JP4132393B2 - 自動車の車体構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の車体構造に係り、特にウインドシールドガラス(フロントガラス)の下端位置がダッシュパネルの前方に設定されている前出しタイプの車体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は前出しタイプの車体構造を示す断面斜視図であり、図4は同じく車両中央付近の断面図である。なお、図において矢印Frは車両前方を示し、矢印Upは車両上方を示し、矢印Outは車両外側方を示す。図示のように、ウインドシールドガラス101の下端部は、エンジンルーム102と車室103とを仕切るダッシュロアパネル104の前方に位置決めされるとともに、カウルボックス105によって支えられている。カウルボックス105は、ダッシュロアパネル104の上端部に接合されて前方へ延びるダッシュアッパパネル106と、該ダッシュアッパパネル106の上面側に接合されるカウルアッパパネル107とによってボックス状の閉断面を構成している。
また、カウルボックス105の前方には、車室103内へ外気を取り入れるための外気導入通路を構成する樋状又はボックス状の吸気カウル108が配設されている。このような吸気カウルは、車幅方向の全幅に亙って配設され、その左右両端部がエンジンルーム102の左右側壁面を構成する閉断面構造のアッパサイドメンバ(図示省略)に接合されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような構成の前出しタイプの車体構造によれば、ウインドシールドガラス101の下端部を支持するカウルボックス105は、エンジンルーム102の上部後方に迫り出し、エンジンルーム102の後上部スペースを縮小する。そして、カウルボックス105の前方に外気導入用の吸気カウル108を備えた構造のものでは、エンジンルーム102のスペース縮小効果が増幅されてしまい、エンジンルーム内部品109の組立作業性やサービス作業性が悪化するといった問題がある。
なお、エンジンルーム102のスペース確保のためには、吸気カウル108の通路断面積を縮小することも一案であるが、そのときは換気性能を悪化するという問題が生ずる。
【0004】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、前出しタイプの車体構造において、換気性能を損なうことなく、エンジンルーム内スペースを確保することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明に係る自動車の車体構造は、特許請求の範囲の請求項に記載の通りの構成を備えた。
ダッシュロアパネルの上方に設定されるカウルボックスは、ウインドシールドガラスの下端を支持するとともに、左右のフロントピラーを繋ぐ役目を有する、元々は剛性を求められる部材であるが、本発明の車体構造によれば、上記のような役目を担うカウルボックスを、第1カウルボックスと第2カウルボックスとに分割したことによって、個々のカウルボックスを小形化することができる。
その結果、第1カウルボックスの下面側に空きスペースを設定することが可能となり、この空きスペースを利用して吸気カウルの下部側を第1カウルボックスの下方に回り込むように配置することができる。このことによって、吸気カウルの容積(通路断面積)を一定に確保した上で、第1カウルボックス前面からの前方への張出長さを短縮することが可能となる。従って、換気性能を低下することなく、エンジンルームのスペースを確保でき、エンジンルーム内部品の組付作業性やサービス作業性を向上することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態に係る自動車の車体構造を示す断面斜視図、図2は車両中央付近の断面図である。なお、図1において矢印Frは車両前方を示し、矢印Upは車両上方を示し、矢印Outは車両外側方を示す。
図示のように、自動車の車体構造は、車室1とその車室1の前方に位置するエンジンルーム2とを仕切るための上下方向に垂直壁面状に延びる金属製のダッシュロアパネル3と、前出しタイプのウインドシールドガラス4の下端部を支持するためにダッシュロアパネル3の上部前方に所定距離を隔てて配置される第1カウルボックス5と、ダッシュロアパネル3の上部後面に配置される剛性確保用としての第2カウルボックス8と、第1カウルボックス5の前方に配置される外気導入用の吸気カウル10とを備えている。
【0007】
第1カウルボックス5は、カウルの上面、後面及び前面の一部を構成する金属製のカウルアッパパネル6と、前面の一部及び下面を構成する金属製のダッシュアッパパネル7との相互接合によってボックス状の閉断面を構成している。なお、ダッシュアッパパネル7は、カウルアッパパネル6との後端接合部分から後斜め下方に向かって延びており、その後端部が前記ダッシュロアパネル3の上端部に接合されている。
また、第1カウルボックス5は車幅方向に延びて左右両端部がそれぞれフロントピラー(図示省略)に接合されており、そしてカウルアッパパネル6の上面部にウインドシールドガラス4の下端が接着剤を介して接着保持されている。
一方、第2カウルボックス8は、カウルの前面を構成するダッシュアッパパネル7と、そのダッシュアッパパネル7の後面に接合されてカウルの上面、後面及び下面を構成する金属製のカウルロアパネル9とによってボックス状の閉断面を構成するとともに、車幅方向に延在され、その左右両端部がフロントピラーに接合されている。
【0008】
外気導入用の吸気カウル10は、金属製であって樋状(断面上開略コ字形)に形成されるとともに、その上面が樹脂製の外気吸入口付きカウルルーバー11(図1では図示省略)によって覆われることで実質的にはボックス状をなす閉断面構造とされている。
そして、吸気カウル10は車幅方向に延びるとともに、その左右両端部がエンジンルーム2の左右側壁面を構成する閉断面構造のアッパサイドメンバ(図示省略)に接合されている。また、吸気カウル10はその後端縁が第1カウルボックス5の前端縁に接合されている。なお、カウルルーバー11はその前端縁が吸気カウル10の前端縁上面に接合され、また後端縁がウインドシールドガラス4の下端上面に接合されている。
【0009】
しかして、吸気カウル10はその下部側が第1カウルボックス5の下方に回り込んで後方へ延出されている。即ち、吸気カウル10によって構成される外気導入路は、その一部が第1カウルボックス5の下方に後方延長部10aとして設定されている。そして、図示はしないが、後方延長部10aの後壁面若しくは底壁には外気の出口が設けられ、その出口に外気を車内に導入するための吸気ダクトが接続される。なお、図中12はエンジンフードを示し、13はエンジンルーム内部品を示す。
【0010】
本実施の形態に係る自動車の車体構造は上記のように構成したものであり、以下その作用効果を説明する。
一般に、ダッシュロアパネル3の上方に設定されるカウルボックスは、ウインドシールドガラス4の下端を支持するとともに、左右のフロントピラーを繋ぐ役目を有する、元々は剛性を求められる部材である。一方、ウインドシールドガラス4が前出しタイプの車体構造によると、その前出しに伴いウインドシールドガラス4の下端部を保持するマウント部分を構成する第1カウルボックス5も同様にダッシュロアパネル3から離れた前方位置に配置され、さらにはその第1カウルボックス5の前方に外気導入通路を構成する吸気カウル10が配置されることになる。
このような条件下でエンジンルーム2のスペースを確保しようとすると、該エンジンルーム2の上方に配置される第1カウルボックス5及び吸気カウル10の配置スペースに制約を受ける結果、第1カウルボックス5及び吸気カウル10を十分に大きく形成することが無理となる。そして、仮に、それらをそれぞれ小形に形成したときは、所定の剛性を確保し難いとか換気性能が悪化するという問題が生ずることになる。
【0011】
そこで、本実施の形態においては、ウインドシールドガラス4を保持するボックス状のカウルを第1カウルボックス5とし、これとは別に、ダッシュロアパネル3の上端部であるダッシュアッパパネル7の接続後面部位に閉断面を構成する第2カウルボックス8を設けることによって、それら両カウルボックス5,8の全体でダッシュパネル付近に関して所要の剛性を確保している。
そして、このようなカウルボックスの分割化によって、それら第1及び第2のカウルボックス5,8それぞれの小形化を可能となし、第1カウルボックス5の下方に空きスペースを作り出し、その空きスペースを吸気カウル10の配置スペースとして利用したものである。
即ち、吸気カウル10の下部側に第1カウルボックス5の下方を通って後方に延在する後方延長部10aを設けることによって、吸気カウル10の容積(通路断面積)を一定に保持した上で、該吸気カウル10の第1カウルボックス5前面からの前方への張出長さLを後方延長部10aに相当する分だけ短縮できる。
【0012】
かくして、吸気カウル10の容積は実質的に減少されないため、換気性能が低下することにはならず、一方、吸気カウル10によって占有される第1カウルボックス5の前面からのエンジンルーム2の上部スペースを減少できるため、エンジンルーム2のスペース、特に上部スペースが拡大される。従って、エンジンルーム内にエンジンルーム内部品13等を搭載するとき等の組付作業性或いはエンジンルーム内のメンテナンス作業時におけるサービス作業性を向上できる。
なお、この場合において、上記のように、吸気カウル10の容積は一定であることから、吸気カウル10を第1カウルボックス5の下方に回り込む構造としたことで吸気カウル10による占有スペースが増加するわけではない。
【0013】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、前出しタイプの車体構造において、換気性能を損なうことなく、エンジンルーム内スペースを確保することが可能となって、エンジンルーム内部品の組付作業性やサービス作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る自動車の車体構造を示す断面斜視図である。
【図2】車両中央付近の断面図である。
【図3】従来の自動車の車体構造を示す断面斜視図である。
【図4】同じく車両中央付近の断面図である。
【符号の説明】
1…車室
2…エンジンルーム
3…ダッシュロアパネル
4…ウインドシールドガラス
5…第1カウルボックス
8…第2カウルボックス
10…吸気カウル
Claims (1)
- エンジンルームと車室との間で略垂直壁面状に配置されるダッシュロアパネルの前方にウインドシールドガラスの下端部を保持する第1カウルボックスが距離を隔てて配置され、
前記ダッシュロアパネルの上端部後面側に閉断面を構成する第2カウルボックスが配置され、
前記第1カウルボックスの前方に外気導入用の吸気カウルが配置され、
前記第1カウルボックスは、閉断面を構成しかつ車幅方向に延びて左右両端部がそれぞれフロントピラーに接合され、
前記第2カウルボックスは、車幅方向に延在され、その左右両端部がフロントピラーに接合され、
前記吸気カウルは、閉断面構造とされかつ車幅方向に延びるとともに、その左右両端部がエンジンルームの左右側壁面を構成するアッパサイドメンバに接合され、
しかも前記吸気カウルの下部側が前記第1カウルボックスの下面側に回り込んでいる
自動車の車体構造。
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP4132393B2 (ja) |
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1999
- 1999-04-28 JP JP12258599A patent/JP4132393B2/ja not_active Expired - Fee Related
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