JP4127012B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はシーリング材用途に適する硬化性組成物に関し、特に目地部分の防汚染性に優れた硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
加水分解により架橋可能な加水分解性ケイ素基を分子内に1個以上有する有機重合体は、例えばシーリング材や弾性接着剤などの主成分として広く用いられている。しかし重合体または該重合体を含有する組成物を硬化させて得られる硬化体の表面には、いわゆるべたつき、すなわちタックが残りやすく、シーリング材として目地に適用した場合には、ほこりの付着などの目地汚染を引き起こし建築物の外観を損なう原因となっていた。
【0003】
このような目地汚染の低減、すなわち防汚染性の向上のために、該組成物に光硬化性化合物または乾性油を配合し表面のタックを低減させる方法が提案された(たとえば、特許文献1〜3)。しかし、これらは、硬化体の表面のタックを低減させることにより汚染の原因となる粉塵等の汚染物質の付着を抑えるものであるが、充分とはいえず、汚染物質が少しずつ目地部分に付着、堆積し長期間のうちには汚れが目立つことが分かった。
【0004】
一方、硬化性組成物の接着性の向上の目的で、加水分解により架橋可能な加水分解性ケイ素基を分子内に1個以上有する有機重合体に、特定の(メタ)アクリロイル基含有化合物を配合することが知られていた(たとえば、特許文献4〜5)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−65400号公報
【特許文献2】
特開平3−160053号公報
【特許文献3】
特開平7−70425号公報
【特許文献4】
特開平6−16921号公報
【特許文献5】
特開平9−255881号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の欠点を解決し、優れた特性を損なうことなく、防汚染性を向上させた硬化体を提供できる硬化性組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の問題点を改良すべく鋭意検討を重ねた結果、見出した下記の発明である。
【0008】
加水分解により架橋可能な加水分解性ケイ素基を分子内に1個以上有する有機重合体(A)と、その100質量部に対し、下記式1で示される化合物(B)を0.1〜20質量部、および、化合物(B)以外の化合物であって、光反応性官能基を有する光硬化性化合物(C)を0.01〜20質量部、含み、さらに硬化促進剤を含むことを特徴とする硬化性組成物。
【0009】
【化2】
Figure 0004127012
【0010】
式中Rはアクリロイル基またはメタクリロイル基であり、Rは炭素数3〜4のアルキレン基、Rはアクリロイル基、メタクリロイル基、シンナモイル基、グリシジル基、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表す。mは2〜25の整数であり、nは0〜23の整数であり、かつmとnの和が2〜25である。n個存在するRのそれぞれは同じでも異なっていてもよい。−(CHCHO)−と−(RO)−で形成されるポリオキシアルキレン構造は、ブロック状でも、ランダム状でもよく、順序は問わない。
【0011】
【発明の実施の形態】
[有機重合体(A)]
本発明における加水分解により架橋可能な加水分解性ケイ素基(以下、単に加水分解性ケイ素基ともいう)を分子内に1個以上有する有機重合体(A)としては、公知の方法の重合体を使用でき、たとえばポリエーテル鎖、ポリエステル鎖またはポリカーボネート鎖を主鎖とする有機重合体が挙げられる。またエチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類、(メタ)アクリル酸エステル類、ビニルアルキルエーテル類、ブタジエンやクロロプレンなどのジエン類、クロロトリフルオロエチレンやテトラフルオロエチレンなどのハロゲン化オレフィン類、などの重合性モノマーと加水分解性ケイ素基含有重合性モノマーを共重合して得られる加水分解性ケイ素基含有ビニル系重合体などが挙げられる。なお、本発明においてたとえばアクリル酸とメタクリル酸を便宜上(メタ)アクリル酸と記載することもある。
【0012】
ポリエーテル鎖、ポリエステル鎖またはポリカーボネート鎖を主鎖とする有機重合体であることが特に好ましく、なかでもポリエーテル鎖を主鎖とし、末端に加水分解性ケイ素基を有するポリエーテルが特に好ましい。
【0013】
加水分解性ケイ素基含有ポリエーテルは、触媒の存在下、活性水素を含有する開始剤にプロピレンオキシドなどの環状エーテルを開環重合反応させて得られる水酸基含有ポリエーテルを主鎖とすることが特に好ましい。
【0014】
開始剤としては、多価アルコール、多価カルボン酸、多価アミンなどの多価活性水素化合物、末端不飽和基含有モノオールが、触媒としてはナトリウム、カリウム、セシウムなどのアルカリ金属、それらアルカリ金属の水酸化物などのアルカリ金属化合物、複合金属シアン化物錯体、金属ポルフィリン錯体などが、挙げられる。
【0015】
本発明において加水分解性ケイ素基とは、シラノール基やアルコキシシリル基のように、湿分や硬化触媒などにより縮合反応を起こし有機重合体の架橋によって高分子量化を促進しうるものであり、好ましくは式2で表される基である。
【0016】
【化3】
Figure 0004127012
【0017】
式中、Rは炭素数1〜20の置換または非置換の1価の炭化水素基、Xは水酸基または1価の加水分解性基、aは1〜3の整数である。
【0018】
加水分解性ケイ素基含有ポリエーテルは、水酸基含有ポリエーテルから誘導されることが好ましく、この場合、通常、有機基を介して式2で表される加水分解性ケイ素基が導入される。よって、本発明における有機重合体(A)は式3で表される基を有することが好ましい。
【0019】
【化4】
Figure 0004127012
【0020】
式中、Rは炭素数1〜10の置換または非置換の2価の炭化水素基、R、X、aは上記に同じ。
【0021】
ここで、式3中のRとしては、炭素数8以下の2価の炭化水素基が好ましい。式2、式3中のRとしては、炭素数8以下のアルキル基、フェニル基またはフルオロアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基またはフェニル基が特に好ましい。
【0022】
式2、式3中のXは水酸基または1価の加水分解性基であり、加水分解性基としてはたとえばハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ基、アミノオキシ基、またはケトキシメート基が好ましい。これらのうち炭素原子を有する加水分解性基の炭素数は6以下、特には4以下が好ましい。好ましいXは炭素数4以下のアルコキシ基、特にはメトキシ基、エトキシ基またはプロポキシ基である。式2、式3中のaは2または3が好ましい。
【0023】
有機重合体(A)の分子量は1000〜50000が好ましい。有機重合体(A)として加水分解性ケイ素基含有ポリエーテルを使用する場合には、分子量が8000〜50000のものを使用することが好ましい。分子量が8000未満のときは硬化体が硬くなり、かつ伸びが低くなるので好ましくない。分子量が50000を超えると硬化体の柔軟性および伸びは問題ないが、粘度が著しく大きくなり、実用性が低くなる。分子量は10000〜30000が特に好ましい。
【0024】
[化合物(B)]
本発明において、下記式1で示される化合物(B)を使用する。
【0025】
【化5】
Figure 0004127012
【0026】
式中Rはアクリロイル基、メタクリロイル基、シンナモイル基またはグリシジル基であり、Rは炭素数3〜4のアルキレン基、Rはアクリロイル基、メタクリロイル基、シンナモイル基、グリシジル基、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表す。mは2〜25の整数であり、nは0〜23の整数であり、かつmとnの和が2〜25である。n個存在するRのそれぞれは同じでも異なっていてもよい。−(CHCHO)−と−(RO)−で形成されるポリオキシアルキレン構造は、ブロック状でも、ランダム状でもよく、順序は問わない。
【0027】
としてはアクリロイル基またはメタクリロイル基が特に好ましく、アクリロイル基が最も好ましい。Rとしては、アクリロイル基、メタクリロイル基、シンナモイル基、グリシジル基または水素原子であることが好ましく、アクリロイル基、メタクリロイル基または水素原子であることがより好ましく、組成物の表面を親水性にできる点から、水素原子が最も好ましい。
【0028】
はプロピレン基またはテトラメチレン基が好ましく、プロピレン基が好ましい。mは2〜17の整数が好ましく、2〜10の整数が特に好ましい。nは0〜5の整数が好ましく、0が好ましい。
【0029】
−(CHCHO)−と−(RO)−で構成されるオキシアルキレン鎖中、オキシエチレン単位の含量は50〜100モル%であることが好ましく、100モル%であることが特に好ましい。
【0030】
式1で表される化合物は市販の物質として入手でき、例えば日本油脂社が販売する次の商品名の物質が例示される。ブレンマーAE−400が最も好ましい。
【0031】
【表1】
Figure 0004127012
【0032】
化合物(B)は、それぞれ単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。化合物(B)の使用量は、有機重合体(A)100質量部に対し、0.1〜20質量部であり、1〜10質量部が好ましい。使用量が0.1質量部より小さいと、防汚性効果が充分に発揮できない。20質量部を超えた場合には、有機重合体(A)を含有する硬化性組成物の接着性が悪くなる傾向があり好ましくない。
【0033】
[光硬化性化合物(C)]
本発明において、化合物(B)以外の化合物であって、光反応性官能基を有する光硬化性化合物(C)を使用する。光反応性官能基は、紫外線、可視光、赤外線等の太陽光に含まれる光により反応しうる架橋もしくは重合が可能な官能基をいい、化合物(C)は、光反応性官能基を少なくとも1個有する。光反応性官能基としては、炭素−炭素不飽和結合を有する基(不飽和基)およびアジド基(−N)が挙げられる。不飽和基としては、シンナモイル基、シンナミリデン基等の光二量化が可能な光二量化基、ならびに、アルケニル基、(メタ)アクリロイル基等の光重合が可能な光重合性基が挙げられ、アジド基としては、アジドベンザル基、アジドフェニル基が挙げられる。
【0034】
光硬化性化合物(C)は、これらの基の少なくとも1個を分子側鎖、分子末端、または側鎖と末端の両方に有していればよい。光硬化性化合物(C)の1分子が光反応性官能基を複数個有するときは、その種類はそれぞれ同一でも異なっていてよい。
【0035】
本発明においては、光硬化性化合物(C)は光反応性官能基として、アクリロイル基、メタクリロイル基またはシンナモイル基を有することが好ましく、アクリロイル基またはメタクリロイル基を有していることが特に好ましい。
【0036】
また、硬化性組成物が硬化して硬化体を形成する際に、化合物(B)を硬化体に取り込みやすくする点から、化合物(C)は、1分子中3個以上の光反応性官能基を有していることが特に好ましく、アクリロイル基またはメタクリロイル基を3個以上有することが最も好ましい。また、Mが2500以下の化合物が好ましい。
【0037】
光硬化性化合物(C)として具体的には、ポリエチレングリコールモノフェニルエーテルモノアクリレート(東亞合成化学社製、アロニックスM−101、M−102)、ポリまたはモノエチレングリコールモノ(ノニルフェニル)エーテルモノアクリレート(東亞合成化学社製、アロニックスM−111、M−113)、ポリエチレングリコールモノ(2−エチルヘキシル)エーテルモノアクリレート(東亞合成化学社製、アロニックスM−120)、ビスフェノールAのEO付加体のジアクリレート(東亞合成化学社製、アロニックスM−210)、イソシアヌル酸のEO付加体のジアクリレート(東亞合成化学社製、アロニックスM−215)、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート(東亞合成化学社製、アロニックスM−233)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亞合成化学社製、アロニックスM−305)、トリメチロールプロパントリアクリレート(東亞合成化学社製、M−309)、トリメチロールプロパンのEO付加体のトリアクリレート(東亞合成化学社製、アロニックスM−350)、トリメチロールプロパンのPO付加体のトリアクリレート(東亞合成化学社製、アロニックスM−320)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(東亞合成化学社製、アロニックスM−450)、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン開環付加体のポリアクリレート(日本化薬社製、KAYARAD DPCA−20、DPCA−30、DPCA−60、DPCA−120)等が挙げられる。
【0038】
なお、上記化合物名におけるEOはエチレンオキシドを意味し、POはプロピレンオキシドを意味する。また、本発明の硬化性組成物において、光硬化性化合物(C)は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0039】
光硬化性化合物(C)の使用量は有機重合体(A)の100質量部に対して0.01〜20質量部である。使用量が0.01質量部に満たないと光硬化性化合物(C)の使用目的である防汚染性の改善が不充分であり、20質量部を超えると硬化物の伸びなどが損なわれる。好ましい使用量は1〜10質量部である。
【0040】
[空気硬化性化合物(D)]
本発明における硬化性組成物は、有機重合体(A)、化合物(B)、および化合物(C)を含有するが、必要に応じてさらに空気硬化性化合物(D)を含有していてもよい。空気硬化性化合物(D)としては、空気中の酸素により重合を起こす不飽和基を分子内に有する化合物が好ましい。具体的には下記の化合物が挙げられる。
【0041】
桐油、アマニ油、エノ油、大豆油、ヒマワリ油、麻実油等の乾性油、また、これらの乾性油を変性して得られる各種アルキッド樹脂。乾性油と官能性ポリオキシアルキレンとの反応生成物、乾性油とイソシアネート化合物との反応生成物(ウレタン化油)、乾性油により変性されたアクリル系重合体、エポキシ樹脂もしくはシリコン樹脂。
【0042】
ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなどの炭素数4〜8のジエン系化合物を単独重合または共重合させて得られる液状重合体、ジエン系化合物と共重合性を有するアクリロニトリル、スチレン等のモノマーをジエン系化合物が主体となるように共重合させて得られるNBR、SBR等の重合体、それらの各種変性物(マレイン化変性物、ボイル油変性物等)。
【0043】
これらのうちでは、乾性油、液状ジエン系重合体およびそれらの変性物が特に好ましい。空気硬化性化合物(D)は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0044】
また、空気硬化性化合物(D)と共に酸化硬化反応を促進する触媒や金属ドライヤーを併用すると効果が高められる場合があるので使用してもよい。これらの触媒や金属ドライヤーとしては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ジルコニウム、オクチル酸コバルト、オクチル酸ジルコニウム等の金属塩やアミン化合物などが挙げられる。
【0045】
空気硬化性化合物(D)を使用する場合の使用量は、有機重合体(A)の100質量部に対して、0.01〜20質量部であることが好ましい。使用量が0.01質量部に満たないと空気硬化性化合物(D)の硬化が不充分であり、20質量部を超えると硬化物の伸びなどが損なわれる。好ましい使用量は1〜10質量部である。
【0046】
本発明は、上記構成により、長期の防汚染性に優れた硬化性組成物を提供することができる。この理由は明らかではないが、化合物(B)により目地部分の表面を親水化し、付着した汚染物質を降雨等で洗い流しやすくすることができるからと考えられる。また、化合物(B)と化合物(C)と併用することにより、化合物(B)が、化合物(C)と反応し、硬化性組成物が硬化してなる硬化体に取り込まれ表面に固定され、この結果、長期にわたる防汚染性を発揮することが可能となると思われる。また、化合物(D)を併用すると、化合物(B)が硬化体へ取り込まれやすくなるので、さらに防汚染性の効果を発揮できると考えられる。
【0047】
本発明の硬化性組成物は、さらに硬化促進剤を含有していてもよい。具体的には、ジブチル錫ジラウレート、2−エチルヘキサン酸錫、ジブチル錫ビスアセチルアセトナート、ジブチル錫オキシドとフタル酸ビス2−エチルヘキシルの反応物、等の公知の錫触媒の1種または2種以上が挙げられる。また、これらとラウリルアミンなどのアミン化合物を併用してもよい。
【0048】
本発明の硬化性組成物は、さらに、公知の各種添加剤を任意に添加、配合することができる。例えば下記の公知の添加剤が例示できる。
【0049】
炭酸カルシウム、樹脂バルーン、ガラスバルーン、セラミックバルーン、酸化チタン、カオリンなどの充填材。フタル酸エステル類、ポリエーテル類、エポキシ化可塑剤などの可塑剤。エポキシ樹脂、各種シランカップリング剤などの接着性付与剤。溶剤。ビニルトリメトキシシラン、テトラエトキシシランなどの脱水剤。水添ひまし油、脂肪酸アミドなどのチキソ性付与剤。ヒンダードフェノール系化合物などの酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系化合物などの紫外線吸収剤。ヒンダードアミン系化合物などの光安定剤。フェノキシトリメチルシランなど加水分解によりトリメチルシラノールを発生する化合物などのモジュラス調整剤。
【0050】
本発明の防汚性を向上させた硬化性組成物は、シーリング材、防水材、弾性接着剤などの接着剤、コーティング材などに使用できる。特に硬化物自体の充分な凝集力と被着体への動的追従性が要求され、かつ屋外で使用され大気中の汚染物質に曝露される環境下で使用される用途に好適である。
【0051】
【実施例】
以下に本発明の硬化性組成物を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、本実施例中の分子量分布(M/M)はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を使用して測定したポリスチレン換算分子量をもとにした値である。また合成例の原料となる水酸基含有オキシアルキレン重合体の分子量は含有する水酸基のモル数と各重合体を重合する際に使用した開始剤の官能基数とから計算によって出した分子量である。
【0052】
(合成例1)
ジプロピレングリコールを開始剤として亜鉛ヘキサシアノコバルテート−グライム錯体触媒の存在下、プロピレンオキシドを反応させて、Mが20000でM/Mが1.4のポリオキシプロピレンジオールを得た。このポリオキシプロピレンジオールの水酸基のモル数に対して1.05倍モルのナトリウムメトキシドをメタノール溶液として添加し、加熱減圧下でメタノールを留去して水酸基をナトリウムアルコキシドとし、続いて、過剰量の塩化アリルを添加して反応させた。未反応の塩化アリルを除去後、副生した無機塩を除去精製して、アリル基末端のオキシアルキレン重合体を得た。
【0053】
この重合体500gを窒素置換された反応容器に仕込み、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金錯体(以下VTS錯体と表す)を白金量が2ppmになるように添加して、30分撹拌した。次に、ジメトキシメチルシラン6.0gを加えて70℃で5時間反応させた。反応終了後、減圧にして揮発性物質を除去し、23℃における粘度が15000mPa・s、Mが21000、M/Mが1.5の淡黄色透明の重合体(A−1)500gを得た。
【0054】
(例1)「比較例」
合成例で製造した重合体(A−1)100質量部を用い、表2の「主剤」の欄に記載した添加剤を表2に示した質量部配合し、よく混合し主剤とした。表2の「硬化剤」の欄に記載した化合物を表2に示した質量部混合し、硬化剤とした。主剤と硬化剤を混合し、縦100mm、横25mm、厚さ5mmのシートに成形し、これを20℃で1週間、引き続いて50℃、湿度65%で1週間養生させることにより硬化させ、防汚性を測定するためのサンプルを得た。
【0055】
同シートを屋外に45度の傾斜をつけて曝露し、3ヶ月後、5ヵ月後および10ヵ月後の防汚性を下記の評価基準に従い評価した。結果を表3に示す。
◎:ほこりの付着がほとんど認められない。
○:ほこりの付着が少しある。
△:ほこりの付着がある。
×:ほこりがひどく付着している。
【0056】
(例2〜10)
表3に示す化合物を表3に示す質量部をさらに主剤に混合する以外は、例1と同様に行った。結果を表3に示す。なお、表3中、アロニクスM309は東亞合成社製、トリメチロールプロパントリアクリレートであり、ブレンマーAE−400、ブレンマーPME−100、ブレンマーADE−400は、本発明における化合物(B)に相当する。なお、例2〜4が比較例であり、例5〜10が実施例である。
【0057】
【表2】
Figure 0004127012
【0058】
【表3】
Figure 0004127012
【0059】
【発明の効果】
優れた特性を損なうことなく、防汚染性を向上させた硬化体を提供できる硬化性組成物を提供できる。

Claims (6)

  1. 加水分解により架橋可能な加水分解性ケイ素基を分子内に1個以上有する有機重合体(A)と、その100質量部に対し、下記式1で示される化合物(B)を0.1〜20質量部、および、化合物(B)以外の化合物であって、光反応性官能基として不飽和基を有する光硬化性化合物(C)を0.01〜20質量部、含み、さらに硬化促進剤を含むことを特徴とする硬化性組成物。
    Figure 0004127012
    式中Rはアクリロイル基またはメタクリロイル基であり、Rは炭素数3〜4のアルキレン基、Rはアクリロイル基、メタクリロイル基、シンナモイル基、グリシジル基、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表す。mは2〜25の整数であり、nは0〜23の整数であり、かつmとnの和が2〜25である。n個存在するRのそれぞれは同じでも異なっていてもよい。−(CHCHO)−と−(RO)−で形成されるポリオキシアルキレン構造は、ブロック状でも、ランダム状でもよく、順序は問わない。
  2. さらに、空気硬化性化合物(D)を0.01〜20質量部含む、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 有機重合体(A)が、ポリエーテル鎖を主鎖とし、加水分解により架橋可能な加水分解性ケイ素基を末端に有する重合体である、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4. 光硬化性化合物(C)が、アクリロイル基またはメタクリロイル基を1分子中3個以上有する化合物である、請求項1、2または3に記載の硬化性組成物。
  5. 化合物(B)が、ポリオキシアルキレン鎖中、オキシエチレン単位を50〜100モル%有する化合物である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  6. 式1において、Rがアクリロイル基またはメタクリロイル基であり、かつRが水素原子である請求項1に記載の硬化性組成物。
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