JP4129730B2 - パネル組立て体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、連結シャフトでパネルを組立てたパネル組立て体に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の技術として、特許文献1には、連結シャフトの長手方向に沿って突出したフランジを周面に設け、パネル端部に固定した係合部材を、連結シャフトの長手方向端面からフランジ間に挿入し、フランジの先端に設けた突起をパネルに設けた係合溝に嵌合する構成が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−98698号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、連結シャフトの長手方向端面と平行に背面パネルを取り付けることについて、特許文献1には示唆や記載がなく、連結シャフトの長手方向端面と平行に背面パネルを取り付ける場合には特許文献1は適用できない。
本発明は、連結シャフトの端面と平行に背面パネルを取り付けでき、外観及び組立て施工性に優れたパネル組立て体の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、連結シャフトと、棚用パネルと、背面パネルと、抜け止めボルトと、パネル支持部材とを備え、連結シャフトは、長手方向に沿って設けたフランジを外周に有するとともに雌ネジ孔を長手方向端面に有し、棚用パネルは連結シャフトのフランジに嵌合してあるとともに、パネル支持部材の嵌合部を背面パネル側の端部に有し、パネル支持部材で背面パネルを支持しており、連結シャフトの長手方向端面とこの端面の雌ネジ孔に螺合した抜け止めボルトの頭とで背面パネル及びパネル支持部材を挟んでいることを特徴とする。
この請求項1に記載の発明では、棚用パネルの背面側端部に嵌合したパネル支持部材で背面パネルを支持し、連結シャフトの背面側端面に形成された雌ネジ孔に抜け止めボルトを螺合して抜け止めボルトの頭部で背面パネル及びパネル支持部材を挟むから、背面パネルを連結シャフトの端面と平行に取り付けできる。
パネルの組立ては、ドライバーを用いてネジ留めする作業が必要ないので、組立て施工性に優れる。また、ネジ留めがないので、外観もよい。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は図4(a)に示すA部の分解斜視図であり、図2は図4(a)に示すA部の横断面図であり、図3はパネル組立て体の連結シャフトとパネルとの取付部分を示し、(a)は図4(a)に示すA部の縦断面図であり、(b)は図1(a)に示すB部の拡大図であり、図4は本実施の形態にかかるパネル組立て体を示し、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。
本発明の実施の形態にかかるパネル組立て体1は、間仕切りを兼ねた棚であり、棚用パネル(パネル)3と背面パネル5を、連結シャフト7と、パネル支持部材9と、抜け止めボルト11で連結して組立てられている。本実施の形態では、棚用パネル3と、連結シャフト5とパネル支持部材9は、それぞれ金属製であり、背面パネル5はガラス製である。
連結シャフト7は、一方側フランジ13と、中間フランジ17と、他方側フランジ15とをこの順序で周方向に間隔をおいて設けてあり、各フランジ13、15、17は連結シャフトの半径方向外方に突出して、且つ連結シャフト7の長手方向に沿って設けられている。
中間フランジ17は、基端部に肉厚部19と、先端部に略球状部21とを備え、基端部と先端部との間の中間部に一方側傾斜部23と他方側傾斜部25とを備えている。一方側傾斜部23及び他方側傾斜部25は、中間フランジの基端部側よりも先端部側が外方に突出するように傾斜しており、換言すれば、基端部から先端部に向けて両者の間隔を互いに広げるように傾斜している。
一方側フランジ13と他方側フランジ15とは、棚用パネル3がこれらのフランジ13、15間に嵌合する間隔をあけて、棚用パネル3を外側から挟んで圧接しているとともに、中間フランジ17は棚用パネル3内に圧入されている。
棚用パネル3は、対向するパネル面3c、3d間に、仕切り部27が設けられており、仕切り部27の側端には連結シャフト7の中間フランジ17と係合する係合部29が設けられている。
棚用パネル3の係合部29は、仕切り部27に設けられた一方側係合部31と、他方側係合部33とが対向して設けられており、一方側係合部31には、中間フランジ17の一方側傾斜部23を呑み込む切除部35が設けられている。他方の係合部33には、他方側傾斜部25を呑み込む切除部37が設けられている。また、一方側係合部31には、中間フランジ17の一方側傾斜部23に圧接する一方側圧接部39が設けられており、他方側係合部33には、他方側傾斜部25に圧接する他方側圧接部41が設けられている。
一方側係合部31と他方側係合部33とが連結されている連結部43には、略く字形状の切除部45が設けられており、この切除部45に中間フランジ17の略球状部21が圧接されている。
また、中間フランジ17の基端部では、中間フランジ17の肉厚部19が、一方側係合部31と他方側係合部33との間に位置して、一方側係合部31を一方側フランジ13に向けて圧接し、他方側係合部33を他方側フランジ13に向けて圧接している。更に、中間フランジ17の基端部側において、棚用パネル3は一方側フランジ13と他方側フランジ15とに挟持されている。
尚、棚用パネル3は、前側パネル3aと後側パネル3bとを接続部49により接続されて構成している(図1参照)。接続部49は、前側パネル3aに後側パネルに設けた一方側U字状溝51と他方側U字状溝53に、それぞれに対応する後側パネルの一方側突条55と他方側突条を嵌合して連結されており、強固な連結が図られている。
次に、背面パネルの取り付けについて説明する。棚用パネル3の後端にはパネル支持部材9が嵌合されており、このパネル支持部材9が背面パネル5の下端5aを受けるとともにパネル支持部材9が抜け止めボルト11により連結シャフト7の後端面7bに固定されている。
棚用パネル3の後端3eには、パネル支持部材9の嵌合部65が設けられており、パネル支持部材9にはその片側面に凸部67が形成されており、パネル支持部材9が棚用パネル3の嵌合部65に圧入されると、凸部67が嵌合部65に設けられた嵌合片69を乗り越えて配置され、装着後にパネル支持部材9が抜け難くなっている。
パネル支持部材9の長手方向端は連結シャフト7の後端に位置しており、連結シャフト7の後端面7bには雌ネジ60が形成されている。抜け止めボルト11を雌ネジに螺合して抜け止めボルト11の頭部63で背面パネル5及びパネル支持部材9の抜けを防止している。即ち、パネル支持部材9が受けている背面パネル5を抜け止めボルト11の頭部63で連結シャフト7の後端面7bに挟んでいる。
尚、背面パネル5は、抜け止めボルト11に挟まれる位置にある角が落とされており、抜け止めボルト11の頭部63に係合しやすくなっている。
また、連結シャフト7の後端と抜け止めボルト11の頭部63との間には、スペーサ73が介在されており、抜け止めボルト11の螺進を制限し、背面パネル5が押し潰さないようになっている。
スペーサ75には、背面パネル5に当接する当接片75が設けられており、当接片75は背面パネルに当接して背面パネル5のがたつきを防止している。
尚、連結シャフト7の前側端に螺合されているのは化粧ボルト81である。また、図3において、符号83は床側アジャスタであり、85は天井アジャスタである。
【0007】
次に、本実施の形態にかかるパネル組立て体1の組立て及び作用について説明する。パネル組立て体1の組立ては、連結シャフト7の長手方向の一端部から一方側フランジ13と他方側フランジ15との間で棚パネル3を長手方向に圧入して、棚パネル3を連結シャフト7に装着する。尚、前側パネル3aは連結シャフト7の前側端から圧入し、後側パネル3bは後側端から圧入し、前側パネル3aの後側端と後側パネル3bの前側端とを接続部49で嵌合して両者を接続して棚パネル3としている。
棚パネル3を組立てた状態では、連結シャフト7の一方側フランジ13と他方側フランジ15とで棚パネル3を挟着すると共に、棚パネル3内では、一方側係合部31が中間フランジ17の肉厚部19と一方側傾斜部23に圧接し、他方側係合部33が中間フランジ17の肉厚部19と他方側傾斜部23に圧接し、略く字状切除部37に中間フランジ17の略球状部が圧接する。
一方側係合部31では、中間フランジ17の一方側傾斜部23に圧接するので、中間フランジ17により一方側傾斜部23では、図3(b)に矢印で示すように、互いに直交するE及びF方向に圧接力が作用し、く字形状の切除部45では、E及びG(Fと反対の方向)方向に圧接力が作用し、肉厚部19では一方側係合部31にE方向に圧接力を作用し、一方側フランジからはH方向に圧接力を作用する。同様に他方の係合部33でも、E、F、G、Hの四方の力が作用する(図3(b)参照)。このように、棚パネル3は、連結シャフト7との間で多数の点で強い圧接力を受けているから連結シャフトの軸方向のがたつきがなく、軸方向に交差する方向においても互いに反対方向となる力を四方から受けるので、がたつきがなく且つ強固に固定することができる。
次に、棚用パネル3の背面側端部3eにパネル支持部材9を嵌合し、このパネル支持部材9で背面パネル5の下端を受ける。そして、連結シャフト7の後端面7bに形成された雌ネジ孔60に抜け止めボルト11を螺合して、スペーサ73を介在させて抜け止めボルト11の頭部63で背面パネル5及びパネル支持部材11を挟む。
このように、パネル組立て体1の組立ては、棚パネル3、背面パネル5、パネル支持部材9の圧入、嵌合等と抜け止め防止ボルト11の螺合によりでき、棚パネル3や背面パネル5等の各所をドライバーを用いたネジ留め作業が必要ないので、組立て施工性に優れる。また、ネジ留めがないので、外観もよい
【0008】
本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
連結シャフト7に設けた一方側フランジ13と中間フランジ17と他方側フランジ15とは、これら3つを一組として、2組や4組設けるものであってもよく、何組設けるものであってもよい。
棚用パネル3は前側パネル3aと後側パネル3bとを嵌合して構成したが、一枚のパネルであっても良い。
パネル組立て体1は、棚に限らず、サイドボードや間仕切り等であってもよく、その用途は限定されない。
パネル支持部材9に設けた凸部67は、棚用パネル3の両面側にそれぞれ設けてもよく、または、なくとも良い。
【0009】
【発明の効果】
この請求項1に記載の発明によれば、棚用パネルの背面側端部に嵌合したパネル支持部材で背面パネルを支持し、連結シャフトの長手方向端面とこの端面の雌ネジ孔に螺合した抜け止めボルトの頭とで背面パネル及びパネル支持部材を挟んでいるから、背面パネルを連結シャフトの端面と平行に取り付けできる。
パネルの組立ては、ドライバーを用いたネジ留め作業が必要ないので、組立て施工性に優れる。また、ネジ留めがないので、外観もよい。
【0010】
【図面の簡単な説明】
【図1】図4(a)に示すA部の分解斜視図である。
【図2】図4(a)に示すA部の横断面図である。
【図3】図4(a)に示すA部の図であり、(a)は縦断面図であり、(b)は図3(a)に示すB部の拡大図である。
【図4】本実施の形態にかかるパネル組立て体を示し、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 パネル組立て体
3 棚用パネル(パネル)
5 背面パネル
7 連結シャフト
7b 端面
9 パネル支持部材
11 抜け止めボルト
13 一方側フランジ(フランジ)
15 他方側フランジ(フランジ)
17 中間フランジ(フランジ)
60 雌ネジ孔
63 抜け止めボルトの頭部
65 嵌合部
Claims (1)
- 連結シャフトと、棚用パネルと、背面パネルと、抜け止めボルトと、パネル支持部材とを備え、連結シャフトは、長手方向に沿って設けたフランジを外周に有するとともに雌ネジ孔を長手方向端面に有し、棚用パネルは連結シャフトのフランジに嵌合してあるとともに、パネル支持部材の嵌合部を背面パネル側の端部に有し、パネル支持部材で背面パネルを支持しており、連結シャフトの長手方向端面とこの端面の雌ネジ孔に螺合した抜け止めボルトの頭とで背面パネル及びパネル支持部材を挟んでいることを特徴とするパネル組立て体。
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