JP4133099B2 - 硬貨包装機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬貨包装機に関するものであり、さらに詳細には、包装すべき硬貨の表面の損傷および包装紙の破損を確実に防止することができ、所定枚数の集積硬貨を、所望のように、包装紙によって、包装することができる硬貨包装機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
硬貨包装機は、通常、投入された硬貨の真偽、金種を判別するとともに、包装すべき金種の硬貨の枚数を計数し、包装すべき硬貨を、所定枚数づつ、硬貨集積部に送って、ロール状に集積し、所定枚数のロール状集積硬貨を、さらに、硬貨包装部に送って、支持棒により支持しつつ、3本の包装ローラによって、挟持して、回転させ、その周囲に、集積硬貨の高さより大きい幅を有する包装紙を、集積硬貨の上下に加締め部分を残すように、巻回し、上下に間隔をおいて配置された一対の上方加締爪および下方加締爪を互いに近接移動させることによって、集積硬貨の上下の包装紙の加締め部分を加締めて、所定枚数の硬貨を包装し、一本の包装硬貨ロールを生成するように構成されている。
【0003】
一般に、上方加締爪および下方加締爪は、カムを1回転させることによって、近接され、離間されて、加締め動作を完了するように、構成されており、したがって、包装すべき硬貨のうち、厚さが最も小さい所定枚数の集積硬貨の上下の包装紙の加締め部分を加締めるときに、上方加締爪および下方加締爪の移動距離が最大になるため、包装すべき硬貨のうち、厚さが最も小さい所定枚数の集積硬貨の上下の包装紙の加締め部分を確実に加締めることができるように、上方加締爪および下方加締爪を移動させるカムの形状が決定されている。
【0004】
一方、従来の硬貨包装機にあっては、3本の包装ローラは、上方加締爪および下方加締爪によって、集積硬貨の上下の包装紙の加締め部分が加締められ、上方加締爪および下方加締爪が離間して、それぞれ、所定の位置に達するまで、回転され、上方加締爪および下方加締爪が離間し、それぞれ、所定の位置に達した時点で、その回転が停止されるように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、従来の硬貨包装機にあっては、厚さが最も小さい硬貨以外の集積硬貨の上下の包装紙の加締め部分を加締める場合には、上方加締爪が集積硬貨のうちの最上の硬貨の上面に当接し、下方加締爪が集積硬貨のうちの最下の硬貨の下面に当接した状態で、集積硬貨が回転されることになり、その結果、硬貨の表面が、上方加締爪および下方加締爪によって、傷つけられ、さらには、包装紙が破れて、所望のように、集積硬貨の包装ができないという問題があった。
【0006】
したがって、本発明は、包装すべき硬貨の表面の損傷および包装紙の破損を確実に防止することができ、所定枚数の集積硬貨を、所望のように、包装紙によって、包装することができる硬貨包装機を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のかかる目的は、所定枚数の集積硬貨に、前記集積硬貨の高さより幅の大きい包装紙を、前記集積硬貨の上下に加締めることのできる加締め部分が残るように巻回する複数の包装ローラと、前記複数の包装ローラを回転させる包装ローラモータと、包装紙の先端部を、前記複数の包装ローラと、前記集積硬貨との間に送り込む包装紙供給モータと、略鉛直方向に移動可能で、互いに近接するように移動して、前記集積硬貨をその間に挟持し、前記包装紙の前記加締め部分を加締める上方加締爪と下方加締爪と、前記包装ローラモータ、前記包装紙供給モータ、前記上方加締爪および前記下方加締爪の駆動を制御する制御手段を備えた硬貨包装機において、前記制御手段が、前記集積硬貨に、前記上方加締爪および前記下方加締爪が当接している間は、前記包装ローラモータの駆動を停止させるように、前記包装ローラモータの駆動を制御するように構成されたことを特徴とする硬貨包装機によって達成される。
【0008】
本発明によれば、硬貨包装機は、所定枚数の集積硬貨に、集積硬貨の高さより幅の大きい包装紙を、集積硬貨の上下に加締めることのできる加締め部分が残るように巻回する複数の包装ローラと、複数の包装ローラを回転させる包装ローラモータと、包装紙の先端部を、複数の包装ローラと、集積硬貨との間に送り込む包装紙供給モータと、略鉛直方向に移動可能で、互いに近接するように移動して、集積硬貨をその間に挟持し、包装紙の加締め部分を加締める上方加締爪と下方加締爪と、包装ローラモータ、包装紙供給モータ、上方加締爪および下方加締爪の駆動を制御する制御手段を備え、制御手段が、集積硬貨に、上方加締爪および下方加締爪が当接している間は、包装ローラモータの駆動を停止させるように、包装ローラモータの駆動を制御するように構成されているから、上方加締爪および下方加締爪によって、硬貨の表面が傷つけられることを確実に防止しつつ、集積硬貨の上下の包装紙の加締め部分を、所望のように、加締めて、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0009】
また、本発明によれば、硬貨包装機の機構に変更を加えることなく、硬貨包装機の動作を制御する制御プログラムを変更するだけで、上方加締爪および下方加締爪によって、硬貨の表面が傷つけられることを確実に防止しつつ、集積硬貨の上下の包装紙の加締め部分を、所望のように、加締めて、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0010】
本発明の好ましい実施態様においては、前記上方加締爪および前記下方加締爪が、前記集積硬貨に当接するタイミングで、前記制御手段が、前記包装ローラモータの駆動を停止させるように構成されている。
【0011】
本発明の好ましい実施態様によれば、上方加締爪および下方加締爪が、集積硬貨に当接するタイミングで、制御手段が、包装ローラモータの駆動を停止させるように構成されているから、上方加締爪が、集積硬貨のうちの最上の硬貨の上面に当接し、下方加締爪が、集積硬貨のうちの最下の硬貨の下面に当接した状態で、包装ローラが回転されて、上方加締爪および下方加締爪によって、硬貨の表面が傷つけられることを確実に防止しつつ、集積硬貨の上下の包装紙の加締め部分を、所望のように、加締めて、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0012】
本発明の好ましい実施態様においては、さらに、前記上方加締爪および前記下方加締爪の少なくとも一方の位置を検出する加締爪位置検出手段を備え、前記上方加締爪および前記下方加締爪の少なくとも一方が、前記集積硬貨に当接して、停止したことを、前記加締爪位置検出手段が検出したときに、前記制御手段が、前記包装ローラモータの駆動を停止させるように構成されている。
【0013】
本発明の好ましい実施態様によれば、硬貨包装機は、さらに、上方加締爪および下方加締爪の少なくとも一方の位置を検出する加締爪位置検出手段を備え、上方加締爪および下方加締爪の少なくとも一方が、集積硬貨に当接して、停止したことを、加締爪位置検出手段が検出したときに、制御手段が、包装ローラモータの駆動を停止させるように構成されているから、上方加締爪が、集積硬貨のうちの最上の硬貨の上面に当接し、下方加締爪が、集積硬貨のうちの最下の硬貨の下面に当接して、停止した状態で、包装ローラが回転されて、上方加締爪および下方加締爪によって、硬貨の表面が傷つけられることを確実に防止しつつ、集積硬貨の上下の包装紙の加締め部分を、所望のように、加締めて、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0014】
また、本発明の好ましい実施態様によれば、硬貨包装機は、さらに、上方加締爪および下方加締爪の少なくとも一方の位置を検出する加締爪位置検出手段を備えているから、加締爪位置検出手段によって、上方加締爪および下方加締爪の少なくとも一方が停止した位置を検出することによって、集積硬貨の枚数が、包装すべき枚数に過不足があることを確実に検出することができ、したがって、所定枚数の硬貨を含む集積硬貨のみを包装して、つねに、所望の枚数の硬貨よりなる包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0015】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記加締爪位置検出手段が、前記上方加締爪が固定された上方加締爪アームおよび前記下方加締爪が固定された下方加締爪アームの位置を検出するロータリーエンコーダによって構成されている。
【0016】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、加締爪位置検出手段が、上方加締爪が固定された上方加締爪アームおよび下方加締爪が固定された下方加締爪アームの位置を検出するロータリーエンコーダによって構成されているから、上方加締爪が、集積硬貨のうちの最上の硬貨の上面に当接し、下方加締爪が、集積硬貨のうちの最下の硬貨の下面に当接して、停止した状態で、包装ローラが回転されて、上方加締爪および下方加締爪によって、硬貨の表面が傷つけられることを確実に防止しつつ、集積硬貨の上下の包装紙の加締め部分を、所望のように、加締めて、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0017】
また、本発明のさらに好ましい実施態様によれば、ロータリーエンコーダにより、上方加締爪および下方加締爪の少なくとも一方が停止した位置を検出することによって、集積硬貨の枚数が、包装すべき枚数に過不足があることを確実に検出することができ、したがって、所定枚数の硬貨を含む集積硬貨のみを包装して、つねに、所望の枚数の硬貨よりなる包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0018】
本発明の別の好ましい実施態様においては、硬貨包装機は、さらに、前記上方加締爪が固定された上方加締爪アームと、前記下方加締爪が固定された下方加締爪アームと、互いに連結された一対の加締爪カムと、前記一対の加締爪カムの一方のカムローブに当接するカムフォロアを支持するとともに、前記上方加締爪アームの下面に当接するローラを、一端部に備え、前記一対の加締爪カムの一方によって、他端部に設けられた軸まわりに揺動されて、前記上方加締爪アームを略鉛直方向に移動させる上方揺動アームと、前記一対の加締爪カムの他方のカムローブに当接するカムフォロアを支持するとともに、前記下方加締爪アームの上面に当接するローラを、一端部に備え、前記一対の加締爪カムの他方によって、他端部に設けられた軸まわりに揺動されて、前記下方加締爪アームを略鉛直方向に移動させる下方揺動アームを備え、前記加締爪位置検出手段が、前記下方揺動アームの前記軸の回転角度を検出するロータリーエンコーダによって構成されている。
【0019】
本発明の別の好ましい実施態様によれば、加締爪位置検出手段が、下方揺動アームの軸の回転を検出するロータリーエンコーダによって構成され、下方揺動アームは、下方加締爪が、集積硬貨のうちの最下の硬貨の下面に当接すると、一端部に設けられたローラが、下方加締爪アームの上面に当接して、揺動を停止するから、ロータリーエンコーダによって、上方加締爪が、集積硬貨のうちの最上の硬貨の上面に当接し、下方加締爪が、集積硬貨のうちの最下の硬貨の下面に当接して、停止したことを確実に検出することができ、したがって、上方加締爪が、集積硬貨のうちの最上の硬貨の上面に当接し、下方加締爪が、集積硬貨のうちの最下の硬貨の下面に当接して、停止した状態で、包装ローラが回転されて、上方加締爪および下方加締爪によって、硬貨の表面が傷つけられることを確実に防止しつつ、集積硬貨の上下の包装紙の加締め部分を、所望のように、加締めて、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0020】
また、本発明の別の好ましい実施態様によれば、ロータリーエンコーダによって、下方加締爪が停止した位置を検出することにより、集積硬貨の枚数が、包装すべき枚数に過不足があることを確実に検出することができ、したがって、所定枚数の硬貨を含む集積硬貨のみを包装して、つねに、所望の枚数の硬貨よりなる包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0021】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、遅くとも、前記上方加締爪および前記下方加締爪が、前記集積硬貨から離間する際に、前記包装ローラモータの駆動を再開させるように、前記制御手段が、前記包装ローラモータの駆動を制御するように構成されている。
【0022】
加締め動作完了後に、包装ローラを停止させた状態で、上方加締爪および下方加締爪を離間させるときは、上方加締爪および下方加締爪によって、加締められた包装紙の加締め部分が、加締められる前の状態に復帰することがあるが、本発明のさらに好ましい実施態様によれば、遅くとも、上方加締爪および下方加締爪が、集積硬貨から離間する際に、包装ローラモータの駆動を再開させるように、制御手段が、包装ローラモータの駆動を制御するように構成されているから、上方加締爪および下方加締爪によって、加締められた包装紙の加締め部分が、加締められる前の状態に復帰することを効果的に防止することが可能になる。
【0023】
本発明の好ましい実施態様においては、硬貨包装機は、さらに、前記上方加締爪が固定された上方加締爪アームと、前記下方加締爪が固定された下方加締爪アームと、互いに連結された一対の加締爪カムと、前記一対の加締爪カムの一方のカムローブに当接するカムフォロアを支持するとともに、前記上方加締爪アームの下面に当接するローラを一端部に備え、前記一対の加締爪カムの一方によって、他端部に設けられた軸まわりに揺動されて、前記上方加締爪アームを略鉛直方向に移動させる上方揺動アームと、前記一対の加締爪カムの他方のカムローブに当接するカムフォロアを支持するとともに、前記下方加締爪アームの上面に当接するローラを一端部に備え、前記一対の加締爪カムの他方によって、他端部に設けられた軸まわりに揺動されて、前記下方加締爪アームを略鉛直方向に移動させる下方揺動アームと、前記一対の加締爪カムの回転角度を検出するカム回転角検出手段を備え、前記上方加締爪および前記下方加締爪が、前記集積硬貨に当接するタイミングが、基準角度だけ、前記一対の加締爪カムが回転したことを、前記カム回転角検出手段が検出したタイミングとして、決定されるように構成されている。
【0024】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、硬貨包装機は、さらに、上方加締爪が固定された上方加締爪アームと、下方加締爪が固定された下方加締爪アームと、互いに連結された一対の加締爪カムと、一対の加締爪カムの一方のカムローブに当接するカムフォロアを支持するとともに、上方加締爪アームの下面に当接するローラを一端部に備え、一対の加締爪カムの一方によって、他端部に設けられた軸まわりに揺動されて、上方加締爪アームを略鉛直方向に移動させる上方揺動アームと、一対の加締爪カムの他方のカムローブに当接するカムフォロアを支持するとともに、下方加締爪アームの上面に当接するローラを一端部に備え、一対の加締爪カムの他方によって、他端部に設けられた軸まわりに揺動されて、下方加締爪アームを略鉛直方向に移動させる下方揺動アームと、一対の加締爪カムの回転角度を検出するカム回転角検出手段を備え、上方加締爪および下方加締爪が、集積硬貨に当接するタイミングが、基準角度だけ、一対の加締爪カムが回転したことを、カム回転角検出手段が検出したタイミングとして、決定されるように構成されているから、上方加締爪が、集積硬貨のうちの最上の硬貨の上面に当接し、下方加締爪が、集積硬貨のうちの最下の硬貨の下面に当接した状態で、包装ローラが回転されて、上方加締爪および下方加締爪によって、硬貨の表面が傷つけられることを確実に防止しつつ、集積硬貨の上下の包装紙の加締め部分を、所望のように、加締めて、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0025】
本発明の別の好ましい実施態様においては、硬貨包装機は、さらに、前記上方加締爪が固定された上方加締爪アームと、前記下方加締爪が固定された下方加締爪アームと、互いに連結された一対の加締爪カムと、前記一対の加締爪カムの一方のカムローブに当接するカムフォロアを支持するとともに、前記上方加締爪アームの下面に当接するローラを、一端部に備え、前記一対の加締爪カムの一方によって、他端部に設けられた軸まわりに揺動されて、前記上方加締爪アームを略鉛直方向に移動させる上方揺動アームと、前記一対の加締爪カムの他方のカムローブに当接するカムフォロアを支持するとともに、前記下方加締爪アームの上面に当接するローラを、一端部に備え、前記一対の加締爪カムの他方によって、他端部に設けられた軸まわりに揺動されて、前記下方加締爪アームを略鉛直方向に移動させる下方揺動アームと、前記上方揺動アームの前記軸の回転角度を検出するアーム回転角検出手段を備え、前記上方加締爪および前記下方加締爪が、前記集積硬貨に当接するタイミングが、基準角度だけ、前記上方揺動アームが回転したことを、前記アーム回転角検出手段が検出したタイミングとして、決定されるように構成されている。
【0026】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、硬貨包装機は、さらに、上方加締爪が固定された上方加締爪アームと、下方加締爪が固定された下方加締爪アームと、互いに連結された一対の加締爪カムと、一対の加締爪カムの一方のカムローブに当接するカムフォロアを支持するとともに、上方加締爪アームの下面に当接するローラを、一端部に備え、一対の加締爪カムの一方によって、他端部に設けられた軸まわりに揺動されて、上方加締爪アームを略鉛直方向に移動させる上方揺動アームと、一対の加締爪カムの他方のカムローブに当接するカムフォロアを支持するとともに、下方加締爪アームの上面に当接するローラを、一端部に備え、一対の加締爪カムの他方によって、他端部に設けられた軸まわりに揺動されて、下方加締爪アームを略鉛直方向に移動させる下方揺動アームと、上方揺動アームの軸の回転角度を検出するアーム回転角検出手段を備え、上方加締爪および下方加締爪が、集積硬貨に当接するタイミングが、基準角度だけ、上方揺動アームが回転したことを、アーム回転角検出手段が検出したタイミングとして、決定されるように構成されているから、上方加締爪が、集積硬貨のうちの最上の硬貨の上面に当接し、下方加締爪が、集積硬貨のうちの最下の硬貨の下面に当接した状態で、包装ローラが回転されて、上方加締爪および下方加締爪によって、硬貨の表面が傷つけられることを確実に防止しつつ、集積硬貨の上下の包装紙の加締め部分を、所望のように、加締めて、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0027】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記基準角度が、包装すべき硬貨の金種ごとに定められている。
【0028】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記上方加締爪および前記下方加締爪が、所定枚数の厚さが最小の硬貨が集積されたときの集積硬貨の高さ以下に、接近可能に構成され、前記一対の加締爪カムの回転角が、前記上方加締爪および前記下方加締爪が、所定枚数の厚さが最小の硬貨が集積されたときの集積硬貨の高さ以下に、接近すべき回転角になるまで、前記包装ローラモータの駆動を停止させるように、前記制御手段が、前記包装ローラモータの駆動を制御するように構成されている。
【0029】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記上方加締爪および前記下方加締爪が、所定枚数から1枚を減じた枚数の厚さが最小の硬貨が集積されたときの集積硬貨の高さ以下に、接近可能に構成され、前記一対の加締爪カムの回転角が、前記上方加締爪および前記下方加締爪が、所定枚数から1枚を減じた枚数の厚さが最小の厚さが最小の硬貨が集積されたときの集積硬貨の高さ以下に、接近すべき回転角になるまで、前記包装ローラモータの駆動を停止させるように、前記制御手段が、前記包装ローラモータの駆動を制御するように構成されている。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0031】
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の内部機構を示す略斜視図である。
【0032】
本実施態様にかかる硬貨包装機は、特定の金種の硬貨の包装が可能なように構成されており、図1に示されるように、硬貨投入部(図示せず)から硬貨包装機内に投入された硬貨は、搬送ベルト(図示せず)により搬送されて、回転円板1上に送られる。
【0033】
周知のように、回転円板1の周縁部には、環状のガイド部材(図示せず)が配置され、環状のガイド部材の開口部には、硬貨選別通路2が接続されている。
【0034】
硬貨選別通路2は、一対のガイド部材3、4と搬送ベルト5とによって形成されて、一対のガイド部材3、4の間隔は調整可能になっており、包装すべき金種の硬貨のみが、硬貨選別通路2を通過し、包装すべき金種の硬貨よりも径の大きい金種の硬貨は、回転円板1上に残留し、径の小さい金種の硬貨は、一対のガイド部材3、4の間から、落下して、回収されるように構成されている。硬貨選別通路2には、硬貨の金種を判別し、硬貨の枚数を計数するセンサ6が設けられており、硬貨選別通路2の下流端部近傍には、硬貨選別通路2内に突出し、後続硬貨の搬送を停止させるストッパ(図示せず)が設けられている。
【0035】
硬貨選別通路4の下流側には、硬貨集積部7が設けられており、硬貨集積部7は、外表面に、硬貨を、その上面で支持するらせん状突起8が形成された一対の集積ドラム9を備えている。硬貨選別通路4内における硬貨の搬送方向に対し、一対の集積ドラム9の直上流側および直下流側には、それぞれ、硬貨が一対の集積ドラム9のらせん状突起8上に集積されるように、硬貨をガイドする硬貨ガイド部材(図示せず)が設けられており、一対の集積ドラム9の直下には、集積された硬貨を載置可能なシャッタ10が設けられている。
【0036】
硬貨集積部7の下方には、硬貨包装部15が設けられており、硬貨包装部15は3本の包装ローラ16、16、16を備え、シャッタ10の直下の待機位置、包装ローラ16、16、16によって、硬貨集積部7により集積された硬貨の周囲に包装紙17が巻回されて、硬貨の包装が実行される包装位置および包装位置の下方の退避位置との間を移動可能で、その上面で、包装すべきM枚の集積硬貨(Mは正の整数)を支持可能な硬貨支持ポスト18を備えている。硬貨支持ポスト18は、支持ポストモータ(図示せず)により支軸19に沿って移動可能に構成されたアーム20の先端部近傍に設けられている。
【0037】
硬貨包装部15は、さらに、包装紙17よりなる包装紙ロール21と、包装紙ロール21から包装紙17を、3本の包装ローラ16、16、16の間に繰り出す包装紙供給ローラ22と、包装紙供給ローラ22と3本の包装ローラ16、16、16との間に配置され、包装紙17を切断するカッタ23を備えている。ここに、カッタ23は、包装紙供給ローラ22と包装ローラ16、16、16との間で、包装紙17が緊張状態になったときに、包装紙17が当接する位置に配置されている。
【0038】
さらに、硬貨包装部15は、包装紙17を、包装位置に位置した硬貨支持ポスト18上に支持された集積硬貨と、包装ローラ16との間に案内供給する包装紙ガイド部材(図示せず)を有している。
【0039】
包装ローラ16、16、16の上方には、集積硬貨の周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締める上方加締爪25が設けられ、包装ローラ16、16、16の下方には、集積硬貨の周囲に巻回された包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bを加締める下方加締爪26が設けられている。
【0040】
包装ローラ16、16、16の退避位置の下方には、硬貨包装部15内で生成された包装硬貨ロールを第1のシュート(図示せず)を介して、回収する包装硬貨ロールボックス(図示せず)と、集積硬貨Cに含まれた硬貨枚数が包装すべき枚数Mに満たない包装硬貨ロールもしくは集積硬貨Cに含まれた硬貨枚数が包装すべき枚数Mを越えた包装硬貨ロールを第2のシュート(図示せず)を介して、回収する硬貨回収ボックス(図示せず)と、包装硬貨ロールを、第1のシュートあるいは第2のシュートに選択的に導くゲート(図示せず)が設けられている。ゲートは、通常、硬貨包装部15と第1のシュートとを連通させる位置に保持されている。
【0041】
図2は、本発明の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の硬貨包装部15の略斜視図であり、図2においては、包装ローラ16、16、16、支軸19およびアーム20は省略されている。
【0042】
上方加締爪25および下方加締爪26は、それぞれ、水平方向に延びる上方加締爪アーム28および下方加締爪アーム29の一端部に固定されている。上方加締爪アーム28および下方加締爪アーム29は、その他端部近傍において、ガイドロッド30、31によって、上下方向に移動可能、すなわち、互いに近接あるいは離間可能に支持されている。
【0043】
上方加締爪25が固定されている上方加締爪アーム28には、上下方向に延びるラック32が固定され、他方、下方加締爪26が固定されている下方加締爪アーム29には、ラック32と係合するピニオン33が回転自在に取付けられ、ラックアンドピニオン機構を形成している。ピニオン33には、アブソルートタイプのロータリーエンコーダ34が連結されている。
【0044】
図2において、35は、ラック32とピニオン33との係合を保証するため、ラック32をガイドするガイドローラである。
【0045】
また、上方加締爪アーム28および下方加締爪アーム29には、プーリ40、41に巻回されたスプリング42により、連結されており、上方加締爪アーム28は下方に、下方加締爪アーム29は上方に、スプリング42によって、それぞれ、付勢されている。
【0046】
上方加締爪アーム28のガイドロッド30、31近傍の下面には、軸50まわりに、鉛直面内を揺動可能な上方揺動アーム51の先端部に取付けられたローラ52が当接しており、上方揺動アーム51の軸50とローラ52との間の上方揺動アーム51の部分には、カムフォロア53が回転可能に支持されている。他方、下方加締爪アーム29のガイドロッド30、31近傍の上面には、軸55まわりに、鉛直面内を揺動可能な下方揺動アーム56の先端部に取付けられたローラ57が当接しており、下方揺動アーム56の軸55とローラ57との間の下方揺動アーム56の部分には、カムフォロア58が回転可能に支持されている。
【0047】
上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53は、カム軸60のまわりに回転可能な第一カム61のカムローブに当接し、また、下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58は、カム軸60のまわりに回転可能な第二カム62のカムローブに当接し、第一カム61および第二カム62は互いに連結され、一体として回転するようになっている。
【0048】
第一カム61および第二カム62のカムプロファイルは、厚さが最小の金種のM枚の集積硬貨Cを確実に包装することができるように決定されており、互いに180°隔たった位置に、カム軸60からの距離が最大のカムローブと距離が最小のカムローブとを有し、上方揺動アーム51のカムフォロア53および下方揺動アーム56のカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最大のカムローブと当接しているとき、上方加締爪25は最上位置に、下方加締爪26は最下位置に、すなわち、それぞれの退避位置に位置し、他方、上方揺動アーム51のカムフォロア53および下方揺動アーム56のカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接しているとき、上方加締爪25は最下位置に、下方加締爪26は最上位置に、それぞれ、位置するように設定されている。
【0049】
しかしながら、センサ6によって検出された硬貨Cが所望のように硬貨集積部に集積されず、硬貨支持ポスト18に受け渡される硬貨Cの枚数が包装すべき枚数Mよりも少なくなり、あるいは、ストッパの作動に不良があって、包装すべき枚数Mを越える硬貨Cが硬貨集積部に送られ、硬貨支持ポスト18に受け渡される硬貨Cの枚数が包装すべき枚数Mを越える場合があり、本実施態様においては、このような場合に、集積硬貨Cに含まれる硬貨Cの過不足を検出することができるようにするため、上方加締爪25の最下位置および下方加締爪26の最上位置は、厚さが最小の金種のM枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置より、前者はさらに下方に、後者はさらに上方に設定され、厚さが最小の金種の(M−1)枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に設定されている。
【0050】
したがって、集積硬貨Cが包装すべきM枚の硬貨Cよりなる場合には、包装すべき金種のいかんにかかわらず、上方揺動アーム51のカムフォロア53および下方揺動アーム56のカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接する前に、上方加締爪25は、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面に当接するとともに、下方加締爪26は、包装すべき集積硬貨Cの最下の硬貨Cの下面に当接し、その結果、上方加締爪25および下方加締爪26ならびに上方加締爪アーム28ならびに下方加締爪アーム29は、その位置で停止して、それ以上は、移動せず、さらに、第一カム61および第二カム62が回転すると、上方揺動アーム51のカムフォロア53は、第一カム61のカムローブに当接しているが、上方揺動アーム51の先端部に取付けられたローラ52は、上方加締爪アーム28の下面から離れ、他方、下方揺動アーム56の先端部に取付けられたローラ57は、下方加締爪アーム29の上面に当接しているが、カムフォロア58は、第二カム62のカムローブから離れるようになり、第一カム61と上方加締爪アーム28との上方揺動アーム51を介しての係合および第二カム62と下方加締爪アーム29との下方揺動アーム56を介しての係合は解除されるようになっている。
【0051】
図2には、模式的に示されているが、カム軸60と同軸上に、第一カム61および第二カム62とともに回転可能で、光透過孔66が形成された円板65が設けられており、また、それぞれ、発光素子および受光素子よりなるフォトセンサ67、68が設けられている。
【0052】
フォトセンサ67は、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53および下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58が、第一カム61および第二カム62のカム軸60からの距離が最大のカムローブと当接しているときに、すなわち、上方加締爪25および下方加締爪26がそれぞれの退避位置に位置しているときに、その発光素子から発せられた光を、光透過孔66を介して、その受光素子が受光し得る位置に配置され、また、フォトセンサ68は、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53および下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58が、第一カム61および第二カム62のカム軸60からの距離が最小のカムローブと当接しているときに、すなわち、上方加締爪25がその最下位置に、下方加締爪26がその最上位置に位置しているときに、その発光素子から発せられた光を、光透過孔66を介して、その受光素子が受光し得る位置に配置され、両者は、円板65の回転方向に対し、互いに180°隔たった位置に設けられている。
【0053】
したがって、フォトセンサ67により、上方加締爪25および下方加締爪26が、退避位置に位置していることを検出することができ、また、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53が、第一カム61のカム軸60からの距離が最小のカムローブと当接しているときには、上方加締爪25は、その最下位置に位置し、下方加締爪26は、その最上位置に位置しているから、フォトセンサ68によって、上方加締爪25が最下位置に位置し、下方加締爪26が最上位置に位置していることを検出することができる。
【0054】
以上のように、上方加締爪25および下方加締爪26は、1つのロール状の集積硬貨Cを包装する際、第一カム61および第二カム62が1回転することにより、上方加締爪アーム28および下方加締爪アーム29が上下方向に移動し、上方加締爪25が、退避位置から、最下位置に移動され、下方加締爪26が、退避位置から、最上位置に移動される。
【0055】
その結果、上方加締爪アーム28に固定されたラック32によって、下方加締爪アーム29に回転自在に取付けられたピニオン33は、上方加締爪25および下方加締爪26の上下方向の移動量に対応するだけ、回転させられる。
【0056】
ここに、ピニオン33に連結されたアブソルートタイプのロータリーエンコーダ34は、その回転位置に応じて、所定のビット数のコード化された絶対位置データを出力することが可能なものであるので、ロータリーエンコーダ34から出力される絶対位置データに基づいて、上方加締爪25および下方加締爪26の上下方向の移動量を検出することができる。例えば、直径24mmのピニオン33と8ビットのロータリーエンコーダ34を使用した場合には、0.29mmの分解能で絶対位置データを得ることが可能になる。
【0057】
図3は、本発明の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系を示すブロックダイアグラムである。
【0058】
図3に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機の制御系は、硬貨包装機全体の動作を制御するコントロールユニット70と、制御プログラムを格納するROM71と、種々のデータを一時的に記憶するRAM72とを備えている。
【0059】
また、本実施態様にかかる硬貨包装機の検出系は、硬貨Cの金種を判別し、硬貨Cの枚数を計数するセンサ6と、上方加締爪25および下方加締爪26の上下方向の移動量を検出するロータリーエンコーダ34と、上方加締爪25および下方加締爪26が退避位置に位置していることを検出するフォトセンサ67と、上方加締爪25が最下位置に位置し、下方加締爪26が最上位置に位置していることを検出するフォトセンサ68を備えている。
【0060】
図3に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機の駆動系は、回転円板1を回転させる回転円板モータ75と、硬貨選別通路2の搬送ベルト5を駆動する搬送ベルトモータ76と、硬貨選別通路2の下流端部近傍に設けられたストッパを駆動するストッパソレノイド77と、硬貨集積部7の一対の集積ドラム9を回転させる集積ドラムモータ78と、硬貨集積部7のシャッタ10を開閉するシャッタソレノイド79と、硬貨支持ポスト18を、待機位置、包装位置および退避位置との間で移動させる支持ポストモータ80と、3本の包装ローラ16、16、16を回転させる包装ローラモータ81と、3本の包装ローラ16、16、16を、包装紙17を介して、集積硬貨Cを挟持する包装位置と、包装位置から離間した退避位置との間で移動させる包装ローラ移動モータ82と、包装紙供給ローラ22を駆動する包装紙供給モータ83と、第一カム61および第二カム62をカム軸60まわりに回転させるカムモータ84と、包装硬貨ロールを、第1のシュートあるいは第2のシュートに選択的に導くゲートを駆動するゲートソレノイド85を備えている。
【0061】
本実施態様においては、包装ローラ16、16、16によって挟持されたM枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接するときに、ロータリーエンコーダ34から出力されるべき絶対位置データが、硬貨Cの金種ごとに、基準絶対位置データとして、ROM71に記憶されている。
【0062】
以上のように構成された本発明の実施態様にかかる硬貨包装機は、以下のようにして、所定枚数Mの集積硬貨Cを包装し、包装硬貨ロールを生成する。
【0063】
オペレータが、硬貨包装機に、包装指示信号と包装すべき硬貨Cの金種を特定する金種特定信号を入力すると、包装指示信号および金種特定信号は、コントロールユニット70に入力される。
【0064】
包装指示信号および金種特定信号を受けると、コントロールユニット70は、まず、ROM71に記憶された包装すべき金種の硬貨Cの基準絶対位置データを読み出し、RAM72に記憶させる。
【0065】
次いで、コントロールユニット70は、回転円板モータ75に駆動信号を出力して、回転円板1を回転させるとともに、搬送ベルトモータ76に駆動信号を出力して、搬送ベルト5を駆動させる。
【0066】
硬貨投入口(図示せず)から、硬貨包装機内に投入された硬貨Cは、搬送ベルト(図示せず)により搬送されて、回転している回転円板1上に送られる。
【0067】
回転円板1上に送られた硬貨Cは、回転円板1の回転によって生ずる遠心力により、環状のガイド部材(図示せず)に沿って、環状のガイド部材の開口部から、硬貨選別通路2内に、1枚づつ、送り出される。
【0068】
ここに、硬貨選別通路2の通路幅を決定する一対のガイド部材3、4の間隙は、包装すべき金種の硬貨Cよりも径の大きい硬貨Cが通過できないように設定されており、したがって、包装すべき金種の硬貨Cよりも径の大きい金種の硬貨Cは、回転円板1上に残留し、包装すべき金種の硬貨Cおよびそれよりも径の小さい硬貨Cのみが、硬貨選別通路2内に、1枚づつ、送り出される。
【0069】
また、一対のガイド部材3、4の間隙は、包装すべき金種の硬貨Cよりも径の小さい硬貨Cよりも大きく設定されているため、包装すべき金種の硬貨Cよりも径の小さい硬貨Cは、一対のガイド部材3、4の間から、落下して、回収される。
【0070】
硬貨選別通路2内に送り出された包装すべき金種の硬貨Cは、センサ6により、その金種が判別されるとともに、枚数が計数されて、硬貨選別通路2内を硬貨集積部7に向けて送られる。
【0071】
センサ6の検出信号および計数信号は、コントロールユニット70に出力され、センサ6から検出信号および計数信号を受けると、コントロールユニット70は、センサ6の検出結果および計数結果をRAM72に記憶させる。
【0072】
同時に、コントロールユニット70は、集積ドラムモータ78に駆動信号を出力して、一対の集積ドラム9を回転させる。
【0073】
RAM72に記憶されたセンサ6の検出結果および計数結果に基づき、包装すべき所定枚数Mの硬貨Cが硬貨集積部7に送られたと判定すると、コントロールユニット70は、ストッパソレノイド77に駆動信号を出力し、ストッパを硬貨選別通路2内に突出させて、後続硬貨Cが硬貨集積部7内に送られるのを防止するとともに、回転円板モータ75および搬送ベルトモータ76に駆動停止信号を出力して、回転円板1の回転および搬送ベルト5の駆動を停止させる。
【0074】
同時に、コントロールユニット70は、所定時間にわたり、集積ドラムモータ78に駆動信号を出力するとともに、支持ポストモータ80に駆動信号を出力して、硬貨支持ポスト18をシャッタ10の直下の待機位置に向けて移動させる。
【0075】
硬貨集積部7内に送られた硬貨Cは、一対の集積ドラム9の外表面に形成されたらせん状突起8の上面により支持される。次々に、硬貨集積部7内に送られる硬貨Cは、硬貨ガイド部材(図示せず)によってガイドされつつ、集積ドラム9の回転にしたがって、らせん状突起8の上面に集積される。
【0076】
こうして、包装すべき所定枚数Mの硬貨Cが一対の集積ドラム9のらせん状突起8の上面に集積されて、シャッタ10の近傍まで下降すると、集積硬貨Cはシャッタ10上に受け渡される。
【0077】
ストッパソレノイド77が駆動されてから、所定時間が経過し、集積硬貨Cがシャッタ10上に受け渡され、かつ、硬貨支持ポスト18がシャッタ10の直下の待機位置に達したと判定すると、コントロールユニット70は、シャッタソレノイド79に駆動信号を出力して、シャッタ10を開き、シャッタ10上に載置されている集積硬貨Cを、待機位置に位置している硬貨支持ポスト18の上面に受け渡させる。
【0078】
次いで、コントロールユニット70は、支持ポストモータ80に駆動信号を出力して、アーム20を支軸19に沿って、下降させる。
【0079】
図4は、包装紙供給モータ83、包装ローラモータ81および包装ローラ移動モータ82の動作を示すタイミングチャートである。
【0080】
図4に示されるように、集積硬貨Cを支持した硬貨支持ポスト18が下降し、包装位置に達すると、時間T1において、コントロールユニット70は、包装紙供給モータ83に駆動信号を出力して、包装紙供給ローラ22を、低速で、回転させ、包装紙ロール21から、包装紙17を送り出させる。
【0081】
その結果、包装紙ロール21から送り出された包装紙17の先端部が、3本の包装ローラ16、16、16と硬貨支持ポスト18上に支持されている集積硬貨Cとの間に送り込まれる。
【0082】
次いで、時間T2において、コントロールユニット70は、包装ローラ移動モータ82に包装信号を出力して、3本の包装ローラ16、16、16を互いに近接するように、それぞれの包装位置に移動させ、硬貨支持ポスト18上に支持された集積硬貨Cを、包装ローラ16、16、16によって、包装紙17を介して、挟持させる。
【0083】
次いで、時間T3において、コントロールユニット70は、包装ローラモータ81に駆動信号を出力して、包装ローラ16、16、16を回転させる。
【0084】
その結果、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの周囲に、包装紙17が巻き付けられる。
【0085】
次いで、時間T4において、コントロールユニット70は、包装紙供給モータ83に駆動停止信号を出力して、包装紙供給ローラ22を停止させる。
【0086】
その結果、包装紙供給ローラ22と包装ローラ16、16、16との間で、包装紙17が緊張状態になって、カッタ23に当接し、カッタ23によって、包装紙17が切断される。
【0087】
こうして、包装ローラ16、16、16の回転にともなって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの周囲に、包装紙17が巻き付けられる。
【0088】
所定の長さの包装紙17が、たとえば、集積硬貨Cの外周の2倍の長さの包装紙17が、包装紙ロール21から、集積硬貨Cの周囲に供給されて、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの周囲に巻き付けられると、コントロールユニット70は、カムモータ84に駆動信号を出力して、上方加締爪25および下方加締爪26を、集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面に向けて、移動させる。
【0089】
上方加締爪25および下方加締爪26の移動に伴って、上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aが加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bが加締められる。
【0090】
本実施態様においては、上方加締爪25の最下位置および下方加締爪26の最上位置が、厚さが最小の金種の(M−1)枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に設定されているから、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数が(M−1)枚以上のときは、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持されている集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接する。
【0091】
上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持されている集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接すると、第一カム61と上方加締爪アーム28との上方揺動アーム51を介しての係合および第二カム62と下方加締爪アーム29との下方揺動アーム56を介しての係合が解除されて、上方加締爪25および下方加締爪26の移動が停止され、したがって、ロータリーエンコーダ34から出力される絶対位置データが変化しなくなる。
【0092】
そこで、本実施態様においては、コントロールユニット70は、ロータリーエンコーダ34から出力される絶対位置データの変化率をモニターするように構成されており、ロータリーエンコーダ34から入力された絶対位置データの変化率がゼロになったと判定すると、時間T5において、コントロールユニット70は、包装ローラモータ81に駆動停止信号を出力して、包装ローラ16、16、16の回転を停止させる。
【0093】
その結果、上方加締爪25が、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締めつつ、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に当接するとともに、下方加締爪26が、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bを加締めつつ、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最下の硬貨Cの下面に当接し、包装硬貨ロールが生成された時点で、包装ローラ16、16、16が停止される。
【0094】
本実施態様においては、上方加締爪25の最下位置および下方加締爪26の最上位置は、厚さが最小の金種のM枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置より、前者はさらに下方に、後者はさらに上方に設定され、厚さが最小の金種の(M−1)枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に設定されているから、厚さが最小の金種以外の(M−1)枚の集積硬貨Cが、包装ローラ16、16、16によって、挟持されているとき、あるいは、包装すべき枚数であるM枚以上の硬貨Cを含む集積硬貨Cが、包装ローラ16、16、16によって、挟持されているときは、集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接しても、上方揺動アーム51のカムフォロア53および下方揺動アーム56のカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接するまでの間、カムモータ84は、駆動され続けて、第一カム61および第二カム62は回転されるが、上方加締爪25が、M枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に当接した後は、上方揺動アーム51のカムフォロア53は、第一カム61のカムローブに当接していても、上方揺動アーム51の先端部に取付けられたローラ52が、上方加締爪アーム28の下面から離れるため、第一カム61と上方加締爪アーム28との上方揺動アーム51を介しての係合が解除され、他方、下方加締爪26が、M枚の集積硬貨Cのうち、最下の硬貨Cの下面に当接した後は、下方揺動アーム56の先端部に取付けられたローラ57は、下方加締爪アーム29の上面に当接していても、カムフォロア58が、第二カム62のカムローブから離れるため、第二カム62と下方加締爪アーム29との下方揺動アーム56を介しての係合は解除され、上方加締爪25は、M枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に当接した状態に保持され、下方加締爪26が、M枚の集積硬貨Cのうち、最下の硬貨Cの下面に当接した状態に保持される。
【0095】
したがって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接した後も、包装ローラ16、16、16が回転され続けるときは、上方加締爪25によって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面が傷つけられ、下方加締爪26によって、最下の硬貨Cの下面が傷つけられるおそれがあるが、本実施態様においては、集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接した時点で、包装ローラ16、16、16の回転が停止されるように構成されているから、M枚の集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面が、上方加締爪25および下方加締爪26によって、傷つけられることを確実に防止することが可能になる。
【0096】
ロータリーエンコーダ34から入力された絶対位置データの変化率がゼロになったと判定すると、コントロールユニット70は、同時に、RAM72に記憶されているその金種の硬貨Cの基準絶対位置データを読み出し、変化率がゼロになった時点で、ロータリーエンコーダ34から入力された絶対位置データと比較する。
【0097】
その結果、ロータリーエンコーダ34から入力された絶対位置データが、RAM72から読み出されたその金種の硬貨Cの基準絶対位置データと一致しないときは、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの枚数が、包装すべき枚数Mを越えているか、あるいは、包装すべき枚数Mに満たないかのいずれかと考えられるから、コントロールユニット70は、ゲートソレノイド85に駆動信号を出力して、ゲート(図示せず)を、硬貨包装部15と第2のシュート(図示せず)とを連通させる位置に位置させる。
【0098】
これに対して、ロータリーエンコーダ34から入力された絶対位置データが、RAM72から読み出されたその金種の硬貨Cの基準絶対位置データと一致しているときは、包装ローラ16、16、16によって、挟持されている集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数が包装すべき枚数Mに等しいと考えられるから、コントロールユニット70は、何の信号も出力せず、ゲートは、硬貨包装部15と第1のシュート(図示せず)とを連通させる位置に保持される。
【0099】
第一カム61および第二カム62は、さらに、回転され、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53および下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58が、第一カム61および第二カム62のカム軸60からの距離が最小のカムローブと当接した時点で、上方揺動アーム51と下方揺動アーム56が、反対方向に、揺動を開始する。
【0100】
その結果、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面から離間し始め、下方加締爪26が、集積硬貨Cの最下の硬貨Cの下面から離間し始めると、ロータリーエンコーダ34から出力される絶対位置データが、再び、変化し始める。
【0101】
ロータリーエンコーダ34から入力された絶対位置データが、再び、変化し始めると、時間T6において、コントロールユニット70は、包装ローラモータ81に、駆動信号を出力して、包装ローラ16、16、16を回転させる。
【0102】
加締め動作完了後に、包装ローラ16、16、16を停止させた状態で、上方加締爪25および下方加締爪26を離間させるときは、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することがあるが、本実施態様においては、上方加締爪25および下方加締爪26を離間させる際に、包装ローラ16、16、16を回転させているから、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することを効果的に防止することができる。
【0103】
これに対して、包装ローラ16、16、16によって、挟持された集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数が(M−2)枚以下のときは、上方加締爪25の最下位置および下方加締爪26の最上位置が、厚さが最小の金種の(M−1)枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置になるように、第一カム61および第二カム62のカムプロファイルが決定されているから、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接することはなく、したがって、包装ローラ16、16、16の回転は停止されないまま、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53および下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58が、第一カム61および第二カム62のカム軸60からの距離が最小のカムローブと当接した時点で、上方加締爪25と下方加締爪26とが、互いに離間し始める。
【0104】
上方加締爪25および下方加締爪26が離間を開始してから、所定の時間が経過すると、時間T7において、コントロールユニット70は、包装ローラモータ81に、駆動停止信号を出力して、包装ローラ16、16、16の回転を停止させる。
【0105】
次いで、包装ローラ16、16、16の回転が完全に停止した後、時間T8において、コントロールユニット70は、支持ポストモータ80に退避信号を出力して、硬貨支持ポスト18を、包装ローラ16、16、16の間の空間から離間した退避位置に移動させ、さらに、包装ローラ移動モータ82に退避信号を出力して、包装ローラ16、16、16を、それぞれの退避位置に移動させる。
【0106】
その結果、硬貨支持ポスト18による支持および包装ローラ16、16、16による包装硬貨ロールの挟持が解除され、コントロールユニット70が、包装紙17によって、包装された集積硬貨Cに所定枚数Mに等しい枚数の硬貨Cが含まれていると判定していたときは、ゲート(図示せず)が、硬貨包装部15と第1のシュート(図示せず)を連通させる位置に保持されているから、生成された包装硬貨ロールは、第1のシュートを介して、包装硬貨ロール回収ボックス(図示せず)内に回収される。
【0107】
一方、コントロールユニット70が、包装紙17によって、包装された集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数が所定枚数Mに満たないか、あるいは、所定枚数Mを越えていると判定していたときは、ゲート(図示せず)が、硬貨包装部15と第2のシュート(図示せず)を連通させる位置に位置させられているから、生成された硬貨枚数に過不足のある包装硬貨ロールは、第2のシュートを介して、硬貨回収ボックス(図示せず)内に回収される。
【0108】
カムモータ84が、さらに、回転し、フォトセンサ67から入力された検出信号に基づき、上方加締爪25および下方加締爪26が、退避位置に達したと判定すると、コントロールユニット70は、カムモータ84に駆動停止信号を出力して、1サイクルの集積硬貨Cの包装動作を完了させる。
【0109】
上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bが加締められつつ、上方加締爪25および下方加締爪26が近接し、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうちの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接して、包装硬貨ロールが生成された後においても、包装ローラ16、16、16が回転され続けるときは、上方加締爪25によって、M枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面が傷つけられ、下方加締爪26によって、最下の硬貨Cの下面が傷つけられるおそれがあるが、本実施態様によれば、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうちの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接して、上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bが加締められて、包装硬貨ロールが生成された時点で、包装ローラ16、16、16の回転が停止されるように、コントロールユニット70によって、包装ローラモータ81が制御されているから、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面が、上方加締爪25および下方加締爪26によって、傷つけられることを確実に防止することが可能になる。
【0110】
さらに、本実施態様によれば、硬貨包装機の機構に変更を加えることなく、硬貨包装機の動作を制御する制御プログラムを変更するだけで、上方加締爪25および下方加締爪26によって、硬貨Cの表面が傷つけられることを確実に防止しつつ、集積硬貨Cの上下の包装紙17の加締め部分17a、17bを、所望のように、加締めて、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0111】
また、本実施態様によれば、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cに、(M−1)枚以上の硬貨Cが含まれていれば、集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数が包装すべき枚数Mに一致していなくても、集積硬貨Cは包装紙17によって、包装され、包装硬貨ロールが生成されるから、第2のシュートを介して、確実に、硬貨回収ボックス内に回収することができ、また、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうちの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接した時点で、包装ローラ16、16、16の回転が停止されるように、コントロールユニット70によって、包装ローラモータ81が制御されているから、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面が、上方加締爪25および下方加締爪26によって、傷つけられることを確実に防止することが可能になる。
【0112】
さらに、加締め動作完了後に、包装ローラ16、16、16を停止させた状態で、上方加締爪25および下方加締爪26を離間させるときは、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することがあるが、本実施態様によれば、上方加締爪25および下方加締爪26を、集積硬貨Cから、離間させる際に、包装ローラ16、16、16を回転させているから、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することを効果的に防止することができる。
【0113】
また、本実施態様によれば、上方加締爪25の最下位置および下方加締爪26の最上位置は、包装すべき枚数Mに等しい枚数の厚さが最小の金種の集積硬貨Cを挟持し得る位置より、前者はさらに下方に、後者はさらに上方に設定され、厚さが最小の金種の(M−1)枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に設定されるとともに、ピニオン33にロータリーエンコーダ34が取りつけられ、ロータリーエンコーダ34から出力される絶対位置データに基づいて、上方加締爪25および下方加締爪26の上下方向の移動量を検出することができるように構成されているから、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cに含まれている硬貨の枚数の過不足を、精度良く、検出することができ、包装紙17によって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cを、包装することにより、包装すべきM枚の硬貨Cを含む包装硬貨ロールを、つねに、生成することが可能になる。
【0114】
図5は、本発明の別の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系を示すブロックダイアグラムである。
【0115】
図5に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系は、3本の包装ローラ16、16、16を回転させる包装ローラモータ81および包装紙供給ローラ22を駆動する包装紙供給モータ83に代えて、3本の包装ローラ16、16、16および包装紙供給ローラ22を回転させる駆動モータ86と、駆動モータ86の回転力を、低速と高速の2段階に、変速する変速機87と、駆動モータ86の回転力を、包装紙供給ローラ22に伝達し、あるいは、包装紙供給ローラ22への伝達を遮断するクラッチ88と、変速機87によって、変速された駆動モータ86の回転力を変速して、包装紙供給ローラ22に伝達する変速機構89を備えている点を除いて、図3に示された硬貨包装機と同様の構成を有している。
【0116】
本実施態様においても、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接するときに、ロータリーエンコーダ34から出力されるべき絶対位置データが、硬貨Cの金種ごとに、基準絶対位置データとして、ROM71に記憶されている。
【0117】
図6は、駆動モータ86、包装ローラ移動モータ82およびクラッチ88の動作ならびに低速切換え信号および高速切換え信号の出力タイミングを示すタイミングチャートである。
【0118】
図6に示されるように、集積硬貨Cを支持した硬貨支持ポスト18が下降し、包装位置に達すると、時間T1において、コントロールユニット70は、駆動モータ86に駆動信号を出力するとともに、変速機87に低速切換え信号を出力する。この段階では、クラッチ88は、駆動モータ86の回転力が、包装紙供給ローラ22に伝達されるように、変速機87と変速機構89とを接続している。
【0119】
したがって、駆動モータ86の回転力が、変速機87によって、低速に切り換えられ、変速機構89を介して、包装紙供給ローラ22に伝達されるとともに、3本の包装ローラ16、16、16に伝達される。
【0120】
本実施態様においては、変速機構89によって、包装紙供給ローラ22の周速が、包装ローラ16、16、16の周速に等しくなるように、駆動モータ86の回転力が変速されるように構成されている。
【0121】
その結果、包装紙供給ローラ22が、低速で、回転されて、包装紙ロール21から、包装紙17を送り出され、送り出された包装紙17の先端部が、3本の包装ローラ16、16、16と硬貨支持ポスト18上に支持されている集積硬貨Cとの間に送り込まれるとともに、包装ローラ16、16、16が、低速で、回転される。
【0122】
次いで、時間T2において、コントロールユニット70は、包装ローラ移動モータ82に包装信号を出力して、3本の包装ローラ16、16、16を互いに近接するように、それぞれの包装位置に移動させ、硬貨支持ポスト18上に支持された集積硬貨Cを、包装ローラ16、16、16によって、包装紙17を介して、挟持させる。
【0123】
次いで、時間T3において、コントロールユニット70は、変速機87に高速切換え信号を出力する。
【0124】
その結果、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの周囲に、包装紙17が巻き付けられる。
【0125】
次いで、時間T4において、コントロールユニット70は、クラッチ88に、切断信号を出力して、変速機87と変速機構89との接続を断ち、包装紙供給ローラ22を停止させる。
【0126】
その結果、包装紙供給ローラ22と包装ローラ16、16、16との間で、包装紙17が緊張状態になって、カッタ23に当接し、カッタ23によって、包装紙17が切断される。
【0127】
こうして、包装ローラ16、16、16の高速回転にともなって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの周囲に、包装紙17が巻き付けられる。
【0128】
所定の長さの包装紙17が、たとえば、集積硬貨Cの外周の2倍の長さの包装紙17が、包装紙ロール21から、集積硬貨Cの周囲に供給されて、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの周囲に巻き付けられると、コントロールユニット70は、カムモータ84に駆動信号を出力して、上方加締爪25および下方加締爪26を、集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面に向けて、移動させる。
【0129】
上方加締爪25および下方加締爪26の移動に伴って、上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bを加締められる。
【0130】
本実施態様においては、上方加締爪25の最下位置および下方加締爪26の最上位置が、厚さが最小の金種の(M−1)枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に設定されているから、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数が(M−1)枚以上のときは、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持されている集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接する。
【0131】
上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持されている集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接すると、第一カム61と上方加締爪アーム28との上方揺動アーム51を介しての係合および第二カム62と下方加締爪アーム29との下方揺動アーム56を介しての係合が解除されて、上方加締爪25および下方加締爪26の移動が停止され、したがって、ロータリーエンコーダ34から出力される絶対位置データが変化しなくなる。
【0132】
本実施態様においても、コントロールユニット70は、ロータリーエンコーダ34から出力される絶対位置データの変化率をモニターするように構成されており、ロータリーエンコーダ34から入力された絶対位置データの変化率がゼロになったと判定すると、時間T5において、コントロールユニット70は、駆動モータ86に駆動停止信号を出力して、包装ローラ16、16、16の回転を停止させる。
【0133】
その結果、上方加締爪25が、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締めつつ、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に当接するとともに、下方加締爪26が、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bを加締めつつ、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最下の硬貨Cの下面に当接し、包装硬貨ロールが生成された時点で、包装ローラ16、16、16が停止される。
【0134】
本実施態様においては、上方加締爪25の最下位置および下方加締爪26の最上位置は、厚さが最小の金種のM枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置より、前者はさらに下方に、後者はさらに上方に設定され、厚さが最小の金種の(M−1)枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に設定されているから、厚さが最小の金種以外の(M−1)枚の集積硬貨Cが、包装ローラ16、16、16によって、挟持されているとき、あるいは、包装すべき枚数であるM枚以上の硬貨Cを含む集積硬貨Cが、包装ローラ16、16、16によって、挟持されているときは、集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接しても、上方揺動アーム51のカムフォロア53および下方揺動アーム56のカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接するまでの間、カムモータ84は、駆動され続けて、第一カム61および第二カム62は回転されるが、上方加締爪25が、M枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に当接した後は、上方揺動アーム51のカムフォロア53は、第一カム61のカムローブに当接していても、上方揺動アーム51の先端部に取付けられたローラ52が、上方加締爪アーム28の下面から離れるため、第一カム61と上方加締爪アーム28との上方揺動アーム51を介しての係合が解除され、他方、下方加締爪26が、M枚の集積硬貨Cのうち、最下の硬貨Cの下面に当接した後は、下方揺動アーム56の先端部に取付けられたローラ57は、下方加締爪アーム29の上面に当接していても、カムフォロア58が、第二カム62のカムローブから離れるため、第二カム62と下方加締爪アーム29との下方揺動アーム56を介しての係合は解除され、上方加締爪25は、M枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に当接した状態に保持され、下方加締爪26が、M枚の集積硬貨Cのうち、最下の硬貨Cの下面に当接した状態に保持される。
【0135】
したがって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接した後も、包装ローラ16、16、16が回転され続けるときは、上方加締爪25によって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面が傷つけられ、下方加締爪26によって、最下の硬貨Cの下面が傷つけられるおそれがあるが、本実施態様においては、集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接した時点で、包装ローラ16、16、16の回転が停止されるように構成されているから、M枚の集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面が、上方加締爪25および下方加締爪26によって、傷つけられることを確実に防止することが可能になる。
【0136】
ロータリーエンコーダ34から入力された絶対位置データの変化率がゼロになったと判定すると、コントロールユニット70は、同時に、RAM72に記憶されているその金種の硬貨Cの基準絶対位置データを読み出し、変化率がゼロになった時点で、ロータリーエンコーダ34から入力された絶対位置データと比較する。
【0137】
その結果、ロータリーエンコーダ34から入力された絶対位置データが、RAM72から読み出されたその金種の硬貨Cの基準絶対位置データと一致しないときは、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの枚数が、包装すべき枚数Mを越えているか、あるいは、包装すべき枚数Mに満たないかのいずれかと考えられるから、コントロールユニット70は、ゲートソレノイド85に駆動信号を出力して、ゲート(図示せず)を、硬貨包装部15と第2のシュート(図示せず)とを連通させる位置に位置させる。
【0138】
これに対して、ロータリーエンコーダ34から入力された絶対位置データが、RAM72から読み出されたその金種の硬貨Cの基準絶対位置データと一致しているときは、包装ローラ16、16、16によって、挟持されている集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数が包装すべき枚数Mに等しいと考えられるから、コントロールユニット70は、何の信号も出力せず、ゲートは、硬貨包装部15と第1のシュート(図示せず)とを連通させる位置に保持される。
【0139】
第一カム61および第二カム62は、さらに、回転され、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53および下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58が、第一カム61および第二カム62のカム軸60からの距離が最小のカムローブと当接した時点で、上方揺動アーム51と下方揺動アーム56が、反対方向に、揺動を開始する。
【0140】
その結果、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面から離間し始め、下方加締爪26が、集積硬貨Cの最下の硬貨Cの下面から離間し始めると、ロータリーエンコーダ34から出力される絶対位置データが、再び、変化し始める。
【0141】
ロータリーエンコーダ34から入力された絶対位置データが、再び、変化し始めると、時間T6において、コントロールユニット70は、駆動モータ86に、駆動信号を出力して、包装ローラ16、16、16を、高速で回転させる。この時点では、クラッチ88によって、変速機87と変速機構89との接続が断たれているから、包装紙供給ローラ22は停止状態に保持される。
【0142】
加締め動作完了後に、包装ローラ16、16、16を停止させた状態で、上方加締爪25および下方加締爪26を離間させるときは、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することがあるが、本実施態様においては、上方加締爪25および下方加締爪26を離間させる際に、包装ローラ16、16、16を回転させているから、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することを効果的に防止することができる。
【0143】
これに対して、包装ローラ16、16、16によって、挟持された集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数が(M−2)枚以下のときは、上方加締爪25の最下位置および下方加締爪26の最上位置が、厚さが最小の金種の(M−1)枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置になるように、第一カム61および第二カム62のカムプロファイルが決定されているから、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接することはなく、したがって、包装ローラ16、16、16の回転は停止されないまま、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53および下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58が、第一カム61および第二カム62のカム軸60からの距離が最小のカムローブと当接した時点で、上方加締爪25と下方加締爪26とが、互いに離間し始める。
【0144】
上方加締爪25および下方加締爪26が離間を開始してから、所定の時間が経過すると、時間T7において、コントロールユニット70は、駆動モータ86に駆動停止信号を出力して、包装ローラ16、16、16の回転を停止させる。
【0145】
次いで、包装ローラ16、16、16の回転が完全に停止した後、時間T8において、コントロールユニット70は、支持ポストモータ80に退避信号を出力して、硬貨支持ポスト18を、包装ローラ16、16、16の間の空間から離間した退避位置に移動させ、さらに、包装ローラ移動モータ82に退避信号を出力して、包装ローラ16、16、16を、それぞれの退避位置に移動させる。
【0146】
その結果、硬貨支持ポスト18による支持および包装ローラ16、16、16による包装硬貨ロールの挟持が解除され、コントロールユニット70が、包装紙17によって包装された集積硬貨Cに所定枚数Mに等しい枚数の硬貨Cが含まれていると判定していたときは、ゲート(図示せず)が、硬貨包装部15と第1のシュート(図示せず)を連通させる位置に保持されているから、生成された包装硬貨ロールは、第1のシュートを介して、包装硬貨ロール回収ボックス(図示せず)内に回収される。
【0147】
一方、コントロールユニット70が、包装紙17によって包装された集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数が所定枚数Mに満たないか、あるいは、所定枚数Mを越えていると判定していたときは、ゲート(図示せず)が、硬貨包装部15と第2のシュート(図示せず)を連通させる位置に位置させられているから、生成された硬貨枚数に過不足のある包装硬貨ロールは、第2のシュートを介して、硬貨回収ボックス(図示せず)内に回収される。
【0148】
カムモータ84が、さらに、回転し、フォトセンサ67から入力された検出信号に基づき、上方加締爪25および下方加締爪26が、退避位置に達したと判定すると、コントロールユニット70は、カムモータ84に駆動停止信号を出力して、1サイクルの集積硬貨Cの包装動作を完了させる。
【0149】
上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bが加締められつつ、上方加締爪25および下方加締爪26が近接し、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうちの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接して、包装硬貨ロールが生成された後においても、包装ローラ16、16、16が回転され続けるときは、上方加締爪25によって、M枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面が傷つけられ、下方加締爪26によって、最下の硬貨Cの下面が傷つけられるおそれがあるが、本実施態様によれば、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうちの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接して、上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bが加締められて、包装硬貨ロールが生成された時点で、駆動モータ86が停止されて、包装ローラ16、16、16の回転が停止されるように、コントロールユニット70によって、駆動モータ86が制御されているから、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面が、上方加締爪25および下方加締爪26によって、傷つけられることを確実に防止することが可能になる。
【0150】
さらに、本実施態様によれば、硬貨包装機の機構に変更を加えることなく、硬貨包装機の動作を制御する制御プログラムを変更するだけで、上方加締爪25および下方加締爪26によって、硬貨Cの表面が傷つけられることを確実に防止しつつ、集積硬貨Cの上下の包装紙17の加締め部分17a、17bを、所望のように、加締めて、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0151】
また、本実施態様によれば、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cに、(M−1)枚以上の硬貨Cが含まれていれば、集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数が包装すべき枚数Mに一致していなくても、集積硬貨Cは包装紙17によって、包装され、包装硬貨ロールが生成されるから、第2のシュートを介して、確実に、硬貨回収ボックス内に回収することができ、また、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうちの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接した時点で、包装ローラ16、16、16の回転が停止されるように、コントロールユニット70によって、駆動モータ86が制御されているから、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面が、上方加締爪25および下方加締爪26によって、傷つけられることを確実に防止することが可能になる。
【0152】
さらに、加締め動作完了後に、包装ローラ16、16、16を停止させた状態で、上方加締爪25および下方加締爪26を離間させるときは、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することがあるが、本実施態様によれば、上方加締爪25および下方加締爪26を、集積硬貨Cから、離間させる際に、包装ローラ16、16、16を回転させているから、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することを効果的に防止することができる。
【0153】
また、本実施態様によれば、上方加締爪25の最下位置および下方加締爪26の最上位置は、包装すべき枚数Mに等しい枚数の厚さが最小の金種の集積硬貨Cを挟持し得る位置より、前者はさらに下方に、後者はさらに上方に設定され、厚さが最小の金種の(M−1)枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に設定されるとともに、ピニオン33にロータリーエンコーダ34が取りつけられ、ロータリーエンコーダ34から出力される絶対位置データに基づいて、上方加締爪25および下方加締爪26の上下方向の移動量を検出することができるように構成されているから、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数の過不足を、精度良く、検出することができ、包装紙17によって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cを、包装することにより、包装すべきM枚の硬貨Cを含む包装硬貨ロールを、つねに、生成することが可能になる。
【0154】
さらに、本実施態様によれば、包装紙17の先端部を、3本の包装16、16、16と硬貨支持ポスト18上に支持されている集積硬貨Cとの間に送り込んだ後、コントロールユニット70は、変速機87に高速切換え信号を出力して、包装ローラ16、16、16を、高速で、回転するように構成されているから、硬貨Cの包装処理時間を短縮し、効率的に、硬貨Cを包装することが可能になる。
【0155】
図7は、本発明の他の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の硬貨集積部7と硬貨包装部15の略側面図である。
【0156】
図7に示されるように、硬貨集積部7のシャッタ10と包装ローラ16との間には、光を発し、スリット91を介して、硬貨支持ポスト18の上面により支持されて、硬貨支持ポスト18の下降とともに、包装ローラ16に向けて、下降する集積硬貨Cの側部に光を照射する光源90が設けられ、さらに、光源90から発せられ、集積硬貨Cの側面により反射された反射光を受光するラインセンサ92が設けられている。
【0157】
また、ラインセンサ92の前方には、その軸が水平方向に向くように配置され、集積硬貨Cの側面からの反射光のうち、水平方向の光のみを、ラインセンサ92の受光素子に集光させるシリンドリカルレンズ93が設けられている。
【0158】
図7においては、光源90、スリット91、ラインセンサ92およびシリンドリカルレンズ93は、便宜上、鉛直方向に異なる位置に設けられているように描かれているが、図8に示されるように、これらは、同一水平面内に設けられている。ここに、ラインセンサ92は、水平方向に複数の受光素子を備えている。
【0159】
これらの光源90、スリット91、ラインセンサ92およびシリンドリカルレンズ93は、硬貨支持ポスト18上に支持された集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数を検出するものである。
【0160】
図9は、上方加締爪25を移動させる第一カム61および下方加締爪26を移動させる第二カム62の回転角度検出機構の略斜視図である。
【0161】
本実施態様にかかる硬貨包装機の硬貨包装部15は、図2に示されたラックアンドピニオン機構に連結されたロータリーエンコーダ34に代えて、上方加締爪25を移動させる第一カム61および下方加締爪26を移動させる第二カム62の回転角度を検出するロータリーエンコーダ100を備え、フォトセンサ67、68を備えていない点を除き、図2に示された硬貨包装機の硬貨包装部15と同様の構成を有している。
【0162】
図9に示されるように、ロータリーエンコーダ100は、円周に沿って、等角度で、規則的なパターンが形成されたディスク101と、ディスク101に形成されたパターンを読み取り、ディスク101の回転角を検出するセンサ102を備え、ディスク101の軸101aは、カム軸60に連結されている。
【0163】
したがって、ディスク101の回転角を検出することによって、第一カム61および第二カム62の回転角を検出することができる。
【0164】
本実施態様においては、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53および下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接しているときに、上方加締爪25および下方加締爪26が、包装ローラ16、16、16によって挟持された厚さが最小の金種のM枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に位置するように、設定されている。
【0165】
したがって、厚さが最小の金種以外の硬貨Cを包装する場合には、上方揺動アーム51のカムフォロア53および下方揺動アーム56のカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接する前に、上方加締爪25は、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面に当接するとともに、下方加締爪26は、包装すべき集積硬貨Cの最下の硬貨Cの下面に当接し、その結果、上方加締爪25および下方加締爪26ならびに上方加締爪アーム28ならびに下方加締爪アーム29は、それ以上は、移動せず、さらに、第一カム61および第二カム62が回転すると、上方揺動アーム51のカムフォロア53は、第一カム61のカムローブに当接しているが、上方揺動アーム51の先端部に取付けられたローラ52は、上方加締爪アーム28の下面から離れ、他方、下方揺動アーム56の先端部に取付けられたローラ57は、下方加締爪アーム29の上面に当接しているが、カムフォロア58は、第二カム62のカムローブから離れるようになり、第一カム61と上方加締爪アーム28との上方揺動アーム51を介しての係合および第二カム62と下方加締爪アーム29との下方揺動アーム56を介しての係合は解除されるようになっている。
【0166】
図10は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系を示すブロックダイアグラムである。
【0167】
図10に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機の制御系は、硬貨包装機全体の動作を制御するコントロールユニット70と、制御プログラムを格納するROM71と、種々のデータを一時的に記憶するRAM72を備えている。
【0168】
また、本実施態様にかかる硬貨包装機の検出系は、硬貨Cの金種を判別し、硬貨Cの枚数を計数するセンサ6と、硬貨支持ポスト18上に支持された集積硬貨Cの側面からの反射光を受光するラインセンサ92と、ディスク101の回転角を検出するロータリーエンコーダ100を備えている。
【0169】
図10に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機の駆動系は、回転円板1を回転させる回転円板モータ75と、硬貨選別通路2の搬送ベルト5を駆動する搬送ベルトモータ76と、硬貨選別通路2の下流端部近傍に設けられたストッパを駆動するストッパソレノイド77と、硬貨集積部7の一対の集積ドラム9を回転させる集積ドラムモータ78と、硬貨集積部7のシャッタ10を開閉するシャッタソレノイド79と、硬貨支持ポスト18を、待機位置、包装位置および退避位置との間で移動させる支持ポストモータ80と、光源90をオン・オフする駆動回路105と、3本の包装ローラ16、16、16を回転させる包装ローラモータ81と、3本の包装ローラ16、16、16を、包装紙17を介して、集積硬貨Cを挟持する包装位置と、包装位置から離間した退避位置との間で移動させる包装ローラ移動モータ82と、包装紙供給ローラ22を駆動する包装紙供給モータ83と、第一カム61および第二カム62をカム軸60まわりに回転させるカムモータ84と、包装硬貨ロールを、第1のシュートあるいは第2のシュートに選択的に導くゲートを駆動するゲートソレノイド85を備えている。
【0170】
本実施態様においては、3本の包装ローラ16、16、16によって挟持されている包装すべきM枚の集積硬貨Cのうちの最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接するとともに、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接するときのディスク101の回転角が、第一の基準回転角として、金種ごとに、ROM71に記憶され、上方加締爪25が、包装すべきM枚の集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面から離間し始めるとともに、下方加締爪26が、最下の硬貨の下面から離間し始めるときのディスク101の回転角が、第二の基準回転角として、金種ごとに、ROM71に記憶されている。
【0171】
さらに、本実施態様においては、上方加締爪25および下方加締爪26が、退避位置に位置しているときのディスク101の回転角が、退避位置回転角として、ROM71に記憶されている。
【0172】
以上のように構成された本発明の実施態様にかかる硬貨包装機は、以下のようにして、所定枚数Mの集積硬貨Cを包装し、包装硬貨ロールを生成する。
【0173】
オペレータが、硬貨包装機に、包装指示信号と包装すべき硬貨Cの金種を特定する金種特定信号を入力すると、包装指示信号および金種特定信号は、コントロールユニット70に入力される。
【0174】
包装指示信号および金種特定信号を受けると、コントロールユニット70は、まず、ROM71に記憶された包装すべき金種の硬貨Cの第一の基準回転角および第二の基準回転角を読み出し、RAM72に記憶させる。
【0175】
次いで、コントロールユニット70は、回転円板モータ75に駆動信号を出力して、回転円板1を回転させるとともに、搬送ベルトモータ76に駆動信号を出力して、搬送ベルト5を駆動させる。
【0176】
硬貨投入口(図示せず)から、硬貨包装機内に投入された硬貨Cは、搬送ベルト(図示せず)により搬送されて、回転している回転円板1上に送られる。
【0177】
回転円板1上に送られた硬貨Cは、回転円板1の回転によって生ずる遠心力により、環状のガイド部材(図示せず)に沿って、環状のガイド部材の開口部から、硬貨選別通路2内に、1枚づつ、送り出される。
【0178】
ここに、硬貨選別通路2の通路幅を決定する一対のガイド部材3、4の間隙は、包装すべき金種の硬貨Cよりも径の大きい硬貨Cが通過できないように設定されており、したがって、包装すべき金種の硬貨Cよりも径の大きい金種の硬貨Cは、回転円板1上に残留し、包装すべき金種の硬貨Cおよびそれよりも径の小さい硬貨Cのみが、硬貨選別通路2内に、1枚づつ、送り出される。
【0179】
また、一対のガイド部材3、4の間隙は、包装すべき金種の硬貨Cよりも径の小さい硬貨Cよりも大きく設定されているため、包装すべき金種の硬貨Cよりも径の小さい硬貨Cは、一対のガイド部材3、4の間から、落下して、回収される。
【0180】
硬貨選別通路2内に送り出された包装すべき金種の硬貨Cは、センサ6により、その金種が判別されるとともに、枚数が計数されて、硬貨選別通路2内を硬貨集積部7に向けて送られる。
【0181】
センサ6の検出信号および計数信号は、コントロールユニット70に出力され、センサ6から検出信号および計数信号を受けると、コントロールユニット70は、センサ6の検出結果および計数結果をRAM72に記憶させる。
【0182】
同時に、コントロールユニット70は、集積ドラムモータ78に駆動信号を出力して、一対の集積ドラム9を回転させる。
【0183】
RAM72に記憶されたセンサ6の検出結果および計数結果に基づき、包装すべき所定枚数Mの硬貨Cが硬貨集積部7に送られたと判定すると、コントロールユニット70は、ストッパソレノイド77に駆動信号を出力し、ストッパを硬貨選別通路2内に突出させて、後続硬貨が硬貨集積部7内に送られるのを防止するとともに、回転円板モータ75および搬送ベルトモータ76に駆動停止信号を出力して、回転円板1の回転および搬送ベルト5の駆動を停止させる。
【0184】
同時に、コントロールユニット70は、所定時間にわたり、集積ドラムモータ78に駆動信号を出力するとともに、支持ポストモータ80に駆動信号を出力して、硬貨支持ポスト18をシャッタ10の直下の待機位置に向けて移動させる。
【0185】
硬貨集積部7内に送られた硬貨Cは、一対の集積ドラム9の外表面に形成されたらせん状突起8の上面により支持される。次々に、硬貨集積部7内に送られる硬貨Cは、硬貨ガイド部材(図示せず)によってガイドされつつ、集積ドラム9の回転にしたがって、らせん状突起8の上面に集積される。
【0186】
こうして、包装すべき所定枚数Mの硬貨Cが一対の集積ドラム9のらせん状突起8の上面に集積されて、シャッタ10の近傍まで下降すると、集積硬貨Cはシャッタ10上に受け渡される。
【0187】
ストッパソレノイド77が駆動されてから、所定時間が経過し、集積硬貨Cがシャッタ10上に受け渡され、かつ、硬貨支持ポスト18がシャッタ10の直下の待機位置に達したと判定すると、コントロールユニット70は、シャッタソレノイド79に駆動信号を出力して、シャッタ10を開き、シャッタ10上に載置されている集積硬貨Cを、待機位置に位置している硬貨支持ポスト18の上面に受け渡させる。
【0188】
次いで、コントロールユニット70は、支持ポストモータ80に駆動信号を出力して、アーム20を支軸19に沿って、下降させるとともに、駆動回路105に駆動信号を出力して、光源90をオンさせる。
【0189】
光源90から発せられた光は、スリット91を通ることによって、鉛直方向に細いビームとされて、集積硬貨Cの側面に照射される。
【0190】
集積硬貨Cの側面によって反射された反射光は、軸が水平になるように配置されたシリンドリカルレンズ93に入射する。
【0191】
その結果、光の水平方向成分のみが、ラインセンサ92の水平方向に並んだ複数の受光素子上に集光され、受光される。
【0192】
図11は、集積硬貨Cに対して、ラインセンサ92が、どのような検出波形を生成するかを示すグラフであり、図11Aは、硬貨支持ポスト18と集積硬貨Cの位置を示し、図11Bは、ラインセンサ92がどのような検出波形を生成するかを示している。
【0193】
図11において、t0は、硬貨支持ポスト18が下降し、硬貨支持ポスト18の下端部により反射された光をラインセンサ92が検出した時点を、t1は、硬貨支持ポスト18の上端部と硬貨支持ポスト18に支持された集積硬貨Cのうちの最下の硬貨Cの下面との間の間隙部により反射された光をラインセンサ92が検出した時点を、t2は、集積硬貨Cのうちの最下の硬貨Cの上面と最下の硬貨Cの上に集積された第二の硬貨Cの下面との間の間隙部により反射された光をラインセンサ92が検出した時点を、t3は、第二の硬貨Cの上面と第二の硬貨Cの上に集積された第三の硬貨Cの下面との間の間隙部により反射された光をラインセンサ92が検出した時点を、t4は、第三の硬貨Cの上面と第三の硬貨Cの上に集積された第四の硬貨Cの下面との間の間隙部によって反射された光をラインセンサ92が検出した時点を、それぞれ、示している。
【0194】
したがって、時間t0とt1の間に、ラインセンサ92により検出された反射光は、硬貨支持ポスト18から反射されたものであり、時間t1とt2の間、時間t2とt3の間、時間t3とt4の間に、ラインセンサ92により検出された反射光は、それぞれ、最下の硬貨C、第二の硬貨C、第三の硬貨Cの側面から反射されたものとなる。
【0195】
硬貨Cの側面には、凹凸が形成されている場合もあるが、同じ金種の硬貨Cであれば、凹凸があっても、側面により反射され、ラインセンサ92により検出される反射光の光量の総和はほぼ一定である。
【0196】
これに対して、一般に、硬貨Cの表裏面には凹凸が形成されており、硬貨Cと硬貨Cは表面に形成された凹凸により接し、硬貨Cと硬貨Cとの間には間隙が存するため、硬貨Cと硬貨Cの隣接部により反射される反射光の光量は、硬貨Cの側部に比して小さく、また、硬貨Cの表裏面に形成された凹凸において、乱反射が生じやすいため、ラインセンサ92の受光素子によって受光される反射光の光量は、硬貨Cの側面によって反射され、ラインセンサ92によって検出される反射光の光量に比して、著しく低下する。
【0197】
したがって、ラインセンサ92が、硬貨Cと硬貨Cの隣接部により反射された光を受光すると、図11Bに示されるように、ラインセンサ92から出力される波形の出力レベルが大きく落ち込み、ラインセンサ92の出力波形に基づき、硬貨Cと硬貨Cの隣接部の数を検出することが可能になり、硬貨Cと硬貨Cの隣接部の数に基づき、硬貨支持ポスト18上に支持された集積硬貨Cの枚数を決定することができる。
【0198】
なお、硬貨支持ポスト18の径は、包装すべき硬貨Cの径よりも小さく設定されているため、硬貨支持ポスト18により反射され、ラインセンサ92により検出される光量は、硬貨Cの側面により反射され、ラインセンサ92により検出される光量よりも小さく、したがって、ラインセンサ92の出力波形に基づいて、硬貨支持ポスト18と硬貨Cとを区別することができる。
【0199】
ここに、ラインセンサ92による反射光のサンプリング周期は、硬貨Cと硬貨Cの隣接部が検出可能であるように設定されなければならない。すなわち、硬貨支持ポスト18の下降速度をVとし、包装すべき硬貨Cと硬貨Cの隣接部の最小幅をWとすれば、ラインセンサ92による反射光のサンプリング周期は、Δt=W/V以下に設定されることが必要である。
【0200】
硬貨支持ポスト18の下降に伴って、ラインセンサ92から、コントロールユニット70に、図11Bで示された検出波形が出力される。
【0201】
コントロールユニット70は、ラインセンサ92から入力された反射光の検出データをしきい値Tを用いて、H信号とL信号とに二値化し、二値化されたデータに基づいて、硬貨Cと硬貨Cの隣接部の数を検出し、硬貨支持ポスト18上に支持された硬貨Cの枚数を検出する。
【0202】
図12は、コントロールユニット70により二値化された検出データを示すグラフであり、図12Aは、しきい値Tを、硬貨支持ポスト18からの反射光の受光光量レベルよりも高い値に設定した場合の二値化データを示し、図12Bは、しきい値Tを、硬貨支持ポスト18からの反射光の受光光量レベルよりも低い値に設定した場合の二値化データを示している。
【0203】
図12Aに示されるように、しきい値Tを、硬貨支持ポスト18からの反射光の受光光量レベルよりも高い値に設定すれば、容易に、硬貨Cと硬貨Cの隣接部の数を検出し、硬貨支持ポスト18上に支持された硬貨Cの枚数を決定することができる。
【0204】
しかしながら、包装すべき最小径の硬貨Cの径と硬貨支持ポスト18の径との差が小さい場合には、しきい値Tを、硬貨支持ポスト18からの反射光の受光光量レベルよりも高く、包装すべき最小径の硬貨Cの側面からの反射光の受光光量レベルよりも低い値に設定をしても、何らかの原因で、コントロールユニット70が硬貨支持ポスト18からの反射光の受光光量レベルをしきい値Tよりも高いと判定して、図12Bに示されるように、H信号に二値化することが生じ得る。
【0205】
したがって、本実施態様にかかる硬貨包装機は、このような場合にも、精度よく、硬貨支持ポスト18上に支持された硬貨Cの枚数を決定することができるように構成されている。
【0206】
すなわち、ROM71には、あらかじめ、包装すべき硬貨Cのうち、厚みが最大の硬貨Cに、光源90から光を照射し、ラインセンサ92により反射光を検出した際に、ラインセンサ92からコントロールユニット70にH信号が入力される時間に所定の時間δtを加えた値X0が、基準時間データとして、記憶されており、ラインセンサ92から反射光の検出信号が入力されると、コントロールユニット70は、ROM71に記憶されている基準時間データを読み出す。
【0207】
次いで、コントロールユニット70は、H信号が入力されてからL信号が入力されるまでの時間Xを検出し、時間XがROM71から読み出した基準時間データの値X0よりも長いか否かを判定する。
【0208】
その結果、時間XがROM71から読み出した基準時間データの値X0よりも長くないときは、そのH信号は、硬貨Cの側面で反射された反射光を受光して生成された信号であると判定し、その後に入力されるL信号の数を計数して、硬貨支持ポスト18上に支持されている硬貨Cの枚数を決定する。
【0209】
これに対して、図12Bに示されるように、時間Xが基準時間データの値X0よりも長いときは、そのH信号は、硬貨支持ポスト18の側面で反射された反射光を受光して生成された信号と認められるから、コントロールユニット70は、最初に入力されたL信号は、硬貨支持ポスト18の上面と最下の硬貨Cの下面との隣接部で反射された反射光を受光して生成された信号と判定して、その後に入力されるL信号の数を計数して、硬貨支持ポスト18上に支持されている集積硬貨Cの枚数を検出する。
【0210】
そして、その後に入力されたL信号が入力されてからの検出時間が基準時間データの値X0よりも長いときは、硬貨支持ポスト18上に支持されている硬貨Cの検出は終了したと認められるので、コントロールユニット70は、あらかじめ記憶されている包装すべき硬貨Cの枚数MをROM71から読み出し、硬貨支持ポスト18上に支持されている硬貨Cの枚数の計数値と比較して、包装すべき枚数Mの硬貨Cが硬貨支持ポスト18上に集積されて、支持されているか否かを判定する。
【0211】
その結果、硬貨Cの枚数の計数値が包装すべき硬貨Cの枚数Mと一致しないときは、コントロールユニット70は、硬貨Cの包装を実行しない旨のデータをRAM72に書き込み、他方、硬貨Cの枚数の計数値が包装すべき硬貨Cの枚数Mと一致したときは、コントロールユニット70は何のデータもRAM72に書き込まない。
【0212】
集積硬貨Cを支持した硬貨支持ポスト18が下降し、包装位置に達すると、コントロールユニット70は、RAM72にアクセスし、硬貨Cの包装を実行しない旨のデータが書き込まれているか否かを判定する。
【0213】
その結果、RAM72に、硬貨Cの包装を実行しない旨のデータが書き込まれていないと判定したときは、コントロールユニット70は、集積硬貨Cの包装を開始する。
【0214】
図13は、包装紙供給モータ83、包装ローラモータ81および包装ローラ移動モータ82の動作を示すタイミングチャートである。
【0215】
図13に示されるように、時間T1において、コントロールユニット70は、包装紙供給モータ83に駆動信号を出力して、包装紙供給ローラ22を、低速で、回転させ、包装紙ロール21から、包装紙17を送り出させる。
【0216】
その結果、包装紙ロール21から送り出された包装紙17の先端部が、3本の包装ローラ16、16、16と、硬貨支持ポスト18上に支持されている集積硬貨Cとの間に送り込まれる。
【0217】
次いで、時間T2において、コントロールユニット70は、包装ローラ移動モータ82に包装信号を出力して、3本の包装ローラ16、16、16を互いに近接するように、それぞれの包装位置に移動させ、硬貨支持ポスト18上に支持された集積硬貨Cを、包装ローラ16、16、16によって、包装紙17を介して、挟持させる。
【0218】
次いで、時間T3において、コントロールユニット70は、包装ローラモータ81に駆動信号を出力して、包装ローラ16、16、16を回転させる。
【0219】
その結果、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの周囲に、包装紙17が巻き付けられる。
【0220】
次いで、時間T4において、コントロールユニット70は、包装紙供給ローラ22に駆動停止信号を出力して、包装紙供給ローラ22を停止させる。
【0221】
その結果、包装紙供給ローラ22と包装ローラ16、16、16との間で、包装紙17が緊張状態になって、カッタ23に当接し、カッタ23によって、包装紙17が切断される。
【0222】
こうして、包装ローラ16、16、16の回転にともなって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの周囲に、包装紙17が巻き付けられる。
【0223】
所定の長さの包装紙17が、たとえば、集積硬貨Cの外周の2倍の長さの包装紙17が、包装紙ロール21から、集積硬貨Cの周囲に供給されて、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの周囲に巻き付けられると、コントロールユニット70は、カムモータ84に駆動信号を出力して、上方加締爪25および下方加締爪26を、集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面に向けて、移動させる。
【0224】
上方加締爪25および下方加締爪26の移動に伴って、上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aが加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bが加締められる。
【0225】
ロータリーエンコーダ100から入力されるディスク101の回転角検出信号に基づいて、ディスク101の回転角が、包装すべき金種の硬貨Cの第一の基準回転角に等しくなったと判定すると、時間T5において、コントロールユニット70は、包装ローラモータ81に駆動停止信号を出力して、包装ローラ16、16、16の回転を停止させる。
【0226】
したがって、上方加締爪25が、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締めつつ、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に当接するとともに、下方加締爪26が、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bを加締めつつ、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最下の硬貨Cの下面に当接し、包装硬貨ロールが生成された時点で、包装ローラ16、16、16が停止される。
【0227】
本実施態様においては、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53および下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接しているときに、上方加締爪25および下方加締爪26が、包装ローラ16、16、16によって挟持された厚さが最小の金種のM枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に位置するように、設定されているから、厚さが最小の金種以外のM枚の集積硬貨Cが、包装ローラ16、16、16によって、挟持されているとき、あるいは、M枚以上の硬貨Cを含む集積硬貨Cが、包装ローラ16、16、16によって、挟持されているときは、集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接しても、上方揺動アーム51のカムフォロア53および下方揺動アーム56のカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接するまでの間、カムモータ84は、駆動され続けて、第一カム61および第二カム62は回転されるが、上方加締爪25が、M枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に当接した後は、上方揺動アーム51のカムフォロア53は、第一カム61のカムローブに当接していても、上方揺動アーム51の先端部に取付けられたローラ52が、上方加締爪アーム28の下面から離れるため、第一カム61と上方加締爪アーム28との上方揺動アーム51を介しての係合が解除され、他方、下方加締爪26が、M枚の集積硬貨Cのうち、最下の硬貨Cの下面に当接した後は、下方揺動アーム56の先端部に取付けられたローラ57は、下方加締爪アーム29の上面に当接していても、カムフォロア58が、第二カム62のカムローブから離れるため、第二カム62と下方加締爪アーム29との下方揺動アーム56を介しての係合は解除され、上方加締爪25は、M枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に当接した状態に保持され、下方加締爪26が、M枚の集積硬貨Cのうち、最下の硬貨Cの下面に当接した状態に保持される。
【0228】
したがって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接した後も、包装ローラ16、16、16が回転され続けるときは、上方加締爪25によって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面が傷つけられ、下方加締爪26によって、最下の硬貨Cの下面が傷つけられるおそれがあるが、本実施態様においては、集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接した時点で、包装ローラ16、16、16の回転が停止されるように構成されているから、M枚の集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面が、上方加締爪25および下方加締爪26によって、傷つけられることを確実に防止することが可能になる。
【0229】
第一カム61および第二カム62は、さらに、回転され、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53および下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58が、第一カム61および第二カム62のカム軸60からの距離が最小のカムローブと当接した時点で、上方揺動アーム51と下方揺動アーム56が、反対方向に、揺動を開始する。
【0230】
その結果、ロータリーエンコーダ100から入力されたディスク101の回転角検出信号に基づき、時間T6において、ディスク101の回転角が、包装すべき金種の硬貨Cの第二の基準回転角に等しくなり、上方加締爪25が、M枚の集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面から離間し始めるとともに、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面から離間し始めたと判定すると、コントロールユニット70は、包装ローラモータ81に、駆動信号を出力して、包装ローラ16、16、16を回転させる。
【0231】
加締め動作完了後に、包装ローラ16、16、16を停止させた状態で、上方加締爪25および下方加締爪26を離間させるときは、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することがあるが、本実施態様においては、上方加締爪25および下方加締爪26を離間させる際に、包装ローラ16、16、16を回転させているから、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することを効果的に防止することができる。
【0232】
上方加締爪25および下方加締爪26が離間を開始してから、所定の時間が経過すると、時間T7において、コントロールユニット70は、包装ローラモータ81に、駆動停止信号を出力して、包装ローラ16、16、16の回転を停止させる。
【0233】
さらに、包装ローラ16、16、16の回転が完全に停止した後、時間T8において、コントロールユニット70は、支持ポストモータ80に退避信号を出力して、硬貨支持ポスト18を、包装ローラ16、16、16の間の空間から離間した退避位置に移動させ、さらに、包装ローラ移動モータ82に退避信号を出力して、包装ローラ16、16、16を、それぞれの退避位置に移動させる。
【0234】
その結果、硬貨支持ポスト18による支持および包装ローラ16、16、16による包装硬貨ロールの挟持が解除され、M枚の集積硬貨Cが、包装紙17によって、包装されて、生成された包装硬貨ロールは、ゲート(図示せず)が、硬貨包装部15と第1のシュート(図示せず)を連通させる位置に保持されているため、第1のシュートを介して、包装硬貨ロール回収ボックス(図示せず)内に回収される。
【0235】
包装硬貨ロールが、包装硬貨ロール回収ボックス(図示せず)内に回収された後も、カムモータ84は、さらに、回転し、ロータリーエンコーダ100から入力されたディスク101の回転角検出信号に基づき、上方加締爪25および下方加締爪26が、退避位置に達したと判定すると、コントロールユニット70は、カムモータ84に駆動停止信号を出力して、1サイクルの集積硬貨Cの包装動作を完了させる。
【0236】
これに対して、RAM72に、硬貨Cの包装を実行しない旨のデータが書き込まれていると判定したときは、コントロールユニット70は、まず、ゲートソレノイド85に駆動信号を出力して、ゲート(図示せず)を、硬貨包装部15と第2のシュート(図示せず)とを連通させる位置に位置させる。
【0237】
次いで、コントロールユニット70は、包装紙供給モータ83およびカムモータ84に駆動信号を出力することなく、図13のタイミングチャートにしたがって、包装ローラ移動モータ82を駆動する。
【0238】
その結果、包装紙17が供給されることなく、硬貨支持ポスト18上に支持された集積硬貨Cは、3本の包装ローラ16、16、16によって挟持される。
【0239】
さらに、上方加締爪25および下方加締爪26による包装紙17の加締め動作がなされることなく、所定時間経過後に、包装ローラ移動モータ82が駆動されて、包装ローラ16、16、16が退避位置に離間され、その結果、硬貨Cは、第2のシュートを介して、硬貨回収ボックス(図示せず)内に回収される。
【0240】
上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bが加締められつつ、上方加締爪25および下方加締爪26が近接し、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうちの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接して、包装硬貨ロールが生成された後においても、包装ローラ16、16、16が回転され続けるときは、上方加締爪25によって、M枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面が傷つけられ、下方加締爪26によって、最下の硬貨Cの下面が傷つけられるおそれがあるが、本実施態様によれば、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうちの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接して、上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bが加締められて、包装硬貨ロールが生成された時点で、包装ローラ16、16、16の回転が停止されるように、コントロールユニット70によって、包装ローラモータ81が制御されているから、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面が、上方加締爪25および下方加締爪26によって、傷つけられることを確実に防止することが可能になる。
【0241】
また、本実施態様によれば、硬貨包装機の機構に変更を加えることなく、硬貨包装機の動作を制御する制御プログラムを変更するだけで、上方加締爪25および下方加締爪26によって、硬貨Cの表面が傷つけられることを確実に防止しつつ、集積硬貨Cの上下の包装紙17の加締め部分17a、17bを、所望のように、加締めて、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0242】
さらに、加締め動作完了後に、包装ローラ16、16、16を停止させた状態で、上方加締爪25および下方加締爪26を離間させるときは、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することがあるが、本実施態様によれば、上方加締爪25および下方加締爪26を、集積硬貨Cから、離間させる際に、包装ローラ16、16、16を回転させているから、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することを効果的に防止することができる。
【0243】
また、本実施態様によれば、アブソルートタイプのロータリーエンコーダ34に代えて、ディスク101の回転角を検出するロータリーエンコーダ100を用いて、上方加締爪25および下方加締爪26の位置を検出しているから、硬貨包装機の構造を簡易化することができる。
【0244】
さらに、本実施態様によれば、光源90から、スリット91を介して、硬貨支持ポスト18上に支持された集積硬貨Cに、光を照射し、硬貨Cの側面で反射された反射光を、シリンドリカルレンズ93により、ラインセンサ92の受光素子に集光し、ラインセンサ92から出力された検出波形を解析して、硬貨支持ポスト18上に支持された集積硬貨Cの枚数が包装すべき枚数と一致しているか否かを判定しており、しかも、光源90、スリット91、シリンドリカルレンズ93およびラインセンサ92は、硬貨集積部7と硬貨包装部15の間の同一水平面内に設けられているので、硬貨包装機を大型化させることなく、3本の包装ローラ16、16、16と包装すべき硬貨Cとの間に包装紙を案内するガイド部材(図示せず)が設けられ、硬貨包装部15内に、包装すべき硬貨Cの枚数を検出する手段を設けるスペースを確保することがきわめて困難な場合でも、硬貨集積部7で集積され、硬貨包装部15に送られる硬貨Cの枚数を検出する手段を設けて、集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数の過不足を、精度良く、検出することができ、したがって、確実に、所定枚数Mづつの硬貨Cを含む包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0245】
図14は、本発明のさらに好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の上方加締爪25を移動させる第一カム61および下方加締爪26を移動させる第二カム62の回転角度検出機構の略斜視図である。
【0246】
図14に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機の硬貨包装部15は、図9に示されたディスク101とセンサ102を備えたロータリーエンコーダ100に代えて、ギア111と歯付きドラム112を備え、上方加締爪25を移動させる第一カム61および下方加締爪26を移動させる第二カム62の回転角度を検出するロータリーエンコーダ110を備えている点を除き、図9に示された硬貨包装機の硬貨包装部15と同様の構成を有している。
【0247】
図14に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機の硬貨包装部15に設けられたロータリーエンコーダ110は、その軸111aが、カム軸60に連結されたギア111と、その外周面に、ギア111と係合する多数の歯が形成された歯付きドラム112を備えており、歯付きドラム112の回転角を検出することによって、第一カム61と第二カム62の回転角を検出することができる。
【0248】
本実施態様においては、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53および下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接しているときに、上方加締爪25および下方加締爪26が、包装ローラ16、16、16によって挟持された厚さが最小の金種のM枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に位置するように、設定されている。
【0249】
したがって、厚さが最小の金種以外の硬貨Cを包装する場合には、上方揺動アーム51のカムフォロア53および下方揺動アーム56のカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接する前に、上方加締爪25は、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨の上面に当接するとともに、下方加締爪26は、包装すべき集積硬貨Cの最下の硬貨Cの下面に当接し、その結果、上方加締爪25および下方加締爪26ならびに上方加締爪アーム28ならびに下方加締爪アーム29は、それ以上は、移動せず、さらに、第一カム61および第二カム62が回転すると、上方揺動アーム51のカムフォロア53は、第一カム61のカムローブに当接しているが、上方揺動アーム51の先端部に取付けられたローラ52は、上方加締爪アーム28の下面から離れ、他方、下方揺動アーム56の先端部に取付けられたローラ57は、下方加締爪アーム29の上面に当接しているが、カムフォロア58は、第二カム62のカムローブから離れるようになり、第一カム61と上方加締爪アーム28との上方揺動アーム51を介しての係合および第二カム62と下方加締爪アーム29との下方揺動アーム56を介しての係合は解除されるようになっている。
【0250】
図15は、本実施態様にかかる硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系を示すブロックダイアグラムである。
【0251】
図15に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系は、ディスク101の回転角を検出するロータリーエンコーダ100に代えて、歯付きドラム111の回転角を検出するロータリーエンコーダ110を備えている点を除き、図10に示された硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系と同様の構成を有している。
【0252】
本実施態様においては、3本の包装ローラ16、16、16によって挟持されている包装すべきM枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接するとともに、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接するときの歯付きドラム112の回転角が、第一の基準回転角として、金種ごとに、RAM72に記憶され、上方加締爪25が、包装すべきM枚の集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面から離間し始めるとともに、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面から離間し始めるときの歯付きドラム112の回転角が、第二の基準回転角として、金種ごとに、ROM71に記憶されている。
【0253】
さらに、本実施態様においては、上方加締爪25および下方加締爪26が、退避位置に位置しているときの歯付きドラム112の回転角が、退避位置回転角として、ROM71に記憶されている。
【0254】
本実施態様においても、図7ないし図13に示された実施態様と同様にして、光源90、スリット91、ラインセンサ92およびシリンドリカルレンズ93を用いて、硬貨支持ポスト18上に支持された硬貨Cの枚数が検出され、硬貨支持ポスト18上に、包装すべきM枚の硬貨Cが支持されていると判定されたときに、包装紙供給モータ83、包装ローラモータ81および包装ローラ移動モータ82が駆動されて、硬貨Cの包装が実行され、ロータリーエンコーダ110によって検出された歯付きドラム112の回転角が、包装すべき金種の硬貨Cの第一の基準回転角に等しくなり、包装ローラ16、16、16によって挟持されたM枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接した時点で、包装ローラモータ81の駆動が停止されて、包装ローラ16、16、16の回転が停止され、ロータリーエンコーダ110によって検出された歯付きドラム112の回転角が、第二の基準回転角に等しくなり、上方加締爪25が、包装すべきM枚の集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面から離間し始めるとともに、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面から離間し始めたときに、包装ローラモータ81が、再び駆動されて、包装ローラ16、16、16が回転され、ロータリーエンコーダ110によって検出された歯付きドラム112の回転角が、退避位置回転角に等しくなったときに、1サイクルの集積硬貨Cの包装動作を完了させる。
【0255】
したがって、上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bが加締められつつ、上方加締爪25および下方加締爪26が近接し、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうちの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接して、包装硬貨ロールが生成された後においても、包装ローラ16、16、16が回転され続けるときは、上方加締爪25によって、M枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面が傷つけられ、下方加締爪26によって、最下の硬貨Cの下面が傷つけられるおそれがあるが、本実施態様によれば、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうちの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接して、上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bが加締められて、包装硬貨ロールが生成された時点で、包装ローラ16、16、16の回転が停止されるように、コントロールユニット70によって、包装ローラモータ81が制御されているから、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面が、上方加締爪25および下方加締爪26によって、傷つけられることを確実に防止することが可能になる。
【0256】
また、本実施態様によれば、硬貨包装機の機構に変更を加えることなく、硬貨包装機の動作を制御する制御プログラムを変更するだけで、上方加締爪25および下方加締爪26によって、硬貨Cの表面が傷つけられることを確実に防止しつつ、集積硬貨Cの上下の包装紙17の加締め部分17a、17bを、所望のように、加締めて、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0257】
さらに、加締め動作完了後に、包装ローラ16、16、16を停止させた状態で、上方加締爪25および下方加締爪26を離間させるときは、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することがあるが、本実施態様によれば、上方加締爪25および下方加締爪26を、集積硬貨Cから、離間させる際に、包装ローラ16、16、16を回転させているから、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することを効果的に防止することができる。
【0258】
また、本実施態様によれば、アブソルートタイプのロータリーエンコーダ34に代えて、歯付きドラム112の回転角を検出するロータリーエンコーダ110を用いて、上方加締爪25および下方加締爪26の位置を検出しているから、硬貨包装機の構造を簡易化することができる。
【0259】
図16は、本発明のさらに好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の上方揺動アーム51の揺動角度を検出するアーム揺動角度検出機構の略斜視図である。
【0260】
図16に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機の硬貨包装部15は、図9に示されたディスク101とセンサ102を備えたロータリーエンコーダ100に代えて、ギア121と歯付きドラム122を備え、上方加締爪25のカムローブに当接するカムフォロア53を支持している上方揺動アーム51の揺動角を検出するロータリーエンコーダ120を備えている点を除き、図9に示された硬貨包装機の硬貨包装部15と同様の構成を有している。
【0261】
図16に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機の硬貨包装部15に設けられたロータリーエンコーダ120は、上方揺動アーム51の軸50に固定されたギア121と、その外周面に、ギア121と係合する多数の歯が形成された歯付きドラム122を備えており、歯付きドラム122の回転角を検出することによって、上方揺動アーム51の揺動角を検出することができるように構成されている。
【0262】
本実施態様においては、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53および下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接しているときに、上方加締爪25および下方加締爪26が、包装ローラ16、16、16によって挟持された厚さが最小の金種のM枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に位置するように、第一カム61および第二カム62のカムプロファイルが決定されている。
【0263】
したがって、厚さが最小の金種以外の硬貨Cを包装する場合には、上方揺動アーム51のカムフォロア53および下方揺動アーム56のカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接する前に、上方加締爪25は、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面に当接するとともに、下方加締爪26は、包装すべき集積硬貨Cの最下の硬貨Cの下面に当接し、その結果、上方加締爪25および下方加締爪26ならびに上方加締爪アーム28ならびに下方加締爪アーム29は、それ以上は、移動せず、さらに、第一カム61および第二カム62が回転すると、上方揺動アーム51のカムフォロア53は、第一カム61のカムローブに当接しているが、上方揺動アーム51の先端部に取付けられたローラ52は、上方加締爪アーム28の下面から離れ、他方、下方揺動アーム56の先端部に取付けられたローラ57は、下方加締爪アーム29の上面に当接しているが、カムフォロア58は、第二カム62のカムローブから離れるようになり、第一カム61と上方加締爪アーム28との上方揺動アーム51を介しての係合および第二カム62と下方加締爪アーム29との下方揺動アーム56を介しての係合は解除されるようになっている。
【0264】
図17は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系を示すブロックダイアグラムである。
【0265】
図17に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系は、ディスク101の回転角を検出するロータリーエンコーダ100に代えて、歯付きドラム122の回転角を検出するロータリーエンコーダ120を備えている点を除き、図10に示された硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系と同様の構成を有している。
【0266】
本実施態様においては、3本の包装ローラ16、16、16によって挟持されている包装すべきM枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接するときの歯付きドラム122の回転角が、基準回転角として、金種ごとに、ROM71に記憶され、また、上方加締爪25が、退避位置に位置しているときの歯付きドラム122の回転角が、退避位置回転角として、ROM71に記憶されている。
【0267】
本実施態様においても、図7ないし図13に示された実施態様と同様にして、光源90、スリット91、ラインセンサ92およびシリンドリカルレンズ93を用いて、硬貨支持ポスト18上に支持された硬貨Cの枚数が検出され、硬貨支持ポスト18上に、包装すべきM枚の硬貨Cが支持されていると判定されたときに、硬貨Cの包装が実行される。
【0268】
図18は、包装紙供給モータ83、包装ローラモータ81および包装ローラ移動モータ82の動作を示すタイミングチャートである。
【0269】
図18に示されるように、時間T1において、コントロールユニット70は、包装紙供給モータ83に駆動信号を出力して、包装紙供給ローラ22を、低速で、回転させ、包装紙ロール21から、包装紙17を送り出させる。
【0270】
その結果、包装紙ロール21から送り出された包装紙17の先端部が、3本の包装ローラ16、16、16と、硬貨支持ポスト18上に支持されている集積硬貨Cとの間に送り込まれる。
【0271】
次いで、時間T2において、コントロールユニット70は、包装ローラ移動モータ82に包装信号を出力して、3本の包装ローラ16、16、16を互いに近接するように、それぞれの包装位置に移動させ、硬貨支持ポスト18上に支持された集積硬貨Cを、包装ローラ16、16、16によって、包装紙17を介して、挟持させる。
【0272】
次いで、時間T3において、コントロールユニット70は、包装ローラモータ81に駆動信号を出力して、包装ローラ16、16、16を回転させる。
【0273】
その結果、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの周囲に、包装紙17が巻き付けられる。
【0274】
次いで、時間T4において、コントロールユニット70は、包装紙供給ローラ22に駆動停止信号を出力して、包装紙供給ローラ22を停止させる。
【0275】
その結果、包装紙供給ローラ22と包装ローラ16、16、16との間で、包装紙17が緊張状態になって、カッタ23に当接し、カッタ23によって、包装紙17が切断される。
【0276】
こうして、包装ローラ16、16、16の回転にともなって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの周囲に、包装紙17が巻き付けられる。
【0277】
所定の長さの包装紙17が、たとえば、集積硬貨Cの外周の2倍の長さの包装紙17が、包装紙ロール21から、集積硬貨Cの周囲に供給されて、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの周囲に巻き付けられると、コントロールユニット70は、カムモータ84に駆動信号を出力して、上方加締爪25および下方加締爪26を、集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面に向けて、移動させる。
【0278】
上方加締爪25および下方加締爪26の移動に伴って、上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aが加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bが加締められる。
【0279】
ロータリーエンコーダ120から入力される歯付きドラム122の回転角検出信号に基づいて、歯付きドラム122の回転角が、包装すべき金種の硬貨Cの基準回転角に等しくなったと判定すると、時間T5において、コントロールユニット70は、包装ローラモータ81に駆動停止信号を出力して、包装ローラ16、16、16の回転を停止させる。
【0280】
したがって、上方加締爪25が、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締めつつ、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に当接するとともに、下方加締爪26が、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bを加締めつつ、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最下の硬貨Cの下面に当接し、包装硬貨ロールが生成された時点で、包装ローラ16、16、16が停止される。
【0281】
本実施態様においては、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53および下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接しているときに、上方加締爪25および下方加締爪26が、包装ローラ16、16、16によって挟持された厚さが最小の金種のM枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に位置するように、設定されているから、厚さが最小の金種以外のM枚の集積硬貨Cが、包装ローラ16、16、16によって、挟持されているとき、あるいは、M枚以上の硬貨Cを含む集積硬貨Cが、包装ローラ16、16、16によって、挟持されているときは、集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接しても、上方揺動アーム51のカムフォロア53および下方揺動アーム56のカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接するまでの間、カムモータ84は、駆動され続けて、第一カム61および第二カム62は回転されるが、上方加締爪25が、M枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に当接した後は、上方揺動アーム51のカムフォロア53は、第一カム61のカムローブに当接していても、上方揺動アーム51の先端部に取付けられたローラ52が、上方加締爪アーム28の下面から離れるため、第一カム61と上方加締爪アーム28との上方揺動アーム51を介しての係合が解除され、他方、下方加締爪26が、M枚の集積硬貨Cのうち、最下の硬貨CCの下面に当接した後は、下方揺動アーム56の先端部に取付けられたローラ57は、下方加締爪アーム29の上面に当接していても、カムフォロア58が、第二カム62のカムローブから離れるため、第二カム62と下方加締爪アーム29との下方揺動アーム56を介しての係合は解除され、上方加締爪25は、M枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に当接した状態に保持され、下方加締爪26が、M枚の集積硬貨Cのうち、最下の硬貨Cの下面に当接した状態に保持される。
【0282】
したがって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接した後も、包装ローラ16、16、16が回転され続けるときは、上方加締爪25によって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面が傷つけられ、下方加締爪26によって、最下の硬貨Cの下面が傷つけられるおそれがあるが、本実施態様においては、集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接した時点で、包装ローラ16、16、16の回転が停止されるように構成されているから、M枚の集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面が、上方加締爪25および下方加締爪26によって、傷つけられることを確実に防止することが可能になる。
【0283】
第一カム61および第二カム62は、さらに、回転され、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53および下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58が、第一カム61および第二カム62のカム軸60からの距離が最小のカムローブと当接した時点で、上方揺動アーム51と下方揺動アーム56が、反対方向に、揺動を開始する。
【0284】
その結果、ロータリーエンコーダ120から入力される歯付きドラム122の回転角は、反対方向に変化し、歯付きドラム122の回転角が、再び、包装すべき金種の硬貨C基準回転角に等しくなると、上方加締爪25が、M枚の集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面から離間し始めるとともに、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面から離間し始める。
【0285】
したがって、ロータリーエンコーダ120から入力された歯付きドラム122の回転角検出信号に基づいて、時間T6において、歯付きドラム122の回転角が、再び、包装すべき金種の硬貨C基準回転角に等しくなって、上方加締爪25が、M枚の集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面から離間し始めるとともに、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面から離間し始めたと判定すると、コントロールユニット70は、包装ローラモータ81に駆動信号を出力して、包装ローラ16、16、16を回転させる。
【0286】
加締め動作完了後に、包装ローラ16、16、16を停止させた状態で、上方加締爪25および下方加締爪26を離間させるときは、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することがあるが、本実施態様においては、上方加締爪25および下方加締爪26を離間させる際に、包装ローラ16、16、16を回転させているから、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することを効果的に防止することができる。
【0287】
上方加締爪25および下方加締爪26が離間を開始してから、所定の時間が経過すると、時間T7において、コントロールユニット70は、包装ローラモータ81に、駆動停止信号を出力して、包装ローラ16、16、16の回転を停止させる。
【0288】
次いで、包装ローラ16、16、16の回転が完全に停止した後、時間T8において、コントロールユニット70は、支持ポストモータ80に退避信号を出力して、硬貨支持ポスト18を、包装ローラ16、16、16の間の空間から離間した退避位置に移動させ、さらに、包装ローラ移動モータ82に退避信号を出力して、包装ローラ16、16、16を、それぞれの退避位置に移動させる。
【0289】
その結果、硬貨支持ポスト18による支持および包装ローラ16、16、16による包装硬貨ロールの挟持が解除され、M枚の集積硬貨Cが、包装紙17によって、包装されて、生成された包装硬貨ロールは、ゲート(図示せず)が、硬貨包装部15と第1のシュート(図示せず)を連通させる位置に保持されているため、第1のシュートを介して、包装硬貨ロール回収ボックス(図示せず)内に回収される。
【0290】
カムモータ84は、さらに、回転し、ロータリーエンコーダ120から入力された歯付きドラム122の回転角検出信号に基づき、上方加締爪25および下方加締爪26が、退避位置に達したと判定すると、コントロールユニット70は、カムモータ84に駆動停止信号を出力して、1サイクルの集積硬貨Cの包装動作を完了させる。
【0291】
上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bが加締められつつ、上方加締爪25および下方加締爪26が近接し、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうちの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接して、包装硬貨ロールが生成された後においても、包装ローラ16、16、16が回転され続けるときは、上方加締爪25によって、M枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面が傷つけられ、下方加締爪26によって、最下の硬貨Cの下面が傷つけられるおそれがあるが、本実施態様によれば、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうちの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接して、上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bが加締められて、包装硬貨ロールが生成された時点で、包装ローラ16、16、16の回転が停止されるように、コントロールユニット70によって、包装ローラモータ81が制御されているから、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面が、上方加締爪25および下方加締爪26によって、傷つけられることを確実に防止することが可能になる。
【0292】
また、本実施態様によれば、硬貨包装機の機構に変更を加えることなく、硬貨包装機の動作を制御する制御プログラムを変更するだけで、上方加締爪25および下方加締爪26によって、硬貨Cの表面が傷つけられることを確実に防止しつつ、集積硬貨Cの上下の包装紙17の加締め部分17a、17bを、所望のように、加締めて、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0293】
さらに、加締め動作完了後に、包装ローラ16、16、16を停止させた状態で、上方加締爪25および下方加締爪26を離間させるときは、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することがあるが、本実施態様によれば、上方加締爪25および下方加締爪26を、集積硬貨Cから、離間させる際に、包装ローラ16、16、16を回転させているから、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することを効果的に防止することができる。
【0294】
また、本実施態様によれば、アブソルートタイプのロータリーエンコーダ34に代えて、歯付きドラム122の回転角を検出するロータリーエンコーダ120を用いて、上方加締爪25および下方加締爪26の位置を検出しているから、硬貨包装機の構造を簡易化することができる。
【0295】
図19は、本発明のさらに好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の下方揺動アーム56の揺動角度を検出するアーム揺動角度検出機構の略斜視図である。
【0296】
図19に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機の硬貨包装部15は、図9に示されたディスク101とセンサ102を備えたロータリーエンコーダ100に代えて、ギア131と歯付きドラム132を備え、下方加締爪26のカムローブに当接するカムフォロア58を支持している下方揺動アーム56の揺動角を検出するロータリーエンコーダ130を備えている点を除き、図9に示された硬貨包装機の硬貨包装部15と同様の構成を有している。
【0297】
図19に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機の硬貨包装部15に設けられたロータリーエンコーダ130は、下方揺動アーム56の軸55に固定されたギア131と、その外周面に、ギア131と係合する多数の歯が形成された歯付きドラム132を備えており、歯付きドラム132の回転角を検出することによって、下方揺動アーム56の揺動角を検出することができるように構成されている。
【0298】
本実施態様においては、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53および下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接しているときに、上方加締爪25および下方加締爪26が、包装ローラ16、16、16によって挟持されている厚さが最小の金種の(M−1)枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に位置するように、第一カム61および第二カム62のカムプロファイルが決定されている。
【0299】
その結果、集積硬貨Cが包装すべきM枚の硬貨Cよりなる場合には、包装すべき金種のいかんにかかわらず、上方揺動アーム51のカムフォロア53および下方揺動アーム56のカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接する前に、上方加締爪25は、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面に当接するとともに、下方加締爪26は、包装すべき集積硬貨Cの最下の硬貨Cの下面に当接し、その結果、上方加締爪25および下方加締爪26ならびに上方加締爪アーム28ならびに下方加締爪アーム29は、それ以上は、移動せず、さらに、第一カム61および第二カム62が回転すると、上方揺動アーム51のカムフォロア53は、第一カム61のカムローブに当接しているが、上方揺動アーム51の先端部に取付けられたローラ52は、上方加締爪アーム28の下面から離れ、他方、下方揺動アーム56の先端部に取付けられたローラ57は、下方加締爪アーム29の上面に当接して、揺動を停止するが、カムフォロア58は、第二カム62のカムローブから離れて、第一カム61と上方加締爪アーム28との上方揺動アーム51を介しての係合および第二カム62と下方加締爪アーム29との下方揺動アーム56を介しての係合は解除されるようになっている。
【0300】
したがって、下方揺動アーム56の揺動角の変化を検出することによって、上方加締爪25が、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、包装すべき集積硬貨Cの最下の硬貨Cの下面に当接した時点および上方加締爪25が、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面から離間し始め、下方加締爪26が、包装すべき集積硬貨Cの最下の硬貨Cの下面から離間し始めた時点を検出することができる。
【0301】
図20は、本実施態様にかかる硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系を示すブロックダイアグラムである。
【0302】
図20に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系は、上方加締爪25および下方加締爪26の上下方向の移動量を検出するロータリーエンコーダ34、上方加締爪25および下方加締爪26が退避位置に位置していることを検出するフォトセンサ67および上方加締爪25が最下位置に位置し、下方加締爪26が最上位置に位置していることを検出するフォトセンサ68に代えて、歯付きドラム132の回転角を検出するロータリーエンコーダ130を備えている点を除き、図3に示された硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系と同様の構成を有している。
【0303】
本実施態様においては、包装ローラ16、16、16によって挟持されたM枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接しているときに、ロータリーエンコーダ130から出力されるべき歯付きドラム132の回転角が、硬貨Cの金種ごとに、基準回転角として、ROM71に記憶され、上方加締爪25および下方加締爪26が、退避位置に位置しているときに、ロータリーエンコーダ130から出力されるべき歯付きドラム132の回転角が、退避位置回転角として、ROM71に記憶されている。
【0304】
以上のように構成された本発明の実施態様にかかる硬貨包装機は、以下のようにして、所定枚数Mの集積硬貨Cを包装し、包装硬貨ロールを生成する。
【0305】
オペレータが、硬貨包装機に、包装指示信号と包装すべき硬貨Cの金種を特定する金種特定信号を入力すると、包装指示信号および金種特定信号は、コントロールユニット70に入力される。
【0306】
包装指示信号および金種特定信号を受けると、コントロールユニット70は、まず、ROM71に記憶された包装すべき金種の硬貨Cの基準回転角を読み出し、RAM72に記憶させる。
【0307】
次いで、コントロールユニット70は、回転円板モータ75に駆動信号を出力して、回転円板1を回転させるとともに、搬送ベルトモータ76に駆動信号を出力して、搬送ベルト5を駆動させる。
【0308】
硬貨投入口(図示せず)から、硬貨包装機内に投入された硬貨Cは、搬送ベルト(図示せず)により搬送されて、回転している回転円板1上に送られる。
【0309】
回転円板1上に送られた硬貨Cは、回転円板1の回転によって生ずる遠心力により、環状のガイド部材(図示せず)に沿って、環状のガイド部材の開口部から、硬貨選別通路2内に、1枚づつ、送り出される。
【0310】
ここに、硬貨選別通路2の通路幅を決定する一対のガイド部材3、4の間隙は、包装すべき金種の硬貨Cよりも径の大きい硬貨Cが通過できないように設定されており、したがって、包装すべき金種の硬貨Cよりも径の大きい金種の硬貨Cは、回転円板1上に残留し、包装すべき金種の硬貨Cおよびそれよりも径の小さい硬貨Cのみが、硬貨選別通路2内に、1枚づつ、送り出される。
【0311】
また、一対のガイド部材3、4の間隙は、包装すべき金種の硬貨Cよりも径の小さい硬貨Cよりも大きく設定されているため、包装すべき金種の硬貨Cよりも径の小さい硬貨Cは、一対のガイド部材3、4の間から、落下して、回収される。
【0312】
硬貨選別通路2内に送り出された包装すべき金種の硬貨Cは、センサ6により、その金種が判別されるとともに、枚数が計数されて、硬貨選別通路2内を硬貨集積部7に向けて送られる。
【0313】
センサ6の検出信号および計数信号は、コントロールユニット70に出力され、センサ6から検出信号および計数信号を受けると、コントロールユニット70は、センサ6の検出結果および計数結果をRAM72に記憶させる。
【0314】
同時に、コントロールユニット70は、集積ドラムモータ78に駆動信号を出力して、一対の集積ドラム9を回転させる。
【0315】
RAM72に記憶されたセンサ6の検出結果および計数結果に基づき、包装すべき所定枚数Mの硬貨Cが硬貨集積部7に送られたと判定すると、コントロールユニット70は、ストッパソレノイド77に駆動信号を出力し、ストッパを硬貨選別通路2内に突出させて、後続硬貨Cが硬貨集積部7内に送られるのを防止するとともに、回転円板モータ75および搬送ベルトモータ76に駆動停止信号を出力して、回転円板1の回転および搬送ベルト5の駆動を停止させる。
【0316】
同時に、コントロールユニット70は、所定時間にわたり、集積ドラムモータ78に駆動信号を出力するとともに、支持ポストモータ80に駆動信号を出力して、硬貨支持ポスト18をシャッタ10の直下の待機位置に向けて移動させる。
【0317】
硬貨集積部7内に送られた硬貨Cは、一対の集積ドラム9の外表面に形成されたらせん状突起8の上面により支持される。次々に、硬貨集積部7内に送られる硬貨Cは、硬貨ガイド部材(図示せず)によってガイドされつつ、集積ドラム9の回転にしたがって、らせん状突起8の上面に集積される。
【0318】
こうして、包装すべき所定枚数Mの硬貨Cが一対の集積ドラム9のらせん状突起8の上面に集積されて、シャッタ10の近傍まで下降すると、集積硬貨Cはシャッタ10上に受け渡される。
【0319】
ストッパソレノイド77が駆動されてから、所定時間が経過し、集積硬貨Cがシャッタ10上に受け渡され、かつ、硬貨支持ポスト18がシャッタ10の直下の待機位置に達したと判定すると、コントロールユニット70は、シャッタソレノイド79に駆動信号を出力して、シャッタ10を開き、シャッタ10上に載置されている集積硬貨Cを、待機位置に位置している硬貨支持ポスト18の上面に受け渡させる。
【0320】
次いで、コントロールユニット70は、支持ポストモータ80に駆動信号を出力して、アーム20を支軸19に沿って、下降させる。
【0321】
図21は、包装紙供給モータ83、包装ローラモータ81および包装ローラ移動モータ82の動作を示すタイミングチャートである。
【0322】
図21に示されるように、集積硬貨Cを支持した硬貨支持ポスト18が下降し、包装位置に達すると、時間T1において、コントロールユニット70は、包装紙供給モータ83に駆動信号を出力して、包装紙供給ローラ22を、低速で、回転させ、包装紙ロール21から、包装紙17を送り出させる。
【0323】
その結果、包装紙ロール21から送り出された包装紙17の先端部が、3本の包装ローラ16、16、16と硬貨支持ポスト18上に支持されている集積硬貨Cとの間に送り込まれる。
【0324】
次いで、時間T2において、コントロールユニット70は、包装ローラ移動モータ82に包装信号を出力して、3本の包装ローラ16、16、16を互いに近接するように、それぞれの包装位置に移動させ、硬貨支持ポスト18上に支持された集積硬貨Cを、包装ローラ16、16、16によって、包装紙17を介して、挟持させる。
【0325】
次いで、時間T3において、コントロールユニット70は、包装ローラモータ81に駆動信号を出力して、包装ローラ16、16、16を回転させる。
【0326】
その結果、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの周囲に、包装紙17が巻き付けられる。
【0327】
次いで、時間T4において、コントロールユニット70は、包装紙供給ローラ22に駆動停止信号を出力して、包装紙供給ローラ22を停止させる。
【0328】
その結果、包装紙供給ローラ22と包装ローラ16、16、16との間で、包装紙17が緊張状態になって、カッタ23に当接し、カッタ23によって、包装紙17が切断される。
【0329】
こうして、包装ローラ16、16、16の回転にともなって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの周囲に、包装紙17が巻き付けられる。
【0330】
所定の長さの包装紙17が、たとえば、集積硬貨Cの外周の2倍の長さの包装紙17が、包装紙ロール21から、集積硬貨Cの周囲に供給されて、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの周囲に巻き付けられると、コントロールユニット70は、カムモータ84に駆動信号を出力して、上方加締爪25および下方加締爪26を、集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面に向けて、移動させる。
【0331】
上方加締爪25および下方加締爪26の移動に伴って、上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aが加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bが加締められる。
【0332】
本実施態様においては、上方加締爪25の最下位置および下方加締爪26の最上位置が、厚さが最小の金種の(M−1)枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に設定されているから、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数が(M−1)枚以上のときは、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持されている集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接する。
【0333】
上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持されている集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接すると、下方揺動アーム56の先端部に取付けられたローラ57が、下方加締爪アーム29の上面に当接し、第二カム62が、さらに回転されても、下方揺動アーム56は、それ以上、揺動しなくなり、ロータリーエンコーダ130から、コントロールユニット70に出力される歯付きドラム132の回転角も変化しなくなる。
【0334】
そこで、本実施態様においては、コントロールユニット70は、ロータリーエンコーダ34から出力される歯付きドラム132の回転角の変化率をモニターするように構成されており、ロータリーエンコーダ34から入力された歯付きドラム132の回転角の変化率がゼロになったと判定すると、時間T5において、コントロールユニット70は、包装ローラモータ81に駆動停止信号を出力して、包装ローラ16、16、16の回転を停止させる。
【0335】
その結果、上方加締爪25が、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締めつつ、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に当接するとともに、下方加締爪26が、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bを加締めつつ、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最下の硬貨Cの下面に当接し、包装硬貨ロールが生成された時点で、包装ローラ16、16、16が停止される。
【0336】
本実施態様においては、上方加締爪25の最下位置および下方加締爪26の最上位置は、厚さが最小の金種のM枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置より、前者はさらに下方に、後者はさらに上方に設定され、厚さが最小の金種の(M−1)枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に設定されているから、厚さが最小の金種以外の(M−1)枚の集積硬貨Cが、包装ローラ16、16、16によって、挟持されているとき、あるいは、包装すべき枚数であるM枚以上の硬貨Cを含む集積硬貨Cが、包装ローラ16、16、16によって、挟持されているときは、集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接しても、上方揺動アーム51のカムフォロア53および下方揺動アーム56のカムフォロア58が、カム軸60からの距離が最小のカムローブと当接するまでの間、カムモータ84は、駆動され続けて、第一カム61および第二カム62は回転されるが、上方加締爪25が、M枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に当接した後は、上方揺動アーム51のカムフォロア53は、第一カム61のカムローブに当接していても、上方揺動アーム51の先端部に取付けられたローラ52が、上方加締爪アーム28の下面から離れるため、第一カム61と上方加締爪アーム28との上方揺動アーム51を介しての係合が解除され、他方、下方加締爪26が、M枚の集積硬貨Cのうち、最下の硬貨Cの下面に当接した後は、下方揺動アーム56の先端部に取付けられたローラ57は、下方加締爪アーム29の上面に当接していても、カムフォロア58が、第二カム62のカムローブから離れるため、第二カム62と下方加締爪アーム29との下方揺動アーム56を介しての係合は解除され、上方加締爪25は、M枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に当接した状態に保持され、下方加締爪26が、M枚の集積硬貨Cのうち、最下の硬貨Cの下面に当接した状態に保持される。
【0337】
したがって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接した後も、包装ローラ16、16、16が回転され続けるときは、上方加締爪25によって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面が傷つけられ、下方加締爪26によって、最下の硬貨Cの下面が傷つけられるおそれがあるが、本実施態様においては、集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接した時点で、包装ローラ16、16、16の回転が停止されるように構成されているから、M枚の集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面が、上方加締爪25および下方加締爪26によって、傷つけられることを確実に防止することが可能になる。
【0338】
ロータリーエンコーダ130から入力された歯付きドラム132の回転角の変化率がゼロになったと判定すると、コントロールユニット70は、同時に、RAM72に記憶されているその金種の硬貨Cの基準回転角を読み出し、変化率がゼロになった時点で、ロータリーエンコーダ130から入力された歯付きドラム132の回転角と比較する。
【0339】
その結果、ロータリーエンコーダ130から入力された歯付きドラム132の回転角が、RAM72から読み出されたその金種の硬貨Cの基準回転角と一致しないときは、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの枚数が、包装すべき枚数Mを越えているか、あるいは、包装すべき枚数Mに満たないかのいずれかと考えられるから、コントロールユニット70は、ゲートソレノイド85に駆動信号を出力して、ゲート(図示せず)を、硬貨包装部15と第2のシュート(図示せず)とを連通させる位置に位置させる。
【0340】
これに対して、ロータリーエンコーダ130から入力された歯付きドラム132の回転角が、RAM72から読み出されたその金種の硬貨Cの基準回転角と一致しているときは、包装ローラ16、16、16によって、挟持されている集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数が包装すべき枚数Mに等しいと考えられるから、コントロールユニット70は、何の信号も出力せず、ゲートは、硬貨包装部15と第1のシュート(図示せず)とを連通させる位置に保持される。
【0341】
第一カム61および第二カム62は、さらに、回転され、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53および下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58が、第一カム61および第二カム62のカム軸60からの距離が最小のカムローブと当接した時点で、上方揺動アーム51と下方揺動アーム56が、反対方向に、揺動を開始する。
【0342】
その結果、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面から離間し始めるとともに、下方加締爪26が、集積硬貨Cの最下の硬貨Cの下面から離間し始めると、下方揺動アーム56も、下方加締爪アーム29の上面から離間し始めるから、下方揺動アーム56が、再び、揺動され、ロータリーエンコーダ130から、コントロールユニット70に出力される歯付きドラム132の回転角が、再び、変化し始める。
【0343】
ロータリーエンコーダ130から入力された歯付きドラム132の回転角が、再び、変化し始めると、時間T6において、コントロールユニット70は、包装ローラモータ81に、駆動信号を出力して、包装ローラ16、16、16を回転させる。
【0344】
加締め動作完了後に、包装ローラ16、16、16を停止させた状態で、上方加締爪25および下方加締爪26を離間させるときは、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することがあるが、本実施態様においては、上方加締爪25および下方加締爪26を離間させる際に、包装ローラ16、16、16を回転させているから、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することを効果的に防止することができる。
【0345】
これに対して、包装ローラ16、16、16によって、挟持された集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数が(M−2)枚以下のときは、上方加締爪25の最下位置および下方加締爪26の最上位置が、厚さが最小の金種の(M−1)枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置になるように、第一カム61および第二カム62のカムプロファイルが決定されているから、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接することはなく、したがって、包装ローラ16、16、16の回転は停止されないまま、上方揺動アーム51に支持されたカムフォロア53および下方揺動アーム56に支持されたカムフォロア58が、第一カム61および第二カム62のカム軸60からの距離が最小のカムローブと当接した時点で、上方加締爪25と下方加締爪26とが、互いに離間し始める。
【0346】
上方加締爪25および下方加締爪26が離間を開始してから、所定の時間が経過すると、時間T7において、コントロールユニット70は、包装ローラモータ81に、駆動停止信号を出力して、包装ローラ16、16、16の回転を停止させる。
【0347】
次いで、包装ローラ16、16、16の回転が完全に停止した後、時間T8において、コントロールユニット70は、支持ポストモータ80に退避信号を出力して、硬貨支持ポスト18を、包装ローラ16、16、16の間の空間から離間した退避位置に移動させ、さらに、包装ローラ移動モータ82に退避信号を出力して、包装ローラ16、16、16を、それぞれの退避位置に移動させる。
【0348】
その結果、硬貨支持ポスト18による支持および包装ローラ16、16、16による包装硬貨ロールの挟持が解除され、コントロールユニット70が、包装紙17によって包装された集積硬貨Cに所定枚数Mに等しい枚数の硬貨Cが含まれていると判定していたときは、ゲート(図示せず)が、硬貨包装部15と第1のシュート(図示せず)を連通させる位置に保持されているから、生成された包装硬貨ロールは、第1のシュートを介して、包装硬貨ロール回収ボックス(図示せず)内に回収される。
【0349】
一方、コントロールユニット70が、包装紙17によって包装された集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数が所定枚数Mに満たないか、あるいは、所定枚数Mを越えていると判定していたときは、ゲート(図示せず)が、硬貨包装部15と第2のシュート(図示せず)を連通させる位置に位置させられているから、生成された硬貨枚数に過不足のある包装硬貨ロールは、第2のシュートを介して、硬貨回収ボックス(図示せず)内に回収される。
【0350】
カムモータ84が、さらに、回転し、ロータリーエンコーダ130から入力された歯付きドラム132の回転角が、ROM71に記憶されている退避位置回転角に等しくなったと判定すると、コントロールユニット70は、カムモータ84に駆動停止信号を出力して、1サイクルの集積硬貨Cの包装動作を完了させる。
【0351】
上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bが加締められつつ、上方加締爪25および下方加締爪26が近接し、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうちの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接して、包装硬貨ロールが生成された後においても、包装ローラ16、16、16が回転され続けるときは、上方加締爪25によって、M枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面が傷つけられ、下方加締爪26によって、最下の硬貨Cの下面が傷つけられるおそれがあるが、本実施態様によれば、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうちの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接して、上方加締爪25によって、集積硬貨Cの周囲に巻回された包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aを加締められ、下方加締爪26によって、包装紙17の下端部近傍の加締め部分17bが加締められて、包装硬貨ロールが生成された時点で、包装ローラ16、16、16の回転が停止されるように、コントロールユニット70によって、包装ローラモータ81が制御されているから、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面が、上方加締爪25および下方加締爪26によって、傷つけられることを確実に防止することが可能になる。
【0352】
さらに、本実施態様によれば、硬貨包装機の機構に変更を加えることなく、硬貨包装機の動作を制御する制御プログラムを変更するだけで、上方加締爪25および下方加締爪26によって、硬貨Cの表面が傷つけられることを確実に防止しつつ、集積硬貨Cの上下の包装紙17の加締め部分17a、17bを、所望のように、加締めて、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0353】
また、本実施態様によれば、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cに、(M−1)枚以上の硬貨Cが含まれていれば、集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数が包装すべき枚数Mに一致していなくても、集積硬貨Cは包装紙17によって、包装され、包装硬貨ロールが生成されるから、第2のシュートを介して、確実に、硬貨回収ボックス内に回収することができ、また、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cのうちの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接した時点で、包装ローラ16、16、16の回転が停止されるように、コントロールユニット70によって、包装ローラモータ81が制御されているから、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面および最下の硬貨Cの下面が、上方加締爪25および下方加締爪26によって、傷つけられることを確実に防止することが可能になる。
【0354】
さらに、加締め動作完了後に、包装ローラ16、16、16を停止させた状態で、上方加締爪25および下方加締爪26を離間させるときは、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することがあるが、本実施態様によれば、上方加締爪25および下方加締爪26を、集積硬貨Cから、離間させる際に、包装ローラ16、16、16を回転させているから、上方加締爪25および下方加締爪26によって、加締められた包装紙17の上端部近傍の加締め部分17aおよび下端部近傍の加締め部分17bが、加締められる前の状態に復帰することを効果的に防止することができる。
【0355】
また、本実施態様によれば、上方加締爪25の最下位置および下方加締爪26の最上位置は、包装すべき枚数Mに等しい枚数の厚さが最小の金種の集積硬貨Cを挟持し得る位置より、前者はさらに下方に、後者はさらに上方に設定され、厚さが最小の金種の(M−1)枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に設定されるとともに、ロータリーエンコーダ130から、出力される歯付きドラム132の回転角に基づいて、上方加締爪25が、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接したことを検出することができるように構成されているから、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cに含まれている硬貨Cの枚数の過不足を、精度良く、検出することができ、包装紙17によって、包装ローラ16、16、16によって挟持された集積硬貨Cを、包装することにより、包装すべきM枚の硬貨Cを含む包装硬貨ロールを、つねに、生成することが可能になる。
【0356】
また、本実施態様によれば、アブソルートタイプのロータリーエンコーダ34に代えて、歯付きドラム132の回転角を検出するロータリーエンコーダ130を用いて、上方加締爪25が、包装すべき集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接したことを検出しているから、硬貨包装機の構造を簡易化することができる。
【0357】
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0358】
たとえば、図1ないし図4に示された実施態様ならびに図5および図6に示された実施態様においては、ロータリーエンコーダ34から出力される絶対位置データに基づいて、上方加締爪25が、包装ローラ16、16、16によって挟持されている集積硬貨Cの最上の硬貨Cの上面に当接し、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面に当接したことを検出し、その時点で、コントロールユニット70が、包装ローラモータ81あるいは駆動モータ86に駆動停止信号を出力して、包装ローラ16、16、16の回転を停止させるように構成されているが、カムモータ84の駆動を開始してから、3本の包装ローラ16、16、16によって挟持されている包装すべきM枚の集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面に、上方加締爪25が当接し、最下の硬貨Cの下面に、下方加締爪26が当接するのに要する金種ごとのカムモータ84の基準駆動時間Tを、RAM72に記憶させておき、カムモータ84の駆動を開始してから、基準駆動時間Tが経過した時点で、包装ローラモータ81あるいは駆動モータ86に駆動停止信号を出力して、包装ローラ16、16、16の回転を停止させるように構成することもできる。
【0359】
また、図1ないし図4に示された実施態様ならびに図5および図6に示された実施態様においては、集積硬貨Cを包装する際に、包装ローラ16、16、16によって挟持された硬貨Cの枚数が、包装すべき枚数Mに過不足があるか否かを検出するために、上方加締爪25の最下位置および下方加締爪26の最上位置が、厚さが最小の金種のM枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置より、前者はさらに下方に、後者はさらに上方に設定され、厚さが最小の金種の(M−1)枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に設定されているが、集積硬貨Cを包装する際に、包装ローラ16、16、16によって挟持された硬貨Cの枚数が、包装すべき枚数Mに過不足があるか否かを検出することは必ずしも必要でなく、集積硬貨Cを包装する際に、包装ローラ16、16、16によって挟持された硬貨Cの枚数が、包装すべき枚数Mに過不足があるか否かを検出しない場合には、上方加締爪25の最下位置および下方加締爪26の最上位置を、厚さが最小の金種のM枚の集積硬貨Cを挟持し得る位置に設定すればよい。
【0360】
さらに、図1ないし図4に示された実施態様ならびに図5および図6に示された実施態様においては、上方加締爪アーム28にラック32が、下方加締爪アーム29にピニオン33が、それぞれ、取付けられているが、下方加締爪アーム29にラック32を固定するとともに、上方加締爪アーム28にピニオン33を回転自在に取付けるようにしてもよい。
【0361】
また、図7ないし図13に示された実施態様、図14および図15に示された実施態様ならびに図16および図17に示された実施態様においては、光源90、スリット91、ラインセンサ92およびシリンドリカルレンズ93を用いて、硬貨支持ポスト18上に支持された硬貨Cの枚数を検出しているが、光源90、スリット91、ラインセンサ92およびシリンドリカルレンズ93を用いて、硬貨支持ポスト18上に支持された硬貨Cの枚数を検出することは必ずしも必要でなく、任意の方法によって、硬貨支持ポスト18上に支持された硬貨Cの枚数を検出することができる。
【0362】
さらに、図7ないし図13に示された実施態様、図14および図15に示された実施態様ならびに図16および図17に示された実施態様においては、水平方向に複数の受光素子を備えたラインセンサ92により、硬貨Cの側面からの反射光を検出しているが、ラインセンサ92に代えて、1つの受光素子を設けて、反射光を検出するようにすることもできる。
【0363】
また、図7ないし図13に示された実施態様、図14および図15に示された実施態様ならびに図16および図17に示された実施態様においては、ラインセンサ92からの出力波形に基づき、硬貨支持ポスト18を検出しているが、支持ポストモータ80の回転量にしたがって、硬貨支持ポスト18を検出するようにしてもよい。
【0364】
さらに、図7ないし図13に示された実施態様、図14および図15に示された実施態様ならびに図16および図17に示された実施態様においては、光源90、スリット91、シリンドリカルレンズ93およびラインセンサ92を硬貨集積部7と硬貨包装部15の間の同一水平面内に設けているが、スペースの許す範囲内で、これらを垂直方向に異なった位置に設けることもできる。
【0365】
また、図7ないし図13に示された実施態様においては、ディスク101と、ディスク101に形成されたパターンを読み取るセンサ102を備え、上方加締爪25を移動させる第一カム61および下方加締爪26を移動させる第二カム62の回転角度を検出するロータリーエンコーダ100が用いられ、図14および図15に示された実施態様においては、ギア111と、その外周面に、ギア111と係合する多数の歯が形成された歯付きドラム112を備え、上方加締爪25を移動させる第一カム61および下方加締爪26を移動させる第二カム62の回転角度を検出するロータリーエンコーダ110が用いられ、さらに、図16および図17に示された実施態様においては、ギア121と、その外周面に、ギア121と係合する多数の歯が形成された歯付きドラム122を備え、上方加締爪25のカムローブに当接するカムフォロア53を支持している上方揺動アーム51の揺動角を検出するロータリーエンコーダ120が用いられているが、ロータリーエンコーダ100、110、120の構成は、格別限定されるものではなく、任意の構成のロータリーエンコーダを用いることができる。
【0366】
さらに、前記実施態様においては、上方加締爪25が、集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面から離間し始め、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面から離間し始めたときに、包装ローラ16、16、16の回転を再開するように構成されているが、上方加締爪25が、集積硬貨Cのうち、最上の硬貨Cの上面から離間し始め、下方加締爪26が、最下の硬貨Cの下面から離間し始める直前に、包装ローラ16、16、16の回転を再開するように構成してもよい。
【0367】
また、本発明において、各手段は、必ずしも物理的な手段を意味するものではなく、各手段の機能がソフトウエアによって実現されるものであってもよい。さらに、一つの手段の機能が二以上の物理的手段によって実現されても、二以上の手段の機能が一つの物理的手段によって実現されてもよい。
【0368】
【発明の効果】
本発明によれば、包装すべき硬貨の表面の損傷および包装紙の破損を確実に防止することができ、所定枚数の集積硬貨を、所望のように、包装紙によって、包装することができる硬貨包装機を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の内部機構を示す略斜視図である。
【図2】図2は、本発明の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の硬貨包装部の略斜視図である。
【図3】図3は、本発明の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系を示すブロックダイアグラムである。
【図4】図4は、包装紙供給モータ、包装ローラモータおよび包装ローラ移動モータの動作を示すタイミングチャートである。
【図5】図5は、本発明の別の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系を示すブロックダイアグラムである。
【図6】図6は、駆動モータ、包装ローラ移動モータおよびクラッチの動作ならびに低速切換え信号および高速切換え信号の出力タイミングを示すタイミングチャートである。
【図7】図7は、本発明の他の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の硬貨集積部と硬貨包装部の略側面図である。
【図8】図8は、光源、スリット、ラインセンサおよびシリンドリカルレンズの配置を示す略平面図である。
【図9】図9は、上方加締爪を移動させる第一カムおよび下方加締爪を移動させる第二カムの回転角度検出機構の略斜視図である。
【図10】図10は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系を示すブロックダイアグラムである。
【図11】図11は、集積硬貨に対して、ラインセンサが、どのような検出波形を生成するかを示すグラフである。
【図12】図12は、コントロールユニットによって二値化された検出データを示すグラフである。
【図13】図13は、包装紙供給モータ、包装ローラモータおよび包装ローラ移動モータの動作を示すタイミングチャートである。
【図14】図14は、本発明のさらに好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の上方加締爪を移動させる第一カムおよび下方加締爪を移動させる第二カムの回転角度検出機構の略斜視図である。
【図15】図15は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系を示すブロックダイアグラムである。
【図16】図16は、本発明のさらに好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の上方揺動アームの揺動角度を検出するアーム揺動角度検出機構の略斜視図である。
【図17】図17は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系を示すブロックダイアグラムである。
【図18】図18は、包装紙供給モータ、包装ローラモータおよび包装ローラ移動モータの動作を示すタイミングチャートである。
【図19】図19は、本発明のさらに好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の下方揺動アームの揺動角度を検出するアーム揺動角度検出機構の略斜視図である。
【図20】図20は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の制御系、検出系および駆動系を示すブロックダイアグラムである。
【図21】図21は、包装紙供給モータ、包装ローラモータおよび包装ローラ移動モータの動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 回転円板
2 硬貨選別通路
ガイド部材
5 搬送ベルト
6 センサ
7 硬貨集積部
8 らせん状突起
9 集積ドラム
10 シャッタ
15 硬貨包装部
16 包装ローラ
17 包装紙
17a 包装紙の上端部近傍の加締め部分
17b 包装紙の下端部近傍の加締め部分
18 硬貨支持ポスト
19 支軸
20 アーム
21 包装紙ロール
22 包装紙供給ローラ
23 カッタ
25 上方加締爪
26 下方加締爪
28 上方加締爪アーム
29 下方加締爪アーム
30、31 ガイドロッド
32 ラック
33 ピニオン
34 ロータリーエンコーダ
35 ガイドローラ
40、41 プーリ
42 スプリング
50 軸
51 上方揺動アーム
52 ローラ
53 カムフォロア
55 軸
56 下方揺動アーム
57 ローラ
58 カムフォロア
60 カム軸
61 第一カム
62 第二カム
65 円板
66 光透過孔
67 フォトセンサ
68 フォトセンサ
70 コントロールユニット
71 ROM
72 RAM
75 回転円板モータ
76 搬送ベルトモータ
77 ストッパソレノイド
78 集積ドラムモータ
79 シャッタソレノイド
80 支持ポストモータ
81 包装ローラモータ
82 包装ローラ移動モータ
83 包装紙供給モータ
84 カムモータ
85 ゲートソレノイド
86 駆動モータ
87 変速機
88 クラッチ
89 変速機構
90 光源
91 スリット
92 ラインセンサ
93 シリンドリカルレンズ
100 ロータリーエンコーダ
101 ディスク
101a ディスクの軸
102 センサ
105 駆動回路
110 ロータリーエンコーダ
111 ギア
111a ギアの軸
112 歯付きドラム
120 ロータリーエンコーダ
121 ギア
122 歯付きドラム
130 ロータリーエンコーダ
131 ギア
132 歯付きドラム

Claims (11)

  1. 所定枚数の集積硬貨に、前記集積硬貨の高さより幅の大きい包装紙を、前記集積硬貨の上下に加締めることのできる加締め部分が残るように巻回する複数の包装ローラと、前記複数の包装ローラを回転させる包装ローラモータと、包装紙の先端部を、前記複数の包装ローラと、前記集積硬貨との間に送り込む包装紙供給モータと、略鉛直方向に移動可能で、互いに近接するように移動して、前記集積硬貨をその間に挟持し、前記包装紙の前記加締め部分を加締める上方加締爪と下方加締爪と、前記包装ローラモータ、前記包装紙供給モータ、前記上方加締爪および前記下方加締爪の駆動を制御する制御手段を備えた硬貨包装機において、前記制御手段が、前記集積硬貨に、前記上方加締爪および前記下方加締爪が当接している間は、前記包装ローラモータの駆動を停止させるように、前記包装ローラモータの駆動を制御するように構成されたことを特徴とする硬貨包装機。
  2. 前記上方加締爪および前記下方加締爪が、前記集積硬貨に当接するタイミングで、前記制御手段が、前記包装ローラモータの駆動を停止させるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の硬貨包装機。
  3. さらに、前記上方加締爪および前記下方加締爪の少なくとも一方の位置を検出する加締爪位置検出手段を備え、前記上方加締爪および前記下方加締爪の少なくとも一方が、前記集積硬貨に当接して、停止したことを、前記加締爪位置検出手段が検出したときに、前記制御手段が、前記包装ローラモータの駆動を停止させるように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の硬貨包装機。
  4. 前記加締爪位置検出手段が、前記上方加締爪が固定された上方加締爪アームと、前記下方加締爪が固定された下方加締爪アームの位置を検出するロータリーエンコーダによって構成されたことを特徴とする請求項3に記載の硬貨包装機。
  5. さらに、前記上方加締爪が固定された上方加締爪アームと、前記下方加締爪が固定された下方加締爪アームと、互いに連結された一対の加締爪カムと、前記一対の加締爪カムの一方のカムローブに当接するカムフォロアを支持するとともに、前記上方加締爪アームの下面に当接するローラを、一端部に備え、前記一対の加締爪カムの一方によって、他端部に設けられた軸まわりに揺動されて、前記上方加締爪アームを略鉛直方向に移動させる上方揺動アームと、前記一対の加締爪カムの他方のカムローブに当接するカムフォロアを支持するとともに、前記下方加締爪アームの上面に当接するローラを、一端部に備え、前記一対の加締爪カムの他方によって、他端部に設けられた軸まわりに揺動されて、前記下方加締爪アームを略鉛直方向に移動させる下方揺動アームを備え、前記加締爪位置検出手段が、前記下方揺動アームの前記軸の回転角度を検出するロータリーエンコーダによって構成されたことを特徴とする請求項3に記載の硬貨包装機。
  6. 遅くとも、前記上方加締爪および前記下方加締爪が、前記集積硬貨から離間する際に、前記包装ローラモータの駆動を再開させるように、前記制御手段が、前記包装ローラモータの駆動を制御するように構成されたことを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載の硬貨包装機。
  7. さらに、前記上方加締爪が固定された上方加締爪アームと、前記下方加締爪が固定された下方加締爪アームと、互いに連結された一対の加締爪カムと、前記一対の加締爪カムの一方のカムローブに当接するカムフォロアを支持するとともに、前記上方加締爪アームの下面に当接するローラを、一端部に備え、前記一対の加締爪カムの一方によって、他端部に設けられた軸まわりに揺動されて、前記上方加締爪アームを略鉛直方向に移動させる上方揺動アームと、前記一対の加締爪カムの他方のカムローブに当接するカムフォロアを支持するとともに、前記下方加締爪アームの上面に当接するローラを、一端部に備え、前記一対の加締爪カムの他方によって、他端部に設けられた軸まわりに揺動されて、前記下方加締爪アームを略鉛直方向に移動させる下方揺動アームと、前記一対の加締爪カムの回転角度を検出するカム回転角検出手段を備え、前記上方加締爪および前記下方加締爪が、前記集積硬貨に当接するタイミングが、基準角度だけ、前記一対の加締爪カムが回転したことを、前記カム回転角検出手段が検出したタイミングとして、決定されたことを特徴とする請求項2に記載の硬貨包装機。
  8. さらに、前記上方加締爪が固定された上方加締爪アームと、前記下方加締爪が固定された下方加締爪アームと、互いに連結された一対の加締爪カムと、前記一対の加締爪カムの一方のカムローブに当接するカムフォロアを支持するとともに、前記上方加締爪アームの下面に当接するローラを、一端部に備え、前記一対の加締爪カムの一方によって、他端部に設けられた軸まわりに揺動されて、前記上方加締爪アームを略鉛直方向に移動させる上方揺動アームと、前記一対の加締爪カムの他方のカムローブに当接するカムフォロアを支持するとともに、前記下方加締爪アームの上面に当接するローラを、一端部に備え、前記一対の加締爪カムの他方によって、他端部に設けられた軸まわりに揺動されて、前記下方加締爪アームを略鉛直方向に移動させる下方揺動アームと、前記上方揺動アームの前記軸の回転角度を検出するアーム回転角検出手段を備え、前記上方加締爪および前記下方加締爪が、前記集積硬貨に当接するタイミングが、基準角度だけ、前記上方揺動アームが回転したことを、前記アーム回転角検出手段が検出したタイミングとして、決定されたことを特徴とする請求項2に記載の硬貨包装機。
  9. 前記基準角度が、包装すべき硬貨の金種ごとに定められたことを特徴とする請求項7または8に記載の硬貨包装機。
  10. 前記上方加締爪および前記下方加締爪が、所定枚数の厚さが最小の硬貨が集積されたときの集積硬貨の高さ以下に、接近可能に構成され、前記一対の加締爪カムの回転角が、前記上方加締爪および前記下方加締爪が、所定枚数の厚さが最小の硬貨が集積されたときの集積硬貨の高さ以下に、接近すべき回転角になるまで、前記包装ローラモータの駆動を停止させるように、前記制御手段が、前記包装ローラモータの駆動を制御するように構成されたことを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1項に記載の硬貨包装機。
  11. 前記上方加締爪および前記下方加締爪が、所定枚数から1枚を減じた枚数の厚さが最小の厚さが最小の硬貨が集積されたときの集積硬貨の高さ以下に、接近可能に構成され、前記一対の加締爪カムの回転角が、前記上方加締爪および前記下方加締爪が、所定枚数から1枚を減じた枚数の厚さが最小の硬貨が集積されたときの集積硬貨の高さ以下に、接近すべき回転角になるまで、前記包装ローラモータの駆動を停止させるように、前記制御手段が、前記包装ローラモータの駆動を制御するように構成されたことを特徴とする請求項10に記載の硬貨包装機。
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