JP4139036B2 - 屋根瓦構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、瓦の継ぎ目からの雨水の浸入や強風による瓦のめくれを効果的に抑えることができる屋根瓦構造に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来の屋根瓦構造は、通常、桟瓦の裏面側の凸部を瓦桟に引っ掛けるとともに、その桟瓦の右縁と上縁とにそれぞれ他の桟瓦の左縁と下縁とを重ねるように、葺きあげて構成されていた。さらに、釘や緊結線等を利用して、瓦を固定していた。
【0003】
しかし、桟瓦相互は、単に、その右縁と上縁とにそれぞれ他の桟瓦の左縁と下縁とを重ねるように、葺きあげているだけであるため、連結強度が低く、瓦の継ぎ目からの雨水の浸入や強風による瓦のめくれを効果的に抑えることができなかった。
【0004】
本発明は、雨水の侵入や強風による瓦のめくれを効果的に抑えることができる屋根瓦構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る屋根瓦構造では、桟瓦の裏面側の凸部を瓦桟に引っ掛けるとともに、前記桟瓦の右縁と上縁とにそれぞれ他の桟瓦の左縁と下縁とを重ねるように、葺きあげて構成される屋根瓦構造であって、
重ねて葺きあげられる前記桟瓦が、
右縁端に、隣り合う前記桟瓦の左縁端を嵌合可能な嵌合溝部を備え、下縁端に、隣り合う前記桟瓦の上縁端を嵌合可能な嵌合凹部を備えて、
構成されていることを特徴とする。
【0006】
このような屋根瓦構造では、左右方向に並ぶ桟瓦が、右縁端の嵌合溝部に、右隣の桟瓦の左縁端を嵌合させて、葺きあげられ、上下方向に並ぶ桟瓦が、下縁端の嵌合凹部に、下隣の桟瓦の上縁端を嵌合させて、葺きあげられることとなって、隣り合う桟瓦相互が、嵌合溝部や嵌合凹部への嵌合によって、左右方向と上下方向とに、強固に連結されつつ葺きあげられることとなり、その結果、瓦の継ぎ目からの雨水の浸入や強風による瓦のめくれを効果的に抑えることができる。
【0010】
また、棟側に配置される棟側瓦は、下縁側に、前記桟瓦の上縁側を嵌合可能な嵌合凹部を備え、右縁端に、隣り合う前記棟側瓦の左縁端を嵌合可能な嵌合溝部を備え、さらに、上端側に、上方へ突出する爪片部を備えて、構成し、
棟を間にした前記爪片部相互が、棟を跨いで野地板上に固定された第1棟瓦に、下面側をそれぞれ支持されるとともに、棟を跨いで前記第1棟瓦の上方で前記第1棟瓦に対して上方への抜けを不能として係合された断面略逆U字形の第2棟瓦に、外表面側をそれぞれ支持されて、配設されるように構成されている。
【0011】
このような屋根瓦構造では、棟の部位で、棟を間にした棟側瓦の爪片部相互が、棟を跨いで野地板上に固定された第1棟瓦に、下面側をそれぞれ支持されるとともに、棟を跨いで第1棟瓦の上方で第1棟瓦に対して上方への抜けを不能として係合された断面略逆U字形の第2棟瓦に、外表面側をそれぞれ支持されて、配設されている。そして、棟を間にした棟側瓦が、下縁側の嵌合凹部を桟瓦の上縁側に嵌合させた状態で、左縁端の嵌合溝部に右隣の棟側瓦の右縁端を嵌合させて、左右方向に並び、それぞれの上端側の上方へ突出させた爪片部が、桁行方向に沿って、第1・2棟瓦により挟持されるように覆われる構造であり、桟瓦から棟側瓦をへて第1・2棟瓦まで、各桟瓦や各棟側瓦が左右方向と上下方向とに嵌合構造で強固に連結されることとなって、瓦の継ぎ目からの雨水の浸入や強風による瓦のめくれを効果的に抑えることができる。また、従来ののし瓦や漆喰を使用せずに、棟を形成することができるため、容易に施工することもできる。
【0012】
さらに、前記野地板、第1棟瓦、及び、第2棟瓦に、空気流路を形成しておけば、屋内の換気が可能となる。
【0013】
また、壁側に配置される壁側瓦としては、下縁側に、前記桟瓦の上縁側を嵌合可能な嵌合凹部を備え、右縁端に、隣り合う前記壁側瓦の左縁端を嵌合可能な嵌合溝部を備え、さらに、上縁端に、上方へ延びる縦壁部を備えるように、構成し、
前記縦壁部が、隣り合う壁側瓦相互の接続時に外表面を面一とするように、左右方向の一方の端部に、凹条部を備え、他方の端部に、前記凹条部に嵌合する突条部を備えて構成されるとともに、上端に、前記壁の下地板に係合する係合爪と、全幅に配置されて前記壁のモルタル内に埋設されるリブと、を備えて構成することが望ましい。
【0014】
このような屋根瓦構造では、壁側瓦が、下縁側の嵌合凹部を桟瓦の上縁側に嵌合させた状態で、嵌合溝部や凹条部に隣の壁側瓦の突条部等を嵌合させて、左右方向に並び、上端の係合爪を壁の下地板に係合させるとともに、上縁から上方へ延ばした縦壁部のリブを壁のモルタル内に埋設させており、桟瓦から壁側瓦の縦壁部まで、各桟瓦や各壁側瓦が左右方向と上下方向とに嵌合構造で強固に連結されることとなって、瓦の継ぎ目からの雨水の浸入や強風による瓦のめくれを効果的に抑えることができる。また、従来ののし瓦や漆喰、さらに、板金製の雨押え等を使用せずに、壁際を形成することができるため、容易に施工することもできる。
さらに、軒先側に配置される軒瓦としては、上縁側に、前記桟瓦の下縁側の前記嵌合凹部に嵌合可能な嵌合凸部を備えるとともに、右縁端に、隣り合う前記軒瓦の左縁端を嵌合可能な嵌合溝部を備え、さらに、下縁端に、前記軒瓦と一体若しくは別体として、雨水を流し可能な樋部を接続させて、構成し、
前記樋部が、隣り合う軒瓦相互の接続時に内周面を面一とするように、左右方向の一方の端部に、凹条部を備え、他方の端部に、前記凹条部に嵌合する突条部を備えて構成されることが望ましい。
このような屋根瓦構造では、軒瓦自体に樋部が接続されているため、雨樋を別途施工する必要がない。
勿論、左右方向に並ぶ軒瓦自体も、右縁端の嵌合溝部に、右隣の軒瓦の左縁端を嵌合させて、葺きあげられ、かつ、上縁端の嵌合凸部を、桟瓦の嵌合凹部に嵌合させて、葺きあげられるため、左右方向と上方向とに、強固に連結されつつ葺きあげられることとなり、その結果、瓦の継ぎ目からの雨水の浸入や強風による瓦のめくれを効果的に抑えることができる。また、隣り合う樋部相互の接続も、凹条部に突条部を嵌合させて、内周面を面一にできることから、雨水を円滑に流すことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
実施形態の屋根瓦構造では、桟瓦10の部位では、図1・2・6・7に示すように、軒げた1やたる木2等で支持された野地板3上に、下葺き材4を葺き、さらに、瓦桟5を左右方向に打ちつけ、各瓦桟5に、順次、桟瓦10の裏面側の凸部12を引っ掛けつつ、葺きあげる構造を基本とする。
【0017】
桟瓦10は、従来と同様に、粘土瓦等から形成され、略四角板状の本体部11と、本体部11の右縁端14に設けられる嵌合溝部16と、本体部11の下縁端21に設けられる嵌合凹部23と、を備えて構成されている。
【0018】
嵌合溝部16は、本体部11の右縁端14に断面逆L字形の鍔部15が配設されて、本体部11と鍔部15との間に形成されている。嵌合溝部16は、本体部11の左縁端18を嵌合可能なように、すなわち、右隣に配置される桟瓦10の左縁端18を嵌合部19として、その嵌合部19を右方から左方へ嵌合可能に構成されている。また、右縁端14の上端側には、表面側を凹ませた凹条部17が形成され、左縁端18の上端側には、裏面側を突出させて、凹条部17に嵌合可能な突条部20が形成されている。
【0019】
嵌合凹部23は、本体部11の下縁端21の裏面側に、下方を開口させるように、断面L字形のL字片22を設けて構成されており、嵌合凹部23には、本体部11の上縁端24を嵌合可能なように、すなわち、下隣に配置される桟瓦10の上縁端24を嵌合部25として、その嵌合部25を下方から挿入嵌合可能に構成されている。
【0020】
本体部11の上部裏面側に配置される凸部12の近傍には、桟瓦10を瓦桟5に釘8で止めるための所定数(実施形態では、2個)の留孔13が形成されている。留孔13は、上方に重ねる桟瓦10の下縁端21に覆われる位置に、配置されている。
【0021】
桟瓦10の葺きあげは、後述する軒瓦30を、後述する広こまい6上に、左方から順に配設させた後、凸部12を瓦桟5に引っ掛けるとともに釘8で打ちつけつつ、左端側の軒瓦30の直上から左方側へ順に、さらに、下段側から上段側へ左方側から順に、桟瓦10を配設させれば、葺きあげることができる。なお、屋根の左右方向の端部には、後述する袖瓦140を配設しつつ、桟瓦10を葺きあげることとなる。
【0022】
このような桟瓦10を葺きあげた屋根瓦構造では、図1・2・4・6・7に示すように、左右方向に並ぶ桟瓦10が、右縁端14の嵌合溝部16に、右隣の桟瓦10の左縁端18の嵌合部19を嵌合させて、葺きあげられ、上下方向に並ぶ桟瓦10が、下縁端21の嵌合凹部23に、下隣の桟瓦10における上縁端24の嵌合部25を嵌合させて、葺きあげられることとなる。すなわち、隣り合う桟瓦10相互が、嵌合溝部16や嵌合凹部23への嵌合部19・25の嵌合によって、左右方向と上下方向とに、強固に連結されつつ葺きあげられることとなり、その結果、瓦の継ぎ目からの雨水の浸入や強風による瓦のめくれを効果的に抑えることができる。
【0023】
なお、桟瓦10の左右方向で葺きあげられる左右の袖瓦140(140L・140R)は、図41〜43に示すように、桟瓦10から離れる左右方向の端部側に、下方に延びる側壁部143が配設され、さらに、略四角板状の本体部11の裏面側には、側壁部143との間に破風板145を嵌合させる嵌合溝141を形成するために、突条142が形成されている。また、左袖瓦140Lと右袖瓦140Rとは、左右方向で隣り合う桟瓦10の嵌合部19や嵌合溝部16を嵌合可能に、桟瓦10と同様な嵌合溝部16や嵌合部19を備え、さらに、左右方向で隣り合う桟瓦10の突条部20や凹条部17に嵌合する凹条部17や突条部20も備えている。さらに、瓦桟5に引っ掛ける凸部12や釘8止めするための留孔13も備えて構成されている。
【0024】
また、実施形態の軒瓦30では、図1・2に示すように、広こまい6に瓦座7が打ちつけられて、瓦桟5と瓦座7とに引っ掛けられて葺きあげられることとなる。軒瓦30は、従来と同様に、粘土瓦等から形成され、図8〜10に示すように、略四角板状の本体部31と、本体部31の右縁端34に設けられる嵌合溝部36と、本体部31の上縁端41に設けられる嵌合凸部42と、下縁端43に設けられる樋部44と、を備えて構成されている。
【0025】
嵌合溝部36は、桟瓦10の嵌合溝部16と同様に、本体部31の右縁端34に断面逆L字形の鍔部35が配設されて、本体部31と鍔部35との間に形成されている。嵌合溝部36は、本体部31の左縁端38を嵌合可能なように、すなわち、右隣に配置される軒瓦30の左縁端38を嵌合部39として、その嵌合部39を右方から左方へ嵌合可能に構成されている。また、右縁端34の上端側には、表面側を凹ませた凹条部37が形成され、左縁端38の上端側には、裏面側を突出させて、凹条部37に嵌合可能な突条部40が形成されている。
【0026】
嵌合凸部42は、軒瓦30の上縁端に形成され、桟瓦10の下縁側の嵌合凹部23に嵌合可能としている。
【0027】
樋部44は、実施形態の場合、本体部31と一体的に形成されて、雨水を流し可能に、軸方向を左右方向として上方を開口させた略半割り円筒状としている。そして、樋部44は、隣り合う軒瓦30相互の接続時に、内周面を面一とするように、左右方向の一方の端部(実施形態の場合には右端部)に、表面側を凹ませた凹条部45を備え、他方の端部(実施形態の場合には左端部)に、凹条部45に嵌合可能な、裏面側を凹ませた突条部46を備えて構成されている。
【0028】
また、本体部31の上部裏面側と下部裏面側とには、瓦桟5と瓦座7とに引っ掛けるための凸部32・31aが配設され、凸部32の近傍には、軒瓦30を瓦桟5に釘8で止めるための所定数(実施形態では、2個)の留孔33が形成されている。この留孔33も、上方に重ねる桟瓦10の下縁端21に覆われる位置に、配置されている。
【0029】
軒瓦30は、凸部32・31aを瓦桟5や瓦座7に引っ掛けるとともに釘8で打ちつけつつ、広こまい6上に、左方から順に配設させれば、葺きあげることができる。なお、軒の左右方向の端部には、後述する袖瓦150を配設させることとなる。また、軒瓦30を配設した後には、既述したように、下段側から上段側へ左方側から順に、桟瓦10や袖瓦140L・140Rを配設させることとなる。
【0030】
このような軒瓦30を葺きあげた屋根瓦構造では、図1・2・9に示すように、軒瓦30自体に樋部44が接続されているため、雨樋を別途施工する必要がない。
【0031】
勿論、左右方向に並ぶ軒瓦30自体も、右縁端34の嵌合溝部36に、右隣の軒瓦30の左縁端38の嵌合部39を嵌合させて、葺きあげられ、かつ、上縁端41の嵌合凸部42を、桟瓦10の嵌合凹部23に嵌合させて、葺きあげられるため、左右方向と上方向とに、強固に連結されつつ葺きあげられることとなり、その結果、瓦30・10の継ぎ目からの雨水の浸入や強風による瓦30・10のめくれを効果的に抑えることができる。また、隣り合う樋部44相互の接続も、凹条部45に突条部46を嵌合させて、内周面を面一にできることから、雨水を円滑に流すことができる。
【0032】
軒の左右方向の両端部に配設される袖瓦150(150L・150R)は、図44・45に示すように、樋部44の端面を塞ぐ蓋部154を備えるとともに、樋部44の底部から雨水を排水する円筒状の排水口部155を備えて、構成されている。また、袖瓦140と同様に、軒瓦30から離れる左右方向の端部側に、下方に延びる側壁部153が配設され、さらに、略四角板状の本体部31の裏面側には、側壁部153との間に破風板145を嵌合させる嵌合溝151を形成するために、突条152が形成されている。また、これらの袖瓦150L・150Rも、左右方向で隣り合う軒瓦30の嵌合部39や嵌合溝部36を嵌合可能に、軒瓦30と同様な嵌合溝部36や嵌合部39を備え、さらに、左右方向で隣り合う軒瓦30の突条部40・46や凹条部37・45に嵌合する凹条部37(図示せず)・45や突条部40(図示せず)・46も備えている。さらに、瓦桟5や瓦座7に引っ掛ける凸部32・31aや釘8止めするための留孔33も備えて、構成されている。
【0033】
また、実施形態の軒瓦30では、樋部44を本体部31と一体的に形成した場合を示したが、図11・12に示すように、本体部31の下縁端43に、組付凹部43aを設けて、組付凹部43aに、本体部31と別体の樋部44A・44Bの組付凸部44aを嵌合組付するように構成しても良い。なお、樋部44Aは、本体部31と同質の粘土材から形成され、樋部44Bは、硬質塩化ビニル等の合成樹脂材から形成されている。
【0034】
また、樋部を別体とする場合には、図13に示すように、本体部31に対して、回動可能に樋部44Cをヒンジ結合させ、樋部44Cから延びる支持杆47をたる木2等にねじ止め等して固定し、樋部44Cの雨水の受け角度を調整可能に構成しても良い。
【0035】
さらに、図14に示すように、樋部44には、雨水を通過させて落ち葉等のごみを内部に入れて詰まらせないように、小径の貫通孔48aを複数設けた蓋体48を配設しても良い。
【0036】
さらにまた、図15に示すように、降雪時の樋部44の強度を高めるために、樋部44の対向する側壁44b・44c相互を連結するようなリブ49Aを、左右方向に間隔を空けて設けても良い。また、本体部31の下端部に、雪切り用のための三角錐状のリブ49Bを設けても良い。さらに、図16に示すように、雪切り用の三角錐状のリブ49Cを樋部44まで延設して、樋部44の補強を図るように構成しても良い。
【0037】
つぎに、実施形態の棟側瓦50では、図17・18に示すように、粘土瓦等から形成されて、略四角板状の本体部51と、本体部51の右縁端54に設けられる嵌合溝部56と、本体部51の下縁端61に設けられる嵌合凹部63と、上縁端に設けられて、上方へ延びる爪片部65と、を備えて構成されている。
【0038】
嵌合溝部56は、桟瓦10の嵌合溝部16と同様に、本体部右縁端54に断面逆L字形の鍔部55が配設され、本体部51と鍔部55との間に形成されている。嵌合溝部56は、本体部51の左縁端58を嵌合可能なように、すなわち、右隣に配置される棟側瓦50の左縁端58を嵌合部59として、その嵌合部59を右方から左方へ嵌合可能に構成されている。また、右縁端54の上端側には、表面側を凹ませた凹条部57が形成され、左縁端58の上端側には、裏面側を突出させて、凹条部57に嵌合可能な突条部60が形成されている。
【0039】
嵌合凹部63も、桟瓦10の嵌合凹部23と同様に、本体部下縁端61の裏面側に、下方を開口させるように、断面L字形のL字片62を設けて構成されており、嵌合凹部63には、桟瓦本体部11の上縁端24を嵌合可能なように、すなわち、下隣に配置される桟瓦10の上縁端24を嵌合部25として、その嵌合部25を下方から挿入嵌合可能に構成されている。
【0040】
爪片部65は、本体部51の上縁端64で、野地板3上に棟側瓦50が葺きあげられた際、略鉛直方向に配設されるように構成されている。そして、隣合う棟側瓦相互の接続時に外表面を面一とするように、左右方向の一方の端部(実施形態の場合には右端部)に、表面側を凹ませた凹条部66を備え、他方の端部(実施形態の場合には左端部)に、凹条部66に嵌合可能な、裏面側を凹ませた突条部67を備えて構成されている。
【0041】
また、本体部51の裏面側上部には、後述する第1棟瓦70の凹部72に嵌合する凸部52が形成されている。
【0042】
棟Tを間にして爪片部65相互を対向させて配設される棟側瓦50は、図23に示すように、第1・2棟瓦70・77を利用して、葺きあげられている。
【0043】
第1棟瓦70は、図10・20・23に示すように、棟Tの野地板3の傾斜に対応した断面逆V字状の基部71と、基部71の上面で、棟Tを間にして対向するように突設される一対の縦壁部74と、を備えて構成されている。基部71の上面には、棟Tを間にする棟側瓦50の各凸部52を嵌合させる凹部72が形成され、各凹部72には、第1棟瓦70を野地板3上に固定するための釘76止め用の留孔73が形成されている。一対の縦壁部74は、相互の対向面に、第2棟瓦77の上方への抜けを防止可能な係合部を構成するための、突条75が形成されている。各突条75は、図19に示すように、各縦壁部74の桁行方向Xの両端部に形成されている。
【0044】
第2棟瓦77は、図21〜23に示すように、断面略逆U字形として、下面側に、桁行方向Xに沿う2つの嵌合溝78・78を備えて構成されている。各嵌合溝78は、それぞれ、第1棟瓦70の縦壁部74と棟側瓦50の爪片部65とを重ねた部位を嵌合可能に形成され、さらに、各嵌合溝78の内周面に、第1棟瓦70の突条75に嵌合する係合部としての凹溝79が、桁行方向Xに沿う全長にわたって形成されている。また、各嵌合溝78の内周面には、桁行方向Xの略中央部位に、第2棟瓦77の下端から凹溝79内に突条75を配置可能に、第2棟瓦77の下端から凹溝79に向うような挿入溝部78aが形成されている。さらに、第2棟瓦77の右方側の端部には、隣り合う第2棟瓦77の左端部を覆い可能なカバー部80が形成されている。
【0045】
この棟Tの部位では、まず、下葺き材4で覆った野地板3上に、各留孔73を利用する釘76止めにより、第1棟瓦70を固定し、ついで、各凹部72に凸部52を嵌合させつつ、棟Tを間にして対向する棟側瓦50を、棟Tに向って左方側から桁行方向Xに沿って順次葺きあげ、その後、挿入溝部78aに、第1棟瓦70の左端側の突条75を配置させて、第2棟瓦77を、下方へ押し下げ、さらに、右方側へスライドさせて、各突条75を凹溝79に係合させれば、棟側瓦50や第1・2棟瓦70・77を葺きあげることができる。なお、棟側瓦50を配設する際には、予め、軒瓦30や桟瓦10は、葺きあげておく。そして、嵌合凹部63に桟瓦上縁端24の嵌合部25を嵌合させつつ、棟側瓦50を配設させることとなる。また、第2棟瓦77をスライドさせた後には、既に配設済みの第2棟瓦77の左端部を、新たに配設した第2棟瓦77のカバー部80が覆うこととなる。
【0046】
このように葺きあげた棟Tの部位での屋根瓦構造では、図23に示すように、棟Tを間にした棟側瓦50の爪片部65相互が、棟Tを跨いで野地板3上に固定された第1棟瓦70の基部71に、下面側をそれぞれ支持されるとともに、棟Tを跨いで第1棟瓦70の上方で第1棟瓦70に対して上方への抜けを不能として係合された断面略逆U字形の第2棟瓦77に、外表面側をそれぞれ支持されて、配設されている。そして、棟Tを間にした棟側瓦50が、下縁側の嵌合凹部63を桟瓦10の上縁側に嵌合させた状態で、凹条部57・66に突条部60・67を嵌合させ、かつ、嵌合溝部59に嵌合部59を嵌合させて、左右方向に並び、それぞれの上縁端から上方へ延ばした爪片部65が、桁行方向Xに沿って、第1・2棟瓦70・77により挟持されるように覆われる構造であり、桟瓦10から棟側瓦50をへて第1・2棟瓦70・77まで、各桟瓦10や各棟側瓦50が左右方向と上下方向とに嵌合構造で強固に連結されることとなって、瓦10・50・70・77の継ぎ目からの雨水の浸入や強風による瓦10・50・70・77のめくれを効果的に抑えることができる。また、従来ののし瓦や漆喰を使用せずに、棟を形成することができるため、容易に施工することもできる。
【0047】
なお、第1棟瓦70相互や第2棟瓦77相互の継ぎ目は、第2棟瓦77のカバー部80が覆うことから、第1・2棟瓦70・77の継ぎ目からの雨水の浸入や強風による瓦70・77のめくれも効果的に抑えることができる。勿論、第2棟瓦77は、係合部としての凹溝79に、第1棟瓦70の係合部としての突条75を係合させているため、第1棟瓦70からの第2棟瓦77の上方への抜け止めが図られていることから、強風による第2棟瓦77のめくれは効果的に抑えられることとなる。
【0048】
ちなみに、図24の二点鎖線に示すように、葺きあげた第2棟瓦77の左端部に、カバー部80の端面に当接する突条77aを設ければ、一層、第2棟瓦77相互の継ぎ目からの雨水の侵入を抑えることができる。
【0049】
第1棟瓦70からの第2棟瓦77の上方への抜け止めを図る係合部は、図25〜27に示すように構成しても良い。図25〜27に示す構造は、第1棟瓦70Aの一対の縦壁部74に、係合部として、外方へ突出する突条75が、左右方向の両端部に形成され、第2棟瓦77Aの嵌合溝78に、突条75に係合する係合部としての凹溝79が、棟Tを間にして外方へ凹むように形成されている。第2棟瓦77Aの嵌合溝78は、1つだけで構成されている。嵌合溝78の桁行方向Xの略中央部位には、凹溝79内へ突条75を挿入可能に、第2棟瓦77Aの下端から凹溝79につながるように、挿入溝部78aが形成されている。
【0050】
なお、第1棟瓦70Aの縦壁部74・74間には、複数の棟平瓦81が積み重ねられている。
【0051】
この第1・2棟瓦70A・77Aの葺きあげは、下葺き材4で覆った野地板3上に、各留孔73を利用する釘76止めにより、第1棟瓦70Aを固定し、棟平瓦81を縦壁部74・74間に積み重ねた後、各凹部72に凸部52を嵌合させつつ、棟Tを間にして対向する棟側瓦50を、棟Tに向って左方側から桁行方向Xに沿って順次葺きあげ、ついで、挿入溝部78aに、第1棟瓦70Aの左端側の突条75を配置させて、第2棟瓦77Aを、下方へ押し下げ、さらに、右方側へスライドさせて、各突条75を凹溝79に係合させれば、棟側瓦50や第1・2棟瓦70A・77Aを葺きあげることができる。
【0052】
なお、図23に示す第1・2棟瓦70・77は、洋瓦タイプの棟Tであり、図25に示す第1・2棟瓦70A・77Aは、和瓦タイプの棟Tとなる。
【0053】
また、棟側瓦50の爪片部65の形状は、実施形態の形状ばかりでなく、上端側で上方へ突出されて、桁行方向Xに沿って、第1・2棟瓦により挟持されるように覆われる形状であれば、図28に示すような形状であっても良い。
【0054】
さらに、棟瓦の葺きあげには、図29・30に示すように、空気流路Sを設けて、屋内の換気が可能となるように構成しても良い。図29・30の棟Tでは、下葺き材4を設けた野地板3上に、第1棟瓦90、棟側瓦50、第2棟瓦97、第3棟瓦102が葺きあげられて構成されている。
【0055】
第1棟瓦90は、図31・32に示すように、縦壁部74・74間の基部71の部位に、上下方向に貫通する換気用孔91が形成されている他、図19・20に示す第1棟瓦70と同様な構成としており、同一の部位には、同じ符号を付してそれらの説明を省略する。
【0056】
第2棟瓦97は、図33・34に示すように、嵌合溝78・78間に、上下方向に貫通する換気用孔98が形成され、さらに、カバー部80を除く外表面に、桁行方向Xに沿う凹溝99が形成される他、図21・22に示す第2棟瓦77と同様な構成としており、同一の部位には、同じ符号を付してそれらの説明を省略する。この第2棟瓦97の凹溝99は、第3棟瓦102の第2棟瓦97からの上方への抜けを防止する係合部を構成するものであり、両側の各凹溝99における桁行方向Xの略中央部位には、第3棟瓦102の係合部としての突条104を凹溝99内に案内可能に、第2棟瓦97の上縁付近から凹溝99に延びる挿入溝部100が形成されている。
【0057】
第3棟瓦102は、図35・36に示すように、第2棟瓦97のカバー部80を除いた部位の上方を覆えるような断面逆U字形として、左右方向の両端部における内周面の下端側には、第2棟瓦97の凹溝99に係合される係合部としての突条104が形成されている。また、第3棟瓦102には、内周面側の上部に開口103aを設けて、両側の下端面の開口103b・103bまで連通する換気孔103が形成されている。開口103aの配置位置は、係合部104・99を係合させて、第2棟瓦97に対して第3棟瓦102を組み付けた際、第1・2棟瓦90・97の各換気用孔91・98に配設される換気ダクト106と連通する位置に配置されている。
【0058】
換気ダクト106は、板金製として、屋根のたる木2・野地板3・下葺き材4を貫通するとともに、配置された第1・2棟瓦90・97の各換気用孔91・98を貫通するように、配設固定されている。
【0059】
この空気流路Sを設けた屋根瓦構造では、まず、換気ダクト106を、たる木2や野地板3を貫通するように配設固定し、ついで、換気ダクト106を換気用孔91に挿通させつつ、下葺き材4で覆われた野地板3上に、各留孔73を利用する釘76止めにより、第1棟瓦90を固定し、その後、各凹部72に凸部52を嵌合させつつ、棟Tを間にして対向する棟側瓦50を、棟Tに向って左方側から桁行方向Xに沿って順次葺きあげる。ついで、換気ダクト106を換気用孔98に挿通させつつ、挿入溝部78aに、第1棟瓦90の左端側の突条75を配置させて、第2棟瓦97を、下方へ押し下げ、さらに、右方側へスライドさせて、各突条75を凹溝79に係合させる。さらに、挿入溝部100に第3棟瓦102の右端側の突条104を配置させて、第3棟瓦102を、下方へ押し下げ、さらに、右方側にスライドさせ、各突条104に凹溝99に係合させ、開口103aを換気ダクト106に連通させれば、棟側瓦50や第1・2・3棟瓦90・97・102を葺きあげることができて、瓦50・90・97・102の継ぎ目からの雨水の浸入や強風による瓦50・90・97・102のめくれを抑えて、かつ、空気流路Sを備えた屋根瓦構造を施工することができる。
【0060】
なお、このような空気流路Sを設ける部位は、棟Tの全域に設けなくとも良く、部分的に設け、他の部位は、図23の構造で棟Tを施工すれば良い。
【0061】
また、棟Tの桁行方向Xの端部の部位では、図46・47に示すように構成する。すなわち、袖瓦160(160L・160R)と嵌合されて、その左・右袖瓦160L・160Rの上部に、巴瓦187を配設し、さらに、巴瓦187と第2棟瓦77との境界部位付近に、鬼瓦193を配設させる。
【0062】
左・右袖瓦160L・160Rは、図48・49に示すように、略四角板形状の本体部161と、その上端から上方へ延びる爪片部175と、を備えて構成され、本体部161には、隣り合う棟側瓦50から遠ざかる端部側に、下方に延びる側壁部162が形成されている。また、本体部161における隣り合う棟側瓦50側には、棟側瓦50の嵌合部59や嵌合溝部56に嵌合可能な嵌合溝部166や嵌合部169が形成されるととに、凹条部57や突条部60に嵌合する突条部170や凹条部167も形成されている。また、本体部161の下端側には、袖瓦140L・140Rの上端縁を嵌合可能に、L字片172を設けて構成された嵌合凹部173が形成されている。爪片部175は、本体部161の上端から上方へ延びる縦壁部176と、縦壁部176の上端から直交方向で本体部161側に屈曲する横壁部177と、から構成されている。なお、左・右袖瓦160L・160Rは、縦壁部74を除いた第1棟瓦70のような形状の棟瓦180の上面側に配設され、棟瓦180は、複数箇所の凹部182の底部に開口した留孔183を利用して、野地板3に釘76止めされている。
【0063】
巴瓦187は、図46・50・51に示すように、略円柱状の基部188と、基部188の一端部188aに設けられる円板状のカバー部190と、基部188の他端部188b側に上方へ突出するように設けられる係止爪部191と、を備えて構成されている。基部188の下面側には、凹溝189が形成され、凹溝189は、棟Tを間にして対向する左・右袖瓦160L・160Rの爪片部175相互を当接させた状態の、2つの爪片部175・175を、他端部188b側から桁行方向Xに沿って嵌合可能に構成されている。
【0064】
鬼瓦193は、図46・47・52に示すように、下面側を開口させた断面逆U字状として、第2棟瓦77の突条77aを嵌合可能な凹溝194と、巴瓦187の係止爪部191を覆うように係止して、巴瓦187の棟側瓦50から離れる方向への移動を規制する係止壁部195と、を備えて構成されている。
【0065】
左・右袖瓦160L・160R・巴瓦187・鬼瓦193等の葺きあげは、まず、下葺き材4で覆った野地板3上に、留孔183を利用する釘76止めにより、棟瓦180を固定し、ついで、嵌合凹部173を葺きあげ済みの袖瓦140L・140Rの上端に嵌合させ、かつ、嵌合溝部166や嵌合部169を葺きあげ済みの棟側瓦50の嵌合部59や嵌合溝部56に嵌合させて、爪片部175の縦壁部176相互を当接させるように、左・右袖瓦160L・160Rを、棟瓦180上に配設する。その後、重ねられた爪片部175・175に、端部188b側から桁行方向Xに沿って、凹溝189を嵌合させ、巴瓦187の端部188bを、葺きあげ済みの第2棟瓦77に当接させる。ついで、凹溝194に第2棟瓦77の突条77aを嵌合させるとともに、係止爪部191を係止壁部195で係止するように、鬼瓦193を、上方から押し下げて、第2棟瓦77と巴瓦187との境界部位付近に配設させれば、左・右袖瓦160L・160R・巴瓦187・鬼瓦193等を葺きあげることができる。
【0066】
そしてまた、棟Tの部位で、寄せ棟と二又状に稜線が分岐するような場合には、図37に示すように、分岐瓦107を配置させるように構成し、その端部上面には、嵌合凸部107aに嵌合凹溝108aを嵌合させて、鬼瓦108を配設させるように構成しても良い。
【0067】
つぎに、実施形態の壁際の壁側瓦110は、図38・39に示すように、粘土瓦等から形成されて、略四角板状の本体部111と、本体部111の右縁端114に設けられる嵌合溝部116と、本体部111の下縁端121に設けられる嵌合凹部123と、上縁端124に設けられて、上方へ延びる縦壁部125と、を備えて構成されている。
【0068】
嵌合溝部116は、本体部右縁端114に、表面側を凹ませる凹溝を設けて構成され、本体部111の左縁端118を嵌合可能なように、すなわち、右隣に配置される壁側瓦110の左縁端118を、裏面側に凹溝を設けた嵌合部119として、その嵌合部119を重ねて嵌合可能に構成されている。
【0069】
嵌合凹部123は、桟瓦10の嵌合凹部23と同様に、本体部下縁端121の裏面側に、下方を開口させるように、断面L字形のL字片122を設けて構成されており、嵌合凹部123には、桟瓦本体部11の上縁端24を嵌合可能なように、すなわち、下隣に配置される桟瓦10の上縁端24を嵌合部25として、その嵌合部25を下方から挿入嵌合可能に構成されている。
【0070】
縦壁部125は、本体部111の上縁端124で、野地板3上に壁側瓦110が葺きあげられた際、略鉛直方向に配設されるように構成されている。そして、隣合う壁側瓦相互の接続時に外表面を面一とするように、左右方向の一方の端部(実施形態の場合には左端部)に、表面側を凹ませた凹条部126を備え、他方の端部(実施形態の場合には右端部)に、凹条部126に嵌合可能な、裏面側を凹ませた突条部127を備えて構成されている。
【0071】
また、本体部111の裏面側上部には、瓦桟5に引っ掛けるための凸部112が形成されている。
【0072】
縦壁部125は、上端に、壁Wの下地板131の上端131aに係合する鉤形状の係合爪128と、係合爪128の上面の凹条部126を除く全幅に配置されて、壁Wのモルタル132内に埋設されるリブ129と、を備えて構成されている。また、裏面側には、下葺き材4を設けた下地板131に当接支持される突条130が設けられている。
【0073】
この壁側瓦110は、直下の桟瓦10が葺きあげられた後、壁際の部位で、嵌合凹部123に各桟瓦上端縁24の嵌合部25を嵌合させつつ、縦壁部125の係合爪128を下地板131の上端131aに係合させ、さらに、隣り合う凹条部126と突条部127、また、隣り合う嵌合溝部116と嵌合部119を、それぞれ嵌合させて、左右方向に順次配設させ、さらに、リブ129を埋め込むようにモルタル132を塗りつければ、葺きあげることができる。
【0074】
このような壁際の屋根瓦構造では、壁側瓦110が、下縁側の嵌合凹部123を桟瓦10の上縁側に嵌合させた状態で、嵌合溝部116の隣の壁側瓦110の嵌合部119を嵌合させ、かつ、凹条部126に隣の壁側瓦110の突条部127を嵌合させて、左右方向に並び、上端の係合爪128を壁Wの下地板131の上端131aに係合させるとともに、上縁から上方へ延ばした縦壁部125のリブ129を壁Wのモルタル132内に埋設させており、桟瓦10から壁側瓦110の縦壁部125まで、各桟瓦10や各壁側瓦110が左右方向と上下方向とに嵌合構造で強固に連結されることとなって、瓦10・110の継ぎ目からの雨水の浸入や強風による瓦のめくれを効果的に抑えることができる。また、従来ののし瓦や漆喰、さらに、板金製の雨押え等を使用せずに、壁際を形成することができるため、容易に施工することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の屋根瓦構造における一部破断概略斜視図である。
【図2】同実施形態の側面図である。
【図3】同実施形態に使用する桟瓦の斜視図である。
【図4】同実施形態の桟瓦を左右方向に並べた状態を示す斜視図である。
【図5】同実施形態の桟瓦における嵌合溝部とその嵌合溝部に嵌合する部位との拡大部分斜視図である。
【図6】同実施形態の桟瓦を葺きあげた際の左右方向の断面を示す概略図である。
【図7】同実施形態の桟瓦を葺きあげた際の上下方向の断面を示す概略図である。
【図8】同実施形態の軒瓦を示す斜視図である。
【図9】同実施形態の軒瓦を左右方向に並べた状態を示す斜視図である。
【図10】同実施形態の軒瓦の側面図である。
【図11】軒瓦の他の実施形態を示す部分断面図である。
【図12】軒瓦のさらに他の実施形態を示す部分断面図である。
【図13】軒瓦のさらに他の実施形態を示す部分断面図である。
【図14】軒瓦のさらに他の実施形態を示す部分断面図である。
【図15】軒瓦のさらに他の実施形態を示す部分断面図である。
【図16】軒瓦のさらに他の実施形態を示す部分断面図である。
【図17】実施形態における棟側瓦の斜視図である。
【図18】同実施形態の棟側瓦を左右方向に並べた斜視図である。
【図19】同実施形態の第1棟瓦を示す平面図である。
【図20】同第1棟瓦を示す正面図である。
【図21】同実施形態の第2棟瓦を示す平面図である。
【図22】同第2棟瓦を示す正面図である。
【図23】同実施形態の棟の部位の屋根瓦構造の断面図であり、第1棟瓦の部位では、図19の XXIII−XXIII 部位に対応し、第2棟瓦の部位では、図21の XXIII−XXIII 部位に対応する。
【図24】同実施形態の第2棟瓦を並べた状態を示す概略図である。
【図25】他の実施形態の棟の部位の屋根瓦構造を示す断面図であり、第1棟瓦の部位では、図26の XXV−XXV 部位に対応し、第2棟瓦の部位では、図27の XXV−XXV 部位に対応する。
【図26】同実施形態に使用する第1棟瓦の平面図である。
【図27】同実施形態に使用する第2棟瓦の平面図である。
【図28】棟側瓦の爪片部の種々の形状を示す部分断面図である。
【図29】空気流路を設けた実施形態の棟の部位の屋根瓦構造の断面図であり、第1棟瓦の部位では、図31のXXIX−XXIX部位に対応し、第2棟瓦の部位では、図33のXXIX−XXIX部位に対応し、第3棟瓦の部位では、図35のXXIX−XXIX部位に対応する。
【図30】同実施形態の一部切欠斜視図である。
【図31】同実施形態に使用する第1棟瓦の平面図である。
【図32】同第1棟瓦の正面図である。
【図33】同実施形態に使用する第2棟瓦の平面図である。
【図34】同第2棟瓦の正面図である。
【図35】同実施形態に使用する第3棟瓦の平面図である。
【図36】同第3棟瓦の正面図である。
【図37】棟が分岐する際の鬼瓦の取付状態を示す概略斜視図である。
【図38】実施形態における壁際の屋根瓦構造を示す断面図である。
【図39】同実施形態に使用する壁側瓦の斜視図である。
【図40】同壁側瓦を左右方向に並べた斜視図である。
【図41】同実施形態の桟瓦と並設される左袖瓦の斜視図である。
【図42】同実施形態の桟瓦と並設される右袖瓦の斜視図である。
【図43】同実施形態の桟瓦と左・右袖瓦とを葺きあげた状態の部分断面概略斜視図である。
【図44】同実施形態の軒瓦と並設される左袖瓦の斜視図である。
【図45】同実施形態の軒瓦と並設される右袖瓦の斜視図である。
【図46】同実施形態における棟の端部側の側面図である。
【図47】同実施形態の棟の端部側から見た正面図である。
【図48】同実施形態の棟側瓦と並設される左袖瓦の斜視図である。
【図49】同実施形態の棟側瓦と並設される右袖瓦の斜視図である。
【図50】同実施形態の棟に使用する巴瓦の斜視図である。
【図51】同実施形態の棟に使用する巴瓦の正面図である。
【図52】同実施形態の棟に使用する鬼瓦の部分断面側面図である。
【符号の説明】
3…野地板、
10…桟瓦、
12…凸部、
16…嵌合溝部、
23…嵌合凹部、
30…軒瓦、
36…嵌合溝部、
42…嵌合凸部、
44…樋部、
45…凹条部、
46…突条部、
50…軒側瓦、
56…嵌合溝部、
63…嵌合凹部、
65…爪片部、
66…凹条部、
67…突条部、
70・70A・90…第1棟瓦、
77・77A・97…第2棟瓦、
110…壁側瓦、
116…嵌合溝部、
123…嵌合凹部、
125…縦壁部、
126…凹条部、
127…突条部、
128…係合爪、
129…リブ、
131…下地板、
132…モルタル、
T…棟、
S…空気流路。
Claims (5)
- 桟瓦の裏面側の凸部を瓦桟に引っ掛けるとともに、前記桟瓦の右縁と上縁とにそれぞれ他の桟瓦の左縁と下縁とを重ねるように、葺きあげて構成される屋根瓦構造であって、
重ねて葺きあげられる前記桟瓦が、右縁端に、隣り合う前記桟瓦の左縁端を嵌合可能な嵌合溝部を備え、下縁端に、隣り合う前記桟瓦の上縁端を嵌合可能な嵌合凹部を備えて、構成され、
棟側に配置される棟側瓦が、下縁側に、前記桟瓦の上縁側を嵌合可能な嵌合凹部を備え、右縁端に、隣り合う前記棟側瓦の左縁端を嵌合可能な嵌合溝部を備え、さらに、上端側に、上方へ突出する爪片部を備え、
棟を間にした前記爪片部相互が、棟を跨いで野地板上に固定された第1棟瓦に、下面側をそれぞれ支持されるとともに、棟を跨いで前記第1棟瓦の上方で前記第1棟瓦に対して上方への抜けを不能として係合された断面略逆U字形の第2棟瓦に、外表面側をそれぞれ支持されて、配設されていることを特徴とする屋根瓦構造。 - 桟瓦の裏面側の凸部を瓦桟に引っ掛けるとともに、前記桟瓦の右縁と上縁とにそれぞれ他の桟瓦の左縁と下縁とを重ねるように、葺きあげて構成される屋根瓦構造であって、
重ねて葺きあげられる前記桟瓦が、右縁端に、隣り合う前記桟瓦の左縁端を嵌合可能な嵌合溝部を備え、下縁端に、隣り合う前記桟瓦の上縁端を嵌合可能な嵌合凹部を備えて、構成され、
壁側に配置される壁側瓦が、下縁側に、前記桟瓦の上縁側を嵌合可能な嵌合凹部を備え、右縁端に、隣り合う前記壁側瓦の左縁端を嵌合可能な嵌合溝部を備え、さらに、上縁端に、上方へ延びる縦壁部を備え、
前記縦壁部が、隣り合う壁側瓦相互の接続時に外表面を面一とするように、左右方向の一方の端部に、凹条部を備え、他方の端部に、前記凹条部に嵌合する突条部を備えて構成されるとともに、上端に、前記壁の下地板に係合する係合爪と、全幅に配置されて前記壁のモルタル内に埋設されるリブと、を備えて構成されていることを特徴とする屋根瓦構造。 - 前記野地板、第1棟瓦、及び、第2棟瓦に、空気流路が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の屋根瓦構造。
- 壁側に配置される壁側瓦が、下縁側に、前記桟瓦の上縁側を嵌合可能な嵌合凹部を備え、右縁端に、隣り合う前記壁側瓦の左縁端を嵌合可能な嵌合溝部を備え、さらに、上縁端に、上方へ延びる縦壁部を備え、
前記縦壁部が、隣り合う壁側瓦相互の接続時に外表面を面一とするように、左右方向の一方の端部に、凹条部を備え、他方の端部に、前記凹条部に嵌合する突条部を備えて構成されるとともに、上端に、前記壁の下地板に係合する係合爪と、全幅に配置されて前記壁のモルタル内に埋設されるリブと、を備えて構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の屋根瓦構造。 - 軒先側に配置される軒瓦が、上縁側に、前記桟瓦の下縁側の前記嵌合凹部に嵌合可能な嵌合凸部を備えるとともに、右縁端に、隣り合う前記軒瓦の左縁端を嵌合可能な嵌合溝部を備え、さらに、下縁端に、前記軒瓦と一体若しくは別体として、雨水を流し可能な樋部を接続させて、構成され、
前記樋部が、隣り合う軒瓦相互の接続時に内周面を面一とするように、左右方向の一方の端部に、凹条部を備え、他方の端部に、前記凹条部に嵌合する突条部を備えて構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の屋根瓦構造。
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