JP4135496B2 - ガスバリアフィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスバリアフィルムに関する。さらに詳細には、食品、医薬品、電子部材、電子機器等の内容物が、酸素や水蒸気等によって変質や劣化したりすることを抑制する包装用フィルムとして好適なガスバリアフィルム及びガスバリア性包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
包装材料には種々の機能が要求される。その中でも、内容物保護性は最も重要な機能である。内容物の劣化及び変質は主に酸素、水分、光、熱などの影響により促進される。とりわけ、酸素及び水分の影響が大きい。それらを遮断することが、内容物保護性を考える上で重要であり、すなわち、ガスバリアフィルムの存在が要求される。また、今日のように嗜好性が多様化したり、添加剤が規制されるなどの状況下では外部からの遮断のみならず、不活性ガス充填包装や、風味、香気の退化防止など、内部からの透過も遮断する必要がある。
【0003】
しかしながら、一般的にプラスティックフィルムはガスバリア性に乏しく、単独で用いる場合には一部用途を除いては要求を満たすものがない。そこで、他のガスバリア性に優れた層を積層することによって、ガスバリアフィルムを作成する方法が採られていることが多い。
【0004】
ポリビニルアルコールを成分に含む層を有したフィルムは、乾燥状態では樹脂が結晶性に富み酸素バリア性に優れることが知られているが、高湿条件下では結晶性が低下するため、バリア性が著しく低下することが問題である(例えば、特許文献1、2、3参照)。
【0005】
上記の問題点を改善するために種々の方法が考案されている。非水酸基系として、ポリ塩化ビニリデン層を設けたガスバリアフィルム等も実用化されているが、廃棄処理時に有害なダイオキシンを発生する恐れがある(例えば、特許文献4参照)。また、ポリビニルアルコールの耐水性を向上させるために、ポリビニルアルコール中にエチレンユニットを導入したポリ(ビニルアルコール−co−エチレン)等の効果も知られているが、その湿度依存性に対する耐性は未だ十分であるとはいえない(例えば、特許文献5、6参照)。
【0006】
また、ポリアクリル樹脂塩とポリビニルアルコールの複合被膜も考案されており酸素バリア性に優れることが知られているが、水蒸気バリア性が発現されない(例えば、特許文献7参照)。セラミックス蒸着層を設けたガスバリアフィルムも各社から発売されているが、用途によってはバリア性が不充分である場合がある。また、レトルト処理を行うと酸素バリア性が若干損なわれることもある(例えば、特許文献8参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−41685号公報
【特許文献2】
特開平7−33909号公報
【特許文献3】
特開平7−251475号公報
【特許文献4】
特開昭55−59961号公報
【特許文献5】
特開平6−293118号公報
【特許文献6】
特開平11−170430号公報
【特許文献7】
特開2001−164174号公報
【特許文献8】
特開平6−16848号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであって、食品、医薬品、電子部材、電子機器等の内容物が、酸素や水蒸気等によって変質や劣化したりすることを抑制する包装用フィルムとして、レトルト処理やボイル処理においても高いガスバリア性を保持するガスバリアフィルムの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、すなわち請求項1に係る発明は、プラスティックフィルム基材の片面に、水酸基含有高分子体(A)と、ポリアクリル酸またはその部分中和物、ポリメタクリル酸またはその部分中和物から選ばれる少なくとも1種以上の成分(B)とからなる水溶液を塗布し、もう一方の片面にリアクティブイオンエッチングモードプラズマ処理装置によりプラズマガス種としてアルゴン、窒素、酸素の少なくとも1種類以上を用いて、プラズマバイアス値を100[V]以上とし、またEb=バイアス値/(フィルム幅×加工速度)で定義されるEb値が200[V・s・m -2 ]以上である低温プラズマ処理を施し、該プラズマ処理の処理面にセラミックス蒸着層を設けことを特徴とするガスバリアフィルムの製造方法である。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、前記プラスティックフィルム基材が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、セルロース、アクリル樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリ乳酸、ポリビニルアルコールの少なくとも1つを成分及び/又は共重合体成分に持つことを特徴とする請求項1記載のガスバリアフィルムの製造方法である。
【0011】
また、請求項3に係る発明は、前記水酸基含有高分子体が、ポリビニルアルコール、デンプン、セルロースの少なくとも1つを成分及び/又は共重合体成分に持つことを特徴とする請求項1または2記載のガスバリアフィルムの製造方法である
【0012】
また、請求項4に係る発明は、前記ポリアクリル酸の部分中和物又はポリメタクリル酸の部分中和物が、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のガスバリアフィルムの製造方法である
【0013】
また、請求項5に係る発明は、前記セラミックス蒸着層が、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムのいずれか又はこれらの混合物からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のガスバリアフィルムの製造方法である
【0018】
また、請求項に係る発明は、前記セラミックス蒸着層の上に、ポリビニルアルコール及び金属アルコキシドの加水分解物を成分に持つ複合被膜を設けたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のガスバリアフィルムの製造方法である
【0019】
また、請求項に係る発明は、前記金属アルコキシドが、シランアルコキシド及び/又はシランカップリング剤であることを特徴とする請求項記載のガスバリアフィルムの製造方法である
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の一例について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明のガスバリアフィルムの構成の一例を示す断面図である。
図1に示すように、本発明のガスバリアフィルム1は、 プラスティックフィルム基材2の片面に、水酸基含有高分子体(A)と、ポリアクリル酸またはその部分中和物、ポリメタクリル酸またはその部分中和物から選ばれる少なくとも1種以上の成分(B)とからなる層3を設け、もう一方の片面にセラミックス蒸着層4を設け、さらにそのセラミックス蒸着層4の上に、ポリビニルアルコール及び金属アルコキシドの加水分解物を成分に持つ複合被膜5を積層したた構成のものである。この複合被膜5は、必要に応じて設けられるものである。
【0022】
本発明で用いられるプラスティックフィルム基材2としては、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、セルロース、アクリル樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリ乳酸、ポリビニルアルコールの少なくともひとつを成分及びまたは共重合成分に持つことが望ましい。とりわけポリエチレンテレフタレート、ナイロンは好適であるが、必ずしも限定するものではない。実用的には用途や要求物性により適宜選定をすることが望ましく、限定をする例ではないが、医療用品、薬品、食品等の包装にはポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ナイロンなどがコスト的に用いやすく、電子部材、光学部材等の極端に水分を嫌う内容物を保護する包装には、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド類、ポリエーテルスルホンなどのそれ自体も高いガスバリア性を有する基材を用いることが望ましい。
【0023】
また、プラスティックフィルム基材の厚みは限定するものではないが、用途に応じて6μmから200μmの範囲のものが使用しやすい。
【0024】
次に、本発明で用いられる水酸基含有高分子体(A)としては、ポリビニルアルコール、デンプン、セルロースのいずれかであることが好ましいが、層を設けるにあたりコーティング法を用いることを考慮すれば、ポリビニルアルコールまたはデンプンが溶液化し易く用いやすい。セルロースを用いる場合には微粉末にしてコーティング液中に分散する、または化学修飾により、例えばカルボキシメチルセルロースに部分もしくは全体を変換して用いることが好ましい。
【0025】
次に、本発明で用いられるポリアクリル酸またはその部分中和物、ポリメタクリル酸またはその部分中和物から選ばれる少なくとも1種以上の成分(B)としてのポリアクリル酸、ポリメタクリル酸とはそれぞれポリアクリル酸、ポリメタクリル酸を重合させることで得られるポリマーである。重合には通常のラジカル重合法を用いることができ、特に溶液重合はポリマーが溶液として得られるために用いやすい。但し用途、物性的により高分子量のポリマーを得たければ、懸濁重合法やバルク重合法を採用するのがよい。また、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステルを加水分解することによっても得ることが可能である。また、これらとアルカリ金属またはアルカリ土類金属単体、もしくはそれらの水酸化物を反応させることで得られる。尚、これら製法は限定例ではなく、また市販されているので用いることが出来る。また、中和度は30%(mol比)以下、さらに好ましくは20%以下が望ましい。
【0026】
次に、セラミック蒸着層4としては、ガスバリア性を付与するために設けるもので、扱い易さ、経済性、ガスバリア性能等を考慮して、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化チタンのうちの少なくとも1種類以上を成分に持つことが好ましい。また、これら金属酸化物は、必ずしも酸化飽和している必要は無い。また、要求物性に応じて、各種添加物を混合させても構わない。これらのセラミックの組成比、酸化度、添加物などは、用途、コスト、成膜装置特性等を考慮して設定すればよい。
【0027】
成膜手段は、真空蒸着法、スパッタリング法、化学的気相成長法(CVD法)などの公知の方法が挙げられ、電子線加熱方式真空蒸着法などが特に有効であるが、これらの例に限定されるものではない。
【0028】
膜厚は限定するものではないが、1nm以上100nm以下が好ましい。これより薄い場合には、均一に成膜することが困難になるためにガスバリア性能が発現されにくく、また、これ以上の場合には、ガスバリア性能は発現されるものの、可橈性が減少し後加工適性や実用性に乏しくなり、また不経済である。
【0029】
次に、プラズマ処理について説明する。そもそも本処理はプラスティックフィルム基材とセラミック蒸着層との密着性を向上させることを主目的に行うものである。ここでいう低温プラズマとは、プラズマガス種にアルゴン、窒素、酸素の少なくとも1種類以上を用いたリアクティブイオンエッチングモード放電が望ましい。
【0030】
リアクティブイオンエッチングモードとは、電極を中空な箱のような形状に作成し、尚且つ、対極(ここでは基材フィルムの受け、巻取り式であればドラムに相当)に対し大きくすることで、ライフ・エレクトロードを陽極化したものであり、通常のプラズマ発生装置と比較して、高いバイアス値を得ることができる。実機としては、基本原理を踏襲していれば、特にこの記述に限定されるものではない。又、通常のプラズマ発生装置でも、陰極側に基材を置くことで類似のプラズマ処理を行える。
【0031】
加工速度、エネルギーレベルなどで示される処理条件は、基材種類、用途、放電装置特性などに応じ、適宜設定するべきである。ただし、プラズマのバイアス値は100[V]以上、前述Eb値を200[V・s・m-2]以上にすることが必要であり、これより若干低い値でも、ある程度の密着性を発現するが、未処理品に比べて優位性が低い。
【0032】
プラズマ用の気体及びその混合比などに関してはポンプ性能や取り付け位置などによって、導入分と実効分とでは流量が異なるので、用途、基材、装置特性に応じて適宜設定するべきである。また、用いる基材の含有水分、含有気体量等によって、本工程及び後述するセラミック蒸着工程における真空度に影響を与えるので注意する必要がある。
【0033】
必要に応じて、セラミックス蒸着層の上に、ポリビニルアルコール及び金属アルコキシドの加水分解物を成分に持つ複合被膜5を設けることができる。この複合被膜は、ガスバリア性の向上、蒸着層の保護、印刷適性の向上などを目的として設けるものである。
ここでいうポリビニルアルコールとは一般的には酢酸ビニルを重合して得られるポリ酢酸ビニルを加水分解することによって得られるポリマーであるが、製法については限定しない。また、種々物性を付与するために化学修飾することもでき、本発明の主旨を逸脱するものではない。
【0034】
また、金属アルコキシドには種々あるが、取り扱い性、コストなどを考えれば珪素のアルコキシドがよろしい。また、被膜の柔軟性向上、密着性改善などの要求があれば、テトラアルコキシドに限ることなく、いわゆるシランカップリング剤を適宜選定添加するのがよい。
【0035】
上記の複合被膜を形成する方法は、特に限定するものではないが、ディッピング法、ロールコート法、スクリーン印刷法、スプレー法等の公知の塗工法を用いることができる。
【0036】
本発明のガスバリアフィルムを包装袋など包装体として用いる際には、接着層としてのヒートシール層を組み合わせて用いる必要がある。
【0037】
ヒートシール層としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレン−co−酢酸ビニルなど公知の高分子フィルムを用いることができ、限定されるものではない。また、ヒートシールニスやホットメルト材を用いてもよい。あるいは基材自身がヒートシール性を有してもよい。
【0038】
積層法に関しては、ドライラミネート法、ウェットラミネート法、エクストルーダー法、コーティング法などの公知の方法を用いることができ、材質等に応じて適当な手段を選定することがよろしく、またこれらに限定するものではない。
尚、その際の積層構成は用途に応じて適宜決定することがよろしい。
【0039】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について具体的に説明する。
【0040】
12μm厚の500mm幅ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの片面に、ポリアクリル酸(分子量(GPC,PS換算)=約10,000)の水酸化ナトリウム部分中和物(中和度10%)とポリビニルアルコール(クラレ製の「ポバールPVA124」)を主成分とする水溶液をグラビアコーティング法により塗布し、オーブンにて乾燥後、続いて熱ロールにて追乾燥を行うことで被膜を設けた(a層)。
【0041】
次に、リアクティブイオンエッチングモードプラズマ処理装置により入力120W−バイアス444V(Eb=888[V・s・m-2])のプラズマ処理層を設けた(b層)。
このb層の上に、電子線加熱方式にて真空蒸着法により酸化アルミニウム(不飽和酸化)層を設けた(c層)。
【0042】
さらに、テトラエトキシシランの塩酸酸性加水分解物とポリビニルアルコール(クラレ製の「ポバールPVA124」)を主成分とする水溶液をグラビアコーティング法により塗布し、オーブンにて乾燥後、続いて熱ロールにて追乾燥を行うことで被膜を設けた(d層)。
【0043】
さらに、このフィルムのd層側にヒートシール層として二軸延伸ナイロン(ユニチカ製の「エンブレムONMB−RT」、厚さ15μ)をドライラミネート法によりウレタン系接着剤を用いて接合し、さらにこのナイロン面と未延伸ポリプロピレン(東セロ製の「RXC−18」、厚さ70μ)とを同様にドライラミネート法によりウレタン系接着剤を用いて接合した。
【0044】
上記で得られた積層フィルムのa,b,c,d層の有無によって、本発明のガスバリアフィルム構成のものが実施例1〜であり、比較のためのものが比較例1〜5で、その層構成については、参考例1、2と共に、表1に示してある。上記で得られた積層フィルムをA5大の4方パウチに成形し、水道水150mlを充填した後、121℃−30minの熱水回収式レトルト処理を行った。そのレトルト前後の酸素透過度及び水蒸気透過度について、下記に示す評価方法に基づいて評価した結果を表1に示す。なお、b層に関して、「RIE」は、リアクティブイオンエッチングモードプラズマ処理を行ったことを表し、「一般」は、一般的なプラズマ処理装置により入力1200W−バイアス−25V(Eb=−50[V・s・m-2])のを行ったことを表す。
【0045】
また、基材として、PETフィルムの代わりに二軸延伸ナイロン(ユニチカ 製の「エンブレムON」、厚さ15μ)を使用し、上記と同様にしてa,b,c,d層を設け、d層側にヒートシール層として線状低密度ポリエチレン(タマポリ 製の「TUX FC−S」、厚さ60μ)をドライラミネート法によりウレタン系接着剤を用いて接合して得られた積層フィルムのa,b,c,d層の有無によって、本発明のガスバリアフィルム構成のものが実施例3〜4であり、比較のためのものが比較例6〜10で、その層構成については、参考例3、4と共に、表2に示してある。上記で得られた積層フィルムをA5大の4方パウチに成形し、水道水150mlを充填した後、95℃−30minのボイル処理を行った。そのボイル前後の酸素透過度及び水蒸気透過度について、下記に示す評価方法に基づいて評価した結果を表2に示す。なお、b層に関して、「RIE」は、リアクティブイオンエッチングモードプラズマ処理を行ったことを表し、「一般」は、一般的なプラズマ処理装置により入力1200W−バイアス−25V(Eb=−50[V・s・m-2])のを行ったことを表す。
【0046】
(ガスバリア性評価)
・酸素透過度測定(測定装置:モダンコントロール社製OXTRAN2/20測定条件:30℃−70%RH)
・水蒸気透過度測定(測定装置:モダンコントロール社製PERMATRAN3/31 測定条件:40℃−90%RH)
【0047】
【表1】
Figure 0004135496
【0048】
【表2】
Figure 0004135496
【0049】
表1及び2から明らかに、本発明の構成のガスバリフィルム(実施例1〜)は、いずれもレトルト処理もしくはボイル処理後でも高いバリア性を保持している。これに対して、比較例1及び2は水蒸気バリア性をあるレベルまで保持しているものの、酸素バリア性は著しく低下している。また、比較例4は酸素バリア性を保持するものの、水蒸気バリアに関しては基材並(比較例5)である。ナイロン基材の場合にもほぼ同様の結果である。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、レトルト処理やボイル処理などのような過酷な処理工程を経ても酸素バリア性及び水蒸気バリア性を高いレベルで保持することのできるガスバリアフィルムの製造方法を提供することができる。従って、内容物を酸素や水蒸気等によって変質や劣化を防止する必要のある食品、医薬品、電子部材、電子機器等の包装分野の包装用フィルム及び包装体として好適に用いられるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法によって得られたガスバリアフィルムの構成の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・ガスバリアフィルム
2・・・プラスティックフィルム基材層
3・・・水酸基含有高分子体(A)と、成分(B)とからなる層
4・・・セラミックス蒸着層
5・・・複合被膜

Claims (7)

  1. プラスティックフィルム基材の片面に、水酸基含有高分子体(A)と、ポリアクリル酸またはその部分中和物、ポリメタクリル酸またはその部分中和物から選ばれる少なくとも1種以上の成分(B)とからなる水溶液を塗布し、もう一方の片面にリアクティブイオンエッチングモードプラズマ処理装置によりプラズマガス種としてアルゴン、窒素、酸素の少なくとも1種類以上を用いて、プラズマバイアス値を100[V]以上とし、またEb=バイアス値/(フィルム幅×加工速度)で定義されるEb値が200[V・s・m -2 ]以上である低温プラズマ処理を施し、該プラズマ処理の処理面にセラミックス蒸着層を設けことを特徴とするガスバリアフィルムの製造方法
  2. 前記プラスティックフィルム基材が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、セルロース、アクリル樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリ乳酸、ポリビニルアルコールの少なくとも1つを成分及び/又は共重合体成分に持つことを特徴とする請求項1記載のガスバリアフィルムの製造方法
  3. 前記水酸基含有高分子体が、ポリビニルアルコール、デンプン、セルロースの少なくとも1つを成分及び/又は共重合体成分に持つことを特徴とする請求項1または2記載のガスバリアフィルムの製造方法
  4. 前記ポリアクリル酸の部分中和物又はポリメタクリル酸の部分中和物が、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のガスバリアフィルムの製造方法
  5. 前記セラミックス蒸着層が、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムのいずれか又はこれらの混合物からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のガスバリアフィルムの製造方法
  6. 前記セラミックス蒸着層の上に、ポリビニルアルコール及び金属アルコキシドの加水分解物を成分に持つ複合被膜を設けたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のガスバリアフィルムの製造方法
  7. 前記金属アルコキシドが、シランアルコキシド及び/又はシランカップリング剤であることを特徴とする請求項記載のガスバリアフィルムの製造方法
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