載の回路基板検査装置。
  3. 前記制御部は、前記測定部に対して前記位相差を測定させるのに先立ち、前記絶縁体に対する吸引を前記吸引手段に開始させる請求項1または2記載の回路基板検査装置。
  4. 前記制御部は、前記測定部に対して前記位相差を測定させる際に、前記絶縁体および前記電極の間の静電容量を測定させてその静電容量が基準範囲内のときに前記各静電容量に基づく前記回路基板の良否検査を実行する請求項1から3のいずれかに記載の回路基板検査装置。
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