JP4125926B2 - シラン−変性ポリビニルアセタール、その製法及びその使用 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シラン-変性(Silan-modifizierte)ポリビニルアセタール、その製法及びその使用に関する。
【0002】
【従来の技術】
相当するポリビニルアルコールから相当するアルデヒドとのポリマー類縁反応により得られるポリビニルアセタールの製造は、既に1924年以来公知であり、この際、それ以降、多くのアルデヒドが相応するポリビニルアセタールの製造のために使用されている。ポリビニルアセタールは3工程法(ポリ酢酸ビニル→ポリビニルアルコール→ポリビニルアセタール)で製造され、その際、ビニルアセタール基と共になおビニルアルコール-及び酢酸ビニル-単位を含有する生成物が生じる。特にポリビニルホルマール、ポリビニルアセトアセタール及びポリビニルブチラール(PVB)が商業的に重要になっている。以後、変性ポリビニルアセタール(modifizierten Polyvinylacetal)とは、前記の3種の単位酢酸ビニル、ビニルアルコール及びビニルアセタールと並んでなお更なるモノマー単位を含有するようなものであると理解される。
【0003】
ポリビニルアセタールの最大の使用範囲は、自動車建造及び芸術における安全ガラスの製造であり、この際、可塑化されたポリビニルブチラール-シートがガラス板中に中間層として使用される。この使用目的のために、変性ポリビニルブチラールとの、例えばEP-A368832に記載されているスルホネート-、カルボキシレート-及びホスフェート-官能性アセタール単位を有するそれとの混合物(これは改良されたブロック-及び流動性で優れている)も提案されている。EP-A634447から、変性ポリビニルブチラールが公知であり、これは、ポリマー主鎖中にスルホネート基含有モノマー単位を含有し、スルホネート-官能性ポリビニルアルコールのアセタール化により入手される。
【0004】
アミノ基で変性されたポリビニルブチラールは、EP-A461399から公知である。これらは沈殿剤として使用される。ポリビニルブチラールのもう一つの使用分野は、例えばEP-A1055686に記載の防食性被覆中での使用であり、この際、3級アルカノールアミンで変性されたポリビニルアセタールが使用される。
【0005】
特にその良好な顔料-結合力に基づき、ポリビニルブチラールは、ラッカー中で、殊に印刷インキ中でバインダーとしても使用される。この使用の際には、ポリビニルブチラールの有機溶液が、これを用いてできるだけ高いバインダー分の際に高い固体含分を有するインキを製造することができるように、できるだけ低い溶液粘度を有すべきであるという要求が課される。この例は、DE-A19641064からの低い溶液粘度を有する変性ポリビニルブチラールであり、これは、ビニルアルコール-及び1-アルキルビニルアルコール-単位を有するコポリマーのアセタール化により取得される。
【0006】
技術水準に記載の全てのポリビニルアセタールが有する欠点は、特定の基材上へのその不充分な接着性である。この理由から、多くの場合に接着助剤の添加がやむを得ず必要である。EP-B0346768中には、他のポリマー、殊にポリビニルブチラールとの結合を改善するために、フィルム又はシートをアミノ官能性シラン、例えばN-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシランで被覆することが記載されている。ポリエチレン-及びポリエステルシートの場合の結合の改善のために、ポリエステル-及びポリエチレンシートはビニルトリメトキシ-又はクロロプロピルトリメトキシシランで被覆され、これは、エチレン/酢酸ビニル-コポリマー-ベース上のホット-メルト-接着剤での効果的な貼り合わせをもたらす(E.Plueddemann, "Bonding through Coupling Agents",Plenum Press, New York, 1985)。更に、ガラス又はポリカーボネートシート上へのイオン性樹脂(エチレン/メタクリル酸-ベースのポリマーの塩)の接着性を改善するために、N-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシランがプライマー-被覆として使用される(US-A4663228)。EP-B0636471中では、複合ガラス(Verbunglass)の製法が請求されており、この際には、ガラスと樹脂膜(特にポリビニルブチラール)との間の接着性の改善は、2種以上のシランの混合物を用いて得られる。この1方のシランは、ガラスと樹脂膜との間の結合力の強化に作用し、他方のシラン接着剤は、ガラスと樹脂膜との間の結合を保証するためには不適当である。
【0007】
技術水準に記載の、公知の接着助剤の添加によるポリビニルアセタールと問題のある(kritischen)基材との間の接着性の改善のための方法は、著るしい欠点を有する。例えば、接着補助効果は、屡々充分長く保持されないか又はその結合は経時的に弱くなる。もう一つの欠点は、アミノシランの黄色化、その不快な臭気及びその皮膚刺激作用;アミノ官能性化合物の使用の際の公知の問題である。もう一つの他の問題は、接着助剤そのものの添加である。このことは、常に処方の際の付加的な時間のかかる工程を意味する。更に、適当な接着助剤の選択及び添加は、多くのノウハウを必要とする。それというのも、ポリビニルアセタール(例えば有機溶剤中の)への接着助剤の添加の際に、非相容性及び不均一性(これらは相分離に達することがある)が現れることがあるからである。更に、接着助剤として後に添加されるべき反応性シランの副反応を排除することはできない(加水分解-、縮合反応)。もう一つの欠点は、問題のある基材上へのポリビニルアセタールの著しく良好な接着性を得るためには、普通に多量の接着助剤が添加されるべきであり、従って、この方法は、シランの高い価格に基づき非常に高価になりうる。
【0008】
シラン-変性ポリアセタールは、3つの特許公報から公知である。特開平6-247760及び特開平6-248247から、シラン-官能性モノマー単位で変性されたポリビニルアセタールが公知であり、これらは、セメント組成物又は無機繊維材料用のバインダーとして使用される。このSi-変性ポリビニルアセタールは、酢酸ビニルとビニルアルコキシシランとの共重合、引き続くビニルエステル-ビニルシラン-コポリマーの鹸化及びアルデヒドを用いる最終的アセタール化によって得られる。特開平10-237259は、インキジェット印刷機を用いる印刷のための材料の被覆のための、シラン-変性ポリビニルアセタールと非変性ポリビニルアセタールとからの混合物に関し、この際、ビニルエステル-ビニルシラン-コポリマーを先ず鹸化し、引き続きアルデヒドでアセタール化するために、非変性ポリビニルアルコールと混合させる。これらの特許から知ることのできる処置法の欠点は、常に不均一なポリマーが生じ、ここでは、純粋なポリビニルアセタール鎖がシラノール基で変性されたポリビニルアセタール-鎖と隣りあって存在することである。このことは、非相容性をもたらす。更に、シラン-変性ポリビニルアセタール-鎖中のシラノール基の増加は、強い(不所望の)縮合をもたらし、これに伴い、ゲル体を形成させる。このゲル体は、強いアルカリ性系、例えばセメント組成物中にのみ部分的に溶解することができるだけである。これに反して、中性の有機溶剤中では、不均一性が残り、かつここで不利に顕著な相分離に現れるゲル体が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、(それ自体が)既に種々のかつ殊に公知の問題のある基材上への非常に良好な接着性を有するので、接着助剤の添加を全く見合わせることのできるポリビニルアセタールを提供する課題が存在した。
【0010】
【課題を解決するための手段】
意外にも、ビニルエステル-及びアルコキシシラン-単位を有するポリマー(以後「シラン化された固体樹脂」と称する)の鹸化及びアセタール化により本発明による方法で製造されるポリビニルアセタールは、問題のある基材上への明らかに改善された接着力を有し、これはむしろ接着助剤を見合わせることができる程度に充分であることが判明した。
【0011】
本発明の目的物は、a)C-原子数1〜15を有する非分枝の又は分枝したアルキルカルボン酸のビニルエステルを包含する群からのモノマー1種以上及び場合によりC-原子数1〜15を有するアルコールのメタクリル酸エステル及びアクリル酸エステル、オレフィン、ジエン、ビニル芳香族化合物及びビニルハロゲン化物を包含する群からのモノマー1種以上とb)エチレン系不飽和の加水分解可能な珪素化合物及び加水分解可能なメルカプトシランを包含する群からの加水分解可能なシラン化合物1種以上0.02〜20.0質量%との共重合、引き続くビニルアルコール-単位≧50モル%の含有率までのビニルエステル-コポリマーの鹸化及び最終的な、C-原子数1〜15を有する脂肪族及び芳香族アルデヒドを包含する群からのアルデヒド1種以上でのビニルアルコール単位のアセタール化を用いることにより、この際、コモノマーa)及びシランコモノマーb)は、混合物として、コモノマーa)とb)との合計質量に対して5〜50質量%で予め装入されれ、この混合物の残りは、重合の間に、コモノマーa)とシランコモノマーb)との割合が重合のいずれの時点でもほぼ一定に留まり、かつ均一なポリマーが生じるように配量添加されることを特徴とする方法により得られる、シラン変性ポリビニルアセタールである。
【0012】
有利に、コモノマーの合計質量に対してビニルエステルa)50〜99.98質量%が共重合される。好適なビニルエステルa)は、C-原子数1〜15を有する非分枝の又は分枝したカルボン酸のビニルエステルである。有利なビニルエステルは、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ビニル-2-エチルヘキサノエート、ビニルラウレート、1-メチルビニルアセテート、ビニルピバレート及びC-原子数5〜11を有するα−分枝モノカルボン酸のビニルエステル、例えば、VeoVa9R 又はVeoVa10R(Firma Shellの商品名)である。酢酸ビニルが特に有利である。
【0013】
アクリル酸又はメタクリル酸のエステルの群からの好適なモノマーは、C-原子数1〜15を有する非分枝の又は分枝したアルコールのエステルである。有利なメタクリル酸エステル又はアクリル酸エステルは、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、n-、イソ-及びt-ブチルアクリレート、n-、イソ-及びt-ブチルメタクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、ノルボルニルアクリレートである。メチルアクリレート、メチルメタクリレート、n-、イソ-及びt-ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート及びノルボルニルアクリレートが特に有利である。好適なジエンは、1,3-ブタジエン及びイソプレンである。重合可能なオレフィンの例は、エテン及びプロペンである。ビニル芳香族化合物として、スチレン及びビニルトルエンを共重合させることができる。ハロゲン化ビニルの群から、通常は塩化ビニル、塩化ビニリデン又は弗化ビニル、有利に塩化ビニルが使用される。これらコモノマーの配分は、ビニルエステル-コポリマー中でビニルエステルモノマー分が≧50モル%になるように決められる。
【0014】
場合によっては、コモノマーa)は、なお他のコモノマーを、コモノマーa)とb)との合計質量に対して有利に0.02〜20質量%の割合で含有していてもよい。この例は次のものである:エチレン系不飽和モノ-及びジ-カルボン酸、有利にアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸及びマレイン酸;エチレン系不飽和カルボン酸アミド及び-ニトリル、有利にN-ビニルホルムアミド、アクリルアミドおよびアクリルニトリル;フマル酸及びマレイン酸のモノ-及びジ-エステル、例えばジエチル-及びジイソプロピルエステル並びに無水マレイン酸、エチレン系不飽和スルホン酸又はそれらの塩、有利にビニルスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチル-プロパンスルホン酸。他の例は、次のものである:前架橋性コモノマー、例えばエチレン系多不飽和コモノマー、例えばジビニルアジペート、ジアリルマレエート、アリルメタクリレート、ブタンジオールジアクリレート又はトリアリルシアヌレート又は後架橋性コモノマー、例えば、アクリルアミドグリコール酸(AGA)、メチルアクリルアミドグリコール酸メチルエステル(MAGME)、N-メチロールアクリルアミド(NMA)、N-メチロールメタクリルアミド、N-メチロール-アリルカルバメート、アルキルエーテル、例えばイソブトキシエーテル又はN-メチロールアクリルアミドの、N-メチロールメタクリルアミドの及びN-メチロールアリルカルバメートのエステル。
【0015】
好適なシランコモノマーb)は、例えば一般式R1SiR0〜2(OR2)1〜3(式中、Rは、C1〜C3-アルキル基、C1〜C3-アルコキシ基又はハロゲン、例えばCl又はBrを表し、R1はCH2=CR3-(CH2)0〜1又は
CH2=CR3CO2(CH2)1〜3を表し、R2は、場合により置換されたC-原子数1〜12、有利にC-原子数1〜3を有する非分枝の又は分枝したアルキル基又はC-原子数2〜12を有するアシル基を表し、この際、R2は場合によっては1個のエーテル基によって中断されていてよく、R3はH又はCH3を表す)のエチレン系不飽和珪素化合物である。γ-アクリル-又はγ-メタクリルオキシプロピルトリ(アルコキシ)シラン、α−メタクリルオキシメチルトリ(アルコキシ)シラン、α−メタクリルオキシメチルジ(アルコキシ)メチルシラン、α−メタクリルオキシメチルアルコキシジメチルシラン、γ-メタクリルオキシプロピルメチルジ(アルコキシ)シラン、γ-メタクリルオキシプロピル-ジメチル(アルコキシ)シラン、ビニルアルキルジ(アルコキシ)シラン、ビニルジ(アルキル)アルコキシシラン及びビニルトリ(アルコキシ)シランが有利であり、この際、アルコキシ基としては、例えば、メトキシ-、エトキシ-、メトキシエチレン、エトキシエチレン-、メトキシプロピレングリコールエーテル-又はエトキシプロピレングリコールエーテル-基が使用できる。ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリス-(1-メトキシイソプロポキシ)シラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、3-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリルオキシメチルトリメトキシシラン、3-メタクリルオキシプロピル-トリス(2-メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルトリス-(2-メトキシエトキシ)シラン、トリスアセトキシビニルシランが特に有利である。
【0016】
シラン-化合物b)として、連鎖移動的及び調整的に作用する加水分解可能な珪素化合物も好適である。従って、好適なシラン化合物b)は、殊に一般式HS-(CR4 2)1〜3-SiR5(式中、R4は、同一又は異なるものであり、H及びC1〜C6-アルキル基を表し、R5は同一又は異なるもので、C1〜C6-アルキル基及びC1〜C6-アルコキシ基を表す、この際、基R5の少なくとも1個はアルコキシ基である)のメルカプトシランでもある。3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン及び3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシランが有利である。
【0017】
シラン-化合物b)として、大抵は次のものが有利である:ビニルトリメトキシシラン、ビニルジメトキシメチルシラン、ビニルメトキシジメチルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルジエトキシメチルシラン、ビニルエトキシジメチルシラン、ビニルトリス-(1-メトキシ-イソプロポキシ)-シラン、メタクリルオキシプロピル-トリス(2-メトキシエトキシ)シラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、3-メルカプトプロピルメトキシメチルシラン、3-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン及びメタクリルオキシメチルトリメトキシシラン並びにそれらの混合物、殊にビニルトリメトキシシラン、ビニルジメトキシメチルシラン、ビニルメトキシジメチルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルジエトキシメチルシラン、ビニルエトキシジメチルシラン、3-メルカプトプロピル-トリメトキシシラン、3-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランを包含する群からのシラン2種以上の混合物。シランコモノマーb)の配分は、それぞれ、コモノマーa)とb)との合計質量に対して0.02〜20質量%、有利に0.05〜3質量%、特に好ましくは0.05〜2質量%、最も好ましくは0.1〜1.8質量%である。
【0018】
重合は公知の方法で、有利に塊状重合、懸濁重合又は有機溶剤中での、特に有利にアルコール溶液中での重合によって行われる。好適な溶剤は、通常は、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールである。この重合は、還流下に、55〜100℃の温度で実施され、慣用の開始剤の添加により、ラジカル的に開始させられる。慣用の開始剤の例は、過カルボン酸塩、例えばシクロヘキシルペルオキシ-ジカーボネート又はペルエステル、例えばt-ブチルペルネオデカノエート又はt-ブチルペルピバレートである。分子量の調節は、公知方法で調節剤の添加、溶剤含分、開始剤濃度の変動及び温度の変動により行うことができる。
【0019】
コモノマーa)及びシランコモノマーb)を、混合物として、コモノマーa)とb)との合計質量に対して5〜25質量%で予め装入し、この混合物の残りを重合の間に、コモノマーa)とシランコモノマーb)との割合が重合のいずれの時点でもほぼ一定に留まり、均一な重合体が生じるように配量添加するのが有利である。もう一つの有利な実施形では、シランコモノマーb)2種以上とコモノマーa)との混合物を部分的に予め装入し、残りを配量添加する。重合の終結の後に、溶剤並びに場合によっては過剰のモノマー及び調節剤を留去する。
【0020】
シラン化されたコポリマーのシラン含有ポリビニルアルコールまでの鹸化は、自体公知の方法で、例えばバンド(Band)-又はニーダー(Kneter)-法で、酸又は塩基の添加下でのアルカリ又は酸中で行われる。シラン化された固体樹脂(Festharz)を、15〜70質量%の固体含分の調節下にアルコール、例えばメタノール中に入れるのが有利である。加水分解を塩基中で、例えばNaOH、KOH又はNaOCH3の添加により実施するのが好ましい。この塩基は、一般にエステル-単位1モル当たり1〜5モル%の量で使用される。加水分解は30〜70℃の温度で実施される。加水分解の終結後に溶剤を留去すると、ポリビニルアルコールが粉末として得られる。しかしながら、このシラン含有ポリビニルアルコールは、水の連続的添加(その間溶剤を留去する)によっても、水溶液として得ることができる。
【0021】
部分-又は完全鹸化され、シラン化されたビニルエステルポリマーは、有利に50モル%〜99.99モル%、特に好ましくは70モル%〜99モル%、最も好ましくは≧96モル%の加水分解度を有する。この場合に、その加水分解度が≧96モル%であるようなポリマーが有利であると言える。部分鹸化されたポリビニルアルコールとは、≧50モル%で<96モル%の加水分解度を有するものと理解することができる。
【0022】
酢酸ビニル及びビニルアルコールと共になおビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン又は3-メルカプトプロピルトリメトキシシランを含有する部分-又は完全鹸化されたビニルエステルポリマーが好ましい。ビニルトリメトキシ-又はビニルトリエトキシシランと3-メルカプトプロピルトリメトキシシランとの組み合わせも特に好ましい。シラン含有ポリビニルアルコールの粘度(DIN 53015、 Hoepplerの方法; 水中の4%溶液)は、1〜30mPas、有利に1〜6mPasであり、分子量の尺度及び部分-又は完全鹸化され、シラン化されたビニルエステルポリマーの重合度の尺度として使用される。
【0023】
アセタール化のために、アルコキシシラン-及び/又は遊離のシラノール基を有する部分-又は完全鹸化されたポリビニルアセテートを水性媒体中に入れるのが有利である。通常、この水溶液中の固体含分は、5〜30質量%に調節される。アセタール化は、酸性触媒、例えば塩酸、硫酸、硝酸又は燐酸の存在下に行われる。20%塩酸の添加により溶液のpH値を<1の値に調節するのが有利である。この触媒の添加の後に、溶液を-10℃〜+30℃まで冷却するのが有利である。この場合に、使用シラン-変性ポリビニルアルコールの分子量が小さい程、沈殿温度は低く選択される。アセタール化反応は、1種以上のアルデヒドの添加により開始される。
【0024】
C-原子数1〜15を有する脂肪族アルデヒドの群からの好ましいアルデヒドは、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドであり、ブチルアルデヒド又はブチルアルデヒドとアセチルアルデヒドとからの混合物であるのが最も好ましい。芳香族アルデヒドとして、例えばベンズアルデヒド又はその誘導体を使用することができる。この際、アルデヒドの添加量は所望のアセタール化度により決まる。このアセタール化は殆ど完全な変換率で進行するので、この添加量は、簡単な化学量論的計算により決めることができる。アセタール化は、アルデヒドの添加の終了後にバッチを20℃から60℃まで温度上昇させ、数時間撹拌により、有利に1〜6時間で完結され、濾過及び後続の洗浄工程により粉末状反応生成物が単離される。安定化のために、更にアルカリを添加することができる。沈殿及び後処理の間に、シラン含有ポリビニルアセタールの水性懸濁液を安定化させるために乳化剤を用いて操作することができる。
【0025】
シラン-変性ポリビニルアセタールの水性懸濁液の安定化のために、アニオン性、両性イオン性、カチオン性及び非イオン性の乳化剤及び保護コロイドを使用することができる。両性イオン性又はアニオン性の乳化剤を、場合によっては混合して使用するのが有利である。非イオン性乳化剤として、有利にエチレンオキシド又はプロピレンオキシドと炭素原子数8〜18を有する線状又は分枝状アルコール、アルキルフェノール又は炭素原子数8〜18を有する線状又は分枝状カルボン酸との縮合生成物が使用され、またエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマーが使用される。好適なアニオン性乳化剤は、例えばアルキルスルフェート、アルキルスルホネート、アルキルアリールスルフェート並びにエチレンオキシドと線状又は分枝状アルキルアルコールとのEO-単位2〜25を有する縮合生成物の硫酸塩又は燐酸塩、アルキルフェノール及びスルホコハク酸のモノ-又はジエステルである。好適な両性イオン乳化剤は、例えばアルキルジメチルアミンオキシドであり、この際、アルキル鎖はC-原子数6〜16を有する。カチオン性乳化剤として、例えばテトラアルキルアンモニウムハロゲニド、例えばC6-C16-アルキルトリメチルアンモニウムブロミドを使用することができる。同様に、強酸性条件下に進行するアセタール化の途中に、プロトン化された形で存在し、乳化剤として作用することができる、1個の長い炭化水素基(C-原子数5以上)及び2個の短い炭化水素基(C-原子数5より少ない)を有するトリアルキルアミンを使用することができる。乳化剤の量は、母液中のシラン-変性ポリビニルアセタールの合計質量に対して0.01〜20質量%である。シラン-変性ポリビニルアセタールに対して乳化剤0.01〜2質量%の量が好ましく、乳化剤0.01〜1質量%の量が特に好ましい。
【0026】
シラン-変性ポリビニルアセタールは、1〜80モル%、有利に45〜80モル%のアセタール化度を有する。シラン-変性ポリビニルアセタールの粘度(DIN 53015; Hoepplerの方法、 エタノール中10%溶液)は、4mPas〜1200mPas、有利に4〜60mPasである。重合度は、有利に少なくとも130である。シラン-変性ポリビニルアセタールのエタノール性溶液は、シラノール基の目標架橋(当業者に公知である架橋触媒を用いる)により-シラン含分に応じて多かれ少なかれ際だった-ゲル状態(明らかに1200mPasよりも大きい粘度を有する)に移行されることがありうる。最も好ましいシラン変性ポリビニルアセタールは、45〜80モル%のアセタール化度及び0.1〜1.8質量%のシラン含有率又は45〜80モル%のアセタール化度及び1.0〜20質量%のシラン含有率を有する。後者は遊離のシラノール基の高い含有率に基づき、シラノール基に慣用の架橋触媒と組み合わせて架橋性ポリビニルアセタールとして好適である。特に、ビニルアルコール-、シラン-及びアセタール単位と並んで、なおカルボキシル-及び/又はスルホネート官能性コモノマー単位をそれぞれ前記の量で含有しているポリビニルアセタールも特に好ましい。
【0027】
本発明による方法を用いて、問題のある基材上への、従来の公知ポリビニルアセタールに比べて明らかに良好な接着性を有し、従って接着助剤の添加を見合わせることのできる変性ポリビニルアセタールが入手される。殊に金属-及びガラス接着性が著しく改良される。この際、このポリビニルアセタールでは、非常に低いシラン基含有率で既に、この接着性改良効果が現れる。更に、アルコキシシラン-及び/又は遊離のシラノール基を連鎖に沿って有するこのようなコポリマーポリビニルアルコールの水溶液は、室温で非変性ポリビニルアセタールの溶液よりも明らかにより安定である。従って、例えばシラン官能性コモノマー単位0.1〜1.8質量%を含有するシラン化された固体樹脂から製造される変性ポリビニルアルコールの水溶液は、室温で無限に貯蔵可能であり、即ちこれは、非変性ポリビニルアルコールの場合に見出すことのできるような高度に鹸化されたポリビニルアルコールに特徴的な濃化(Eindickung)を示さない。0.1〜1.8質量%のシラン官能性コモノマー単位の含有率を有するシラン化された固体樹脂から製造されたシラン含有ポリビニルアルコールの中性の水溶液が、遊離シラノール基の縮合による粘度の言うに値する増加を示さない事実は、注目に値し、かつ意想外のことである。
【0028】
冒頭に記載のように、特に、印刷インキ工業において、適用後に非常に堅固に基材と結合し、これにより印刷された基材から非常に剥離困難である印刷インキを提供するすることができるために、種々異なるポリマーのフレキシブルなシート上へのできるだけ良好な接着性を有するバインダーの需要がある。シラン-変性ポリビニルアセタール、殊にポリビニルブチラール又は混合ポリビニルアセタールの優れた接着性に基づき、これは、殊に印刷インキ組成物中での使用のために好適である。
【0029】
好適な印刷インキ処方は当業者に公知であり、一般に顔料分、例えばジアゾ-又はフタロシアニン-顔料5〜20質量%、ポリビニルアセタール-バインダー5〜15質量%及び溶媒、例えばエタノールのようなアルコール又は酢酸エチルのようなエステルを含有する。場合によっては、なお他の添加物質、例えば遅延化剤、軟化剤及び他の添加剤、例えば充填剤又はワックスを含有することもできる。接着助剤はもはや必ずしも必要ではない。
【0030】
複合安全ガラス及びガラス複合体、高安全ガラス又はデイスクシートのためにも、このシラン-変性ポリビニルアセタールは、非常に好適である。それというのも、ガラス上へのなお改善された接着性と共に、高い引裂抵抗( Reissfestigkeit)を得ることもできるからである。この使用の際の他のポリマーシート、例えばPET-シートの使用も同様に推奨できる、それというのも、シラン-変性ポリビニルアセタール及びこれから製造されるシートは、ガラス表面と並んで他のポリマーシートの表面上でも非常に良好に接着するので、接着助剤の添加は不必要になるからである。これと並んで、所望の表面粗面性もシラン含有率の変動及び場合によるシラノール基の架橋によって調節することもできる。
【0031】
更に、イオン性基、例えばカルボキシレート又はスルホネート-基を含有していてもよい、水溶性の部分アセタール化シラン含有ポリビニルアセタールは、例えば水性分散液のため、及び水性媒体中の重合の際及び水中に再分散可能な分散粉末の製造の際に保護コロイドとして役立つ。この場合に、1〜20モル%、殊に3〜16モル%のアセタール化度を有する、シランを含有し、かつ水溶性の(通常条件下で水中の溶解性10g/lより大きい)ポリビニルアセタールが有利である。これによって、シラン-変性ポリビニルアセタールで安定化されているポリマー分散液をベースとする塗布分散液の場合には、湿式摩滅抵抗が慣用の保護コロイドを有するポリマー分散液に比べて著しく改善される。それというのも、シラン-変性ポリビニルアセタールによって炭酸塩の多い処方中でも珪酸塩の多い処方中でも顔料結合も改善されるからである。
【0032】
更に、シラン-変性ポリビニルアセタールは、水性ベースのラッカー中でも使用することができる。高いシラン含分は、シラン-変性ポリビニルアセタールにおいて、これを例えば湿気により又は触媒の添加によって架橋することができるようにする。これによって、例えば粉末塗料中におけるような更なる使用分野が生じる。シラン-変性ポリビニルアセタールの更なる使用分野は、防食剤中のバインダーとしての使用であり、この際、良好な接着性が利点として挙げられる。更に、この変性ポリビニルアセタールは、セラミック工業でのバインダーとして、殊にセラミック下地(Grundkoerper)用のバインダーとして好適である。射出成形(粉末インジェクシヨンモールデイング)でのセラミック粉末及び金属粉末用のバインダーとして、かつ缶の内部被覆用のバインダーとしての使用も挙げられる。全ての場合に、シラン-変性ポリビニルアセタールは、技術水準で公知のポリビニルアセタールのそれよりも著しく改良された接着性を示す。
【0033】
【実施例】
本発明を更に説明するために次の実施例を用いるが、本発明は、決してこれらに限定されるものではない。
【0034】
シラン化された固体樹脂の製造:
実施例1:
還流冷却器、配量装置及びアンカ撹拌機付きの120リットル撹拌釜(無圧)中に、メタノール18.44kg、酢酸ビニル(VAc)6.38kg、ビニルトリメトキシシラン(Wacker XL10)12.89g及びPPV(t-ブチルペルピバレート- :Aliphate 中75%; 半価時間=74℃で1時間)28.77gを予め装入した。この釜を60℃まで加熱した。軽い還流の達成時に、開始剤配量(PPV 523g+メタノール2.70kg)を開始した。最初の1時間に、開始剤を140g/hで配量した。重合開始1時間後に、引き続き酢酸ビニル配量(ビニルトリメトキシシラン65.23gと一緒のVAc32.29kg)を、360分の時間にわたって開始した。同時に開始剤配量を461g/hまで高めた。開始剤配量の全配量時間は410分であった。開始剤配量の後に、このバッチをなお120分間熱処理した。この後反応時間の後に、釜を加熱して蒸発させ、この際、30分毎に、蒸発量(脱モノマー)に相当する新鮮メタノールをこの釜中に加えた。
【0035】
固体樹脂分析:
固体含分(FG):70.91%(メタノール溶液); 純粋固体樹脂:粘度(Hoeppler、 酢酸エチル中10%):1.97mPas; 酸価SZ(メタノール)KOH3.37mg/g; 残留酢酸ビニル:75ppm; Mw(GPCから、溶離剤THF;ポリスチレン-標準):34000g/モル; Mn:13000g/モル; 分散性Mw/Mn:2.6 。
【0036】
実施例2:
還流冷却器、配量装置及びアンカ撹拌機付きの120リットル撹拌釜(無圧)中に、メタノール18.38kg、酢酸ビニル6.36kg、ビニルトリエトキシシラン(Wacker GF 56)38.95g及びt-ブチルペルピバレート(PPV)28.68gを予め装入した。この釜を60℃まで加熱した。軽い還流の達成時に、開始剤配量(PPV 521.4g+メタノール2.69kg)を開始した。最初の1時間に、140g/hで開始剤配量を行った。重合開始1時間後に、引き続き酢酸ビニル配量(ビニルトリエトキシシラン197.1gと一緒のVAc32.19kg)を、360分の時間にわたって開始した。同時に開始剤配量を461g/hまで高めた。開始剤配量の全配量時間は410分であった。開始剤配量の後に、このバッチをなお120分間熱処理した。この後反応時間の後に、釜を加熱して蒸発させ、その際、30分毎に、蒸発量に相当する新鮮メタノールをこの釜中に加えた。
【0037】
固体樹脂分析:
FG:64.7%(メタノール溶液); 純粋固体樹脂:粘度(Hoeppler、 酢酸エチル中10%):1.45mPas; SZ(メタノール)KOH3.93mg/g; 残留酢酸ビニル:1200ppm; Mw(GPCから、溶離剤THF;ポリスチレン-標準):20600g/モル; Mn:8900g/モル; 分散性Mw/Mn:2.3 。
【0038】
実施例3
還流冷却器、配量装置及びアンカ撹拌機付きの120リットル撹拌釜(無圧)中に、メタノール18.36kg、酢酸ビニル6.35kg、ビニルトリエトキシシラン(Wacker GF 56)25.94g、メルカプトプロピルトリメトキシシラン(Wacker GF 70) 26.48g及びPPV28.65gを予め装入した。この釜を60℃まで加熱した。軽い還流の達成時に、開始剤配量(PPV 520.8g+メタノール2.69kg)を開始した。最初の1時間に、開始剤配量を140g/hで行った。重合開始1時間後に、引き続き酢酸ビニル配量(ビニルトリエトキシシラン131.25gと一緒のVAc32.16kg及びメルカプトプロピルトリメトキシシラン134.0g)を、360分の時間にわたって開始した。同時に、開始剤配量を461g/hまで高めた。開始剤配量の全配量時間は410分であった。開始剤配量の後に、このバッチをなお120分間熱処理した。この後反応時間の後に、釜を加熱して蒸発させ、その際、30分毎に、蒸発量(脱モノマー)に相当する新鮮メタノールをこの釜中に加えた。
【0039】
固体樹脂分析:
FG:67.9%(メタノール溶液); 純粋固体樹脂:粘度(Hoeppler 、酢酸エチル中10%):1.80mPas; SZ(メタノール)KOH7.29mg/g。
【0040】
比較例1:
シランを予め装入しないことで変更して、実施例1と同様に操作した。
【0041】
還流冷却器、配量装置及びアンカ撹拌機付きの120リットル撹拌釜(無圧)中に、メタノール18.44kg、酢酸ビニル6.38kg及びPPV28.77gを予め装入した。この釜を60℃まで加熱した。軽い還流の達成時に、開始剤配量(PPV 523g+メタノール2.70kg)を開始した。最初の1時間に、140g/hで開始剤配量を行った。重合開始1時間後に、引き続き酢酸ビニル配量(ビニルトリメトキシシラン78.91gと一緒のVAc32.29kg)を、360分の時間にわたって開始した。全てのシランも配量添加し、予めの装入物(Vorlage)中にはシランは存在しなかった。同時に開始剤配量を461g/hまで高めた。開始剤配量の全配量時間は410分であった。開始剤配量の後に、このバッチをなお120分間熱処理した。この後反応時間の後に、釜を加熱して蒸発させ、この際、30分毎に、蒸発量(脱モノマー)に相当する新鮮メタノールをこの釜中に加えた。
【0042】
固体樹脂分析:
FG:69.0%(メタノール溶液); 純粋固体樹脂:1.92mPas; SZ(メタノール)KOH3.92mg/g; Mw(GPCから、溶離剤THF;ポリスチレン-標準):32400g/モル; Mn:12400g/モル; 分散性Mw/Mn:2.6 。
【0043】
シラン化された固体樹脂の鹸化:
実施例4:
還流冷却器、配量装置及びアンカ撹拌機付きの120リットル撹拌釜(無圧)中に、メタノール中の実施例3からのシラン化された固体樹脂の70%溶液16kgを予め装入し、固体含分30質量%までメタノールで希釈した。次いで、この溶液を55℃まで加熱した。引き続き、45%メタノール性苛性ソーダ120mlを迅速に加えた。ゲル化点の2時間後に、濃酢酸で7のpH値に調節した。沈殿したシラン含有ポリビニルアルコール(PVAL)を水溶液として得るために、この懸濁液を加熱して蒸留させ、留出物を連続的に水で交換した。全てのメタノールが水で交換されるまでこの過程を繰り返した。
【0044】
水性PVAL-溶液;分析:
FG:20.5%; SZ:KOH1.12mg/g; pH(水中4%):5.8; VZ:KOH42.2mg/g; 粘度(Hoeppler、水中4%、DIN53015):2.92mPas。
【0045】
実施例5:
還流冷却器、配量装置及びアンカ撹拌機付きの120リットル撹拌釜(無圧)中に、メタノール中の酢酸ビニル99.5質量%とビニルトリエトキシシラン(実施例1と同様にして製造)0.5質量%とから成るコポリマーの70%溶液16kgを予め装入し、固体含分30質量%になるまでメタノールで希釈した。次いで、この溶液を35℃まで加熱した。引き続き、45%メタノール性苛性ソーダ88mlを迅速に加えた。ゲル化点の10分後に、濃酢酸で7のpH値に調節した。沈殿したシラン含有PVALを水溶液として得るために、この懸濁液を加熱して蒸留させ、留出物を連続的に水で交換した。全てのメタノールが水で交換されるまでこの過程を繰り返した。
【0046】
水性PVAL-溶液;分析:
FG:19.46%; SZ:KOH2.24mg/g; pH(水中4%):5.6; VZ:KOH135.6mg/g; 粘度(Hoeppler、水中4%、DIN53015):4.07mPas。
【0047】
鹸化されたシラン含有酢酸ビニル-コポリマーのアセタール化
実施例6:
6リットルのガラス反応器中に、蒸留水2788ml、20%HCl 826ml及びビニルトリメトキシシラン0.2質量%(ポリマー全質量に対して;実施例1で製造された)を有するシラン含有PVac-固体樹脂の鹸化により製造されたポリビニルアルコール(VZ KOH9.7mg/g、粘度2.26mPas;DIN53015;Hoeppler の方法;4%水溶液)の23.1%水溶液1172mlを予め装入した。この装入物を撹拌下に1時間かかって+5℃まで冷却した。引き続き、-4℃まで予冷されたアセトアルデヒド100mlを5分かかって添加した。この際に反応器内部温度は7℃まで上昇した。短時間内に、再び+5℃まで冷却させ、この温度で20分間撹拌した。その後、5分の同じ時間内に、-4℃まで予冷されたブチルアルデヒド128mlを添加した。この際、内部温度が短時間に6.5℃まで上昇した。ブチルアルデヒドの添加後5〜7分に、差し当たり澄明なバッチがミルク状に濁り、10分後に既に生成物が沈殿した。+5℃での40分の反応時間の後に、温度を3.5時間かかって25℃まで高め、この温度を更に2時間保持した。更に、この生成物を吸引濾過し、濾液が中性反応を示すまで蒸留水で洗浄した。引き続き、先ず22℃で、次いで真空中35℃で、固体含分が少なくとも98%になるまで乾燥を行った。
【0048】
ビニルアルコール-単位13.4質量%を有するシラン-変性ポリビニルブチラールが得られた。この酢酸ビニル-含有率は、1.1質量%になった。粘度(DIN53015;Hoeppler の方法;10%エタノール溶液)は17.4mPasであった。珪素含有率:0.06質量%。このシラン-変性ポリビニルアセタールは、87℃のTgを有し、その10%エタノール溶液は、一相性で、透明であった。
【0049】
比較例2:
実施例1からのシラン化された固体樹脂の代わりに比較例1からの生成物を用いることで変更して、実施例6と同様に処置した。
【0050】
ビニルアルコール-単位12.6質量%を有するシラン-変性ポリビニルブチラールが得られた。酢酸ビニル-含有率は1.0質量%になった。このポリビニルアセタールのエタノール中の10%溶液は2相性であり、非常にゲル状(多くのゲル体、砂のよう)であり、1相(上相)ははっきり濁り、他の相(下相)は完全に濁った!。従って、粘度(DIN53015;Hoeppler の方法;10%エタノール溶液)は測定できなかった。このポリビニルアセタールは87.5℃のTgを有した。珪素含有率:0.06質量%。
【0051】
実施例7:
6リットルガラス反応器中に、蒸留水2630ml、20%HCl 1114ml及びビニルトリメトキシシラン0.6質量%(ポリマー全質量に対して;実施例2で製造された)を有するシラン含有PVac-固体樹脂の鹸化により製造されたポリビニルアルコール(VZ KOH77.3g/g、粘度2.13mPas;DIN53015;Hoeppler の方法;4%水溶液)の19.3%水溶液1212mlを予め装入した。この装入物を撹拌下に1時間かかって-2℃まで冷却し、引き続き、-4℃まで予冷されたブチルアルデヒド190mlを5分かかって添加した。この際に反応器内部温度は-0.5℃まで上昇した。短時間内に、再び-2℃まで冷却させた。ブチルアルデヒドの添加の後3分に、これまで澄明なバッチがミルク状に濁り、5分後に既に生成物が沈殿析出した。-2℃での40分の反応時間の後に、温度を3.5時間かかって25℃まで高め、この温度を更に2時間保持した。更に、この生成物を吸引濾過し、濾液が中性反応を示すまで蒸留水で洗浄した。引き続き、先ず22℃で、次いで真空中35℃で、固体含分が少なくとも98質量%になるまで乾燥を行った。
【0052】
ビニルアルコール-単位15.9質量%を有するシラン-変性ポリビニルブチラールが得られた。酢酸ビニル-含有率は、6.0質量%になった。粘度(DIN53015;Hoeppler の方法;10%エタノール溶液)は12.2mPasであった。珪素含有率:0.10質量%が測定された。
【0053】
実施例8:
カルボキシ官能性の、シラン化されたポリビニルアルコールを使用したことで変更して、実施例7と同様に処置した。
【0054】
ビニルトリエトキシシラン0.6質量%及びアクリル酸0.2質量%(ポリマーの全質量に対して)を有するシラン-及びカルボキシル基含有PVAc-固体樹脂から、実施例4の記載と同様に鹸化することにより、ポリビニルアルコールを製造した。この合成は実施例1と同様に行った。即ちそれぞれ16質量%のシラン、アクリル酸及び酢酸ビニルを予め装入し、シラン及びアクリル酸の残り分をそれぞれ残りの酢酸ビニルと共に配量添加した。酢酸ビニルに対するシラン及びアクリル酸の割合は、この重合のいずれの時点でも一定に留まった。これにより均一なコポリマーが生じた。
【0055】
ビニルアルコール-単位15.4質量%を有する変性ポリビニルブチラールが得られた。酢酸ブチル-含有率は、5.9質量%であった。粘度(DIN53015;Hoeppler の方法;10%エタノール溶液)は25.2mPasであった。珪素含有率は0.10質量%が測定された。
【0056】
実施例9:
6リットルガラス反応器中に、蒸留水2600ml、20%HCl 1114ml及びビニルトリエトキシシラン0.5質量%(ポリマー全質量に対して)を用いるシラン含有PVAc-固体樹脂の鹸化により製造されたポリビニルアルコール(実施例5で製造;VZ KOH135.6mg/g、粘度4.07mPas;DIN53015;Hoeppler の方法;4%水溶液)の18.5%水溶液1267mlを予め装入した。この装入物を撹拌下に、1時間かかって0℃まで冷却し、引き続き、-4℃まで予冷されたブチルアルデヒド190mlを5分かかって添加した。この際、反応器内部温度は1.1℃まで上昇した。短時間内に、再び0℃まで冷却させた。ブチルアルデヒドの添加の約3分後に、ここまで澄明なバッチがミルク状に濁り、既に5分後に生成物が沈殿析出した。0℃での40分の反応時間の後に、温度を3.5時間かかって25℃まで高め、この温度を更に2時間保持した。更に、この生成物を吸引濾過し、濾液が中性反応を示すまで蒸留水で洗浄した。引き続き、先ず22℃で、次いで真空中35℃で、固体含分が少なくとも98質量%になるまで乾燥を行った。
【0057】
ビニルアルコール-単位12.9質量%を有する変性ポリビニルブチラールが得られた。このポリマーは、10.75質量%の酢酸ビニル-含有率を有した。粘度(DIN53015;Hoeppler の方法;10%エタノール溶液)は181.4mPasであった。
【0058】
実施例10:
アセタール化のために使用されるポリビニルアルコール(実施例4により製造、VZ KOH42.2mg/g、粘度2.92mPas(DIN53015;Hoeppler の方法;4%水溶液)を有する)を、メルカプトプロピルトリメトキシシラン0.4質量%及びビニルトリエトキシシラン0.4質量%(ポリマーの全質量に対して;実施例3で製造)を有するシラン含有PVAc固体樹脂の鹸化により製造し、10℃で長時間貯蔵し、従ってアセタール化の前に部分会合された状態にしたことで変更して、実施例8に記載と同様に処置した。
【0059】
ビニルアルコール-単位15.71質量%を有するシラン-変性ポリビニルブチラールが得られた。粘度(DIN53015;Hoeppler の方法;10%エタノール溶液)は、24.9mPasであった。珪素含有率:0.20質量%。
【0060】
比較例3:
アセタール化のためにポリビニルアルコールとして、酢酸ビニル-単位の残留含分2質量%及び粘度(DIN53015;Hoeppler の方法;4%水溶液)3.0mPasを有する完全鹸化された酢酸ビニル-ホモポリマーの20%水溶液を前記の量で予め装入することで変更して、実施例8と同様に処置した。アセタール化は、アセトアルデヒド100ml及びブチルアルデヒド128mlを用いて実施した。
【0061】
ブチルアルコール-単位15.8質量%を有するポリビニルブチラールが得られた。粘度(DIN53015;Hoeppler の方法;10%エタノール溶液)は25.8mPasであった。
【0062】
比較例4:
アセタール化のためにポリビニルアルコールとして、酢酸ビニル-単位の残留含分2質量%及び粘度(DIN53015;Hoeppler の方法;4%水溶液)2.11mPasを有する完全鹸化された酢酸ビニル-ホモポリマーの20%水溶液を予め装入することで変更して、実施例7と同様に処置した。
【0063】
ビニルアルコール-単位16.5質量%、酢酸ビニル-単位2.0質量%を有するポリビニルブチラールが得られた。粘度(DIN53015;Hoeppler の方法;10%エタノール溶液)は13.24mPasであった。
【0064】
実施例11:
(保護コロイドとしてのシラン-変性ポリビニルアセタールの使用)
19リットル圧力オートクレーブ中に、水2.16kg、Genapol X 150( 40%水溶液)150.4g、酢酸ナトリウム(100%)6.92g、Mersolat( 30.9%水溶液)139.45g、ビニルスルホン酸ナトリウム(25%)60.16g及び酢酸ビニル752gを予め装入した。10%ギ酸を用いてpH=5に調節した。更に、Trilon B(EDTA; 2%水溶液)10ml及び硫酸アンモニウム鉄(1%溶液)31mlを添加した。釜を70℃まで加熱し、エチレン22バールを圧入した。反応器が熱的平衡に達したと判断したら直ちに、5.4%過硫酸アンモニウム溶液(APS-溶液)を70g/hで、かつ4.16%亜硫酸ナトリウム溶液を85g/hで導入した。約25分後に、酢酸ビニル6.77kgを1048g/hの速度で配量添加開始した(モノマー配量)。同時に、乳化剤配量を602g/hの配量速度で導入した。この乳化剤配量は、水2.13kg、Genapol X 150(40%水溶液)778.34g、酢酸ナトリウム22.56gを含有した。
【0065】
保護コロイドとして、酢酸ビニル99.4質量%及びビニルトリメトキシシラン0.6質量%から成るシラン含有(ポリ酢酸ビニル)-固体樹脂の鹸化によって得られた(加水分解度98.3モル%)、ブチルアルデヒドで部分アセタール化された、シランを含有する水溶性ポリビニルアセタール(アセタール化度10.2モル%)の10%水溶液977.63gを用いた(実施例1及び4と同様に製造)。使用ポリビニルアセタールの4%水溶液は、4.35mPasの粘度(DIN53015;Hoeppler の方法)を有した。
【0066】
双方の配量における全配量時間は、6.5時間になった。
【0067】
反応開始の約15分後に、APS-配量を43.3g/hに、亜硫酸Na-配量を52.7g/hに減少させた。
【0068】
酢酸ビニル-及び乳化剤配量の終了の30分後に、”GMA-配量”を開始した。”GMA-配量”の組成:水150.4g、Genapol X 150 11.28g、グリシジルメタクリレート(GMA)60.16g。配量時間は30分であった(速度:444g/h)。GMA-配量の終了後に、APS-及び亜硫酸-Na配量をなお1時間継続した。放圧後に分散液を残留モノマー最小化のために水蒸気で処理(ストリップ)し、引き続き Hydorol W で保存性にした。
【0069】
分散液分析:
固体含有率:53.2%、 pH値:5.6; ブルックフィールド-粘度20(Spindel 1) :214mPas; MFT:1℃; K-値:85.2; エチレン含有率:6.9%; 密度: 1.07g/ml; 篩残分(60μm篩):54ppm。
【0070】
比較例5:
(シラン-非変性の、部分アセタール化されたポリビニルブチラールを有する分散液の製造):
保護コロイドとしての部分アセタール化されたシラン含有ポリビニルブチラールの代わりに、乳化剤配量が、一様な量で存在する部分アセタール化され(アセタール化度:10.3モル%)、シラノール基不含で、4%水溶液中の粘度(DIN53015;Hoeppler の方法)4.51mPasを有するポリビニルブチラールを含有するように変更して、実施例11と同様に処置した。
【0071】
分散液分析:
固体含分:54.1%、 pH値:5.2; ブルックフィールド-粘度20(Spindel 1) :234mPas; MFT:1℃; エチレン含有率:6.2%;
密度: 1.08g/ml; 篩残分(60μm篩):30ppm 。
【0072】
測定法:
1. ポリビニルアセタールの溶液の動的粘度の測定(溶液粘度):
エタノール90.00±0.01g及びポリビニルアセタール10.00±0.01gを、すり合わせコックを有する250mlエーレンマイヤーフラスコ中に秤取し、振動装置中、50℃で完全に溶解させた。引き続き20℃まで冷却させ、20℃で、適当なボール、例えばボール3を用いて動的粘度(DIN53015;Hoeppler の方法)を測定した。
【0073】
2. ビニルアルコール-含有率の測定:
ポリビニルアセタール中のビニルアルコール-基の含有率は、ピリジン及び4-ジメチルアミノピリジンの存在下での無水酢酸を用いるヒドロキシル基のアセチル化により測定された。
【0074】
このために、ピリジン24ml及び4-ジメチルアミノピリジン0.04g中にポリビニルアセタール1g±0.001gを、50℃で2時間かかって溶解させた。25℃まで冷却された溶液に、ピリジン及び無水酢酸からの混合物(体積比87/13)10mlを加え、激しく1時間撹拌した。その上に、ピリジン/水からの混合物(体積比5/1)30mlを添加し、更に1時間振動させた。引き続き、メタノール性0.5NKOHでpH7まで滴定した。
【0075】
計算:
ビニルアルコール(質量%)=[(100×Mw)/2000]×(盲検値ml-試料ml)
Mw=ポリマーの繰返単位当たりの平均分子量 。
【0076】
3. ポリビニルアルコール-溶液の粘度の測定:
出発物質として使用される部分-又は完全鹸化され、シラン化された固体樹脂の粘度の測定を、ポリビニルアセタールの動的粘度の測定と同様に行った;4%水溶液のみを使用した。
【0077】
4. 接着性の試験:
a)テサ-テスト:
試験すべき試料(例えばポリビニルアセタール)から、1シート(場合により予めイソプロパノールで浄化した)(場合によりコロナ-前処理された)上に、気泡不含の膜を張り、乾燥させた。このために、ポリビニルアセタールをエタノール中に溶かし、この際、その濃度は、それぞれ溶液の粘度に左右される。この試験のために、15mmの幅を有するBeiersdorf AG のテサフィルム(Tesafilm) 4105を用いる。接着強度を測定するために、乾燥され、少なくとも16時間室温で貯蔵されたシート上に長さ13cmの片を貼り付ける。指の爪で一様に力を入れてその上を擦する(この際、引き剥がしマチを得るために、このテサ-フィルムの1端をしっかり持っている)ことにより、この結びつきを固定させる。この際、試験すべきシートは、固い基台上に存在すべきである。次いで、このテサフィルムを、マチのところで45゜の角度で後方に強く引き剥がす。試験箇所で、このフィルムが押しつけ物質から剥がれるか、テサフィルムに接着するかどうか、かつそれがどの程度であるかを検査する。多くの箇所で、同じ条件下にこの試験を実施する。評価を1〜4の段階で行い、この際、1は最良の評価であり、4は、最悪の評価である。
【0078】
個々の評価:
1=非常に良好に接着(剥がれた箇所がない)
2=離れた箇所で被覆が剥がれた
3=多くの箇所で被覆が剥がれた
4=被覆の接着なし(完全に剥がれている) 。
【0079】
b)複合接着性(Verbundhaftung)の測定:
積層品での複合強度の機械的測定により、基材上のラッカー又は印刷インキの接着性を数値で表わすことができる。この検査のために、各々のタイプのシートそれ自体を貼り付けた。ラッカーの適用の前にシートをコロナ前処理をすると、積層品シートも同じ前処理がなされた。この積層品の製造のために、重さ5kgの貼り合わせローラを用い、接着剤として、Firma Henkel 社の2K−PUR系(Liofol UK 3640/Haerter UK 6800) を用いる。この系は、PE、PP、PET、PA及びh-PVCからの複合シートの製造のために好適である。使用準備のできた接着剤の製造のために、第1の成分接着剤を35%まで希釈し、引き続き、50:1の割合で硬化剤と混合させる。この接着剤をシート上に適用し、室温で30秒間乾燥させ、かつ他のシートのラッカー被覆された側(テサ-テストの場合と同様な被覆)に対して貼り合わせ、この際、この複合体上に圧力なしでローラを6回案内する。この接着剤を60℃の温度で24時間で硬化させる。この複合体を15mm幅の片に切断し、Fa. Instron 社の引張試験装置で接着強度を測定する。測定値が大きいほど、複合接着性は良好である。非常に良好な複合接着性では、むしろシート亀裂が起こりうる。この場合には、定量的値は得られない。
【0080】
5. 分散液における湿式耐摩滅性の測定:
【0081】
【表1】
【0082】
実施例11及び比較例5からの分散液を用いて、珪酸塩の多い処方1(珪酸塩/炭酸塩=180/43質量部)及び炭酸塩の多い処方2(炭酸塩/珪酸塩=260/80質量部)で、インキ(Farbe)を製造した。珪酸塩の多いインキ処方1及び炭酸塩の多いインキ処方2で、フリース法(ISO 11998)を用いて湿式耐摩滅性を試験した。このために、28日貯蔵(28d)の後の被覆の表面浸食(Abtragung) を、インキ膜の質量損失を介して測定した。インキ膜の色密度、擦られた面及び質量損失から、インキ面浸食がμmで算出された。
【0083】
使用性能結果:
接着性の検査のために、テサ-テスト及び次の慣用のシートとの複合接着性の測定を実施した:
DuPont PET Melinex 800; 400Wでのコロナ前処理
DuPont PET Melinex 813 ; 非処理
OPP Mobil MB 400 ; 非処理;(ポリプロピレン-シート)
OPP Mobil MB 400; 600Wでコロナ前処理、(ポリプロピレン-シート)。
【0084】
実施例又は比較例からの生成物の接着性の測定結果(第2表):
【0085】
【表2】
【0086】
シラン-変性ポリビニルアセタールを用いて、テサ-テストで、特にポリプロピレン-シート(OPP Mobil MB 400、処理及び非処理)の場合には、接着性の明確な改良が得られている。実施例7及び9と比較例4との比較及び実施例6及び8と比較例3との比較がこのことを証明している。ここで、テサ-テストでのシラン含有ポリビニルアセタールにおける良好な接着性が、珪素(又はアルコキシシラン-及び/又は有利シラノール基)のかなり低い含有率から既に現れ、このことを実施例6が示している。
【0087】
ポリエステル-シートDuPont RET Melinex の場合には、テサ-テストは証明力がない。それというのも、ここでは、比較標本(標準品)でも既に最初から非常に良好な接着性を示しているからである。
【0088】
複合接着性の測定による違いは明白であり、これは第3表から知ることができる。
【0089】
【表3】
【0090】
本発明によるシラン含有ポリビニルアセタールにより、複合接着性は、著しく高められた。実施例6又は8と比較例3との比較結果は、ポリエステル-シート(DuPont PET Melinex 800 及び 813) では複合接着性が、むしろ完全又は部分的なシート亀裂(Folienriss)が現れるほど強く高められることを示している。このことは、実施例7及び9と比較例4との比較でも証明されている。
【0091】
従って、ここでは、基材への本発明によるポリビニルアセタールの粘着力が使用シートの凝集力よりもむしろより強いことがはっきりと現われている。
【0092】
ポリプロピレン-シートOPP Mobil MB 400(処理及び非処理)の場合には、この接着性が本発明によるポリビニルアセタールの使用によって、標準-タイプに比べて多大に改良される。このことは、実施例6及び8と比較例3との比較及び実施例7と比較例4との比較から明らかである。
【0093】
部分鹸化されたポリビニルアルコールから得られた本発明によるシラン含有ポリビニルアセタールは、特にポリプロピレン-シート OPP Mobil MB 400(処理及び非処理)の場合にはシート亀裂に現れる優れた接着性を示す。このことは、実施例9と比較例4との比較から明らかである。
【0094】
実施例8は、複合体における接着性は、ポリビニルアセタールがシラン官能基と共になおカルボキシル基を含有する場合に、更に改良されることを示している。
【0095】
保護コロイドとして本発明によるシラン含有ポリビニルアセタールを含有する分散液の使用性能試験(第4表):
【0096】
【表4】
【0097】
双方のインキ処方中で、本発明により部分的にアセタール化されたシラン含有ポリビニルアセタールの使用は、殊にグリシジルメタクリレートを含有する分散液の場合に生じる湿式耐摩滅性の改善をもたらす。慣用の部分アセタール化されたポリビニルブチラールを有する分散液(同様な粘度を有する)の使用は、これに比べて、劣悪な結果をもたらす。実施例11と比較例5との比較はこのことを示している。
Claims (11)
- a)C-原子数1〜15を有する非分枝の又は分枝したアルキルカルボン酸のビニルエステルから成る群からのモノマー1種以上及び場合によりC-原子数1〜15を有するアルコールのメタクリル酸エステル及びアクリル酸エステル、オレフィン、ジエン、ビニル芳香族化合物及びビニルハロゲン化物から成る群からのモノマー1種以上とb)エチレン系不飽和の加水分解可能な珪素化合物から成る群からの加水分解可能なシラン化合物1種以上並びに付加反応によりポリマー骨格に結合する加水分解可能なメルカプトシラン0.02〜20.0質量%との共重合、引き続くビニルアルコール-単位≧50モル%の含有率までのビニルエステル-コポリマーの鹸化及び最終的なC-原子数1〜15を有する脂肪族及び芳香族アルデヒドから成る群からのアルデヒド1種以上でのビニルアルコール単位のアセタール化を用いて得られるシラン-変性ポリビニルアセタールにおいて、コモノマーa)及びシランコモノマーb)が、混合物として、コモノマーa)とb)との合計質量に対して5〜50質量%で予め装入され、この混合物の残りは、この重合の間に配量添加され、それによって、コモノマーa)とシランコモノマーb)との割合が重合のいずれの時点でもほぼ一定に留まっていることを特徴とする、シラン-変性ポリビニルアセタール。
- 1〜80モル%のアセタール化度を有する、請求項1に記載のシラン-変性ポリビニルアセタール。
- シラン-変性ポリビニルアセタールの粘度(DIN 53015;Hoepplerの方法、エタノール中10%溶液)4mPas〜1200mPasを有する、請求項1又は2に記載のシラン-変性ポリビニルアセタール。
- コモノマーa)として、なお、エチレン系不飽和モノ-及びジカルボン酸、エチレン系不飽和カルボン酸アミド及び-ニトリル、フマル酸及びマレイン酸のモノ-及びジエステル、エチレン系不飽和スルホン酸又はそれらの塩、エチレン系多不飽和コモノマー、以下のものから選択される後架橋性コモノマー:アクリルアミドグリコール酸、メチルアクリルアミドグリコール酸メチルエステル、N-メチロールアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、N-メチロールアリルカルバメート、又はN-メチロールアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド及びN-メチロールアリルカルバメートのエステルから成る群からの他のコモノマーがコモノマーa)及びb)の合計質量に対して0.02〜20質量%の割合で共重合されている、請求項1から3までのいずれか1項に記載のシラン-変性ポリビニルアセタール。
- シラン化合物b)として、一般式:
R1SiR0−2(OR2)1−3(式中、RはC1〜C3-アルキル基、C1〜C3-アルコキシ基又は以下のものから選択されるハロゲン:Cl又はBrを表し、R1は
CH2=CR3-(CH2)0−1又はCH2=CR3CO2(CH2)1−3を表し、R2は場合により置換されたC-原子数1〜12を有する非分枝の又は分枝したアルキル基又はC-原子数2〜12を有するアシル基を表し、この際、R2は場合により1個のエーテル基によって中断されていてよく、R3はH又はCH3を表す)のエチレン系不飽和珪素化合物が共重合されている、請求項1から4までのいずれか1項に記載のシラン-変性ポリビニルアセタール。 - シラン化合物b)として、更に一般式:
HS-(CR4 2)1−3−SiR5 3(式中、R4は同一又は異なるもので、H及びC1〜C6-アルキル基を表し、R5は同一又は異なるもので、C1〜C6-アルキル基及びC1〜C6-アルコキシ基を表し、この際、基R5の少なくとも一つはアルコキシ基である)のメルカプトシランが使用されている、請求項1から4までのいずれか1項に記載のシラン-変性ポリビニルアセタール。 - シラン化合物b)として、コノモマーa)及びb)の合計質量に対して0.05〜3質量%のビニルトリメトキシシラン、ビニルジメトキシメチルシラン、ビニルメトキシジメチルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルジエトキシメチルシラン、ビニルエトキシジメチルシラン、ビニルトリス-(1-メトキシ-イソプロポキシ)シラン、メタクリルオキシプロピル-トリス(2-メトキシエトキシ)シラン、3-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン及びメタクリルオキシメチルトリメトキシシランから成る群からのシラン化合物1種以上が共重合されている、請求項1から4までのいずれか1項に記載のシラン-変性ポリビニルアセタール。
- シラン化合物b)として、更に、コノモマーa)及びb)の合計質量に対して0.05〜3質量%の3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、3-メルカプトプロピルメトキシジメチルシランから成る群からのシラン化合物1種以上が使用されている、請求項1から4までのいずれか1項に記載のシラン-変性ポリビニルアセタール。
- 鹸化が、ビニルアルコール-単位70〜99モル%の含有率になるまで実施されている、請求項1から8までのいずれか1項に記載のシラン-変性ポリビニルアセタール。
- アセタール化が、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒドから成る群からのアルデヒド1種以上を用いて行われている、請求項1から8までのいずれか1項に記載のシラン-変性ポリビニルアセタール。
- a)C-原子数1〜15を有する非分枝の又は分枝したアルキルカルボン酸のビニルエステルから成る群からのモノマー1種以上及び場合によりC-原子数1〜15を有するアルコールのメタクリル酸エステル及びアクリル酸エステル、オレフィン、ジエン、ビニル芳香族化合物及びビニルハロゲン化物から成る群からのモノマー1種以上とb)エチレン系不飽和の加水分解可能な珪素化合物から成る群からの加水分解可能なシラン化合物1種以上並びに付加反応によりポリマー骨格に結合する加水分解可能なメルカプトシラン0.02〜20.0質量%との共重合、引き続くビニルアルコール-単位≧50モル%の含有率までのビニルエステル-コポリマーの鹸化及び最終的な、C-原子数1〜15を有する脂肪族及び芳香族アルデヒドから成る群からのアルデヒド1種以上でのビニルアルコール-単位のアセタール化を用いるシラン-変性ポリビニルアセタールの製造法において、コモノマーa)及びシランコモノマーb)を、混合物として、コモノマーa)とb)との合計質量に対して5〜50質量%で予め装入し、この混合物の残りを、この重合の間に配量添加し、それによって、コモノマーa)とシランコモノマーb)との割合が重合のいずれの時点でもほぼ一定に留まっていることを特徴とする、シラン-変性ポリビニルアセタールの製造法。
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