JP4126231B2 - 環状エステルの重合触媒として亜鉛誘導体の使用 - Google Patents

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Description

本発明は環状エステルの重合触媒として亜鉛誘導体の使用に関する。
最近20年間に亘って、生分解性ポリマーはかなりの発展を遂げていた。特に、ポリエステル例えばポリ−ε−カプロラクトン、ポリラクチド及びポリグリコリドは多数の工業用途(装填材、家庭用途用の製品等)、製薬用途(制御した且つ徐放性の製薬系)及び医療用途(縫合部材、補綴材等)に十分適合する。該ポリエステルは一般に金属誘導体特にアルミニウム、錫及び亜鉛の誘導体を用いて開環重合により製造される(クランのProg. Polym. Sci. (1998)、23、919)。これらの重合は不均質な媒質中で実施するのが最も多く、かなり広い質量分布を生起する。
全てのポリエステルのうちで、共重合体(コポリマー)は「特別仕立ての」高分子と思われる。求められる用途に応じて、ポリエステルの特性は実際上種々のパラメーター(鎖長及び質量分布且つまた単量体(モノマー)の種類、割合及び連鎖形成且つまた連鎖末端の種類)に作用することにより調節し得る。それ故、これらのパラメーターの全てを調節し得る新規な均質相重合法についての必要性がある。
この領域では、最近数年の間に、新規で多少とも凝った触媒系例えばポルフィリン配位子系〔イノウエのAcc. Chem. Res.(1996)29、39〕、ジアミド−アミン〔バートランドのJ. Am. Soc.(1996)118、5822;有機金属(Organometallics)(1998)17、3599〕又はβ−ジイミネート〔コーテスのJ. Am. Chem. Soc. (1999) 121、11583;Polym. Prep. (1999) 40、542〕に対して研究が主として指向されていた。
クランのProg. Polym. Sci. (1998) 23、919 イノウエのAcc. Chem. Res. (1996) 29、39 バートランドのJ. Am. Chem. Soc. (1996) 118、5822 有機金属(Organometallics)(1998)17、3599 コーテスのJ. Am. Chem. Soc. (1999) 121、11583 Polym. Prep. (1999) 40、542
本発明は、多数の利点を有しながら、簡単で有効な環状エステル(共)重合方法を提供するものであり、特に次の利点を与える;
(イ) 用いた亜鉛基質の(共)重合触媒は容易に入手でき且つ安価であり;該触媒は有毒ではないか又はわずかにのみ有毒であるに過ぎない。これらの触媒は十分に定義された化合物(単量体形で存在するか及び/又は二量体形で存在する)である。
(ロ) (共)重合は、得られた(共)重合体の質量分布が制限されるように均質な媒質中で実際上行なうことができ;係る方法はブロックコポリマーの製造に特に好適である。単量体類を連続的に添加すると、特にブロックコポリマーを得ることができる。最後に、本法は(コ)ポリマーの末端の種類を完全に調節することができる。
それ故本発明の要旨は、環状エステルの(共)重合触媒として次式(I):
Figure 0004126231
〔式中L1は式:−E15(R15)(R'15)又は−E16(R16)の基を表わし;
Eは窒素原子であり;
L2及びL3は個々に式:−E14(R14)(R'14)(R''14)の基を表わし;
E14は炭素又はケイ素原子であり;
E15は窒素原子であり;
E16は酸素原子であり;
R14、R'14、R''14、R15、R'15及びR16は個々に水素原子;アルキル基又は式:−E'14RR'R''
の基を表わし;
E'14はケイ素原子であり;
R、R'及びR''は個々に水素原子又はアルキル基を表わす〕の亜鉛誘導体の使用に関する。
前述した定義におい「アルキル」なる表現は好ましくは1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基を表わし、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル及びtert−ブチル基の如き1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を表わす。
式(I)の化合物は環状モノマー形及び/又は二量体形で呈示し得る;
Figure 0004126231
式(I)の化合物は1個又はそれ以上の溶剤分子を含有でき〔1個又は2個のテトラヒドロフラン分子との亜鉛錯体は単離されており且つ十分に特徴付けられている:K.G.カウルトン等のInorg. Chem. (1986) 25、1803;D.J.ダレンスブルグ等のJ. Am. Chem. Soc. (1999) 121、107〕あるいは別法として1個又はそれ以上のホスフィンを含有できる〔1個又は2個のホスフィン分子との亜鉛錯体は単離されており且つ十分に特徴付けられている;D.J.ダレンスブルグ等のInorg. Chem. (1998) 37、2852及び同文献(2000) 39、1578〕。「溶剤」なる表現は芳香族炭化水素例えばベンゼン又はトルエン;環状又は非環状ジアルキルエーテル例えばジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチル−tertioブチルエーテル;塩素系溶剤例えばジクロロメタン又はクロロホルム;脂肪族又は芳香族ニトリル例えばアセトニトリル又はベンゾニトリル;脂肪族又は芳香族の環状又は非環状ケトン例えばアセトン、アセトフェノン又はシクロヘキサン;脂肪族又は芳香族の環状又は非環状カルボン酸誘導体例えば酢酸エチル又はジメチルホルムアミドを表わす。「ホスフィン」なる表現は芳香族及び/又は脂肪族第3級ホスフィン例えばトリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン又はトリメチルホスフィンを表わす。
本発明の更に特定の要旨は、環状エステル(共)重合触媒として前述した式(I)の化合物の使用に関し、その際
L1は式;−E15(R15)(R'15)の基を表わし;
L2及びL3は個々に式:−E14(R14)(R'14)(R''14)の基を表わし;
しかも好ましくは、
Eは窒素原子であり;
E15は窒素原子であり;
R14、R'14、R''14、R15及びR'15は個々にアルキル基又は式:−E'14RR'R''の基を表わし;
R、R'及びR''は個々に随意に置換したアルキル基を表わすことを特徴とする式(I)の化合物の使用に在る。
前述した式(I)の化合物は次式:[(Me3Si)2N]2Znに相当するのがきわめて好ましい。
式(I)の化合物の或るものは既知の生成物であり、即ちその合成及び特徴付けは文献に記載されている〔H.ブルガー、W.サオドニー、U.ワナガットのJ. Orgnometal. Chem. (1965) 13;K.ヘドバーグ等のInorg. Chem.(1984) 23、1972;P.P.パワー等のInorg. Chem.(1991) 30、5013;H.シューマン等のZ. Anorg. Allg. Chem. (1997) 623、1881及び同文献(2000) 626、747〕。その結果として、式(I)の新規化合物は既に記載された合成方式と同様にして製造できる。
本発明は環状エステル(共)重合即ち環状エステルの重合又は共重合を実施する触媒として前述した式(I)の生成物の使用に関する。これらの(共)重合の実施中は、本発明の化合物は連鎖開始剤及び/又は調節剤の役割を演ずる。
環状エステルは大きさが4個〜8個の部材の範囲にあり得る。前記組成に対応する環状エステルの例としては、ε−カプロラクトン及び乳酸及び/又はグリコール酸の環状エステルポリマーを挙げ得る。単量体類を反応の開始時に一緒に導入するか又は反応中に順次に導入するかに応じてランダム又はブロックコポリマーが得られる。
本発明の要旨はまた1種又はそれ以上の単量体類と連鎖開始剤と重合触媒と場合によっては添加剤とを一緒に混合することからなるランダム又はブロックポリマー又はコポリマーの製造方法であって、連鎖開始剤及び重合触媒が前述した式(I)の化合物から選んだ同じ化合物によって表わされることを特徴とするランダム又はブロックポリマー又はコポリマーの製造方法に在る。
添加剤なる表現は何れかのプロトン反応剤例えば水、硫化水素、アンモニア、脂肪族又は芳香族アルコール、脂肪族又は芳香族チオール、第1級又は第2級脂肪族又は芳香族、環状又は非環状アミンを表わす。この反応剤は式(I)の生成物の置換基の1つを交代させ得るものであり、これによって連鎖末端の1つの性状を調節することができる。
(共)重合は溶液中であるいは過融解として実施し得る。(共)重合を溶液中で行なう時には、反応溶剤は触媒反応で用いた基剤又は複数基剤の1つであり得る。触媒反応それ自体を妨害しない溶剤がまた適当である。かかる溶剤の例として、飽和又は不飽和芳香族炭化水素、エーテル、脂肪族又は芳香族ハライドを挙げ得る。
(共)重合反応は室温〜大体250℃よりなる温度で行なわれ;20〜180℃の温度範囲が最も有利であると判明した。反応時間は数分間〜300時間よりなり、5分間〜72時間が好ましい。
この(共)重合方法は環状エステルの(コ)ポリマーを取得するのに特に適当であり、特に乳酸及び/又はグリコール酸の環状エステルポリマーを取得するのに適当である。得られた生成物例えばグリコール酸・乳酸コポリマーは生分解性であり、徐放性の医療組成物における担体として有利に用いられる。
本発明は最後に、前記した方法の実施により得られるポリマー又はコポリマーに関する。
但し書きがなければ、本明細書で用いた全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する分野における当業者によって通常理解されるのと同じ意味を有する。同様に、本明細書に挙げた全ての刊行物、特許出願及び全ての他の文献は参考のためここに組入れてある。
前記の方法を例証するために次に実施例を呈示するが、本発明の範囲を限定するものと何ら考えるべきでない。
実施例1: 調節した連鎖末端(アミド−アルコール)を有するオリゴマーH2N−(D,L−ラクチド)n−Hの製造
0.2g(0.52ミリモル)の[(Me3Si)2N]2Znと10mlのジクロロメタンとを、磁気攪拌機付きのシュレンク管に連続的に装入し、アルゴン下に掃気した。30mlのジクロロメタンに溶解した0.6g(4.16ミリモル)のD,L−ラクチドを前記溶液に添加した。反応混合物を40℃で20時間攪拌下に放置した。一分量をプロトンNMR分析するとD,L−ラクチドの転化率は95%以上であることを示した。0.5mlのメタノールを前記溶液に添加し、攪拌を10分間維持した。溶剤を蒸発させ続いてアセトニトリルで抽出すると白色固体の形でオリゴマーを単離し得る。このオリゴマーの連鎖末端の性状は質量分析法により測定した(静電噴霧イオン化、陽イオンモードの検出、微量の水酸化アンモニウムと共にアセトニトリルに溶かした試料)。
実施例2: 調節した連鎖末端(エステル−アルコール)を有するオリゴマーi−Pro−(D,L−ラクチド)n−Hの製造
0.2g(0.52ミリモル)の[(Me3Si)2N]2Znと40μl(0.52ミリモル)のイソプロパノールと10mlのジクロロメタンとを磁気攪拌機付きのシュレンク管に連続的に装入し、アルゴン下に掃気した。反応混合物を室温で10分間攪拌下に放置した。20mlのジクロロメタンに溶かした0.6g(4.16ミリモル)のD,L−ラクチドを添加した後に、反応媒質を室温で60時間攪拌下に保持した。一分量をプロトンNMR分析するとD,L−ラクチドの転化率は95%以上であることを示した。0.5mlのメタノールを前記溶液に添加し、攪拌を10分間維持した。溶剤を蒸発させ続いてアセトニトリルで抽出すると白色ペーストの形でオリゴマーを単離し得る。オリゴマーの連鎖末端の性状はプロトンNMR分析により及び質量分析法により測定した(静電噴霧イオン化、陽イオンモードの検出、微量の水酸化アンモニウム入りのアセトニトリルに溶解した試料)。
実施例3: 調節した連鎖末端(エステル−無水物)を有するオリゴマーi−Pro−(D,L−ラクチド)n−COCH3の製造
0.2g(0.52ミリモル)の[(Me3Si)2N]2Znと40μl(0.52ミリモル)のイソプロパノールと10mlのジクロロメタンとを磁気攪拌機付きのシュレンク管に連続的に装入し、アルゴン下に掃気した。反応混合物を室温で10分間攪拌下に放置した。20mlのジクロロメタンに溶かした0.6g(4.16ミリモル)のD,L−ラクチドを添加した後に、反応媒質を室温で24時間攪拌下に放置した。一分量をプロトンNMR分析するとD,L−ラクチドの転化率は95%以上であることを示した。0.2mlの無水酢酸を前記溶液に添加し、攪拌を10分間維持した。溶剤を蒸発させ続いてアセトニトリルで抽出すると白色ペーストの形でオリゴマーを単離し得る。このオリゴマーの連鎖末端の性状はプロトンNMR分析及び質量分析法により測定した(静電噴霧イオン化、陽イオンモードの検出、微量の水酸化アンモニウム入りのアセトニトリルに溶解した試料)。
実施例4: 50/50に近いラクチド/グリコリド組成を有する質量15,000のランダムコポリマー(D,L−ラクチド/グリコリド)の製造
3.92g(27.3ミリモル)のD,L−ラクチドと3.11g(27.3ミリモル)のグリコリドと12mlのメシチレンとを磁気攪拌機付きのシュレンク管中に連続的に装入し、アルゴン下に掃気し、次いで1mlのメシチレンに溶かした0.07g(0.18ミリモル)の[(Me3Si)2N]2Znの溶液を180℃で封入した。反応混合物を180℃で2時間攪拌下に放置した。プロトンNMRで分析すると転化率はラクチドについて94%であり、グリコリドについて100%であると立証することができる。ポリラクチド部分(5.20ppm)及びポリグリコリド部分(4.85ppm)に相当する信号全体の比率はコポリマーの組成を50%のラクチド及び50%のグリコリドと評価し得る。質量761〜400,000のPS標準値から行なった検量(calibration)を用いてGPC分析によると、このコポリマーはかなり低い質量(Mw=15,000ダルトン)を有する高分子(Mw/Mn=1.98)の混合物である。
実施例5: 50/50に近いラクチド/グリコリド組成を有する質量35,000のランダムコポリマー(D,L−ラクチド/グリコリド)の製造
7.84g(54.6ミリモル)のD,L−ラクチドと6.22g(54.6ミリモル)のグリコリドと12mlのメシチレンとを磁気攪拌機付きのシュレンク管中に連続的に装入し、アルゴン下に掃気し、次いで1mlのメシチレンに溶かした0.07g(0.18ミリモル)の[(Me3Si)2N]2Znの溶液を180℃で装入した。反応混合物を180℃で2時間攪拌下に放置した。プロトンNMRで分析すると転化率はラクチドについて78%でありグリコリドについて100%であると立証し得る。ポリラクチド部分(5.20ppm)及びポリグリコリド部分(4.85ppm)に相当する信号全体の比率はコポリマーの組成を47%のラクチド及び53%のグリコリドと評価し得る。質量761〜400,000のPS標準値から行なった検量を用いてGPC分析によると、このコポリマーはかなり高い質量(Mw=35,000ダルトン)を有する高分子(Mw/Mn=1.56)の混合物である。
実施例6: 50/50に近いラクチド/グリコリド組成を有する質量45,000のランダムコポリマー(D,L−ラクチド/グリコリド)の製造
3.92g(27.2ミリモル)のD,L−ラクチドと3.11g(27.2ミリモル)のグリコリドと13mlのメシチレンとを磁気攪拌機付きのシュレンク管中に連続的に装入し、アルゴン下に掃気した。次いで、2mlのメシチレンに溶かした70mg(0.18ミリモル)の[(Me3Si)2N]2Znと14μl(0.18ミリモル)のイソプロパノールとの溶液を180℃で添加した。反応混合物を180℃で2時間攪拌下に放置した。プロトンNMRで分析すると転化率はラクチドについて80%であり、グリコリドについて100%であることを立証し得る。ポリラクチド部分(5.20ppm)及びポリグリコリド部分(4.85ppm)に対応する信号全体の比率はコポリマーの組成を44%のラクチド及び56%のグリコリドと評価し得る。質量761〜400,000のPS標準値から行なった検量を用いてGPC分析によると、このコポリマーはかなり高い質量(Mw=45,000ダルトン)を有する高分子(Mw/Mn=1.65)の混合物である。
実施例7: ブロックコポリマー(D,L−ラクチド/グリコリド)の製造
4.7g(33.5ミリモル)のD,L−ラクチドと15mlのメシチレンとを磁気攪拌機付きのシュレンク管に連続的に装入し、アルゴン下に掃気した。次いで3mlのメシチレンに溶かした86mg(0.22ミリモル)の[(Me3Si)2N]2Znと17μl(0.22ミリモル)のイソプロパノールとの溶液を180℃で添加した。反応混合物を180℃で2時間攪拌下に放置した。プロトンNMRで分析するとモノマーの転化は完全であることを立証できる。0.5g(4.5ミリモル)のグリコリドを、180℃で攪拌下に維持した前記溶液に添加した。反応混合物を180℃で1時間攪拌下に放置した。一分量をプロトンNMRで分析するとラクチド及びグリコリドの転化は完全でありしかもコポリマーが形成されたことを示した。ポリラクチド部分(5.20ppm)及びポリグリコリド部分(4.85ppm)に相当する信号全体の比率は9/1である。GPC分析によるとこのコポリマーは低い多分散指数の高分子(Mw=20,400ダルトン、Mw/Mn=1.41)の混合物であることを示している。

Claims (6)

  1. 環状エステルの(共)重合触媒として次式(I):
    Figure 0004126231
    〔式中L1式:−E15(R15)(R'15)又は−E16(R16)の基を表わし;
    Eは窒素原子であり;
    L2及びL3は個々に式:−E14(R14)(R'14)(R''14)基を表わし;
    E14炭素又はケイ素原子であり;
    E15窒素原子であり;
    E16酸素原子であり;
    R14、R'14、R''14、R15、R'15及びR16は個々に水素原子;アルキル基;又は式:−E'14RR'R''
    の基を表わし;
    E'14ケイ素原子であり;
    R、R'及びR''は個々に水素原子又はアルキル基を表わす〕の亜鉛誘導体の使用。
  2. 式(I)の化合物について
    R14、R'14、R''14、R15及びR'15は個々にアルキル基又は式:−E'14RR'R''の基を表わす請求項記載の使用。
  3. 式(I)の化合物について、式[(Me3Si)2N]2Znに相当する請求項記載の使用。
  4. 乳酸及び/又はグリコール酸の環状エステル二量体を重合又は共重合するための請求項1〜3の何れか1つに記載の使用。
  5. 室温〜250℃の温度で数分間〜300時間の期間1種又はそれ以上の環状エステル単量体と重合触媒と場合によっては重合溶剤よりなる添加剤とを互いに混合することからなる、ブロック又はランダム共重合体又は重合体の製造方法において、重合触媒は次式(I);
    Figure 0004126231
    〔式中L1は式:−E15(R15)(R'15)又は−E16(R16)の基を表わし;
    Eは窒素原子であり;
    L2及びL3は個々に式:−E14(R14)(R'14)(R''14)の基を表わし;
    E14は炭素又はケイ素原子であり;
    E15は窒素原子であり;
    E16は酸素原子であり;
    R14、R'14、R''14、R15、R'15及びR16は個々に水素原子;アルキル基;又は式:−E'14RR'R''
    の基を表わし;
    E'14はケイ素原子であり;
    R、R'及びR''は個々に水素原子又はアルキル基を表わす〕の亜鉛誘導体によって表わされることを特徴とする、ブロック又はランダム共重合体又は重合体の製造方法。
  6. 環状エステル単量体は乳酸及び/又はグリコール酸の環状エステル二量体から選ばれる請求項5記載の方法。
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